JP5292924B2 - 排風循環式穀粒乾燥機の排風循環量制御方法 - Google Patents

排風循環式穀粒乾燥機の排風循環量制御方法 Download PDF

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本発明は、穀粒を乾燥する穀粒乾燥機の排風循環量制御方法に関するものである。
排風循環機能を備えない従来の乾燥機では、大気より加圧になるのは吸引排出部7の排風ファンの後方のみであり、乾燥機の本体はどこも大気より減圧していたが、排風循環型の乾燥機では、加圧された排風を戻すため、機体内は一部大気圧よりも加圧部分が生じる。
特許文献1には排風循環機能を備えない乾燥機が示され、特許文献2には排風循環型の乾燥機を示している。
特開2007−218583号公報 特許第4696940号
排風循環型の乾燥機では、加圧された排風を戻すため、機体内は一部大気圧よりも加圧部分が生じる。すると、この部分は塵埃が噴出するので、少なくとも乾燥機の操作部周辺までは加圧にならないようにすることを課題とする。
また、適正な排風量を戻すことで、省エネ乾燥を行うことを課題とする。
請求項1に係る発明は、乾燥部の前面側には外気を取り込んで熱風を生成するバーナーを備える熱風供給部と操作部を設け、乾燥部の後面側には排風ファンと排風調節弁とによって排風を分流可能にする吸引排風部を設け、乾燥部には熱風供給部の熱風を受ける導入口を開口した熱風室と、吸引排出部と接続する排風室と、熱風室と排風室との間熱風を透過可能に形成して熱風を受けつつ穀粒を案内する多孔板による乾燥網通路とを設け、吸引排風部から排出された排風を乾燥網通路に循環するものであって、乾燥網通路への入口部及びバーナー周辺部は、大気よりも減圧になるように排風循環量を調節制御すると共に、穀粒の水分を測定する水分計を設け、水分計で測定する穀粒水分値と排風絶対湿度との関係及び水分計で測定する穀粒水分値と排風循環を利用して乾燥するのに必要な最低穀温との関係を予め設定し、排風絶対湿度と穀粒水分値との関係に基づき排風量を制御すると共に、最低穀温になるように熱風の温度を調節制御することを特徴する排風循環式穀粒乾燥機の排風循環量制御方法とする
請求項1の発明は、乾燥網通路への入口部及びバーナー周辺部は、大気よりも減圧になるように排風循環量を調節制御することで、操作部周辺では減圧にすることで塵埃が大気に噴出することを防止できる。また、適正な排風循環量となり、省エネ乾燥ができる。
図1は、穀粒乾燥機の主要内部構造を示す縦断側面図である。
穀粒乾燥機は、張込み穀粒を受ける貯留部2と、この貯留部2から穀粒を流下しつつ熱風乾燥する乾燥部3とを上下に重ね、乾燥部3の下部は穀粒を貯留部2に戻すための集穀部4とし、この集穀部4から機体の前面部を通って貯留部2に至るエレベータ部5を備える。乾燥部3の前面位置には、バーナー6aを備える熱風供給部6、後面位置には排風ファン7aと排風調節弁7bとによって排風を分流可能に排出する吸引排出部7を備え、穀粒を循環しつつ乾燥可能に構成される。8は水分計でエレベータ部5に取り付けている。9はコントローラで制御部が内蔵されている。
乾燥部3は、その内部構造を示す要部横断面図を図2に示すように、熱風供給部6の熱風を受ける導入口W,Wを前面部に開口した熱風室11と、吸引排出部7と接続する排風室12と、これら熱風室11と排風室12との間を熱風を透過可能に形成して熱風を受けつつ貯留部2から受けた穀粒を案内する多孔板による乾燥網通路13とから構成され、この乾燥網通路13はその下端に繰出弁14を設けて乾燥網通路13を流下する穀粒を所定量ずつ集穀部4に繰り出す構成としている。
乾燥網通路13は、乾燥部3の前後方向にわたって構成すると共に、乾燥部3の左右方向にわたって複数並列して配置し、隣接する2つの乾燥網通路13,13の下端部を合流構成し、該下端部に正逆転する繰出弁14を設けて2つの乾燥網通路13,13の穀粒を交互に繰り出す構成としている。
これら両乾燥網通路13,13の内側に排風室12を配置し、両乾燥網通路13,13の外側にはそれぞれ熱風室11,11を構成する。また、両乾燥網通路13の入口側にはそれぞれひし形状で多孔板による分流部13a,13aを設けて広い範囲の穀粒を受けつつ長い乾燥経路を確保する。
熱風室11の内部には、排風利用によって高速乾燥するために、後述する吸引排出部7の排風分岐ダクト7dと連通して熱風供給部6と連通する排風戻し通路15を設ける。また、排風室12の前端部には、遠赤外線によって穀粒内部の水分移行を促進する後述の遠赤外線放射体23を設けてその両側方に臨む2つの乾燥網通路13,13に遠赤外線を放射する。
集穀部4は、繰出弁14の下方で排出穀粒を集合するための左右の傾斜板17,17と、その集合した穀粒をエレベータ部5に移送する移送螺旋18とによって構成する。
熱風供給部6は、その要部拡大縦断面図を図3に示すように、外気を取込んで加熱しつつ熱風を生成するバーナー6aと、バーナー6aの周囲を覆うバーナーケース6bと、その生成した熱風を熱風室11に案内するための熱風通路22aおよび、排風戻し通路15と連通して熱風通路22aに合流する排風通路22bを形成した案内ダクト22とを備え、乾燥部3の前側に設けている。
案内ダクト22は、2つの熱風室11,11および排風室12の前側に隣接して設け、熱風通路22aと排風室12とを仕切る仕切壁となっている。その熱風通路22aと排風室12との間を仕切る仕切壁部分、すなわち、バーナー6aの燃焼炎と対向する正面部分の仕切壁部分を排風室12の側にカップ状に突出して遠赤外線放射体23を形成している。
この遠赤外線放射体23は正面視及び側面視共に変形多角形状に形成し、機体前側から見る凹面をバーナー6aで生成される熱風を受ける熱風受け面23eとし、機体後側から見る凸面を遠赤外線照射面23bとし、遠赤外線照射面23bには遠赤外線を発生させる塗料を施している。
遠赤外線放射体23の上部23cは埃の堆積を避けるために正面視で山形に形成すると共に、下部23dは左右の乾燥網通路13に沿うように傾斜して構成している。下部23dは前下がりに傾斜させて構成することで、着火ミスや失火の際に受けた飛散燃料を熱風供給部6の側に戻し、飛散燃料が滞留することなく蒸発して火災を防止することができる。
上部23cは後ろ下がりに傾斜させて構成することで、遠赤外線照射面23bから照射される遠赤外線が斜め上方に向かって照射することができ、乾燥網通路13の前部から後部全体にわたって効率よく遠赤外線を照射することができる。
遠赤外線放射体23の遠赤外線照射面23bには、放射塗料を塗布した鋼材23aを前後方向全体にわたって略水平に突設し、好ましくは、上面のゴミの堆積をさけるために、アングル材等により上面を屋根のように山型状に構成する。このように構成することにより、奥に延びる鋼材23aの温度上昇の伝熱効果を利用して、排風室12の奥まで遠赤外線効果を伸ばすことができる。
排風室12の奥まで遠赤外線放射体を伸ばして構成すると、排風室12内の排風が通過する空間が小さくなり、吸引排風力が低下するが、本実施の形態のように遠赤外線放射体23を排風室12の前側に配置する構成により、吸引排風機能の低下を防止し、排風室12の奥は鋼材23aの伝熱効果によって放射するので、乾燥網通路13,13の前後方向全体にわたって遠赤外線を照射することができる。なお、遠赤外線放射体23の前後長は排風室12の前後方向の長さの4分の1以下の長さにすることが望ましい。
また、案内ダクト部22には、熱風通路22aの外側面にバーナー点検口を兼ねて、スリット状の開口による外気導入孔22cを形成する。このように熱風通路22aの外側面に外気導入孔22cを設けることにより、通気抵抗の低下によって風量を増加できるとともに、バーナー6aから乾燥用熱風を受ける高温の案内ダクト部22の冷却およびバーナー6aの火炎点検が可能となる。
また、熱風室11の外側面部には、穀粒投入用のサイドホッパ扉24やその反対側の蓋25にバーナー点検口を兼ねて、スリット状の開口による外気導入孔24a、25aを形成することにより、通気抵抗の低下によって風量を増加できるとともに、バーナー6aから乾燥用熱風を受ける導入口Wの近傍の高温部の冷却およびバーナー6aの火炎点検が可能となる。
吸引排出部7について説明すると、排風室12の後端部には排風ファン7aを設け、排風ファン7aの後方には排風排出ダクト7cを接続し、排風排出ダクト7cの内部には横軸心に回動する排風調節弁7bを設け、排風排出ダクト7cには排風調節弁7bにより案内された排風を左右の排風案内ダクト15に分岐して供給する排風分岐ダクト7dを接続する。
なお、7eは第二排風調節弁で、排風調節弁7bと第二排風調節弁7eの調節制御により排風ファン7で排出した排風を熱風通路22aに戻す量が所望の量になるようにしている。
次に本実施の形態の遠赤外線放射体付き排風戻し乾燥機の作用について説明する。
貯留室2の穀粒は乾燥網通路13に流下し、繰出弁14で集穀室4に繰り出され、移送螺旋18でエレベータ部5に移送され、エレベータ部5で再度貯留室2に向かって揚穀され、以後同様に循環される。
バーナー6aで発生した燃焼炎で生成された熱風は案内ダクト22内の左右の熱風通路22aをそれぞれ通過し、熱風導入口Wより熱風室11に供給される。熱風室11に供給された熱風は乾燥網通路13内を通過し、流下する穀粒に熱風を晒して穀粒から水分を奪って排風室12に供給される、
排風室12に供給された水分を含む熱風は排風ファン7aで吸引されて排風排出ダクト7cに排風として排出される。該排風は排風調節弁7bで機外に排出される排風と、再度熱風室11に供給される排風とに分けられ、排風調節弁7bとの第二排風調節弁の回動制御により所望の排風量を熱風室11に戻している。また、第二排風調節弁7eを全閉位置にすると排風が排風分岐ダクト7eに流入することを防止し、全量機外に排出する。
熱風室11側に戻す排風は排風調節弁7bで排風分岐ダクト7dに案内され、排風分岐ダクト7dから排風戻しダクト15そして排風通路22bを通過して熱風通路22aに合流する。熱風通路22aに供給された排風はバーナー6aで生成された熱風と混合し熱風室11に供給される。
バーナー6aで生成されて熱風通路22aに供給された熱風はバーナー6aの燃焼面に対向する位置に設ける遠赤外線放射体23の熱風受け面23eに作用する。そして、遠赤外線放射体23の温度が高くなると、排風室12側の面、機体後側の壁面から遠赤外線が左右に隣接する乾燥網通路13に照射されて穀粒に作用する。
本実施の形態の構成により、熱風室に排風戻し通路を設けたことから、その内部結露を防止しつつ、排風をバーナーからの熱風に混合して高温多湿の混合熱風が熱風通路から熱風室に供給され、この混合熱風を乾燥網通路の穀粒に作用することにより、多湿化された高温熱風によって穀粒内部の水分移行が容易となり、同時に排風室からの遠赤外線により水分分子を振動させて水分移行を加速することにより、穀粒内部の水分の均一化を促進して高速高品質の穀粒乾燥が可能となる。また、排風室12に遠赤外線放射体23を設けることで、排風の温度を上昇させ、高温の排風を熱風通路22aに戻すことができ、乾燥作業の燃焼の効率化を図ることができる。
(排風循環運転)
次に、排風循環運転について説明する。
排風循環機能を備えない従来の乾燥機では、大気より加圧になるのは吸引排出部7の排風ファン7aの後方のみであり、乾燥機の本体はどこも大気より減圧していたが、排風循環型の乾燥機では、加圧された排風を戻すため、機体内は一部大気圧よりも加圧部分が生じる。この部分は塵埃が噴出するので、少なくとも乾燥機の操作部周辺までは加圧にならないようにする必要がある。
そこで、テンパリング式で排風循環を行う乾燥機の実用使用範囲の最大排風循環量の設定において、乾燥網通路13への入口部、燃焼部周辺部は、大気よりも減圧になるように排風循環量を設定する。このように操作部周辺では減圧にすることで塵埃が大気に噴出することを防止できる。この場合において、構成上、戻り風量が入口風量よりも多くなる構成であり、操作部周辺が加圧になる構成であっても、実用使用範囲がこれ以下に収まっていればよい。
また、排風循環量が乾燥機の入口風量とほぼ同量か、それ以上になると、排風循環風が乾燥機の中に吸引されないため、機外に吹き出して大気に塵埃を撒くこととなるので、テンパリング式で排風循環を行う乾燥機の実用使用範囲において、乾燥網通路13への入口総風量よりも排風循環量が多くならないように、「排風循環量<入口風量<出口風量」の関係に制御し、戻ってくる風量が入っていく風量より常に少なくすることによって機外への噴出を防止することができる。また、僅かでも外気を吸入することで、内部の穀粒の蒸れがなく乾燥することができるとともに燃焼も安定する。この場合についても、構成上、戻り風量が入口風量よりも多くなる構成であっても、実用使用範囲がこれ以下に収まっていればよい。
(乾燥制御)
次に、排風循環を利用して乾燥する制御方法について説明する。
従来、バーナーによる熱風を送出する熱風供給部6と、その熱風を受けて循環穀粒を乾燥処理する乾燥部3と、その排風を戻して上記熱風に混合するための吸引排出部7とを備える穀粒乾燥機においては、乾燥が進むに連れて順次排風循環量を増加する乾燥制御が公知であるが、同乾燥方法は、乾燥の終盤で大気との平衡含水率に近づくために、より乾燥風の絶対湿度を低下させる必要がある。こうした段階で単純に排風相対湿度が低く、乾燥エネルギに無駄があると判断するのは誤りで、穀物の内外の水分移動の速度と排風の状態をバランスと燃焼エネルギをよく制御しないと、省エネ乾燥はできない。
そこで、水分計8で測定する穀粒水分値と排風絶対湿度との関係を図10のように予め設定し、また、水分計8で測定する穀粒水分値と排風循環を利用して乾燥するのに必要最低穀温との関係を登録する(図8参照)。そして、乾燥用熱風の設定温度、すなわちバーナー6aの燃焼量は張込量と仕上水分と目標乾燥速度に基づく乾燥制御(乾減率制御)に、排風絶対湿度条件と穀粒水分値との関係に基づき排風量を制御する排風循環制御に加え、排風循環制御を効率よく行なうために最低穀温条件を満たすように熱風の温度を調節制御する最低穀温維持制御が行なわれる。
具体的には、例えば、目標とする乾燥速度を0.8%/hで設定し、この温度を水分基準値の最低穀温によって熱風温度を補正する。この条件を満たせば、排風は、常に「内外の水分移動量=穀物表面乾燥量」の関係を維持する状態にあるため、適正値の排風循環量となる。その結果、「内外の水分移動量=穀物表面乾燥量」の関係によって胴割れのない乾燥が可能となり、この関係を穀物品質を保つ上限付近で行う高速乾燥方法に対して、必要最低限度の穀温で行うことにより省エネ乾燥が可能となる。
このように、熱風供給部6の燃焼量および吸引排出部7の循環量を調節制御する制御部により穀粒を循環しつつ所定の水分値まで乾燥させ、その全過程において、上記制御部により、穀粒の温度および排風の絶対湿度について、水分計8で測定する穀粒の水分値に応じて別途設定した乾燥処理に適する水分移動量を確保しうる穀粒の最低温度条件を満たすように上記燃焼量を制御するとともに、穀粒の水分値に応じて別途設定した上記水分移動量を確保するための排風の絶対湿度条件を満たすように上記循環量を制御する。
上記必要条件は、穀粒温度と穀粒内部の水分移動量との関係および排風の絶対湿度と穀粒表面の乾燥量との関係に基づき、乾燥処理に適する水分移動量を確保しうる穀粒の最低温度条件とその水分移動量を確保するための排風の絶対湿度条件とを穀粒の水分値別に実測等によって見定める。この必要条件を制御部に設定した上で、その最低温度条件および絶対湿度条件を満たすように、穀粒の水分値に応じて燃焼量と循環量を調節する。この条件制御により、外気温度が低い場合を含め、乾燥終了までの全期間について、穀粒内部の水分移動量と穀粒表面の乾燥量が見合う状態に調整することができるので、外気温度が低い等の場合においても、最小限度の燃焼量によって乾燥処理に必要な穀粒の水分移行が確保されて効率の良い燃料制御による省エネ乾燥が可能となる。
また、上記乾燥制御において、水分値基準の必要最低温度の関係については、乾燥開始後の機内穀粒が1循環してから穀温を測定し、外気温度が高いほど最低穀温の値を上げる方向に補正し、また、張込量が多いほど最低穀温の値を上げる方向に補正することにより適正な省エネ制御が可能になる。
このように、穀粒の最低温度条件が満たされている範囲内で、目標の乾燥速度に沿って乾燥処理をする乾減率制御処理を行うように制御部を構成することにより、穀粒乾燥機は、乾減率制御によって目標の乾燥速度の運転制御を前提としつつ、外気温度が低い等の場合は優先的に必要な最小限度の燃焼量に制御されることから、過大な運転時間を要することなく、燃焼を抑えた省エネ乾燥が可能となる。
次に、省エネ乾燥における乾燥速度について説明すると、穀物品種や外気の条件によっては風量の変化が大きく、排風絶対湿度制御によって乾燥速度が低下する場合があり、そのような場合に、上述の水分値と最低穀温、水分値と排風絶対湿度の関係を維持して省エネ乾燥を行うと乾燥速度が犠牲になるので、乾燥速度が所定値未満にまで低下した場合は、排風絶対湿度を低下させて乾燥処理を行う。
一般に、乾燥速度変更に対して最も直接的な手段である燃焼量の変更を行った場合は、急激なエネルギ量の変更に伴って多くのロスを招くことが知られており、上記のように、省エネ乾燥において乾燥速度が低下した時の対応として、一番手として排風循環量を変更制御することにより、そのような事態を回避して、排風絶対湿度制御による緩やかな効果を得ることができる。
(水分斑対応制御)
次に、高速乾燥処理における仕上がり水分の均一化方法について説明すると、初期水分に水分差が大きい場合は、排風循環率を上げて穀粒間の水分移行を促進する「調整モード」にて排風の循環率を上げて熱風湿度を高くして乾燥を行うことにより、仕上がり水分を均一にすることができる。
従来は、穀粒乾燥に際して、生育圃場の状態が相互に異なる収穫穀粒を一括乾燥する場合等、張込んだ穀粒に水分差があると思われる場合に、作業者が循環張込みを行ったり、途中で乾燥を休止させたりして穀粒間の水分移行が行われる時間を稼ぐ方法で対処していたが、高速乾燥の手段である排風循環乾燥の場合は、排風循環によって熱風を高湿に保ち、この高湿熱風によって穀温が上昇されることから、穀粒内部においても水分移行が行われやすい状態となり、水分状態が均一化されるとともに、乾燥運転を休止する必要がなくなるので乾燥が早く終了し、さらに、仕上がりが均一になる。
この場合において、水分差の検出のために、乾燥開始時の穀粒の1循環は水分測定間隔を短くし、また、穀粒の張込み時に定期的に小量の穀粒水分を測定することによって張込み状態の斑を検出することができ、そのほか、乾燥初期の水分測定によって未熟粒が多い場合を含め、その判定によって水分差が大きい場合に排風循環率を上げて穀粒間の水分移行を促進する「調整モード」に自動的に移行して乾燥を行うように制御部を構成することにより、自動的に仕上がり水分を均一にすることができる。
穀粒乾燥機の主要内部構造を示す縦断側面図 乾燥部の内部構造を示す要部横断面図 熱風供給部の要部拡大縦断面図 遠赤外線放射体の斜視図 乾燥部及び集穀部を示す斜視図 吸引排風部の内部を説明する側面図 排風分岐ダクトと排風戻しダクトを説明する斜視図 排風循環乾燥制御における最低穀温値と水分値との関係を示すグラフ 熱風供給部と案内ダクトを示す斜視図 穀粒水分値と排風絶対湿度との関係を示すグラフ
2 貯留部
3 乾燥部
4 集穀部
6 熱風供給部
6a バーナー
7 吸引排出部
7a 排風ファン
7b 排風調節弁
11 熱風室
12 排風室
13 乾燥網通路
14 定量繰出弁
15 排風戻し通路
22 案内ダクト部
22a 熱風通路
22b 排風通路
23 遠赤外線放射体
W 熱風導入口

Claims (1)

  1. 乾燥部の前面側には外気を取り込んで熱風を生成するバーナーを備える熱風供給部と操作部を設け、乾燥部の後面側には排風ファンと排風調節弁とによって排風を分流可能にする吸引排風部を設け、
    乾燥部には熱風供給部の熱風を受ける導入口を開口した熱風室と、吸引排出部と接続する排風室と、熱風室と排風室との間熱風を透過可能に形成して熱風を受けつつ穀粒を案内する多孔板による乾燥網通路とを設け、
    吸引排風部から排出された排風を乾燥網通路に循環するものであって、
    乾燥網通路への入口部及びバーナー周辺部は、大気よりも減圧になるように排風循環量を調節制御すると共に、
    穀粒の水分を測定する水分計を設け、水分計で測定する穀粒水分値と排風絶対湿度との関係及び水分計で測定する穀粒水分値と排風循環を利用して乾燥するのに必要な最低穀温との関係を予め設定し、
    排風絶対湿度と穀粒水分値との関係に基づき排風量を制御すると共に、最低穀温になるように熱風の温度を調節制御することを特徴する排風循環式穀粒乾燥機の排風循環量制御方法
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