JP2005321582A - フィルム貼付方法及びフィルム貼付装置 - Google Patents

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弓人 近藤
Kazuo Takahashi
一雄 高橋
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Abstract


【課題】
フィルムの性状に係わらず先端部に泡を発生することなく仮付けを行ない、その後全面的に貼り付けを遂行することができるようにしたい。
【解決手段】
仮付け部材で保持した粘着材を表面に有するフィルムの先端部を基板の所望位置に押し付け、その後圧着ローラでフィルムを基板に圧着しつつ圧着ローラをフィルムと基板に対し相対移動させてフィルムを基板に貼り付けるものであり、仮付け部材13で保持したフィルム8の先端部を基板1の所望位置に押し付け、仮付け部材13で基板1にフィルム8を押し付けながらフィルム先端に向けて移動させてフィルム先端部を基板1に貼り付けてから、圧着ローラ3により基板3に貼り付けたフィルム先端部からフィルム8の反対側先端に向けてフィルム8を基板に貼り付けていく。
【選択図】 図1

Description

本発明はフィルム貼付方法及びフィルム貼付装置に係わり、特に仮付け部材で保持した粘着材を表面に有するフィルムの先端部を基板の所望位置に押し付け、その後圧着ローラでフィルムを基板に圧着しつつ圧着ローラをフィルムと基板に対し相対移動させてフィルムを基板に貼り付けるフィルム貼付方法及びフィルム貼付装置に関するものである。
プリント基板や液晶表示パネルあるいはプラズマディスプレイパネル(以下、基板と略記)の製造においては、レジストフィルムや偏向フィルタなどのフィルムを貼り付ける場合、フィルム先端部(フィルム先端から一定距離内側の領域)を仮付け部材で保持して基板に仮付けを行ってから圧着ローラでフィルム全体を順次貼り付けていくことが行なわれている。
下記の特許文献1で紹介された仮付け部材はローラであり、特に、基板への貼り付けを開始する側のフィルム先端部に気泡が発生することを阻止するために、フィルム保持ステージにフィルム先端部が突出するようにしてフィルムを保持しておき、基板保持ステージ上の基板とフィルムを位置合わせしてから、仮付け用ローラをフィルム先端に正確に押し当ててフィルム先端から離れる方向に一定距離を水平に移動させて一定幅の接着領域を形成し、その後、仮付け用ローラはそのまま圧着ローラとして圧着ローラに対してフィルム先端が更に離れる方向に基板保持ステージを移動させ、フィルムは保持力を弱めたフィルム保持ステージ上を滑らせて基板に向けて引き出してフィルムを基板に全面的に貼り付けている。
特開2003−5666号公報
基板は年々大型化しており、そのためフィルム先端部で気泡発生を抑えるのが次第に難しくなっている。上記従来技術では、ローラを正確にフィルム先端に位置付けすることを前提としているが、加工精度や位置合わせ精度の面で、ローラをフィルム先端に正確に位置付けすることは困難である。
ローラをフィルムに押し当てる位置がフィルム先端より内側になれば、押し当てた位置からフィルム先端までの間に気泡が発生する。押し当てる位置がフィルム先端より外側になれば、ローラが基板に直接当接して基板を汚してしまう恐れや、フィルムが硬い場合にはローラがフィルム先端に乗り上げるときに衝突で先端から飛び跳ねて少し内側に着地して押し付けをしない領域ができて気泡が発生する恐れや、フィルムが柔らかい場合はローラがフィルム先端に乗り上げるときにフィルム先端に丸みを付けるように変形させてしまう恐れなどがあった。
それゆえ本発明の目的は、フィルムの性状に係わらず先端部に泡を発生することなく仮付けを行ない、その後全面的に貼り付けを遂行することができるフィルム貼付方法及びフィルム貼付装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴とするところは、仮付け部材で保持した粘着材を表面に有するフィルムの先端部を基板の所望位置に押し付け、その後圧着ローラでフィルムを基板に圧着しつつ圧着ローラをフィルムと基板に対し相対移動させてフィルムを基板に貼り付けるものにおいて、仮付け部材で保持したフィルム先端部を基板の所望位置に押し付け、仮付け部材で基板にフィルムを押し付けながらフィルム先端に向けて移動させてフィルム先端部を基板に貼り付けてから、圧着ローラにより基板に貼り付けたフィルム先端部からフィルムの反対側先端に向けてフィルムを基板に貼り付けていくようにしたことにある。
本発明においては、仮付け部材はフィルム先端より内側のフィルム先端部を基板の所望位置に仮付けを行ってから、仮付け部材がフィルム先端方向への移動することにより、フィルム先端部では空気がフィルム先端に向けて押し出されるために気泡が発生することはなく、仮付け部材がフィルム先端に衝突して変形させるようなこともない。また、基板表面を仮付け部材で汚すこともない。
以下、図1〜図4に従って、本発明に基づく2種類の実施形態を説明する。
図1,図2は、フィルムロールからフィルムが連続した状態で供給され基板の大きさに合わせて切断し貼り付ける連続式のフィルム貼付装置の動作を時系列に示している。
図1において、1は基板、2は入口搬送コンベヤ、3は圧着ローラ、4は出口搬送コンベヤ、5は基板抑え、6は基板ストッパ、7はフィルムロール、8はフィルム、9はカバーフィルム、10は剥離ローラ、11はカバーフィルムロール、12はハーフカッタ、13は先端吸着板、14は後端吸着板、15は先端吸着板走行用シリンダ、16先端吸着板押付用シリンダである。
入口搬送コンベヤ2と出口搬送コンベヤ4はそれぞれ複数の搬送ローラで構成され、入口搬送コンベヤ2と出口搬送コンベヤ4とで基板1の搬送路を形成し、基板1は図1,図2の左から右に向けて搬送され、その進行方向を搬送方向とし、搬送路上における基板1の位置は入口搬送コンベヤ2に仕込んである図示していない位置センサで検出し、特定の搬送ローラに取り付けたエンコーダの回転量で基板1の移動量を把握している。なお、基板1の搬送方向に直交する方向を幅方向とする。
一例として、基板1はプラズマディスプレイパネルであり、フィルム8は反射防止フィルムや電磁シールドフィルムで、フィルム8の表面に粘着材があり、カバーフィルム9で保護してカバーフィルム9が内側になるようにフィルムロール7に巻き込んである。フィルムロール7にはエンコーダを設けてあり、フィルム8の巻き出し量を把握している。
フィルムロール7から巻き出したフィルム8は、剥離ローラ10のところでカバーフィルム9を剥離してカバーフィルムロール11に巻き取っている。フィルムロール7から巻き出したフィルム8は、ハーフカッタ12でフィルム8だけを繰り出し方向(基板1の搬送方向)において基板1に貼り付けたい長さとなるように幅方向に切断している。
先端吸着板13はハーフカッタ12で切断したフィルム8の先端部を吸着し、後端吸着板14はハーフカッタ12で切断したフィルム8の後端部を吸着するもので、先端吸着板13で吸着したフィルム8の先端から後端吸着板14で吸着したフィルム8の後端までの長さが一枚の基板1に貼り付けるフィルム8の長さとなる。
先端吸着板13と後端吸着板14は吸引吸着でフィルム8を保持するように、表面部に多数の吸引口があり、各吸引口は図示していない真空源に連通させている。その連通路の途中にバルブがあって、バルブ切替によりフィルム8に対する吸引吸着力を変更できるようにしてある。
先端吸着板走行用シリンダ15はそのシャフトに先端吸着板押付用シリンダ16を固定し、先端吸着板押付用シリンダ16はそのシャフトにヒンジを介して先端吸着板13を固定している。
各部の詳細な構成や動作は、以下の基板へのフィルム貼付動作に合わせて説明する。
先ず、図1(a)に示すように、位置センサで基板1を検出すると、基板の搬送を一旦停止させる。先端吸着板13と後端吸着板14はフィルム8の先端部と後端部を吸着しハーフカッタ12でフィルム8を幅方向に切断する。
この場合切断するのはフィルム8であり、カバーフィルム9は切断しない。カバーフィルム9はカバーフィルムロール11で引っ張られており、フィルム8はカバーフィルム9によってピンと張られた状態にある。
次に図1(b)に示すように、基板ストッパ6を下げ、基板1を入口搬送コンベヤ3で基板ストッパ6に当たるまで搬送し、搬送を停止する。その後、基板抑え5を下ろして基板1を固定し、ハーフカッタ12,後端吸着板14,先端吸着板13,両シリンダ15,16を一体として斜め下方より基板1に接近させながらカバーフィルム9を剥離ロール10のところで剥離してカバーフィルムロール11に巻き取っていき、基板1の少し手前で停止させる。このとき、フィルムロール7は解く方向に回転し、カバーフィルムロール11は巻き取る方向に回転させて、どこにも弛みを持たせない。
さらに図1(c)で、先端吸着板13,後端吸着板14,両シリンダ15,16を一体として基板1の方向に移動させつつ、シリンダ15のシャフトを収縮させることによって、先端吸着板5はヒンジで右先端部が起き上がり、フィルム8は先端吸着板5の左後端部で弛まないように折れ曲がる。
そして、シリンダ16のシャフトを伸長させて先端吸着板13によりフィルム8の先端部を基板1の下面に押し付け、仮付けをする。従って、先端吸着板13はフィルム先端部を保持し基板の所望位置に押し付ける仮付け部材として機能している。それから、先端吸着板13と真空源の間のバルブを切り替えて吸引力を弱め、フィルム8が先端吸着板13上で滑らせながら保持できるようにする。
その後、シリンダ15のシャフトを伸長させることによって、先端吸着板13を上方に押付けながら前方・右方に走行させ、気泡をフィルム先端部より外部に追い出しながら先端に至るまでの領域を基板1に貼り付ける。
シリンダ15で先端吸着板13をさらに前方(図中右方)に走行させ、図2(a)に示すように、先端吸着板13の先端がフィルム8から離れたら、先端吸着板13のバルブを閉じて、基板抑え5及び基板ストッパ6を上方に引き上げて、基板1を移動可能とする。
さらに、シリンダ16のシャフトを収縮させて先端吸着板13のフィルム吸着面が上下の圧着ローラ3による圧着個所と後端吸着板14のフィルム吸着面を結ぶ線上に位置するようにして、先端吸着板13がフィルム8の搬送路として機能するようにする。
次に図2(b)に示すように、入口搬送コンベヤ2によって基板1をその先端が両圧着ローラ3による圧着個所に至るまで搬送する。このとき、フィルムロール7はフィルム8を解く方向に回転し、カバーフィルムロール11は巻き取る方向に回転させて、フィルム8における先端仮付が基板1の移動で基板1から剥がれない程度に、フィルム8に張りを持たせつつ供給していく。
その後、上下の圧着ローラ3の間隔を狭めて基板1をフィルム先端部で圧着し、先端吸着板13はバルブを切り替えてフィルム8が滑れる程度の吸着力でフィルム8を保持している。
この後、圧着ローラ3の回転に合わせて、ハーフカッタ12と後端吸着板14は一体となって、フィルム8と一緒に斜め上方に移動する。
圧着ローラ3が回転しながらフィルム8を基板1に圧着して貼り付け、出口搬送コンベヤ4も用いて基板1を搬送していくと、フィルム8の後端はカバーフィルム9から完全に離れ先端吸着板13上に移動する。この時点で、フィルムロール7とカバーフィルムロール11の回転を停止させ、後端吸着板14のバルブを切り替え、ハーフカッタ12と後端吸着板14を一体として、図1(a)で示す初期位置まで斜め下方に移動させる。
図2(c)に示すように。先端吸着板13がフィルム8の後端を保持できなくなると、フィルム8の後端を下側の圧着ローラ3に委ねてから、先端吸着板13,両シリンダ15,16は一体となって、図1(a)で示す初期位置まで斜め下方に移動する。
この場合、フィルム8の搬送が既に停止されていて、フィルム8の先端位置は図1(a)の位置であり、この位置に先端吸着板13が戻ることになる。
両圧着ローラ3は基板1にフィルム8を後端に至るまで貼り付けたあと、出口搬送コンベヤ3に貼りあがった基板1の排出を任せて、それぞれ、図1(a)で示す初期位置まで上下に移動し、次の基板の搬入に備える。
複数の基板1は適宜な間隔を保って、搬送路上を搬送されているが、フィルム8は各基板1の搬送に合わせて貼り付けたい所望の長さとなるように、フィルム8を幅方向に切断しており、切断において廃棄するところはなく、生産面でコスト上昇を招くことはない。
図3,図4は、前以てフィルムを基板の大きさに合わせて貼り付けたい所望の大きさ切断してある枚葉式のフィルム貼付装置の動作を時系列に示している。
図3,図4においては、説明の簡略化のために、図1,図2に示したものと同一物あるいは相当物には同一符号を付けている。また、動作の説明において、後からで引用する図については簡略化と理解を容易にするために、要部のみを示し他の部材を省略していることもある。
図3,図4において、21は所望の大きさ切断してある枚葉フィルム、22はフィルム搬送コンベヤ、23はフィルムストッパ、24は粘着ローラ24aを有するカバーフィルム先端部剥離ユニット、25はカバーフィルム剥離チャック、26はフィルム仮付ローラ、27はフィルム仮付ローラ走行用シリンダ、28はフィルム仮付ローラ押付用シリンダである。
フィルム搬送コンベヤ22は、入口搬送コンベヤ1の下方に基板1や枚葉フィルム21の搬送中心を揃えて配置してあり、図の左方上流側にある図示していない枚葉フィルム21のストッカから一枚ずつ供給される枚葉フィルム21を下流(図中右方)に向けて搬送する。
フィルム搬送コンベヤ22の右方下流にはフィルムストッパ23があり、搬送されてくる枚葉フィルム21を停止させるとともに、枚葉フィルム21を検知してフィルム搬送コンベヤ22による枚葉フィルム21の搬送を一旦停止させる。
先端吸着板13と後端吸着板14はそれらのフィルム吸着面が高さ位置においてフィルム搬送コンベヤ22のフィルム搬送位置と同一レベルとなるように配置してあるが、後述するように、右肩上がりに傾斜し1対の上下圧着ローラ3における圧着位置の方向に移動できるようになっている。
カバーフィルム先端部剥離ユニット24とカバーフィルム剥離チャック25はフィルム搬送コンベヤ22のフィルム搬送方向に直交する幅方向においてずれた位置にあり、カバーフィルム剥離チャック25が移動して搬送方向において同様な位置になっても、衝突することはない。
フィルム仮付ローラ26は、フィルム仮付ローラ押付用シリンダ28のシャフトに固定してあり、フィルム仮付ローラ走行用シリンダ27のシャフトはフィルム仮付ローラ押付用シリンダ28を搖動させる。
先端吸着板13,後端吸着板14,カバーフィルム先端部剥離ユニット24,カバーフィルム剥離チャック25,フィルム仮付ローラ26,フィルム仮付ローラ走行用シリンダ27そしてフィルム仮付ローラ押付用シリンダ28は図示していないフレームに後述するような移動が可能なように一体に保持してあり、1対の上下圧着ローラ3における圧着位置の方向に右肩上がりに一緒に傾斜するようになっている。
以下、枚葉フィルム21を基板1に貼り付ける動作について、説明する。
先ず、図3(a)のように、図の左方から搬送されて来る基板1の先端を図示していない位置センサが検出すると、図3(b)のように基板ストッパ6を下げ、基板1が入口搬送コンベヤ3で基板ストッパ6に当たるまで搬送し、搬送を停止する。その後、基板抑え5を下ろして基板1を固定する。基板1の搬送に合わせて枚葉フィルム21の搬送も実行され、フィルムストッパ23に枚葉フィルム21の先端が当たると、枚葉フィルム21の搬送を停止する。
次に、フィルム搬送コンベヤ22を若干下降させて、枚葉フィルム21の先端部と後端部を先端吸着板13と後端吸着板14で吸引保持する。この時、枚葉フィルム21の先端部は先端吸着板13の右方先端から若干下流側に突出した形となっている。
次に、カバーフィルム先端部剥離ユニット24の粘着ローラ24aを枚葉フィルム21の先端部に押し当て、若干上流側に移動させることで、枚葉フィルム21の先端部を巻き上げて、巻き上がった個所をカバーフィルム剥離チャック25で把持する。
その後、図3(c)のように、カバーフィルム剥離チャック25は枚葉フィルム21の先端部を把持したまま、上流方向に基板1の長さの1/3〜1/2の距離を移動し、カバーフィルム30を移動した距離分だけ枚葉フィルム21から剥離する。そして、カバーフィルム先端部剥離ユニット24は基板1の後端部辺りまで移動させておく。この場合、枚葉フィルム21の先端部はカバーフィルム剥離チャック25で把持しているために、粘着ローラ24aは枚葉フィルム21から簡単に離れる。また、カバーフィルム先端部剥離ユニット24とカバーフィルム剥離チャック25は枚葉フィルム21の幅方向にずれているので、カバーフィルム先端部剥離ユニット24を移動させてもカバーフィルム剥離チャック25と衝突することはない。
その後、フィルムストッパ23を下流側に退避させてから、後端吸着板14の後端側を回転中心として、先端吸着板13,後端吸着板14,カバーフィルム先端部剥離ユニット24,カバーフィルム剥離チャック25,フィルム仮付ローラ26,フィルム仮付ローラ走行用シリンダ27そしてフィルム仮付ローラ押付用シリンダ28等を枚葉フィルム21の先端部側が右肩上がりになるように傾斜させ、枚葉フィルム21の先端部が基板1の下面に接近したら、一旦、傾斜を停止させる。
次に、先端吸着板13のバルブを切り替えて吸着力を弱くし、先端吸着板13が枚葉フィルム21を保持しながら滑らせることができるようにした状態で、フィルム仮付ローラ押付用シリンダ28を伸長させて枚葉フィルム21の先端を基板1に押し付ける。 さらに図4(a)に示すように、先端吸着板13のバルブを切り替えて吸着力を強くして枚葉フィルム21が移動しないようにしてから、フィルム仮付ローラ走行用シリンダ27を伸ばしてフィルム仮付ローラ26を枚葉フィルム21に押し付けたまま枚葉フィルム21の先端まで移動させることにより、枚葉フィルム21の先端部から気泡を追い出しつつしっかりと仮付する。この場合、先端吸着板13とフィルム仮付ローラ26は、基板にフィルムを押し付けることと押し付けながらフィルム先端に向けて移動してフィルム先端部を基板に貼り付けていくことを分担した仮付け部材として機能している。
その後図4(b)に示すように、基板ストッパ6,基板抑え5を上方に退避させ、先端吸着板13のバルブを切り替えて吸着力を弱くし、先端吸着板13上を枚葉フィルム21が滑ることができるようにした状態で、両圧着ローラ3の間まで基板1を搬送し、両圧着ローラ3の距離を狭めて基板1と枚葉フィルム21を挟み回転することで、枚葉フィルム21を基板1に圧着しながら出口搬送コンベヤ4も用いて枚葉フィルム21を貼り付けた基板1を右方に搬送し・排出する。
この間、後端吸着板14は枚葉フィルム21の後端部を保持しながら先端吸着板13側に移動し、先端吸着板13と並ぶ辺りで、後端吸着板14のバルブを切り替えて吸着力を弱くし、後端吸着板14上を枚葉フィルム21が滑ることができるようにして、両圧着ローラ3は枚葉フィルム21の後端部を後端吸着板14から先端吸着板13へと滑らせていく。枚葉フィルム21の後端部が後端吸着板14から先端吸着板13へ移行したら、後端吸着板14は元の左下の位置に戻る。先端吸着板13や後端吸着板14のバルブは先端吸着板13から枚葉フィルム21が離れたらそれぞれ閉じる。
また、その間、図4(c)に示すように、カバーフィルム剥離チャック25はカバーフィルム30をつかんだまま、枚葉フィルム21の搬送方向(図中右方)と反対の方向(図中左方)へ枚葉フィルム21の移動速度の2倍の速度で移動させることによって、両圧着ローラ3による基板1への枚葉フィルム21の貼り付けをしながら、剥離点を一定の位置に保ちつつカバーフィルム30を剥離することができる。
剥ぎ取ったカバーフィルム30は、カバーフィルム剥離チャック25を開放してフィルム搬送コンベヤ22の下方に設けてあるフィルム廃棄箱へ落下させる。
両圧着ローラ3で基板1へ枚葉フィルム21の後端までの貼り付けを終了したら、基板1は出口搬送コンベヤ4で下流に搬送し、両圧着ローラ3は開いて元の位置に戻す。
さらに、後端吸着板14の後端側を回転中心として、先端吸着板13,後端吸着板14,カバーフィルム先端部剥離ユニット24,カバーフィルム剥離チャック25,フィルム仮付ローラ26,フィルム仮付ローラ走行用シリンダ27そしてフィルム仮付ローラ押付用シリンダ28等を枚葉フィルム21の先端部側が水平になるように下げ、カバーフィルム先端部剥離ユニット24やカバーフィルム剥離チャック25等も図3(a)に示す元の位置に戻し、下流側に退避させてあったフィルムストッパ23も図3(a)に示す元の位置に戻して、一枚の基板1への枚葉フィルム21の貼り付けを終了として、次の基板1の搬入に備えて待機する。
上記両実施形態では、フィルム8,21が仮付けのときに基板1へ斜めに進入する傾斜角を小さなものとすることができ、フィルム8,21が真直ぐな姿勢となるように先端部と後端部を保持しているので、フィルム8,21が厚くても、確実に仮付けして圧着することができる。
上記両実施形態では、フィルム8,21を基板1の下面に貼り付ける構成となっているが、上下を反転させて、基板1の上面にフィルム8,21を貼り付ける構成としてもよいし、基板1へのフィルム8,21の搬送路を基板1の上下両側に設けて、基板1の上下両面にフィルム8,21を貼り付ける構成としてもよい。
また、図1,図2の実施形態におけるハーフカッタ12は円盤カッタを用いているが、フィルム幅方向に延びた円筒の外周部に螺旋状の刃を有し、フィルムの移動に同期して回転することにより、フィルムを幅方向にハーフカットする回転刃に代えてもよい。
さらに、上記両実施形態でフィルム8,21の種類によっては吸引吸着を行なう吸着板13,14に代えて、静電吸着により吸着を行なうものと用いてもよい。
そして、上記両実施形態でフィルムの先端吸着板13の先端部は弾性に富んだあるいは柔らかい部材を設けておき、フィルム8,21の先端部を基板1に仮付けしたときに優しく押し当てるようにしてあってもよい。
本発明の一実施形態になるフィルムが連続したロールで供給されるフィルム貼付装置の構造及び前半の動作を示す概略図である。 図1に示した本発明フィルム貼付装置における後半の動作を示す概略図である。 本発明の他の一実施形態になるフィルムが個別のシートで供給されるフィルム貼付装置の構造及び前半の動作を示す概略図である。 図3に示した本発明フィルム貼付装置における後半の動作を示す概略図である。
符号の説明
1‥基板
2‥入口搬送コンベヤ
3‥圧着ローラ
4‥出口搬送コンベヤ
5‥基板抑え
6‥基板ストッパ
7‥フィルムロール
8‥フィルム
9‥カバーフィルム
10‥剥離ローラ
11‥カバーフィルムロール
12‥ハーフカッタ
13‥先端吸着板
14‥後端吸着板
15‥先端吸着板走行用シリンダ
16‥先端吸着板押付用シリンダ

Claims (4)

  1. 仮付け部材で保持した粘着材を表面に有するフィルムの先端部を基板の所望位置に押し付け、その後圧着ローラでフィルムを基板に圧着しつつ圧着ローラをフィルムと基板に対し相対移動させてフィルムを基板に貼り付けるフィルム貼付方法において、
    仮付け部材で保持したフィルム先端部を基板の所望位置に押し付け、仮付け部材で基板にフィルムを押し付けながらフィルム先端に向けて移動させてフィルム先端部を基板に貼り付けてから、圧着ローラにより基板に貼り付けたフィルム先端部からフィルムの反対側先端に向けてフィルムを基板に貼り付けていくようにしたことを特徴とするフィルム貼付方法。
  2. 上記請求項1に記載のフィルム貼付方法において、仮付け部材で保持したフィルム先端部を基板に対し斜めの方向に進入させて基板の所望位置に押し付けることを特徴とするフィルム貼付方法。
  3. 仮付け部材で保持した粘着材を表面に有するフィルムの先端部を基板の所望位置に押し付け、その後圧着ローラでフィルムを基板に圧着しつつ圧着ローラをフィルムと基板に対し相対移動させてフィルムを基板に貼り付けるフィルム貼付装置において、
    保持したフィルム先端部を基板の所望位置に押し付け基板にフィルムを押し付けながらフィルム先端に向けて移動させてフィルム先端部を基板に貼り付ける仮付け部材と該仮付け部材で基板に貼り付けたフィルム先端部からフィルムの反対側先端に向けてフィルムを基板に貼り付けていく圧着ローラを有することを特徴とするフィルム貼付装置。
  4. 上記請求項3に記載のフィルム貼付装置において、フィルムは基板に貼り付けたい所望の長さを有しており、そのフィルムの先端部と後端部をそれぞれ吸着して保持する先端吸着板と後端吸着板を有し、先端吸着板は仮付け部材として機能するものであることを特徴とするフィルム貼付装置。
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