JP2005319066A - 電磁誘導式フライヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】 油槽に設けられる温度センサが具備されない場合やこの温度センサによる加熱手段の制御が行われなくなった場合であっても確実に油槽の油の温度制御を行い安全性に極めて優れた電磁誘導式フライヤーの提供。
【解決手段】 電磁誘導による加熱手段3によって油槽2内の油を加熱する電磁誘導式フライヤーであって、前記加熱手段3は、整磁合金32からなる加熱部3と誘導コイル33を有し、前記誘導コイル33から発生する磁力線により前記整磁合金32が加熱され、加熱された該整磁合金32による発熱が前記油槽2の油の加熱に用いられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電磁誘導式フライヤーに関し、より詳しくは、油槽に設けられる温度センサが具備されない場合やこの温度センサによる加熱手段の制御が行われなくなった場合であっても確実に油槽の油の温度制御を行い安全性に極めて優れた電磁誘導式フライヤーに関する。
従来、一般に食品を油で揚げて食品加工を行うフライヤーは油槽を外からガスや電気ヒーターを熱源として加熱しているが、油の温度むらが生じ、部分的に350℃と高温になるので、食材を均一加工できず、また、油の熱酸化による劣化も早い問題点を有していた。
このような問題点を解決するため、電磁誘導加熱を利用する電磁誘導式フライヤーが創出されている(例えば、特許文献1及び2参照。)
電磁誘導式フライヤーは、ガス式フライヤーとは異なり排気ガスがなく、クリーンクールで省エネルギーであり、さらに、温度制御が容易であること等の利点を有している。
このような電磁誘導式フライヤーは、温度センサが設けられることによって油の温度を制御し、安全性が維持されていた。しかしながら、何らかの原因によって温度センサが稼動しない場合には、加熱手段により制限無しに加熱されることになり、油が発火する等の極めて危険な状態に陥る危険性を有していた。
また、フライヤーによる油の加熱には中間加熱方式が最適であることが従来から知られている。この中間加熱方式とは、油槽の中層部に発熱部である加熱手段を配置させることにより、油の劣化の原因となる揚げ物から発生する水やカス等の不純物を油槽底部の低温層に沈殿させることができ、油の劣化を防止する方式である。このように中間加熱方式を利用する電磁誘導式フライヤーでは、上記する如く、温度センサの不具合が生じた場合に、加熱手段が有する誘導コイルを覆設する発熱部が高温になり過ぎて誘導コイルの耐熱温度を超えてしまう危険性を有していた。
特開平9−168484号公報 特開2001−145574号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、油槽に設けられる温度センサが具備されない場合やこの温度センサによる加熱手段の制御が行われなくなった場合であっても確実に油槽の油の温度制御を行い安全性に極めて優れた電磁誘導式フライヤーを提供する。
請求項1記載の発明は、電磁誘導による加熱手段によって油槽内の油を加熱する電磁誘導式フライヤーであって、前記加熱手段は、整磁合金からなる加熱部と誘導コイルを有し、前記誘導コイルから発生する磁力線により前記整磁合金が加熱され、加熱された該整磁合金による発熱が前記油槽の油の加熱に用いられることを特徴とする電磁誘導式フライヤーを提供する。
請求項2記載の発明は、前記整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の発火温度よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導式フライヤーを提供する。
請求項3記載の発明は、前記整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の熱酸化温度よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導式フライヤーを提供する。
請求項4記載の発明は、前記加熱手段は、前記油槽の中層に配置されるとともに、円筒形の前記加熱部と、該加熱部の円筒形の内部に配置される円筒形の前記誘導コイルとを有してなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の電磁誘導式フライヤーを提供する。
請求項5記載の発明は、前記油槽は油の温度を測定する温度センサを有し、前記加熱手段は、前記温度センサにより測定される温度により動作制御を行う加熱制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の電磁誘導式フライヤーを提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
請求項1記載の発明は、誘導コイルから生じる磁力線を受けて整磁合金が加熱されるため、整磁合金が該整磁合金のキュリー温度に到達すると、整磁合金の電気抵抗が小さくなり磁力線によるジュール熱の発熱量が小さくなり、加熱が自動的に停止されることになる電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
このように、整磁合金のキュリー温度に該整磁合金の温度に到達すると、誘導コイルからの磁力線による加熱の影響が消滅し、自動的に加熱が停止状態となるため、温度センサが何らかの影響を受けて動作しない状態であっても、自動的に必要以上の加熱を停止させることができる。
加熱部が必要以上に過熱することがないので、誘導コイルや油槽を耐熱温度以下で確実に使用することができるので、耐久性に優れた電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
請求項2記載の発明は、整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の発火温度よりも低く設定されているので、油が発火する前に加熱手段による加熱を停止させることができる極めて安全な電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
請求項3記載の発明は、整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の熱酸化温度よりも低く設定されているので、油が熱酸化する温度に上昇することを防止することができ、油の熱による劣化を防止することができる電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
請求項4記載の発明は、加熱手段である円筒形の加熱部と加熱部に覆設される円筒形の誘導コイルにより、中間加熱方式で加熱を行うことができるように配置されている電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
請求項5記載の発明は、加熱手段の動作を温度センサが測定する温度によって制御することができるので、安全性を極めて高くすることができる電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明に係る電磁誘導式フライヤーの斜視図であり、図2は本発明に係る電磁誘導式フライヤーの加熱手段と油槽の関係を示す概略正面図であり、図3は本発明に係る電磁誘導式フライヤーの加熱手段と油槽の関係を示す概略側面図である。
本発明の一実施例として、図1のような電磁誘導式フライヤー(1)を使用するが、この電磁誘導式フライヤー自体の大きさや形状、又、油槽(2)の大きさや形状は特に限定されるものではなく、使用する使用者が所望するフライヤーや油槽の大きさや形状を使用することができる。
本発明の電磁誘導式フライヤー(1)は、油槽(2)と加熱手段(3)を有している。
油槽(2)は、揚げ物を揚げるための油を貯蔵する場所であり、この油槽(2)の形状は特に限定されるものではなく、枡状の形状が好適に使用される。尚、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)の油槽(2)は、揚げ物を揚げる場所となる上層部(21)と、後述する加熱手段(3)を配置する中層部(22)と、不純物を一時的に貯めておく下層部(23)から構成されている。
この上層部(21)は、揚げ物を揚げる場所となるため十分なスペースを提供することが好ましく、電磁誘導式フライヤー(1)の平面視における形状を出来るだけ利用するような形状で形成されることが好ましい。
中層部(22)は、加熱手段(3)が配置される場所であり、詳細は後述するが、この加熱手段(3)により加熱された油が対流を生じ、加熱された油が上層部(21)へ移動することになる。
この中層部(22)の大きさや形状は、特に限定されないが、加熱手段(3)によって温められる油の対流を効率良く行うことができる大きさや形状であることが必要である。尚、図2の中層部(22)は、上層部(21)に比して平面の面積が小さくなるように設定され、加熱手段(3)による加熱が油に対して十分に伝達するようにされ、且つ油の対流が効率良く行われるように配置されている。
下層部(23)は、油カス等の不純物や劣化した低温の油が沈殿することになるので、下方に移動するに従って徐々に平面視の面積が小さくなるような傾斜を有している。さらに、この下層部(23)の下端部には、排油バルブ(4)が設けられている。
このように傾斜を有するテーパ形状に形成され、下端部に排油バルブ(4)が設けられることによって、劣化した油や油カス等の不純物をこの排油バルブ(4)を使用して効率良く排出することができる。尚、この排油バルブ(4)の下方には、油缶(5)が配置され、排油を収集することができるようにすることができる。
尚、図2では、上層部(21)と中層部(22)の間に仕切り網(9)が設けられている。
加熱手段(3)は、上記する如く、油槽(2)の中層部(22)に配置される(図2及び図3参照)。
加熱手段(3)が中層部(22)に配置されることによって、加熱された油の対流を生じさせ油を効率良く加熱する中間加熱方式を利用することができる。尚、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)の加熱手段(3)は、円筒形状の形状を有しており、油槽(2)の中層部(22)の手前側と奥手側を接続するように配置されている(図3参照)。
加熱手段(3)は、鉄芯(31)と加熱部(32)と誘導コイル(33)とを有しており、内側から鉄芯(31)、誘導コイル(33)、加熱部(32)の順番で配置されている(図2参照)。
加熱部(32)は、温度によって磁性を失う特性を有する整磁合金から形成されている。この整磁合金は所定温度で磁性を失う機能を具備されれば、特に素材は限定されないが、例えば、鉄(Fe)とニッケル(Ni)の合金から形成される。このFe-Ni整磁合金は、図4で示す如く、Fe-Ni整磁合金のNi含有率によってキュリー温度に変化が生じる。図4で示される如く、例えば、加熱部(32)が約300℃に達した際に磁性を失うように設定したければ、Fe-Ni整磁合金のNiの含有率を40%に設定すればよい。
このようにFe-Niの含有率を調整することによって、所定の温度に達した場合に加熱部(32)が行う加熱を自動的に停止することができる。
上記する如く、加熱部(32)は、整磁合金のキュリー温度設定によって加熱を自動的に停止する温度を設定することができるが、この設定される設定温度(整磁合金のキュリー温度)は、油槽(3)内の油の発火温度よりも低く設定されるか又は、油槽(3)内の油の熱酸化温度よりも低く設定されていることが好ましい。
油の発火温度よりも低く整磁合金のキュリー温度を設定する場合は、油の発火温度は320〜390℃であるので、キュリー温度を290〜310℃に設定する。
油の熱酸化を防止する場合には、油が熱酸化する温度よりも低い温度となるように、整磁合金のキュリー温度を、270〜290℃に設定する。
尚、油の発火温度と熱酸化温度の両方を考慮すると、整磁合金のキュリー温度を270〜290℃に設定しておくことが好ましい。このときFe-Ni整磁合金を使用する場合であれば、Niの含有率を35〜37%に設定した整磁合金を使用して加熱部(32)を作製する。
このように加熱部(32)に整磁合金を使用することによって、誘導コイル(31)からの磁力線の供給に依存することなく、設定温度(キュリー温度)に到達すると加熱部(32)の磁性を有さなくなり、発熱が押えられることになり、設定温度(設定された整磁合金のキュリー温度)を超えて加熱部(32)が加熱する危険性がない。
尚、整磁合金のキュリー温度を所望する温度になるように設定することによって、油の温度を温度センサ無しに維持することができる。
誘導コイル(33)は、図2で示す如く、内側に鉄芯(31)を備えてなる。
この誘導コイル(33)は、商用周波数の電源に直接接続されている。
また、図2で示す如く、加熱部(32)の外側には、伝導部(34)が設けられている。この伝導部(34)は、加熱部(32)で加熱された熱を油に伝導させる部分である。この伝導部(34)の素材は、特に限定されるものではないが、ステンレスが使用される。
油槽(2)の中層部(22)には、温度センサ(6)が設けられている。この温度センサ(6)は、油槽(2)の中層部(22)の温度を測定する。この温度センサ(6)は、加熱手段(3)の動作を制御する動作制御手段(図示せず)に接続されている。
この動作制御手段は、温度センサ(6)により測定された温度から加熱手段(3)の加熱の作動及び停止を行うことができる。例えば、調理を行う使用者が、油の温度を180℃(調理温度)に設定した場合、この動作制御手段にこの温度を入力する。動作制御手段は、温度センサ(6)から測定される油の温度と調理温度とを比較する。油の温度が調理温度よりも低ければ、加熱手段(3)に電流を流すよう促し、加熱を行う。また、油の温度が調理温度よりも高ければ、加熱手段(3)に流れる電流を停止し、加熱を停止させる。このようにして、油の温度を制御する。
図2及び図3で示される電磁誘導式フライヤー(1)では、加熱手段(3)が2組設けられ、油槽(2)の奥手側から手前側に平行に配置されている。この加熱手段(3)が設けられる数は、特に限定されるものではないが、効率良く油を加熱することができる数だけ配置することが必要である。
図1に示す如く、使用者の所望する油の調理設定を行うことができるように、電磁誘導式フライヤー(1)の正面には、温度入力手段(7)と表示パネル(8)が設けられていることが好ましい。この温度入力手段(7)は所望する調理温度を押しボタン式に入力することができ、表示パネル(8)は温度入力手段(7)において入力された調理温度を表示する。
以上が本発明の構成の説明である。
次に本発明に係る電磁誘導フライヤーの動作を図面を参照しつつ説明する。
尚、上記する如く、油の発火温度と油の熱酸化温度を考慮して、例えば、本発明の電磁誘導式フライヤーの加熱部(32)の整磁合金のキュリー温度(整磁合金の設定温度)を280℃に設定しておく。この場合、Fe-Ni整磁合金を使用する場合は、Niの含有率を約37%に設定しておく。
まず、使用者は、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)を使用する調理温度を決定する。調理温度は調理を行う揚げ物によって変更されるが、例えば、200℃に設定する。使用者は、この設定温度(200℃)を温度入力手段(7)によって入力する。
調理温度が入力されると、表示パネル(8)に200℃が表示される。
電磁誘導式フライヤー(1)は、温度センサ(6)において油槽(2)に貯えられる油の温度を測定し、調理温度との比較を行う。この場合、フライヤー(1)を作動させ始めたばかりであるので、所定温度よりも油の温度は低く、温度制御手段によって加熱手段(3)が油槽(2)の油を加熱するように促される。
加熱が促された加熱手段(3)は、先ず誘導コイル(33)に電流が流され、この誘導コイル(33)から磁力線が発生する。誘導コイル(33)から発生した磁力線は、加熱部(32)を通過ことになり、磁力線によって加熱部(32)が発熱する。
加熱部(32)で発熱した熱は、伝導部(34)を介して油に伝導される。伝導部(34)を介して油に熱が伝導されるので、油の温度は上昇することになる。
このとき、加熱手段(3)自体が加熱することになり、加熱手段(3)により加熱された中層部(22)にある油が油槽(2)の上方の上層部(21)へ移動することになる(油の対流が発生することになる(図5に示される点線参照))。
図6は本発明の電磁誘導式フライヤーにおける加熱時間と油の温度との関係を示す図である。尚、図6で示される温度上昇のグラフは油1Lに対する温度上昇を示している。
この図6に示される如く、整磁合金を利用した場合であっても従来の電磁誘導式フライヤーと同様の加熱効果を得ることができる。
図7は本発明の電磁誘導式フライヤーを使用した場合の一実施例の温度変化におけるグラフである。
この図7で示される一実施例では、加熱部(32)の整磁合金のキュリー温度(設定温度)が180℃になるように設定され(180〜220℃の揚げ物に適した温度に適宜設定)、整磁合金はNiの含有率が約32%になるよう設定されている(図4を参照)。この図7では、実線(a)は本発明の電磁誘導式フライヤー(1)における油槽(2)の油の温度変化を示し、点線(b)は従来型の電磁誘導式フライヤー(又は通常の天ぷら鍋を加熱した場合やガスコンロで加熱した場合)における油槽の油の温度変化を示し、一点鎖線(c)は本発明の電磁誘導式フライヤー(1)の電力供給量の変化を示している。
この図7で示される如く、先ず、常温の油槽の油を夫々加熱し続ける。夫々の油の温度は上昇し続ける(A部分)。
しかしながら、従来型の電磁誘導式フライヤーでは加熱する電力を調整するための温度センサが具備されていない(又は温度センサに不具合が生じている)場合は、油の温度を調節することができず、供給される電力量に追従して温度が上昇している(D部分)。これに対し、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)は加熱部(32)が180℃のキュリー温度を有する整磁合金で形成されているため、油槽(2)内の油の温度が180℃近辺になるに従って、加熱部(32)が磁性を有さなくなる。このことによって誘導コイル(33)からの磁力線の影響が弱まり、加熱部(32)から放出される熱が自動的に弱まることになる(B部分)。
さらに、加熱が続けられると、従来型の電磁誘導式フライヤーでは、加熱手段による加熱を過熱防止装置(例えば、油の発火による火災を防止するために、油の温度が300〜350℃になると作動する火災予防装置)が作動する以前に停止することができず、油槽の油の温度が高熱になる。このため、油が劣化し、さらには発火の危険性を有している。これに対し、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)は整磁合金のキュリー温度以上に加熱されることがないので、油が約180℃を維持することになる(C部分)。
したがって、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)を使用すると、温度センサが動作不能に陥ったり誤作動を働いたりした場合や、温度センサにより油の温度を制御する手段を有さない場合であっても、油の温度は、整磁合金の設定温度(キュリー温度)よりも上昇する危険性が全くない。
このため、誘導コイル(33)からの磁力線の供給が停止されることがなくても、加熱部(32)の加熱が停止されることになるので、油が設定温度である整磁合金のキュリー温度を超えることを防止することができ、油が熱酸化されて劣化されることも無く、油が発火する危険性もない。
また、図7で示される如く、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)は、温度センサにより温度制御を行わずとも、所望する温度調整を行うことができる。このとき、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)に供給される電力量は、油槽(2)内の油が所望する温度に達するとともに、供給量を低減させて一定の電力量を供給するだけで油の温度維持を行うことができる。このため、従来型フライヤーのように温度の上昇下降に追従して、加熱手段のオン・オフ動作制御を行う必要がないので極めて効率の良い温度制御を行うことができる。
尚、本発明の電磁誘導式フライヤーに温度センサ(6)を具備させて、所望する揚げ物
に合わせた温度を設定し、油の温度を調整して使用することもできる。
この場合、加熱部(32)の整磁合金のキュリー温度(設定温度)を、油の熱酸化を防止する温度に設定しておく。例えば、上記する如く、整磁合金のキュリー温度を約280℃(油が熱酸化することを防止することができる温度:好ましくは270〜290℃の範囲の間)に設定する(Niの含有率を約36%にしておく)。
このように温度センサと整磁合金を設けることによって、所望する油の温度で多種多様な揚げ物を行うことができるとともに、油が熱酸化する温度に達することを防止することができ、極めて安全性に優れた電磁誘導式フライヤーを提供することができる。
また、従来型のフライヤーは、油を加熱する場合に加熱手段が急激に加熱されることによって油の加熱を行うため、加熱手段自体の温度が熱酸化温度よりも高温になり加熱されることがあった。このため、温度センサが測定する油の温度が熱酸化する温度よりも低い場合であっても、高温な加熱手段に油がさらされることになるため、加熱手段に接触する油が熱酸化してしまう結果となっていた。
しかしながら、本発明の電磁誘導式フライヤー(1)の油を加熱する加熱手段(3)は、加熱部(32)が整磁合金で形成されているため、温度センサ等から加熱手段(3)に対して加熱を促された場合においても、油が熱酸化するような温度にまで、加熱手段(3)(加熱部(32))が加熱することがない。つまり、加熱手段(3)は、加熱部(32)の整磁合金のキュリー温度に設定よりも高温になって油を加熱する心配が全く無く、油が熱によって劣化する心配がない。
本発明に係る電磁誘導式フライヤーの斜視図である。 本発明に係る電磁誘導式フライヤーの加熱手段と油槽の関係を示す概略正面図である。 本発明に係る電磁誘導式フライヤーの加熱手段と油槽の関係を示す概略側面図である。 Fe-Ni整磁合金のNi含有率とキュリー温度の関係を示す図である。 加熱手段により油が加熱する様子を示す図である。 本発明の電磁誘導式フライヤーにおける加熱時間と油の温度との関係を示す図である。 本発明の電磁誘導式フライヤーを使用した場合の一実施例を示す。
符号の説明
1・・・・電磁誘導式フライヤー
2・・・・油槽
3・・・・加熱手段
32・・・加熱部
33・・・誘導コイル
6・・・・温度センサ
7・・・・入力手段
8・・・・表示パネル

Claims (5)

  1. 電磁誘導による加熱手段によって油槽内の油を加熱する電磁誘導式フライヤーであって、
    前記加熱手段は、整磁合金からなる加熱部と誘導コイルを有し、
    前記誘導コイルから発生する磁力線により前記整磁合金が加熱され、加熱された該整磁合金による発熱が前記油槽の油の加熱に用いられることを特徴とする電磁誘導式フライヤー。
  2. 前記整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の発火温度よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導式フライヤー。
  3. 前記整磁合金のキュリー温度が、油槽内の油の熱酸化温度よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導式フライヤー。
  4. 前記加熱手段は、前記油槽の中層に配置されるとともに、円筒形の前記加熱部と、該加熱部の円筒形の内部に配置される円筒形の前記誘導コイルとを有してなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の電磁誘導式フライヤー。
  5. 前記油槽は油の温度を測定する温度センサを有し、
    前記加熱手段は、前記温度センサにより測定される温度により動作制御を行う加熱制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の電磁誘導式フライヤー。
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