JP2005324096A - ガラスの艶消し塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仕上がり外観に優れたガラスの艶消し塗膜形成方法を提供する。
【解決手段】ガラス基材表面にエポキシ基含有アクリル系樹脂(A)、水酸基及びカルボキシル基含有ポリエステル系樹脂(B)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)、ポリカルボン酸(D)を必須成分及びワックス(E)、シランカップリング剤(F)を含有する熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗膜を形成してなることを特徴とするガラスの艶消し塗膜形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラスに対する付着性、塗膜の耐久性(特に耐候性)、艶消し塗膜外観に優れた艶消し塗膜形成方法を提供する。
従来より、艶消し粉体塗料は家電製品、自動車部品、車両、事務用品、鋼製家具、建材等の工業用製品分野において屋外又は屋内用途として広く使用されている。
また、艶消し粉体塗料をガラス表面に静電粉体塗装後、焼付けて艶消し塗膜を形成する方法は公知である(特許文献1参照)。
特開平9−150109号公報
特許文献1に記載の方法は、具体的には、ガラスの被塗物にポリエステル粉体塗料を塗装し、次いでこの塗装膜を焼付ける前にアクリル樹脂粉体塗料を塗装し、次いで焼付けを行う粉体塗装方法である。
このような塗装方法では、(1)2種類の粉体塗料を塗装するため複数個の塗装設備が必要であり、それに掛かるコストが高くなる、(2)工程数が増えるため、塗装管理が複雑で面倒である、(3)該艶消し塗膜はお互いに相溶性のない粉体塗料同士が一定の割合で塗着され、そして焼付けにより両者が混合されて艶消し塗膜が形成されるが、静電粉体塗装機を用いて一定の割合になるように塗着させることは難しく、均一な艶消し塗膜が形成できない、(4)該公報に記載のポリエステルではガラスに対する付着性が劣るなどの問題点があった。
本発明に係わるガラスの艶消し塗膜形成方法は、ガラス基材表面に熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗膜を形成してなることを特徴とする。
本発明に係わるガラスの艶消し塗膜形成方法は、粉体塗膜が、エポキシ基含有アクリル系樹脂(A)、水酸基及びカルボキシル基含有ポリエステル系樹脂(B)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)及びポリカルボン酸(D)を必須成分として含有する熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗料で形成することが好ましく、更に粉体塗料としてワックス(E)やシランカップリング剤(F)を含有することが好ましい。
本発明によると、先行文献に記載の艶消し塗装方法と比較して、粉体塗料を1種類しか使用しないので、塗装設備が少なく、従来の工程数の半分ですむので経済的、塗装管理も容易で簡単であること、また、塗装膜厚による艶消し外観の変動が少ないので品質が安定して得られる、ガラスに対する付着性が優れるといった顕著な効果がある。
本発明においてガラス基材は、従来から公知のガラス、例えば、ガラス瓶、板ガラス、照明器具などのガラス製品や部品の表面に艶消しを施すことにより加飾、光線透過の調節、飛散防止などの効果を付与するものに適用することができる。具体的には、例えば、容器ガラス、窓ガラス、板ガラス、工芸ガラス、電気用ガラスなどが挙げられる。また、ガラス組成として、例えば、硼珪酸ガラス、シリカガラス、アルミノ珪酸塩ガラスなどが挙げられる。該ガラス基材は、透明であっても半透明もしくは不透明に着色されていても構わない。ガラス内部に網状や線状などの模様(金属、プラスチックなど)が埋め込まれていても構わない。また、ガラス基材表面にプラスチックシートがラミネートされたもの、金属蒸着されたものも使用することができる。
本発明において粉体塗膜は、熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗料を用いて形成することができる。
該粉体塗料として、エポキシ基含有アクリル系樹脂(A)(以下、「アクリル系樹脂(A)」と略す。)、水酸基及びカルボキシル基含有ポリエステル系樹脂(B)(以下、「ポリエステル系樹脂(B)」と略す。)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)(以下、「イソシアネート化合物(C)」と略す。)及びポリカルボン酸(D)を必須成分として含有する熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗料が好ましい。以下これらの成分について説明する。
アクリル系樹脂(A):
該アクリル系樹脂(A)は、重量平均分子量20000〜100000、特に2200〜80,000の範囲のものが好ましい。また、該樹脂の軟化温度は30〜140℃、特に35〜100℃の範囲のものが好ましい。
アクリル系樹脂の官能基としては、エポキシ基を有する。エポキシ基として、グリシジル基、メチルグリシジル基、脂環式エポキシ基、オキセタン環などが包含される。これらの中でも汎用的なグリシジル基が好ましい。エポキシ基は、エポキシ当量として、200〜1000mgKOH/g、特に300〜800mgKOH/gの範囲が好ましい。200mgKOH/g未満になると熱フロー性が悪くなるので艶消し外観が低下し、1000mgKOH/gを超えると硬化性が低下するので特に塗膜性能の点から好ましくない。
該アクリル系樹脂(A)は、例えば、エポキシ基を含有する単量体を、共重合可能な他のビニル系単量体と共重合させることによって得られる。
エポキシ基を含有する単量体としては、特に限定されず、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有単量体、β−メチルグリシジルアクリレート、β−メチルグリシジルメタクリレートなどのメチルグリシジル基含有単量体、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどの脂環式エポキシ基含有単量体、ビニルシクロヘキセンモノオキサイドなどのオキセタン環含有単量体が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
上記共重合可能な単量体としては、特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート類。
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル単量体。
アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有単量体。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
ポリエステル系樹脂(B):
ポリエステル系樹脂(B)は、重量平均分子量400〜20000、特に1000〜10000の範囲のものが好ましい。また、該樹脂の軟化温度は30〜140℃、特に35〜100℃の範囲のものが好ましい。
ポリエステル樹脂の官能基としては、水酸基及びカルボキシル基を有する。水酸基は、樹脂水酸基価で5〜300mgKOH/g、特に8〜150mgKOH/gの範囲が好ましく、そしてカルボキシル基は、樹脂酸価で5〜300mgKOH/g、特に8〜150mgKOH/gの範囲が好ましい。
該ポリエステル系樹脂(B)として、例えば、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸等の芳香族又は脂環族ジカルボン酸と(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチルプロピオン酸等の2価アルコール、必要に応じて安息香酸等のモノカルボン酸、(無水)トリメリット酸等の3価以上のカルボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリットール等の3価以上のアルコールとを上記した水酸基価の範囲になるように適宜反応させて得られる樹脂が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
イソシアネート化合物(C):
イソシアネート化合物(C)は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤でブロックした軟化温度が約20〜100℃、好ましくは約25〜80℃の範囲のものである。
ポリイソシアネート化合物として、耐候性に優れる、例えば、脂肪族系ジイソシアネート化合物、脂環式系ジイソシアネート化合物及びこれらのビューレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物等を使用することが好ましい。
脂肪族系ジイソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4-テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート等が挙げられ、脂環式系ジイソシアネート化合物として、イソホロンジイソシアネート、4,4′-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン-2,4-(又は-2,6-)ジイソシアネート、1,3-(又は1,4-)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,2-シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
ブロック剤として、例えば、ラクタム系、オキシム系などの黄変の少ないブロック剤が使用できる。具体例として、ラクタム系ブロック剤として、ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピオラクタム等が挙げられ、オキシム系ブロック剤として、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシム等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
ポリカルボン酸(D):
ポリカルボン酸(D)としては、例えば、ポリエステル樹脂の原料で記載した芳香族又は脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、ドデカン二酸などが包含される。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。これらのなかでも特にドデカンニ酸が艶消し塗膜形成の点から好ましい。
上記した粉体塗料を構成する各成分の配合割合は次の通りである。
アクリル系樹脂(A)及びポリエステル系樹脂(B)との配合割合:両者の総合計重量換算で、アクリル系樹脂(A)が60〜95%、好ましくは70〜90%、ポリエステル系樹脂(B)が40〜5%、好ましくは30〜10%の範囲である。アクリル系樹脂(A)が60%を下回り、ポリエステル系樹脂(B)が40%を超えると充分な艶消し効果や耐候性が得られない、一方、アクリル系樹脂(A)が95%を上回り、ポリエステル系樹脂(B)が5%を下回ると充分な艶消し効果や透明性効果が得られない。
イソシアネート化合物(C):アクリル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との両者の総合計重量100部に対して、3〜40重量部、好ましくは5〜20重量部の範囲である。3重量部未満になると塗膜硬度、塗膜物性、耐水性などが劣り、一方、40重量部を超えると塗膜が黄色く変色する。
ポリカルボン酸(D):アクリル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との両者の総合計重量100部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲である。0.01重量部未満になると艶感に優れ、艶ムラの少ない高艶消し外観に優れた塗膜が得られない、一方、10重量部を超えると艶ムラの少ない高艶消し外観に優れた塗膜が得られない。
また、粉体塗料として、ワックス(E)、シランカップリング剤(F)を配合することができる。
ワックス(E):
ワックス(E)として、軟化温度が10〜70℃、好ましくは20〜60℃の範囲のものが使用できる。例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
ワックス(E)を配合する場合には、アクリル系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との両者の総合計重量100部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲である。 ワックス(E)を配合することにより、更に、低光沢で艶感に優れ、艶ムラの少ない高艶消し外観に優れた塗膜が得られる。
シランカップリング剤(F):
該シランカップリング剤(F)は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ハロアルキル基及びエポキシ基などの有機官能基を含有するアルコキシシラン化合物が好ましい。
具体的には、例えば、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−ブロモプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリメトキシシラン、9,10−エポキシデシルトリメトキシシランが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を使用することができる。
本発明で使用する粉体塗料には、必要に応じて充填剤、着色顔料、流動性調整剤、重合体微粒子、表面調整剤、硬化促進剤、スベリ性付与剤などの粉体塗料用添加剤などを配合することができる。
本発明で使用する粉体塗料は、平均粒子径10〜100μm、特に塗面平滑性の観点から15〜50μmの範囲が好ましい。
本発明で使用する粉体塗料は、粒度分布の標準偏差5〜30μm、特に塗装作業性の観点から10〜25μmの範囲が好ましい。
本発明において、平均粒径と標準偏差は粒度分布計によって求めることができる。粒度分布の測定としては、レーザー散乱回折、電気抵抗法、光透過法、沈降法、画像解析法などがあげられる。
本発明において、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)の測定によるポリスチレン基準の重量平均分子量である。
本発明において、軟化温度は、例えば、環球式自動軟化点試験機(明峰社製作所社製)を用い、グリセリンの加熱浴で3℃/分の昇温速度で昇温し、試料が軟化して球が落下した時の温度(℃)として測定することができる。
本発明において、エポキシ当量は、塩酸−ピリジン法により測定できる。樹脂1gに塩酸−ピリジン溶液25mLを加え、130℃で1時間加熱した後、フェノールフタレインを指示薬として0.1N−水酸化カリウムアルコール溶液で滴定した。消費した0.1N−水酸化カリウムアルコール溶液の量によってエポキシ当量を算出した。
本発明において、酸価は、適量のシクロヘキサノンに樹脂試料1gを溶解して、フェノールフタレイン指示薬を加え、0.1規定の水酸化カリウムメタノール溶液で滴定して酸価(mgKOH/g)を求めた。
本発明において、水酸基価は、無水酢酸とピリジンとの混合溶液(19容/1容の割合で混合)に樹脂試料1gを溶解して、100℃で1時間加熱還流し、水酸基をアセチル化し、次いでイオン交換水を加えて更に加熱還流した後、冷却し、フェノールフタレイン指示薬を加えて0.5規定の水酸化カリウムのトルエン/メタノール溶液で逆滴定して、水酸基価(mgKOH/g)を求めた。
上記した粉体塗料は、ガラス基材表面に、静電粉体スプレー、摩擦帯電塗装機等の静電粉体塗装機を用いて粉体塗装し、通常、約30〜200μm 、好ましくは約40〜100μmの範囲で塗装し、焼付けることにより塗膜を形成することができる。焼付条件は、通常、被塗物温度約140〜220℃で約30〜60分間である。
以下、実施例を掲げて本発明を詳細に説明する。なお、実施例及び比較例中の「部」は重量基準による。
ポリエステル樹脂の調製例
攪拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反応容器にネオペンチルグリコール361部、エチレングリコール54部、トリメチロールプロパン7部、テレフタル酸731部及びジ−n−ブチル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰囲気中で攪拌を行いながら240℃まで5時間を要して昇温した。240℃で脱水縮合反応を続行せしめてポリエステル樹脂を得た。該樹脂は、軟化温度106℃、酸価19mgKOH/g、水酸基価21mgKOH/g、重量平均分子量8800であった。
グリシジル基含有アクリル樹脂の調製例
攪拌機、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、キシレン400部を仕込んで、窒素雰囲気下に135℃にまで昇温した。そこへ、スチレン342部、アクリル酸2−エチルヘキシル72部、メタクリル酸グリシジル186部及びtert−ブチルパーオキシオクトエート2.7部とからなる混合物を6時間にわたって滴下し、滴下終了後も同温度に10時間保持して重合反応を行った。次いで、170℃で20mmHgの減圧下に溶剤を除き、アクリル樹脂を得た。該樹脂は、軟化温度119℃、エポキシ当量463mgKOH/g、重量平均分子量44000であった。
実施例1
上記ポリエステル樹脂70部、上記アクリル樹脂30部、ブロックポリイソシアネート VESTAGON B−1530(DEGUSA・ヒュルス株式会社製、商品名)10部、ドデカンニ酸0.1部を混合し、エクストルーダで溶融混練りし、冷却後、アトマイザーによって微粉砕し、150Meshでろ過して実施例1の艶消し粉体塗料を得た。
実施例2
実施例1においてパラフィンワックス軟化温度約50℃を1部追加配合した以外は実施例1と同様にして実施例2の艶消し粉体塗料を得た。
実施例3
実施例1においてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを1部追加配合した以外は実施例1と同様にして実施例3の艶消し粉体塗料を得た。
比較例1
実施例1においてドデカン二酸を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして比較例1の粉体粉体を得た。
上記した実施例用及び比較例用の粉体塗料を、200CCのマヨネーズ瓶表面に焼付け後の膜厚が平均50μmになるように静電粉体塗装し、表面温度が180℃になってから40分間保持して塗膜を形成した。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
表1
Figure 2005324096
表1において試験は次の様にして行った。
艶外観:塗膜表面の艶感を肉眼で観察した。○;良好、△;劣る、×;著しく劣る。
艶ムラ:塗膜表面の艶ムラ感を肉眼で観察した。◎;艶ムラがなく良好、○;艶ムラは少し認められるが実用上問題がない。△;艶ムラが認められ劣る、×;剥離が認められ著しく劣る。
黄変:塗膜の黄変色を肉眼で観察した。○;黄変がなく良好、△;黄変が少しあり劣る、×;黄変があり著しく劣る。
付着性:ガラス基材に達するようにカッターナイフでクロスカットをいれた後、その表面からセロファンテープを強く押付けて貼付け、次いですばやくテープを表面から剥離し、塗膜の剥離状態を肉眼で観察した。◎;剥離がなく良好、○;剥離は少し認められるが実用上問題がない。△;剥離が認められ劣る、×;剥離が認められ著しく劣る。

Claims (4)

  1. ガラス基材表面に熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗膜を形成してなることを特徴とするガラスの艶消し塗膜形成方法。
  2. 上記粉体塗膜が、エポキシ基含有アクリル系樹脂(A)、水酸基及びカルボキシル基含有ポリエステル系樹脂(B)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)及びポリカルボン酸(D)を必須成分として含有する熱硬化型アクリルポリエステル系艶消し粉体塗料で形成される請求項1に記載のガラスの艶消し塗膜形成方法。
  3. 上記艶消し粉体塗料として、ワックス(E)を含有する請求項2に記載のガラスの艶消し塗膜形成方法。
  4. 上記艶消し粉体塗料として、シランカップリング剤(F)を含有する請求項2又は3に記載のガラスの艶消し塗膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176053A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 関西ペイント株式会社 粉体塗料組成物及び塗膜形成方法

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