JP2005315496A - 遠赤外線穀粒乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠赤外線穀粒乾燥機において遠赤外線放射あるいは廃熱気による熱風室の温度分布の改善を図る。
【解決手段】熱風室には機体前側壁から後方に向けて長く形成し上部及び/又は下部にスリット状開口を形成した遠赤外線放射体を設けると共にこの遠赤外線放射体を前側壁外側に配設したバーナに接続する穀粒乾燥機において、バーナを中心部に配置したバーナ風胴を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴と遠赤外線放射体の入口部とを連通し、前側壁に形成する導入口に略同形の断面形状の短筒体に形成される案内ダクトを遠赤外線放射体の始端側部分に外装状態で装着してなる。
【選択図】図4
【解決手段】熱風室には機体前側壁から後方に向けて長く形成し上部及び/又は下部にスリット状開口を形成した遠赤外線放射体を設けると共にこの遠赤外線放射体を前側壁外側に配設したバーナに接続する穀粒乾燥機において、バーナを中心部に配置したバーナ風胴を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴と遠赤外線放射体の入口部とを連通し、前側壁に形成する導入口に略同形の断面形状の短筒体に形成される案内ダクトを遠赤外線放射体の始端側部分に外装状態で装着してなる。
【選択図】図4
Description
この発明は、熱風室に遠赤外線放射体を装着して穀粒乾燥を促進する穀粒乾燥機に関するものである。
穀粒乾燥機において、流下通路の穀粒に向けて遠赤外線を放射する遠赤外線穀粒乾燥機に構成する。ところでこの遠赤外線放射体は、機体前後に亘る長尺の筒状体に構成され、その一端にはバーナを接続し、このバーナ火炎による加熱で遠赤外線放射体の周面から遠赤外線を放射させる構成としている(特許文献1)。また、遠赤外線放射体の近傍には外気導入可能に構成して、熱風室に導入するよう構成し、遠赤外線の放射熱あるいは遠赤外線放射体の廃熱気と混合しながら熱風化し、遠赤外線放射熱と該熱風とで穀粒を乾燥すべく構成している。
特開2002−48474号公報
ところが上記特許文献1に示す構成は、外気をバーナ部周辺から熱風室に導入するがその導入構成について配慮がなく、遠赤外線放射あるいは廃熱気による熱風室の温度分布の改善を図る必要がある。特に穀粒乾燥機は機体前後に長い構成をとるため、この長手方向における温度のばらつきを抑制して均一な穀粒乾燥を行う必要がある。
前記問題点を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1に記載の発明は、貯留タンク、乾燥室、集穀室の順に積み重ねて構成され、乾燥室内部には穀物流下通路を挟んで熱風室及び排風室を形成し、このうち熱風室には機体前側壁から後方に向けて長く形成し上部及び/又は下部にスリット状開口を形成した遠赤外線放射体を設けると共にこの遠赤外線放射体を前側壁外側に配設したバーナに接続する穀粒乾燥機において、バーナを中心部に配置したバーナ風胴を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴と遠赤外線放射体の入口部とを連通し、前側壁に形成する導入口に略同形の断面形状の短筒体に形成される案内ダクトを遠赤外線放射体の始端側部分に外装状態で装着してなる遠赤外線穀粒乾燥機の構成とする。
上記のように構成すると、バーナによる燃焼熱気が主として遠赤外線放射体断面に入り込むのに対し、バーナ風胴に導入される外気は、遠赤外線放射体の外周部を案内ダクト内周に沿って吹き抜ける。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、外気導入を遮断すべく遮蔽板を、案内ダクトの内周一部と遠赤外線放射体の外周部との間に設ける。このように構成すると、遠赤外線放射体の前側部の開口による温度上昇、及び案内ダクトによる外気導入の抑制とが相俟って、バーナに近い例えば熱風室入口上部の温度上昇を促進し、熱風室全体の温度分布が適正範囲となるよう均等化することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、バーナは、燃焼盤の中央部に回転気化筒を備え、気化筒の内側に設ける燃料ノズルからの噴出燃料が燃焼火炎を受けて加熱する気化筒によって気化され燃焼盤から噴出しながら燃焼を継続する気化型バーナに構成する。案内ダクトへ導かれる外気は二次空気として気化型バーナの燃焼部に作用する。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3において、遮蔽板を案内ダクトの後部側に設けてなる。このように構成すると、案内ダクトの後部側において遠赤外線放射体の外周部に作用できないものとなる。
請求項1に記載の発明は、外気は熱風室に入って熱風温度の上昇を抑制する機能を備えるものである。バーナ燃焼熱気は遠赤外線放射体に入るとそのまま後方に案内されて却って入口側上部付近の温度が低くなり、このためスリット状開口を形成して燃焼廃熱気を排出するものであるが、過熱現象を伴うためこの部分への外気導入によって適正温度範囲に維持することができる。
請求項2に記載の発明によると、遠赤外線放射体の前側部の開口による温度上昇、及び案内ダクトによる外気導入の抑制とが相俟って、バーナに近い熱風室入口部の低温部分の温度上昇を促進し、熱風室全体の温度分布が適正範囲となるよう均等化することができる。
請求項3に記載の発明によると、案内ダクトへ導かれる外気は二次空気として気化型バーナの燃焼部に作用するものであるから、整流作用の途中で気化型バーナの二次空気供給に寄与しバーナの燃焼を安定する。
請求項4に記載の発明によると、バーナ燃焼熱気は遠赤外線放射体に入るとそのまま後方に案内されて却って例えば入口側上部付近の温度が低い傾向にあり、これを是正するため、遠赤外線放射体にスリット状開口を形成するが、この部分への外気導入は更に温度を低下させるため、この外気導入を遮断することができるから、案内ダクトの後部側において遠赤外線放射体の外周部に作用できなくなり、つまり遠赤外線放射体の前側部の開口による温度上昇、及び案内ダクトによる外気導入の抑制とが相俟って、例えばバーナに近い熱風室入口上部の温度上昇を促進し、熱風室全体の温度分布が適正範囲となるよう均等化できる。
(実施例)
以下、図面に基づきこの発明の一実施例を説明する。
まず、この発明を具備する穀物乾燥機の全体構成について説明する。1は穀物乾燥機の機枠で、内部に貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4の順に積み重ねられている。乾燥室3内には、通気性網体5a,5aを左右に対向させて傾斜状の穀物流下通路5,5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5を正面視V字型に形成している。各穀物流下通路5,5の上位側は更にV字型を形成するように左右の穀物流下通路5,5の内側を断面菱形の空間部とし、この空間部を熱風室6に形成している。なお、菱形断面の空間形成体のうち下半部は通気網体により構成し、V字型の上半部は非通気性の板材により構成している。
穀物流下通路5,5下端の左右合流部下方には繰出バルブ7を設けている。この繰出バルブ7は断面円形の筒体に構成されていて、正回転及び逆回転に伴って外周の一部に形成した導入口部から穀物を受入れて、正逆回転に従って下方の集穀室4に落下させる構成である。
乾燥室3内側の菱型空間部に形成した熱風室6内には、多角形の筒状に構成されていて乾燥室3正面側壁から後面側壁に亘る長さに形成された遠赤外線放射体10を配置し、機壁前面及び後面に夫々着脱自在に固着している。この遠赤外線放射体10の断面形状は、前記菱型空間部の断面形状に相似して対応するように上部の逆V字形状と下部のV字形状とを短い垂直部で連結する略6角形状に構成されていて、上部側と下部側とにはスリット状の開口11,12を形成している(図3参照)。なお、上部側開口11は、機体の前側部に所定範囲にわたって形成され、下部側開口12は前後にわたって形成されている。
なお、左・右半部の前・後壁への取り付けは、左・右半部の前側上部をまたぐ形状の係止具26により前壁にボルト・ナットで取り付け、左・右半部の前側下部及び後側上・下部を独立的に設ける係止具27,27により前・後壁に夫々ボルト・ナットで着脱自在に固着している。
前記遠赤外線放射体10の入口側には、乾燥機正面に配置するバーナ13からの熱風を受け入れる構成である。即ち、例えば気化型バーナ13を中心部に配置したバーナ風胴14を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴14と遠赤外線放射体10の入口部とを連通している。即ち、機体前側壁3aの外側に断面四角形状のバーナ風胴14を装着し、該前側壁3aの内側には遠赤外線放射体10の一端を装着する一方、案内ダクト28を装着する。該案内ダクト28は、前側壁3aに形成する導入口3bに略同形の断面略四角形状の短筒体に形成され、遠赤外線放射体10の始端側部分に外装状態で装着されるものである。従って、バーナによる燃焼熱気が主として遠赤外線放射体10断面に入り込むのに対し、バーナ風胴14に導入される外気は、遠赤外線放射体10の外周部を案内ダクト28内周に沿って吹き抜ける構成である。
上記バーナ風胴14に導入される外気は、バーナ13に気化型バーナを構成する場合の二次空気供給の役割を果たしながら上記のように熱風室6に入って熱風温度の上昇を抑制する機能を備えるものである。なお、気化型バーナ13は、燃焼盤34の中央部に回転気化筒35を備え、気化筒35の内側に設ける燃料ノズル(図示せず)からの噴出燃料は燃焼火炎を受けて加熱する気化筒35によって気化され燃焼盤34から噴出しながら燃焼を継続する構成である。また筒状ケース36内には送風ファン(図示せず)を備え一次空気を供給できる構成としている。
ところで、バーナ燃焼熱気は遠赤外線放射体10に入るとそのまま後方に案内されて却って入口側上部付近の温度が低い傾向にあり、これを是正するため、上記のようにスリット状開口11を形成するものであり、従って、この部分への外気導入は更に温度を低下させるため、この外気導入を遮断すべく遮蔽板29,29を、案内ダクト28の前部側又は後部側において遠赤外線放射体10の外周部に作用できないように設けている(図4(イ)(ロ))。
このように構成すると、遠赤外線放射体10の前側部の開口11による温度上昇、及び案内ダクト28による外気導入の抑制とが相俟って、バーナ13に近い熱風室6入口上部の温度上昇を促進し、熱風室6全体の温度分布が適正範囲となるよう均等化することができる。
機体の背面側には、吸引ファン15を設け、この吸引ファン15の起風によって、菱形空間である熱風室6から穀物流下通路5,5を経て、穀物流下通路5,5の外側に形成される排風路16,16に向けて通風するように構成している。
集穀室4にはその中央に移送螺旋を備えた下部搬送装置25を設け、繰出バルブ7から繰り出した穀粒を下部搬送装置25で受けて例えば機体の正面側に移送する。機体の正面側には昇降機17を設け、内部にバケット17a,17a…を備え、下部搬送装置25からの穀粒を掬い上げて上部天井に設ける上部搬送装置31の始端部に揚穀するように構成している。移送螺旋を備えた上部搬送装置31の終端側の天井中央部には垂下軸32を設け、この垂下軸32に回転拡散板33を取り付けている。
また、図6に示すように、バーナ風胴14の前面には乾燥機用コントローラ(制御部)40を設けている。バーナ風胴14の正面にはコントローラ40操作盤41を備えている。この操作盤41には張込スイッチ42、通風スイッチ43、乾燥スイッチ44、排出スイッチ45、停止スイッチ46を備え、これらのスイッチ群により各種の運転モードに切り替えると共に運転停止を司る。また、緊急スイッチ47を設け、この緊急スイッチ47を操作すると、機体運転部の全体を略同時に停止することができる。
これらのスイッチ42〜47の他に、張込量を設定する張込量設定スイッチ48、最終仕上げ水分値を設定する水分設定スイッチ49、及び、乾燥設定スイッチ50(籾乾燥の場合には乾燥速度を速い・普通・遅いに設定し、また、他の穀粒乾燥の場合には、例えば小麦・大麦等の品種に関連付けて予め設定した乾燥速度に設定する)を備えている。更に、乾燥仕上がりを水分値によらないで処理時間により乾燥する等のためのタイマ増・減スイッチ51,52を備えている。
水分検出手段は一粒式の水分計53を採用し、所定時間毎に所定粒数単位で水分値を測定し、所定回数の検出結果を平均処理して水分値を算出し、前記操作盤41の表示部54に検出熱風温度等と交代的に表示する構成である。制御部40は併せて一粒水分値から水分のバラツキを判定したり、未熟粒の多少を判定できる構成とし、これらを3個のLED55,56により表示している。
制御部40には、操作盤41のスイッチから乾燥情報等を入力するほか、各種センサから検出情報が入力され、前記気化型バーナ13の燃料供給量を制御したり、穀粒の移送系手段を運転制御するように構成している。
次に、前記構成の作用について説明する。
張込ホッパ(図示省略)に投入された穀粒は、張込スイッチ42をONすることにより駆動される昇降機17、上部搬送装置32等を経由して貯溜タンク2に張り込まれる。穀粒の張込が完了すると、乾燥作業に移行するが、前段階で水分設定スイッチ49及び乾燥設定スイッチ50により穀粒種類の設定や希望の乾燥仕上げ水分値を設定する。
前記の設定操作の終了後に乾燥スイッチ44をONすると、昇降機17、上・下搬送装置25,31、繰出バルブ7等の駆動が開始されると共に、バーナ13も駆動されて熱風が乾燥室3の菱形空間である熱風室6の入口部に向けて供給される。
ここで、バーナの火炎は吸引ファン15の回転により熱風化され、適宜に導入される外気と混合されながら遠赤外線放射体10内に流入し、遠赤外線放射体10を加熱しつつ上部及び下部に形成されているスリット状開口11、12を経て遠赤外線放射体10の外に流出する。その際に遠赤外線放射体10の加熱により遠赤外線放射体10の表面から遠赤外線が放射されて、この熱放射及び前記熱風は共に流下通路5,5を流下中の穀粒に作用し、遠赤外線による輻射熱と熱風により穀粒内部での水分移行が促進され、熱風による水分除去作用に伴って効率的な乾燥作用が行なわれる。
なお、バーナ風胴14に入り込んでバーナ13の外周を流通する導入外気は、バーナ燃焼用二次空気供給の機能を行った後、前側壁3aから熱風室6に入るが熱風ダクト28に沿って遠赤外線放射体10の外周を流通し、熱風室6入口部の温度上昇を抑制する。なお、遮蔽板29,29を設けることによって当該遮蔽板29,29部で外気流通は遮断され、温度低下を抑制している。なお、この遮蔽板29,29は熱風ダクト28のバーナ13に近い側から遠い先端部の間のいずれに設けてもよいが、バーナ13に近い側に設けると、二次空気としての導入外気を気化型バーナ13の中心部側に作用させて(図4(イ))、炎を気化筒に寄せるため気化筒の早期加熱を促進し、遮蔽板29,29を熱風ダクト28の遠い先端部に設ける形態(同図(ロ))では、気化筒の異常過熱を防止できる効果がある。
穀物流下通路5,5の前後に亘って遠赤外線の放射と熱風による乾燥作用がなされ、穀物流下通路5,5を通過した熱風は排風室16,16を経て排風される。乾燥室3で乾燥された穀粒は、集穀室4の下部搬送装置25、昇降機17、上部移送螺旋31を経由して再び貯溜タンク2に戻されて調質作用を受ける。このような行程を繰り返し、所定の水分値に達すると乾燥が終了するものである。
遠赤外線放射体10の後端側の装着は、図7に示すように構成してもよい。即ち、遠赤外線放射体10の後側部を蓋61により閉鎖し、機枠1の後側壁62に対して間隔を空けて金具により遠赤外線放射体10を取り付ける。そして、遠赤外線放射体10の後端部上方の左右に熱風温度センサ63及び排風温度センサ64を取り付ける。また、図8に示すように、蓋61の左右両側に取付片61a,61aをプレス加工により一体的に構成すると、部品点数を少なくしながら遠赤外線放射体10に蓋61を強固に取り付けることができる。
前記のように、遠赤外線放射体10と後側壁62との間に所定の間隔を設けたので、熱風室6の後側部の温度が部分的に高くなり過ぎることもなく、熱風温度センサ63及び排風温度センサ64の検出温度を適正化することができる。
また、遠赤外線放射体10を放熱鋼板により構成してもよい。耐熱鋼板等に遠赤外線放射塗料を塗装するものに比べて工程を省略し組付生産面でのコストの低減を図ることができる。
また、図9に示すように、熱風室6の中心部に遠赤外線放射体10を配置し、遠赤外線放射体10の左右外周部と左右の穀物流下通路5,5との間隔を左右均等にしてもよい。このように構成することにより、吸入空気の熱風室6内での風速分布が均等化し安定した温度分布とすることができる。また、遠赤外線放射体10の断面略6角形状の左・右上・中・下面部10a,10a、10b,10b、10c,10cと左右の穀物流下通路5,5の上通路5b,5b・中通路5c,5c・下通路5d,5dとを対向させることができ、熱風室6全体を輻射熱により均等に温めることができる。
次に、図10〜図13に基づき繰出バルブ7のシール構成について説明する。
左右の穀物流下通路5,5の下端合流部下方には、断面円筒状で正転及び逆転を繰り返しながら穀粒を繰り出す円筒状の繰出バルブ7を設け、この繰出バルブ7には穀物流下通路5,5の全幅に対応する穀粒繰出用の繰出開口部7aを構成し、繰出バルブ7の左右周面部と左右の穀物流下通路5,5の下端部との間に左・右間隙67,67を構成している。
左右の穀物流下通路5,5の下端部下方で且つ繰出バルブ7の左右両側部位に断面凹状の左右のシール保持枠体68,68を配置している。即ち、断面U状に形成した外枠体68aと該外枠体68aに嵌合する内枠体68bとを一体的に構成する。このシール保持枠体68,68の内側部、つまり該内枠体68bの一隅部には繰出バルブ7に摺接対向するシール69,69を押え板69aをもってボルト・ナットで着脱自在に固着している。シール保持枠体68,68の前後両端部にはブラケット70a,70bを取り付け、機枠1の前・後側壁71a,71bの支持孔71´a,71´bと前記ブラケット70a,70bの支持孔70´a,70´bに前後の支持軸73a,73bを挿通して、シール保持枠体68,68を前・後側壁71a,71bに回動自在に軸支する。回動軸心(イ)について前側の支持軸73aにアーム74を設け、このアーム74を前側壁71aの外側に沿って回動可能に構成している。
しかして、繰出バルブ7を正逆転駆動手段(図示省略)により正逆転すると、繰出バルブ7の繰出開口部7aが左右のシール69,69より上方を回動する間には左右の穀粒流下通路5,5からの穀粒を繰出バルブ7内に受入れ、繰出バルブ7が左右のシール69,69より下方を回動する間に内部の穀粒を下方に繰り出す構成である。
また、前側壁71aの上下に折り曲げ片76,76を設け、この折り曲げ片76,76を上下に貫通すべく調節ボルト78を設け、該調節ボルト78には調節体79をナット80をもって螺合している。77はボルト78の下方側から螺合して該ボルト78を折り曲げ片76,76間に固定するロック用ナットである。しかして調節ボルト78を正逆に回転すると、調節体79は上下動する構成となっている。
この調節体79に設けた支持孔79aに螺合するボルト80aにアーム74の長孔74aを係合することにより、調節体79の上下動をもってアーム74を連動しもって前記支持軸73aを回動軸心(イ)回りに正逆に回転連動する構成である。しかして、調節ボルト78を回転することにより、支持軸73aのアーム74を介してシール保持枠体68を回動調節し、シール69と繰出バルブ7との摺接度合いを微調整することができる(間隙調整手段A)。
なお、後側面の壁部には支持軸73bを貫通支持する支持壁71bが形成され、該支持軸73b、ブラケット70b、及びシール保持枠体68の三者は一体構成とされており、組立て順としては、手前側支持軸73aを外しておき、シール保持枠体68を支持軸73bの装着によって保持し、次いで手前側のブラケット70aに支持軸73a及び間隙調整手段を組付けする。
また、前・後側壁71a,71bにおけるシール保持枠体68の軸支部近傍、即ち、前・後側壁71a,71bの軸支部の左右外側寄りで且つ乾燥室3の排風室16に対応する部位に点検窓81を設け、点検蓋82により該点検窓81を開閉可能に構成している。
このように構成することにより、ロックボルト75及びボルト80aを緩めて、ブラケット70から支持軸73aを取り外し、該支持軸73aをシール保持枠体68から取り外すと、該シール保持枠体68(及びシール69)は他方の支持軸73bによる支持のみの状態となり、この長いシール保持枠体68及びシール69を前側壁において機外に点検窓81から取り出すことができる。また、シール69及びシール保持枠体68の点検・調整を点検窓81から容易に行なうことができメンテナンス性を向上させることができる。
次に、図14に基づき穀粒乾燥機の貯留タンク2の防音構造について説明する。
タンク側壁は長辺部側壁部84と短辺部側壁85とを複数段(場合によっては高さh(又はh´)を異ならせている)に形成するが、最上段となる側壁部84,85の各隅部において、鞍型に成形した側壁嵌合部86aとそれぞれにステー86b,86bを形成してフックボルト86c,86cを装着した防音板支持体86を構成する。長・短辺側壁84,85を各組み立てた状態で四隅に防音板支持体86,86…を上部から嵌合する。次いで、長辺及び短辺に沿って成形された防音板87a,87bの取付孔88,88…を前記フックボルト86c,86cに装着する構成である。なお、天井板(図示せず)によって嵌合した防音板支持体86を固定することができる。これによって拡散盤から飛散する穀粒をうけても飛散音を低減する。
従来の構成は、防音板の上辺を折り曲げて側壁部に嵌合し天井板(図示せず)によって固定する構成であったが、この形態では機体振動が側壁部から伝達して振動し防音効果を損なうが、図14のように構成すると、側壁との接続は四隅の防音板支持体86,86…のみであるから、機体振動の影響が極めて少ない効果がある。
次いで貯留タンク2の天井部における上部搬送装置31の残粒排出構造について説明する。
図15において、上部搬送装置31は、搬送ケース90内に移送螺旋91を軸支し、搬送ケース90の下方には開閉底弁92を設ける。即ち、回転拡散板33側に螺旋軸91a方向に長孔93a,93aを備えた保持レール93を固定し、該保持レール93の一端側に開閉底弁92をスライド自在に保持させている。長孔93a,93aには開閉底弁92側の摺動ピン92a,92aを係合させてなり、開閉底弁92は該摺動ピン部中心に移送始端側が上下に回動できる構成としている。94は開閉底弁92を支持する支持アームで、天井部一側の枢支部を中心に下方に回動することによって開閉底弁92を上記保持レール93の長孔に沿って摺動させると共に上下に開閉連動しうる構成である。なお、支持アーム94を上下に回動すべく連動する操作部材95を設けている。
上記保持レール93等のように開閉底弁92をスライドさせる支持形態とすることによって、上下に回動させるに際して、回転拡散板33との緩衝から外れた位置までずらせて下方回動させることができるため、下方に所望の角度に回動させることができ、該開閉底弁92上への残粒をなくすることができる。
なお、図15に代えて、図16に示す構成としてもよい。即ち、開閉底弁96は中折れ構成とされ、うち一方の底弁96aが回転拡散板33側に延出して保持レール97に支持し、他方の底弁96bは始端側の側壁部に枢支する構成である。機体の外側に開閉操作機構98を構成している。即ち、上記底弁96bの枢支部に連結して支持軸部を回動する屈折リンク98a、該屈折リンク98aの屈折部に係合するフック部材98b、フック部材98bを係・脱すべく連動する操作アーム98c等からなる。操作アーム98cを下方に引き操作するとフック部材98bの係合を解き更に下方にひくことによって屈折リンク98aを支点周りに反時計方向に回動させるため、開閉底弁96bを下方に回動させる。
図15におけると同様、開閉底弁96をスライドさせる支持形態とするから同様の効果を得ることができる。
図17,18は遠赤外線ランプヒータによる遠赤外線照射を伴う穀粒乾燥機の例を示す。機体の左右に穀粒を所定量ずつ繰出す繰出バルブ100,100を設け、これら繰出バルブの下方には傾斜案内板101,101を設け、機体中央下部の移送装置102に穀粒を流下案内しうる構成としている。該傾斜案内板101の一部を耐熱ガラス103によって構成し、この耐熱ガラス103の裏面に遠赤外線ランプヒータ104,104…を複数個平面状に配設している。105,105…は遠赤外線ランプヒータ104の遠赤外線照射量を検出する赤外線センサである。また、106,106は反射拡散板である。
上記のように構成された穀粒乾燥機においては、上位の貯留タンクに張り込まれた穀粒が、穀粒流下通路を経て繰出バルブ100,100から繰出され、傾斜案内板101の耐熱ガラス103部を流下する際に遠赤外線ランプヒータ104による遠赤外線照射によって乾燥される。傾斜案内板101を流下した穀粒は、下部の移送装置102によって前後のうち一側に移送される。この移送穀粒は図外の昇降機及び上部移送装置によって貯留タンクに戻されて調質されるものである。このような行程を繰り返しながら所定の水分値まで乾燥を行うものである。なお、上記遠赤外線ランプヒータ104のみによる乾燥であってもよく、バーナ熱風による循環型乾燥と併用してもよい。
ところで、貯留タンクへの張込運転を行うにあたって昇降機を駆動する昇降モータの負荷電流を検出する手段を設け、この負荷電流値が所定に低下したか否かを監視する手段を設け、その状態が所定時間継続する場合には、張込中断と判定し、上記遠赤外線ランプヒータ104をオンする。繰出バルブ100を駆動する循環モータもオンして遠赤外線照射による乾燥を行う(図19)。これを張込終了まで行う。このように構成すると、張込運転中の待機時間に乾燥作業を行うことができ、高水分であっても穀粒品質の低下を来さない。また、張込運転中に乾燥作業を行う構成であるから、予備乾燥を行うこととなってトータル乾燥時間の短縮化が図れる。
上記張込作業後、別途乾燥スイッチをオンすると貯留タンクに張り込まれた穀粒が循環移送されながら遠赤外線ランプヒータ104によって穀粒乾燥する。このとき赤外線センサ105によって遠赤外線照射量を検出しており、乾燥途中にこの照射量を表示し又この照射量が低下すると異常表示を行う。オペレータは照射量が低下した状況であっても作業継続するか否かをその時点で判定し、照射量が少なくても乾燥作業の継続が可能なときは適切な乾燥作業を行うことができる(図20)。
上例では遠赤外線ランプヒータ104の照射量を赤外線センサ105で検出する構成としたが、同様の位置に配設した温度センサで検出する構成でもよい。
また、上記の赤外線センサ105や温度センサで遠赤外線照射量を検出できる構成とし、このような照射量検出センサを複数平面的に配設した遠赤外線ランプヒータ104に各対応させて設け、乾燥開始時であって穀粒循環前にランプヒータ104の点灯チェックをおこなうことでランプヒータ104の正否判定を行うことができる。従って、乾燥前のランプヒータ104の正否判定によってランプヒータ不良による乾燥遅延を防止できる(図21)。
更に、貯留タンクへの張込量の状況によって遠赤外線ランプヒータ104の点灯数及び/又は点灯周期を変更できる構成としている。張込量が少ないときは、点灯数を少なくすると共に点灯周期は長くし、張込量が多いときは点灯数を多く、点灯周期は短くするものである。このように構成すると、張込量に応じた適切な乾燥を行うことができる(図22)。なお、張込量によるほか、検出水分値によって算出される乾燥速度に応じて点灯本数や点灯周期を変更することもできる。
図23は遠赤外線ランプヒータ104利用の穀粒乾燥機の改良を示すもので、傾斜案内板101の一部を耐熱ガラス103によって構成し、この耐熱ガラス103の裏面に遠赤外線ランプヒータ104,104…を複数個平面状に配設すると共に、傾斜案内板101の上部側に反射板107,107を設置し流下する穀粒の上部からも遠赤外線照射可能になし、効率良く遠赤外線を利用できる。
1 穀物乾燥機の機枠
2 貯留タンク
3 乾燥室
4 集穀室
5 穀物流下通路
6 熱風室
7 繰出バルブ7
7a 繰出開口部
10 遠赤外線放射体
11 開口
12 開口
13 バーナ
14 バーナ風胴
16 排風室
28 案内ダクト
29 遮蔽板
2 貯留タンク
3 乾燥室
4 集穀室
5 穀物流下通路
6 熱風室
7 繰出バルブ7
7a 繰出開口部
10 遠赤外線放射体
11 開口
12 開口
13 バーナ
14 バーナ風胴
16 排風室
28 案内ダクト
29 遮蔽板
Claims (4)
- 貯留タンク、乾燥室、集穀室の順に積み重ねて構成され、乾燥室内部には穀物流下通路を挟んで熱風室及び排風室を形成し、このうち熱風室には機体前側壁から後方に向けて長く形成し上部及び/又は下部にスリット状開口を形成した遠赤外線放射体を設けると共にこの遠赤外線放射体を前側壁外側に配設したバーナに接続する穀粒乾燥機において、バーナを中心部に配置したバーナ風胴を機体前側壁に取り付け、このバーナ風胴と遠赤外線放射体の入口部とを連通し、前側壁に形成する導入口に略同形の断面形状の短筒体に形成される案内ダクトを遠赤外線放射体の始端側部分に外装状態で装着してなる遠赤外線穀粒乾燥機。
- 外気導入を遮断すべく遮蔽板を、案内ダクトの内周一部と遠赤外線放射体の外周部との間に設けてなる請求項1に記載の遠赤外線穀粒乾燥機。
- バーナは、燃焼盤の中央部に回転気化筒を備え、気化筒の内側に設ける燃料ノズルからの噴出燃料が燃焼火炎を受けて加熱する気化筒によって気化され燃焼盤から噴出しながら燃焼を継続する気化型バーナに構成してなる請求項1又は請求項2に記載の遠赤外線穀粒乾燥機。
- 遮蔽板を案内ダクトの後部側に設けてなる請求項2又は3に記載の遠赤外線穀粒乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004133009A JP2005315496A (ja) | 2004-04-28 | 2004-04-28 | 遠赤外線穀粒乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004133009A JP2005315496A (ja) | 2004-04-28 | 2004-04-28 | 遠赤外線穀粒乾燥機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-04-28 JP JP2004133009A patent/JP2005315496A/ja active Pending
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