JP4139188B2 - 塗装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアミラーカバーやバンパーなどの自動車用部品、家電製品、通信機器などのプラスチック成型品に美粧性、付着性、耐水性等に優れた複層塗膜を形成できる塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ドアミラーカバーやバンパーなどの自動車用部品、家電製品、通信機器などには、ABS樹脂、ポリプロピレン、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂などのプラスチック成型品が多く使用されている。これらの成型品の表面には美粧性や耐久性を付与するため、通常、各種コーティングが施されており、例えば着色ベースコート塗料及びクリヤーコート塗料による塗装仕上げがなされている。これらプラスチック成型品は熱変形温度が低いために、通常、2コート1ベーク方式による低温焼付けが採用されており、本出願人もこの塗装仕上げについて種々提案している(例えば、特許文献1、2、3参照)。これらはいずれもクリヤーコート塗膜中のポリイソシアネートがベースコート塗膜に浸透して硬化性を高めるものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平07−328526号公報
【特許文献2】
特開平11−209688号公報
【特許文献3】
特開2002−119911号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にABS樹脂成型品ではプライマー塗膜を介さずに塗装を行なうことが多く、上記従来の塗装仕上げでは、素材への付着性や補修塗装時のリコート付着性に劣る場合があり、またベースコート塗膜が厚くなるとクリヤーコート塗膜中のポリイソシアネートが浸透しにくくなり、所望の硬化性が得られない場合があった。
【0005】
本発明の目的は、上記不具合が生じることなく、プラスチック成型品に美粧性だけでなく、付着性や耐水性等に優れた複層塗膜を形成できる塗装方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
1.プラスチック成型品に、(a)ポリエステル樹脂、(b)メチルメタクリレートを30〜80重量%含有するモノマー混合物を共重合して得られる、ガラス転移温度20〜90℃、重量平均分子量5,000〜50,000、水酸基価30〜150mgKOH/gであるアクリル樹脂、及び(c)ブロックポリイソシアネートを、これらの合計樹脂固形分中(a)成分が15〜50重量%、(b)成分が20〜65重量%、(c)成分が5〜30重量%となるよう含有する1液型ベースコート塗料(A)を塗装し、次いでその上に、(d)メチルメタクリレートを15〜50重量%含有するモノマー混合物を共重合して得られるガラス転移温度20〜90℃、重量平均分子量3,000〜20,000、水酸基価30〜150mgKOH/gであるアクリル樹脂、及び(e)ポリイソシアネートを含有する2液型クリヤーコート塗料(B)を塗装することを特徴とする塗装方法、
2.塗料(A)が、セルロースアセテートブチレートを(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部含有する1項記載の塗装方法、
3.塗料(A)が、樹脂微粒子を(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部含有する1又は2項記載の塗装方法、
4.1ないし3のいずれか1項記載の塗装方法によって得られる塗装物品、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の塗装方法において、被塗物としてのプラスチック成型品は、特に制限されず、例えば、ドアミラーカバー、バンパー、スポイラー、グリル、フェンダーなどの自動車用部品や外板部、さらに家庭電化製品の外板部などであり、これらの材質としてABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ウレタン樹脂及びナイロンなどが挙げられ、特にABS樹脂成型品が好適である。これらのプラスチック成型品には、1液型ベースコート塗料(A)の塗装に先立ち、必要に応じて、脱脂処理、水洗処理、又はプライマー塗装などを適宜行なっても良い。
【0008】
本発明では上記プラスチック成型品に、まず、ポリエステル樹脂(a)、アクリル樹脂(b)、及び(c)ブロックポリイソシアネートを含有する1液型ベースコート塗料(A)を塗装する。
【0009】
上記ポリエステル樹脂(a)は、通常、従来公知の多塩基酸と多価アルコールとを主成分として常法に従って共重合することにより得ることができる。多塩基酸としては、例えばアジピン酸、コハク酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられ、多価アルコールとしては、例えばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ネオペンチルグリコ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ペンタエリスリト−ル、ソルビト−ルなどが挙げられる。さらに必要に応じて、脱水ひまし油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ト−ル油脂肪酸などの脂肪酸や安息香酸などの一塩基酸、油脂類を共重合成分として使用することができる。
【0010】
ポリエステル樹脂(a)は、ガラス転移温度が−70〜0℃、好ましくは−60〜−20℃、水酸基価が40〜120、好ましくは60〜100の水酸基含有ポリエステル樹脂であることが望ましい。
【0011】
尚、本明細書において「ガラス転移温度」は、静的ガラス転移温度のことであり、例えば示差走査熱量計「DSC−50Q型」(島津製作所製、商品名)を用いて、試料を測定カップにとり、真空吸引して完全に溶剤を除去した後、3℃/分の昇温速度でー100℃〜+100℃の範囲で熱量変化を測定し、低温側の最初のベースラインの変化点を静的ガラス転移温度とした。
【0012】
上記アクリル樹脂(b)は、メチルメタクリレートとその他の重合性不飽和モノマーとを含有するモノマー混合物を、常法に従って共重合して得られるアクリル共重合体である。
【0013】
その他の重合性不飽和モノマーとしては、例えばメチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のC1〜24アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物や、該モノエステル化物にε- カプロラクトンを開環重合した化合物などの水酸基含有重合性不飽和モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドメチルエーテル、N−メチロールアクリルアミドブチルエーテルなどの(メタ)アクリルアミド又はその誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、ベオバモノマー(シェル化学社製)、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンなどの紫外線吸収性もしくは紫外線安定性重合性不飽和モノマーなどが挙げられる。これらの化合物は、1種で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
【0014】
本発明において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート又はメタアクリレート」を意味するものとする。
【0015】
上記モノマー混合物中の各モノマーの配合割合は、メチルメタクリレートが30〜80重量%、好ましくは40〜70重量%、その他の重合性不飽和モノマーが20〜70重量%、好ましくは30〜60重量%の範囲内にある。メチルメタクリレートが30重量%未満では、特にABS樹脂成型品等に直接塗布した場合の塗膜の付着性が不十分となり、一方80重量%を超えると、得られる塗膜が脆くなり、また耐水性等に劣るので好ましくない。
【0016】
上記モノマー成分を重合して共重合体を得るための重合方法は、特に限定されるものではなく、それ自体既知の重合方法、例えばラジカル重合開始剤の存在下において、塊状重合法、溶液重合法、塊状重合後に懸濁重合を行う塊状−懸濁二段重合法等、なかでも溶液重合法を好適に使用することができる。
【0017】
溶液重合法による重合方法としては、例えば、前記モノマー混合物を有機溶媒に溶解もしくは分散せしめ、上記ラジカル重合開始剤の存在下で、通常、80℃〜200℃程度の温度で撹拌しながら加熱する方法を挙げることができる。反応時間は通常1〜24時間程度が適当である。
【0018】
上記の通り得られるアクリル樹脂(b)は、ガラス転移温度20〜90℃、好ましくは 30〜70℃、重量平均分子量5,000〜50,000、好ましくは8,000〜20,000、水酸基価30〜150mgKOH/g、好ましくは50〜120mgKOH/gである。該ガラス転移温度が20℃未満では塗膜硬度が不十分となり、90℃を越えると塗膜が脆くなるので好ましくない。また重量平均分子量が5,000未満ではメタリック塗色の場合にアルミ顔料の配向ムラが生じ易くなり、50,000を越えると霧化塗装時の微粒化が悪くなり、得られる塗膜の仕上り性が低下するので好ましくない。さらに水酸基価が30mgKOH/g未満ではクリヤーコート塗膜からのイソシアネート成分の浸透による効果が得られず、150mgKOH/gを越えると後述の(c)成分量の増大を招くので好ましくない。
【0019】
上記ブロックポリソシアネート(c)は、ポリイソシアネート化合物のイソシアナト基をブロック化剤でブロック化してなるものである。
【0020】
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、リジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4(または2,6)−ジイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナトメチル)シクロヘキサンなどの環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類;リジントリイソシアネ−トなどの3価以上のポリイソシアネートなどの如き有機ポリイソシアネートそれ自体、又はこれらの各有機ポリイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志の環化重合体(例えば、イソシアヌレート)、ビウレット型付加物などが挙げられる。
【0021】
ブロック化剤としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノール系;ε−カプロラクタム;δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピオラクタムなどラクタム系;メタノール、エタノール、n−又はi−プロピルアルコール、n−,i−又はt−ブチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコールなどのアルコール系;ホルムアミドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系などを挙げることができる。上記非ブロック化ポリイソシアネートと上記ブロック化剤とを混合することによって容易にポリイソシアネートのイソシアナト基をブロック化することができる。
【0022】
上記のポリエステル樹脂(a)、アクリル樹脂(b)及びブロックポリイソシアネート(c)は、これらの合計樹脂固形分中に(a)成分が15〜50重量%、好ましくは30〜45重量%、(b)成分が20〜65重量%、好ましくは25〜50重量%、(c)成分が5〜30重量%、好ましくは10〜30重量%となるように配合される。該(a)成分が15重量%未満では、クリヤーコート塗膜からのイソシアネート成分の浸透による効果が得られず、50重量%を越えると塗膜硬度が低下するので好ましくない。また(b)成分が20重量%未満では、塗膜硬度が低下する場合があり、65重量%を越えるとクリヤーコート塗膜からのイソシアネート成分の浸透による効果が得られないので好ましくない。さらに(c)成分が5重量%未満では、得られる塗膜の硬化が不十分となり、30重量%を越えると耐水性が低下するので好ましくない。
【0023】
1液型ベースコート塗料(A)では、上記のポリエステル樹脂(a)、アクリル樹脂(b)及びブロックポリイソシアネート(c)を、通常、有機溶剤及び(又は)水に溶解又は分散せしめることにより得られ、さらに必要に応じて、セルロースアセテートブチレートや樹脂微粒子などを配合することができる。
【0024】
セルロースアセテートブチレートは、セルロースの部分アセチル化物をさらにブチリル化して得られるセルロース誘導体であり、数平均分子量が、10,000〜80,000程度の範囲内のものが好ましい。さらにセルロースアセテートブチレートとアクリル成分とのグラフト共重合体も使用可能である。
【0025】
セルロースアセテートブチレートの配合量は、通常、(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部程度が適当である。
【0026】
樹脂微粒子としては、従来公知のポリマ−ビ−ズなどの樹脂粒子や前記モノマ−類の重合物を微細に粉砕したもの、さらにゲル化重合体微粒子(例えば、特開昭51−126287号公報、特開昭53−133233号公報、特開昭53−133236号公報、特開昭56−76447号公報、特開昭58−129065号公報参照)などが挙げられ、特に分子内に少なくとも2個のラジカル重合可能な不飽和基を有する重合性モノマー及びその他のラジカル重合性不飽和モノマーを、分子内にアリル基を含有する反応性乳化剤の存在下で、乳化重合せしめて得られるゲル化重合体微粒子(例えば、特開平3−66770号公報参照)が好適に使用できる。
【0027】
樹脂微粒子の配合量は、通常、(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部程度が適当である。
【0028】
1液型ベースコート塗料(A)では、さらに塗料を製造するにあたって、着色顔料、体質顔料、金属粉顔料などの顔料類を配合し、必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、顔料分散剤、硬化触媒などの塗料用添加剤を適宜組み合わせて配合することができる。
【0029】
着色顔料としては、酸化チタン等の白色顔料、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラックなどの黒色顔料、黄色酸化鉄、チタンイエロー、モノアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アゾメチンイエロー、ビスマスバナデート、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料、パーマネントオレンジ等の橙色顔料、赤色酸化鉄、ナフトールAS系アゾレッド、アンサンスロン、アンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドン系赤顔料、ジケトピロロピロール、ウォッチングレッド、パーマネントレッド等の赤色顔料、コバルト紫、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、スレンブルーなどの青色顔料、フタロシアニングリーンなどの緑色顔料などが挙げられる。
【0030】
金属粉顔料および金属光沢顔料としては、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、錫粉、鉛粉、亜鉛末、リン化鉄、パール状金属コーティング雲母粉、マイカ状酸化鉄などが挙げられる。
【0031】
体質顔料としては、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、石膏、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、マイカ粉などが挙げられる。
【0032】
1液型ベースコート塗料(A)は、粘度12〜15秒/フォードカップ#4/20℃に調整し、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などによりプラスチック成型品に塗装することができる。塗装膜厚は、硬化塗膜に基いて10〜40μmの範囲内が適している。
【0033】
本発明方法では、プラスチック成型品に1液型ベースコート塗料(A)を塗装し、その塗膜を硬化させることなく、又は必要に応じて加熱し硬化させてから、その塗面に2液型クリヤコート塗料(B)を塗装する。
【0034】
2液型クリヤーコート塗料(B)は、アクリル樹脂(d)、及びポリイソシアネート(e)を含有する。
【0035】
上記アクリル樹脂(d)は、メチルメタクリレートとその他の重合性不飽和モノマーとを含有するモノマー混合物を、常法に従って共重合して得られるアクリル共重合体である。その他の重合性不飽和モノマーとしては、前述のアクリル樹脂(a)の説明で列記したものから適宜選択して使用することができる。
【0036】
上記モノマー混合物中の各モノマーの配合割合は、メチルメタクリレートが15〜50重量%、好ましくは20〜40重量%、その他の重合性不飽和モノマーが50〜85重量%、好ましくは60〜80重量%の範囲内にある。メチルメタクリレートが15重量%未満では、未研磨でのリコート付着性が悪くなり、一方50重量%を超えると、得られる塗膜の光沢感等が不十分となるので好ましくない。
【0037】
上記モノマー成分を重合して共重合体を得るための重合方法は、前述のアクリル樹脂(b)の説明で列記した方法から適宜選択することができる。
【0038】
上記アクリル樹脂(d)は、ガラス転移温度20〜90℃、好ましくは30〜60℃、重量平均分子量3,000〜20,000、好ましくは5,000〜10,000、水酸基価30〜150mgKOH/g、好ましくは40〜120mgKOH/gである。該ガラス転移温度が20℃未満では塗膜硬度が不十分であり、90℃を越えると塗膜が脆くなるので好ましくない。また重量平均分子量が3,000未満では塗膜の耐水性が不十分となり、20,000を越えると塗膜の光沢感が不十分となるので好ましくない。さらに水酸基価30mgKOH/g未満では光沢感が不十分で塗膜外観が低下し、150mgKOH/gを越えると、後述の(e)成分量の増大を招くので好ましくない。
【0039】
ポリイソシアネート(e)は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、このイソシアネート基は実質的ブロックされておらず、遊離の状態で使用される。該ポリイソシアネート(e)としては、従来公知のものが特に制限なく使用でき、前述のブロックポリイソシアネート(d)の説明で列記したポリイソシアネート化合物の中から適宜選択して使用することができる。
【0040】
2液型クリヤコート塗料(B)における各成分の比率は、目的に応じて任意に選択でき、上記(d)成分と(e)成分との合計固形分比で、(d)成分が50〜90重量%、特に60〜80重量%、(e)成分が10〜50重量%、特に20〜40重量%の範囲内が好ましい。
【0041】
2液型クリヤコート塗料(B)には、透明性を阻害しない程度に着色顔料などを配合することができ、さらに必要に応じて、有機溶剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、硬化触媒などの塗料用添加剤を適宜組み合わせて配合することができる。
【0042】
2液型クリヤコート塗料(B)において、アクリル樹脂(d)の水酸基とポリイソシアネート(e)のイソシアネート基とは室温で反応しやすいので、長時間保存する場合はこの両成分をあらかじめ分離しておき、塗装直前に混合して使用することが好ましい。
【0043】
2液型クリヤコート塗料(B)は、粘度10〜13秒/フォードカップ#4/20℃に調整し、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などにより、1液型ベース塗料(A)の硬化又は未硬化の塗面に塗装することができる。塗装膜厚は、硬化塗膜に基いて15〜80μmの範囲内が適している。2液型クリヤコート塗料(B)の塗膜自体は、室温〜90℃、好ましくは70〜80℃で、20〜60分間程度加熱することにより3次元に架橋反応した硬化塗膜を形成することができるが、2液型クリヤコート塗料(B)を、1液型ベースコート塗料(A)の未硬化の塗面に塗装すると60〜90℃、好ましくは70〜80℃で、20〜60分間程度加熱して両塗膜を同時に硬化させることが好ましい。
【0044】
本発明方法は、プラスチック成型品に上記の1液型ベースコート塗料(A)及びクリヤコート塗料(B)を2コト1ベイク方式又は2コート2ベイク方式で塗装する方法であって、この両塗膜は60〜90℃、好ましくは70〜80℃で、20〜60分間程度加熱することによって硬化させることができるので、被塗物としてのプラスチック成型品が熱変形又は変質することは全くない。
【0045】
【実施例】
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、特に断らない限り「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
【0046】
ポリエステル樹脂の製造
加熱装置、温度計、攪拌機、精留塔及び水分離器の付属した還流冷却器を備えた反応器に各成分(イソフタル酸0.20モル、ヘキサヒドロ無水フタル酸0.34モル、アジピン酸0.36モル、トリメチロールプロパン0.25モル、1,6−ヘキサンジオ−ル0.80モル)を仕込み加熱し、3時間かけて160℃から230℃まで昇温させた。
【0047】
これを230℃で1時間保ち、生成した縮合水(7.4部)を精留塔を用いて留去させた。次いでキシレンを5部加え、キシレンと縮合水を還流させ水分離器を用いて水を取り除いた。キシレン添加の2時間後から、酸価を測定し始め、酸価が2以下になったところで120℃まで冷却した後、キシレン/酢酸ブチル=1/1の混合溶剤で不揮発分60%となるよう希釈し、ポリエステル樹脂(a)溶液を得た。該樹脂溶液のガ−ドナ−粘度はUW、樹脂の重量平均分子量は5,300、水酸基価は86mgKOH/g、ガラス転移温度は−50℃であった。
【0048】
アクリル樹脂の製造
温度計、攪拌機、還流冷却器及び滴下用ポンプを備えた反応器に、酢酸ブチル25部、キシレン43部を仕込み、攪拌しながら110℃まで昇温し、表1に示すモノマ−混合物と重合開始剤の混合液を、110℃で約3時間かけて一定速度で滴下した。
【0049】
滴下終了後1時間110℃に保ち、攪拌を続けた。その後、追加触媒としてアゾビスジメチルバレロニトリル0.5部をキシレン14部に溶解させたものを1時間かけて一定速度で滴下した。そして、滴下終了後1時間110℃に保ち、反応を終了した。得られた各アクリル樹脂溶液▲1▼〜▲4▼は、いずれも均一で透明な溶液であり、夫々の樹脂の性状値は表1に示す通りである。
【0050】
【表1】
【0051】
ベースコート塗料の作成
上記の通り製造した60%ポリエステル樹脂(a)溶液及び50%アクリル樹脂溶液に、ブロックポリイソシアネート(注1)、アルミニウムペースト(注2)、セルロースアセテートブチレート(注3)、樹脂微粒子(注4)を表2に示す配合組成で、混合、分散を行ない、キシレンにて粘度13秒/フォードカップ#4/20℃に調製された1液型ベースコート塗料(A−1)〜(A−3)を得た。尚、表2の配合量は固形分表示である。
【0052】
(注1)ブロックポリイソシアネート:「デュラネートMFK60X 」、旭化成社製、商品名、固形分60%
(注2)顔料ペースト:「アルミペースト7N」、東洋アルミニウム社製、商品名、固形分65%
(注3)セルロースアセテートブチレート:「EAB551−02」、イーストマンコダック社製、商品名
【0053】
(注4)樹脂微粒子:攪拌装置、温度計、冷却管及び加熱マントルを備えた1リットルフラスコに、脱イオン水3547.5部と「ラテムルS−120A」(花王社製、スルホコハク酸系アリル基含有アニオン性反応性乳化剤、50%水溶液)40部を加えて攪拌しながら90℃まで昇温した。次いでこの中に「VA−086」(和光純薬工業社製、水溶性アゾアミド重合開始剤)12.5部を脱イオン水500部に溶解した水溶液の20%を加えた。15分後にスチレン300部、メチルメタクリレ−ト400部、n−ブチルアクリレ−ト200部、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト100部からなるモノマ−混合物の5%を加え、30分間攪拌した。その後、さらに残りのモノマ−混合物及び重合開始剤水溶液の滴下を開始し、モノマ−混合物の滴下は3時間で、重合開始剤水溶液の滴下は3.5時間かけてそれぞれ行ない、その間90℃に保持した。重合開始剤水溶液の滴下終了後、さらに30分間90℃に保持してから室温に冷却し、濾布を用いて取り出し、固形分20%の水性ゲル化微粒子重合体水分散液を得た。その粒径は72nmであった。これをステンレスパット上で乾燥させ樹脂微粒子を得た。
【0054】
【表2】
【0055】
クリヤーコート塗料の作成
上記の通り製造したアクリル樹脂溶液と、 ポリイソシアネート(注5)を表3に示す配合組成で使用直前に混合し、有機溶剤(トルエン/キシレン等重量混合液)にて、粘度10秒/フォードカップ#4/20℃に調製された2液型クリヤーコート塗料(B−1)、(B−2)を得た。尚、表2の配合量は固形分表示である。
【0056】
(注5)紫外線吸収剤:「チヌビン384」、チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名
(注6)ポリイソシアネート:「スミジュールN3500」、住友バイエル社製、商品名、固形分100%
【0057】
【表3】
【0058】
塗 装
実施例1
ドアミラーカバーに成型したABS樹脂(脱脂処理済み)に、ベースコート塗料(A−1)を乾燥膜厚が15μmになるようにスプレー塗装を行ない、室温で3分間放置してから、その未硬化塗面にクリヤーコート塗料(B−1)を乾燥膜厚が30μmになるようにスプレー塗装を行ない、ついで80℃で30分間加熱して両塗膜を同時に硬化させて塗装品を得た。
【0059】
比較例1〜3
実施例1において、ベースコート塗料及びクリヤーコート塗料の組み合わせを表4の通りとする以外は実施例1と同様に行なって各塗装品を得た。
【0060】
実施例及び比較例で形成した各複層塗膜について性能試験を行なった。その結果を表4に併せて示す。
【0061】
【表4】
【0062】
性能試験方法は下記のとおりである。
【0063】
(*1)付着性:塗膜面に素地に達するようにカッターで切り込み線を入れ、大きさ2mm×2mmのマス目を100個作り、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、20℃においてそれを急激に剥離した後のマス目の残存塗膜数を調べ他。○は100個残存、△は99〜95個残存、×は94個以下残存を示す。
【0064】
(*2)耐水付着性:塗装品の一部を切り取り、40℃の温水に10日間浸漬し、引き上げて乾燥してから、上記の付着性試験と同様にして付着性試験を行なった。評価基準も同じである。
【0065】
(*3)リコート付着性:各塗装品の複層塗膜を室温で7日間放置し、その塗面に同一塗料を再塗装し硬化させてから、室温で3日間放置した後、上記の付着性試験と同様にして付着性試験を行なった。評価基準も同じである。
【0066】
【発明の効果】
本発明方法によれば、ABS樹脂成型品などに、プライマー塗膜を介さずに直接塗装しても素材への付着性や補修塗装時のリコート付着性に劣ることなく、またベースコート塗膜が厚くなってもクリヤーコート塗膜中のポリイソシアネートが十分に浸透し良好な硬化性が得られ、美粧性、付着性、耐水性等に優れた複層塗膜を形成できる。従って本発明方法は、ドアミラーカバーやバンパーなどの自動車用部品、家電製品、通信機器などのプラスチック成型品への塗装に非常に有用である。
Claims (4)
- プラスチック成型品に、(a)ポリエステル樹脂、(b)メチルメタクリレートを30〜80重量%含有するモノマー混合物を共重合して得られる、ガラス転移温度20〜90℃、重量平均分子量5,000〜50,000、水酸基価30〜150mgKOH/gであるアクリル樹脂、及び(c)ブロックポリイソシアネートを、これらの合計樹脂固形分中(a)成分が15〜50重量%、(b)成分が20〜65重量%、(c)成分が5〜30重量%となるよう含有する1液型ベースコート塗料(A)を塗装し、次いでその上に、(d)メチルメタクリレートを15〜50重量%含有するモノマー混合物を共重合して得られるガラス転移温度20〜90℃、重量平均分子量3,000〜20,000、水酸基価30〜150mgKOH/gであるアクリル樹脂、及び(e)ポリイソシアネートを含有する2液型クリヤーコート塗料(B)を塗装することを特徴とする塗装方法。
- 塗料(A)が、セルロースアセテートブチレートを(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部含有する請求項1記載の塗装方法。
- 塗料(A)が、樹脂微粒子を(a)〜(c)成分の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜20重量部含有する請求項1又は2記載の塗装方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項記載の塗装方法によって得られる塗装物品。
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