JP2008255100A - トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法 - Google Patents

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繁則 坂井
Takayoshi Morinaka
孝敬 森中
Tsutomu Minamimei
勉 南明
Koji Kume
孝司 久米
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Abstract

【課題】従来の製造法に比べ、短工程で、高収率かつ高純度でトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを製造する方法を提供する。
【解決手段】トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF3SO2Cl)と金属フッ化物を水の存在下、反応させることによりトリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩を共存させることを特徴とする、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機合成や医農薬、電気電子材料分野における中間体の製造原料およびフッ素化試剤として有用なトリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法に関する。
トリフルオロメタンスルホニルフルオリドを初めとする、含フッ素アルカンスルホニルフルオリドの製造方法としては、電気化学的にフッ素化する方法が従来から知られている。例えば、特許文献1には、無水フッ酸中でメタンスルホニルクロリド(CH3SO2Cl)を電解フッ素化させて製造する方法が開示されているが、この方法においては、約20vol%のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドと約80vol%の水素との混合ガスが電解槽より発生するため、多くの水素から目的物を単離し高純度に精製する必要があり、またこのためには大規模な電解反応設備を必要とする為、コストが高くなる問題点があった。
そこで、電気化学的フッ素化を用いない手法として、以下に挙げられる方法で製造がなされてきた。例えば、特許文献2において、パーフルオロオレフィンを出発原料として、無水硫酸と反応させ、パーフルオロアルカンスルトンを経由した後、加水分解させてモノヒドロパーフルオロアルカンスルホニルフルオリド(Rf−CHF−SO2F)に誘導させ、続いてフッ素又はフッ素を含むガスと反応させることによりパーフルオロアルカンスルホニルフルオリド(Rf−CF2−SO2F)を製造する方法が、また特許文献3では、アルカンスルホニルフルオリドとフッ素を含むガスと反応させることで、ペルフルオロアルカンスルホニルフルオリド又はヒドロフルオロアルカンスルホニルフルオリドを製造する方法が開示されている。
一方、非特許文献1では、ペンタフルオロエタンスルホニルクロリド(C25SO2Cl)とフッ化セシウムを反応させペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド(C25SO2F)を製造する方法が、特許文献4では、メタンスルホニルクロリド誘導体と、フッ化ナトリウム、フッ化カリウムまたはフッ化セシウムとを、クラウンエーテルの存在下、無水アセトニトリル中で反応させることで対応するメタンスルホニルフルオリド誘導体を製造する方法が開示されている。
また、本発明の化合物と類似の化合物を出発原料として用いた例は、特許文献5にメタンスルホニルクロリド(CH3SO2Cl)とフッ化物および水との反応によりメタンスルホニルフルオリド(CH3SO2F)を合成する方法が開示されている。
米国特許第2732398号明細書 国際公開第2004−096759号公報 特開2003−206272号公報 特開平6−072987号公報 特開平6−263715号公報 O.A.Radchenko,A.Ya.Il‘chenko、and L.M.Yagupol’skii、Zh.Org.Khim. ,Vol17,500−503(1981).
特許文献2の方法は、該目的物が88%と良好に得られることからも、好ましい製造方法であるが、多段階の工程を要するために、合成方法は煩雑となり、工業的に製造する上ではいくぶん難がある。また、特許文献3の方法は、ペルフルオロカーボンを溶媒として用い、さらにフッ素化剤と混合させた状態で反応させなければならず、また、得られるペルフルオロアルカンスルホニルフルオリドが非常に低収率であるため、工業的に採用するのは難しい。
このように、従来技術において、反応収率や反応の制御のしやすさ、得られる製品の純度、工程の頻雑さ等の点で必ずしも満足のできるものはなかったことから、高純度のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを簡便かつ高収率で、工業的規模で容易に製造する方法の確立が望まれていた。
本発明者らは、かかる従来技術の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF3SO2Cl)と、金属フッ化物を、水の存在下、反応させることによりトリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩を共存させることで、短工程かつ高収率で、目的物であるトリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)を製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、[発明1]―[発明8]に記載するトリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法を提供する。
[発明1]トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF3SO2Cl)と金属フッ化物を、水の存在下、反応させることによりトリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩を共存させることを特徴とする、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法。
[発明2]金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、又はフッ化セシウムである、発明1に記載の方法。
[発明3]ハロゲン化4級塩が、式[1]で表されるハロゲン化4級アンモニウム塩
Figure 2008255100
(式中、R1は炭素数1〜9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は同一又は異なるアリール基(ここで水素原子の一部または全てはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニトロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い)を表し、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を表す)又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホスホニウム塩
Figure 2008255100
(式中、R1及びXは式[1]と同じ)
である、発明1又は2に記載の方法。
[発明4]
ハロゲン化4級アンモニウム塩が、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、又はメチルトリオクチルアンモニウムクロリドである、発明3に記載の方法。
[発明5]
ハロゲン化4級ホスホニウム塩が、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、又はテトラブチルホスホニウムブロミドである、発明3に記載の方法。
[発明6]ハロゲン化4級塩の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、0.005〜1.0モルであることを特徴とする、発明1乃至5の何れかに記載の方法。
[発明7]金属フッ化物の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、1〜10モルであることを特徴とする、発明1乃至6の何れかに記載の方法。
[発明8]反応を行う際の温度を−5℃〜20℃とすることを特徴とする、発明1乃至7の何れかに記載の方法。
本発明はハロゲン化4級塩を反応系内に共存させることに特徴がある。これまでに、フッ素原子の持たない基質、すなわちメタンスルホニルクロリドと金属フッ化物を水の存在下反応させて、対応するフッ素化物を得る反応が知られており(CH3SO2Cl+KF→CH3SO2F+KCl)、特許文献5もこれに関連した方法である。例えば、特許文献5の方法において、本発明の出発原料であるトリフルオロメタンスルホニルクロリドを用いても、該目的物であるフッ素化物がほとんど得られない(後述の比較例1参照)。
一方、特許文献4のように、トリフルオロメチル基を持たない基質に対して、クラウンエーテル等の相間移動触媒を用いた例が従来から知られているが、その方法をトリフルオロメタンスルホニルクロリドに適用させた場合、対応するトリフルオロメタンスルホニルフルオリドが得られるが、収率が非常に低い(後述の比較例2−3参照)。
また、特許文献5に記載されているように、メタンスルホニルクロリド自身が加水分解性を持ち、メタンスルホニルクロリドは対応するスルホン酸に容易に変換されやすいことが知られている。
ここで、本発明の出発原料であるトリフルオロメタンスルホニルクロリドはトリフルオロメチル基を有する。フッ素原子の強い電子求引性の影響で、フッ素原子を持たないスルホニルクロリドと比べて、反応性は大きく異なり、水が反応系内に存在している系では加水分解も容易に進行し、深刻な副反応であるスルホン酸の生成が生じやすいものと考えられる。
これらのことから、本発明で用いるトリフルオロメチル基を有する基質に対して、良好にフッ素化させて該目的物を効率よく得ることは非常に困難であると当初予想していた。
ところが、本発明者らは、ハロゲン化4級塩を反応系内に共存させることで、実際は加水分解がほとんど起こらず、トリフルオロメタンスルホニルクロリドがフッ化カリウム等の金属フッ化物と優先的に反応し、非常に高い選択率及び収率で当該目的物が良好に得られるという、驚くべき知見を得た(後述の実施例1−5を参照)。
さらに、特許文献4や特許文献5の方法では、反応終了後に蒸留等の精製操作を必要としていたのに対し、本発明では目的物であるトリフルオロメタンスルホニルフルオリドは、沸点が非常に低く(沸点−23℃)、室温で気体(ガス)として存在するため、反応後に生成した気体を、0℃未満、具体的には−20〜−30℃に冷却したコンデンサーに流通させたのちに、気体を捕集することにより、容易に高純度のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを得ることができ、蒸留等の精製操作を必要としないという知見も得た。
このように、本発明は工業的に実施可能な反応条件において、従来技術よりも高い収率で目的化合物が製造可能である。環境負荷がかからず、特に精製操作を必要としないことから、高い生産性で目的とするトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを製造できることとなった。
本発明によれば、従来のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造法に比べ、反応収率が高く、反応の制御も容易で、製品純度の点でも十分満足でき、しかも、非常に簡略化された製造方法を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の出発原料であるトリフルオロメタンスルホニルクロリドは、従来公知の方法、例えば日本国特許第3456634号明細書、日本国特許第3444477号明細書、特開2000―264871号公報等に記載されている方法で容易に製造することができる。
本発明で用いる金属フッ化物について、金属とはアルカリ金属のことであり、アルカリ金属としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)が挙げられる。
金属フッ化物の具体的な化合物は、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウムであるが、これらのうち、比較的入手が容易であることから、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムが好ましく用いられる。これらのフッ化物は単独、又は2種類以上を混合して使用することもできる。
金属フッ化物の量はトリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜8モル、より好ましくは1.5〜6モルである。1モルより少ないと反応収率が低下する原因となる。また、10モルを超えると反応の進行について問題はないが、反応速度、収率の点で特にメリットはなく、また、経済的にも好ましくない。
本発明において反応溶媒として水を用いる場合、金属フッ化物の種類により溶解度が異なるため、それに応じて水の量が大きく変動する。本反応を実施する際、反応を効率良く進行させる程度に、当業者が水の量を適宜調整することができる。
例えば、金属フッ化物としてフッ化カリウムを用いた場合、水溶液の濃度を、通常15%〜60%、好ましくは25%〜50%、より好ましくは35%〜45%となるように水を加えると良い。ここで、水の量が多いとき、反応速度の低下を起こす原因となり、水の量が少ないと金属フッ化物が溶解せずに析出する原因となるので好ましくない。この場合、水の量はフッ化カリウム1gに対して、0.5g〜10gの範囲で加えることで、上述の濃度を達成することができる。本実施例において、フッ化カリウム1gに対して、水を1〜6gの範囲で加えることは好ましい態様の一つである。
また、本発明は水を溶媒としているが、水と共に、別途有機溶媒を共存させて反応を行うこともできる。ここで有機溶媒とは、本発明の反応に直接関与しない不活性な有機化合物のことを言う。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、エチルベンゼン、メシチレン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなど、有機溶媒として入手可能なものをいう。また、これら有機溶媒を単独、又は2種類を組み合わせて用いることも可能である。
しかしながら、本発明の工業的な製造方法を考えた場合、水を溶媒とした方法でも充分反応が進行し、高収率かつ高選択的に目的物が得られる(後述の実施例参照)ことから、別途有機溶媒を共存させるメリットは少ない。
本発明の最も大きな特徴は、トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF3SO2Cl)と、金属フッ化物を、水の存在下、反応させる際に、ハロゲン化4級塩を共存させることにある。本発明は、ハロゲン化4級塩を用いることが必須であり、ハロゲン化4級塩が存在しない場合には該目的物がほとんど生成しないか、もしくは目的物の収率が非常に低い(後述の比較例参照)。ハロゲン化4級塩としては、式[1]で表されるハロゲン化4級アンモニウム塩、又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホスホニウム塩が挙げられるが、式[1]又は式[2]中、R1は炭素数1〜9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は同一又は異なるアリール基(ここで水素原子の一部または全てはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニトロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い)、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であるものが使用できる。これらのうち、脂肪族炭化水素基に関しては、炭素数1〜7のものが好ましく、炭素数1〜4のものが特に好ましい。
これらのうち、ハロゲン化4級アンモニウム塩の具体的な化合物としては、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラプロピルアンモニウムフルオリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨージド、ベンジルトリエチルアンモニウムフルオリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムヨージド、ベンジルトリブチルアンモニウムフルオリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムヨージド、メチルトリブチルアンモニウムフルオリド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムヨージド、メチルトリオクチルアンモニウムフルオリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムブロミド、メチルトリオクチルアンモニウムヨージドからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、これらの中でもテトラプロピルアンモニウムフルオリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムフルオリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムフルオリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムフルオリド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウムブロミド、メチルトリオクチルアンモニウムフルオリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムブロミドが好ましく、入手容易であるという点から、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、又はメチルトリオクチルアンモニウムクロリドがより好ましく用いられる。
また、ハロゲン化4級ホスホニウム塩の具体的な化合物としては、テトラフェニルホスホニウムフルオリド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、テトラブチルホスホニウムフルオリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムヨージド、ブチルトリフェニルホスホニウムフルオリド、ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムヨージド、トリオクチルエチルホスホニウムフルオリド、トリオクチルエチルホスホニウムクロリド、トリオクチルエチルホスホニウムブロミド、トリオクチルエチルホスホニウムヨージド、ベンジルトリフェニルホスホニウムフルオリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムフルオリド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージドからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、これらの中でもテトラフェニルホスホニウムフルオリド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、テトラブチルホスホニウムフルオリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムヨージドが好ましく、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミドがより好ましく用いられる。
ハロゲン化4級塩の使用量は、通常、原料であるトリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して0.005〜1.0モルであり、好ましくは0.01〜0.5モル、より好ましくは0.03〜0.3モルである。0.005モルより少ないと反応収率が低下する原因となり、1.0モルを超えても反応を行うこともできるが、不必要にハロゲン化4級塩を用いることは経済的にも好ましくない。この反応における好適な使用量は反応条件によって異なり、当業者が上記範囲内で適宜調整することができる。
これらのハロゲン化4級塩は単独で使用しても良いし、複数のものを組み合わせて使用しても良い。一方、ハロゲン化4級塩は、実際には水和物としてそれに任意の数の水分子が水和した水和物で使用することもでき、当業者が適宜調整することができる。
本発明の製造方法における反応は、水存在下、金属フッ化物、ハロゲン化4級塩を投入し、撹拌して混合させた後、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを加えて行うことができる。本発明における反応試薬の仕込みの順番については、特に制限はないが、本発明では、水、金属フッ化物、ハロゲン化4級塩を加えた後に、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを加える方が、製造する上で効率的であることから、好ましい。
反応させる際の温度は、通常−5℃〜20℃、好ましくは0℃から15℃の範囲にして行うことができる。−5℃より低いと水が固化したり、金属フッ化物やハロゲン化4級塩が析出し、反応速度が低下してしまうので好ましくない。また、なお、20℃より高い温度で行う場合、出発原料であるトリフルオロメタンスルホニルクロリド(沸点25℃〜35℃)や水が気化するため、耐圧反応容器を用いて反応系を密閉させ、加圧条件下で反応を行うことができる。しかしながら、−5℃〜20℃の範囲でも十分反応が進行するため、20℃より高い温度で行うメリットは特に大きくない。
反応時間については、特に制限はないが、ガスクロマトグラフィー等の手法によって、原料の消費が十分に進み、もはや反応が進行しないことを確認してから終了するのが望ましく、当業者が適宜調整することができる。さらに、本反応を実施する際、反応を効率良く進行させるために攪拌するのが好ましい。
トリフルオロメタンスルホニルクロリドを加える際、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを反応系内に一度に加えるか、もしくは連続的に加えても反応は進行するため、当業者が適宜選択することができるが、本発明では、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを滴下することは、好ましい態様の一つである。また、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを加える際の滴下時間については、1時間〜4時間程度で滴下を終了させることが好ましい。
反応圧力については特に制限はなく、常圧(大気圧)又は加圧下で反応を行うことができる。本発明の目的物であるトリフルオロメタンスルホニルフルオリドの沸点が非常に低く(−23℃)、室温で気体(ガス)として存在する。上述した反応系内の温度範囲で本発明を実施した場合、トリフルオロメタンスルホニルクロリドと金属フッ化物が反応した直後に目的物が反応系内で発生する。耐圧反応容器を用いて反応系を密閉させて、加圧条件下で反応を行うことも可能であるが、本発明では、発生した気体(トリフルオロメタンスルホニルフルオリド)を、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの沸点以下に冷却したコンデンサー(凝縮器。冷却器とも言う)に流通させながら反応器に戻しながら反応を行う(この操作を還流とも言う)のと同時に、所定の圧力に達したときに、コンデンサーの一部を開放させてコンデンサーに流通させた気体の一部を捕集器で捕集することにより、反応容器全体の圧力がほとんど上がらずに反応を行うことができる。このことから、本発明は常圧(大気圧)でも十分に実施することができる。
本発明で用いられる反応器は、常圧で反応を行う際、四フッ化エチレン樹脂、クロロトリフルオロエチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、PFA樹脂、ガラスなどを内部にライニングした反応器、もしくはガラス容器を使用することができる。また、加圧下で反応を行う際、圧力に耐えるものであれば材質に特に制限はなく、ステンレス鋼、ハステロイ、モネルなどの金属製容器などを用いることができる。
本発明の目的物であるトリフルオロメタンスルホニルフルオリドは、上述したように室温で気体として存在するため、反応後に得られた気体を、コンデンサーに流通させた後、該気体を捕集容器で捕集することで、蒸留等の精製操作を必要とせずに高純度のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを得ることができる。
例えば、水、フッ化カリウム、ハロゲン化4級塩、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを加えた後、発生した気体を−30℃に冷却したコンデンサーに流通させ、流通させた気体を再び反応容器に戻しながら反応液を室温まで昇温させて還流させる。その還流操作を行う一方で、コンデンサーの一部を開放させ、コンデンサーに流通させた気体の一部を捕集器で捕集する。反応終了後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温して、気体の残りを全て捕集容器で捕集することで、蒸留操作を必要とせずに高純度のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを得ることができる(後述の実施例参照)。このように、蒸留操作を必要としないことは、本発明の好ましい特徴の一つである。
なお、本発明では、連続的、又は半連続的もしくはバッチ式で行っても良く、当業者が適宜調整することができる。
このようにして、水やトリフルオロメタンスルホニルクロリドの混入もなく、簡便な方法で高純度のトリフルオロメタンスルホニルフルオリドを得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。ここで、組成分析値の「%」とは、反応混合物を直接ガスクロマトグラフィー(GC、特に記述のない場合、検出器はTCD)によって測定して得られた組成の「面積%」を表す。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、テトラブチルアンモニウムフルオリド3水和物((C494NF・3H2O)を4.9g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリド(50.0g(0.297mol))を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。40.8gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度99.4%、収率89.3%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を67g、フッ化カリウムを34.5g(0.594mol)、テトラブチルアンモニウムフルオリド3水和物((C494NF・3H2O)を4.9g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。40.3gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度99.2%、収率88.6%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、テトラブチルアンモニウムクロリド((C494NCl)を4.1g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した。
大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。40.9gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度99.0%、収率89.1%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド((C374NBr)を7.9g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。36.4gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度98.9%、収率79.7%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを52.2g(0.898mol)、メチルトリブチルアンモニウムクロリド(CH3N(Cl)(C37)3)を3.5g(0.015mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを25.2g(0.150mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。18.1gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度99.3%、収率79.6%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウムを27.0g(0.465mol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(C65CH2N(Cl)(C25)3)を7.2g(0.032mol)投入し、攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。32.7gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度98.5%、収率69.4%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウムを27.0g(0.465mol)、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド(C65CH2N(Cl)(C49)3)を9.7g(0.031mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。41.7gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度99.6%、収率88.5%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウムを27.0g(0.465mol)、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド((C8173N(Cl)CH3)を12.0g(0.031mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。37.9gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度95.1%、収率80.4%で得られた。
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、テトラブチルホスホニウムブロミド((C494PBr)を10.1g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。21.1gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度90.6%、収率42.3%で得られた。
[比較例1]
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。5.3gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度1.0%、収率0.1%で得られた。
このように、ハロゲン化4級塩を用いない場合は、反応が進行せず、目的物であるトリフルオロメタンスルホニルフルオリドが殆ど得られないことがわかる。
[比較例2]
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに、水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、クラウンエーテル(18−クラウン−6)を7.8g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。23.6gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度49.7%、収率26.0%で得られた。
[比較例3]
−30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウムを51.7g(0.890mol)、ポリエチレングリコール200(PEG200)を17.5g(0.088mol)投入し攪拌してよく混合した。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌したのちコンデンサー温度を−20℃程度に昇温し、反応により生成したガスを液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。22.7gの捕集物が得られ、ガスクロマトグラム分析により、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの生成が確認でき、純度52.3%、収率26.3%で得られた。
このように、クラウンエーテルやポリエチレングリコールを用いた場合は、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドは得られるが、実施例1−5と比べると収率が低く、工業的な製造としてはいくぶん難がある。

Claims (8)

  1. トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF3SO2Cl)と金属フッ化物を、水の存在下、反応させることにより、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF3SO2F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩を共存させることを特徴とする、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法。
  2. 金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、又はフッ化セシウムである、請求項1に記載の方法。
  3. ハロゲン化4級塩が、式[1]で表されるハロゲン化4級アンモニウム塩
    Figure 2008255100
    (式中、R1は炭素数1〜9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は同一又は異なるアリール基(ここで水素原子の一部または全てはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニトロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い)を表し、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を表す)
    又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホスホニウム塩
    Figure 2008255100
    (式中、R1及びXは式[1]と同じ)
    である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ハロゲン化4級アンモニウム塩が、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、又はメチルトリオクチルアンモニウムクロリドである、請求項3に記載の方法。
  5. ハロゲン化4級ホスホニウム塩が、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、又はテトラブチルホスホニウムブロミドである、請求項3に記載の方法。
  6. ハロゲン化4級塩の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、0.005〜1.0モルであることを特徴とする、請求項1乃至5の何れかに記載の方法。
  7. 金属フッ化物の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、1〜10モルであることを特徴とする、請求項1乃至6の何れかに記載の方法。
  8. 反応を行う際の温度を−5℃〜20℃とすることを特徴とする、請求項1乃至7の何れかに記載の方法。
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JP2010173959A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Central Glass Co Ltd トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの精製方法

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