JP3498971B2 - 艶消し被覆を製造するための粉末熱硬化性組成物 - Google Patents

艶消し被覆を製造するための粉末熱硬化性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボキシル基含有ポ
リエステルとグリシジル基含有アクリル共重合体との混
合物を結合剤として含有する粉末熱硬化性組成物、特に
硬化で艶消し(matt)被覆を生ずる粉末熱硬化性組成物に
関する。本発明は、艶消し被覆を与える粉末ペイント及
びワニスを製造するための上記組成物を使用すること、
及びこれらの組成物を使用することによって得られた艶
消し被覆にも関する。
【0002】
【従来の技術】現在粉末熱硬化性組成物は、殆どの種々
の物品を被覆するためのペイント及びワニスとして広く
用いられている。これらの粉末の利点は数多くある。一
方では溶媒に伴われる問題が完全に除かれ、他方では粉
末が浪費されることはない。なぜなら、物品に直接接触
した粉末だけが物品上に保持され、原理的には過剰の粉
末は完全に回収され、再使用することができるからであ
る。これら及び他の理由から、粉末被覆組成物は有機溶
媒に入れた溶液の形の被覆組成物よりも好ましい。
【0003】粉末熱硬化性組成物は、家庭電気器具、庭
園備品、自転車、自動車工業でのアクセサリー等の製造
で既に広く用いられている。それらは一般に、それらの
性質を目的用途に適合させるため、有機熱硬化性結合
剤、充填剤、顔料、触媒、及び種々の添加物を含んでい
る。
【0004】粉末熱硬化性組成物には主に二つの種類が
ある;第一のものには、カルボキシル基含有ポリエステ
ル又はポリアクリレートの如きカルボキシル基含有重合
体と、エポキシ化合物、主にトリグリシジルイソシアヌ
レートとの混合物を結合剤として含有するものが含まれ
る。第二のものには、ヒドロキシル基含有重合体、通常
ヒドロキシル基含有ポリエステルと、フェノール、カプ
ロラクタム等でブロックされたイソシアネートとの混合
物を結合剤として含有するものが含まれる。
【0005】これらの熱硬化性粉末は、一般に次のやり
方で製造される。重合体及び架橋剤、触媒、顔料、充填
剤及び他の添加物(もしそれらが用いられるならば)を
乾式混合する。得られた混合物を80〜120 ℃の溶融状態
で均質化を行わせるため押出し機中に入れる。押出し機
を出た混合物を冷却し、粉砕して30〜120 μm の希望の
粒径を有する粉末にする。このようにして得られた粉末
を、次に静電噴霧銃によりそれ自体既知のやり方で、平
均50kVの電位差で、被覆すべき金属目的物上に適用す
る。被覆された目的物を次に炉中で加熱し、結合剤の架
橋を行わせる。
【0006】一般に粉末被覆組成物は、金属基体(鋼又
はアルミニウム)に対し良好な接着性及び優れた耐候性
を有する被覆を与える。しかし、これらの組成物の大部
分は、溶融及び硬化後、高度の光沢を有する被覆を与え
る。ASTM D523 に従って60°の角度で測定された
光沢は、実際に90%に等しいか、又は実際には、それよ
り大きくさえなることが非常に屡々ある。例えば、この
種の組成物は欧州特許第38635 号に記載されている。そ
の組成物は、15〜200 mgKOH/gの酸価を有する線状ポ
リエステル樹脂60〜97重量%及び300 〜5,000 、好まし
くは500 〜3,000 の数平均分子量(Mn)を有するグリシ
ジル基含有アクリル重合体を3〜40重量%含有する。し
かし、この特許は艶消し被覆を得ることができることに
ついては記述していない。
【0007】良好な品質を有する艶消し被覆を与える粉
末ペイント及びワニスは、例えばホイールリム、バンパ
ー等の如き自動車工業での或るアクセサリーを被覆する
ため、或は建造で用いられる金属パネル及びビームを被
覆するために、益々必要になってきている。
【0008】艶消し被覆を与える粉末ペイント及びワニ
スを製造するたの種類の方法が提案されている。しか
し、慣用的押出し及び硬化条件を用いたのでは、完全に
信頼性があり、再現性のある仕方で艶消し仕上げを与え
ることができる粉末ペイントを生成させることは困難で
あることが経験的に示されている。これらの方法の一つ
に従えば、シリカ、タルク、チョーク、又は金属塩の如
き特定の艶消し剤(一種又は多種)を一種類以上粉末組
成物に、結合剤及び慣用的顔料の外に導入する。しか
し、光沢の減少は屡々不充分であり、例えば、金属基体
への接着性の低下の如き、得られる被覆の性質に著しい
変化が観察されている。これらの欠点に対処するため、
欧州特許第165,207 号では、ワックス、例えばポリオレ
フィンワックス及び金属塩(例えば、亜鉛2−ベンゾチ
アゾールチオレート)を、カルボキシル基末端ポリエス
テル及びトリグリシジルイソシアヌレートの如きエポキ
シ化合物を基にした粉末組成物中に配合することを提案
している。同じやり方で、米国特許第4,242,253 号明細
書では、炭酸カルシウム及び微粒ポリプロピレン粒子を
添加物として使用し、光沢の低い特性を持つ被覆を与え
ることが提案されている。この系の欠点は、屡々かなり
の量で配合される無機充填剤が押出し機に損傷を与え、
得られる被覆に必要な表面外観を損ない、屡々粗く不規
則な外観を示すようになることである。更に、添加した
ワックスが、形成された被覆の表面へ移動し易く、被覆
の艶消し度に時間が経つに従って許容出来ない変動を起
こすことである。更に、付加的充填剤を添加することが
必要なため、付加的な費用をかけることになり、それ自
体欠点になる。
【0009】米国特許第3,842,035 号明細書によれば、
二種類の粉末熱硬化性組成物を、それらが別々に押出さ
れた後、乾式混合することによって得られた被覆組成物
を用いることにより艶消し仕上げを達成することができ
る。一つの組成はゆっくり硬化する組成物(長いゲル化
時間)であり、他方は速く硬化する組成物(短いゲル化
時間)である。この系を用いることにより、特定の艶消
し剤を用いることなく、硬化後、艶消し被覆を得ること
ができる。この系の主な欠点は、配合された多量の粉末
を乾式混合する必要があり、それは特に工業的な規模で
は容易な仕事ではないことである。更に、この混合物は
連続的に作ることができず、粉末のバッチでしか作るこ
とができないので、粉末バッチ毎に被覆に同じ程度の艶
消しを得ることは容易ではない。最後に、噴霧した後回
収され、ペイントとして再使用される粉末は、最初に噴
霧された時のものと同じ組成を持たないことがあり、そ
のことが観察される艶消し度に更に変化を与えることに
なる。
【0010】異なった種類又は反応性の二種類の重合体
を、一種類以上の架橋剤と共に用い、その結果二つの明
確な架橋機構又は二つの非常に異なった反応速度が惹き
起こされるようにした、艶消し被覆を作ることを目的と
した他の系が存在する。これらの系では、米国特許第3,
842,035 号明細書に記載された方法とは対照的に、粉末
の製造は単一工程で行われる。従って、非常に低い光沢
の被覆を形成することができる粉末ペイントを一回の押
出しにより製造することができる。
【0011】例として、特願昭63−154771号明細書に
は、大きな水酸基価(hydroxyl number)を有する分岐し
たヒドロキシル基含有ポリエステルと、低い水酸基価を
有する別のヒドロキシル基含有ポリエステルとの特定の
割合での混合物及び架橋剤としてブロックされたイソシ
アネートからなる艶消し粉末ペイントのための樹脂組成
物が記載されている。架橋後、この組成物は良好な機械
的性質及び良好な耐候性を有する艶消し被覆を生ずる。
欧州特許出願第366,608 号には、一回の押出しにより得
られる粉末ペイントが記載されており、それは艶消し被
覆を生ずるが、それらは二種類の架橋剤を含んでいる。
それらの粉末ペイントは、エポキシ樹脂、特にビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、ポリカルボン酸、例え
ば2,2,5,5−テトラ(β−カルボキシエチル)シ
クロペンタノンを第一架橋剤として、飽和カルボキシル
基末端ポリエステル、トリルビグアニド又はジシアンジ
アミドを第二架橋剤として含んでいる。
【0012】最後に、艶消し被覆を形成する二種類の異
なった反応系で活性な化合物が、例えば欧州特許出願第
104,424 号に記載されている。この特許では、唯一回の
押出しを用いて粉末を製造することが提案されている。
この粉末はヒドロキシル基含有ポリエステルの如きヒド
ロキシル基含有樹脂と、トリグリシジルイソシアヌレー
トの如きポリエポキシ化合物の両方を結合剤として含
み、カルボキシル基(エポキシ化合物と反応させるた
め)及びブロックされたイソシアネート基(ヒドロキシ
ル基含有樹脂と反応させるため)の両方を分子中に含む
特定の架橋剤を含んでいる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の特許に記載され
ている一回の押出しにより得られる粉末ペイントの主た
る欠点は、それによって得られた粉末ペイントの性質
が、温度、剪断速度等の如き押出し条件の変化に対し極
めて敏感であり、これらの条件の正確な制御は困難なの
で、明確に規定された組成物から同じ程度の艶消しを有
する被覆を一定して再現することは容易ではないことで
ある。特に、慣用的押出し条件を用いて完全に信頼性が
あり再現性のあるやり方で艶消し被覆を生ずる組成物を
見出すことは困難である。
【0014】結論として、今日まで提案されてきた艶消
し被覆を形成する種々の粉末熱硬化性組成物は、全て多
くの欠点を有することが分かる。
【0015】従って、従来法の組成物の欠点を示さない
艶消し被覆を生ずることができる粉末熱硬化性組成物に
対する必要性が依然として存在する。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に従い、比較的小
さな酸価を有する線状カルボキシル基含有ポリエステル
と、特定の組成を有し、明確に規定された範囲内の分子
量を有するグリシジル基含有アクリル共重合体との混合
物を結合剤として用いることにより、艶消し剤として特
定の添加物を添加する必要なく、実質的に同じ程度の艶
消しを有し、良好な機械的性質及び優れた耐候性を有す
る艶消し被覆を一定して生ずる粉末熱硬化性組成物を得
ることができることが驚いたことに見出された。
【0017】従って、本発明により、結合剤として a) 20〜50mgKOH/gの酸価を有する線状カルボキシル
基含有ポリエステルと、 b) 5重量%〜30重量%のグリシジルアクリレート又は
グリシジルメタクリレート及び70重量%〜95重量%のメ
チルメタクリレートから得られ、メチルメタクリレート
の25重量%までが他のビニル単量体によって置き換えら
れていてもよく、約4,000 〜約10,000の数平均分子量
(Mn)を有するグリシジル基含有アクリル共重合体、と
の混合物を含む粉末熱硬化性組成物が与えられる。
【0018】本明細書で用いられる用語「艶消し」と
は、硬化した被覆が、ASTM D523 に従って60°の
角度で測定して、15%に等しいか又はそれより小さい光
沢を有することを示す。
【0019】本発明に従い組成物中に用いることができ
る線状カルボキシル基含有ポリエステルは当分野でよく
知られており、現在屋外用に考えられた被覆を与えるた
めの粉末ペイント及びワニスのための配合物中に用いら
れている。
【0020】本発明により用いられるポリエステルは、
20〜50mgKOH/gの酸価を有する線状ポリエステルであ
るのがよく、従って、その官能性は2に等しいであろう
(官能性とは、単位分子量当たりのカルボキシル基の平
均数を表す)。その数平均分子量は2,200 〜6,000 であ
るのが好ましい。これらの因子の値を、良好な機械的及
び化学的性質及び良好な耐候性を有する艶消し被覆が得
られるように関係付けることが重要である。実際、ポリ
エステルが分岐したポリエステル(2より大きな官能
性)であるか、又はポリエステルの酸価が70mgKOH/g
であると、得られる被覆は艶消しではなく、光沢を持つ
ものになる(例6)。ポリエステルのガラス転移温度
(Tg)は50〜80℃であるのが好ましく、それによりポ
リエステルは通常の保存温度(20〜50℃)で固体のまま
になっており、取り扱い、輸送及び貯蔵中の粉末熱硬化
性組成物の再凝集化を防ぐことができる。
【0021】線状カルボキシル基含有ポリエステルの酸
成分は有機ジカルボン酸であり、それはテレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸等の如き芳香族ジカルボン酸、
又はアジピン酸、コハク酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸等の如き脂肪族又は脂環式ジカルボン酸の単
独又は混合物にすることができる。これらの酸は遊離
酸、又はもし適切ならば無水物の形で用いてもよく、或
は低級脂肪族アルコールとのエステルの形で用いること
もできる。
【0022】線状カルボキシル基含有ポリエステルのア
ルコール成分は有機ジヒドロキシ化合物であり、それは
ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピ
バレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,
2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等
の如き脂肪族ジオールの単独又は混合物から選択される
のが好ましい。テレフタル酸、イソフタル酸、及びネオ
ペンチルグリコールから主になるポリエステルを用いる
のが好ましいが、全ての成分が脂肪族化合物であるポリ
エステルも用いることができる。
【0023】カルボキシル基含有ポリエステルは、直接
のエステル化又はエステル交換により一工程以上の工程
でポリエステルを合成する慣用的方法により製造され
る。後者の場合、ヒドロキシル基含有ポリエステルを一
種類以上の有機ジカルボン酸(又はそれらの官能性誘導
体)と、過剰の有機ジヒドロキシ化合物から先ず製造
し、このようにして得られたヒドロキシル基含有ポリエ
ステルを次に有機ジカルボン酸でエステル化し、線状カ
ルボキシル基含有ポリエステルを与える。
【0024】ポリエステルの合成は、一般に撹拌器、不
活性ガス(例えば窒素)導入口及び排出口、熱電対、断
熱カラム、凝縮器、水分離器、及び真空接続管を具えた
反応器で行われる。
【0025】エステル化条件は古典的な条件であり、即
ち、酸化ブチル錫又はn-ブチル錫トリオクタノエートの
如き慣用的エステル化触媒を反応物の0.01〜0.5 重量%
の量で使用することができ、任意に酸化防止剤、例えば
亜燐酸トリブチルを反応物の0.01〜0.5 重量%の量で添
加することができる。
【0026】ポリエステル化は、一般に130 ℃から約20
0 〜240 ℃まで徐々に上昇する温度で、最初は常圧で、
次に減圧下で行い、この温度を希望の水酸基価及び(又
は)酸価を有するポリエステルが得られるまで維持す
る。二工程法では、第一工程で得られたヒドロキシル基
含有ポリエステルを含む反応混合物を200 ℃まで冷却
し、希望の量のジカルボン酸を添加し、温度を225 ℃へ
持って行き、この温度を最初は常圧で、次に減圧で、希
望の酸価を有するカルボキシル基含有ポリエステルが得
られるまで維持する。酸価はポリエステルについて20〜
50mgKOH/gの範囲で変えることができる。エステル化
度は、反応工程中に形成された水の量及び得られたポリ
エステルの性質、例えば、酸価、分子量、又は粘度を決
定することにより検出する。合成が終わった時、ポリエ
ステルを厚い層に注型し、冷却し、数分の1mm〜数mmの
平均粒径を有する粒子に粉砕する。
【0027】本発明の粉末熱硬化性組成物で用いるのに
適したグリシジル基含有アクリル共重合体は、5〜30重
量%のグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリ
レート及び70〜95重量%のメチルメタクリレートから得
られる。任意に、25重量%までのメチルメタクリレート
を他のビニル単量体で置き換えることができる。
【0028】本発明により、グリシジル基含有アクリル
共重合体は、約4,000 〜約10,000の数平均分子量(M
n)、好ましくは5,000 より大きく、9,000 までの範囲内
の数平均分子量を有するのがよい。この分子量及びその
分布を一層よく制御するため、単量体を遊離ラジカル重
合開始剤及び連鎖異動剤の存在下で重合する。これら共
重合体の多分散性Mw/Mn は1.5 〜2.5 であるのが好ま
しい(Mn は数平均分子量であり、Mw は重量平均分子
量である)。
【0029】グリシジル基含有アクリル共重合体を本発
明による組成物で用いることが必須である。実際、この
共重合体は良好な外観特性、金属基体への接着性、及び
良好な耐候性を有する艶消し被覆を得るのに必須の役割
を果たしていることが驚いたことに発見されている。実
際、数平均分子量Mn が4,000 〜10,000の範囲内にある
アクリル共重合体を含有する組成物だけが、艶消しで規
則的な外観と、良好な金属基体への付着性の両方を有す
る被覆を与えることが見出されている。もしアクリル共
重合体の分子量が4,000 より小さいと、得られる被覆は
艶消しではなく、光沢を持つものになる。もしアクリル
共重合体の分子量が10,000より大きいと、得られる被覆
は艶消しではあるが、金属基体への付着性が充分ではな
く、その表面に欠陥を有する(よくない外観、例4参
照)。
【0030】アクリル共重合体の単量体組成も艶消し被
覆を得るためには非常に重要である。グリシジルアクリ
レート又はグリシジルメタクリレートの含有量が30重量
%を越えると、得られる被覆は艶消しではなく、光沢を
持つものになる。一方、アクリル重合体はグリシジルア
クリレート又はメタクリレートの外に、圧倒的な量のメ
チルメタクリレートを含むことが絶対に必要である。実
際に、もしメチルメタクリレートの25重量%より多くの
ものを他のビニル単量体(一種又は多種)によって置き
換えると、明らかに一層光沢のある被覆が得られる(例
5)。
【0031】アクリル共重合体中のメチルメタクリレー
トと置き換えられるコモノマーとして用いることができ
るビニル単量体の例には、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、スチレン等の如きアルキルアクリレート及び
メタクリレートの単独又は混合物が含まれる。
【0032】グリシジル基含有アクリル共重合体は、2
〜12の官能性を有するのが好ましい(官能性は単位分子
量当たりのエポキシ基の平均数を表す)。
【0033】アクリル重合体中のエポキシ基の含有量
は、重合体1g 当たりエポキシ0.3 〜2.2 ミリ当量であ
るのが好ましい。
【0034】アクリル共重合体のガラス転移温度(T
g)は、40〜70℃であるのが好ましく、ICI法により
200 ℃で決定したその粘度(例参照)は8,000 〜40,000
mPa.sである。
【0035】グリシジル基含有アクリル共重合体は、慣
用的重合法、塊重合、エマルジョン重合、又は有機溶媒
中に入れた溶液重合により製造する。溶媒の性質は余り
重要ではないが、それが不活性で、単量体及び合成され
た共重合体を容易に溶解するものであればよい。適当な
溶媒には、トルエン、酢酸エチル、キシレン等が含まれ
る。単量体は、遊離ラジカル重合開始剤(過酸化ベンゾ
イル、過酸化ジブチル、アゾ−ビス−イソブチロニトリ
ル等)を単量体の0.1 〜1重量%に相当する量で存在さ
せて共重合する。
【0036】分子量及びその分布をよく制御するため
に、連鎖移動剤、好ましくはn−ドデシルメルカプタ
ン、t−ドデカンチオール、イソオクチルメルカプタン
の如きメルカプタン型のもの、或は四臭化炭素、ブロモ
トリクロロメタン等の如きハロゲン化炭素型のものも反
応過程中に添加する。連鎖移動剤は共重合で用いられる
単量体の1.5 〜4重量%、好ましくは2〜3.5 重量%の
量で用いられる。
【0037】撹拌器、凝縮器、不活性ガス(例えば窒
素)の入口及び出口及び計量ポンプ供給装置を具えた二
重壁反応器を一般に用いてグリシジル基含有アクリル共
重合体を製造する。
【0038】重合は慣用的条件下で行う。例えば、重合
を溶液中で行う場合、例えば、有機溶媒を反応器中に導
入し、不活性ガス雰囲気(窒素、二酸化炭素等)中で還
流温度へ加熱し、得られた単量体、遊離ラジカル重合開
始剤、及び連鎖移動剤の均一な混合物を溶媒に数時間に
亙って徐々に添加する。次に反応混合物を撹拌しながら
数時間還流温度に維持し、溶媒の大部分を蒸留除去す
る。得られた共重合体を続いて真空中で溶媒の残余から
分離する。得られたアクリル共重合体は固体生成物の形
をしており、それは容易に粉砕されて白色の粉末を与え
る。
【0039】上で述べた線状カルボキシル基含有ポリエ
ステル及びグリシジル基含有アクリル共重合体は、本発
明による粉末熱硬化性組成物の基本的結合剤を構成す
る。
【0040】本発明は、本発明による粉末熱硬化性組成
物を、艶消し被覆を生ずる粉末ワニス及びペイントを製
造するために使用すること、更にこれらの組成物から得
られた粉末ワニス及びペイントにも関する。
【0041】本発明の粉末熱硬化性組成物中の線状カル
ボキシル基含有ポリエステルの量対グリシジル基含有ア
クリル共重合体の量の比は、アクリル共重合体のエポキ
シ基1当量当たりカルボキシル基が0.5 〜1.5 、好まし
くは0.8 〜1.2 当量存在するような比である。
【0042】本発明の粉末熱硬化性組成物は、線状カル
ボキシル基含有ポリエステルとグリシジル基含有アクリ
ル共重合体とを、粉末ペイント及びワニスを製造するの
に慣用的に用いられている種々の補助物質と共に均質に
混合することにより製造することができる。
【0043】この均質化は、例えばポリエステル、アク
リル共重合体、及び種々の補助物質を90〜110 ℃の温度
で、好ましくは押出し機中で、例えばバス・コ・ニータ
ー(Buss Ko-Kneter)押出し機、又はウェルナー・プライ
デレル(Werner-Pfleiderer)又はベーカー・パーキンス
(Baker Perkins)型の二軸スクリュー押出し機で溶融す
ることにより行う。次に押出し物を冷却し、粉砕し、篩
分け、20〜100 μm 、好ましくは30〜40μm の粒径を持
つ粉末を与える。
【0044】粉末熱硬化性組成物に添加することができ
る補助物質は、例えば、二酸化チタン、鉄酸化物、有機
染料等の如き顔料、硫酸バリウム、硫酸カルシウム又は
炭酸カルシウムの如き充填剤、レジフロー(Resiflow)P
V5〔ウォーリー(WORLEE)からのもの〕、又はモダフロ
ー(Modaflow)(モンサントからのもの)、又はアクロナ
ル(Acronal)4F(BASFからのもの)の如き流動調
節剤、フタル酸ジシクロヘキシル又は燐酸トリフェニル
の如き可塑剤、及び粉砕助剤である。これらの補助物質
は通常の量で用いられ、もし本発明による熱硬化性組成
物をワニスとして用いる場合、不透明化性を有する補助
物質は省略されるであろうことは分かるであろう。アミ
ン、ホスフィン又はアルミニウム、又はホスホニウム塩
型のそれ自体知られている架橋用触媒も添加することが
できる。しかし、これらの触媒は架橋が非常に遅い組成
物の場合にのみ有用である。また、触媒を使用すること
は、容易に架橋することができる組成物では薦められな
い。なぜなら、得られる被覆に艶消しの低下を起こすこ
とがあるからである。触媒の存在が望ましいか否かを決
定することは、僅かな予備的試験によって容易に決定す
ることができる。
【0045】本発明の更に別な目的は、本発明の粉末熱
硬化性組成物を、艶消し被覆、特に目的の金属物体、特
に鋼又はアルミニウムから形成されたものの表面上に艶
消し被覆を与えるために使用することに関する。
【0046】本発明の熱硬化性組成物は、慣用的方法に
より適用するのに適している。それらは静電場での噴霧
銃、粉末が摩擦により帯電する摩擦電気銃、又はよく知
られた流動床被覆法により適用することができる。
【0047】問題の物品に適用した後、被覆の完全な架
橋を行わせるために、付着させた被覆を炉中で160 〜21
0 ℃の温度で30分までの時間加熱することにより硬化す
る。
【0048】次の実施例で詳細に示すように、本発明の
粉末熱硬化性組成物は、非常に低い光沢を有する被覆を
与えることができる。実際にこの光沢は、ASTM D
523に従って60°の角度で測定して、常に15%より小さ
い。
【0049】更に、本発明は、就中、滑らかで明白な欠
陥のない規則的な表面、良好な金属表面への接着性、及
び優れた耐候性、及び紫外線に対する抵抗性を含めた他
の好ましい性質の組合せを有する艶消し被覆を与えるこ
とになる。このように、艶消し仕上げの達成は、一種類
以上の特定の艶消し剤(シリカ、ワックス等)を配合し
て艶消し被覆を得る従来法の組成物の場合のように、被
覆の他の性質を損なうことによって行われるのではな
い。
【0050】本発明による組成物は、従来法の数多くの
粉末熱硬化性組成物の場合のように、トリグリシジルイ
ソシアヌレートの如き毒性成分を含まない利点も有す
る。
【0051】更に、本発明による粉末ペイントを生成及
び使用するのに必要な作業条件は、例えば押出し条件及
び被覆のための硬化温度の如き条件は全く重要ではな
い。本発明による組成物を用いることにより、全く確実
で再現可能なやり方で艶消し仕上げを得ることができ
る。最後に、経済的観点から、本発明による粉末組成物
は安価であり、使用し易い。なぜなら、基本的結合剤が
線状カルボキシル基含有ポリエステルとグリシジル基含
有アクリル共重合体との二つの成分だけを含むのに対
し、従来法の粉末熱硬化性組成物は、艶消し効果をもた
らすのに必要な少なくとも一種類の第三の成分を屡々含
むからである。
【0052】次の実施例は本発明を例示するものである
が、本発明を限定するものではない。これらの実施例
中、或る特性値の決定は以下に記述する方法に従って行
われた:
【0053】− 光沢 これは、ASTM D523 に従
って測定され、60°の角度で入射した光の強度に対し反
射した光の強度を%で表したものである。
【0054】− 被覆の外観:この外観は付着した被覆
を目で見て検査することにより評価した。二つの格付け
が与えられ、一方は、もし被覆が規則的で均一で、明白
な欠陥を持たない場合の良(G)であり、他方は、被覆
が不規則で、表面にクレーター、粒子、ピンホール等の
如き欠陥を持つ場合の不良(P)である。
【0055】− QUV試験:試験すべき粉末ペイント
を被覆したアルミニウムパネルを、Q−パネル社(Q-Pan
el Co.)(米国クリーブランド州)から得られた「QUV
パネル」装置中に入れ、種々の温度でUVランプ及び湿
度に露出させるサイクルに数回かけた。ASTM G53
88に記載されたこの型の種々のサイクル中、本発明の場
合、被覆は60℃でUVB313 ランプに8時間露出し、ラ
ンプのスイッチを切って40℃で水蒸気の凝縮に4時間か
けるサイクルにかけた。艶消し被覆については光沢の変
化は大して大きくないので、この試験サイクルに1,000
時間露出した後の被覆の外観の変化、金属への付着性の
変化、及び色の変化ΔEを決定した。色の変化ΔEは、
ハンター・アソシエーツ・ラボラトリー(Hunter Associ
ates Lab.)(USA)から入手されたカラークエスト(C
olorquest)CT1100型の分光光度計によりCIELAB
系で決定された。
【0056】− 接着性:(ASTM D3002に従って
測定された)被覆中に1mm2 の面積の100 個の小さな正
方形の格子を刻み、その刻みを入れた領域を接着性紙で
覆い、次にそれを引き剥がした。格付けは、10個ずつの
中からその場に止まっていた正方形の数によって与え、
即ち、試験中に剥がれなかった小さな正方形の数を数え
た。
【0057】− 酸価(AN)は、DIN 53402に従っ
て、KOHの0.1 Nメタノール溶液で滴定することによ
り測定された。
【0058】− 官能性は、数平均分子量Mn の1単位
当たり平均して存在する官能性基(例えば、線状ポリエ
ステルのカルボキシル基、又はアクリル共重合体のエポ
キシ基)の数を表す。
【0059】− グリシジル基含有アクリル共重合体の
数平均分子量Mn は、ゲル透過クロマトグラフにより測
定された。装置は均質分散ポリスチレン標準物質(即
ち、Mw/Mn =1)により補正した。線状カルボキシル
基含有ポリエステルの数平均分子量は、次の式により決
定された: Mn =(官能性×56,100)/AN (式中、ANはポリエステルについてmgKOH/gで表し
た酸価である)。
【0060】− 粘度は、ASTM D4287−88に従
い、「ICI粘度」として知られている円錐/板粘度計
で200 ℃で測定された。それはmPa.sで表されてい
る。
【0061】
【実施例】別に記載しない限り、例中で言及されている
部は重量部である。
【0062】例1 線状カルボキシル基含有ポリエステルの合成 これらのポリエステルの合成を二工程で行なった;第一
工程ではヒドロキシル基含有ポリエステルを製造し、第
二工程ではヒドロキシル基含有ポリエステルを有機ジカ
ルボン酸でエステル化した。
【0063】第一工程 撹拌器、窒素導入口及び排出口、熱電対、断熱カラム、
凝縮器、水分離器、及び真空接続管を具えた円筒状二重
壁反応器中へ1,406.15部のネオペンチルグリコールを入
れた。反応器を、生成物が溶融するまで130 ℃に加熱
し、2,076.83部のテレフタル酸及びエステル化触媒とし
て8.71部のトリオクタン酸n−ブチル錫を次に添加し
た。反応混合物を続いて225 ℃まで徐々に上昇させた。
反応混合物が透明(それは一般に約95%のエステル化水
準に相当する)になった時、徐々に50mmHg の真空に
し、反応を減圧下で37mgKOH/gの水酸基価を有するヒ
ドロキシル基含有ポリエステルが得られるまで継続し
た。
【0064】第二工程 第一工程で得られたヒドロキシル基含有ポリエステルを
200 ℃に冷却し、230.19部のアジピン酸を添加した。均
一な混合物が得られた時、温度を225 ℃に持って行き、
この温度を、反応混合物が透明になるまで約2時間維持
した。反応を真空中で完結し、24mgKOH/gの酸価を有
するカルボキシル基含有ポリエステルを得た。得られた
カルボキシル基含有ポリエステルの数平均分子量Mn は
5,610 であり、その官能性は2であった。このポリエス
テルに下で1aの番号を付ける。
【0065】本発明による組成物で用いるためのポリエ
ステル1b及び1c、及び比較のために用いるポリエス
テル1d及び1eも同じ手順により製造した。下の表I
はそれらポリエステルの合成の各工程での出発化合物の
性質及び量、ヒドロキシル基含有ポリエステルの水酸基
価(OHN)、及び最終的に得られたカルボキシル基含
有ポリエステルの酸価(AN)、平均分子量Mn 、及び
官能性も示している。出発化合物は次の省略記号で示さ
れている:
【0066】TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸 AdA:アジピン酸 NPG:ネオペンチルグリコール TMP:トリメチロールプロパン HBPA:水素化ビスフェノールA
【0067】
【表1】 表I ポリエ 工程1 OHN 工程2 AN Mn 官能性 ステル (部) mgKOH/g (部) mgKOH/g 1b TRA(1438.9) 50 IPA(295.89) 35 3205 2 AdA(75.73) NPG(1060.2) 1c TPA(873.05) 80 IPA(288.66) 50 2244 2 AdA(45.95) NPG(684.23) 1d TPA(1780.96) 50 AdA(244.65) 20 8465 3(1) NPG(1185.26) TMP(45.62) 1e TPA(647.76) 100 IPA(204.84) 70(1) 1603 2 NPG (430.34) AdA(92.03) HBPA(184.43) (1) 比較のため
【0068】例2 グリシジル基含有アクリル共重合体の合成 固定撹拌器、凝縮器、窒素導入口及び排出口、及び供給
箱からの計量ポンプ供給装置を具えた容量2リットルの
二重壁円筒状反応器中に480 部の酢酸エチルを導入し、
窒素雰囲気中で還流温度まで加熱した。400 部のメチル
メタクリレート、100 部のグリシジルメタクリレート、
5部のアゾ−ビス−イソブチロニトリル、及び15部のn
−ドデシルメルカプタンからなる均質な混合物を、次に
撹拌しながら約4時間に亙って導入した。この混合物の
全てを添加した後、反応混合物を撹拌しながら更に2時
間80℃に維持し、次に溶媒の大部分を蒸留除去し、反応
器の内容物をアルミニウム容器中にあけた。後者を60℃
で50mmHg より低い減圧下で16時間維持し、残りの溶媒
を除去した。得られたグリシジル基含有アクリル共重合
体は固体生成物の形をしており、容易に粉砕されて白色
系の粉末を得た。
【0069】得られたアクリル共重合体は次の特性を持
っていた:Tg:55〜60℃(示差熱分析即ち、DSCに
より決定した);粘度:15,400mPa.s;Mn :6,05
0 。この共重合体に下で2aの番号を付けてある。
【0070】同じ手順に従って、他の一連のグリシジル
基含有アクリル共重合体を製造したが、用いた単量体の
性質及び割合、連鎖移動剤の量を変え、種々の分子量の
共重合体が得られるようにした。2b〜2pの番号を付
けた異なった共重合体の組成を、下の例4〜6にそれら
の特性(粘度及び平均分子量Mn)と共に記述する。
【0071】例3 粉末熱硬化性組成物の製造 これらの組成物を、例1に記述したようにして製造した
カルボキシル基含有ポリエステルと、例2に記述したよ
うにして製造したグリシジル基含有アクリル共重合体と
からなる結合剤を、粉末ペイント及びワニスの製造で慣
用的に用いられている種々の補助的材料と混合すること
により製造した。得られた混合物を押出し機(二軸スク
リューAPV型:ベーカー・パーキンスからのMP20/
30)中で約105 ℃の温度で均質化し、押出し物を破砕
し、「歯車」型ミル〔アルバイン(Alpine)からのもの〕
中で粉砕し、次に篩分けて、40〜60μm の粒径の粉末を
形成した。
【0072】典型的な組成は次の通りである: ポリエステル1b : 420 部 共重合体2a : 180 部 二酸化チタン(1) : 400 部 流動調節剤(2) : 7 部 ベンゾイン : 3 部 (1)クロノス(Kronos)CL310(チバ・ガイギー) (2)レシフロー(Resiflow)PW5〔ウォルリー・ケミ
ー(Worlee Chemie)〕 下で3.1 の番号を付けたこの組成物では、ポリエステル
/アクリル共重合体の重量比は70/30であった。
【0073】これらの組成物を用いて得られた被覆の性
質を、その粉末を静電噴霧銃で50kVの電圧で脱脂され
た鋼板に適用することにより試験した。このようにして
形成された被覆の厚さは60〜80μm であった。
【0074】付着した組成物を次に200 ℃で15分間硬化
し、硬化した後に得られた被覆を上述の試験にかけた。
【0075】例4 得られた被覆の性質に対するグリシジル基含有アクリル
共重合体の平均分子量の影響 この例では、艶消し被覆を得るためには、グリシジル基
含有アクリル共重合体の平均分子量が重要であることを
示す。先ず例2の方法により一連のアクリル共重合体を
製造したが、異なった分子量の共重合体を得るために、
連鎖移動剤の量を増大した。次に例1に記載したポリエ
ステル1bと、異なった分子量Mn を有するアクリル共
重合体を用いて、例3に記述したように粉末熱硬化性組
成物を製造した。これらの種々の組成物及び得られた被
覆の性質を表IIに記載する。
【0076】表中、第1行は、組成物中に用いられたア
クリル共重合体の番号を与えており、第2行は、アクリ
ル共重合体の合成で用いた単量体の全重量に対する連鎖
移動剤(n−ドデシルメルカプタン)の重量%を与えて
おり、第3行は、アクリル共重合体の粘度(mPa.
s)を与えており、第4行は、アクリル共重合体の平均
分子量Mn を与えており、第5行は、例3で述べた重量
比でアクリル共重合体とポリエステルを含む組成物の番
号を与えており、第6行、第7行、及び第8行は、例3
に記載した条件で組成物から得られた被覆の光沢、接着
性、及び外観を夫々示している。
【0077】
【表2】 表II 共重合体の平均分子量Mn に依存する被覆の性質 (1)共重合体番号 2b 2c 2d 2a 2e 2f (2)連鎖移動剤(%) 1 2 2.5 3 3.5 6 (3)粘度(mPa.s) 49,000 26.500 20,100 15,400 9,900 3,200 (4)Mn 11.030 7,920 6,970 6,050 4,920 2,640 (5)組成物番号 3.2(1) 3.3 3.4 3.1 3.5 3.6(1) (6)光沢 5 7 8.5 7 8 83 (7)接着性 0 10 10 10 10 10 (8)外観 P G G G G G (1)比較のため
【0078】3.3 、3.4 、3.1 、及び3.5 の組成物だけ
が、希望の性質の必要な組合せを有する被覆、即ち艶消
しで、規則的な外観及び良好な機械的性質(接着性)を
有する被覆を与えることが分かる。
【0079】実際、分子量Mn 2,640(4,000 未満)のア
クリル共重合体2fを含む組成物3.6(比較例)は、良好
な接着性及び外観性を有するが、非常に光沢のある(83
の光沢)被覆を与えている。
【0080】更に、分子量Mn 11,030(10,000 より大き
い)のアクリル共重合体2bを含む比較組成物3.2 は、
艶消し被覆(光沢5)を与えたが、品質(接着性及び外
観)は、それを実際に使用できるものとするには不充分
であることは明らかである。
【0081】例5 得られる被覆の性質に対するアクリル共重合体を形成す
る単量体組成の影響。 この試験のために、例2の方法を用いて一連のアクリル
共重合体を製造したが、用いた単量体の性質及び量及び
連鎖移動剤の量を変えた。例3の場合と同じやり方で、
ポリエステル1b及び一連のアクリル共重合体を用い、
エポキシ/カルボキシル当量比を1に維持して熱硬化性
組成物を製造した。実際には、10重量%のグリシジルメ
タクリレートを含む共重合体の場合、55部のポリエステ
ルを45部のアクリル共重合体に対して用いた;20重量%
のグリシジルメタクリレートを含む共重合体の場合、ポ
リエステル/アクリル共重合体の重量比は70/30であっ
た;25重量%のグリシジルメタクリレートを含む共重合
体の場合、この重量比は77/23であった;40%のグリシ
ジルメタクリレートを含有する共重合体の場合、この重
量比は83/17であった。
【0082】これらの種々の組成物及び得られた性質を
表III に記載する。表中、第1行は、組成物中に用いら
れたアクリル共重合体の番号を与えており、第2行、第
3行、第4行及び第5行は、アクリル共重合体の詳細な
組成を与えており、第6行は、アクリル共重合体の合成
で用いた単量体の全重量に対する連鎖移動剤(n−ドデ
シルメルカプタン)の重量%を与えるており、第7行
は、アクリル共重合体の粘度(mPa.s)を与えてお
り、第8行は、アクリル共重合体の平均分子量Mn を与
えており、第9行は、共重合体とポリエステル1bを含
む組成物の番号を与えており、第10行、第11行、及び第
12行は、例3に記載した条件で組成物から得られた被覆
の光沢、接着性、及び外観を夫々示している。
【0083】この表には、共重合体2c、2a及び2e
に関する例4からのデーター及び対応する組成物3.3 、
3.1 及び3.5 も比較のため要約されている。アクリル共
重合体を製造するために用いた四つの化合物は次の省略
記号で示されている: MMA :メチルメタクリレート GMA :グリシジルメタクリレート BuA :n−ブチルアクリレート STY :スチレン
【0084】
【表3】 表III アクリル共重合体の組成物に依存する被覆の性質 共重合体番号 2g 2c 2h 2i 2j 2a 2k 共重合体組成 MMA(%) 90 80 75 60 60 80 40 GMA(%) 10 20 25 25 40 20 20 BuA(%) 0 0 0 15 0 0 10 STY(%) 0 0 0 0 0 0 30 連鎖移動剤(%) 2 2 2 2 2 3 3 粘度(mPa.s) 39,500 26,500 31,000 12,000 20,000 15,400 1,800 Mn 8,210 7,920 8,190 8,050 8,000 6,050 5,987 組成物番号 3.7 3.3 3.8 3.9 3.10(1) 3.1 3.11(1) 光沢 9 7 12 10 41 7 64 接着性 10 10 10 10 10 10 10 外観 G G G G G G G
【0085】
【表4】 表III (続き) 共重合体番号 2l 2m 2n 2e 2o 2p 共重合体組成 MMA(%) 100 90 72 80 75 60 GMA(%) 0 10 10 20 25 40 BuA(%) 0 0 18 0 0 0 STY(%) 0 0 0 0 0 0 連鎖移動剤(%) 3 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 粘度(mPa.s) 22,000 16,000 8,100 9,900 10,200 8,900 Mn 6,120 4,760 5,210 4,920 5,130 5,180 組成物番号 3.12(1) 3.13 3.14 3.5 3.15 3.16(1) 光沢 69 12 10 8 11 72 接着性 2 10 10 10 10 10 外観 P G G G G G (1)比較のため
【0086】表III の結果は、被覆の架橋を行わせるた
め、アクリル共重合体が或る量のグリシジルメタクリレ
ートを含まなければならないことを示している。実際、
グリシジルメタクリレートを含まない(0%)アクリル
共重合体21を含有する比較組成物3.12は、明らかによく
ない性質(接着性2)及び不規則な外観を有する被覆を
与えている。更に、アクリル共重合体中のグリシジルメ
タクリレートの量が余りにも多いと、もはや艶消し被覆
を得ることができないことが分かる。例えば、40重量%
のグリシジルメタクリレートを含む重合体2jを含有す
る比較組成物3.10は、光沢被覆(光沢41)を与え、同じ
組成であるが、低い分子量を有する共重合体2pを含有
する比較組成物3.16も光沢のある被覆を与えている。こ
のことは、艶消し被覆を得るためには、単量体の全重量
に対し30重量%より多いグリシジルメタクリレートを含
むアクリル共重合体は使用しない方がよいことを示して
いる。
【0087】更に、アクリル共重合体はグリシジルメタ
クリレートの外に圧倒的な量のメチルメタクリレートを
含むべきであることが分かる。実際、組成物3.9(共重合
体2i)及び組成物3.14(共重合体2n)を、夫々組成
物3.8(共重合体2h)及び組成物3.13(共重合体2m)
と比較すると、メチルメタクリレートを少量の別のビニ
ル単量体(例えば、ブチルアクリレート)と置換して
も、依然として艶消し被覆を得ることができることが分
かる。しかし、他のビニル単量体(一種又は多種)によ
って置換されるメチルメタクリレートの量は、25重量%
以下にした方がよい。実際、一層大きな置換量では(組
成物3.11)、明らかに許容出来ない位の光沢(光沢64)
のある被覆が得られている。
【0088】最後に、希望の量のグリシジルメタクリレ
ート及びメチルメタクリレートを用いたアクリル共重合
体を含有する本発明による組成物3.1 、3.3 、3.5 、3.
7 〜3.9 及び3.13〜3.15は、硬化で12に等しいか又はそ
れより小さい光沢及び優れた接着性及び非常に良好な外
観を有する艶消し被覆を与えていることが分かる。
【0089】例6 得られた被覆の性質に対するカルボキシル基含有ポリエ
ステルの性質の影響 この例の目的は、得られた被覆の性質に対するカルボキ
シル基含有ポリエステルの性質の影響を例示することに
ある。これを行うため、例3の方法により、例1に記載
したポリエステル1a〜1e及び例2に記載したアクリ
ル共重合体2aから粉末熱硬化性組成物を製造した。こ
れらの熱硬化性組成物中のエポキシ/カルボキシル当量
の比は、常に1に等しくなるように維持した。このた
め、ポリエステル1a及び1d(AN=20)及びアクリ
ル共重合体2aを80/20の重量比で用い、ポリエステル
1b(AN=35)及び共重合体2aを70/30の重量比で
用い、ポリエステル1c(AN=50)及び共重合体2a
を60/40の重量比で用い、ポリエステル1e(AN=7
0)及び共重合体2aを53/47の重量比で用いた。それ
らの熱硬化性組成物を用いて得られた結果を表IV中に報
告する。
【0090】表中、第1行は、組成物中に用いられたポ
リエステルの番号を与えており、第2行は、その酸価
(AN)を与えており、第3行は、官能性を与えてお
り、第4行は、上で示した割合でアクリル共重合体2a
とポリエステルを含む組成物の番号を与えており、第5
行、第6行及び第7行は、例3に記載したようにして製
造した組成物から得られた被覆の光沢、接着性、及び外
観を夫々示している。
【0091】
【表5】 表IV ポリエステルの性質に依存する被覆の性質 ポリエステル番号 1a 1a 1b 1c 1d 1e AN 24 24 35 50 20 70 官能性 2 2 2 2 3 2 組成物番号 3.17 3.18(2) 3.1 3.19 3.20(1) 3.21(1) 光沢 7 11 7 9 74 39 接着性 10 10 10 10 10 10 外観 G G G G G G (1)比較のため (2)架橋触媒として0.2 部の臭化エチルトリフェニル
ホスホニウム(ETPB)を付加。
【0092】比較組成物3.20で得られた結果として、3
に等しい官能性を有する分岐鎖ポリエステルを用いる
と、艶消し被覆は得られない(光沢74)。70mgKOH/g
の酸価を有するポリエステル(比較組成物3.21)を用い
ると、艶消し被覆を得ることができないことも分かる
(光沢39)。全ての点で組成3.17と同様であるが、0.2
重量%の架橋触媒を含む点が異なる組成物3.18は、艶消
し被覆(光沢11)を与えることができる。
【0093】結論として、優れた品質を持つ艶消し被覆
を得るためには、用いられるポリエステルが線状で、そ
れが20〜50mgKOH/gの酸価を有することが絶対的に必
須であることが分かる。また、これらの組成物中に少量
の架橋触媒が存在してもよいことは認められるであろ
う。
【0094】例7 粉末熱硬化性組成物から得られた艶消し被覆の耐候性 この例では、本発明による艶消し被覆の優れた耐候性を
例示する。これを行うため、次の粉末熱硬化性組成物を
用いた:
【0095】a) ポリエステル1bと、アクリル共重合
体2g、2c、2i、2j、2a及び2nとから例5で
製造した組成物で、それらの組成物はその例の表III に
与えられているもの。これらの組成物は例3の方法を用
いて製造したが、エポキシ/カルボキシル当量の比は1
に等しく維持した。それらは硬化で白色の被覆を与え
た。
【0096】b) 上のa)で示した組成物であるが、400
部の二酸化チタンを次の混合物400部によって置き換え
た: − 硫酸バリウム白色粉末N(Blanc fixe N) : 200 部 − 二酸化チタン(クロノスCL310) : 40 部 − 黒色酸化鉄(バイエル) : 160 部 これらの組成物は硬化で灰色の被覆を与えた。
【0097】これらの組成物で得られた被覆の性質を、
その粉末を静電噴霧銃で50kVの電圧でアルミニウム板
上に適用することにより試験した。このように形成した
被覆の厚さは60〜80μm であった。200 ℃で15分間硬化
した後に得られた被覆を、紫外線に対する抵抗性を評価
するために強制老化試験(上述のQUV試験)にかけ
た。1,000 時間露出した後及びその前の光沢、金属に対
する接着性、及び外観を決定した。実験の初めと終わり
の間の被覆の色の変化ΔEも決定した。
【0098】このようにして得られた結果を表Vに再掲
する。表中、第1行は、組成物に用いられたアクリル共
重合体の番号を与えており、第2行は、白色被覆を与え
るアクリル共重合体とポリエステル1bを含む組成物の
番号を与えており、第3行、第5行、及び第7行は、実
験の初め(0時間)及び終わり(1,000時間)に、夫々の
場合について決定されたそれら白色被覆の光沢、接着
性、及び外観を夫々与えており、第9行は、実験の初め
と終わりの間の白色被覆の色の変化ΔEを与えており、
第10行は、灰色被覆を与えるアクリル共重合体とポリエ
ステル1bを含む組成物の番号を与えており、第11行、
第13行、及び第15行は、実験の初め(0時間)及び終わ
り(1,000時間)に、夫々の場合について決定されたそれ
ら灰色被覆の光沢、接着性、及び外観を夫々与えてお
り、第17行は、それら灰色被覆の色の変化ΔEを与えて
いる。
【0099】
【表6】 表V 被覆の強制老化 共重合体番号 2g 2c 2i 2j 2a 2n 組成物番号 3.7 3.3 3.9 3.10(1) 3.1 3.14 光沢 −0時間 9 7 10 41 7 10 −1000時間 8 8 9 31 7 10 接着性−0時間 10 10 10 10 10 10 −1000時間 10 10 10 10 10 10 外観 −0時間 G G G G G G −1000時間 G G G G G G ΔE 0.2 0.3 0.2 0.5 0.4 0.4 共重合体番号 2g 2c 2i 2j 2a 2n 組成物番号 3.22 3.23 3.24 3.25(1) 3.26 3.27 光沢 −0時間 10 8 10 42 8 9 −1000時間 10 7 9 35 9 9 接着性−0時間 10 10 10 10 10 10 −1000時間 10 10 10 10 10 10 外観 −0時間 G G G G G G −1000時間 G G G G G G ΔE 0.3 0.4 0.5 0.4 0.2 0.3 (1)比較のため
【0100】表Vの結果として、本発明により得られた
艶消し被覆は顕著な耐候性を有することが示されてい
る。1,000 時間の強制老化後、それらの接着性、外観及
び光沢は、全く殆ど変化していなかった。色の変化ΔE
は、白色でも灰色でも、無視できるものであった(ΔE
は0.5 に等しいか又はそれより小さかった)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン − マリー ルツ ベルギー国ブリュッセル,リュ ランジ ヴェル 149エイ (56)参考文献 特開 昭49−92127(JP,A) 特開 昭49−53239(JP,A) 特開 昭58−34869(JP,A) 特開 昭56−136856(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/00 C09D 5/03 C09D 133/08 C09D 163/08 C09D 167/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤として a) 20〜50mgKOH/gの酸価を有する線状カルボキシ
    ル基含有ポリエステルと、 b) 5重量%〜30重量%のグリシジルアクリレート又
    はグリシジルメタクリレート及び70重量%〜95重量%の
    メチルメタクリレートから得られ、メチルメタクリレー
    トの25重量%までが他のビニル単量体によって置き換え
    られていてもよく、約4,000〜約10,000の数平均分子量
    (Mn)を有するグリシジル基含有アクリル共重合体、 との混合物を含む粉末熱硬化性組成物であって、 前記a)成分の線状カルボキシル基含有ポリエステル
    は、2の官能性及び2,200〜6,000の数平均分子量を有
    し、該線状カルボキシル基含有ポリエステルの酸成分
    が、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピン
    酸、コハク酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
    及びそれらの混合物からなる群から選択された有機ジカ
    ルボン酸であり、該線状カルボキシル基含有ポリエステ
    ルのアルコール成分が、ネオペンチルグリコール、エチ
    レングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタ
    ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
    グリコールヒドロキシピバレート、1,4−シクロヘキ
    サンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシク
    ロヘキシル)−プロパン、及びそれらの混合物からなる
    群から選択された有機ジヒドロキシ化合物であり、 前記a)成分の線状カルボキシル基含有ポリエステルの
    量対前記b)成分のグリシジル基含有アクリル共重合体
    の量の比が、アクリル共重合体中のエポキシ基1当量当
    たりカルボキシル基が0.5〜1.5 量になるような比であ
    る、 上記粉末熱硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記a)成分の線状カルボキシル基含有
    ポリエステルの量対前記b)成分のグリシジル基含有ア
    クリル共重合体の量の比が、アクリル共重合体中のエポ
    キシ基1当量当たりカルボキシル基が 0.8 1.2 当量にな
    るような比である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 グリシジル基含有アクリル共重合体中の
    メチルメタクリレートと置換することができるビニル単
    量体が、ブチルアクリレート、メチルアクリレート、エ
    チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
    エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、スチレ
    ン、及びそれらの混合物からなる群から選択される請求
    項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 グリシジル基含有アクリル共重合体が、
    5,000 より大きく9,000 までの範囲内の数平均分子量を
    有する請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 物品に請求項1に記載の粉末熱硬化性組
    成物を適用し、このようにして被覆された物品を160 ℃
    〜210 ℃の温度で約30分までの時間硬化することからな
    る、物品上に艶消し被覆を形成する方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の粉末熱硬化性組成物を
    用いて得られたワニス又はペイント。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の粉末熱硬化性組成物か
    ら得られた艶消し被覆。
  8. 【請求項8】 請求項に記載の方法により完全に又は
    部分的に被覆された物品。
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