JP2005327884A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体装置の性能や製造歩留りを向上させる。
【解決手段】 半導体基板の主面に形成された窒化シリコン膜をSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いたプラズマで等方性エッチングすることによって除去する。エッチングガスとして用いる混合ガスにおけるSF6ガスの比率は1〜10%の範囲内であることが好ましく、2〜7%の範囲内であれば更に好ましい。エッチングの際のエッチング処理室の圧力は26.7〜53.3Paの範囲内であることが好ましい。これにより、半導体基板にピットを発生させることなく、窒化シリコン膜を速やかに除去することができる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、半導体基板の主面上に形成された窒化シリコン膜を除去する工程を有する半導体装置の製造技術に適用して有効な技術に関する。
半導体装置の製造工程には、種々のエッチング工程があり、例えば半導体基板の主面に形成した窒化シリコン膜をエッチングにより除去する工程がある。
特開平6−208977号公報には、エッチングガスが存在する反応室内に、平行電極を設置し、一方の電極上に、被エッチング薄膜を有する被エッチング物を設置し、この被エッチング物を設置した電極に高周波電源を接続して、被エッチング物の被エッチング薄膜をエッチングするドライエッチング方法において、前記エッチングガスに、CF4ガスとO2ガスとの混合ガス等を使用し、前記被エッチング薄膜に、2種類以上の薄膜を積層した多層膜をドライエッチングした後、結果としてより上層の薄膜エッチング量が、より下層の薄膜のエッチング量より大きくするためにSF6ガスとO2ガスの混合ガス等を使用することにより形状補正し正テーパ形状を得る技術が記載されている(特許文献1参照)。
特開平6−208977号公報
本発明者の検討によれば、次のようなことが新たに見出された。
半導体基板の主面に形成した窒化シリコン膜を除去する際に、ウェットエッチングを用いた場合、エッチング液の経時変化により、下地膜の削り量が変化するため、再現性の良い加工が困難である。また、エッチング液の温度を比較的高くしないと窒化シリコン膜を充分な速度でエッチングできないため、ウェットエッチング装置の構造部品の耐熱性を高めることが必要であり、窒化シリコン膜をウェットエッチングできる枚葉式装置の開発は容易ではない。
また、半導体基板の主面に形成した窒化シリコン膜を除去する際に、異方性のドライエッチングを用いた場合、下地膜へダメージが加わる可能性があり、それによって半導体基板の主面に形成される半導体素子の特性などに悪影響が生じる可能性がある。これは、半導体装置の性能や製造歩留まりを低下させる。
また、SF6(六フッ化硫黄)含有ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をドライエッチングする場合、NH4Fなどの反応生成物が生成され、これが窒化シリコン膜に付着する可能性がある。反応生成物が付着した領域では、反応生成物がフッ素(F)を含有していることなどに起因して、増速エッチング(異常エッチング)が生じる。このため、反応生成物が付着した領域では、窒化シリコン膜の下地膜もエッチングされてしまい、窒化シリコン膜のエッチング工程が終了した段階で、下地膜にピット(穴、窪み)が生じる可能性があり、それによって、半導体基板の主面に形成される半導体素子の特性などに悪影響が生じる可能性がある。これは、半導体装置の性能や製造歩留まりを低下させる。
本発明の目的は、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、半導体装置の性能を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、半導体基板の主面に形成した窒化シリコン膜を、SF6ガスとO2ガスと不活性ガスとの混合ガスを用いたプラズマで等方性エッチングすることで除去し、この混合ガスのSF6ガスの比率を1〜10%の範囲内としたものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
また、半導体装置の性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
本実施の形態の半導体装置の製造工程を図面を参照して説明する。図1〜図9は、本発明の一実施の形態である半導体装置、例えばMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)、の製造工程中の要部断面図である。
図1に示されるように、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)1を準備する。それから、半導体基板1の主面に素子分離領域を形成する。素子分離領域は酸化シリコンなどからなり、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法などにより形成される。
素子分離領域を形成するには、まず、図2に示されるように、例えば熱酸化法などを用いて半導体基板1の表面にストレス緩和や活性領域保護を目的とした酸化シリコン膜(パッド酸化膜)2を形成する。それから、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて酸化シリコン膜2上に窒化シリコン膜(Sixy膜、例えばSi34膜)3を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いて窒化シリコン膜3をパターニング(選択的に除去)する。それから、図3に示されるように、パターニングされた窒化シリコン膜3をエッチングマスク(ハードマスク)として用いて酸化シリコン膜2および半導体基板1を所定の深さまでエッチングして、半導体基板1の主面に素子分離溝4を形成する。
次に、素子分離溝4の底部および側壁などを必要に応じて熱酸化法などで酸化した後、図4に示されるように、素子分離溝4を埋めるように半導体基板1上に酸化シリコン膜5を形成する。酸化シリコン膜5は、例えばCVD法などを用いて形成することができ、例えばオゾン(O3 )とテトラエトキシシラン((C2 5 O)4Si)とを使って成膜される酸化シリコン膜(オゾンTEOS(Tetraethoxysilane)酸化膜)である。
次に、図5に示されるように、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法などを用いて酸化シリコン膜5を研磨し、その表面を平坦化する。この研磨は、活性領域を覆う窒化シリコン膜3をストッパに用い、素子分離溝4の外部の酸化シリコン膜5を除去し、素子分離溝4の内部のみに酸化シリコン膜5が残るようにする。その後、図6に示されるように、窒化シリコン膜3を除去する。本実施の形態では、この窒化シリコン膜3の除去工程に、プラズマを用いた等方性エッチング(等方性のプラズマエッチング、等方性のドライエッチング)を用いる。すなわち、窒化シリコン膜3が主面に形成された半導体基板1の主面の全面を、SF6ガス、Heガス、N2ガスおよびO2ガスの混合ガスを用いたプラズマによってエッチバックし、それによって、半導体基板1の主面の窒化シリコン膜3を除去する。この窒化シリコン膜3の除去工程については、後でより詳細に説明する。
このようにして、素子分離溝4に埋め込まれた絶縁膜(酸化シリコン膜5)によって素子分離領域6が形成される。なお本実施の形態では、酸化シリコン膜5の形成に引き続き、CMP法で研磨する方式を説明しているが、CMP法で研磨する前に、フォトリソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いて活性領域上の酸化シリコン膜5をエッチングし、CMP工程後の残膜厚を均一化するような手段を用いても良い。
上記のようにして、素子分離領域6を形成した後、図7に示されるように、半導体基板1のnチャネル型MISFETを形成する領域にp型ウエル11を形成する。p型ウエル11は、例えばホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することなどによって形成される。
次に、酸化シリコン膜2を除去した後、p型ウエル11の表面にゲート絶縁膜12を形成する。ゲート絶縁膜12は、例えば薄い酸化シリコン膜などからなり、例えば熱酸化法などによって形成することができる。
次に、p型ウエル3のゲート絶縁膜12上にゲート電極13を形成する。例えば、半導体基板1上に多結晶シリコン膜を形成し、その多結晶シリコン膜にリン(P)などのn型の不純物をイオン注入して低抵抗のn型半導体膜とし、その多結晶シリコン膜をドライエッチングによってパターニングすることにより、n型の不純物を導入した多結晶シリコン膜からなるゲート電極13を形成することができる。
次に、図8に示されるように、p型ウエル11のゲート電極13の両側の領域にリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することにより、(一対の)n-型半導体領域14を形成する。
次に、ゲート電極13の側壁上に、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンあるいはそれらの積層膜などからなるサイドウォール(側壁スペーサ、側壁絶縁膜)15を形成する。サイドウォール15は、例えば、半導体基板1上に酸化シリコン膜(または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜)を堆積し、この酸化シリコン膜(または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜)を異方性エッチングすることによって形成することができる。
サイドウォール15の形成後、(一対の)n+型半導体領域16(ソース、ドレイン)が、例えば、p型ウエル11のゲート電極13およびサイドウォール15の両側の領域にリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することにより形成される。イオン注入後、導入した不純物の活性化のためのアニール処理(熱処理)を行うこともできる。n+型半導体領域16は、n-型半導体領域14よりも不純物濃度が高い。これにより、nチャネル型MISFETのソースまたはドレインとして機能するn型の半導体領域(不純物拡散層)が、n+型半導体領域16およびn-型半導体領域14により形成される。
このようにして、p型ウエル11にnチャネル型のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)20が形成される。なお、n型とp型の導電型を逆にして、pチャネル型のMISFETを形成することもできる。
次に、図9に示されるように、ゲート電極13およびn+型半導体領域16の表面を露出させ、例えばコバルト(Co)膜を堆積して熱処理することによって、ゲート電極13とn+型半導体領域16との表面に、それぞれシリサイド膜(コバルトシリサイド膜)21を形成する。これにより、拡散抵抗やコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。その後、未反応のコバルト膜は除去する。
次に、半導体基板1上に絶縁膜22を形成する。すなわち、ゲート電極13を覆うように、半導体基板1上に絶縁膜22を形成する。絶縁膜22は、例えば相対的に薄い窒化シリコンとその上の相対的に厚い酸化シリコンの積層膜などからなる。絶縁膜22は層間絶縁膜として機能することができる。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜22上に形成したフォトレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして、絶縁膜22をドライエッチングすることにより、n+型半導体領域(ソース、ドレイン)16の上部などにコンタクトホール(開口部)23を形成する。コンタクトホール23の底部では、半導体基板1の主面の一部、例えばn+型半導体領域16(の表面上のシリサイド膜21)の一部、やゲート電極13(の表面上のシリサイド膜21)の一部などが露出される。
次に、コンタクトホール23内に、タングステン(W)などからなるプラグ24を形成する。プラグ24は、例えば、コンタクトホール23の内部を含む絶縁膜22上に導電性のバリア膜24a(例えば窒化チタン膜)を形成した後、タングステン膜をCVD法などによってバリア膜24a上にコンタクトホール23を埋めるように形成し、絶縁膜22上の不要なタングステン膜およびバリア膜24aをCMP法またはエッチバック法などによって除去することにより形成することができる。
次に、プラグ24が埋め込まれた絶縁膜23上に、第1層配線として配線25を形成する。例えば、チタン膜25a、窒化チタン膜25b、アルミニウム膜25c、チタン膜25dおよび窒化チタン膜25eをスパッタリング法などによって順に形成し、フォトリソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いてパターン化することで、配線25を形成することができる。配線25はプラグ24を介して、nチャネル型のMISFET20ソースまたはドレイン用のn+型半導体領域16やゲート電極13などと電気的に接続されている。配線25は、アルミニウム配線に限定されず種々変更可能であり、例えばタングステン配線により形成しても良い。
次に、絶縁膜22上に、配線25を覆うように、絶縁膜26を形成する。その後、配線25に電気的に接続される第2層配線などが形成されるが、ここではその説明は省略する。第2層配線以降はダマシン法により形成した埋込銅配線とすることもできる。
このようにして半導体装置が製造されるが、半導体装置の製造工程のうち、半導体基板1上に形成した窒化シリコン膜を除去する工程、例えば窒化シリコン膜3を除去する工程についてより詳細に説明する。
半導体基板1の主面に形成された窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)を除去する際に、ウェットエッチングを用いた場合、次のような問題が生じる。すなわち、エッチング液の経時変化により、下地膜(例えば酸化シリコン膜2や半導体基板1)の削り量が変化するため、再現性の良い加工が困難である。これは、製造される半導体装置の性能や製造歩留りを低下させる。また、エッチング液の温度を比較的高くしないと窒化シリコン膜を充分な速度でエッチングできないため、ウェットエッチング装置の構造部品の耐熱性を高めることが必要であり、窒化シリコン膜をウェットエッチングできる枚葉式装置の開発は容易ではない。
また、半導体基板1の主面に形成された窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)を除去する際に、異方性のドライエッチングを用いた場合、次のような問題が生じる。すなわち、異方性のドライエッチングでは、下地膜(例えば酸化シリコン膜2や半導体基板1)へダメージが加わる恐れがある。特に、窒化シリコン膜3を除去する場合に異方性のドライエッチングを用いると、下地の半導体基板1にダメージが加わり、半導体基板1の主面に形成される半導体素子(例えばMISFET20)の特性に悪影響が生じる可能性がある。これは、製造される半導体装置の性能や製造歩留りを低下させる。
本実施の形態では、半導体基板(半導体ウエハ)1の主面に窒化シリコン膜(窒化シリコン膜3)を形成した後、その窒化シリコン膜を除去する際に、プラズマを用いた等方性エッチング(等方性のプラズマエッチング、等方性のドライエッチング)を用いる。プラズマを用いた等方性エッチングを用いて窒化シリコン膜を除去することで、下地膜にダメージを与えることなく、窒化シリコン膜を除去することが可能になる。特に、窒化シリコン膜3を除去する場合にプラズマを用いた等方性エッチングを用いると、下地の半導体基板1にダメージが加わることなく窒化シリコン膜3を除去することができ、その後に半導体基板1の主面に形成される半導体素子(例えばMISFET20)の特性に悪影響が生じることはない。このため、半導体装置の性能や製造歩留りを向上させることができる。また、プラズマを用いた等方性エッチングには、アッシング装置のようにプラズマを生成できる装置(プラズマ装置)を使用することができ、異方性のドライエッチング装置を使用する場合に比べて、窒化シリコン膜の除去に要するコストを低減できる。
また、本実施の形態は、ドライエッチング方式で窒化シリコン膜を除去するため、ウェットエッチング方式に比べて、安定したエッチングが可能であり、再現性の良い加工が実現できる。このため、製造される半導体装置の性能や製造歩留りを向上させることができる。また、枚葉式のエッチング装置の開発も容易である。
本実施の形態では、この半導体基板1の主面に形成した窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)を除去するために行うプラズマを用いた等方性エッチングでは、SF6(六フッ化硫黄)ガスとO2(酸素)ガスと不活性ガスとの混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜を除去する。すなわち、エッチングガス(反応ガス)として、SF6ガス、O2ガスおよび不活性ガスの混合ガスを用いる。このときの圧力は26.7〜53.3Pa(0.2〜0.4Torr)で制御し、混合するSF6ガス比率を1〜10%の間で制御することが望ましい。なお、本実施の形態では、不活性ガスにはN2(窒素)ガスを含むこともできる。SF6(六フッ化硫黄)ガス、O2(酸素)ガス、He(ヘリウム)ガスおよびN2(窒素)ガスの混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜を除去すれば、より好ましい。すなわち、エッチングガス(反応ガス)として、SF6ガス、O2ガス、HeガスおよびN2ガスの混合ガスを用いることが好ましい。
SF6ガスを用いることで、窒化シリコン膜のエッチングが可能になる。また、O2ガスを用いることで、エッチング時に発生した反応生成物(ポリマ)を除去しながらエッチングを行うことが可能になる。また、HeガスやN2ガスのような不活性ガスを用いることで、プラズマの生成やエッチング装置のチャンバ内でのプラズマの広がりを促進することが可能になる。
図10は、SF6ガスを含む各種の混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチング(等方性エッチング)した場合のエッチングレート(エッチング速度)を示すグラフである。図10のグラフの横軸は混合ガスにおけるO2ガスの比率に対応し、縦軸は窒化シリコン膜のエッチングレートに対応する。図10のグラフには、エッチングガスとして、SF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いた場合(図10中の「SF6/O2/He/N2(0.3Torr)」に対応し、括弧内の数値はエッチング時の圧力(エッチング処理室内の圧力)である)と、SF6ガスとO2ガスとHeガスとの混合ガスを用いた場合(図10中の「SF6/O2/He(0.3Torr)」および「SF6/O2/He(0.7Torr)」に対応し、括弧内の数値はエッチング時の圧力である)と、SF6ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いた場合(図10中の「SF6/He/N2(0.7Torr)」に対応し、括弧内の数値はエッチング時の圧力である)とが示されている。なお、図10のグラフに示される各種混合ガスにおいて、トータル流量(その混合ガス全体の流量)は1700sccm、SF6ガスの流量は50sccmで一定にしてある。従って、各混合ガスにおけるSF6ガスの比率は約3%である。また、SF6/O2/Heの混合ガスにおいてO2ガスの比率が0%のときは、その混合ガスはSF6ガスとHeガスとの混合ガスに対応する。
図10のグラフからも分かるように、エッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用い、この混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチング(等方性エッチング)することで、エッチングレート(エッチング速度)を高めることができ、窒化シリコン膜のエッチング(除去)工程に要する時間を短縮でき、半導体装置の製造時間の短縮や製造コストの低減が可能になる。
このように、SF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いたプラズマにより、窒化シリコン膜を高いエッチングレートでエッチングすることができるが、本発明者の検討によれば、SF6含有ガスを用いたプラズマにより窒化シリコン膜をエッチングする際には、窒化シリコン膜が局所的に異常にエッチングされるという問題が生じる可能性があることが分かった。図11および図12は、窒化シリコン膜が局所的に異常にエッチングされる現象の説明図であり、ここでは、上記窒化シリコン膜3をエッチング(除去)する場合について説明する。
SF6(六フッ化硫黄)含有ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜3をエッチングする場合、NH4Fなどの反応生成物31が生成され、これが窒化シリコン膜3に付着する可能性がある。反応生成物31が付着した領域では、反応生成物31がフッ素(F)を含有していることなどに起因して、増速エッチング(異常エッチング)が生じる。図11には、窒化シリコン膜3上に反応生成物31が付着した状態が模式的に示されており、反応生成物31の下部領域(増速エッチング領域)31aで、増速エッチング(異常エッチング)が発生する。このため、反応生成物31が付着した領域では、窒化シリコン膜3の下地膜(酸化シリコン膜2および半導体基板1)もエッチングされてしまい、窒化シリコン膜3のエッチング(除去)工程が終了した段階で、図12に示されるように、下地膜(酸化シリコン膜2および半導体基板1)にピット(pit、穴、窪み)32が生じてしまい、それによって、半導体基板1に形成する半導体素子(例えばMISFET20)の特性などに悪影響が生じる可能性がある。これは、製造される半導体装置の性能や製造歩留まりを低下させる。従って、窒化シリコン膜3のエッチング工程で窒化シリコン膜3の局所的な異常エッチングを生じず、ピット32を発生させることなく窒化シリコン膜3を除去することが望まれる。
本発明者の検討によれば、SF6(六フッ化硫黄)含有ガス(ここではSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガス)を用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチングする際に、窒化シリコン膜が局所的に異常にエッチングされ、半導体基板1にピット32が発生するという上記問題は、ガス比やエッチング時の圧力を調節することによって改善できることが分かった。
図13は、プラズマを用いた等方性エッチングによって半導体基板1の主面の窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)を除去する工程で使用される混合ガス(エッチングガス、ここではSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガス)におけるSF6ガスの比率と、その混合ガス(エッチングガス)を用いて窒化シリコン膜をエッチングしたときの半導体基板(半導体ウエハ)におけるピット(ピット32)の発生状況(発生量)と、窒化シリコン膜のエッチングレート(エッチング速度)との相関を示す表である。図13には、窒化シリコン膜のエッチング工程でのピット(ピット32)の発生状況を、ピット(ピット32)が生じなかった場合を「無し」、ピット(ピット32)が少量生じた場合を「少ない」、ピット(ピット32)が多量に生じた場合を「多い」として記載している。
図13からも分かるように、窒化シリコン膜のエッチングガスにおけるSF6ガスの比率が高いとピット(ピット32)が発生しやすくなる。これは、SF6ガスの比率が高いとNH4Fなどの反応生成物31の発生が促進され、この反応生成物31が半導体基板(半導体ウエハ)の表面、すなわち半導体基板の主面上のエッチングすべき窒化シリコン膜の表面に再付着しやすくなり、そこで増速エッチング(異常エッチング)を発生させるためと考えられる。本発明者の実験によれば、このようなピットの発生は、SF6ガスの比率を10%以下にすることで抑制することができ、SF6ガスの比率を7%以下にすることで、更に抑制してピットの発生をほぼ無くすことが可能になる。この時の圧力は、26.7〜53.3Pa(0.2〜0.4Torr)に制御する必要がある。
一方、SF6ガスの比率を低くしすぎると、窒化シリコン膜のエッチングレートが低下してしまうが、本発明者の実験によれば、SF6ガスの比率を2%以上にすると、窒化シリコン膜のエッチングレートの低下を抑制でき、窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)の除去工程での実用上問題が生じないことが分かった。また、SF6ガスの比率を1〜2%にすると、窒化シリコン膜のエッチングレートが若干低下するが、窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)の除去工程への適用は可能である。更にSF6ガスの比率を低下させて1%よりも低くすると、窒化シリコン膜のエッチングレートがかなり低下してしまい、窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)の除去工程での実用(適用)上問題が生じることが分かった。この時の圧力は、26.7〜53.3Pa(0.2〜0.4Torr)に制御する必要がある。
従って、窒化シリコン膜のエッチング(プラズマを用いた等方性エッチング)に用いる混合ガス(エッチングガス)は、SF6ガスの比率を1〜10%の範囲内にすることが好ましく、SF6ガスの比率を2〜7%の範囲内にすれば更に好ましい。これにより、ピットの発生を防止でき、かつ窒化シリコン膜のエッチングレートを高くすることができ、半導体基板にピットを発生させることなく、速やかに窒化シリコン膜を除去することが可能になる。従って、製造される半導体装置の性能や製造歩留りを向上させることができる。すなわち、SF6ガスの比率を10%以下、より好ましくは7%以下とすることで、エッチング工程中のNH4Fなどの反応生成物31の発生およびその反応生成物31の半導体基板の表面(すなわち半導体基板の主面上のエッチングすべき窒化シリコン膜の表面)への再付着を防止でき、反応生成物の再付着領域での増速エッチング(異常エッチング)を防止して、半導体基板におけるピットの発生を防止し、製造される半導体装置の性能や製造歩留りを向上させることができる。そして、SF6ガスの比率を1%以上、より好ましくは2%以上とすることで、窒化シリコン膜のエッチングレートを高めて、窒化シリコン膜のエッチング(除去)工程に要する時間を短縮でき、半導体装置の製造時間の短縮や製造コストの低減などが可能になる。
また、エッチングガス全体の流量に対するSF6ガスの流量の比率を調節することで、エッチングガスにおけるSF6ガスの比率を制御することができる。例えば、エッチングガス全体の流量に対するSF6ガスの流量の比率を1〜10%に調節することで、エッチングガスにおけるSF6ガスの比率を1〜10%に制御することができる。
また、上記のようにエッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いれば、窒化シリコン膜のエッチングレートを高めることができるのでより好ましいが、エッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとHeガスとの混合ガスを用いた場合(すなわちN2ガスを含まない場合)、およびエッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとN2ガスとの混合ガスを用いた場合(すなわちHeガスを含まない場合)についても、(エッチングガスがHeガスとN2ガスとの両方を含む場合に比べて)窒化シリコン膜のエッチングレートはやや小さくなるものの、SF6ガスの比率を制御することで上記のようなピットの防止効果を得ることができる。この場合(エッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとHeガスとの混合ガスを用いた場合、およびエッチングガスとしてSF6ガスとO2ガスとN2ガスとの混合ガスを用いた場合)についても、窒化シリコン膜のエッチング(プラズマを用いた等方性エッチング)に用いる混合ガス(エッチングガス)は、SF6ガスの比率を1〜10%の範囲内にすることが好ましく、SF6ガスの比率を2〜7%の範囲内にすれば更に好ましく、これにより、半導体基板にピットを発生させることなく、速やかに窒化シリコン膜を除去することが可能になる。
また、上記のようにSF6ガスの比率を1〜10%、より好ましくは2〜7%の範囲内にすることで、半導体基板にピットを発生させることなく、速やかに窒化シリコン膜を除去することが可能になるが、このようなピット発生を抑制可能なSF6ガス比の領域においても、ピットの発生やエッチングレートはエッチング時の圧力(エッチング処理室内の圧力)にも依存することが本発明者の検討により分かった。図14は、SF6含有ガス(ここではSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガス)を用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチング(等方性エッチング)する際の圧力(エッチング処理室内の圧力)と、その圧力条件で窒化シリコン膜をエッチングしたときの半導体基板(半導体ウエハ)におけるピット(ピット32)の発生状況(発生量)と、窒化シリコン膜のエッチングレート(エッチング速度)との相関を示す表である。
図14からも分かるように、SF6含有ガス(ここではSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガス)を用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチング(等方性エッチング)する際に、圧力(エッチング処理室内の圧力)が0.2〜0.4Torr(すなわち26.7〜53.3Pa)の範囲内であればより好ましい。窒化シリコン膜のエッチング時の圧力(エッチング処理室内の圧力)が高すぎると(53.3Paよりも高いと)、エッチング中のNH4Fなどの反応生成物31の発生およびその反応生成物31の半導体基板の表面(すなわち半導体基板の主面上のエッチングすべき窒化シリコン膜の表面)への再付着が促進され、上記のようなピット(ピット32)が生じやすくなる。また、窒化シリコン膜のエッチング時の圧力(エッチング処理室内の圧力)が低すぎると(26.7Paよりも低いと)窒化シリコン膜のエッチングレートが低下し、窒化シリコン膜のエッチング(除去)工程に要する時間が長くなってしまう。本実施の形態では、SF6含有ガス(ここではSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガス)を用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチング(等方性エッチング)し、SF6ガスの比率を1〜10%、より好ましくは2〜7%の範囲内にするが、更にそのエッチングの際の圧力(エッチング処理室内の圧力)を0.2〜0.4Torr(26.7〜53.3Pa)の範囲内とすることで、上記のようなピットの発生をより的確に防止し、かつ窒化シリコン膜のエッチングレートをより的確に高めることができる。
また、上記のようなガス比のSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチングする工程は、半導体装置の製造工程における種々の窒化シリコン膜の除去工程に適用できるが、等方性エッチングにより窒化シリコン膜を除去するため、フォトレジストパターンなどをエッチングマスクとして用いて窒化シリコン膜を選択的にエッチングする工程(すなわち窒化シリコン膜を選択的に除去して一部の窒化シリコン膜を残す工程、窒化シリコン膜をパターニングする工程)ではなく、半導体基板(半導体ウエハ)の主面の全体で窒化シリコン膜を除去する工程(すなわち窒化シリコン膜全体を除去し、窒化シリコン膜を部分的に残さない工程)に適用することが好ましい。特に、上記窒化シリコン膜3のエッチング工程では半導体基板1にピット32が発生しやすく、この段階で発生したピット32はその後に形成される半導体素子の特性に悪影響を与えやすいので、上記のようなガス比のSF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチングする工程は、上記窒化シリコン膜3の除去工程に適用すれば特に効果が大きいが、上記窒化シリコン膜3以外の他の窒化シリコン膜を半導体基板の主面全体から除去する工程について適用しても有効である。
図15は、本実施の形態における窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)のエッチング(除去)工程で用いられるエッチング装置の概念的な構造を示す説明図である。図15では、半導体ウエハの流れ(移動)が矢印で示されている。
図15に示されるエッチング装置50は、枚葉式のドライエッチング装置であり、ウエハカセット51に収容されていた半導体ウエハ(半導体基板1に対応)を受け入れるロードロック室(Load Lock:ロードロック)52と、ロードロック室52から搬送された半導体ウエハを受け入れ、その内部を真空(減圧)状態にできる真空搬送室53と、真空(減圧)状態の真空搬送室53から半導体ウエハを受け入れ、その内部で半導体ウエハ表面に形成されている窒化シリコン膜のエッチング処理を行うエッチング処理室54と、エッチング処理室54でのエッチング処理を終了し、真空搬送室53に搬送して真空(減圧)状態を解除してから半導体ウエハを受け入れるアンロードロック室(Unload Lock:アンロードロック)55と、アンロードロック室55から半導体ウエハを受け入れ、内部で半導体ウエハの洗浄処理と洗浄処理後の乾燥処理とを行う洗浄・乾燥室56とを有している。
ウエハカセット51に収容されていた半導体ウエハ(除去すべき窒化シリコン膜が主面に形成されている半導体ウエハ)は、エッチング装置50のロードロック室52に送られ、更に真空搬送室53で真空(減圧)環境下に置かれてから、エッチング処理室54に送られる。そして、SF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスをエッチング処理室54内に導入しプラズマを生成して、エッチング処理室54内の半導体ウエハ表面の窒化シリコン膜(例えば窒化シリコン膜3)をエッチング(等方性エッチング)処理する。このエッチング処理の際のエッチングガスのSF6ガスの比率は、上記のように、1〜10%の範囲内にすることが好ましく、2〜7%の範囲内にすれば更に好ましく、エッチング処理室54内の圧力は、上記のように、0.2〜0.4Torr(すなわち26.7〜53.3Pa)の範囲内であることが好ましい。エッチング処理室54での窒化シリコン膜のエッチング処理が終了した後、半導体ウエハは真空搬送室53に送られ、真空(減圧)環境を解除されてからアンロードロック室55に送られ、今度は洗浄・乾燥室56内に送られる。洗浄・乾燥室56内で、半導体ウエハは例えば純水などを用いて洗浄処理され、その後、洗浄された半導体ウエハの乾燥処理が行われる。洗浄・乾燥室56内で洗浄および乾燥処理が行われた半導体ウエハは、ウエハカセット51に再度収容される。
本実施の形態では、エッチング処理室54でSF6(六フッ化硫黄)ガスとO2(酸素)ガスとHe(ヘリウム)ガスとN2(窒素)ガスとの混合ガスを用いたプラズマで半導体ウエハ上の窒化シリコン膜をエッチングした後に、洗浄・乾燥室56で半導体ウエハの洗浄処理を行う。
窒化シリコン膜のエッチングの際に生じたNH4Fなどの反応生成物31がエッチング処理後の半導体ウエハに付着していると、このNH4Fなどの反応生成物31が外気中の水分などと反応して下地膜(反応生成物が付着した領域、付着した反応生成物の下地膜)を変質させてしまう可能性があるが、本実施の形態のようにエッチング処理室54で窒化シリコン膜をエッチングした後に、洗浄・乾燥室56で半導体ウエハの洗浄処理を行うことで、半導体ウエハに付着したNH4Fなどの反応生成物31を洗浄処理によって除去することができ、半導体ウエハに付着したNH4Fなどの反応生成物31が大気(外気)中の水分などと反応して下地膜を変質させてしまう現象を防止することができる。これにより、製造される半導体装置の性能や信頼性をより向上させることができる。
また、本実施の形態では、エッチング装置50に洗浄・乾燥室56を設け、エッチング処理室54でのエッチング処理後、速やかに洗浄処理を行うことができるようにしている。このため、たとえNH4Fなどの反応生成物31がエッチング処理後の半導体ウエハに付着していたとしても、半導体ウエハが大気(外気)中に長時間さらされることなく速やかに洗浄・乾燥室56で洗浄処理を行って反応生成物31を除去できるので、半導体ウエハに付着したNH4Fなどの反応生成物31が大気(外気)中の水分などと反応して下地膜を変質させてしまうのをより的確に防止することができる。
また、本実施の形態では、エッチング装置50において、ロードロック室52とアンロードロック室55とを分け(分離し)て両者を別個に設け、エッチング処理前の半導体ウエハ(エッチング処理すべき半導体ウエハ)の搬入経路(搬送経路)と、エッチング処理後の半導体ウエハ(エッチング処理を終えた半導体ウエハ)の搬出経路(搬送経路)とを、異なるものとしている(別にしている)。また、真空搬送室53において、エッチング処理前の半導体ウエハのロードロック室52からエッチング処理室54への搬送経路と、エッチング処理後の半導体ウエハのエッチング処理室54からアンロードロック室55への搬送経路とを分けていれば(分離していれば)、より好ましい。
本実施の形態とは異なり、エッチング装置50のロードロック室52とアンロードロック室55とを分離しなかった場合、ロードロック室とアンロードロック室を兼ねたロード・アンロードロック室から真空搬送室53を経てエッチング処理室54に半導体ウエハを運んでエッチング処理を行った後、この半導体ウエハを再度ロード・アンロードロック室に戻すことになるので、エッチング処理後の半導体ウエハにNH4Fなどの反応生成物(反応生成物31)が付着していると、この反応生成物がロード・アンロードロック室の機器を介して、エッチング処理前の半導体ウエハに付着してしまう可能性がある。エッチング処理前の半導体ウエハにNH4Fなどの反応生成物が付着していると、エッチング処理室54でのエッチングの際に、反応生成物に起因した増速エッチング(異常エッチング)が発生する可能性がある。本実施の形態では、エッチング装置50において、ロードロック室52とアンロードロック室55とを分離し、エッチング前の半導体ウエハの搬入経路(搬送経路)とエッチング後の半導体ウエハの搬出経路(搬送経路)とを異なるものとしている(別にしている)。このため、たとえエッチング処理後の半導体ウエハにNH4Fなどの反応生成物が付着していたとしても、この反応生成物がエッチング処理前の半導体ウエハに付着するのを防止することができる。従って、半導体ウエハの表面の窒化シリコン膜をエッチングする際の異常エッチングをより的確に防止することが可能となる。これにより、製造される半導体装置の性能や信頼性をより向上させることができる。
図16は、他の形態のエッチング装置50aの概念的な構造を示す説明図である。図16のエッチング装置50aは、洗浄・乾燥室56が設けられておらず、エッチング処理室54でエッチング処理を行った後、アンロードロック室55に送られた半導体ウエハはウエハカセット51に再度収容される。エッチング処理を行ってからウエハカセット51に一旦収容された半導体ウエハは、その後、洗浄・乾燥装置56aに搬送され、洗浄・乾燥装置56a内で、例えば純水などを用いて半導体ウエハが洗浄処理され、その後、洗浄された半導体ウエハの乾燥処理が行われる。洗浄・乾燥装置56a内で洗浄および乾燥処理が行われた半導体ウエハは、ウエハカセット51に再度収容される。
エッチング装置50aでエッチング処理を行った半導体ウエハを収容するウエハカセット51内は、窒素(N2)ガスで置換した状態にし(窒素ガスでパージし)、エッチング処理後の半導体ウエハを窒素ガス中で保管することがより好ましい。すなわち、エッチング装置50aのエッチング処理室54でエッチング処理を行った後、洗浄・乾燥装置56aで洗浄処理を行う前は、窒素雰囲気中(窒素ガス中)で半導体ウエハを保管することがより好ましい。エッチング装置50aのエッチング処理室54でエッチング処理を行った後、ウエハカセット51で窒素雰囲気中(窒素ガス中)で半導体ウエハを保管し、その後、洗浄・乾燥装置56aで半導体ウエハを洗浄処理することで、たとえNH4Fなどの反応生成物(反応生成物31)がエッチング処理後の半導体ウエハに付着していたとしても、半導体ウエハが大気(外気)中に長時間さらされるのを防止でき、半導体ウエハに付着したNH4Fなどの反応生成物が大気(外気)中の水分などと反応して下地膜(反応生成物が付着した領域、付着した反応生成物の下地膜)を変質させてしまうのを防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態では、MISFETを有する半導体装置の製造工程について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、半導体基板(半導体ウエハ)上に形成した窒化シリコン膜を除去する工程を有する種々の半導体装置の製造工程に適用することができる。
本発明は、半導体基板の主面上に形成された窒化シリコン膜を除去する工程を有する半導体装置の製造技術に適用して有効である。
本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 図1に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図2に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図3に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図4に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図5に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 SF6ガスを含む各種の混合ガスを用いたプラズマで窒化シリコン膜をエッチングした場合のエッチングレートを示すグラフである。 窒化シリコン膜が局所的に異常にエッチングされる現象の説明図である。 窒化シリコン膜が局所的に異常にエッチングされる現象の説明図である。 窒化シリコン膜のエッチング工程で使用される混合ガスにおけるSF6ガスの比率と、ピットの発生状況と、窒化シリコン膜のエッチングレートとの相関を示す表である。 窒化シリコン膜をエッチングする際の圧力と、ピットの発生状況と、窒化シリコン膜のエッチングレートとの相関を示す表である。 窒化シリコン膜のエッチング工程で用いられるエッチング装置の概念的な構造を示す説明図である。 窒化シリコン膜のエッチング工程で用いられるエッチング装置の概念的な構造を示す説明図である。
符号の説明
1 半導体基板(半導体ウエハ)
2 酸化シリコン膜
3 窒化シリコン膜
4 素子分離溝
5 酸化シリコン膜
6 素子分離領域
11 p型ウエル
12 ゲート絶縁膜
13 ゲート電極
14 n-型半導体領域
15 サイドウォール
16 n+型半導体領域
20 MISFET
21 シリサイド膜
22 絶縁膜
23 コンタクトホール
24 プラグ
24a バリア膜
25 配線
25a チタン膜
25b 窒化チタン膜
25c アルミニウム膜
25d チタン膜
25e 窒化チタン膜
26 絶縁膜
31 反応生成物
31a 下部領域
32 ピット
50 エッチング装置
50a エッチング装置
51 ウエハカセット
52 ロードロック室
53 真空搬送室
54 エッチング処理室
55 アンロードロック室
56 洗浄・乾燥室
56a 洗浄・乾燥装置

Claims (7)

  1. SF6ガスとO2ガスと不活性ガスとの混合ガスを用いたプラズマで等方性エッチングすることによって、半導体基板の主面に形成された窒化シリコン膜を除去する工程を有し、
    前記混合ガスのSF6ガスの比率が1〜10%の範囲内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記混合ガスのSF6ガスの比率が2〜7%の範囲内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化シリコン膜を除去する工程におけるエッチング処理室の圧力が26.7〜53.3Paの範囲内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記混合ガスは、SF6ガスとO2ガスとHeガスとN2ガスとの混合ガスであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化シリコン膜を除去する工程後に、前記半導体基板を洗浄する工程を更に有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化シリコン膜を除去する工程後で、前記半導体基板を洗浄する工程前に、半導体基板を窒素ガス中で保管することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化シリコン膜を除去する工程で用いられるエッチング装置は、エッチング処理前の半導体基板の搬入経路と、エッチング処理後の半導体基板の搬出経路とが異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。

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