JP2005139336A - 2液型塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
難付着性のポリオレフィン素材に対し、プライマーを塗装せずに、直接塗装することによって、優れた付着性を有し、かつ、高光沢外観、耐候性、耐溶剤性に優れた塗膜を形成し、さらに塗料の塗装作業性に優れる2液型塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品を提供すること。
【解決手段】
(A)塩素含有率10〜50質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂、(B)アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂、(C)重量平均分子量2,000〜50,000、水酸基価10〜90mgKOH/gのアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、および(D)イソシアネート化合物を必須成分とする2液型塗料組成物を用いる。

Description

本発明は、難付着性のポリオレフィン素材に対して、プライマーを塗装せずに直接塗装することによって、優れた付着性を与えるとともに、高光沢外観、耐候性、耐溶剤性、塗装作業性に優れる2液型塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品に関するものである。
自動車部品、家電部品分野においては、軽量化の目的から、樹脂素材品が使用される割合が増えている。最近では、樹脂部品においても、コスト、成型加工性の点からポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン素材が使用される機会が増えているが、ポリオレフィン素材については樹脂の極性が非常に低い特性のため、アクリルポリオールあるいはポリエステルポリオールを主成分とした塗料組成物では十分な付着性が得られない問題があった。
ポリオレフィン素材に対する付着性を解決する方法として、変性ポリオレフィン樹脂を主体樹脂とした専用プライマーを塗装する方法があるが、最近、省工程の目的から、プライマーを塗装することなしで直接塗装することが可能なポリオレフィン樹脂用塗料の需要が高まっている。
しかしながら、変性ポリオレフィン樹脂は、光沢外観に劣るといった問題があること、樹脂の極性が極めて低いことから、光沢外観に優れるアクリル樹脂等との相溶性の問題があり、これらの問題を解決する必要があった。
近年、外観に優れ、塗膜性能を良好にする手段として、塩素化ポリオレフィンをアクリル変性する方法が行われている。たとえば、プライマーを塗装せずに直接塗装することが可能な塗料樹脂形態として、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂と、アクリル樹脂とからなる塗料用樹脂組成物(特許文献1参照)や、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂と、アクリル樹脂とからなる塗料用樹脂組成物(特許文献2参照)などが開示されている。しかしながら、これらの開示された方法ではラッカー型の塗膜形成方法であるため、耐溶剤性に劣るという問題があった。

この耐溶剤性を改良する方法として、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂とイソシアネート化合物からなる塗料用樹脂組成物(特許文献3参照)や、塩素化ポリオレフィン樹脂、液状ゴム、水酸基含有アクリル樹脂を混合もしくは反応させた接着樹脂組成物(特許文献4参照)が開示されている。しかしながら、開示されたこれらの方法は、架橋反応により塗膜に内部応力が発生するため付着性が十分でないという問題があった。

付着性をさらに改良したものとして、アセトアセトキシ基含有変性塩素化ポリオレフィン樹脂とイソシアネート化合物からなる塗料用樹脂組成物(特許文献5参照)が開示されている。しかしながら、開示された方法では、要求される付着性が十分でないという問題があった。

特開2002−188042号公報 特開2000−17222号公報 特公平2−8618号公報 特公平3−60872号公報 特開平8−311397号公報
本発明の目的は、難付着性のポリオレフィン素材に対し、プライマーを塗装せずに、直接塗装することによって、優れた付着性を有し、かつ、高光沢外観、耐候性、耐溶剤性に優れた塗膜を形成し、さらに塗料の塗装作業性に優れる2液型塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品を提供することにある。
本発明者らは、上記の好ましい性質を有する2液型塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)塩素含有率10〜50質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂、(B)アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂、(C)重量平均分子量2,000〜50,000、水酸基価10〜90mgKOH/gのアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、および(D)イソシアネート化合物を必須成分とする2液型塗料組成物により、その目的を達成し得ることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(A)塩素含有率10〜50質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂、(B)アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂、(C)重量平均分子量2,000〜50,000、水酸基価10〜90mgKOH/gのアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、および(D)イソシアネート化合物を必須成分とし、イソシアネート当量と水酸基当量との比が[イソシアネート当量]/[水酸基当量]=0.5/1.0〜1.2/1.0であることを特徴とするポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記2液型塗料組成物において、(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中(A)成分が3〜20質量%、(B)成分が5〜40質量%であり、かつ(C)成分が40〜92質量%であることを特徴とするポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記2液型塗料組成物における(C)成分として、SP値が 9.0〜10.5(cal/cm1/2であるアクリル樹脂を、(C)成分総質量(固形分)中で20質量%以上含有することを特徴とするポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記2液型塗料組成物において、(D)成分のイソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物、および/または、イソホロンジイソシアネート化合物であることを特徴とするポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記2液型塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装仕上げ方法、及び上記2液型塗料組成物が塗装されたことを特徴とする塗装物品を提供するものである。
本発明の2液型塗料組成物を用いた塗装仕上げ方法により、ポリオレフィン素材に対して優れた付着性を有し、かつ、高光沢外観、耐候性、耐溶剤性に優れた塗膜を有する塗装物品を得ることができる。
本発明の(A)成分である塩素化ポリオレフィン樹脂とは、ポリオレフィン樹脂を主骨格とした高分子の樹脂に塩素によって変性された樹脂であり、ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他に、無水マレイン酸等によって変性された変性ポリオレフィン樹脂や、水酸基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基等を分子末端もしくは分子鎖中に有するポリオレフィン系の高分子化合物も挙げることができる。
本発明に用いられる塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素化率は、10〜50質量%であり、好ましくは15〜50質量%であり、さらに好ましくは15〜40質量%である。
塩素化率が50%を越える場合はポリオレフィン素材との付着性が悪くなり、また、塩素化率10%未満である場合には溶剤への溶解性が低下するため、貯蔵安定性において問題が生じる。
また、重量平均分子量が30,000〜250,000であることが好ましい。重量平均分子量が30,000未満の場合は耐溶剤性が悪くなり、250,000を超える場合は溶剤との溶解性が低下するため、貯蔵安定性において問題が生じる。
該塩素化ポリオレフィン樹脂は市販されており、例えば、スーパークロン773H、スーパークロン822、スーパークロン892L、スーパークロン832L、スーパークロンE(以上、日本製紙ケミカル(株)製)、ハードレン14LLB、ハードレンCY9122、ハードレンHM−21、ハードレン13−MLJ(以上、東洋化成工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の(B)成分であるアクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂とは、塩素化ポリオレフィン部分と、この塩素化ポリオレフィン部分にグラフトしたアクリル系重合鎖部分とを含むポリオレフィンである。塩素化ポリオレフィン部分の樹脂は、前記(A)成分である塩素化ポリオレフィン樹脂が使用される。
本発明の(B)成分は、前記塩素化ポリオレフィン樹脂の存在下にラジカル重合性単量体を重合して得られる。このラジカル重合性単量体としては、ラジカル重合性のエチレン性不飽和結合(−C=C−)を有する限り、特に制約がなく、従来から公知のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル(例えば(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルなど)、不飽和カルボン酸(例えば(メタ)アクリル酸など)、水酸基含有単量体(ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートなど)、グリシジル基含有単量体(グリシジル(メタ)アクリレートなど)などが用いられる。
また、ビニル芳香族化合物も用いることができ、このビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレンがある。また、ポリオレフィン系化合物も用いることができ、このポリオレフィン系化合物としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンがある。その他、カプロラクトン変性アクリル酸エステル化合物、カプロラクトン変性メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトン、酢酸ビニル、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドブチルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、イタコン酸、クロトン酸、アリルアルコール、マレイン酸等が挙げられる。上記化合物は、1種、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂中の塩素化ポリオレフィン部分(b1)およびアクリル系重合鎖部分(b2)の質量比は、b1/b2=95/5〜5/95であり、好ましくは、b1/b2=80/20〜10/90である。塩素化ポリオレフィン樹脂の含有量が5質量%未満であると、ポリオレフィン素材に対する密着性が低下する。また、塩素化ポリオレフィン樹脂の含有量が95%を超えると、(C)成分のアクリル樹脂やポリエステル樹脂、および(D)成分のイソシアネート化合物との相溶性が低下し、塗膜外観が低下する。
該アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂は市販されており、例えば、スーパークロン224H、スーパークロン223M、スーパークロン240H(以上、日本製紙ケミカル(株)製)、アクリディックCL408、アクリディックWU903(以上、大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の(C)成分は、(D)成分であるイソシアネート化合物と反応するための官能基として水酸基を含有するアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂である。
(C)成分がアクリル樹脂である場合、アクリル樹脂を合成するための水酸基を含有するラジカル重合性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の、多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物;上記多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラプトンを開環重合した化合物等を挙げることができる。なかでも、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及び多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラプトンを開環重合した化合物が反応性などの点から好適である。上記化合物は、1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
その他のラジカル重合性単量体としては、アクリル酸又はメタクリル酸の各種エステルを用いることができ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸、又は、メタクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステル、アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチルなどのアクリル酸、又はメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステル、アリルアクリレート、アリルメタクリレートなどのアクリル酸、又はメタクリル酸の炭素数2〜8のアルケニルエステル等を挙げることができる。これらの化合物は、1種で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、ビニル芳香族化合物も用いることができ、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレンがある。また、ポリオレフィン系化合物も用いることができ、このポリオレフィン系化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンがある。その他、カプロラクトン変性アクリル酸エステル化合物、カプロラクトン変性メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトン、酢酸ビニル、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドブチルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、アリルアルコール、マレイン酸等が挙げることができる。これらの化合物は、1種、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合性単量体を共重合させる方法については特に制限はなく、公知の方法、例えば、有機溶剤中における溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、沈殿重合等を用いることができる。また、その重合方式についても特に制限はなく、例えば、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合のいずれも用いることができるが、これらの中で、工業的な面からラジカル重合が好適である。ラジカル重合において用いられる重合開始剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、メチルエチルケトンパーオキシド等の有機過酸化物、あるいは2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系開始剤を好ましく挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらのラジカル重合開始剤は1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分がポリエステル樹脂である場合、ポリエステル樹脂の合成方法は、直接エステル化法、エステル交換法、開環重合法などの公知の方法を用いて製造することができる。直接エステル化法の具体例としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの重縮合する方法がある。多価カルボン酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの二塩基酸類及びそれらの無水物類、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸などの三価以上の多価カルボン酸類及びそれらの無水物類などが挙げられる。
また、多価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの三価以上の多価アルコール類などが挙げられる。また、ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸の低級アルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換による縮重合によっても製造することができる。さらに、ポリエステル樹脂は、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン類の開環重合によっても製造することができる。
また、上記水酸基含有アクリル樹脂と水酸基含有ポリエステル樹脂は、組み合わせて使用することができる。
(C)成分である水酸基を有する樹脂の重量平均分子量は2,000〜50,000(ポリスチレン換算)であり、好ましくは2,500〜40,000であり、さらに好ましくは3,000〜30,000である。重量平均分子量が2,000未満の場合は耐溶剤性が悪くなり、50,000を超える場合は塩素化ポリオレフィン樹脂との相溶性が悪くなり、塗装塗膜の光沢が低下し、粘度が上昇するため塗装作業性において塗膜平滑性に問題が生じる。また、水酸基価の好ましい範囲は10〜90mgKOH/gであり、より好ましくは15〜85mgKOH/g、さらに好ましくは20〜75mgKOH/gである。水酸基価が10mgKOH/g未満の場合は、塗膜の架橋が十分でなく、耐溶剤性に劣り、90mgKOH/gを超える場合は、ポリオレフィン素材との付着性、耐水性に劣る。
また、(C)成分である水酸基を有するアクリル樹脂のSP値の好ましい範囲は、9.0〜10.5(cal/cm1/2 であり、より好ましくは9.2〜10.0(cal/cm1/2 であり、その含有量は、(C)成分総質量(固形分)中、20質量%以上であることが好ましい。ここで用いられるSP値は、「Journal of Paint Technology vol.55,No.696 99〜109頁(1983)」において、Fedorsにより提案された数値により、式δ=(ΣΔei/ΣΔVi)1/2によって計算することができる。
SP値が9.0〜10.5(cal/cm1/2 であるアクリル樹脂の含有量が20質量%未満の場合は、ポリオレフィン素材とのSP値の差が大きくなりすぎて、十分な付着性が得られない。
(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中の(A)成分の含有量は 3〜20質量%が好ましく、より好ましくは 4〜18質量%であり、さらに好ましくは 5〜15質量%である。(A)成分が3質量%未満の場合は、ポリオレフィン素材と十分な付着性が得られず、また、20質量%を超える場合は、他の樹脂との相溶性が低下することで塗膜外観が低下し、また、耐候性も低下するため好ましくない。
(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中の(B)成分の含有量は 5〜40質量%が好ましく、より好ましくは7〜35質量%であり、さらに好ましくは10〜30質量%である。(B)成分が5質量%未満の場合はポリオレフィン素材に対する密着性が低下し、40質量%を超える場合は(C)成分のアクリル樹脂やポリエステル樹脂、および(D)成分のイソシアネート化合物との相溶性が低下することで塗膜外観が低下する。
(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中の(C)成分の含有量は 40〜92質量%であり、より好ましくは45〜85質量%であり、さらに好ましくは50〜75質量%である。(C)成分が40未満の場合は、塗膜の架橋が十分でなく、耐溶剤性に劣り、92質量%を超える場合はポリオレフィン素材との付着性に劣る。
本発明の(D)成分であるイソシアネート化合物としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば特に限定はなく、たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート;キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;これらのポリイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志の環化重合体(例えば、イソシアヌレート)、ビウレット型付加物;イソシアナトエチル(メタ)アクリレートやm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートなどのイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物とその他のエチレン性不飽和化合物との共重合体などが挙げられる。特に、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物、および/または、イソホロンジイソシアネート化合物が好ましい。これらのイソシアネート化合物は、1種、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明に用いられるイソシアネート化合物の含有量に関しては、イソシアネート当量と水酸基当量との比が[イソシアネート当量]/[水酸基当量]=0.5/1.0〜1.2/1.0が好ましく、より好ましくは0.55/1.0〜1.1/1.0であり、さらに好ましくは0.6/1.0〜1.0/1.0である。イソシアネートの当量比が0.5/1.0より小さな値の場合は、塗膜の硬化が不十分となり、耐溶剤性に劣る。また、イソシアネートの当量比が1.2/1.0よりも大きな値の場合は、水酸基とイソシアネート基の硬化による塗膜の収縮が強くなりすぎて、ポリオレフィン素材との付着性に劣り、さらに、残存イソシアネートと水分の反応が起こるため耐水性が低下し、好ましくない。
本発明の2液型塗料組成物は、必要に応じて光輝顔料、着色顔料、有機溶剤、および/または、各種添加剤、例えば、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、レベリング剤、抗発泡剤、塩素化ポリオレフィンの安定化剤、さらにはポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、繊維素系樹脂、内部架橋型樹脂微粒子等のレオロジー調整剤などを用いることができる。
本発明の2液型塗料組成物の顔料としては、(A)成分、(B)成分、(C)成分と(D)成分の総固形分100質量部に対して、顔料を0〜300質量部含有させることができる。顔料の配合量は、特に0〜100質量部配合させることが好ましい。顔料は、光輝顔料、有機顔料、無機顔料などの種々の顔料が用いられるが、例えば鱗片状のアルミニウム、銅、真鍮、青銅、ステンレススチール、ガラス、あるいは雲母状酸化鉄、鱗片状メタリック粉体、酸化チタンや酸化鉄で被覆された雲母片などの光輝顔料やそれぞれに表面処理を施したものが用いられる。また、その他、二酸化チタン、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系赤色顔料などの有機顔料、沈降性硫酸バリウム、クレー、シリカ、タルクなどの体質顔料などがあげられる。これらの顔料は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の2液型塗料組成物の有機溶剤としては、各成分を溶解することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等のエステル類等が挙げられる。また、これらの有機溶剤に可溶量の水を添加して混合したものを溶剤として用いてもよい。これらの溶剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
各成分の配合方法、光輝顔料、着色顔料、有機溶剤、及び各種添加剤、樹脂の添加方法は、特に制限されるものではなく、種々の方法により行うことができ、混合順序及び添加順序も種々の順序で行うことができる。
本発明の2液型塗料組成物を使用する適当な塗装方法としては、塗料組成物を必要に応じて加温し、有機溶剤を添加することにより所望の粘度に調整した後、エアースプレー、エアレススプレー、静電エアースプレー、フローコーター、ディッピング形式による塗装機などの通常使用される塗装機、または刷毛などを用いて塗装される。なお、前記の方法のうち、エアースプレー塗装や静電エアースプレー塗装が好ましい。
また、本発明の2液型塗料組成物の焼付乾燥条件としては、20〜150℃で5分〜3日が好ましく、より好ましくは80〜140℃で10〜30分である。塗膜の厚さには、特に制限はないが、乾燥後の塗膜厚は5〜50μmが好ましく、より好ましくは10〜35μmである。
また、本発明の2液型塗料組成物を塗装する基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン素材、およびポリオレフィン等を含有するプラスチック素材が挙げられる。さらには、ABS樹脂、PC樹脂、ナイロンなどのプラスチックの成型品やステンレス、クロムメッキなどの金属製品にも用いることができる。
本発明の2液型塗料組成物により得られる塗装物品としては、例えば、構造物、金属製品、プラスチック製品、ゴム製品などが挙げられる。より具体的には、自動車、自動車用部品(例えば、ボディー、バンパー、スポイラー、ミラー、ホイール、内装材等の部品であって、各種材質のもの)、鋼板等の金属板、二輪車、二輪車用部品、道路用資材(例えば、ガードレール、交通標識、防音壁等)、トンネル用資材(例えば、側壁板等)、船舶、鉄道車両、航空機、楽器、家電製品、建築材料、容器、事務用品、スポーツ用品、玩具などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明する。特に明記しない限り表中の数値は「質量部」を意味する。また、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本発明の塗料組成物により得られる塗膜の性能は次のようにして求めた。
(1)塗膜付着性
試験板について、カッターナイフを用いて1×1mm角で100マス碁盤目カットし、セロハンテープで剥離した碁盤目のマス数で評価した。
○:剥離した碁盤目のマス数が0〜5個
×:剥離した碁盤目のマス数が5個を超える
(2)光沢値
試験板について、光沢計(BYK Chemie社、マイクロTri−Gloss)を用いてJIS K 5400 7.6に従い、60度光沢値を測定し評価した。
○:60度光沢値が80以上
△:60度光沢値が70〜79
×:60度光沢値が70未満
(3)耐溶剤性
500gの荷重をかけながらキシロールを浸したガーゼで8往復し、光沢計(BYK Chemie社、マイクロTri−Gloss)を用いてJIS K 5400 7.6に従い、60度光沢値を測定し、試験後の60度光沢保持率で評価した。
○:60度光沢保持率が50%以上
×:60度光沢保持率が50%未満
(4)促進耐候性
試験板について、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機(JIS B7753)を用い、ブラックパネル温度70±3℃、降雨時間12分(60分照射中)の条件より、1000時間試験後の60度光沢保持率を評価した。
○:60度光沢保持率が80%以上
×:60度光沢保持率が80未満
(5)貯蔵安定性
−5℃で30日間保存後の塗料性状において、粘度の著しい上昇、もしくは固形物の析出がないか調査した。
○:粘度の著しい上昇、および固形物の析出がない。
×:粘度の著しい上昇、もしくは固形物の析出が見られる。
(製造例1:水酸基含有アクリル樹脂A1の製造)
2Lのフラスコ内に酢酸ブチル 168質量部、イプゾール−100(商品名:出光石油化学(株)製) 392質量部を仕込み、窒素気流下、スリーワンモーターで攪拌しながら還流するまで加熱する。1L滴下ロートにアクリル酸 10.6質量部、スチレン 17.6質量部、メタクリル酸2−エチルヘキシル 149.6質量部、メタクリル酸イソブチル 271.0質量部、メタクリル酸メチル 158.4質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 123.2質量部、メタクリル酸n−ブチル 149.6質量部、パーブチルZ(商品名:日本油脂(株)製) 9.6質量部、キシレン 16.0質量部を仕込み、2時間かけて2Lフラスコ内に定速で添加した。さらに1時間攪拌しながら還流を行い、その後120℃に冷却、パーブチルZ 3.2質量部とキシレン14.4質量部を10分間かけて滴下ロートで添加、120℃に保ちながら1時間攪拌し、最後にキシレン 84.8質量部を加え、冷却、攪拌を停止し、水酸基含有アクリル樹脂A1を得た。アクリル樹脂A1の特性値は、水酸基価60mgKOH/g(固形分)、重量平均分子量12,000、固形分56質量%、SP値 9.90(計算値)であった。
(製造例2:水酸基含有アクリル樹脂A2の製造)
2Lのフラスコ内に酢酸ブチル 168質量部、イプゾール−100(商品名:出光石油化学(株)製) 392質量部を仕込み、窒素気流下、スリーワンモーターで攪拌しながら還流するまで加熱する。1L滴下ロートにアクリル酸 10.6質量部、メタクリル酸2−エチルヘキシル 140.8質量部、メタクリル酸イソブチル 337.0質量部、メタクリル酸シクロヘキシル 70.4質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 92.4質量部、メタクリル酸n−ブチル 228.8質量部、パーブチルZ(商品名:日本油脂(株)製) 9.6質量部、キシレン 16.0質量部を仕込み、2時間かけて2Lフラスコ内に定速で添加した。さらに1時間攪拌しながら還流を行い、その後120℃に冷却、パーブチルZ 3.2質量部とキシレン 14.4質量部を10分間かけて滴下ロートで添加、120℃に保ちながら1時間攪拌し、最後にキシレン 84.8質量部を加え、冷却、攪拌を停止し、水酸基含有アクリル樹脂A2を得た。アクリル樹脂A2の特性値は、水酸基価45mgKOH/g(固形分)、重量平均分子量12,000、固形分56質量%、SP値 9.70(計算値)であった。
(製造例3:水酸基含有ポリエステル樹脂P1の製造)
2Lのフラスコ内にアジピン酸 133.2質量部、ネオペンチルグリコール 389.1質量部、トリメチロールプロパン 66.2質量部、イソフタル酸 240.8質量部、ヘキサヒドロ無水フタル酸 240.8質量部、キシレン 32質量部を仕込み、窒素気流下、スリーワンモーターで攪拌しながら、加熱溶解する。加熱溶解後、液温を180℃〜220℃になるようにマントルヒーターを調製し、反応により発生した水分を分取しながらエステル化反応を促進させた。樹脂合成中は、酸価を随時測定し、酸価が10mgKOH/gになった時点で反応を終了した。その後冷却を行い、温度が100℃になった時点でキシレン 608.0質量部を添加、均一に溶解したのち、さらに室温付近まで冷却し水酸基含有ポリエステル樹脂P1を得た。ポリエステル樹脂P1の特性値は,水酸基価75mgKOH/g(固形分)、酸価10mgKOH/g(固形分)、重量平均分子量3,000、固形分60質量%であった。
(カーボンペーストの調製)
アクリディックA−829(商品名:大日本インキ化学工業(株)製)300質量部、ラーベン420(商品名:コロンビヤンカーボン日本(株)製)20質量部、キシレン 50質量部、酢酸ブチル 50質量部を秤量し、ディゾルバーで粗練りを行い、ついでアトライターで粒径10μ以下になるまで分散し、カーボンペーストを作成した。
(実施例1)
表1に示すアルミ顔料、酢酸ブチル、イソシアネート化合物を除いた樹脂、添加剤、溶剤を攪拌しながら仕込み、さらに、アルミ顔料 5質量部に酢酸ブチル 5質量部を加えて混合したものを仕込み、撹拌して実施例1の主剤を作成した。次に、主剤100質量部、硬化剤10質量部の割合で混合し、キシレン/酢酸イソブチル/メチルイソブチルケトン=60/20/20の重量比で混合した溶剤を用いて、#4フォードカップ測定で11秒になるように調整した塗料を作成した。イソプロピルアルコール脱脂洗浄したポリプロピレン板に上記調整した塗料を乾燥膜厚は20μmになるようにエアースプレー塗装を行い、130℃で15分間焼付け乾燥を行った。塗装物の塗膜性能試験結果を表1に示した。
(実施例2〜6)
表1に示した配合に従い、実施例1と同様の方法で塗料を作成し、塗装、焼付を行い、実施例1に倣い、塗装物の塗膜性能試験を実施した。それぞれの塗膜性能試験結果を表1に示した。
(実施例7)
表1に示すイソシアネート化合物を除いた樹脂、添加剤、溶剤、カーボンペーストを仕込み、撹拌して実施例7の主剤を作成した。次に、主剤100質量部、硬化剤10質量部の割合で混合し、キシレン/酢酸イソブチル/メチルイソブチルケトン=60/20/20の重量比で混合した溶剤を用いて、#4フォードカップ測定で11秒になるように調整した塗料を作成した。イソプロピルアルコール脱脂洗浄したポリプロピレン板に上記調整した塗料を乾燥膜厚は20μmになるようにエアースプレー塗装を行い、130℃で15分間焼付け乾燥を行った。塗装物の塗膜性能試験結果を表1に示した。
(実施例8,9)
表1に示した配合に従い実施例7と同様の方法で塗料を作成し、塗装、焼付を行い、実施例7に倣い、塗装物の塗膜性能試験を実施した。それぞれの塗膜性能試験結果を表1に示した。
(比較例1〜4)
表2に示した配合に従い実施例1と同様の方法で塗料を作成し、塗装、焼付を行い、実施例1に倣い、塗装物の塗膜性能試験を実施した。それぞれの塗膜性能試験結果を表2に示した。
表中の添字の物質は、以下に示すものである。
1)スーパークロン822(塩素化ポリオレフィン樹脂;商品名、日本製紙ケミカル(株)製)不揮発分20質量%、塩素化率25%、重量平均分子量 60,000
2)スーパークロン223M(アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂;商品名、日本製紙ケミカル(株)製)不揮発分35質量%、水酸基価 21.1mgKOH/g(固形分)、塩素化ポリプロピレン(塩素化率25%)/アクリル樹脂比=20/80(固形分比)、重量平均分子量 100,000
3)アクリディックA−829(水酸基含有アクリル樹脂;商品名、大日本インキ化学工業(株)製)不揮発分60質量%、水酸基価 75mgKOH/g(固形分)、重量平均分子量 19,000
4)アルペースト1109M(アルミニウム顔料;商品名、東洋アルミニウム(株)製)不揮発分65質量%
5)チヌビン384−2(紫外線吸収剤;商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)不揮発分95質量%
6)チヌビン292(光安定剤;商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)不揮発分100質量%
7)ネオスタンU−100(錫系硬化触媒;商品名、城北化学工業(株)製)の1質量%溶液、
8)スミジュールN−75(ビウレットタイプのヘキサメチレンジイソシアネート化合物;商品名、住友バイエルウレタン(株)製、イソシアネート基含有率16.5質量%)の34質量%溶液
9)デスモジュールZ4470 BA(イソシアヌレートタイプのイソホロンジイソシアネート化合物;商品名、住友バイエルウレタン(株)製、イソシアネート基含有率11.8質量%)の44.5質量%溶液
比較例1は、イソシアネート当量/水酸基当量の比が0.5未満であるため、耐溶剤性が劣り、比較例2においてはイソシアネート当量/水酸基当量の比が1.2を超えているため付着性が低下した。比較例3においては、(A)成分が、(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中 3質量%以下であるため、付着性が低下した。比較例4においては、(A)成分が、(A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中 20質量%以上であるため、光沢性、耐溶剤性、促進耐候性、貯蔵安定性の低下がみられた。

Claims (5)

  1. (A)塩素含有率10〜50質量%の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
    (B)アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂と、
    (C)重量平均分子量2,000〜50,000、水酸基価10〜90mgKOH/gのアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、および
    (D)イソシアネート化合物を必須成分とし、
    イソシアネート当量と水酸基当量との比が、[イソシアネート当量]/[水酸基当量]=0.5/1.0〜1.2/1.0であり、
    (A)成分、(B)成分、(C)成分総質量(固形分)中(A)成分が3〜20質量%、(B)成分が5〜40質量%であり、かつ(C)成分が40〜92質量%であることを特徴とするポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物。
  2. (C)成分として、溶解性パラメーター(SP値)が 9.0〜10.5(cal/cm1/2 であるアクリル樹脂を、(C)成分総質量(固形分)中に20質量%以上含有することを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物。
  3. (D)成分のイソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物、および/または、イソホロンジイソシアネート化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン素材に付着性良好な2液型塗料組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の2液型塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装仕上げ方法。
  5. 請求項4の塗装仕上げ方法により塗装されることを特徴とする塗装物品。



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