JP2005335017A - 圧入装置 - Google Patents

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弘 大原
Yuji Takemoto
祐二 竹本
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Abstract

【課題】精密な推力の制御を行って、ワークに対する圧入部品の高精度な圧入を実現することができる圧入装置を提供すること。
【解決手段】圧入装置1におけるサーボアンプ5は、位置制御ループ51、推力制御ループ52、及びこれらの制御ループを切替可能な切替手段53を有している。サーボアンプ5、位置制御ループ51を用いて位置制御を行い、圧入部32を前進させる。次いで、推力測定値Fmが所定の切替値Faを超えたときに、切替手段53を操作して、位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替える。次いで、推力制御ループ52を用いて推力制御を行い、圧入部品82をワーク81へ圧入する。その後、位置測定値Pmが位置目標値Prになったときには、推力制御ループ52から位置制御ループ51に切り替え、圧入部32を後退させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、コントローラによりサーボモータを制御し、ワークに対して圧入部品を圧入する圧入装置に関する。
従来より、例えば、ワークに形成された圧入穴に圧入部品を圧入する際には、サーボモータによる回転力を送りネジ等を用いて推力に変換して、圧入を行う電動式の圧入装置が用いられている。この圧入装置においては、シーケンサ等のコントローラを用いて、サーボモータを制御するサーボアンプに動作指令を送り、位置のフィードバック制御を行って、圧入部品が所定の圧入位置まで正常に圧入されるようにしている。
そして、位置のフィードバック制御を行って圧入を行う際には、サーボモータに流れる電流値が一定の値以上にならないようにサーボアンプを制御することにより、サーボモータにおけるトルクを制限して、圧入部品の圧入を行う圧入強度(推力)を制御している。
しかしながら、圧入部品の圧入においては、圧入を行う際の微妙な推力の大きさが、圧入の良し悪しに大きく影響する。すなわち、上記トルク制限による推力の制御においては、サーボモータのステータとロータとの位置関係によるコギングトルク(ステータとロータとの間に生ずる磁気吸引力によるトルク変動)が発生し、推力を適切に制御した圧入を行うことができない。
そのため、上記従来の圧入装置では十分ではなく、高精度な圧入を実現するためには、精密な推力の制御が可能な圧入装置の開発が期待されている。
なお、特別な装置を必要とせず、加圧力のフィードバック制御を可能にしたロボット制御装置として、例えば、特許文献1に示されるものがある。この特許文献1におけるロボット制御装置は、溶接ガンの位置及び加圧力(トルク)の制御を可能にしたものである。そして、このロボット制御装置は、デジタルサーボ回路を用いて、位置ループ制御とトルクループ制御とを切り替えてサーボモータを制御可能であり、オブザーバを用いて溶接ガンにおける加圧力を推定して、正確な加圧力でスポット溶接を行い溶接品質を向上させることができるものである。
しかしながら、特許文献1における技術は、スポット溶接を行う際の加圧力の正確な制御を可能にするものであり、この技術を、高精度な圧入を実現するために直接適用することはできない。
特開2000−141262号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、精密な推力の制御を行って、ワークに対する圧入部品の高精度な圧入を実現することができる圧入装置を提供しようとするものである。
本発明は、サーボモータと、該サーボモータによるトルクを送りネジを介して推力に変換する動力変換機構と、圧入部品を保持可能であると共に該圧入部品を上記推力を受けてワークに圧入可能な圧入部と、該圧入部の位置目標値及び推力目標値を決定するコントローラと、該コントローラからの上記位置目標値及び上記推力目標値を受信して上記サーボモータを駆動するサーボアンプとを有する圧入装置であって、
上記サーボモータには、該サーボモータの回転状態を測定する回転検出センサが配設されていると共に、上記圧入部には、該圧入部に加わる推力を測定する推力検出センサが配設されており、
上記サーボアンプは、上記コントローラから送信された上記位置目標値と、上記回転検出センサから送信された位置測定値との偏差に基づいて、上記サーボモータの位置フィードバック制御を行う位置制御ループと、
上記コントローラから送信された上記推力目標値と、上記推力検出センサから送信された推力測定値との偏差に基づいて、上記サーボモータの推力フィードバック制御を行う推力制御ループと、
上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記位置制御ループと上記推力制御ループとの間で切替可能な切替手段とを有しており、
かつ上記サーボアンプは、上記位置制御ループを用いて上記サーボモータの位置フィードバック制御を行い、上記圧入部品を保持した上記圧入部を上記ワークに向けて前進させる前進ステップと、
上記推力測定値が上記推力目標値よりも小さい所定の大きさの切替値を超えたときに、上記切替手段を操作して、上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記位置制御ループから上記推力制御ループに切り替える第1切替ステップと、
上記推力制御ループを用いて上記サーボモータの推力フィードバック制御を行い、上記圧入部に保持した上記圧入部品を上記ワークへ圧入する圧入ステップと、
上記位置測定値が上記位置目標値になったときに、上記切替手段を操作して、上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記推力制御ループから上記位置制御ループに切り替える第2切替ステップと、
上記位置制御ループを用いて上記サーボモータの位置フィードバック制御を行い、上記圧入部を後退させる後退ステップとを行うよう構成されていることを特徴とする圧入装置にある(請求項1)。
本発明の圧入装置は、上記切替手段によって上記位置制御ループと上記推力制御ループとに切り替えてサーボモータを制御可能なサーボアンプを用い、精密な推力の制御を行って、ワークに対する圧入部品の高精度な圧入を実現することができるものである。
すなわち、サーボアンプに形成された位置制御ループは、サーボモータに配設された回転検出センサを用いて、サーボモータの位置フィードバック制御が可能であり、サーボアンプに形成された推力制御ループは、圧入部に配設された推力検出センサを用いて、サーボモータの推力フィードバック制御が可能である。そして、これらの制御ループは、上記切替手段を操作することによって、適宜切替が可能である。
そして、本発明の圧入装置においては、サーボアンプ内に位置制御ループと推力制御ループとが形成されており、このサーボアンプの構成により、サーボモータの位置及び推力の制御は、コントローラを介さずに行うことができる。
すなわち、コントローラは、圧入装置における全体的な動作の制御を行うために、例えば、数十ミリ秒(数十ms)のサンプリングタイムで動作するよう構成されているのに対し、サーボアンプは、サーボモータを制御するためだけに専用的に動作させるため、例えば、数百マイクロ秒(数百μs)のサンプリングタイムで動作させることができる。
そのため、上記圧入部品の推力フィードバック制御を行う際において、コントローラを介することなく、サーボアンプに形成された推力制御ループを用いて推力フィードバック制御を行うことにより、正確かつ高速な推力のフィードバック制御が可能になる。
以下に、本発明の圧入装置が、コントローラからの指令により、サーボモータを制御して圧入部品の圧入作業を行う各ステップにつき説明する。
すなわち、まず、サーボアンプは、上記前進ステップとして、位置制御ループを用いてサーボモータの位置フィードバック制御を行い、圧入部品を保持した圧入部をワークに向けて前進させる。こうして、サーボアンプは、サーボアンプにおける位置制御ループを用いて、サーボモータを制御することにより、正確かつ高速に圧入部を前進させることができる。
次いで、圧入部品を保持した圧入部がワークにおける圧入位置まで前進し、圧入部品がワークに当接したときには、推力検出センサによる推力測定値が上昇する。そして、サーボアンプは、上記第1切替ステップとして、推力測定値が上記所定の切替値を超えたときには、上記切替手段を操作して、サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、位置制御ループから推力制御ループに切り替える。
こうして、サーボアンプは、実際に圧入部品がワークに当接するまで、すなわち推力測定値が所定の切替値を超えたときに、はじめて位置制御ループから推力制御ループに切り替える。そのため、ワーク又は圧入部品における寸法公差のばらつきがあっても、圧入部品の圧入は、常に推力目標値を維持するようにして開始することができる。
また、第1切替ステップにおいては、サーボアンプ自身が、切替手段を操作して、サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、位置制御ループから推力制御ループに切り替えることができる。そのため、推力測定値が所定の切替値を超えてから、実際に切替が行われるまでの応答時間の遅れの発生を抑制することができる。
さらに、推力測定値が推力目標値になる前に、位置制御ループから推力制御ループに切り替えることにより、推力制御ループに切り替えられた直後に、推力測定値のオーバーシュートが発生してしまうことを防止することもできる。そのため、圧入を行う圧入初期において、推力目標値を超えた大きな推力が圧入部品に作用してしまうことを抑制することができ、圧入を行う圧入強度を適切に制御して、より高精度な圧入部品の圧入を行うことができる。
次いで、サーボアンプは、上記圧入ステップとして、サーボアンプにおける推力制御ループを用いてサーボモータの推力フィードバック制御を行い、圧入部に保持した圧入部品をワークへ圧入する。こうして、サーボアンプは、サーボアンプにおける推力制御ループを用いて、サーボモータを制御することにより、圧入部品の圧入を正確かつ高速に行うことができる。
そして、上記のごとく、本発明の圧入装置においては、上記サーボアンプの構成により、コントローラを介することなく推力フィードバック制御を行うことができる。そのため、サーボモータにおけるコギングトルクの発生を抑制することができ、圧入強度(推力)を適切に制御して圧入を行うことができる。また、正確かつ高速な推力のフィードバック制御を行い、ワークに対する圧入部品の高精度な圧入を実現することができる。
次いで、サーボアンプは、上記第2切替ステップとして、位置測定値が位置目標値になったときには、上記切替手段を操作して、サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、推力制御ループから位置制御ループに切り替える。
その後、サーボアンプは、上記後退ステップとして、サーボアンプにおける位置制御ループを用いてサーボモータの位置フィードバック制御を行い、圧入部を後退させて、上記圧入装置における圧入作業の1サイクルを終了させることができる。
そして、以降、圧入装置は、サーボアンプが上記各ステップを繰り返し行うことにより、圧入部に保持させた各圧入部品を、何度でもワークに対して高精度に圧入することができる。
それ故、本発明の圧入装置によれば、精密な推力の制御を行って、ワークに対する圧入部品の高精度な圧入を実現することができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記回転検出センサとしては、回転位置を検出するもの、回転速度を検出するもの等の種々のセンサを用いることができ、例えば、エンコーダ、タコジェネレータ等を用いることができる。また、上記推力検出センサとしては、ひずみゲージを用いたロードセル、圧電素子を用いた圧電センサ等を用いることができる。
また、上記第1切替ステップにおける推力目標値よりも小さい所定の大きさの切替値は、実験により、推力測定値のオーバーシュートの発生を防止することができるときの値として求めることができる。
また、上記コントローラは、上記圧入ステップにおいて、コントローラに設定された圧入目標時間内に、上記回転検出センサから当該コントローラへ送信される位置測定値が上記位置目標値に到達したときに、圧入の正常終了を検知することができる。
また、コントローラは、圧入ステップにおいて、上記圧入目標時間内における位置測定値の位置目標値への到達の正常終了の条件に加えて、上記推力測定値が上記推力目標値に追従して推力フィードバック制御を行うことができたことを正常終了の条件とすることもできる。そして、これらの正常終了の条件が満たされたときに、はじめて圧入の正常終了を検知することもできる。
また、上記位置制御ループは、上記位置目標値と上記位置測定値との偏差に基づいて、位置操作量を算出すると共に、該位置操作量に基づいて第1速度目標値を算出する位置フィードバックループと、上記第1速度目標値と、上記回転検出センサから送信される速度測定値との偏差に基づいて、第1速度操作量を算出し、該第1速度操作量に基づいて、上記サーボモータを駆動する第1速度フィードバックループとを形成するよう構成されており、一方、上記推力制御ループは、上記推力目標値と上記推力測定値との偏差に基づいて、推力操作量を算出すると共に、該推力操作量に基づいて第2速度目標値を算出する推力フィードバックループと、上記第2速度目標値と上記速度測定値との偏差に基づいて、第2速度操作量を算出し、該第2速度操作量に基づいて、上記サーボモータを駆動する第2速度フィードバックループとを形成するよう構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記位置制御ループを用いて行うサーボモータの位置フィードバック制御は、上記位置フィードバックループだけでなく上記第1速度フィードバックループも介して行うことにより、サーボモータの極端な速度変動が抑えられて、より適切にサーボモータの位置制御を行うことができる。
また、上記推力制御ループを用いて行うサーボモータの推力フィードバック制御は、上記推力フィードバックループだけでなく上記第2速度フィードバックループも介して行うことにより、サーボモータの極端な速度変動が抑えられて、より適切にサーボモータの推力制御を行うことができる。
また、上記コントローラは、該コントローラに設定された圧入目標時間の経過前に、上記回転検出センサから当該コントローラへ送信される位置測定値が上記位置目標値を超えてしまったとき、又は、上記位置測定値が上記位置目標値になる前に、上記推力検出センサから当該コントローラへ送信される推力測定値が、上記推力目標値よりも大きな所定の推力設定値を超えてしまったとき、又は、上記圧入目標時間を経過しても、上記位置測定値が上記位置目標値に到達しないときには、上記圧入部品の圧入を異常終了するよう構成することが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記いずれかの圧入の異常終了の条件が満たされたときには、コントローラは、圧入の異常終了を行うことができる。そのため、圧入部品の圧入に異常があったときには、この異常に迅速に対処することができる。
また、上記圧入目標時間の経過前に、回転検出センサからコントローラへ送信される位置測定値が位置目標値を超えてしまう異常終了の条件が満たされる場合としては、例えば、圧入部に圧入部品が保持されていないにも拘わらず、圧入を開始してしまった場合が考えられる。
また、上記位置測定値が位置目標値になる前に、推力検出センサからコントローラへ送信される推力測定値が上記推力設定値を超えてしまう異常終了の条件が満たされる場合としては、例えば、圧入部が正常に圧入部品を保持していない場合、ワークが所定の載置位置に正常に載置されていない場合、又はワークの上に不要な障害物が載置されてしまっている場合等が考えられる。
また、上記圧入目標時間を経過しても、上記位置測定値が位置目標値に到達しない異常終了の条件が満たされる場合としては、例えば、圧入部が正常に圧入部品を保持していない場合、ワークが所定の載置位置に正常に載置されていない場合、又はワークの上に不要な障害物が載置されてしまっている場合等が考えられる。
以下に、本発明の圧入装置にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
本例の圧入装置1は、図1、図2に示すごとく、サーボモータ2と、サーボモータ2によるトルクを送りネジを介して推力に変換する動力変換機構31と、圧入部品82を保持可能であると共に圧入部品82を上記推力を受けてワーク81に圧入可能な圧入部32とを有している。また、圧入装置1は、圧入部32の位置目標値Pr及び推力目標値Frを決定するコントローラ4と、コントローラ4からの位置目標値Pr及び推力目標値Frを受信して上記サーボモータ2を駆動するサーボアンプ5とを有している。
また、サーボモータ2には、この回転状態を測定する回転検出センサ61が配設されており、圧入部32には、該圧入部32に加わる推力を測定する推力検出センサ62が配設されている。
また、図3に示すごとく、サーボアンプ5は、サーボモータ2の位置フィードバック制御を行う位置制御ループ51と、サーボモータ2の推力フィードバック制御を行う推力制御ループ52と、サーボモータ2のフィードバック制御に用いる制御ループを、位置制御ループ51と推力制御ループ52との間で切替可能な切替手段53とを有している。
上記位置制御ループ51は、コントローラ4から送信された位置目標値Prと、回転検出センサ61から送信された位置測定値Pmとの偏差に基づいて、フィードバック制御を行うよう構成されている。また、上記推力制御ループ52は、コントローラ4から送信された推力目標値Frと、推力検出センサ62から送信された推力測定値Fmとの偏差に基づいて、フィードバック制御を行うよう構成されている。
また、上記サーボアンプ5は、図4〜図6に示すごとく、以下の各制御ステップとしての前進ステップ、第1切替ステップ、圧入ステップ、第2切替ステップ及び後退ステップを行って、ワーク81に形成された圧入穴811に圧入部品82を圧入する圧入作業の1サイクルを行うよう構成されている。
すなわち、上記前進ステップにおいては、サーボアンプ5は、位置制御ループ51を用いてサーボモータ2の位置フィードバック制御を行う。そして、サーボアンプ5は、圧入部品82を保持した圧入部32を、ワーク81における圧入穴811に向けて前進させる。
次いで、上記第1切替ステップにおいては、サーボアンプ5は、推力測定値Fmが、推力目標値Frよりも小さい所定の大きさの切替値Faを超えたときに、切替手段53を操作して、サーボモータ2のフィードバック制御に用いる制御ループを、位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替える。
次いで、上記圧入ステップにおいては、サーボアンプ5は、推力制御ループ52を用いてサーボモータ2の推力フィードバック制御を行う。そして、サーボアンプ5は、圧入部32に保持した圧入部品82を、ワーク81における圧入穴811へ圧入する。
次いで、上記第2切替ステップにおいては、サーボアンプ5は、位置測定値Pmが上記位置目標値Prになったときに、切替手段53を操作して、サーボモータ2のフィードバック制御に用いる制御ループを、推力制御ループ52から位置制御ループ51に切り替える。
その後、上記後退ステップにおいては、サーボアンプ5は、位置制御ループ51を用いてサーボモータ2の位置フィードバック制御を行い、圧入部品82を圧入した後の圧入部32を後退させる。
以下に、これを詳説する。
本例の圧入装置1は、図1、図2に示すごとく、サーボモータ2を制御することによって圧入を行うものである。そして、圧入を行う圧入装置本体3は、サーボモータ2、動力変換機構31、圧入部32及びワーク載置部33を有して構成されている。
ここで、図1には、初期位置にある圧入部32に圧入部品82を保持させた状態の圧入装置1を示し、図に2は、ワーク81の圧入穴811に圧入部品82を圧入した状態の圧入装置1を示す。
上記動力変換機構31は、送りネジ(本例ではボールネジ)311、送りネジ311に螺合された送りナット312、及びスライドガイド313等を有している。また、サーボモータ2の出力軸21と、送りネジ311とは接続ジョイント314により接続されている。また、上記圧入部32は、送りネジ311に螺合された送りナット312に固定されており、スライドガイド313によって回り止めが行われている。また、上記ワーク載置部33は、圧入部32に対向して形成されており、ワーク載置部33には、ワーク81を載置保持することができる。
そして、圧入装置本体3は、サーボモータ2が回転したときには、送りネジ311が回転し、この送りネジ311の回転に伴って、送りナット312がスライドガイド313にガイドされながら進退することにより、圧入部32を進退させるよう構成されている。
また、図3に示すごとく、本例のコントローラ4は、圧入装置1において行う各動作の管理及び制御を行うシーケンサである。このコントローラ4は、10〜20ミリ秒(ms)のサンプリングタイムで動作するよう構成されている。このコントローラ4には、圧入部32に発生させる推力の目標値を、推力目標値Frとして設定可能であり、圧入部32が圧入部品82の圧入を終了する圧入終了位置の目標値を、位置目標値Prとして設定可能である。
また、上記圧入ステップにおいて、圧入が正常に行われるときに要する時間は予め測定しておくことができ、コントローラ4には、上記圧入ステップにおいて、圧入部品の圧入を行う目標時間としての圧入目標時間を設定しておくことができる。そして、この圧入目標時間を圧入の異常検出に利用することができる。
また、本例のサーボアンプ5は、サーボモータ2を制御するためだけに専用的に動作させるものであり、100〜200マイクロ秒(μs)のサンプリングタイムで動作するよう構成されている。このサーボアンプ5は、圧入部32を前進させる前に、予め、コントローラ4から位置目標値Pr及び推力目標値Frの指令を受信しておき、圧入部32を前進させた後には、コントローラ4を介さずに、サーボアンプ5のみによってサーボモータ2の位置制御及び推力制御が可能である。
また、図3に示すごとく、本例の回転検出センサ61は、エンコーダであり、推力検出センサ62は、ロードセルである。そして、サーボアンプ5には、回転検出センサ61によって測定されたサーボモータ2の位置(位置測定値Pm)及びサーボモータ2の回転数(回転速度)(速度測定値Vm)がフィードバック(送信)されるよう構成されている。また、回転検出センサ61によって測定されたサーボモータ2の位置は、コントローラ4にもフィードバック(送信)されるよう構成されている。
また、サーボアンプ5には、推力検出センサ62によって測定された圧入部32における推力(サーボモータ2によるトルク)(推力測定値Fm)がフィードバック(送信)されるよう構成されており、この圧入部32における推力は、コントローラ4にもフィードバック(送信)されるよう構成されている。
また、図3に示すごとく、サーボアンプ5における位置制御ループ51は、位置目標値Prと位置測定値Pmとの位置偏差量e1に基づいて、位置操作量Pcを算出すると共に、位置操作量Pcに基づいて速度目標値Vrを算出する位置フィードバックループ511と、速度目標値Vrと、回転検出センサ61から送信される速度測定値Vmとの速度偏差量e2に基づいて、速度操作量Vcを算出し、速度操作量Vcに基づいて、サーボモータ2を駆動する速度フィードバックループ512とを形成している。
より具体的には、位置フィードバックループ511は、コントローラ4からの指令を受けて、偏差カウンタ513、位置ゲイン514及び速度リミッター515を介して、位置操作量Pc及び速度目標値Vrを算出し、速度フィードバックループ512は、速度ゲイン516、電流リミッター517、共振フィルタ518及び電流アンプ519を介して、サーボモータ2を動作させるよう構成されている。また、位置フィードバックループ511の偏差カウンタ513には、回転検出センサ61からの位置測定値Pmが位置換算器541を介してフィードバックされ、速度フィードバックループ512には、回転検出センサ61からの速度測定値Vmが速度換算器542を介してフィードバックされるよう構成されている。
一方、図3に示すごとく、サーボアンプ5における推力制御ループ52は、推力目標値Frと推力測定値Fmとの推力偏差量e3に基づいて、推力操作量Fcを算出すると共に、推力操作量Fcに基づいて速度目標値Vrを算出する推力フィードバックループ521と、速度目標値Vrと回転検出センサ61から送信される速度測定値Vmとの速度偏差量e2に基づいて、速度操作量Vcを算出し、速度操作量Vcに基づいて、サーボモータ2を駆動する速度フィードバックループ512とを形成している。
より具体的には、推力制御ループ52は、コントローラ4からの指令を受けて、推力ゲイン523及び速度リミッター515を介して、推力操作量Fc及び速度目標値Vrを算出するよう構成されている。また、推力制御ループ52には、推力検出センサ62からの推力測定値Fmがセンサアンプ551、A/D変換器552及び推力換算器553を介してフィードバックされるよう構成されている。
なお、位置制御ループ51における速度フィードバックループと、推力制御ループ52における速度フィードバックループとは、同じループにより構成されている。そして、本例では、第1速度目標値、第1速度操作量、第1速度フィードバックループと、第2速度目標値、第2速度操作量、第2速度フィードバックループとを区別せずに用い、単に速度目標値Vr、速度操作量Vc、速度フィードバックループ512としている。
次に、本例の圧入装置1が、コントローラ4からの指令により、サーボモータ2を制御して圧入部品82の圧入作業を行う各制御ステップにつき、図4〜図6のフローチャートを用いて詳説する。
すなわち、図4に示すごとく、コントローラ4には、圧入装置1の圧入部32が圧入を終了する位置としての位置目標値Pr、及び圧入部32が圧入を行う際に目標とする圧入強度(推力)としての推力目標値Frを設定する(ステップS101)。また、コントローラ4には、サーボアンプ5が位置制御ループ51から推力制御ループ52に切替を行う際の上記切替値Faを設定する。
そして、コントローラ4は、以降の各制御ステップを開始する前に、予め上記位置目標値Pr、推力目標値Fr及び切替値Faをサーボアンプ5に送信しておくことができる。
次いで、作業者は、圧入装置1のワーク載置部33にワーク81を載置し、圧入装置1の圧入部32に圧入部品82を保持させ、圧入開始ボタンを押して圧入作業をスタートさせる。
そして、前進ステップとして、サーボアンプ5においては、位置制御ループ51を用いてサーボモータ2の位置フィードバック制御が行われ、圧入部品82を保持した圧入部32がワーク81に向けて前進する(S102)。
このとき、図5に示すごとく、サーボアンプ5においては、以下のようにして位置制御が行われる。
すなわち、図5において、まず、サーボアンプ5は、コントローラ4から位置目標値Prを受信し(S201)、回転検出センサ61から位置測定値Pmを受信する(S202)。
具体的には、図3に示すごとく、サーボアンプ5の位置制御ループ51においては、コントローラ4からの位置目標値Prは、パルス数に換算されて目標パルスとして偏差カウンタ513に送信され、一方、回転検出センサ61からの位置測定値Pmは、パルス数に換算されて測定パルスとして偏差カウンタ513に送信される。また、測定パルスは、位置換算器541において回転検出センサ61におけるパルス数が積算されて偏差カウンタ513に送信される。
次いで、図5において、サーボアンプ5においては、位置目標値Prから位置測定値Pmが減算されて、位置偏差量e1が算出され(S203)、この位置偏差量e1に基づいて位置操作量Pcが算出される(S204)。また、位置操作量Pcを実現するための速度目標値Vrが算出される(S205)。
具体的には、図3に示すごとく、サーボアンプ5の位置制御ループ51においては、偏差カウンタ513において、目標パルスから測定パルスを減算した偏差パルスが算出され、この偏差パルスに位置ゲイン514が乗算され、位置操作量Pcが算出される。また、この位置操作量Pcは、速度リミッター515によって上限値又は下限値が制限され、位置操作量Pcの大きさに比例して電圧値に換算された速度目標値Vrが算出される。
次いで、図5において、サーボアンプ5は、回転検出センサ61から速度測定値Vmを受信し(S206)、サーボアンプ5においては、速度目標値Vrから速度測定値Vmが減算されて、速度偏差量e2が算出される(S207)。そして、この速度偏差量e2に基づいて速度操作量Vcが算出され(S208)、サーボモータ2に、速度操作量Vcを実現するための電流が流れる(S209)。
具体的には、図3に示すごとく、サーボアンプ5の位置制御ループ51においては、速度目標値Vrから、回転検出センサ61から送信される速度測定値Vmが減算されて、速度偏差量e2が算出される。また、速度目標値Vrは、電圧値に換算され、一方、速度測定値Vmは、速度換算器542において回転検出センサ61によるパルスの周波数が電圧値に変換されている。
そして、速度偏差量e2に速度ゲイン516が乗算されて、速度操作量Vcが算出され、この速度操作量Vcが電流アンプ519に送信されて、電流アンプ519からサーボモータ2に所定値の電流が流れる。
また、速度ゲイン516が乗算された速度操作量Vcは、電流リミッター517によって上限値又は下限値が制限され、共振フィルタ518を介して振動的な成分がカットされた後、電流アンプ519に送信される。また、電流アンプ519においては、電流のフィードバック制御が行われる。
なお、位置ゲイン514においては、比例(P)制御を行うために比例ゲインKpが設定されており、速度ゲイン516においては、比例積分(PI)制御を行うために比例ゲインKv及び積分ゲインKiが設定されている。
こうして、サーボアンプ5内においては、所定のサンプリングタイムで、S202〜S209が繰り返し実行され、サーボアンプ5の位置制御が行われる。
そして、サーボアンプ5において、S202〜S209が繰り返し実行されている最中には、図4に示すごとく、サーボアンプ5は、推力検出センサ62から送信された推力測定値Fmが、推力目標値Frよりも小さい所定の大きさの切替値Faを超えているか否かを判定する(S103)。そして、推力測定値Fmが切替値Faを超えるまで、S102及びS103が繰り返し行われ、圧入部品82を保持した圧入部32が前進する。
こうして、圧入部品82を保持した圧入部32の前進は、サーボアンプ5における位置制御ループ51を用いて、サーボモータ2を制御することにより、正確かつ高速に行われる。
次いで、圧入部品82を保持した圧入部32がワーク81における圧入位置まで前進し、圧入部品82がワーク81に当接したときには、推力検出センサ62による推力測定値Fmが上昇する。
そして、図4に示すごとく、サーボアンプ5は、推力測定値Fmが上記所定の切替値Faを超えたときには、上記第1切替ステップとして、切替手段53を操作して、サーボモータ2のフィードバック制御に用いる制御ループを、位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替える(S104)。
このように、実際に圧入部品82がワーク81に当接するまで、すなわち推力測定値Fmが所定の切替値Faを超えたときに、はじめて位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替えることにより、ワーク81又は圧入部品82における寸法公差のばらつきがあっても、圧入部品82の圧入は、常に推力目標値Frを維持するようにして開始することができる。
また、第1切替ステップにおいては、サーボアンプ5自身が、切替手段53を操作して、上記制御ループを、位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替えることができる。そのため、推力測定値Fmが所定の切替値Faを超えてから、実際に切替が行われるまでの応答時間の遅れの発生を抑制することができる。
さらに、推力測定値Fmが推力目標値Frになる前に、位置制御ループ51から推力制御ループ52に切り替えることにより、推力制御ループ52に切り替えられた直後に、推力測定値Fmのオーバーシュートが発生してしまうことを防止することもできる。そのため、圧入を行う圧入初期において、推力目標値Frを超えた大きな推力が圧入部品82に作用してしまうことを抑制することができ、圧入を行う圧入強度を適切に制御して、より高精度な圧入部品82の圧入を行うことができる。
そして、図4に示すごとく、圧入ステップとして、サーボアンプ5においては、推力制御ループ52を用いてサーボモータ2の推力フィードバック制御が行われ、圧入部32に保持した圧入部品82がワーク81へ圧入される(S105)。
このとき、図6に示すごとく、サーボアンプ5においては、以下のようにして推力制御が行われる。
すなわち、図6において、まず、サーボアンプ5は、コントローラ4から推力目標値Frを受信し(S301)、推力検出センサ62から推力測定値Fmを受信する(S302)。
次いで、サーボアンプ5においては、推力目標値Frから推力測定値Fmが減算されて、推力偏差量e3が算出され(S303)、この推力偏差量e3に基づいて推力操作量Fcが算出される(S304)。また、推力操作量Fcを実現するための速度目標値Vrが算出される(S305)。
具体的には、図3に示すごとく、サーボアンプ5の推力制御ループ52においては、コントローラ4から送信される推力目標値Frから、推力検出センサ62からセンサアンプ551、A/D変換器552及び推力換算器553を介して送信される推力測定値Fmが減算されて、推力偏差量e3が算出される。そして、この推力偏差量e3に推力ゲイン523が乗算されて、推力操作量Fcが算出される。また、この推力操作量Fcは、速度リミッター515によって上限値又は下限値が制限される。
そして、推力操作量Fcの大きさに比例して電圧値に換算された速度目標値Vrが算出され、この速度目標値Vrから速度測定値Vmが減算されて、速度偏差量e2が算出される。そして、この速度偏差量e2に速度ゲイン516が乗算されて、速度操作量Vcが算出され、この速度操作量Vcが電流アンプ519に送信されて、電流アンプ519からサーボモータ2に所定値の電流が流れる。
なお、推力ゲイン523においては、比例(P)制御を行うために比例ゲインKfが設定されている。
こうして、サーボアンプ5内においては、所定のサンプリングタイムで、S302〜S309が繰り返し実行され、サーボアンプ5の推力制御が行われる。
そして、図6に示すごとく、サーボアンプ5において、S302〜S309が繰り返し実行されている最中には、図4に示すごとく、コントローラ4は、所定のサンプリングタイムで、回転検出センサ61から位置測定値Pmを受信し(S106)、推力検出センサ62から推力測定値Fmを受信する(S107)。
そして、コントローラ4は、以下の異常条件1〜3が満たされたときには、圧入を異常終了するようにする。
すなわち、図4において、コントローラ4は、異常条件1として、コントローラ4に設定された圧入目標時間の経過前に、位置測定値Pmが位置目標値Prを超えてしまったか否かを判定する(S108)。そして、この判定がYesになったときには、例えば、圧入部32に圧入部品82が保持されていないにも拘わらず、圧入を開始してしまった場合が考えられ、圧入を異常終了する。
次いで、コントローラ4は、異常条件2として、位置測定値Pmが位置目標値Prになる前に、推力測定値Fmが推力目標値Frよりも大きな所定の推力設定値を超えてしまったか否かを判定する(S109)。そして、この判定がYesになったときには、例えば、圧入部32が正常に圧入部品82を保持していない場合、ワーク81が所定の載置位置に正常に載置されていない場合、又はワーク81の上に不要な障害物が載置されてしまっている場合等が考えられ、圧入を異常終了する。
次いで、コントローラ4は、異常条件3として、圧入目標時間を経過しても、位置測定値Pmが位置目標値Prに到達したか否かを判定する(S110)。そして、この判定がYesになったときにも、例えば、圧入部32が正常に圧入部品82を保持していない場合、ワーク81が所定の載置位置に正常に載置されていない場合、又はワーク81の上に不要な障害物が載置されてしまっている場合等が考えられ、圧入を異常終了する。
次いで、サーボアンプ5は、位置測定値Pmが、位置目標値Prに到達したか否かを判定する(S111)。そして、位置測定値Pmが位置目標値Prを超えるまで、S105〜S111が繰り返し行われ、圧入部品82の圧入は、圧入目標時間内において、位置測定値Pmが位置目標値Prになるまで行われる。
こうして、圧入部品82の圧入は、サーボアンプ5における推力制御ループ52を用いて、サーボモータ2を制御することにより、正確かつ高速に行われる。
そして、上記のごとく、本例の圧入装置1においては、上記サーボアンプ5の構成により、コントローラ4を介することなく推力フィードバック制御を行うことができる。そのため、サーボモータ2におけるコギングトルクの発生を抑制することができ、圧入強度(推力)を適切に制御して圧入を行うことができる。また、正確かつ高速な推力のフィードバック制御を行い、ワーク81に対する圧入部品82の高精度な圧入を実現することができる。
次いで、図4に示すごとく、圧入目標時間内において、位置測定値Pmが位置目標値Prになったときには、サーボアンプ5は、上記第2切替ステップとして、切替手段53を操作して、サーボモータ2のフィードバック制御に用いる制御ループを、推力制御ループ52から位置制御ループ51に再び切り替える(S112)。
その後、後退ステップとして、サーボアンプ5においては、上記と同様に、位置制御ループ51を用いてサーボモータ2の位置フィードバック制御が行われ(S113)、圧入部32が後退する。
そして、図5に示すごとく、サーボアンプ5において、S202〜S209が繰り返し実行されている最中には、図4に示すごとく、コントローラ4は、所定のサンプリングタイムで回転検出センサ61から位置測定値Pmを受信する(S114)。
次いで、図4において、コントローラ4は、位置測定値Pmが、圧入部32の初期位置(圧入部32に対して圧入部品82を保持させる位置)を決定する初期値Paになったか否かを判定する(S115)。そして、位置測定値Pmが初期値Paになるまで、S113〜S115が繰り返し行われ、圧入部32が後退する。
こうして、圧入部32の後退は、サーボアンプ5における位置制御ループ51を用いて、サーボモータ2を制御することにより、正確かつ高速に行われる。そして、圧入装置1における圧入作業の1サイクルを終了させることができる。
そして、以降、圧入装置1は、サーボアンプ5が上記各制御ステップを繰り返し行うことにより、圧入部32に保持させた各圧入部品82を、何度でもワーク81に対して高精度に圧入することができる。
それ故、本例の圧入装置1によれば、精密な推力の制御を行って、ワーク81に対する圧入部品82の高精度な圧入を実現することができる。
(性能試験)
本性能試験においては、上記圧入装置1の優れた作用効果を確認するために、推力フィードバック制御(発明品)を行うときの推力変動の有無を確認した。そして、比較のために、従来のトルク制限(比較品)を行うときの推力変動についても確認した。
図7、図8に発明品及び比較品について、推力変動を確認した結果を示す。両図は、横軸に、モータ停止位置(サーボモータ2におけるロータの停止位置)(1回転60分割)をとると共に、縦軸に、サーボモータ2が発生させる推力(トルク)(N)をとり、モータ停止位置が変わったときにサーボモータ2が発生させる推力がどのように変化したかを示している。なお、発明品及び比較品において、制御を行う目標とする推力の値(推力目標値)Frは2000(N)とした。
これらの結果より、発明品、すなわち上記サーボアンプ5を用いたサーボモータ2の推力フィードバック制御を行った場合には、モータ停止位置に対して推力変動がほとんど生じないことが確認できた。一方、比較品、すなわち従来のトルク制限を用いたサーボモータ2のフィードバック制御を行った場合には、トルク変動(コギングトルク)が発生することが確認できた。そのため、上記サーボアンプ5を用いたサーボモータ2の推力フィードバック制御を行えば、トルク変動を抑制して正確かつ迅速な推力の制御を行うことができることがわかった。
また、本性能試験においては、位置フィードバック制御から推力フィードバック制御に切り替えるタイミングを適切に設定することにより、推力のオーバーシュートの発生を防止することができることを確認した。
図9には、推力フィードバック制御に切替を行う際の切替値を推力目標値Frと同じにした事例1についての結果を示し、図10には、切替値を推力目標値Frよりも小さな値にした事例2についての結果を示す。また、事例1は、推力測定値Fmが推力目標値Frの100%になったときに推力フィードバック制御に切り替えた場合を示し、事例2は、推力測定値Fmが推力目標値Frの40%になったときに推力フィードバック制御に切り替えた場合を示す。
また、両図は、横軸に、時間(秒)をとると共に、縦軸に、サーボモータ2が発生させる推力(トルク)(kN)をとり、推力フィードバック制御に切り替えた直後における推力変動を示している。なお、事例1、2において、推力目標値Frは1.4(kN)とした。
これらの結果より、事例1、すなわち推力測定値Fmが推力目標値Frの100%になったときに推力フィードバック制御に切り替えた場合には、切替直後に推力のオーバーシュートが発生したことが確認できた。一方、事例2、すなわち推力測定値Fmが推力目標値Frの40%になったときに推力フィードバック制御に切り替えた場合には、切替直後における推力のオーバーシュートが発生しないことが確認できた。そのため、上記圧入装置1において、推力フィードバック制御に切り替えるタイミングを、推力測定値Fmが推力目標値Frよりも小さな所定の値になったときとすることにより、推力を高精度に制御できることがわかった。
実施例における、初期位置にある圧入部に圧入部品を保持させた状態の圧入装置を示す説明図。 実施例における、ワークの圧入穴に圧入部品を圧入した状態の圧入装置を示す説明図。 実施例における、サーボアンプの電気的構成を示す説明図。 実施例における、サーボアンプが行う各制御ステップを示すフローチャート。 実施例における、サーボアンプにおける位置制御を示すフローチャート。 実施例における、サーボアンプにおける推力制御を示すフローチャート。 実施例の性能試験における、発明品について、サーボモータによる推力変動の確認をした結果を示すグラフ。 実施例の性能試験における、比較品について、サーボモータによる推力変動の確認をした結果を示すグラフ。 実施例の性能試験における、事例1について、推力フィードバック制御に切替を行ったときのサーボモータによる推力変動の確認をした結果を示すグラフ。 実施例の性能試験における、事例2について、推力フィードバック制御に切替を行ったときのサーボモータによる推力変動の確認をした結果を示すグラフ。
符号の説明
1 圧入装置
2 サーボモータ
3 圧入装置本体
31 動力変換機構
32 圧入部
4 コントローラ
5 サーボアンプ
51 位置制御ループ
511 位置フィードバックループ
512 速度フィードバックループ
52 推力制御ループ
521 推力フィードバックループ
53 切替手段
61 回転検出センサ
62 推力検出センサ
81 ワーク
82 圧入部品
Pr 位置目標値
Fr 推力目標値
Vr 速度目標値
Pm 位置測定値
Fm 推力測定値
Vm 速度測定値
Pc 位置操作量
Fc 推力操作量
Vc 速度操作量
e1 位置偏差量
e2 速度偏差量
e3 推力偏差量
Fa 切替値

Claims (3)

  1. サーボモータと、該サーボモータによるトルクを送りネジを介して推力に変換する動力変換機構と、圧入部品を保持可能であると共に該圧入部品を上記推力を受けてワークに圧入可能な圧入部と、該圧入部の位置目標値及び推力目標値を決定するコントローラと、該コントローラからの上記位置目標値及び上記推力目標値を受信して上記サーボモータを駆動するサーボアンプとを有する圧入装置であって、
    上記サーボモータには、該サーボモータの回転状態を測定する回転検出センサが配設されていると共に、上記圧入部には、該圧入部に加わる推力を測定する推力検出センサが配設されており、
    上記サーボアンプは、上記コントローラから送信された上記位置目標値と、上記回転検出センサから送信された位置測定値との偏差に基づいて、上記サーボモータの位置フィードバック制御を行う位置制御ループと、
    上記コントローラから送信された上記推力目標値と、上記推力検出センサから送信された推力測定値との偏差に基づいて、上記サーボモータの推力フィードバック制御を行う推力制御ループと、
    上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記位置制御ループと上記推力制御ループとの間で切替可能な切替手段とを有しており、
    かつ上記サーボアンプは、上記位置制御ループを用いて上記サーボモータの位置フィードバック制御を行い、上記圧入部品を保持した上記圧入部を上記ワークに向けて前進させる前進ステップと、
    上記推力測定値が上記推力目標値よりも小さい所定の大きさの切替値を超えたときに、上記切替手段を操作して、上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記位置制御ループから上記推力制御ループに切り替える第1切替ステップと、
    上記推力制御ループを用いて上記サーボモータの推力フィードバック制御を行い、上記圧入部に保持した上記圧入部品を上記ワークへ圧入する圧入ステップと、
    上記位置測定値が上記位置目標値になったときに、上記切替手段を操作して、上記サーボモータのフィードバック制御に用いる制御ループを、上記推力制御ループから上記位置制御ループに切り替える第2切替ステップと、
    上記位置制御ループを用いて上記サーボモータの位置フィードバック制御を行い、上記圧入部を後退させる後退ステップとを行うよう構成されていることを特徴とする圧入装置。
  2. 請求項1において、上記位置制御ループは、上記位置目標値と上記位置測定値との偏差に基づいて、位置操作量を算出すると共に、該位置操作量に基づいて第1速度目標値を算出する位置フィードバックループと、
    上記第1速度目標値と、上記回転検出センサから送信される速度測定値との偏差に基づいて、第1速度操作量を算出し、該第1速度操作量に基づいて、上記サーボモータを駆動する第1速度フィードバックループとを形成するよう構成されており、
    一方、上記推力制御ループは、上記推力目標値と上記推力測定値との偏差に基づいて、推力操作量を算出すると共に、該推力操作量に基づいて第2速度目標値を算出する推力フィードバックループと、
    上記第2速度目標値と上記速度測定値との偏差に基づいて、第2速度操作量を算出し、該第2速度操作量に基づいて、上記サーボモータを駆動する第2速度フィードバックループとを形成するよう構成されていることを特徴とする圧入装置。
  3. 請求項1又は2において、上記コントローラは、該コントローラに設定された圧入目標時間の経過前に、上記回転検出センサから当該コントローラへ送信される位置測定値が上記位置目標値を超えてしまったとき、
    又は、上記位置測定値が上記位置目標値になる前に、上記推力検出センサから当該コントローラへ送信される推力測定値が、上記推力目標値よりも大きな所定の推力設定値を超えてしまったとき、
    又は、上記圧入目標時間を経過しても、上記位置測定値が上記位置目標値に到達しないときには、上記圧入部品の圧入を異常終了するよう構成されていることを特徴とする圧入装置。
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