JP2005321282A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間に亘って高精度のX線をX線源から被検物に照射できる高寿命のX線検査装置を提供する。
【解決手段】 搬送手段1の搬送ベルトコンベア装置1Bが被検物Aを所定の検査位置に搬送して停止させると、X線源2のX線管2Aが被検物AにX線を照射し、X線検出器3が被検物Aを透過したX線の画像データを取得する。その際、X線管2Aにおいては、被検物AにX線を照射する検査時にのみ偏向用電磁コイルが非通電状態とされることで電子ビームがターゲットのX線出射面上の所定のX線出射部位に入射され、それ以外の非検査時には偏向用電磁コイルが通電状態とされることで電子ビームがX線出射部位から外れた部位に入射される。その結果、ターゲットのX線出射部位の損耗が大幅に抑制される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検物の内部をX線により透視するためのX線源およびX線検出器を備えたX線検査装置に関し、詳しくは、搬送手段により所定の検査位置に搬送された被検物を対象とするX線検査装置に関するものである。
被検物の内部をX線により透視するX線検査装置として、例えば特許文献1には、ベルトコンベアにより箱状の検査部内に順次搬入される各検査対象にX線照射部から順次X線を照射し、各検査対象を透過したX線をX線撮影部により順次撮影するX線非破壊検査装置が開示されている。このX線非破壊検査装置は、各検査対象が箱状の検査部内に搬入されると、検査部の進入口および送出口を閉じ、この状態で各検査対象にパルス状のX線を照射するように構成されている。
なお、この種のX線非破壊検査装置に使用可能なX線照射部として、ターゲットに向けて出射された電子ビームの進路を偏向させることができる電子ビーム偏向手段を備えたものが従来知られている(例えば特許文献2)。
特許第3011360号公報 特表2002−540581号公報
ところで、特許文献1に記載のX線非破壊検査装置を構成するX線照射部(X線源)は、ベルトコンベアにより検査部内に順次搬入される各検査対象に順次X線を照射するため、X線撮影部に向けて照射するX線を電子ビームの衝突により出射するターゲットのX線出射部位が損耗し易い。従って、長期間に亘って高精度のX線を検査対象(被検物)に照射することが難しく、高寿命が望めないという懸念がある。
そこで、本発明は、長期間に亘って高精度のX線をX線源から被検物に照射できる高寿命のX線検査装置を提供することを課題とする。
本発明に係るX線検査装置は、被検物を所定の検査位置に搬送する搬送手段と、検査位置に搬送された被検物にX線を照射するX線源と、被検物を透過したX線を検出するX線検出部とを備えたX線検査装置であって、X線源は、電子銃部から出射される電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向手段を有し、この電子ビーム偏向手段は、被検物にX線を照射する検査時には電子ビームをターゲット収容部内に配置されたターゲットのX線出射面内の所定のX線出射部位に入射させ、非検査時には電子ビームをX線出射部位から外れた部位に入射させるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るX線検査装置では、搬送手段により被検物が所定の検査位置に搬送されると、X線源が被検物にX線を照射し、X線検出部が被検物を透過したX線を検出する。そして、このX線検出部が検出したX線の信号に基づいて、被検物の内部の透視画像が得られることとなる。その際、X線源においては、電子ビーム偏向手段により、被検物にX線を照射する検査時にのみ電子ビームがターゲットのX線出射面上の所定のX線出射部位に入射され、非検査時には電子ビームがX線出射部位から外れた部位に入射されるため、ターゲットのX線出射部位の損耗が大幅に抑制される。
本発明のX線検査装置において、被検物の非検査時における電子ビームの入射部位は、ターゲット上に設定されていてもよいし、ターゲットを囲んで設けられたフード電極上に設定されていてもよい。
本発明のX線検査装置には、被検物が検査位置に搬送されたことを検出するためのセンサと、このセンサの検出信号に基づいてX線源およびX線検出部の作動を制御する制御部とを備えることができる。この場合、制御部は、被検物が検査位置に搬送されると、X線源の電子ビーム偏向手段を作動状態または非作動状態とすることにより、電子ビームをターゲットのX線出射面上の所定のX線出射部位に入射させてX線源から被検物にX線を照射させ、被検物を透過したX線をX線検出部に検出させるように構成される。
一方、本発明に係る他のX線検査装置は、被検物を所定の検査位置に搬送する搬送手段と、検査位置に搬送された被検物にX線を照射するX線源と、被検物を透過したX線を検出するX線検出部とを備えたX線検査装置であって、前記X線源は、電子銃部から出射される電子ビームの焦点位置を変更可能な電子ビーム集束手段を有し、この電子ビーム集束手段は、被検物にX線を照射する検査時には電子ビームの焦点をターゲット収容部内に配置されたターゲットのX線出射面上に合わせ、非検査時には電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上より遠点または近点に合わせるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る他のX線検査装置では、搬送手段により被検物が所定の検査位置に搬送されると、X線源が被検物にX線を照射し、X線検出部が被検物を透過したX線を検出する。そして、このX線検出部が検出したX線の信号に基づいて、被検物の内部の透視画像が得られることとなる。その際、X線源においては、被検物にX線を照射する検査時にのみ電子ビーム集束手段が電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上に合わせ、非検査時には電子ビーム集束手段が電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上より遠点または近点に合わせるため、ターゲットのX線出射面の損耗が大幅に抑制される。
本発明の他のX線検査装置において、X線源は、ターゲットに向けて出射された電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向手段を有する構成とすることができる。
また、本発明の他のX線検査装置には、被検物が検査位置に搬送されたことを検出するためのセンサと、このセンサの検出信号に基づいてX線源およびX線検出部の作動を制御する制御部とを備えることができる。この場合、制御部は、被検物が検査位置に搬送されると、X線源の電子ビーム集束手段により電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上に合わせてX線源から被検物にX線を照射させ、被検物を透過したX線をX線検出部に検出させるように構成される。
本発明に係るX線検査装置では、X線源の電子ビーム偏向手段により、X線源が被検物にX線を照射する検査時にのみ電子ビームがターゲットのX線出射面上の所定のX線出射部位に入射され、非検査時には電子ビームがX線出射部位から外れた部位に入射されるため、ターゲットのX線出射部位の損耗が大幅に抑制される。
また、本発明に係る他のX線検査装置では、X線源が被検物にX線を照射する検査時にのみX線源の電子ビーム集束手段が電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上に合わせ、非検査時には電子ビーム集束手段が電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上より遠点または近点に合わせるため、ターゲットのX線出射面の損耗が大幅に抑制される。
従って、本発明によれば、長期間に亘って高精度のX線をX線源から被検物に照射することができ、X線検査装置を高寿命化することができる。
以下、図面を参照して本発明に係るX線検査装置の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は第1実施形態に係るX線検査装置の概略構成を模式的に示す正面図、図2は図1に示したX線源の主要部を構成するX線管の構造を示す縦断面図、図3は図2のIII−III線断面図である。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るX線検査装置は、図1に示すように、被検物Aを所定の検査位置に搬送して停止させる搬送手段1と、検査位置に停止した被検物AにX線を照射するX線源2と、被検物Aを透過したX線を検出するX線検出部としてのX線検出器3とを備えると共に、被検物Aが検査位置に搬送されたことを検出するためのセンサ4と、このセンサ4の検出信号に基づいて搬送手段1、X線源2およびX線検出器3の作動を制御する制御部としての制御装置5とを備えている。
搬送手段1は、X線シールド箱6内に被検物Aを搬入するための搬入ベルトコンベア装置1Aと、この搬入ベルトコンベア装置1Aから被検物Aを受け取ってX線シールド箱6内の所定の検査位置に被検物Aを搬送するためにX線シールド箱6内に配設された搬送ベルトコンベア装置1Bと、この搬送ベルトコンベア装置1Bから被検物Aを受け取って被検物AをX線シールド箱6内から搬出するための搬出ベルトコンベア装置1Cとを備えて構成されている。
X線源2およびX線検出器3は、X線の漏洩を防止できるようにX線シールド箱6内に配設されている。X線源2は、搬送ベルトコンベア装置1Bによって所定の検査位置に搬送された被検物Aに下方からX線を照射するように、搬送ベルトコンベア装置1Bの搬送面の下方に配置されている。一方、X線検出器3は、被検物Aを透過したX線を検出できるように、X線源2に対向して搬送ベルトコンベア装置1Bの搬送面の上方に配置されている。このX線検出器3は、例えばX線イメージセンサ(FFT−CCD)で構成されており、生成したX線画像データは図示しないコンピュータに送出され、コンピュータ内に構成された画像処理部によりディスプレイに表示されるようになっている。
センサ4は、例えば発光素子を有する投光器と受光素子を有する受光器の組み合わせからなるフォトインタラプタにより構成されている。このセンサ4は、搬送ベルトコンベア装置1Bにより所定の検査位置に向けて搬送される被検物Aの通過を検出できるように、被検物Aの搬送経路における検査位置より手前の位置にて搬送経路の両側に投光器と受光器とが対向して配置されている。そして、このセンサ4は、投光器の光路上に被検物Aが存在しないときにはオン信号を出力し、被検物Aが投光器の光路を遮ることでオフ信号を出力する。そして、このセンサ4は、被検物Aが投光器の光路を横切って通過すると、順次オフ信号、オン信号を出力する。
ここで、X線源2の上部には、上方の被検物Aに向けてX線を照射するX線管2Aが配置されている。このX線管2Aは、図2および図3に示すように、電子ビームを出射する電子銃部EGを容器2B内に収容した電子銃収容部2Cと、電子ビームの入射を受けてX線を発生するターゲットTを容器2D内に収容したターゲット収容部2Eとを備えている。なお、容器2B,2Dは、内部が真空にされることで真空容器を構成している。
電子銃収容部2Cは、給電用のステムピンPを介して供給される電力により発熱するヒータHと、このヒータHにより加熱されることで熱電子を放出するカソードKと、カソードKから放出された熱電子による電子ビームの電流量を制御するグリッド電極Gと、電子ビームをターゲットTへ向け加速して集束させるフォーカスグリッド電極FGとを有する電子銃部EGを容器2B内に収容して構成されている。そして、この容器2Bには、電子ビームをターゲット収容部2Eへ向けて通過させる電子ビーム通過窓2Fが形成されている。なお、電子銃部EGは、少なくとも電発生源(本実施形態においてはヒータHおよびカソードK)を有する電子放出部であれば、どのような構成によるものでもよい。
一方、ターゲット収容部2Eは、容器2Bの電子ビーム通過窓2Fを通過した電子ビームの衝突によってX線を発生するターゲットTと、このターゲットTに高電圧を供給するターゲット支持体2Gと、電子ビーム集束のためにターゲットTを囲むフード電極Fとを容器2D内に収容して構成されている。
ここで、フード電極Fは、ターゲット支持体2Gの先端部(ターゲットTが設置される部分)に嵌合固定される筒状に形成されている。このフード電極Fには、電子ビーム通過窓2Fに対面する部位に電子ビーム通過孔F1が形成されている。また、ターゲット支持体2Gの先端部には、その軸線に斜交する斜面がフード電極Fの電子ビーム通過孔F1に対面して形成されており、フード電極Fはその斜面を囲むように設置されている。
ターゲット支持体2Gの先端部の斜面には、これと同一面をなしてターゲットTが埋め込まれている。そして、容器2Dには、フード電極Fの電子ビーム通過孔F1を通過する電子ビームの入射によってターゲットTのX線出射面T1からターゲット支持体2Gの軸線方向に出射されるX線を取り出すためのX線透過窓2Hが設けられている。なお、ターゲットTは、ターゲット支持体2Gの先端部の斜面上に載せた状態で固定されていても良いし、ターゲットT用の材質でターゲット支持体2Gと一体に成形されていてもよい。
図4は図2および図3に示したX線管2Aの等価回路を示しており、GNDに接地された零電位のフォーカスグリッド電極FGと、ターゲット支持体2Gを介して高圧電源VTに接続されたターゲットTおよびターゲットTと同電位のフード電極Fとの電位差により電子ビームが加速される。また、電子ビームの電流量を増減するために、グリッド電極Gは電圧が可変に制御されるグリッド用可変電源VGに接続されている。
ここで、電子ビームが集束する焦点位置をターゲットTのX線出射面T1における例えばX線出射部位T2(図5参照)に合わせる電子ビーム集束手段として、電圧が可変に制御されるカソード用可変電源VKが設けられ、このカソード用可変電源VKにカソードKが接続されている。そして、このカソードKへの供給電圧の高低に応じ、電子ビームの焦点位置がターゲットTのX線出射面T1より遠点または近点に制御される。
図3に示すように、X線管2Aの電子銃収容部2Cには、ターゲット収容部2E側のターゲットTへ向けて出射された電子ビームの進路を変更させることができる偏向用電磁コイル7が電子ビーム偏向手段として付設されている。この偏向用電磁コイル7は、図6に示すように、門形(コの字形)の芯材7Aの両極部7B,7Cを除く中間部分7Dにコイル7Eが巻装されたものであり、芯材7Aは、飽和磁束密度が大きく、透磁率が高く、しかも保持力の小さい材料として、例えばFeC材で構成されている。また、コイル7Eはエナメル線を500ターン巻きして構成されている。
図6に示した偏向用電磁コイル7は、ターゲットTをX線透過窓2H(図示省略)側から見た図3において、ターゲットTの左右両側に両極部7B,7Cが位置する向きで電子銃収容部2Cの容器2Bの外周に装着されている。そして、この偏向用電磁コイル7のコイル7Eは、図4に示すように、スイッチ回路8を介して直流電源DCに接続されている。
このような偏向用電磁コイル7は、カソードKからターゲットTへ向けて出射される電子ビームを図7の二点鎖線で示す正規の進路から破線で示す進路に偏向させるように通電時の電流方向が設定されている。すなわち、二点鎖線で示すようにカソードKからターゲットTのX線出射面T1におけるX線出射部位T2(図5参照)に向けて出射された電子ビームを破線で示すようにフード電極Fの電子ビーム通過孔F1からX線透過窓2H側とは反対側に離れた位置に設定された退避部位F2に向けて偏向させるように電流方向が設定されている。
ここで、図1に示した制御装置5は、図示しないコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアを利用して構成されおり、入出力インターフェースI/O、A/Dコンバータの他、プログラムおよびデータを記憶したROM(Read Only Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備えている。
この制御装置5には、図8に示すように、フォトインタラプタからなるセンサ4からオン・オフ信号が入力される統括制御部5Aと、この統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力される搬送手段制御部5B、電子ビーム偏向制御部5CおよびX線検出器制御部5Dがソフトウェアとして構成されている。
統括制御部5Aは、センサ4からオフ信号に続いてオン信号が入力されると、搬送ベルトコンベア装置1Bにより搬送される被検物A(図1参照)が所定の検査位置に進むまでの所定の予測時間の経過後に制御開始信号Sを搬送手段制御部5B、電子ビーム偏向制御部5CおよびX線検出器制御部5Dに出力する。
搬送手段制御部5Bは、統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力されると、搬入ベルトコンベア装置1A、搬送ベルトコンベア装置1Bおよび搬出ベルトコンベア装置1Cの図示しない各駆動モータを同期して駆動するモータ駆動回路9にモータオフ信号を出力し、搬入ベルトコンベア装置1A、搬送ベルトコンベア装置1Bおよび搬出ベルトコンベア装置1Cによる被検物Aの搬送移動を同時に停止させる。そして、この搬送手段制御部5Bは、X線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間の経過後にモータオン信号をモータ駆動回路9に出力し、搬入ベルトコンベア装置1A、搬送ベルトコンベア装置1Bおよび搬出ベルトコンベア装置1Cによる被検物Aの搬送移動を同時に再開させる。
電子ビーム偏向制御部5Cは、統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力されると、スイッチオフ信号をスイッチ回路8に出力し、図4に示した偏向用電磁コイル7を非通電状態とする。これにより、カソードKから出射された電子ビームは、図7に示すようにターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2(図5参照)に焦点を結ぶように制御される。そして、この電子ビーム偏向制御部5Cは、X線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間が経過すると、スイッチオン信号をスイッチ回路8に出力して偏向用電磁コイル7を通電状態とさせる。これにより、電子ビームの進路は図7に示すようにフード電極F上の退避部位F2に向けて偏向される。
X線検出器制御部5Dは、統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力されると、搬送手段1が完全に停止するまでの所定の予測時間が経過した後にリセット信号RSをX線検出器3に出力し、X線画像データを生成して取得するための一連の処理をX線検出器3に実行させる。
以上のように構成された第1実施形態のX線検査装置では、図1に示した搬送手段1、X線源2およびX線検出器3の作動が図8に示した制御装置5により図9に示すフローチャートの処理手順に沿って制御される。
まず、搬送手段1の運転により被検物Aが搬送ベルトコンベア装置1B上を所定の検査位置に向けて搬送されている状態において、被検物Aがセンサ4の投光器の光路を横切って通過すると、センサ4がオフ信号を出力した後オン信号を出力し、このセンサ4の検出信号であるオフ信号およびオン信号が制御装置5の統括制御部5Aに順次入力される(S1)。
センサ検出信号の入力後、被検物Aが所定の検査位置に進むまでの所定の予測時間が経過すると、統括制御部5Aから搬送手段制御部5B、電子ビーム偏向制御部5CおよびX線検出器制御部5Dに制御開始信号Sが出力される(S2)。
続いて、搬送手段制御部5Bからモータ駆動回路9にモータオフ信号が出力されることにより(S3)、搬入ベルトコンベア装置1A、搬送ベルトコンベア装置1Bおよび搬出ベルトコンベア装置1Cによる被検物Aの搬送移動が同時に停止され、被検物Aが所定の検査位置に停止する。
また、電子ビーム偏向制御部5Cからスイッチ回路8にスイッチオフ信号が出力されることにより(S4)、図4に示したX線管2Aにおいては、偏向用電磁コイル7が非通電状態となり、カソードKから出射された電子ビームがターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2(図5参照)に焦点を結ぶようになる。その結果、ターゲットTのX線出射部位T2からX線検出器3に向けて精度の高いX線が出射され、このX線が被検物Aに照射される。
X線検出器制御部5Dに制御開始信号Sが入力されてから搬送手段1が完全に停止するまでの所定の予測時間が経過すると、X線検出器制御部5DからX線検出器3にリセット信号RSが出力される(S5)。これにより、X線検出器3は被検物Aを透過したX線によるX線画像データを生成して取得するための一連の処理を実行する。その結果、被検物Aの内部の透視画像が図示しないディスプレイに表示される。
ここで、ステップS4の処理によりX線が被検物Aに照射されてからX線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間が経過すると、電子ビーム偏向制御部5Cからスイッチ回路8にスイッチオン信号が出力される(S6)。このため、図4に示した偏向用電磁コイル7が通電状態となり、電子ビームの進路が図7に示すようにフード電極F上の退避部位F2に向けて偏向される。
また、X線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間が経過すると、搬送手段制御部5Bからモータ駆動回路9にモータオン信号が出力される(S7)。その結果、搬入ベルトコンベア装置1A、搬送ベルトコンベア装置1Bおよび搬出ベルトコンベア装置1Cによる被検物Aの搬送移動が同時に再開され、次の被検物Aが所定の検査位置に向かって搬送される。
このような制御装置5による一連の処理により、搬送ベルトコンベア装置1Bが停止されて被検物Aが所定の検査位置に停止し、X線源2のX線管2Aから被検物AにX線が照射され、被検物Aを透過したX線によるX線画像データをX線検出器3が生成して取得する。そして、このX線画像データに基づいて、被検物Aの内部の透視画像が図示しないディスプレイに表示される。
その際、X線源2のX線管2Aにおいては、図10のタイムチャートに示すように、搬送ベルトコンベア装置1Bが停止して被検物AにX線を照射する検査時にのみ電子ビーム偏向手段としての偏向用電磁コイル7が非通電状態とされることにより、電子ビームは図5に示したターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2に焦点を結ぶ。そして、X線の照射が必要な時間が経過すると、偏向用電磁コイル7が通電状態とされることにより、電子ビームの進路は図7に示すようにフード電極F上の退避部位F2に向けて偏向される。
従って、一実施形態のX線検査装置によれば、X線管2Aを構成するターゲットTのX線出射面T1におけるX線出射部位T2の損耗を大幅に抑制することができる。その結果、X線管2Aは、長期間に亘って高精度のX線を被検物Aに照射することができ、X線検査装置を高寿命化することができる。
なお、第1実施形態のX線検査装置においては、その作用効果を維持しつつ以下のような変更が可能である。例えば、図3に示した偏向用電磁コイル7は、容器2Bの外周に沿って90度回転させた状態、すなわち図11に示すような向きで容器2Bの外周に装着してもよい。この場合、偏向用電磁コイル7による電子ビームの偏向方向は、図7に示した方向から90度回転するため、電子ビームは、図12に破線で示すように、フード電極Fの電子ビーム通過孔F1から周方向に離れた退避部位F3に向けて偏向される。
また、偏向用電磁コイル7の通電により偏向された電子ビームが入射される退避部位は、フード電極F上ではなくターゲットTのX線出射面T1内に設定してもよい。例えば、図13に示すようにターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2からターゲット支持体2Gの軸方向に離れた位置に退避部位T3を設定してもよいし、図14に示すようにX線出射部位T2を含む帯状の領域を退避部位T4として設定してもよい。
さらに、偏向用電磁コイル7の替わりに偏向電極をX線管2Aに設け、この偏向電極の向きを適宜設定すると共に、その印加電圧を制御することで電子ビームの変更方向および偏向量を制御するようにしてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係るX線検査装置は、前述した第1実施形態のX線検査装置における制御装置5の構成を図15に示す構成に変更したものであり、その他の部分は第1実施形態と同様に構成されている。このため、第2実施形態に係るX線検査装置の説明において、第1実施形態と同様の構成部分については、同一の符号を用いて図示および詳細な説明は省略する。
ここで、図15に示す制御装置5は、図8に示した制御装置5の電子ビーム偏向制御部5Cに替わる電子ビーム焦点制御部5Eを備えている。この電子ビーム焦点制御部5Eは、ターゲットTのX線出射面T1に対し電子ビームをフォーカス状態とデフォーカス状態に切り換える電子ビーム集束手段の一部を構成するものであり、統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力されると、図4に示したカソードKへの供給電圧を基準電圧とするための電圧値指示信号Vfをカソード用可変電源VKに出力する。これにより、電子ビームは、ターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2(図5参照)に焦点を結ぶように制御されてフォーカス状態となる。
また、この電子ビーム焦点制御部5Eは、X線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間が経過すると、カソードKへの供給電圧を基準電圧より高い値または低い値に変更させるための電圧値指示信号Vdをカソード用可変電源VKに出力する。これにより、カソードKから出射される電子ビームは、ターゲットTのX線出射面T1より遠点または近点に焦点を結ぶように制御されてデフォーカス状態となる。
このような電子ビーム焦点制御部5Eの作用により、第2実施形態のX線検査装置では、X線管2Aから被検物AにX線を照射する検査時にのみ電子ビームがターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2にフォーカス状態で入射され、それ以外の非検査時には電子ビームの焦点がX線出射面T1より遠点または近点に制御されてデフォーカス状態となる。このように、非検査時にはデフォーカス状態のエネルギー密度の低い電子ビームがターゲットTのX線出射面T1に入射されることとなるため、第2実施形態のX線検査装置によれば、ターゲットTのX線出射面T1の損耗を大幅に抑制することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係るX線検査装置は、図16に示すように、前述した第1実施形態のX線検査装置に対し、偏向用電磁コイル7に替わる別途の偏向用電磁コイル10,11を追加し、それに応じて制御装置5の構成を図17に示す構成に変更したものであり、その他の部分は第1実施形態と同様に構成されている。このため、第3実施形態に係るX線検査装置の説明において、第1実施形態と同様の構成部分については、同一の符号を用いて図示および詳細な説明は省略する。
ここで、偏向用電磁コイル10は、図3に示した偏向用電磁コイル7と同じ向きで容器2Bの外周に装着されており、図4に示したスイッチ回路8を介して直流電源DCに接続されている。この偏向用電磁コイル10は、スイッチ回路8のオンにより通電状態となると、図18に示すターゲットTのX線出射部位T2に入射される電子ビームの進路をターゲットTのX線出射面T1内においてターゲット支持体2Gの軸方向であるX方向に偏向させる。すなわち、X線出射部位T2を含む帯状の退避部位T4内の適宜の部位に向けて電子ビームを偏向させる。
一方、偏向用電磁コイル11は、図11に示した偏向用電磁コイル7と同じ向きで容器2Bの外周に装着されており、図4に示した直流電源DCに可変抵抗器12(図17参照)を介して接続されている。この偏向用電磁コイル11は、X線管2Aの長期間の使用により図18に示すターゲットTのX線出射部位T2が損耗した場合に、電子ビームの進路を新たなX線出射部位に向けて偏向させるためのものでる。
偏向用電磁コイル11は、可変抵抗器12の抵抗値が所定の基準値にある間は電子ビームを図18に示すターゲットTのX線出射部位T2に入射させる。そして、可変抵抗器12の抵抗値が所定値に変更されると、電子ビームの進路をターゲットTのX線出射面T1内においてターゲット支持体2Gの軸方向と直交するY方向に偏向させる。すなわち、電子ビームの進路を新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)に向けて偏向させる。以後、偏向用電磁コイル10が通電状態となると、電子ビームは新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)から新たな退避部位T4a(または退避部位T4b)へ向けて偏向されるようになる。
ここで、図17に示す制御装置5は、図8に示した制御装置5の電子ビーム偏向制御部5CがX方向偏向制御部5Fに変更されると共に、電子ビーム焦点制御部5EおよびY方向偏向制御部5Gが追加された構成を有する。なお、電子ビーム焦点制御部5Eは、図15に示した第2実施形態の制御装置5の電子ビーム焦点制御部5Eと同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
X方向偏向制御部5Fは、統括制御部5Aから制御開始信号Sが入力されると、スイッチオフ信号をスイッチ回路8に出力し、図4に示した偏向用電磁コイル10を非通電状態とする。これにより、カソードKから出射された電子ビームは、図18に示すようにターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2に焦点を結ぶように制御される。そして、このX方向偏向制御部5Fは、X線検出器3によるX線画像データの生成が完了するまでの所定の予測時間が経過すると、スイッチオン信号をスイッチ回路8に出力して偏向用電磁コイル10を通電状態とさせる。これにより、電子ビームの進路は図18に示すように退避部位T4に向けて偏向される。
Y方向偏向制御部5Gは、制御装置5の外部から指令信号Cが入力されると、その指令信号Cに応じた抵抗変更値信号Rを可変抵抗器12に出力する。これにより、偏向用電磁コイル11が電子ビームの進路を図18に示す新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)に向けて偏向する。以後、偏向用電磁コイル10が通電状態となると、電子ビームは新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)から新たな退避部位T4a(または退避部位T4b)へ向けて偏向されるようになる。
なお、Y方向偏向制御部5Gは、ターゲットTのX線出射部位T2の損耗度を自動判定する判定部が制御装置5に設けらる場合、その判定部からの指令信号に応じて抵抗変更値信号Rを可変抵抗器12に出力するように構成してもよい。
このようなX方向偏向制御部5F、Y方向偏向制御部5Gおよび電子ビーム焦点制御部5Eを制御装置5に備えた第3実施形態のX線検査装置において、未だY方向偏向制御部5Gに指令信号Cが入力されていない通常時には、X方向偏向制御部5Fの作用により、X線管2Aから被検物AにX線を照射する検査時にのみ電子ビームがターゲットTのX線出射面T1内のX線出射部位T2に入射される(図18参照)。その際、電子ビーム焦点制御部5Eの作用により、電子ビームはフォーカス状態でX線出射部位T2に入射される。
一方、被検物AにX線を照射しない非検査時には、X方向偏向制御部5Fの作用により、電子ビームがターゲットTのX線出射面T1内の退避部位T4に向けて偏向される。その際、電子ビーム焦点制御部5Eの作用により、電子ビームはエネルギー密度の低いデフォーカス状態で退避部位T4に入射される。
また、X線管2Aの長期間の使用によりターゲットTのX線出射部位T2が損耗した場合には、制御装置5の外部から指令信号Cを受けたY方向偏向制御部5Gの作用により、電子ビームの進路が新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)に向けて偏向される。その結果、被検物Aの検査時においては、電子ビームが新たなX線出射部位T2a(またはX線出射部位T2b)にフォーカス状態で入射され、被検物Aの非検査時には、電子ビームが新たな退避部位T4a(または退避部位T4b)にデフォーカス状態で入射される。
従って、第3実施形態のX線検査装置によれば、ターゲットTのX線出射面T1の損耗を大幅に抑制することができ、X線出射部位T2の位置変更に大きな自由度が得られ、その結果、ターゲットTの寿命を大幅に長くすることができる。
本発明に係るX線検査装置は、前述した第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、一部の構成部分を変更しても同様の作用効果を奏することができる。例えば、第1実施形態〜第3実施形態のX線検査装置では、被検物Aの検査にあたり、図1に示した搬送ベルトコンベア装置1Bによる被検物Aの搬送移動を停止した状態でX線管2Aから被検物AにX線を照射したが、被検物Aを搬送移動させたままX線管2Aから被検物AにX線を照射してもよい。
また、図1に示した搬送ベルトコンベア装置1Bは、図19に示すようなX−Yステージ13に変更し、図1に示したX線検出器3は、X線イメージインテンシファイアとインターライントランスファー型のCCDカメラとを組み合わせた構成に変更してもよい。
X−Yステージ13は、搬入ベルトコンベア装置1Aにより搬入されるパレット14上の複数の被検物Bをパレット14ごとX−Y方向に移動させて所定の検査位置に位置決めするように構成されている。なお、このX−Yステージ13と搬入ベルトコンベア装置1Aおよび搬出ベルトコンベア装置1Cとの間のパレット14の受け渡しは、図示しないロボットアームなどにより行われる。
さらに、図8、図15、図17に示した制御装置5は、同様の機能を有する限りそのブロック構成を適宜変更することができる。例えば、統括制御部5Aが搬送手段制御部5B、電子ビーム偏向制御部5C、X線検出器制御部5D、電子ビーム焦点制御部5E、X方向偏向制御部5F、Y方向偏向制御部5Gなどの機能を兼用するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係るX線検査装置の概略構成を模式的に示す正面図である。 図1に示したX線源の主要部を構成するX線管の構造を示す縦断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2および図3に示したX線管の等価回路図である。 図2に示したターゲットのX線出射面の部分拡大図である。 図3に示した偏向用電磁コイルの斜視図である。 図2に示したカソードから出射される電子ビームの進路の偏向状況を示す図2の部分拡大図である。 図1に示した制御装置のブロック構成図である。 図8に示した制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 図9に示したフローチャートに対応するタイミングチャートである。 偏向用電磁コイルの装着の向きを変更したX線管の例を示す図2に対応した縦断面図である。 図11に示したカソードから出射される電子ビームの進路の偏向状況を示す図3に対応した拡大断面図である。 図5に示したターゲットのX線出射面内に設定される退避部位を示すターゲットのX線出射面の部分拡大図である。 図5に示したターゲットのX線出射面内に設定される帯状の退避部位を示すターゲットのX線出射面の部分拡大図である。 第2実施形態に係るX線検査装置の制御装置のブロック構成図である。 第3実施形態に係るX線検査装置のX線管を示す図2対応した縦断面図である。 第3実施形態に係るX線検査装置の制御装置のブロック構成図である。 図16に示したターゲットのX線出射面の部分拡大図である。 図1に示した搬送ベルトコンベア装置の変更例を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1 搬送手段
1A 搬入ベルトコンベア装置
1B 搬送ベルトコンベア装置
1C 搬出ベルトコンベア装置
2 X線源
2A X線管
2C 電子銃収容部
2E ターゲット収容部
3 X線検出器
4 センサ
5 制御装置
5A 統括制御部
5B 搬送手段制御部
5C 電子ビーム偏向制御部
5D X線検出器制御部
6 X線シールド箱
7 偏向用電磁コイル(電子ビーム偏向手段)
8 スイッチ回路
9 モータ駆動回路
A 被検物
K カソード
G グリッド電極
FG フォーカスグリッド電極
F フード電極
F2 退避部位
T ターゲット
T1 X線出射面
T2 X線出射部位
T3 退避部位
T4 退避部位
VK カソード用可変電源(電子ビーム集束手段)

Claims (7)

  1. 被検物を所定の検査位置に搬送する搬送手段と、検査位置に搬送された被検物にX線を照射するX線源と、被検物を透過したX線を検出するX線検出部とを備えたX線検査装置であって、前記X線源は、電子銃部から出射される電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向手段を有し、この電子ビーム偏向手段は、被検物にX線を照射する検査時には電子ビームをターゲット収容部内に配置されたターゲットのX線出射面内の所定のX線出射部位に入射させ、非検査時には電子ビームを前記X線出射部位から外れた部位に入射させるように構成されていることを特徴とするX線検査装置。
  2. 請求項1に記載のX線検査装置であって、被検物の非検査時における電子ビームの入射部位が前記ターゲット上に設定されていることを特徴とするX線検査装置。
  3. 請求項1に記載のX線検査装置であって、被検物の非検査時における電子ビームの入射部位が前記ターゲットを囲んで設けられたフード電極上に設定されていることを特徴とするX線検査装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のX線検査装置であって、被検物が検査位置に搬送されたことを検出するためのセンサと、このセンサの検出信号に基づいて前記X線源およびX線検出部の作動を制御する制御部とを備え、この制御部は、被検物が検査位置に搬送されると、前記X線源の電子ビーム偏向手段を作動状態または非作動状態とすることにより、電子ビームをターゲットのX線出射面上の所定のX線出射部位に入射させてX線源から被検物にX線を照射させ、被検物を透過したX線を前記X線検出部に検出させるように構成されていることを特徴とするX線検査装置。
  5. 被検物を所定の検査位置に搬送する搬送手段と、検査位置に搬送された被検物にX線を照射するX線源と、被検物を透過したX線を検出するX線検出部とを備えたX線検査装置であって、前記X線源は、電子銃部から出射される電子ビームの焦点位置を変更可能な電子ビーム集束手段を有し、この電子ビーム集束手段は、被検物にX線を照射する検査時には電子ビームの焦点をターゲット収容部内に配置されたターゲットのX線出射面上に合わせ、非検査時には電子ビームの焦点を前記ターゲットのX線出射面上より遠点または近点に合わせるように構成されていることを特徴とするX線検査装置。
  6. 請求項5に記載のX線検査装置であって、前記X線源は、前記ターゲットに向けて出射された電子ビームの進路を変更可能な電子ビーム偏向手段を有することを特徴とするX線検査装置。
  7. 請求項5または6に記載のX線検査装置であって、被検物が検査位置に搬送されたことを検出するためのセンサと、このセンサの検出信号に基づいて前記X線源およびX線検出部の作動を制御する制御部とを備え、この制御部は、被検物が検査位置に搬送されると、前記X線源の電子ビーム集束手段により電子ビームの焦点をターゲットのX線出射面上に合わせてX線源から被検物にX線を照射させ、被検物を透過したX線を前記X線検出部に検出させるように構成されていることを特徴とするX線検査装置。
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