JP4389118B2 - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀粒を下部搬送螺旋に集穀する壁面と乾燥通路を形成する多孔板とにより形成される集穀室に配設した遠赤外線放射体と該遠赤外線放射体を備えた穀粒乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遠赤外線放射体としては図16に示す特許第3043572号がある。この遠赤外線放射体101は空洞状の遠赤外線放射体であって、該遠赤外線放射体101の基端側は熱風発生装置102に接続され、吐出側は屈曲噴焔筒103を経て取出し槽104の一側より挿入した両端開放状の吸気筒105に接続開口して、屈曲噴焔筒103より噴出する燃焼熱気と吸入外気とを撹拌混合して取出し槽104内に乾燥用熱風を流通せしめる構成である。
【0003】
前記従来例では遠赤外線放射体101から排出された燃焼熱気を外気と攪拌混合するため、屈曲噴焔筒103と吸気筒105を配設するための空間が必要である。しかし、伝動部を該屈曲噴焔筒103近傍に設ける従来機型の乾燥機にあっては断熱や遮熱装置が必要で、この装置を設けないためには伝動装置を前記該屈曲噴焔筒103から遠ざける必要が生じる。このため、取出し槽104を含む機枠の高さを高くする必要がある。
【0004】
また、図17に示す特開平10−300347号公報には、遠赤外線放射体の温度の均一化を図るために、遠赤外線放射体内の熱風発生装置204側寄りに、ステンレスなどの耐熱板で形成された通風抵抗盤202、203を設けた例が開示されている。
【0005】
しかし、通風抵抗板202は主筒201内部の通風路断面の約50%を遮断するものであり、通風抵抗板203は約20%を遮断するものとして組み合わせている。この場合、遠赤外線放射体内の通気抵抗が大きく所定の風量を発生するために所要動力を多くする必要がある。
【0006】
さらに、図18に示す特開平10−206016号公報には、遠赤外線を放射する放射管301が第二の熱分配室303から延設され、該第二の熱分配室303は連通管304を介して第一の熱分配室302およびバーナ305と連通する構成が開示されている。第一の熱分配室302、第二の熱分配室303、連通管304および放射管301はそれぞれ分離、独立しているため、遠赤外線装置が大がかりなものとなり、できるだけ機体高を低くしたい穀粒乾燥機にあっては、これら熱分配室を乾燥通路下部の集穀室内に設置できないという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑み、熱風発生装置による熱風と外気との混合が促進され、通気抵抗が少なく、その結果、所要動力の少ないコンパクトな遠赤外線放射体を備えることにより、伝動構成に断熱や遮熱手段を講じる必要がなく、機体高を低くできる穀粒乾燥機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、一端開口部を熱風を生成する熱風発生装置(4)に対向して配設した遠赤外線放射体(1)を設け、該遠赤外線放射体(1)内部には熱風を通気する導管(17)を設け、機枠(3)後部には外気吸引用後開口部(6)を設け、機枠(3)前部には外気を吸引する外気吸引用前開口部(18)と該外気吸引用前開口部(18)から外気を吸引する外気吸引管(20)を設け、外気吸引管(20)と導管(17)を仕切り部材(21)で仕切り、前記外気吸引用後開口部(6)及び外気吸引用前開口部(18)から吸引された外気と、熱風発生装置(4)で生成した熱風とを合流させて乾燥用熱風として穀粒に供給する構成とし、外気吸引用後開口部(6)及び外気吸引用前開口部(18)から吸引された外気と、熱風発生装置(4)で生成した熱風とを合流させる合流部(7)を機枠(3)後ろ寄りに形成したことを特徴とする穀粒乾燥機とする。
【0009】
請求項2の発明は、合流部(7)下方に熱風及び外気を上方へ滑走させる湾曲部材(22)を設けたことを特徴とする請求項1記載の穀粒乾燥機としたことを特徴とする。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の作用と効果】
請求項1の発明によれば、乾燥に必要な空気量を機枠(3)前部と機枠(3)後部夫々に設けた前開口部(18)および外気吸引用後開口部(6)から吸引することができて、通気抵抗が少なく、従って吸引用の送風装置(19)の所要動力を低減できる。更に、仕切り部材(21)を介して熱風側から外気吸引管(20)側へ熱が伝達し、低温外気を暖め、外気が合流部(7)に到達したときには前記熱風との温度差が小さくなり、混合空気の温度むらが少なくなるとともに、遠赤外線放射体(1)をコンパクトにできる。しかも、合流部(7)を機枠(3)後部寄りに形成しているため、遠赤外線を放射するために必要な遠赤外線放射部(遠赤外線放射体のうち遠赤外線放射材料を塗布または溶射している表面)を略機枠(3)全長に渡って設けることができ、集穀室を流下する穀粒に均一に遠赤外線を放射することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、湾曲部材(22)を設けたので、熱風と機枠(3)後部から吸引された外気との衝突がなく、圧力損失が少なくなり動力損失を低減できる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態に係る遠赤外線放射体1を図面に基づいて説明する。図1は遠赤外線放射体1の側面断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は遠赤外線放射体1の他の例を示す図である。
【0023】
図4は図3のB−B線断面図、図5は遠赤外線放射体1の他の例を示す図であり、図6は図5のC−C線断面図、図7は遠赤外線放射体1の他の例を示す図であり、図8は図7のD−D線断面図である。
【0024】
図9は穀粒乾燥機30における遠赤外線放射体1の配置をしめす側面断面図であり、図10の(a)は図9のE−E線断面図を示し、(b)は機枠3後部の伝動装置8を示し、図11は定量繰出装置の断面図を示す。穀粒乾燥機30に利用される遠赤外線放射体1は、後述する集穀室14を流下する穀粒に遠赤外線を放射し、穀粒を直接加熱し、穀粒の水分拡散を促進するためのもので、ステンレス等できた筐体表面にアルミナ・チタン系の遠赤外線放射材料を塗布または溶射してできている。
【0025】
遠赤外線放射体1は図1に示すように、一端開口部2を熱風を生成する穀粒乾燥機30の熱風発生装置4に対向して配設し、他端開口部を機枠3後部に設けた外気吸引用後開口部6に当接、連通しており、遠赤外線放射体1内部には前記熱風発生装置4により発生した熱風と前記機枠3後部に設けた後開口部6から吸引された外気とが攪拌混合する合流部7が形成されるようにしている。
【0026】
また、該合流部7は、後述する穀粒乾燥機機枠3の伝動装置8を有する後部壁面よりも内側で後部壁面寄りに設けられ、該合流部7の上方には混合された乾燥用熱風が吐出される開口部9が設けられている。前記開口部9から吐出した乾燥用熱風は遠赤外線放射体1上部で、機枠3の前後に渡り架設している多孔を設けた多孔板10に沿って機体の前後方向に拡散し、該多孔板10の多孔から乾燥通路11へと通気される。
【0027】
また、前記合流部7は図2に示すように、一方は前記熱風のみが通気し、他方は前記外気のみが通気する開口部5,6を有するように熱風側仕切り部材12と外気側仕切り部材13を設けており、該合流部7において熱風と外気とがスパイラル状に旋回しながら混合し、該合流部7の上方の開口部から乾燥用熱風となって吐出するようにしている。
【0028】
この様にすると、遠赤外線放射体1を機枠3内部に備えたことにより、伝動装置8に熱が直接伝達されないため、伝動装置8を断熱、遮熱する必要がなく、簡易な伝動構成にすることができる。また、前記合流部7を機枠3後部寄りに形成しているため、遠赤外線を放射するために必要な遠赤外線放射部(遠赤外線放射体1のうち遠赤外線放射材料を塗布または溶射している表面)を略機枠3全長に渡って設けることができ、集穀室15を流下する穀粒に均一に遠赤外線を放射することができる。さらに、乾燥用熱風が開口部9から上方へ自然と流れ、多孔板10から機枠3の前後に渡って均一な風量と温度分布状態で上方の乾燥通路11へ通気することができ、通気抵抗の少ない、コンパクトな遠赤外線放射体1にすることができる。
【0029】
このように、通気抵抗の少ない、コンパクトな遠赤外線放射体1のため、穀粒乾燥機をコンパクトにすることができ、通気抵抗が少ない分、送風装置19の所要動力を少なくできるという効果を奏する。図3、図4は遠赤外線放射体1を遠赤外線放射体1の軸方向に略水平の仕切り部材16により仕切った場合を示す。
【0030】
前記熱風発生装置4によって発生した熱風を、仕切られた遠赤外線放射体1の下方の導管17に通し、機枠3後部に設けた外気吸引用後開口部6から吸引した外気へ、下方から合流させるもので、熱風は前記外気と合流部7において混合しながら該合流部7上方に設けた開口部9から乾燥用熱風となって吐出する。
【0031】
この様にすると、熱風の浮力により低温の外気を押し上げ、遠赤外線放射体1の上面において混合を促進し、該遠赤外線放射体1上部に設けた開口部9から温度むらの少ない状態で乾燥用熱風が吐出される。図5、図6は遠赤外線放射体1の一端開口部を熱風を生成する熱風発生装置4に対向して配設しながら、機枠3前部に設けた外気吸引用前開口部18とも連通し、他端を機枠3後部に設けた外気吸引用後開口部6に当接、連通した場合を示す。
【0032】
外気が遠赤外線放射体1の前方および後方から吸引され、機枠3後部において熱風と合流した後、遠赤外線放射体1の合流部7上方の開口部9から乾燥用熱風となって吐出される。この様にすると、乾燥に必要な空気量を機枠3前部と機枠3後部夫々に設けた前開口部18および外気吸引用後開口部6から吸引することができて、遠赤外線放射体1内部の外気、熱風夫々を通気する導管17内の流速を速める必要がないため、通気抵抗が少なく、従って吸引用の送風装置19の所要動力を低減できる。
【0033】
また、機枠3前部に配設した外気吸引用前開口部18から外気を吸引する外気吸引管20の周囲を、前記熱風発生装置4により生成した熱風を通気する導管17が覆うように構成しているため、外気吸引管20外側を流れる高温熱風から内側の低温外気へ熱が伝達され、低温の外気でも外気が前記合流部7に到達したときには前記熱風との温度差が小さくなり、混合空気の温度むらが少なくなる。
【0034】
さらに、外気吸引管20の前記合流部7側の先端が上方へ湾曲20aしているため、熱風と機枠3後部から吸引された外気との合流部7における気流の乱れによる影響が少なく、前記機枠3前部に配設した外気吸引用前開口部18からの外気吸引を安定して行える。
【0035】
図7,図8は機枠3前部に設けた外気吸引管20と熱風を通気する導管17とを仕切り部材21を設けることにより一体的に構成したもので、該仕切り部材21を介して熱風側から外気吸引管20側へ熱が伝達し、低温外気を暖め、外気が前記合流部7に到達したときには前記熱風との温度差が小さくなり、混合空気の温度むらが少なくなるとともに、遠赤外線放射体1をコンパクトにできるという効果を奏する。
【0036】
また、前記合流部7下方に前記熱風および前記外気を上方へ滑走させる湾曲部材22を設けたため、前記熱風と機枠3後部から吸引された外気との衝突がなく、圧力損失が少なくなり動力損失を低減できる。つぎに、遠赤外線放射体1を利用した穀粒乾燥機30について図9、図10により説明する。
【0037】
穀粒乾燥機30は、主として、穀粒を張込ホッパ31と穀粒を定量循環させるための定量繰出装置32、熱風発生装置4および遠赤外線放射体1を備えた機枠基部33と、穀粒に乾燥用熱風を晒す乾燥通路11上方に設けた乾燥部34と、穀粒を貯留するための貯留室35を順次重積した機枠3と、前記機枠基部33に繰り出され集穀された穀粒を再び機枠3上方の貯留室35へ搬送するための昇降機36、該昇降機36から搬送された穀粒を機枠3中央へ搬送する上部搬送螺旋37および拡散装置38から構成され、これらの運転は機枠3前部に設けたコントローラ39によって制御されている。
【0038】
前記機枠基部33には、前述の張込ホッパ31、定量繰出装置32の他に、繰り出された穀粒を前記昇降機36に搬送するための下部搬送螺旋40が設けられており、伝動装置8である定量繰出装置32、下部搬送螺旋40は図10(b)の如く夫々、機枠3後部に設けたモータ41a、41bによりチエン42a、ベルト42b等を介して駆動される。
【0039】
なお、定量繰出装置32は図11に示すように、端部に折り曲げ部を有す一対の円弧形状の金属からなるカバー81、81によりその両側方を覆われ、該カバー81の下部にはステー82が固着され、左右のステー82、82は、その周囲を金属または樹脂からなるカバー85により覆われたスプリング等の弾性部材84により相互に引き合っており、前記カバー81の上部の折り曲げ部は乾燥室51を形成する多孔板に設けられたピンに、スプリング等の弾性体83を介して圧着されている。この様にすると、カバー81が弾性体83,84により常に定量繰出装置32に接しようとするため、定量繰出装置32とカバー81に多少の組立誤差があっても、カバー81の円弧部内面が定量繰出装置32の外周と接し、穀粒の漏れを防止し、安定した繰出を行えるという利点がある。
【0040】
また、機枠基部33の前後壁面中央にはそれぞれ開口部43、6が設けられ、前部開口部43には熱風発生装置4が配設されており、前述の遠赤外線放射体1が一端開口部2を該熱風発生装置4に対向し、他端を前記外気吸引用の後開口部6に当接、連通して設けられている。
【0041】
乾燥部34は、上方から前記定量繰出装置32に臨み、穀粒の流下通路を形成する多孔板からなる乾燥室51と、該乾燥室51を通気した乾燥用熱風を機枠3後部に設けた送風装置19に案内する排風室44からなり、該排風室44には該送風装置19を駆動するモータ45が配設され、前記熱風発生装置4近傍には回転角度を検出するセンサを具備した風量センサ46が設けられている。
【0042】
昇降機36は前記下部搬送螺旋40により搬送された穀粒をバケット48により揚穀するもので、無端のベルト49に多数個のバケット48が所定間隔で取り付けられており、該昇降機36の一側には、該バケット48からこぼれた穀粒の水分を検出するための水分計50が取り付けられている。
【0043】
貯留室35中央上部には拡散装置38が設けられ、該拡散装置38は上部搬送螺旋37の終端部に位置し、上部搬送螺旋37により回転駆動されている。次に、穀粒乾燥機30の動作について説明する。張込ホッパ31から張り込まれた穀粒は、集穀室15を形成する集穀板52を滑り、下部搬送螺旋40により昇降機36に搬送される。昇降機36により揚穀された穀粒は、上部搬送螺旋37、拡散装置38を経て貯留室35へ貯留され、コントローラ39により乾燥運転が開始されるまで、穀粒は貯留室35内に停留される。
【0044】
乾燥運転が開始されると、貯留室内の穀粒は、前記定量繰出装置32により順次繰出し流下され、前記乾燥室51において前記遠赤外線放射体1上部の開口部9から吐出された乾燥用熱風に晒されて乾燥される。定量繰出装置32から繰り出された穀粒は、集穀板52上を滑り、下部搬送螺旋40に至る。このとき、前記遠赤外線放射体1により遠赤外線が穀粒に放射され、穀粒内部が直接加熱されるために水分拡散が促進され、昇降機36、上部搬送螺旋37、拡散装置38を経由して再び貯留室35に配穀された穀粒は、次に乾燥室51で乾燥用熱風に晒されるまでの間、穀粒内部の水分を穀粒表部へ拡散させ乾燥しやすい状態になっている。
【0045】
この一連の循環動作を行うことにより、穀粒は徐々に乾燥され、前記水分計50により検出した水分が所定水分になると自動的に熱風発生装置4を停止し、所定時間後または集穀室15内の温度を検出する温度センサ53の検出値が、所定値を下回ると自動停止する。
【0046】
熱風発生装置4を停止するための水分計50は、図12の構成であり、上方から順に、昇降機36のバケット48から落下した穀粒を搬送するための送りローラ55、切替弁56、一対の籾摺りロール57、水分検出用の一対の電極ローラ58が配設されている。前記切替弁56は検出した穀粒の水分値に基づいて送りローラ55から送られた穀粒を籾摺りロール57あるいは電極ローラ58に分岐供給するものである。また、水分計50には前記送りローラ55、切替弁56等を運転制御するためのモータ60、電磁弁61及び制御部62を有し、検出した水分値の信号はケーブルを介してコントローラ39に入力され、前記熱風発生装置4が該コントローラ39により運転制御されている。
【0047】
また、前記切替弁56の動作を図13(a)により説明する。コントローラ39に設けたスイッチ(図示省略)により乾燥運転が開始されると、コントローラ39により水分計50に水分測定開始信号が送信され、水分計50は穀粒の水分検出動作に入り、送りローラ55、電極ローラ58を回転する。このとき、切替弁56は穀粒を直接、電極ローラ58へ供給する位置に切替ている(S1)。該電極ローラ58にて検出された検出電圧から制御部62にて水分値信号に変換され、所定粒数の穀粒が供給されると平均水分値がコントローラ39にて算出される(S2)。該平均水分値が予め設定された設定値αを下回っているかが判定され(S3)、設定値α以上の場合は、切替弁56は初期測定のまま電極ローラ58へ直接籾を供給する位置にあり、水分は籾の状態で測定される(S4)。
【0048】
設定値αを下回っていると判定されると前記切替弁56は、籾摺りロール57へ穀粒を分岐供給するように電磁弁61により設定され、同時に籾摺りロール57が駆動し、籾は玄米に摺られてからシュート59を介して電極ローラ58へ、供給され、水分測定される。
【0049】
そして、所定粒数になったかカウントされ、所定粒数に達すると平均水分値がコントローラ39にて算出され、以降は、前記(S1)、(S2)、(S3)の動作を経ず、送りローラ55にて供給された籾を籾摺りロール57にて籾摺りし、水分計50内を通気する選別風により選別された玄米が前記電極ローラ58にて水分測定され、所定粒数の平均水分値により、周知の乾燥制御および表示が行われるという玄米水分測定に移行する(S5)。なお、前記切替弁56の分岐供給動作は、コントローラ39において、穀物種類が「籾」に設定されている場合であるのはいうまでもない。
【0050】
籾摺り手段を装備しておらず、籾の状態で籾殻と共に電極ローラ58で圧砕して玄米の水分値を換算して求めていた従来の水分検出方法に比べ、玄米のみで直接測定することができ、籾殻の水分の影響がないため、測定水分精度を高めることができるが、水分が17%付近を越えると籾摺りが困難になるため、水分値の高い乾燥初期から一律に籾摺り動作を行うと、籾摺りロール57の摩耗や、駆動装置の故障あるいは水分精度が却って悪くなるという欠点がある。
【0051】
水分計50の切替弁56および籾摺りロール57が、前記動作をするように制御すると、確実に籾を玄米にして水分を測定することができ、籾摺りロール57の早期摩耗や故障を防止することができる。さらに、前記シュート59から前記電極ローラ58の間に周知の色彩選別装置63を設け(図12鎖線部)、前記水分設定値αに基づいて前記同様に切替弁56、籾摺りロール57、色彩選別装置63を動作し、該籾摺りロール57から落下した穀粒を色彩選別装置63で選別し、整粒玄米のみ前記電極ローラ58に供給する構成にすると、さらに測定水分精度が向上する。
【0052】
すなわち、図13(b)に示すごとく、測定した平均水分値が設定値αを下回っていると、前記切替弁56、籾摺りロール57および色彩選別装置63が動作する(S5)。色彩選別装置63の測定値が予め設定している基準値βを越えるか判定され、基準値βを越えると整粒玄米と判定され、コントローラ39に信号出力され記憶される(S6)。基準値β以下の場合は信号出力されない(S7)。そして、整粒玄米が所定粒数に達したかが判定され(S8)、コントローラ39により平均値が算出され(S9)、以降は、前記同様に(S1)、(S2)、(S3)の動作を経ず、送りローラ55にて供給された籾を籾摺りロール57にて籾摺りし、続いて色彩選別装置63により整粒玄米に選別し、整粒玄米が前記電極ローラ58にて水分測定され、所定粒数の平均水分値により、周知の乾燥制御および表示が行われるという玄米水分測定に移行するのである(S10)。
【0053】
つぎに、前述した風量センサ46の構成と動作を説明する。該風量センサ46は前記送風装置19により穀粒乾燥機30内部に吸引される風量を間接的に検出するためのもので、前記熱風発生装置4近傍に設けられ、回転角度を検出するセンサを具備している。機枠に固定された該回転角度検出センサ65には先端にプレート66を有すアーム67が軸支され、吸引風の風圧により該プレート66がアーム67の軸回りに回転し、この回転を前記回転角度検出センサ65が検出し、コントローラ39へ信号出力するものである。
【0054】
乾燥運転が開始されると、コントローラ39は所定時間毎に前記出力信号を記憶し、所定時間毎の移動平均値を求め、予め設定している設定値γと比較し、設定値以下の場合は風量不足として熱風発生装置4の停止等の異常処理に移行する(図14)。
【0055】
従来の風量センサは前記プレート66を有すアーム67には0N−0FFのスイッチが設けられていたため、突風が吹いた場合のように瞬間的な吸引風の変動や、定量繰出装置32による乾燥室51内の穀粒の疎密に基づく風量変動に敏感で、しばしばチャタリングを生じ誤動作を生じるという欠点があった。前記風量センサ46による検出値を移動平均処理することにより瞬間的な変動を除去することができ、安定した風量の検出が可能となり、風量不足の判定精度が向上する。
【0056】
つぎに、表面に遠赤外線放射材料を塗布または溶射した箇所の遠赤外線放射体1内面の形状について説明する。図15の(a)、(b)は遠赤外線放射体1内面の実施例を示し、集穀板52を流下する穀粒に対向する前記遠赤外線放射体1の下部内面70には、プレート71または棒材72が熱風発生装置4側から機枠3後部に渡り、所定高さもって所定間隔で千鳥状に敷設されていることを特徴とする。
【0057】
この様にすると、遠赤外線放射体1の下部に通気抵抗を増大させることなく、受熱面積の広い伝熱部を形成することができ伝熱効率を向上することができると共に、遠赤外線放射体1の下部の温度分布を一様にすることができる利点がある。
【0058】
また、受熱面積を増加するために、遠赤外線放射体1下部を図15の(c)のごとく浪板状73に形成してもよい。この様にすると、受熱面積の増加ばかりでなく、浪板の凹凸部において熱風の乱れが起こり、伝熱を促進するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は一実施形態に係る遠赤外線放射体の側面断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図 である。
【図3】 遠赤外線放射体の他の例を示す図である。
【図4】 図3のB−B線における断面図 である。
【図5】 遠赤外線放射体の他の例を示す図である。
【図6】 図5のC−C線断面図 である。
【図7】 遠赤外線放射体の他の例を示す図である。
【図8】 図7のD−D線断面図である。
【図9】 穀粒乾燥機30における遠赤外線放射体の配置をしめす側面断面図である。
【図10】 (a)は図9のE−E線断面図を示し、(b)は機枠後部の伝動装置を示す。
【図11】 定量繰出装置の断面図である。
【図12】 水分計の構成を示す。
【図13】 水分計の動作を示すフローである。
【図14】 風量センサのフローである。
【図15】 遠赤外線放射体における遠赤外線放射材料塗布部の内面の部分斜視図である。
【図16】 従来の遠赤外線放射体である。
【図17】 従来の遠赤外線放射体である。
【図18】 従来の遠赤外線放射体である。
【符号の説明】
1…遠赤外線放射体
4…熱風発生装置
6…外気吸引用開口部
7…合流部
9…開口部
11…乾燥通路
16…仕切り部材
17…導管
18…外気吸引用開口部
19…送風装置
21…仕切り部材
22…湾曲部材
30…穀粒乾燥機
39…コントローラ
51…乾燥室
Claims (2)
- 一端開口部を熱風を生成する熱風発生装置(4)に対向して配設した遠赤外線放射体(1)を設け、該遠赤外線放射体(1)内部には熱風を通気する導管(17)を設け、機枠(3)後部には外気吸引用後開口部(6)を設け、機枠(3)前部には外気を吸引する外気吸引用前開口部(18)と該外気吸引用前開口部(18)から外気を吸引する外気吸引管(20)を設け、外気吸引管(20)と導管(17)を仕切り部材(21)で仕切り、
前記外気吸引用後開口部(6)及び外気吸引用前開口部(18)から吸引された外気と、熱風発生装置(4)で生成した熱風とを合流させて乾燥用熱風として穀粒に供給する構成とし、外気吸引用後開口部(6)及び外気吸引用前開口部(18)から吸引された外気と、熱風発生装置(4)で生成した熱風とを合流させる合流部(7)を機枠(3)後ろ寄りに形成したことを特徴とする穀粒乾燥機。 - 合流部(7)下方に熱風及び外気を上方へ滑走させる湾曲部材(22)を設けたことを特徴とする請求項1記載の穀粒乾燥機。
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