JP4126394B2 - 穀物乾燥機 - Google Patents

穀物乾燥機 Download PDF

Info

Publication number
JP4126394B2
JP4126394B2 JP2003170956A JP2003170956A JP4126394B2 JP 4126394 B2 JP4126394 B2 JP 4126394B2 JP 2003170956 A JP2003170956 A JP 2003170956A JP 2003170956 A JP2003170956 A JP 2003170956A JP 4126394 B2 JP4126394 B2 JP 4126394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
far
grain
burner
hot air
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003170956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005009691A (ja
Inventor
憲樹 能丸
直樹 向山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2003170956A priority Critical patent/JP4126394B2/ja
Priority to CN 200310116146 priority patent/CN1239878C/zh
Publication of JP2005009691A publication Critical patent/JP2005009691A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4126394B2 publication Critical patent/JP4126394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Storage Of Harvested Produce (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱風室内に遠赤外線の放射体を設けた穀物乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遠赤外線放射体を装備する穀物乾燥機において、左右の穀物流下通路の下端開口部の下方に繰出バルブを設け、左右の穀物流下通路における繰出バルブの上方部位を開放して、左右の穀物流下通路を流下してきた穀物が繰出バルブの上側に溢れて繰出バルブの上面に常時堆積するように構成し、この堆積穀物を下側から繰出バルブにより順次繰り出すようにし、堆積穀物の上側には遠赤外線放射体から常時遠赤外線を直接浴びせるようにしたものは公知である(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−54877号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
左右の穀物流下通路の間に熱風室を配置し、穀物流下通路の左右両側に排風室を配置し、熱風室内中央に遠赤外線放射体を配置した穀物乾燥機にあっては、左右の穀物流下通路の下部合流部には繰出バルブ7により繰り出される穀粒が該バルブ上面に滞留し、しかも、この滞留穀粒は乾燥作業中に長く滞留を続けるものもあり、長く滞留する穀粒に遠赤外線を強制的に長時間浴びせ続けると、過乾燥になり穀粒温度が上昇し品質を低下させるという不具合が発生することがある。そこで、この発明はこのような不具合を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、請求項1の発明は、上部の貯溜室と、中間部の乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、集穀室に集められた穀物を前記貯溜室に還元する昇降機等の循環移送手段とからなる穀物乾燥機において、左右の穀物流下通路の間に遠赤外線放射体を配置した熱風室と左右の穀物流下通路の外側に配置されていて吸引ファンに通じる排風室とで前記乾燥室を構成し、前記乾燥室前壁の外側にはバーナを収容したバーナ風胴を設け、該バーナ風胴を前記遠赤外線放射体の入口部に連通し、左右の前記穀物流下通路の下部合流部の下方部位に繰出バルブを設けて下方の集穀室に穀物を繰り出すように構成し、前記熱風室における前記遠赤外線放射体の下方部位で且つ前記繰出バルブの上方部位に断面逆V字型の遮蔽板を設け遠赤外線放射体の下部には開口を設けたことを特徴とする。
【0006】
前記構成によると、上部の貯溜室に堆積した穀物は乾燥室の左右の穀物流下通路を流下する間に、中央側の熱風室から左右両側の排風室に流れる熱風により乾燥される。左右の穀物流下通路の下端部に流下した穀物は繰出バルブで繰り出されて下側の集穀室に流下し、循環移送手段により揚穀移送され貯溜室に還元される。
【0007】
また、前記乾燥作業中にバーナに熱せられた乾燥風が遠赤外線放射体に流入し、遠赤外線放射体から遠赤外線が左右の穀物流下通路の穀物に放射され、左右の穀物流下通路の下端合流部下方に滞留している穀物への遠赤外線の放射は遮蔽板により遮蔽される。
【0008】
また、遠赤外線放射体の下部開口から下向きに流出した熱風を左右の穀物流下通路に向けて案内する。
0009
【0010】
【発明の効果】
請求項1の発明は、左右の穀物流下通路の下方に滞留している繰出バルブで繰り出される前の穀物には遠赤外線の照射が遮蔽されるので、穀粒が滞留しても過乾燥や穀温の上昇を押さえながら乾燥し品質の低下を防止することができる。
【0011】
また、遠赤外線放射体の下部開口から下向きに流れた熱風を左右の穀物流下通路に案内し、穀粒の過乾燥及び穀温の上昇を押さえ左右の穀物流下通路の穀粒に均等に熱風を送り穀粒の乾燥を均一化し品質の低下を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面に基づき説明する。
1は穀物乾燥機の機枠で、内部に貯溜タンク2、乾燥室3、集穀室4の順に積み重ねられている。乾燥室3内には、通気性網体5a,5aを対向させて傾斜状の穀物流下通路5,5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5を正面視V字型に形成する。各穀物流下通路5,5の上位側は更にV字型を形成するように左右の穀物流下通路5,5の内側を断面菱形の空間部として熱風室6に形成する。なお、菱形断面の空間形成体のうち下半部は、前記のように通気網体にて形成し、逆V字型の上半部は非通気性の板材により形成している。
【0013】
穀物流下通路5,5下端部の左右通路の合流部には繰出バルブ7を設けている。この繰出バルブ7は断面円形に構成されていて、正逆回転に従って外周の一部に形成した導入口部7a,7aから穀物を受入れて、正逆回転に伴って下方の集穀室4に落下させる構成である。
【0014】
乾燥室3内側の菱型空間部に形成した熱風室6内には、多角形状に構成されていて乾燥室3正面側壁から後面側壁に亘る長さに形成された遠赤外線放射体10を、機壁前面及び後面に夫れ夫れ着脱自在に固着している。この遠赤外線放射体10の断面形状は、前記菱型空間部の断面形状に相似して対応するように上部の逆V字形状と下部のV字形状とを短い垂直部で連結する略6角形状に構成されていて、上部突端と下部突端とには前後に亘るスリット状の開口11,12を形成し、実質的には左半部と右半部とを所定間隙を隔てて対向配置するように構成している(図3参照)。なお、左・右半部の前・後壁への取り付けは、左・右半部の前側上部をまたぐ形状の係止具26により前壁にボルト・ナットで取り付け、左・右半部の前側下部及び後側上・下部を独立的に設ける係止具27,27により前・後壁に夫れ夫れボルト・ナットで着脱自在に固着している。
【0015】
前記遠赤外線放射体10の入口側には、乾燥機正面に配置するバーナ13からの熱風を受け入れる構成である。即ち、例えば気化型バーナを中心部に配置したバーナ風胴14を機体正面側に取り付け、このバーナ風胴14と遠赤外線放射体10の入口部とを連通している。
【0016】
機体の背面側には、吸引ファン15を設け、この吸引ファン15の気風によって、菱形空間である熱風室6から前記穀物流下通路5,5を経て、穀物流下通路5,5の外側に形成される排風路16,16に向けて通風するように構成している。この吸引ファン15は、遠心ファンに構成されていて、そのケーシング17は機体背面側に構成する排風胴18の中央部において、水平軸心P回りに回転自在に取り付けて変向可能に構成している。即ち、図7に示すように、ファンケーシング17に対して回転自在に設けたファンブレード19は、前記排風胴18に接続するベルマウス部20の空間部を貫通する支持軸21に支承されていて、実質的にファンケーシング17とは独立して構成されている。なお、支持軸21の内端部にはプーリ22を備え、モータ(図示省略)により回転駆動するように構成している。
【0017】
前記のようにファンブレード19を実質的に乾燥機の機体側に支持したファンケーシング17を該機体に対して水平軸心P回りに回転自在に構成したため、ファンケーシング17に接続する排風ダクト24の向きを上向き左右に変向でき、排風先が種々に変向できて乾燥機の設置位置の制約が少なくなる。なお、ファンケーシング17の回転軸心を水平軸回りとしたが、やや傾斜軸心とすることも可能である。
【0018】
集穀室4にはその中央に移送ラセンを備えた下部搬送装置25を設け、前記繰出バルブ7からの繰出穀粒を下部搬送装置25で受けて例えば機体の正面側に移送する。機体の正面側には昇降機30を設け、内部にバケット30a,…を備え、下部搬送装置25からの穀粒を掬い上げて上部天井に設ける上部搬送装置31の始端部に揚穀するように構成している。移送ラセンを備えた上部搬送装置31の終端側における天井中央部には垂下軸32を設け、この垂下軸32に回転拡散板33を取り付けている。
【0019】
前記バーナ13の設置構成について説明する。バーナ13は燃焼盤部分とケーシング部分とからなり、ケーシング部分には気化筒や燃焼用一次空気送風ファン等を内蔵する回転気化型バーナに構成、これを横向き姿勢にしてバーナ風胴14に位置させ、バーナ火炎を機体内側に向かうように設置している。バーナ13の正面側の機壁には熱風通過口35を開口している。バーナ13の燃焼火炎は前記吸引ファン15の回転により乾燥用風となって熱風室6に流れる構成である。
【0020】
また、バーナ風胴14を囲うように外気導入スリット36a,…の形成された入口風胴36を機壁正面に取り付け、この入口風胴36の前面には乾燥機用コントローラ(制御部)40を設けている。図6に示すように、入口風胴36の正面にはコントローラ40操作盤41を備えている。この操作盤41には張込スイッチ42、通風スイッチ43、乾燥スイッチ44、排出スイッチ45、停止スイッチ46を備え、各種の運転モードに切り替えると共に運転停止を司る。また、緊急スイッチ47を設け、この緊急スイッチ47を操作すると、機体運転部の全体を略同時に停止する構成である。
【0021】
これらのスイッチ42〜47の外に、張込量を設定する張込量設定スイッチ48、最終仕上げ水分値を設定する水分設定スイッチ49、及び、乾燥設定スイッチ50(籾乾燥の場合には乾燥速度を速い・普通・遅いに設定し、また、他の穀粒乾燥の場合には、例えば小麦・大麦等の品種に関連付けて予め設定した乾燥速度に設定する)を備えている。更に、乾燥仕上がりを水分値によらないで処理時間によらせるためにタイマ増・減スイッチ51,52を備えている。
【0022】
水分検出手段53は一粒式の水分計を採用し、所定時間毎に所定粒数単位で水分値を測定し、所定回数の検出結果を平均処理して水分値を算出し、前記操作盤41の表示部54に検出熱風温度等と交代的に表示する構成である。制御部40は併せて一粒水分値から水分のバラツキを判定したり、未熟粒の多少を判定できる構成とし、これらを3個のLED55,56により表示している。
【0023】
制御部40には、操作盤41のスイッチから乾燥情報等を入力するほか、各種センサから検出情報が入力され、前記気化型バーナ13の燃料供給量を制御したり、穀粒の移送系手段を運転制御するように構成している。
次に、前記構成の作用について説明する。
【0024】
張込ホッパ(図示省略)に投入された穀粒は、張込スイッチ(図示省略)をONすることにより駆動される昇降機30、上部搬送装置32等を経由して貯溜タンク2に張り込まれる。穀粒の張込が完了すると、乾燥作業に移行するが、前段で穀粒種類の設定や希望の乾燥仕上げ水分値を水分設定スイッチ49及び乾燥設定スイッチ50により設定する。
【0025】
前記の設定操作の終了後に乾燥スイッチ44をONすると、昇降機30、上・下搬送装置25,31、繰出バルブ7等の駆動が開始されると共に、バーナ13も駆動されて熱風が乾燥室3の菱形空間である熱風室6の入口部に向けて供給される。
【0026】
ここで、バーナの火炎は吸引ファン15の回転により熱風化され、適宜に導入される外気と混合されながら遠赤外線放射体10内に流入し、遠赤外線放射体10を加熱しつつ上部及び下部に形成されているスリット状開口11,…、12,…を経て遠赤外線放射体10の外に流出する。その際に遠赤外線放射体10の加熱により遠赤外線放射体10の表面から遠赤外線が放射されて、この熱放射及び前記熱風は共に流下通路5,5を流下中の穀粒に作用し、遠赤外線による輻射熱と熱風により穀粒内部での水分移行が促進され、熱風による水分除去作用に伴って効率的な乾燥作用が行なわれる。
【0027】
穀物流下通路5,5の前後に亘って遠赤外線の放射と熱風による乾燥作用がなされ、穀物流下通路5,5を通過した熱風は排風室16,16を経て排風される。乾燥室3で乾燥された穀粒は、集穀室4の下部搬送装置25、昇降機30、上部移送ラセン31を経由して再び貯溜タンク2に戻されて調質作用を受ける。このような行程を繰り返し、所定の水分値に達すると乾燥が終了するものである。
【0028】
前記図3に示す実施例では、遠赤外線放射体10の断面形状を穀類流下通路5,5の断面形状に略沿うように構成したので、遠赤外線放射体10からの遠赤外線放射を流下穀粒に均等に作用させることができる。
また、前記図3に示す実施例では、遠赤外線放射体10を左右対称形状に構成し、熱風室6に上下に間隔を設けて配置することにより、スリット状開口11,12を構成したので、上下面双方から熱風が流出し、遠赤外線放射体10の過熱を防止できる。
【0029】
また、図4に示すように、遠赤外線放射体10の上部一方にのみスリット状開口部11を形成し、下部側は熱風を排風せずに専らバーナ熱風により遠赤外線放射体10の下部側の加熱を促進するように構成してもよい。なお、塵埃防止用遮蔽部材28を設けて熱風室6内の温度分布を適正化するように構成してもよい。
【0030】
また、図5に示すように、逆に遠赤外線放射体10の下部側にのみスリット状下部開口12を形成して、上部側には熱風を排風せず専らバーナ熱風により遠赤外線放射体10の上部側の加熱を促進するように構成してもよい。
次に、図8に基づき乾燥装置の他の実施例について説明する。
【0031】
熱風室6の正面視中央部には遠赤外線放射体10を設け、この遠赤外線放射体10の下部に下部開口12を構成して熱風を下方に向けて放出するように構成している。前記遠赤外線放射体10と繰出バルブ7との間には、遠赤外線を遮蔽する断面逆V字型の例えばステンレス材の遮蔽板61を設けて、遮蔽板61の下方に滞留する穀粒への遠赤外線の照射を防ぎ、遠赤外線放射体10の下部開口12から下向きに流出した熱風を左右の穀物流下通路5,5に向けて案内するように構成している。
【0032】
すなわち、穀物流下通路5,5を形成する通気性網体5a,5aの下端部において、該網体5a,5aに連続する垂直板5b,5bは適宜の間隔を離して設けられる。そしてこの垂直板5b,5bの下方にのぞませて繰出バルブ7が接近して配置されている。このようにして、繰出バルブ7によって穀粒流下通路5から繰出バルブ7のドラム部内に掻き込まれるが、穀物はその一部がドラム外にあって連れまわりしながら、繰出バルブ外周に沿って移行しうるよう上記の垂直板5b,5b間隔部を形成して一時的にバルブ7上面に移行して停滞させる構成となっている。符号5c,5cは、繰出バルブ7の周面に接触しうる可とう性の籾洩防止ゴムでその基部を適宜機枠側に固定させて設ける構成である。
【0033】
従って、穀物流下通路5,5の合流下端部における繰出バルブ7の上方部位には穀粒が滞留する。この滞留している穀粒に遠赤外線を強制的に浴びせかけるものもあるが、この部分に滞留している穀粒は乾燥作業中にはほとんど滞留したままのものもあり、遠赤外線を強制的に長時間浴びせ続けると、過乾燥になり穀粒温度が過度に上昇して品質を低下させることがある。
【0034】
しかし、前記構成のように、穀物流下通路5,5の合流下端部における繰出バルブ7の上方部位に遮蔽板61を設けたので、滞留している穀粒への遠赤外線の放射を遮ると共に、遠赤外線放射体10から下向きに流れた熱風を左右の穀物流下通路5,5に案内し、穀粒の過乾燥及び穀温の上昇を押さえ左右の穀物流下通路5,5の穀粒に均等に熱風を送り穀粒の乾燥を均一化し品質の低下を防止することができる。
【0035】
また、遮蔽板61の上側面を反射材により構成して、遠赤外線放射体10から放射された遠赤外線を遮蔽板61の反射材により左右斜め上側の穀物流下通路5,5の穀物に向けて反射するように構成してもよい。
このように構成すると、遠赤外線放射体10から下方に向けて放射された遠赤外線は遮蔽板61の反射材で反射し左右の穀物流下通路5,5の穀物に放射され、流下穀物への遠赤外線放射量を増加し乾燥作用を促進させることができる。
【0036】
また、図9に示すように構成してもよい。即ち、乾燥室3の後側板62における前記遠赤外線放射体10の中央部に対向する部位に点検窓63を設け、ステンレス鋼板製の蓋64で開閉自在に構成する。そして、蓋64の内側面を研磨処理して鏡状に構成したり、別途構成した鏡65を設けるように構成する。
【0037】
乾燥室3の内側に熱風室6を構成するものでは、バーナ13の燃焼状態の確認が難しい。このために、バーナ風胴14の中央部に気化型バーナを配置したものにあっては、バーナ風胴14を被覆するケース側面に覗き窓を設けるものがある。しかし、このような構成では、覗き窓を経てバーナ風胴に横から空気が流れ込みバーナの燃焼に悪影響を及ぼす不具合がある。
【0038】
しかし、前記のように構成したので、蓋64の内側面の鏡状部分あるいは鏡65にバーナ13の燃焼状態が写るので、機体前側からバーナ風胴14、遠赤外線放射体10を通してバーナ13の燃焼状態を図9のE位置からバーナ風胴を介して確認することができ、バーナ13の燃焼調整を容易に行なうことができる。また、遠赤外線放射体10の後側部位に点検窓63を設けたので、遠赤外線放射体10の組立て作業が容易となる。なお、遠赤外線放射体10の構成として、前後に遮蔽部材を備えないため上記構成と相俟って容易に目視確認の構成を実施できる。
【0039】
次に、図10及び図11に基づき熱風室6及び遠赤外線放射体10への外気導入構成について説明する。
熱風室6の正面視中央部には遠赤外線放射体10を設け、この遠赤外線放射体10には上部及び下部に開口11,12を構成し、熱風室6及び遠赤外線放射体10の前側にバーナ13を対向配置している。そして、熱風室6の前側にはバーナ風胴14を設け、バーナ風胴14の中央部にバーナ13を配置して、バーナ13からの熱風が熱風室6及び遠赤外線放射体10に流れるように構成している。そして、バーナ風胴14の終端側には遠赤外線放射体10の内部及び外周部に向けて空気を狭めながら案内する導風板66,66を設けている。
【0040】
従来装置にあっては、バーナ風胴14の終端側では後側へ流れる熱風が左右両側から中央部に向けて直交するように流れるので、熱風の流れ抵抗が大きかった。しかし、この実施例では前記のように、バーナ13の周囲にバーナ風胴14を設け、バーナ風胴14の熱風を斜め方向の導風板66,66により絞りながら熱風室6における遠赤外線放射体10の内部及び外周部に案内するように構成したので、熱風室6への熱風の流入抵抗が少なくなり乾燥性能を高めることができる。
【0041】
次に、図12に基づき乾燥装置の他の実施例について説明する。
乾燥室3内下部には、通気性網体5a,5aを対向させて傾斜状の穀物流下通路5,5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5をV字型に形成する。各穀物流下通路5,5の上位側は更にV字型を形成するようにして、左右の穀物流下通路5,5の内側を断面菱形の空間部として熱風室6を形成する。
【0042】
なお、菱形断面の空間形成体のうち下半部は、通気網体5a,5aで構成し、逆V字型の上半部は非通気性の板材67により形成している。この上半部を非通気性の板材67で構成するにあたり、例えばステンレス鋼板の板材67として、その下側面を鏡面に仕上げて、遠赤外線放射体10から放射される遠赤外線を斜め下向き左右に反射して左右の穀物流下通路5,5の穀粒にまんべんに放射するように構成している。
【0043】
しかして、逆V字型の板材67の上側面における穀粒の流れを良くして穀粒の滞留を防止しながら、板材67の下側面では遠赤外線放射体10から上側に放射された遠赤外線を下向きに反射して左右の穀物流下通路5,5の穀粒に放射し、遠赤外線の有効利用を図ることができる。
【0044】
また、図13に示すように、上半部の逆V字型の非通気性の前記板材67に代えて、目抜き鉄板68で構成してもよい。このように構成することにより、遠赤外線放射体10から上側に向けて放射された遠赤外線を目抜き鉄板68の孔を通して流下中の穀粒に放射することができて、流下中の穀粒に長く遠赤外線を放射することができて遠赤外線効果を高めることができる。
【0045】
また、図14に示すように、断面菱形空間である熱風室6内をパンチングメタル等の通気性板体からなる分割板69により上下に分割構成し、正面視で分割板69の下側寄りにバーナ13を配置したり、あるいは、熱風室6上部への外気の流れをある程度制限する抵抗板(図示省略)を設けたり、あるいは、熱風室6を構成する上部の逆V字型の通気性板体70の開口率を高め、下部のV字型の通気性板体70の開口率を低くして、熱風室6下部の温度を高めるように構成してもよい。
【0046】
しかして、乾燥領域である穀物流下通路5,5に循環した穀粒は、乾燥領域上部ではテンパリングをすませた状態で水分が抜けやすくなっているので、低温の熱風で無理なく乾燥を促進させ、また、乾燥領域下部では穀粒の水分が抜けにくくなっているので、高い熱風により水分移行を促進しテンパリングに備える状態とする。
【0047】
また、菱形空間である熱風室6内をパンチングメタル等の通気性板体からなる分割板69により上下に分割構成し、熱風室6の上部側を下部側に比較して温度を高めるように構成してもよい。
このように構成すると、乾燥領域である穀物流下通路5,5に循環した穀粒は、乾燥領域上部ではテンパリングをすませた状態で水分が抜けやすい状態であるので、高温の熱風を作用させて一気に乾燥を促進させ、また、乾燥領域下部では穀粒の水分が抜けにくくなっているので、低温の熱風を作用し無理なく乾燥しテンパリングに備える状態とする。
【0048】
次に、図15に基づき外気温度センサ71の設置構成について説明する。
バーナ風胴14を囲うように入口風胴36を配置して機壁正面に取り付け、入口風胴36には外気導入スリット36a,…を形成している。バーナ風胴14の上部にはスリット部14aを構成し、バーナ風胴14におけるスリット部14aの後方位置には鏡65を斜設している。しかして、バーナ13の燃焼状態をスリット部14aを通して鏡65に写し、入口風胴36の前側からバーナ13の燃焼状態を確認することができる。
【0049】
また、入口風胴36におけるスリット部14aの上方部位に外気温度センサ71を取り付け、外気温度センサ71は制御部(図示省略)に接続されている。
しかして、通常の乾燥状態では、入口風胴36とバーナ風胴14との間を流れた風がスリット部14aを経てバーナ風胴14の内部に流れて正確な外気温度を検出することができる。また、吸引ファン15の吸引力が低下する等の異常により、バーナ13の炎が上向きに上がると、スリット部14aを通して外気温度センサ71が急激な温度上昇を検出し、制御部(図示省略)からの指令によりバーナ13の燃焼を停止する制御がなされる。
【0050】
また、72は、入口風胴36の内面に設けるダクトで、該ダクト72を経由して外気温度センサ71に風を送るように構成してもよい。このように構成することにより、ダクト72を通して外気温度センサ71に外気が確実に風が流れ、外気温度の検出精度を向上させることができる。
【0051】
次に、図16に基づきバーナ13の他の実施例について説明する。
バーナ13は次のように構成されている。外側燃焼筒73、外側燃焼筒73の内側に所定間隙あけて設けている内側燃焼筒74、外側燃焼筒73と内側燃焼筒74とで形成される環状の空気噴出口通路75、内側燃焼筒74の中心部に配置されている燃焼盤76、燃焼盤76の内部に形成される混合室77、燃焼盤76の上側に回転自在に設けられている気化筒78、気化筒78の上端部内周面に形成されているオイル拡散体79、燃料を供給するノズル80、イグナイタ(図示省略)、風調ファン(図示省略)等により構成されていて、制御部(図示省略)により制御されながら燃焼する構成である。
【0052】
しかして、点火スイッチ(図示省略)がONされると、風調ファン(図示省略)が回転を開始し、バーナ13への送風が開始され、イグナイタ(図示省略)に通電される。次いで、所定時間後にノズル80から燃料供給が開始され、回転しているオイル拡散体79に燃料が供給される。回転しているオイル拡散体79の遠心力により燃料は拡散されながら気化筒78に送られ、次いで、気化筒78内を下側に向けて移動し、気化筒78の下端部と燃焼盤76との間隙部から燃料は微粒子となって内側燃焼筒74内に放出され、イグナイタ(図示省略)により着火されて燃焼を開始する。
【0053】
気化筒78の外周面が燃焼ガスで熱せられると、気化筒78の内部で燃料はガス化され、気化筒78内部及び混合室77で空気と混合され燃焼盤76内の混合室77に流入し、燃焼盤76から混合ガスが噴出し燃焼する。
バーナ13は前記のようにして燃焼するが、外側燃焼筒73と内側燃焼筒74で形成される空気噴出口通路75から内側燃焼筒74の外周面に沿って空気が環状に噴出し、内側燃焼筒74に沿って環状のエアーカーテンが形成される。従って、二次空気による燃焼への影響を受けにくくなり、少量燃焼時での炎が消えるのを防止することができる。
【0054】
次に、図17に基づきバーナ13の燃焼用空気の導入構成について説明する。
バーナ13は回転気化型バーナで、一側の燃焼盤部分13aと他側のケーシング部分13bとから構成されていて、ケーシング部分13bには気化筒や燃焼用一次空気送風ファン等を内蔵し、これを横向き姿勢にしてバーナ風胴14に収容し、バーナ火炎を機体内側に向かうように設置している。ケーシング部分13bの端部中央には燃焼空気取入用の円形の流入口81を開口している。この流入口81に対向して、流入口81より大径で且つケーシングより小径の円形の板体82を配置し、ケーシング底面より所定間隙(例えば2ミリ程度)の間隙部83だけ浮かせて取り付けている。
【0055】
しかして、バーナ13への燃焼用空気はケーシングより小径の板体82とケーシング底板との間隙部83を通って流入するので、構成を簡素化しコストの低減を図りながら、バーナ13周辺の空気の流動抵抗を少なくし、間隙部83では流速があがり流入空気量を安定させることができる。
【0056】
従来構成では、図18に示すように、バーナ13のケーシング部分13bにケーシングより大径の板体82を所定間隙開けて設けたものがある。このような構成では、板体82がケーシングより大径であるのでバーナ13の周囲を流れる熱風の抵抗となり、また、間隙部83を比較的大きくする必要があり、流入空気量が安定しないという不具合があった。しかし、前記のように構成するとこのような不具合を解消することができる。
【0057】
次に、図19及び図20に基づき穀物乾燥機の張込ホッパ84について説明する。
穀物乾燥機の乾燥室3の側方に張込口85を設け、この張込口85にはその下端部を回動中心とする開閉自在の張込ホッパ84を設けている。張込ホッパ84の内側面左右一側には内側に向けて突出した係止板86を設け、この係止板86の上端部には前後方向(図20では左右方向)に開口している係止穴87を設けている。また、乾燥室3の側壁内側にはロック片88の中間部をピン89で枢支して前後方向に回動自在に設け、このロック片88の一端を前記係止穴87に係合したり離脱する係止部88aとし、他端側を前後方向に流れる熱風を受ける風受け面88bに構成している。
【0058】
そして、張込ホッパ84の取付部にはマイクロスイッチ(図示省略)を設けて、張込ホッパ84が閉鎖状態となると、マイクロスイッチ(図示省略)がONとなって乾燥運転が可能になり、また、張込ホッパ84が開いた状態、あるいは、完全に閉鎖されていない状態では、マイクロスイッチ(図示省略)がOFFとなり、乾燥運転ができないように構成されている。
【0059】
しかして、張込ホッパ84を上方に回動して閉鎖状態とし、後側から前側(図20では右側から左側)に向けて流れる熱風がロック片88の風受け面88bに作用すると、ロック片88は、風受け面88bの自重に抗して時計方向に回動し(図20中実線)、ロック片88の係止部88aが張込ホッパ84側の係止穴87に係合し、張込ホッパ84は閉鎖状態でロックされ、乾燥運転が可能な状態となる。
【0060】
従って、乾燥運転中は熱風の流れがロック片88の風受け面部88bに作用して張込ホッパ84の開放を防止することができ、また、張込ホッパ84が開口したときには乾燥運転が停止されるので、張込ホッパ84が開口した場合のバーナ部の風量不足による異常な温度上昇や、火災を防止しながら乾燥作業をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体の切断側面図
【図2】 全体の一部切断した正面図
【図3】 遠赤外線放射体の斜視図
【図4】 他の遠赤外線放射体の斜視図
【図5】 更に他の遠赤外線放射体の斜視図
【図6】 操作盤の正面図
【図7】 排風ファンの背面図(イ)及び側面図(ロ)
【図8】 要部の切断正面図
【図9】 要部の側面図
【図10】 遠赤外線放射体の斜視図
【図11】 遠赤外線放射体装着状態の正面図
【図12】 熱風室の別例を示す切断正面図
【図13】 熱風室の別例を示す切断正面図
【図14】 熱風室の別例を示す切断正面図
【図15】 バーナ入口風胴の側面図
【図16】 バーナの一部の側断面図
【図17】 一部断面したバーナ全体側面図
【図18】 従来構造を示す一部断面したバーナ全体側面図
【図19】 穀物横張込み部の斜視図
【図20】 ロック機構の側面図
【符号の説明】
1 穀物乾燥機の機枠
2 貯溜タンク
3 乾燥室
4 集穀室
5 穀物流下通路
6 熱風室
7 繰出バルブ7
10 遠赤外線放射体
11 開口
12 開口
13 バーナ
15 吸引ファン
16 排風路
25 下部搬送装置
30 昇降機
31 上部搬送装置
32 垂下軸
33 回転拡散板
61 遮蔽板

Claims (1)

  1. 上部の貯溜室と、中間部の乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、集穀室に集められた穀物を前記貯溜室に還元する昇降機等の循環移送手段とからなる穀物乾燥機において、左右の穀物流下通路の間に遠赤外線放射体を配置した熱風室と左右の穀物流下通路の外側に配置されていて吸引ファンに通じる排風室とで前記乾燥室を構成し、前記乾燥室前壁の外側にはバーナを収容したバーナ風胴を設け、該バーナ風胴を前記遠赤外線放射体の入口部に連通し、左右の前記穀物流下通路の下部合流部の下方部位に繰出バルブを設けて下方の集穀室に穀物を繰り出すように構成し、前記熱風室における前記遠赤外線放射体の下方部位で且つ前記繰出バルブの上方部位に断面逆V字型の遮蔽板を設け遠赤外線放射体の下部には開口を設けたことを特徴とする穀物乾燥機。
JP2003170956A 2002-11-27 2003-06-16 穀物乾燥機 Expired - Fee Related JP4126394B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003170956A JP4126394B2 (ja) 2003-06-16 2003-06-16 穀物乾燥機
CN 200310116146 CN1239878C (zh) 2002-11-27 2003-11-17 谷粒干燥机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003170956A JP4126394B2 (ja) 2003-06-16 2003-06-16 穀物乾燥機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005009691A JP2005009691A (ja) 2005-01-13
JP4126394B2 true JP4126394B2 (ja) 2008-07-30

Family

ID=34095605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003170956A Expired - Fee Related JP4126394B2 (ja) 2002-11-27 2003-06-16 穀物乾燥機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4126394B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5100208B2 (ja) * 2007-05-31 2012-12-19 株式会社山本製作所 穀物乾燥装置
JP6525149B2 (ja) * 2015-07-09 2019-06-05 株式会社サタケ 穀物乾燥機における熱風室の排塵装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005009691A (ja) 2005-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6365167B2 (ja) 穀物乾燥機
JP4126394B2 (ja) 穀物乾燥機
JP5211856B2 (ja) 排風循環型穀粒乾燥機
JP2005315496A (ja) 遠赤外線穀粒乾燥機
JP4273984B2 (ja) 穀物乾燥機
JP2004177002A (ja) 穀物乾燥機
JP2006038407A (ja) 穀粒乾燥機
JP3870850B2 (ja) 穀粒乾燥機
JP3330914B2 (ja) 穀物遠赤外線乾燥装置
JP3870817B2 (ja) 穀粒乾燥機
JP4019657B2 (ja) 遠赤外線穀粒乾燥機
JP2000241269A (ja) 穀粒乾燥機における風圧検出装置
JP4483411B2 (ja) 穀粒乾燥機
JP2005009732A (ja) 穀物遠赤外線乾燥装置
JP3968494B2 (ja) 穀粒乾燥機の外気温度検出装置
JP3316954B2 (ja) 穀粒乾燥機の燃焼装置
JP2005009731A (ja) 穀物遠赤外線乾燥装置
JPS5926230Y2 (ja) 穀粒通風乾燥装置
JP3332789B2 (ja) 穀物遠赤外線乾燥装置
JP2000329465A (ja) 穀物遠赤外線乾燥装置の運転制御方法
JPH02209197A (ja) ガス衣類乾燥機
JP3674104B2 (ja) ガス衣類乾燥機
JPH07103652A (ja) 穀粒乾燥機の燃焼装置
JPH05256575A (ja) 穀粒乾燥機
JP2001033157A (ja) 遠赤外線放射体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080408

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080421

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4126394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140523

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees