JP3870850B2 - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀粒乾燥機に関し、熱風乾燥機と、遠赤外線放射により遠赤外線乾燥機とを簡単に構成するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱風乾燥機や、遠赤外線乾燥機等は周知の技術である(特開平10−288462号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
遠赤外線乾燥機は、熱風を送風させて遠赤外線輻射熱を発生させるため、所謂熱風乾燥機と共通するが、熱風乾燥機の熱風経路と、遠赤外線乾燥機の熱風経路とは別経路となるため、各別の構成となっていた。又、この遠赤外線による輻射熱を受けて乾燥される穀粒の乾燥効率を高めるには、乾燥機内部を流動される穀粒に対して遠赤外線放射体内における熱風流通をできるだけ長い行程にわたって作用されることが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、 直方形態に形成される乾燥機框(4)は上下方向にわたっ て、穀粒を貯留する貯留室(1)と、この貯留室(1)から流下される穀粒層に熱風を通して乾燥させる乾燥室(2)と、この乾燥室(2)から繰出される穀粒を流下させて集送する集穀室(3)とをそれぞれブロックの機框(4h,4m,4l)として複数段に積重させて構成され、
乾燥室(2)は、左右両側面を多孔板形態の目抜板で通風面(12)を有し、一定左右幅にして傾斜形成され、機框(4m)上下幅間に渡って正面視で略W字状に構成すると共に、貯留室(1)との間に排気吸引室(23)を形成し、該吸引室(23)の背面側には排風機(8)を設ける構成とし、
集穀室(3)は繰出バルブ(22)部を境界として、機框(4l)幅の中央部を中央室部(3a)とし、左右外側を側室部(3b)として区画形成し、乾燥機框(4)を共用して、一つはこの集穀室(3)内へ熱風を送風して乾燥する熱風乾燥機として、他の一つはこの集穀室(3)内に遠赤外線放射装置(5)を設けて遠赤外線による輻射熱によって乾燥する遠赤外線乾燥機として選択的に構成し、
熱風乾燥機の時には乾燥室(5)の機框(4m)及び集穀室の機框(4l)の正面壁(7)及び背面壁(9)を板金材によって形成され、中央室部(3a)の前端の正面壁(7)部分に開口のダクト口(27)が形成され、側室部(3b)の前端の正面壁(7)部分に開口のダクト口(28)が形成され、正面壁(7)の前側に該各ダクト口(27),(28)間にわたって連通するバーナダクト(26)が取付けられ、バーナダクト(26)の前側にはバーナ(6)が連通する構成とし、背面壁(9)には開口(10)として、吸引室(23)の後端に開口のダクト口(29)が形成され、背面壁(9)の後側にはダクト口(29)と排風機(8)とを連通する排風ダクト(30)を取り付ける構成とし、
遠赤外線乾燥機の時には、中央室部(3a)に対向する位置の正面壁(7)と背面壁(9)とに開口(10)を形成し、中央室部(3a)内に遠赤外放射装置(5)を配置し、バーナ(6)を正面壁(7)の前側に配置し、背面壁(9)の後側には、排風機(8)や排風ダクト(30)を取り付けると共に、中央室部(3a)と左右両側の側室部(3b)とをそれぞれ連通する左右の迂回ダクト(18)を設けたことを特徴とする穀粒乾燥機とする。
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、直方形態に形成される乾燥機框4は上下方向にわたって、穀粒を貯留する貯留室1と、この貯留室1から流下される穀粒層に熱風を通して乾燥させる乾燥室2と、この乾燥室2から繰出される穀粒を流下させて集送する集穀室3とをそれぞれブロックの機框4h,4m,4lとして複数段に積重させて構成され、乾燥室2は、左右両側面を多孔板形態の目抜板で通風面12を有し、一定左右幅にして傾斜形成され、機框4m上下幅間に渡って正面視で略W字状に構成すると共に、貯留室1との間に吸引室23を形成し、該吸引室23の背面側には排風機8を設ける構成とし、集穀室3は繰出バルブ22部を境界として、機框4l幅の中央部を中央室部3aとし、左右外側を側室部3bとして区画形成し、乾燥機框4を共用して、一つはこの集穀室3内へ熱風を送風して乾燥する熱風乾燥機として、他の一つはこの集穀室3内に遠赤外線放射装置5を設けて遠赤外線による輻射熱によって乾燥する遠赤外線乾燥機として選択的に構成し、熱風乾燥機の時には乾燥室5の機框4m及び集穀室の機框4lの正面壁7及び背面壁9を板金材によって形成され、中央室部3aの前端の正面壁7部分に開口のダクト口27が形成され、側室部3bの前端の正面壁7部分に開口のダクト口28が形成され、正面壁7の前側に該各ダクト口27,28間にわたって連通するバーナダクト26が取付けられ、バーナダクト26 の前側にはバーナ6が連通する構成とし、背面壁9には開口10として、吸引室23の後端に開口のダクト口29が形成され、背面壁9の後側にはダクト口29と排風機8とを連通する排風ダクト30を取り付ける構成とし、遠赤外線乾燥機の時には、中央室部3aに対向する位置の正面壁7と背面壁9とに開口10を形成し、中央室部3a内に遠赤外放射装置5を配置し、バーナ6を正面壁7の前側に配置し、背面壁9の後側には、排風機8や排風ダクト30を取り付けると共に、中央室部3aと左右両側の側室部3bとをそれぞれ連通する左右の迂回ダクト18を設けたことで、熱風乾燥と遠赤外線乾燥との両形態の乾燥機は、集穀室3内の遠赤外線放射装置5の有、無を構成上の主な相異点とするものであるから、乾燥機框4はもとより、これに付随するバーナや排風機等を両形態の乾燥機に共用して、構成簡単で、経済的な構成とすることができる。しかも、遠赤外線による熱風を受けて乾燥される穀粒の乾燥効果は、熱風乾燥機における熱風経路と略同行程で、集穀室3内と乾燥室2とを流下搬送される穀粒流動の全行程にわたって長時間熱風があてられるため、高く維持されて、効率のよい乾燥を行わせることができる。
【0012】
また、乾燥機框4はもとより、この正面壁7や背面壁9の外郭形態等を、各形態の乾燥機に共用化して、これらの正面壁7や背面壁9に形成される開口10やダクト11等を各形態の乾燥機に応じた専用の形態に形成することによって、これら正面壁7や背面壁9等の構成、成形を簡単化でき、製造費等を安価にできる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
さらに、中央室部3aから側室部3bへ熱風の送り込みは、遠赤外線放射装置5を通過した後の遠赤外線の放射を受けた熱風を、この側の背面壁9に設けられる迂回ダクト18を経て行わせるものであるから、遠赤外線放射装置5を設置しなあい側室部3b及び乾燥室2への乾燥熱風の供給を的確に行わせて、乾燥むらを少なくすることができ、背面壁9に迂回ダクト18を取り付ける形態であるから構成を簡単にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施例を図面に基づいて説明する。穀粒乾燥機は、乾燥機框4を主体として乾燥形態のことなる熱風乾燥機と遠赤外線乾燥機とを選択的に構成する。この乾燥機框4は、直方箱形形態で、上部には張り込まれる穀粒を収容して調質する貯留室1を有し、この下側には該貯留穀粒を流下させながら加熱風を通風させて乾燥させる乾燥室2を有し、この下側にはこの乾燥室2から繰り出される穀粒を受けて流下させながら集送する集穀室3を有する。この乾燥機框4は、これら全高さにわたって、略前記各貯留室1、乾燥室2、及び集穀室3の各高さ毎の機框4h,4m,4lのブロックとして複数段に積重させて組み立てる構成としている。
【0018】
この貯留室1は、乾燥機框4の正面外一側寄りに設けられるバケットコンベア19によって揚穀される乾燥穀粒を収容するもので、上部には、バケットコンベア19から供給される穀粒を搬送する供給オーガ20と、この供給オーガ20で搬送される穀粒を受けて回転しながら拡散する拡散盤21等が設けられる。この貯留室1の下端は乾燥室2のへ字状断面の分岐板部の上側に連通して、収容する穀粒を各乾燥室2へ分岐流下させることがでる。
【0019】
この乾燥室2は、左右両側面を多孔板形態の目抜板で通風面12を有し、一定左右幅にして傾斜形成され、機框4m上下幅間に渡って正面視で略W字状に構成される。この各乾燥室2の下端部には繰出バルブ22が設けられて、この繰出バルブ22の回動によって乾燥室2内の穀粒を下側の集穀室3へ繰出すことができる。これら各乾燥室2の通風面12は下側の集穀室3に露出対面して、この集穀室3側から乾燥室2内へ熱風を通風させる。又、通風面12の上側には、上側の貯留室1との間に排気吸引室23を形成して、この吸引室23の背面壁9側に装着される排風機8の吸引風圧を働かせることができる。このため集穀室3から吸引される熱風が通風面12及び乾燥室2内を横断するように通風されて吸引室23へ吸引排風される。
【0020】
この乾燥室2の下端部及び繰出バルブ22部は、この乾燥室2の機框4m部の下縁よりも下方へ突出されて、集穀室3部の機框4l内に嵌合される形態に構成されている。
集穀室3は、これら乾燥室2の下側において機框4l左右幅間にわたって設けられて、底部には正面視で略V字状に傾斜の集穀板24が設けられる。この左右の集穀板24上には繰出バルブ22が接近され、下端部には前後方向にわたる集穀オーガ25が設けられて、これら繰出バルブ22から繰出される穀粒を受けて流下させながら、集穀オーガ25へ集穀させる。この集穀オーガ25内を集穀搬送される穀粒は、前記バケットコンベア19の下端部へ供給されて、貯留室1内へ還元させることができる。この集穀室3は前記繰出バルブ22部を境界として、機框4l幅の中央部を中央室部3aとし、左右外側を側室部3bとして区画形成している。
【0021】
前記乾燥機框4の正面壁7及び背面壁9は板金材によって所定広さ乃至外郭形態に形成されて、機框4m,4lブロック部の正面側と背面側に取付けられる。これら正面壁7と背面壁9に形成される開口10や、取付けられるダクト11等は乾燥機の仕様形態によって異なる。ここで、前記熱風乾燥機では、正面壁7に開口10部として、各中央室部3aの前端に開口のダクト口27が形成され、側室部3bに開口のダクト口28が形成される。又、ダクト11として、この正面壁7の前側に該各ダクト口27,28間にわたって連通するバーナダクト26が取付けられる。このバーナダクト26の前側にはバーナ6が連通されて、このバーナ6で燃焼加熱された熱風をバーナダクト26で案内して各ダクト口27,28から中央室部3a,側寄部3b等へ分岐吸引させる。更に、背面壁9には開口10として、前記各吸引室23の後端に開口のダクト口29が形成され、ダクト11として、この背面壁9後側に各ダクト口29間にわたって連通する排風ダクト30が取付けられる。この排風ダクト30は後側に吸引排風機8を連通して、この排風機8の駆動によってこれら排風ダクト30やダクト口29等を介して吸引室23内に吸引風圧を働かせ、バーナ6側で加熱される熱風を集穀室3から乾燥室2を通して吸引室23へ流して、この乾燥室2や集穀室3内の穀粒を加熱乾燥させることができる。排風ダクト30は高位の吸引室23の後側に対向して設けられるため、機框4mブロックの背面壁9に取付けられる。又、これらの上下の機框4m,4lの正面壁7、背面壁9は各別の壁板形態の構成として取付けられているが、上下単一枚の壁板形態として取付る構成とすることもできる。
【0022】
前記遠赤外線乾燥機では、正面壁7と背面壁9とに開口10として、中央室部3aに対向させて遠赤外線放射装置5を取り付けるための取付口37、38を形成し、バーナ6を正面壁7の前側に配置する。又このバーナ6を覆うバーナカバー32が取り付けられ、このバーナカバー32に形成の吸気口33からはバーナ6用の燃焼風等の外気が吸入される。又、背面壁9には、前記熱風乾燥機と同様に排風機8や排風ダクト30等を取り付けると共に、この下方部には前記吸引室23に対向してダクト口36を形成し、このダクト口36を拡張した形態の外気口16を形成している。この外気口16には吸気ダンパー17を設けて、外気の吸入量を調節できる構成としている。
【0023】
これら前後の正面壁7と背面壁9とには、中央室部3aに対向して開口10としての大きい取付口37、38が形成されて、ユニットとしての遠赤外線放射装置5をこれら取付口37、38から内側へ嵌合させるようにして取付けできる。この遠赤外線放射装置5は、断面方形状の角筒状形態に形成した遠赤外線放射筒40を主体とし、正面壁7と背面壁9との間にわたる前後長さに設定している。この遠赤外線放射筒40の内側には前側上位から後側下位へ向けて下り傾斜の案内板41が設けられ、これら遠赤外線放射筒40の底部42と、左右両側部43と、上側の案内板41との間に、熱風筒45を形成し、バーナ6からの火焔による加熱風を案内させて、背面壁9側の出口44へ通風させる。この案内板41の左右横幅は遠赤外線放射筒40の幅よりも狭くして、案内板41の左右両側縁と側部43との間に適宜の間隔部46が形成されている。そして、熱風筒45は熱風の流れる後方向にわたって順次低く形成されると共に、この熱風筒45内には、底部42側と案内板41側とから交互に突出する邪魔板47が配置されて、熱風を上下波形状に流すように案内する。
【0024】
このような遠赤外線放射筒40の前端部内には、バーナ6から噴出される火焔の周りを囲うように円筒形状の火焔カバー39が設けられる。又、案内板41の上側には吸気筒53が形成されて、前記前側の外気口34から外気を吸入して後部側の出口44上側部の熱風室51に案内する。この熱風室51はこれら吸気筒53や案内板41と、この左右両側の側壁部48と、上側の上壁部49と、後側の後壁部50等によって形成される。熱風筒45から出口44を経てこの熱風室51内へ流入される熱風は、該外気口34から吸気筒53を経て熱風室51内へ吸入される外気、及び後壁50に形成される外気口55からこの熱風室51内へ吸入される外気等と混合される。この熱風室51で外気混合された熱風は、上側の上壁部49に形成される排気口52から中央室部3aへ送込まれ、又、後壁部50のダクト口35から迂回ダクト18を経て側室部3bへ送込まれる。この遠赤外線放射装置5は、上側に屋根形の防塵板13を有し、乾燥室2の上側の通風面12を経て漏下される塵埃を受けて、遠赤外線放射筒40内へ降りかからないようにして、遠赤外線放射筒40の左右外側部を経て集穀板24上へ降下させて、この遠赤外線放射筒40からの輻射熱により熱風を加熱する遠赤効果を維持するように構成している。この防塵板13は前後端を正面壁7と背面壁9に取付けているが、これを遠赤外線放射筒40の構成部材に取付けてユニット化して取付ける形態とすることもできる。
【0025】
遠赤外線放射筒40は、前記のように熱風筒45内にバーナ6による燃焼熱風が通風されることによって、約300℃〜400℃程度の適正温度領域に加熱されて、穀粒を乾燥するための最適状態の遠赤外線を放射するように構成される。このため、この加熱温度が適正温度域を越えて低過ぎると遠赤外線放射による遠赤効果が低下し、又、過熱状態となるとバーナ燃料が無駄となり、又危険性を伴うことになる。このため、この遠赤外線放射装置5による遠赤効果を高く維持するための熱風筒45内の熱風温度や、遠赤効果を受けた熱風を乾燥室2へ送って穀粒乾燥するための熱風室51内の熱風温度等は、各々適正温度域を異にするものであるから、これらを前記各開口10部からの外気吸入混合によって各部における適当する温度に調節、制御することができる。
【0026】
前記開口10やダクト11等は、正面壁7や背面壁9に直接形成したり取付けるが、これら正面壁7の取付口37や背面壁9の取付口38に遠赤外線放射筒40を取付ける形態では、これら取付口37に位置して閉口する遠赤外線放射筒40の前壁部54や、取付口38に位置する後壁部50部に開口したり取付ける構成としている。この前壁部54には、バーナ6をのぞませるバーナ口31や、前記吸気筒53の外気口34等の他に熱風筒45内に外気を吸入するための外気口14と、この外気口14の開度を調節する吸気ダンパー15等を設ける。又、後壁部50には、前記外気口55を形成して外気を熱風室51内へ吸引混合させると共に、ダクト口35を設けて、このダクト口35と左右両側部のダクト口36との間を連結する迂回ダクト18が外側に取付けられる。
【0027】
熱風乾燥機では、バケットコンベア19等で貯留室1内に穀粒を収容させて、繰り出しバルブ22でこの穀粒を一定速度で繰り出させると、この繰出穀粒は集穀板24上面に落下して集穀オーガ25へ流下される。集穀オーガ25を移送される穀粒はバケットコンベア19へ還元される。このような穀粒の循環搬送において、排風機8及びバーナ6を駆動するとバーナ6の燃焼熱風が集穀室3内へ吹き込まれると共に、各乾燥室2を通して吸引室23へ吸引され、排風機8へ排風される。このため、各乾燥室2を流下する穀粒は、集穀室3から通風面12を経る熱風により加熱乾燥され、この集穀室3を落下され集穀板24面を流下する穀粒は、この集穀室3内の熱風を受けて加熱乾燥される。
【0028】
遠赤外線乾燥機での乾燥作用で、前記熱風乾燥と異なる点は、バーナ6から吹き込まれる燃焼熱風が熱風筒45を通って熱風室51へ送風される間に、遠赤外線放射筒40の加熱によって遠赤外線が放射されて、遠赤外線による輻射熱が生成されて穀粒を効率よく乾燥することになる。この熱風は熱風室51の排気口52から中央室部3a内へ吸引されると共に、一部は迂回ダクト18を経て側室部3b内へ吸引される。この中央室部3aの熱風は乾燥室2を流下する穀粒を加熱乾燥すると共に、繰り出されて落下する穀粒や集穀板24上面を流下する穀粒を乾燥する。又、側室部3bの熱風は、乾燥室2内の穀粒を乾燥する。
【0029】
このような穀粒乾燥作用においては、前記のように熱風筒45内での熱風温度の調節や、集穀室3への送風温度の調節等が、外気吸入量の調節によって行われる。熱風筒45では、バーナ6から吹き込まれる熱風に、吸気ダンパー15で調節されて外気口14から吸入される外気が火焔カバー39の外周部乃至この先端側等で混合されてから、遠赤以外線放射筒40を加熱する。この形態ではバーナ6の燃焼量と吸気ダンパー15の開度の関係を予め設定しておき、燃焼量が多いほど吸気ダンパー15の開度を小さくする。この制御によって、燃焼量の多いときはバーナ6通過風量を増加させて、遠赤外線放射筒40の異常加熱を防ぐ。逆に、燃焼量の少ないときは、通過風量を減少させて、遠赤外線放射筒40の加熱を増すものである。このため、遠赤外線放射筒40内は単に熱風量が増減するだけで、吸気ダンパー15の開度変化によっても熱風の流れは変わり難く、遠赤効果による温度むらを生じ難く、バーナ6の燃焼を安定させることができる。
【0030】
このようにして熱風筒45内での熱風によって適正温度に加熱された遠赤外線放射筒40は遠赤外線を放射するが、この熱風筒45の出口44から熱風室51へ送り出されて遠赤効果を受けた熱風は、所定開度に設定されている吸気筒53と外気口55とから吸入される外気と混合されて、中央室部3aや側室部3へ吸引されて乾燥作用を行う。
【0031】
このうち迂回ダクト18を経て側室部3bへ吸引される熱風は、側室部3bの後側に形成されるダクト口36近くの外気口16から吸入される外気を混合させる。この外気吸入量は吸気ダンパー17によって調節制御される。この側室部3bの熱風は、前記繰出バルブ22の下側の集穀板24との間の間隔部を経て中央室部3aから直接吸引される部分があるため、迂回ダクト18を経て側室部3bの後端側から吸引される熱風量で十分な風量が得られるとは限らない。このような場合には、吸気ダンパー17の調節によって、側室部3bにおける適切な熱風量を制御できる。
【0032】
前記遠赤外線を放射すべく作用した熱風を通す熱風室51において、この後側の外気口55に吸気ダンパー56を設けて、この吸気ダンパー56の開度を所定の時間おきに変更させることによって、結露を防止することができる。このために、熱風筒45から送風される熱風の温度を直接検出する熱風温度センサ57と、該吸気ダンパー56により吸入される外気の温度を検出する外気温度センサ58とを設ける。コントローラ59では、これらのセンサ57、58の検出による温度差が所定以上にある場合には、吸気ダンパー56の開度を所定時間おきに変更させる。この吸気ダンパー56の開度は開度変更の平均値をとりながら制御される。
【0033】
遠赤外線放射筒40側からの高温熱風と、外気温度の低い冷風が混合すると、空気層ができて乾燥室2等に結露する部分が発生し易くなるが、吸気ダンパー56を所定の時間おきに変更させることによって、結露を防止できる。
前記遠赤外線乾燥機において、図8のように集穀室3の集穀板24部に穀粒詰りを検出する詰りセンサ59と、一対の温度センサ60,61を設けて、乾燥の異常状態を判断させるものである。この詰りセンサ59は、前記集穀オーガ25の回転方向によって搬送される穀粒が片寄る方向に設けられ、又、一対の温度センサ60,61は、この詰りセンサ59の左右の位置に設けられる。これら各センサ59,60,61の配置によって、次のように遠赤外線放射筒40の異常高温や、繰出バルブ22の詰り、穀粒のブリッジ状態、集穀オーガ25の摩耗等を判断することができる。
(1)、詰りセンサ59がOFFで、温度センサ60,61が共に既定温度を越えるときは、遠赤外線放射筒40が異常高温と判断する。
(2)、詰りセンサ59がOFFで、温度センッサ60,61のどちらか一方が燃焼温度に対して基準値を越えたときは、繰出バルブ22の詰りと判断する。
(3)、詰りセンサ59がOFFで、温度センサ60,61のどちらか一方が燃焼温度に対して基準値をこえた場合で、かつ繰出バルブ22の反転同期で温度差を生じた場合は、穀粒のブリッジ状態と判断する。
(4)、詰りセンサ59がONで、詰りを検出されて、温度センサ60,61が共に既定温度を下ると、集穀オーガ25の摩耗、又はバケットエレベータ19の異常と判断する。
【0034】
次に、水分検出装置を有した遠赤外線乾燥機において、異常検出によるパージ停止時間を変更するように制御構成している。即ち、一度着火した後のパージ停止時間(例えば20分)よりも、乾燥開始時のバーナ着火していない時のパージ時間(例えば4分)を短かくする(図9)ように設定する。バーナ6は未燃焼ガスを排出するため、燃料供給を停止した後も所定時間駆動しているが、遠赤外線乾燥機では、高温の遠赤外線放射筒40を冷却するため、通常は相当時間(例えば20分)前記バーナ6用送風ファン62、又は排風機(吸引ファン)8を駆動している。しかし、乾燥初期の点火時に着火に失敗し、再点火工程に入るとき、前記のように燃料供給停止後も所定時間バーナ用送風ファン62を運転していると、この所定時間経過後でなければ点火工程に入れないため不便であるが、乾燥終了時のポストパージ処理とは異なる制御を行うことによって、異常処理の性能を維持し、操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱風乾燥機の分解平断面図。
【図2】 遠赤外線乾燥機の分解平断面図と、その一部の斜視図。
【図3】 その側断面図。
【図4】 その正断面図。
【図5】 その遠赤外線放射筒部の側断面図。
【図6】 その斜視図。
【図7】 その吸引ダンパー制御のブロック図。
【図8】 その集穀室部の詰りセンサの配置平面図と、正面図。
【図9】 その運転異常処理制御のフローチャート。
【符号の説明】
1 貯留室
2 乾燥室
3 集穀室
4 乾燥機框
5 遠赤外線放射装置
6 バーナ
7 正面壁
8 排風機
9 背面壁
10 開口
11 ダクト
12 通風面
13 防塵板
14 外気口
15 吸気ダンパー
16 外気口
17 吸気ダンパー
18 迂回ダクト
Claims (1)
- 直方形態に形成される乾燥機框(4)は上下方向にわたって、穀粒を貯留する貯留室(1)と、この貯留室(1)から流下される穀粒層に熱風を通して乾燥させる乾燥室(2)と、この乾燥室(2)から繰出される穀粒を流下させて集送する集穀室(3)とをそれぞれブロックの機框(4h,4m,4l)として複数段に積重させて構成され、
乾燥室(2)は、左右両側面を多孔板形態の目抜板で通風面(12)を有し、一定左右幅にして傾斜形成され、機框(4m)上下幅間に渡って正面視で略W字状に構成すると共に、貯留室(1)との間に排気吸引室(23)を形成し、該排気吸引室(23)の背面側には排風機(8)を設ける構成とし、
集穀室(3)は繰出バルブ(22)部を境界として、機框(4l)幅の中央部を中央室部(3a)とし、左右外側を側室部(3b)として区画形成し、乾燥機框(4)を共用して、一つはこの集穀室(3)内へ熱風を送風して乾燥する熱風乾燥機として、他の一つはこの集穀室(3)内に遠赤外線放射装置(5)を設けて遠赤外線による輻射熱によって乾燥する遠赤外線乾燥機として選択的に構成し、
熱風乾燥機の時には乾燥室(5)の機框(4m)及び集穀室の機框(4l)の正面壁(7)及び背面壁(9)を板金材によって形成され、中央室部(3a)の前端の正面壁(7)部分に開口のダクト口(27)が形成され、側室部(3b)の前端の正面壁(7)部分に開口のダクト口(28)が形成され、正面壁(7)の前側に該各ダクト口(27),(28)間にわたって連通するバーナダクト(26)が取付けられ、バーナダクト(26)の前側にはバーナ(6)が連通する構成とし、背面壁(9)には開口(10)として、吸引室(23)の後端に開口のダクト口(29)が形成され、背面壁(9)の後側にはダクト口(29)と排風機(8)とを連通する排風ダクト(30)を取り付ける構成とし、
遠赤外線乾燥機の時には、中央室部(3a)に対向する位置の正面壁(7)と背面壁(9)とに開口(10)を形成し、中央室部(3a)内に遠赤外放射装置(5)を配置し、バーナ(6)を正面壁(7)の前側に配置し、背面壁(9)の後側には、排風機(8)や排風ダクト(30)を取り付けると共に、中央室部(3a)と左右両側の側室部(3b)とをそれぞれ連通する左右の迂回ダクト(18)を設けたことを特徴とする穀粒乾燥機。
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