JP2005314356A - フルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの製造方法 - Google Patents

フルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】医薬・農薬の中間体として、また含フッ素基導入試薬として有用なフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを従来よりも穏和な条件で、簡便に製造する手段を提供する。
【解決手段】パーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物を含フッ素アルコールと塩基の存在下、反応させ、フルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを製造するにあたって、有機溶媒を使用せず、水を溶媒として共存させる。反応温度は−10℃以上、40℃以下、水の量が、含フッ素アルコール1gあたり、0.2g以上、5g以下であることが特に好ましい。この方法によって例えば、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートが効率よく製造でき、廃棄物の排出量も従来よりも格段に少なくなる。
【選択図】なし


Description

本発明は、医薬・農薬の中間体、含フッ素基導入試薬、有機溶媒として有用なフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの製造方法に関する。
式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネート
CmHaFbOSO2CnF(2n+1) [3]
(式中、mは1〜10の整数を表し、aは0または正の整数、bは正の整数であり、かつ、a+b=2m+1である。nは1〜4の整数を表す。)
は医薬・農薬の中間体として、また含フッ素基導入試薬として有用な中間体である。
これらの化合物は、通常、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物
CnF(2n+1)SO2X [1]
(式中、XはFまたはClを表す。nは1〜4の整数を表す。)
と式[2]で表される含フッ素アルコール
CmHaFbOH [2]
(式中、mは1〜10の整数を表し、aは0または正の整数、bは正の整数であり、かつ、a+b=2m+1である。)
を、塩基の存在下、反応させることによって製造される(非特許文献1、特許文献1)。これらの文献に記載された方法においては、選択率を向上させるため、溶媒として塩化メチレン、ベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)が用いられている。
一方、特許文献2においては、無溶媒下で、かつ冷却条件下において該反応を行うと、好適な選択率でフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートが生成することが開示されている。
Journal of Organic Chemistry (米国),1965年、第30巻 p.4322〜p.4324 米国特許3419595号明細書 特開平7−149709号公報
フルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と含フッ素アルコールから、フルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを生成する反応は、溶媒の種類によって選択性が影響されやすい。従来、比較的好適な溶媒としては塩化メチレン、ベンゼン、DMF等が使用されており、これらの有機溶媒(特に塩化メチレンが好まれる)を用いるとき、副生物の生成が比較的抑制され、高い選択率で目的物を製造できる(非特許文献1、特許文献1)。しかし、これらの有機溶媒は環境に与える負荷が大きい。特に、塩化メチレン等のハロゲン系炭化水素は、有害物質として種々の法律で規制されている化合物であり、閉鎖系内で使用する必要があるため、工業的な利用には大きな負担がかかる。
一方、特許文献2においては、無溶媒であっても、強く冷却して対象とする反応を行うと、高い選択率で目的の反応を進行させられることが開示されている。しかしながら、この無溶媒法ではかなり強い冷却条件が要求される。すなわち、副生物の生成を効果的に防ぐには、−40℃もしくはそれ以下の低温が必要であり、工業的な実施には負担がかかる。比較的穏和な冷却条件である0℃付近で反応させると副生物が生じやすく、反応後の精製操作に過大な負担がかかる(後述の比較例を参照)。このように、目的とする化合物を工業的に生産するためには、特許文献2の方法も必ずしも満足のいくものでなかった。
このように、純度の高いフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを工業的に製造するために、環境負荷のかからない溶媒を使用し、穏和な条件で、副生成物を伴わずにより効率的かつ実施できる工業的な製造方法の確立が望まれていた。
本発明者らはかかる問題点を解決するために、フルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを工業的に容易に製造する方法につき、鋭意検討を行った。その結果、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物に、塩基存在下、式[2]で表される含フッ素アルコールを混合して反応させる際、溶媒として水を用い、有機溶媒を共存させないことにより、穏和な条件で短時間かつ高い選択率で当該目的物が得られ、副生成物の生成が劇的に抑えられることを見出した。
当初、本発明者らは溶媒として水を用いた場合、原料である式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物が、含フッ素アルコールとではなく水と反応し、加水分解を起こしてしまい、当該目的物を得ることが困難であることを予測していた。しかしながら、本発明者らは実際に加水分解は起こらずに、該パーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物が含フッ素アルコールと優先的に反応し、当該目的物を良好に得られるという、驚くべき知見を得た。
さらに、系内に水を共存させ、有機溶媒を使用しないと、各試薬が良好に溶解するのみならず、特許文献2に比べて、過酷な冷却条件を必要とせずに、高い選択率で、式[3]で表される目的物が得られることが判明した。
また、本発明で対象とする反応には、副反応として、式[5]で表される含フッ素ハロゲン化炭化水素
CmHaFbX [5]
(式中、m,a,bの意味は式[2]と同じ。Xは式[1]と同じ。)
の生成が起こる。従来技術の有機溶媒を用いた方法および無溶媒法では、穏和な条件(−20〜+90℃、典型的には−10〜+40℃、例えば0℃付近)では、この副反応は特に顕著となり、収率の低下、後の精製工程の負担増大を招くため、この副生成物を抑える為には非常に強い冷却条件が必要であった。それに比べ本発明では、溶媒として水を用い、他に有機溶媒を使用しないことにより、この副反応は劇的に減少し、式[5]で表される含フッ素ハロゲン化炭化水素の生成を最小限に抑制できることがわかった。
この結果、工業的に実施の容易な穏和な条件において、従来技術よりも高い収率で目的物を合成でき、しかも有機溶媒を用いないため、環境に負荷がかからず、廃液処理も容易になり、処理費用も軽減することも可能となった。本発明により、目的とするフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートが従来よりも格段に高い生産性で製造できることとなった。
本発明者らはさらに、上記、水を共存させるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネート生成反応が、特定の条件において特に好ましいことを見出した。まず、好ましい温度領域である−10℃以上、40℃以下において、使用する水の量が、式[2]で表される含フッ素アルコール1gあたり、0.2g以上、5g以下の範囲であると、生産性も選択性も高く、反応を特に好適に実施できることを見出した。
すなわち本発明は、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と、式[2]で表される含フッ素アルコールを塩基の存在下、反応させる際、水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させないことを特徴とする、式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの製造方法を提供する。
本発明は、医薬・農薬の中間体として、また含フッ素基導入試薬として有用なフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを簡便に効率良く製造する手段を提供する。本発明の方法によれば、副生成物である含フッ素ハロゲン化炭化水素が生じにくく、有機溶媒を使用しないため生産性がよく、有害物質である塩化メチレン等のハロゲン系炭化水素等の廃棄物も削減できることから、目的物を製造する上で特に有用な方法である。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の出発原料である式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化類は、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基、スルホニル基を有し、末端にF原子またはCl原子が結合した酸ハライド化合物である。式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物は具体的にはトリフルオロメタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド、ペンタフルオロエタンスルホニルクロリド、ペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルクロリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルフルオリド、ノナフルオロブタンスルホニルクロリド、ノナフルオロブタンスルホニルフルオリドが挙げられる。
これらのうち、生成物の有用性、水を共存させることの生産性向上の効果が特に顕著であることからトリフルオロメタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドが好ましく、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドが特に好ましい。
本発明の出発原料である式[2]で表される含フッ素アルコールは、炭素数1〜10のアルキル基を有し、直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基またはアリール基で少なくとも1個のHがFで置換されている化合物である。式[2]で表される含フッ素アルコールは具体的には、2,2,2−トリフルオロエタノール、3,3,3−トリフルオロプロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、2,2,2-トリフルオロイソプロパノール、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノール、3,5-ジフルオロベンジルアルコール、3−フルオロシクロヘキサノール、3−フルオロデシルアルコール等が挙げられるが、これらに限定されない。
これら含フッ素アルコールのうち、生成物の有用性、水を共存させることの効果が特に顕著であることから、炭素数が1〜6のアルキル基を有する化合物が好ましく用いられる。具体例としては、2,2,2−トリフルオロエタノール、3,3,3−トリフルオロプロパノール、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノールが好ましく、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノールが特に好ましい。
式[1]で表される化合物と、式[2]で表される化合物の組み合わせとして、特に好ましいものを次の表1に列挙する。これらのものは、生成物が有用であり、水を共存させたときの反応性向上の効果も顕著である。
Figure 2005314356
式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と式[2]で表される含フッ素アルコールの混合比に特別の制限はないが、1:1のモル比での反応であるため、両者を等モル比率(1:1)前後で混合することが好ましい。ただし、一方が他方よりも著しく高価である場合は、高価な試薬を完全に反応に消費させるために、安価な化合物をやや過剰に用いることも差し支えなく、経済的にかえって好ましい場合がある。しかし、上記表1にまとめた組み合わせにおいては、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と式[2]で表される含フッ素アルコールの比は1:1程度でよい。具体的には、含フッ素アルコール1モルに対して、パーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物は通常0.5〜2モルであり、0.9〜1.5モルが好ましく、1〜1.2モルがさらに好ましい。
反応に使用する塩基としては水に1mol・dm-3の濃度で溶解したときのpHが8以上となる強度を有する塩基が好ましい。塩基としてはアンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の第3級アミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン等の第2級アミン、プロピルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン等の有機塩基が挙げられる。
使用する塩基は無機塩基及び有機塩基、共に制限はない。塩基として無機塩基を用いる場合、具体的にはアンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどが使用できる。これらのうち、反応が円滑に進行することから、炭酸カリウムが特に好ましい。塩基として有機塩基を用いる場合、具体的にはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の第3級アミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン等の第2級アミン、プロピルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン等が挙げられるが、トリエチルアミンのような第3級アミンを用いると、反応が円滑に進行するので、特に好ましい。
塩基の量に特別の制限はないが、トリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物1モルに対して、通常0.9〜10モルであり、1〜5モルであることが好ましく、1〜2モルであることがさらに好ましい。塩基が0.9モルより少ないことは、選択率の上では大きな影響はないが、反応変換率が低く、収率の低下につながり、逆に塩基が10モルよりも多いと、経済的に不利になるので、いずれも好ましくない。
また、本発明において、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と式[2]で表される含フッ素アルコールを水溶媒の存在下で反応させる際、反応系内に無機塩基及び有機塩基を共存させることにより、反応が促進されることがある。塩基の種類は特に制限はないが、無機塩基、有機塩基それぞれ1種類ずつの組み合わせが好ましく、式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と式[2]で表される含フッ素アルコールを反応させる際、反応系内に無機塩基及び有機塩基を連続的もしくは逐次的に添加してもよい。具体的には、無機塩基としてアンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウムが挙げられ、有機塩基としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の第3級アミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン等の第2級アミン、プロピルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン等が挙げられるが、無機塩基として炭酸カリウムを、有機塩基としてトリエチルアミンを用いることで当該目的物を短時間及び高い選択率で得られることから、より好ましい。
また、反応系内に無機塩基及び有機塩基を共存させた場合の、無機塩基及び有機塩基の存在比に特別の制限はなく、各々の塩基のモル比を等モル比率(1:1)前後で共存させることもできる。しかし、一般的には有機塩基は無機塩基と比べて高価であるために、有機塩基は触媒量とし、無機塩基を過剰量用いることが経済的観点から特に好ましい。中でも、後述の実施例に示すように、無機塩基として炭酸カリウムを用い、さらに有機塩基としてトリエチルアミンを触媒量用いると、反応がより円滑に進行するようになるため、特に好ましい態様の一つである(実施例10、11参照)。この場合、各々の塩基の量としては、無機塩基はトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物1モルに対して、通常0.9〜10モルであり、好ましくは1〜5モルであり、さらに好ましくは1〜2モルである。有機塩基は含フッ素アルコール類1モルに対し、通常0.0001〜1モルであり、好ましくは0.001〜0.1モルであり、更に好ましくは0.001〜0.05モルである。
反応温度(内部の液体の温度)は−20℃〜+90℃の範囲で可能であるが、−10℃〜+40℃が冷却の負荷がかからず、温度制御も容易であるから、好ましい。中でも、−5℃〜30℃の範囲で反応を行うことは、本発明の特に好ましい態様である。−20℃未満であると、反応系中に水を多量に加えると固化することがある上に、過酷な冷却条件を必要としないという本発明の長所を生かしにくいから、好ましくない。一方、90℃を超えると反応混合物が着色しやすく、副生物も生じやすいから好ましくない。
反応に共存させる水の量は、式[2]で表される含フッ素アルコール1gに対し、原則として0.1gから100gの範囲で行うことができる。ただし、0℃以下(特に−10℃よりも低い温度)にする場合、多量の水を用いると水の固化が起こることがあり、また、生産性が低下するので、通常0.1g〜10gの範囲で用いるのが好ましい。この中でも、含フッ素アルコール1gあたり水の量が0.2〜5gの範囲であるのが好ましく、0.4〜2gの範囲(概ね含フッ素アルコールと同質量程度)が特に好ましい。但し、反応で生成する塩が固体の場合は、多めの水の添加が好ましく、このような場合、概ね0.5g以上を使用すると、反応系の攪拌が良好となるため、0.5g〜2gの範囲で添加することが特に好ましい。
以上のことから、本発明は、−10℃〜40℃の温度で、かつ、式[2]で表される含フッ素アルコール1gに対し0.2〜5gの水を添加することは、特に好ましい態様として挙げられる。
本発明の反応は相間移動触媒の非存在下でも好適に進行するが、相間移動触媒の存在下、反応が促進されることがある。使用可能な相間移動触媒の種類に特別な制限はないが、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8、ジアザ−15−クラウン、ジアザ−18−クラウン等のクラウンエーテル類、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、水酸化テトラブチルアンモニウム、トリカプリリルメチルアンモニウムクロリド、トリオクタメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩類、テトラフェニルホスホニウムクロリド、ヨウ化トリフェニルメチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウムクロリド等の4級ホスホニウム塩が好ましく、これらは単独で用いても複数のものを併用しても良い。これらの中でも、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド等のハロゲン化4級アンモニウム塩は、安価であるので特に好ましい。
相間移動触媒を使用する場合は、含フッ素アルコール類1モルに対し0.001〜1モル用いることが出来るが、経済性から、0.01〜0.5モル用いることが好ましい。
反応は、水溶媒の存在下で、上記含フッ素アルコール、塩基、相間移動触媒を混合後パーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物を連続的、あるいは逐次的に添加する方が反応温度が制御しやすく好ましい。
反応時間には特別な制限はなく、条件によって最適の反応時間は異なるので、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーなどの方法で反応混合物の組成を測定しながら反応を行い、原料の含フッ素アルコールが十分に減少したことを確認後、終了するのが望ましい。反応圧力には特別な制限はなく常圧から加圧でも反応できる。
なお、本反応は空気中でも、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性気体中でも行うことができる。これらの気体の共存によって、反応性、着色などの挙動にほとんど差異が見られないので、通常、空気中で行えばよい。
なお、本発明の反応において、目的とする式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートや、副生成物である前述の、式[5]で表される含フッ素ハロゲン化炭化水素の他に、さらに副生成物として下記の、式[6]で表される含フッ素エーテル化合物、
CmHaFbOFbHaCm [6]
(式中、m,a,bの意味は式[2]と同じ。)
の生成が起こることがある。後述の実施例に示すように、この化合物は、塩基として炭酸カリウム等の無機塩基を用いたときに、より副生しやすい(実施例7−11参照)。しかしながら、これら無機塩基を用いたときでも−10〜+40℃の穏和な条件で、溶媒として水を用い、有機溶媒を用いないことで、式[6]の生成を最小限で抑えられ、目的とする式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの反応が十分な速度で進行し、高い選択率で得ることができる。
式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
CF3SO2X [4]
(式中、XはFまたはClを意味する。)
と、2,2,2−トリフルオロエタノールと反応させる際に、2,2,2−トリフルオロエタノール1モルあたり1〜5モルのトリエチルアミン又は炭酸カリウム、2,2,2−トリフルオロエタノール1gあたり0.2〜5gの水を共存させ、かつ−10〜40℃で反応させ、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートを製造することは、本発明の特に好ましい実施態様の一つである。
また、式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
CF3SO2X [4]
(式中、XはFまたはClを意味する。)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールと反応させる際に、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール1モルあたり1〜5モルのトリエチルアミン、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール1gあたり0.2〜5gの水を共存させ、かつ−10〜+40℃で反応させ、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートを製造することも、本発明の特に好ましい実施態様の一つである。
以下に、本発明を実施例を以て説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、還流管、滴下ロート、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(200ミリリットル)に2,2,2−トリフルオロエタノール50g(0.500mol)、トリエチルアミン53.1g(0.525mol)および水50gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルクロリド88.5g(0.525mol)を滴下ロートで30分間かけて滴下した(その間、反応液の内温は2〜6℃に維持した)。その後、反応液の内温2〜6℃にて2時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、水20gを追加し、30分撹拌を続け500ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相に、水を100g加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。次に、得られた有機相を常圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として90.36gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.4%であった(0.390mol)(単離収率78%)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(200ミリリットル)に2,2,2−トリフルオロエタノール16.5g(0.165mol)、トリエチルアミン20.0g(0.198mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド0.88g(0.0033mol)および水16.5gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドを30.1g(0.198mol)をシリンダーから10分間かけて添加した(その間、反応器となるフラスコ口にはゴム風船を取り付け密閉下とし、反応液の内温は0〜2℃に維持した)。その後、反応液の内温0〜2℃にて3時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、水50gを追加し、30分撹拌を続け500ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相に、水を50g加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。更に分離した有機相に水50gを加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。次に、水洗後得られた有機相を常圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として25.6gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.9%であった(0.110mol)(単離収率67%)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、還流管、滴下ロート、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(200ミリリットル)に2,2,2−トリフルオロエタノール50g(0.500mol)、トリエチルアミン53.1g(0.525mol)および水50gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルクロリド88.5g(0.525mol)を滴下ロートで90分間かけて滴下した(その間、反応液の内温は14〜16℃に維持した)。その後、反応液の内温14〜16℃にて1時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、水20gを追加し、30分撹拌を続け500ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相に、水を100g加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。次に、得られた有機相を常圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として87.00gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.5%であった(0.375mol)(単離収率75%)。
2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(200ミリリットル)に2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール34.0g(0.257mol)、トリエチルアミン31.3g(0.310mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド1.37g(0.0051mol)および水34.0gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドを47.0g(0.310mol)をシリンダーから10分間かけて添加した(その間、反応器となるフラスコ口にはゴム風船を取り付け密閉下とし、反応液の内温は0〜5℃に維持した)。その後、反応液の内温0〜5℃にて3時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、5%塩酸水溶液50gを追加し、30分撹拌を続け500ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相に、水を50g加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。次に、水洗後得られた有機相を減圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として43.86gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.9%であった(0.166mol)(単離収率65%)。
2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(500ミリリットル)に2,2,3,3−
テトラフルオロプロパノール187.9g(1.42mol)、28%アンモニア水104.0g(1.71mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド7.56g(0.0284mol)および水84.0gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドを249.4g(1.64mol)をシリンダーから120分間かけて添加した(その間、反応器となるフラスコ口にはゴム風船を取り付け密閉下とし、反応液の内温は0〜6℃に維持した)。その後、反応液の内温0〜6℃にて3時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、5%塩酸水溶液100gを追加し、30分撹拌を続け1000ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相に、水を385g加え、混合後、静置し、2相分離を行った(水相を廃棄)。次に、水洗後得られた有機相を減圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として330.85gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.9%であった(1.25mol)(単離収率88%)。
2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、温度計を備えたガラス製の4口フラスコ(200ミリリットル)に2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール25.9g(0.196mol)、トリエチルアミン23.9g(0.237mol)、水88gを投入し、撹拌しながら冷却した。混合物の内部温度が2℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドを35.8g(0.236mol)をシリンダーから10分間かけて添加した(その間、反応器となるフラスコ口にはゴム風船を取り付け、密閉下とし、反応液の内温は−0.5〜2℃に維持した)。その後、反応液の内温−0.5〜2℃にて3.5時間、撹拌を継続し、反応を終了した。反応終了時のFIDガスクロマトグラフィーによる組成は表2に示す通りであった(なお、目的化合物の単離精製は本実施例では行っていない)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
撹拌器、還流管、滴下ロート、温度計を備えたガラス製の4つ口フラスコ(1000ミリリットル)に2,2,2-トリフルオロエタノール100g(1.00mol)、炭酸カリウム145.1g(1.05mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド5.3g(0.02mol)及び水200gを投入し、攪拌しながら冷却した。混合物の内温温度が10℃となったら、トリフルオロメタンスルホニルクロリド176.9g(1.05mol)を滴下ロートで30分間かけて滴下した(その間、反応液の内温は10〜23℃に維持した)。その後、反応液の内温20℃にて6.5時間、攪拌を継続し、反応を終了した。反応終了後、水300gを追加し、30分間攪拌を続け1000ミリリットルの分液ロートに移動させ有機相を分離した。得られた有機相を常圧で理論段数13段の蒸留塔で蒸留後、主留として189.63gが得られた。ガスクロマトグラフィーにより、この液体の組成を分析したところ、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの純度は99.7%であった(0.817mol)(単離収率82%)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
実施例8は、2,2,2-トリフルオロエタノール50g(0.50mol)、トリフルオロメタンスルホニルクロリド88.5g(0.525mol)、炭酸カリウム103.6g(0.75mol)、水100gを用いた他は、実施例7と操作、条件共に同様に行った。反応終了時のFIDガスクロマトグラフィーによる組成は表2に示す通りであった(なお、目的化合物の単離精製は本実施例では行っていない)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
実施例9は、2,2,2-トリフルオロエタノール50g(0.50mol)、トリフルオロメタンスルホニルクロリド88.5g(0.525mol)、炭酸カリウム103.6g(0.75mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド1.3g(4.88mmol)、水100gを用いた他は、実施例7と操作、条件共に同様に行った。反応終了時のFIDガスクロマトグラフィーによる組成は表2に示す通りであった(なお、目的化合物の単離精製は本実施例では行っていない)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
実施例10は、2,2,2-トリフルオロエタノール10.0g(0.1mol)、トリフルオロメタンスルホニルクロリド17.7g(0.105mol)、炭酸カリウム20.73g(0.15mol)、トリエチルアミン0.10g(0.98mmol)、水22.5gを用いた他は、実施例7と操作、条件共に同様に行った。反応終了時のFIDガスクロマトグラフィーによる組成は表2に示す通りであった(なお、目的化合物の単離精製は本実施例では行っていない)。
2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造
実施例11は、2,2,2-トリフルオロエタノール200.0g(2.0mol)、トリフルオロメタンスルホニルクロリド353.89g(2.10mol)、炭酸カリウム414.6g(3.0mol)、トリエチルアミン1.0g(9.88mmol)、水450gを用いた他は、実施例7と操作、条件共に同様に行い、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート398.1gを得た(純度99.7%)(単離収率86%)。

実施例1〜実施例11の結果を、表2にまとめる。
Figure 2005314356
実施例1〜11に明らかなように、溶媒として水を使用すると、−10℃〜40℃の穏和な条件において、目的化合物である、式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートが高い選択性で得られ、副生成物である、式[5]で表される含フッ素ハロゲン化炭化水素及び式[6]で表される含フッ素エーテル化合物の生成は最小限に抑制されている。この結果、高い純度の目的物が容易に単離されていることがわかる。
[比較例1〜5]
実施例1〜11と同様に、溶媒として水を用いる代わりに、無溶媒(比較例1)、各種有機溶媒を用いて(比較例2〜5)、式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートを合成した。その結果を、表3にまとめる。
Figure 2005314356
比較例1〜5における温度や時間など、主要な反応条件は、各実施例とほぼ同じである。それにも関わらず、比較例1〜5では、目的物である式[3]のフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネートの選択性が低く、中でも副生成物である式[5]で表される含フッ素ハロゲン化炭化水素の生成が顕著であることが判る。この副生成物の生成を抑えるためには、はるかに強い冷却条件で反応を行わねばならず、工業的な実施には負担がかかる。


Claims (13)

  1. 式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物
    CnF(2n+1)SO2X [1]
    (式中、XはFまたはClを表す。nは1〜4の整数を表す。)
    と、式[2]で表される含フッ素アルコール
    CmHaFbOH [2]
    (式中、mは1〜10の整数を表し、aは0または正の整数、bは正の整数であり、かつ、a+b=2m+1である。)を塩基の存在下、反応させる際、水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させないことを特徴とする、式[3]で表されるフルオロアルキルフルオロアルカンスルホネート
    CmHaFbOSO2CnF(2n+1) [3]
    (式中、m,a,bの意味は前記と同じ。nは1〜4の整数を表す。)
    の製造方法。
  2. パーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物が、式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
    CF3SO2X [4]
    (式中、XはFまたはClを意味する。)
    であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 含フッ素アルコールが、2,2,2−トリフルオロエタノールであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 含フッ素アルコールが、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  5. 式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
    CF3SO2X [4]
    (式中、XはFまたはClを意味する。)
    と、2,2,2−トリフルオロエタノールとを、塩基の存在下、反応させる際、水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させないことを特徴とする、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造方法。
  6. 式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
    CF3SO2X [4]
    (式中、XはFまたはClを意味する。)
    と、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールとを、塩基の存在下、反応させる際、水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させないことを特徴とする、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの製造方法。
  7. 式[1]で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物と、式[2]で表される含フッ素アルコールを反応させる際、無機塩基及び有機塩基を共存させることを特徴とする、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の方法。
  8. 相間移動触媒を共存させることを特徴とする、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の方法。
  9. 相間移動触媒が4級アンモニウム塩であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 反応を行う際の温度が−10℃以上、40℃以下であることを特徴とする、請求項1乃至請求項9の何れかに記載の方法。
  11. 水の量が、含フッ素アルコール1gあたり、0.2g以上、5g以下であることを特徴とする、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の方法。
  12. 式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
    CF3SO2X [4]
    (式中、XはFまたはClを意味する。)
    を、2,2,2−トリフルオロエタノールと反応させる際に、2,2,2−トリフルオロエタノール1モルあたり1〜5モルのトリエチルアミン又は炭酸カリウム、2,2,2−トリフルオロエタノール1gあたり0.2〜5gの水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させず、かつ−10〜40℃で反応させることを特徴とする、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの製造方法。
  13. 式[4]で表されるトリフルオロメタンスルホニルハロゲン化物
    CF3SO2X [4]
    (式中、XはFまたはClを意味する。)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールと反応させる際に、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール1モルあたり1〜5モルのトリエチルアミン、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール1gあたり0.2〜5gの水を溶媒として共存させ、有機溶媒を共存させず、かつ−10〜40℃で反応させることを特徴とする、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの製造方法。

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