JP2005314249A - ε−ポリリジン含有固形製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ε−ポリリジンの脂質吸収抑制作用をより向上させることができ、かつ安全性の高いε−ポリリジン配合製剤を提供する。
【解決手段】 ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有する固形製剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有する固形製剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有する固形製剤に関する。詳細には、優れた脂質吸収抑制作用を発揮する固形製剤に関する。
近年、食生活や生活環境の変化に起因すると考えられる動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの循環器障害の増加が大きな社会問題となっており、これらの主要原因として中性脂肪やコレステロール等の脂質の体内における蓄積が指摘されている。このため、脂質分解酵素阻害作用やコレステロール上昇抑制作用を有する成分を投与または摂取して、リパーゼなど脂質分解酵素の作用を阻害することにより、総脂質吸収量を抑制することが提案されている。
一方、ε−ポリリジンは、ストレプトミセス属等のε−ポリリジン生産菌により産生される塩基性オリゴまたはポリペプチドであり、グラム陽性菌(セレウス菌等)、グラム陰性菌(大腸菌等)、枯草菌等の耐熱性菌、乳酸菌、酵母といった広範囲の微生物に対して優れた増殖抑制効果を有していることが知られている。また、ε−ポリリジンは、水への溶解性に優れ、広範囲のpH領域で使用が可能であり、熱に対しても極めて安定であり、さらに厚生労働省告示の既存添加物として挙げられている安全性の高い物質であるため、種々の食品やその容器、化粧料、飼料等に抗菌性を付与するために用いられている(特許文献1参照)。近年、ε−ポリリジンに脂質分解酵素阻害作用(特許文献2参照)及びコレステロール上昇抑制又は低下作用があること(特許文献3参照)が報告され、ε−ポリリジンは、総脂質吸収量を抑制するための安全性の高い素材として有用であると考えられている。
しかしながら、安全性が高いといっても一度に摂取できるε−ポリリジンの量は限られるため、ε−ポリリジンの摂取量を増加せずともその脂質吸収抑制作用が十分に発揮される製剤が求められていた。
特開昭62−58975号公報
特許第2960947号公報
特許第2978581号公報
本発明は、優れた脂質吸収抑制作用を有するε−ポリリジン配合製剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、主に固形製剤製造用の賦形剤として用いられ、本来、主剤に対しては何ら影響を及ぼさないと考えられている難消化性多糖類をε−ポリリジンと組み合わせて用いた場合に、ε−ポリリジンの脂質吸収抑制作用が顕著に向上することを見出した。
すなわち、本発明は、ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有する固形製剤に関するものである。
本発明の固形製剤は、優れた脂質吸収抑制作用を有し、消化管において脂質分解酵素を阻害することにより総脂質吸収量を減少させることができる。そして、本発明の製剤は、充分な脂質吸収抑制効果を発揮し、かつ長期服用しても副作用の心配がなく安全性が高い。従って、脂質の過剰摂取に関連する疾患の予防または治療剤として、また、日常の健康管理やダイエット用の健康食品またはサプリメントとして極めて有用である。
本発明の固形製剤は、ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有するものである。
ε−ポリリジンとしては、ε位のアミノ基とカルボキシル基が結合したε−ポリ−L−リシンであれば特に限定されず用いることができるが、好ましくは、重合度(n)が2〜50、さらに好ましくは10〜35、さらに好ましくは20〜25の範囲のものが望ましい。また、ε−ポリリジンは、塩の形態でもよく、当該塩は無機塩であっても有機酸塩であってもよい。無機塩としては、塩酸、硫酸、またはリン酸との塩などを挙げることができる。また、有機酸塩としては、クエン酸、グルコン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、プロピオン酸、ソルビン酸、安息香酸、およびアスコルビン酸等の塩を挙げることができる。
ε−ポリリジンとしては、ε位のアミノ基とカルボキシル基が結合したε−ポリ−L−リシンであれば特に限定されず用いることができるが、好ましくは、重合度(n)が2〜50、さらに好ましくは10〜35、さらに好ましくは20〜25の範囲のものが望ましい。また、ε−ポリリジンは、塩の形態でもよく、当該塩は無機塩であっても有機酸塩であってもよい。無機塩としては、塩酸、硫酸、またはリン酸との塩などを挙げることができる。また、有機酸塩としては、クエン酸、グルコン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、プロピオン酸、ソルビン酸、安息香酸、およびアスコルビン酸等の塩を挙げることができる。
ε−ポリリジンは、化学合成法または発酵法により製造できるが、安全性の面から発酵生成物が好ましい。発酵法で用いる微生物としては、ε−ポリリジン産生菌であればいずれの微生物も用いることができ、例えばストレプトミセス属(例えば、Streptomyces alblus,Streptomyces noursei等)菌等を挙げることができる。尚、微生物発酵法で製造されたε−ポリリジンは市販されている。
また、重合度が小さいε−ポリリジン(例えば重合度:2〜10程度)は、ε−ポリリジンをプロテアーゼで加水分解することにより製造することができる。その際のプロテアーゼとしては、アスペルギルス(Aspergillus)属菌の産生するプロテアーゼ等を挙げることができる。
また、重合度が小さいε−ポリリジン(例えば重合度:2〜10程度)は、ε−ポリリジンをプロテアーゼで加水分解することにより製造することができる。その際のプロテアーゼとしては、アスペルギルス(Aspergillus)属菌の産生するプロテアーゼ等を挙げることができる。
本発明固形製剤中のε−ポリリジンの含有量は、固形製剤の形態および摂取すべき必要量により変わるが、脂質吸収抑制効果の点から、通常は50mg以上、好ましくは200mg以上である。また、ε−ポリリジンの摂取量は、通常は成人で1日当たり100mg〜2g、好ましくは200mg〜1g程度である。固形製剤中のε−ポリリジンの量は、被験者の状態や体重、予防改善すべき症状の程度および剤型などを考慮して、前述の範囲で適宜決定することができる。
本発明において用いられる難消化性多糖類としては、医薬製剤や種々のサプリメントの製造に用いられるセルロース系の難消化性多糖類が好適に挙げられる。具体的には、例えば結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられ、これらは2種以上を混合して用いることでもよい。
本発明固形製剤中の難消化性多糖類の含有量は、固形製剤の形態およびε−ポリリジンの含有量により変わるが、該製剤中のε−ポリリジンと難消化性多糖類の質量比が10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5の範囲になるように調整するのが望ましい。
本発明固形製剤中の難消化性多糖類の含有量は、固形製剤の形態およびε−ポリリジンの含有量により変わるが、該製剤中のε−ポリリジンと難消化性多糖類の質量比が10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5の範囲になるように調整するのが望ましい。
ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を共に含有する本発明の固形製剤は、後記試験例に示すように、ε−ポリリジンを単独で含有する製剤に比べ、顕著に優れた脂質吸収抑制作用を有する。従って、本発明の固形製剤は、体内脂肪の蓄積と関連する動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中等の各種疾患の予防または治療のための医薬として、或いはこれら疾患の予防または改善、脂肪の摂取に対する日常の健康管理若しくはダイエット用の食品またはサプリメントとして極めて有用である。
本発明の固形製剤を医薬として用いる場合の剤型としては、例えば、散剤、顆粒剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、錠剤等が挙げられる。これら製剤は、ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類に、慣用される賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、水溶性高分子、甘味料、矯味剤、酸味料等を剤型に応じて添加し、常法に従って製造することができる。なお、本発明の固形製剤は周知の方法でコーティングまたは糖衣を施してもよい。
また、本発明の固形製剤には、各種ビタミン類、タウリン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、テアニン、人参、鹿茸、牛黄、地黄、枸杞子、ロイアルゼリーなどの生薬、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラルを適宜配合してもよい。配合しうるビタミン類には、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンB群、ビタミンE(トコフェロール)の他に、ビタミンA、D、K、H、酪酸リボフラビンなどが含まれる。また、ビタミンB群には、ビタミンB1誘導体、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB13、さらにビオチン、パントテン酸、ニコチン酸、葉酸などの各種ビタミンB複合体が包含される。
また、本発明の固形製剤は、散剤、顆粒剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、タブレット等の形態の食品、例えば機能性食品、健康食品、医療用食品、サプリメントとすることができる。これらの食品は、ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類に、慣用される他の食品素材、各種栄養素、上記の各種ビタミン類、ミネラル、食物繊維、種々の添加剤、例えば呈味成分、甘味料、有機酸などの酸味料、安定剤、フレーバー等を配合して、常法に従って製造することができる。
下記の実施例を参照して本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 ハードカプセルの製造(1)
50%ポリリジン粉末(ε−ポリリジン:デキストリン=1:1)450g、結晶セルロース(旭化成製)50gを混合し、エタノール130gを用いて造粒し、45℃で乾燥し、12メッシュで篩過し、粉末顆粒を得た。この粉末約をハードカプセルに、1カプセルあたり約300mg充填し、表1に示す本発明品1を製造した。
50%ポリリジン粉末(ε−ポリリジン:デキストリン=1:1)450g、結晶セルロース(旭化成製)50gを混合し、エタノール130gを用いて造粒し、45℃で乾燥し、12メッシュで篩過し、粉末顆粒を得た。この粉末約をハードカプセルに、1カプセルあたり約300mg充填し、表1に示す本発明品1を製造した。
実施例2 ハードカプセルの製造(2)
50%ポリリジン粉末(ε−ポリリジン:デキストリン=1:1)335g、乳糖(DMV社製)85g、結晶セルロース(旭化成製)75g、HPC−L(ヒドロキシプロピルセルロース)(日本曹達製)5gを混合し、エタノール130gを用いて造粒し、45℃で乾燥し、12メッシュで篩過し、粉末顆粒を得た。この粉末をハードカプセルに、1カプセルあたり約300mg充填し、表2に示す本発明品2を製造した。
50%ポリリジン粉末(ε−ポリリジン:デキストリン=1:1)335g、乳糖(DMV社製)85g、結晶セルロース(旭化成製)75g、HPC−L(ヒドロキシプロピルセルロース)(日本曹達製)5gを混合し、エタノール130gを用いて造粒し、45℃で乾燥し、12メッシュで篩過し、粉末顆粒を得た。この粉末をハードカプセルに、1カプセルあたり約300mg充填し、表2に示す本発明品2を製造した。
実施例3 ハードカプセルの製造(3)
実施例2の結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースとの合計(16(質量比))を、以下の難消化性多糖に置き換えて、ハードカプセル(本発明品3〜7)を製造した。
メチルセルロース(本発明品3)、エチルセルロース(本発明品4)、カルボキシメチルセルロース(本発明品5)、ヒドロキシエチルセルロース(本発明品6)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(本発明品7)
実施例2の結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースとの合計(16(質量比))を、以下の難消化性多糖に置き換えて、ハードカプセル(本発明品3〜7)を製造した。
メチルセルロース(本発明品3)、エチルセルロース(本発明品4)、カルボキシメチルセルロース(本発明品5)、ヒドロキシエチルセルロース(本発明品6)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(本発明品7)
実施例4 錠剤(1)
実施例1で調製したε−ポリリジン粉末300gに、ステアリン酸マグネシウム3gを加え、混合し、打錠末を得た。この粉末を用い、質量300mgの錠剤(本発明品8)を得た。
1錠剤当たりのε−ポリリジン量;135mg
実施例1で調製したε−ポリリジン粉末300gに、ステアリン酸マグネシウム3gを加え、混合し、打錠末を得た。この粉末を用い、質量300mgの錠剤(本発明品8)を得た。
1錠剤当たりのε−ポリリジン量;135mg
実施例5 錠剤(2)
実施例2で調製したε−ポリリジン粉末300gに、ステアリン酸マグネシウム3gを加え、混合し、打錠末を得た。この粉末を用い質量300mgの錠剤(本発明品9)を得た。
1錠剤当たりのε−ポリリジン量;100mg
実施例2で調製したε−ポリリジン粉末300gに、ステアリン酸マグネシウム3gを加え、混合し、打錠末を得た。この粉末を用い質量300mgの錠剤(本発明品9)を得た。
1錠剤当たりのε−ポリリジン量;100mg
比較例1
実施例1の方法に準じ、難消化性多糖を含まない、表3に示すハードカプセル(比較品1)を製造した。
実施例1の方法に準じ、難消化性多糖を含まない、表3に示すハードカプセル(比較品1)を製造した。
比較例2
実施例2の結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースとの合計(16(質量比))を、以下の糖類に置き換えて、ハードカプセル(比較品2〜5)を製造した。
乳糖(比較品2)、コーンスターチ(比較品3)、デキストリン(比較品4)またはステアリン酸マグネシウム(比較品5)に置き換えてハードカプセルを製造した。
実施例2の結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースとの合計(16(質量比))を、以下の糖類に置き換えて、ハードカプセル(比較品2〜5)を製造した。
乳糖(比較品2)、コーンスターチ(比較品3)、デキストリン(比較品4)またはステアリン酸マグネシウム(比較品5)に置き換えてハードカプセルを製造した。
試験例1 脂質吸収抑制活性
空腹時の血中中性脂肪がやや高い(100〜250mg/dL)成人男性12名に対して、高脂肪スープ(脂肪40g含有)を摂取させた。このうちの4名には、高脂肪スープと同時に、プラセボカプセル(デキストリン270mgと結晶セルロース30mg含有)を6個摂取させ、次の4名には、本発明品1のハードカプセルとプラセボカプセルを3個づつ摂取させ(ε−ポリリジン 400mg摂取)、最後の4名には、本発明品1のハードカプセルを6個摂取(ε−ポリリジン 800mg摂取)させた。高脂肪食摂取前と、摂取後3時間目の血中中性脂肪を測定した。この試験は、1週間のインターバル期間を置き、各グループを入れ替え、3回行った(クロスオーバー試験)。ε−ポリリジンをハードカプセルの形態で400〜800mg摂取すると、食後の血中中性脂肪の上昇が抑えられる結果が得られた(表4)。
空腹時の血中中性脂肪がやや高い(100〜250mg/dL)成人男性12名に対して、高脂肪スープ(脂肪40g含有)を摂取させた。このうちの4名には、高脂肪スープと同時に、プラセボカプセル(デキストリン270mgと結晶セルロース30mg含有)を6個摂取させ、次の4名には、本発明品1のハードカプセルとプラセボカプセルを3個づつ摂取させ(ε−ポリリジン 400mg摂取)、最後の4名には、本発明品1のハードカプセルを6個摂取(ε−ポリリジン 800mg摂取)させた。高脂肪食摂取前と、摂取後3時間目の血中中性脂肪を測定した。この試験は、1週間のインターバル期間を置き、各グループを入れ替え、3回行った(クロスオーバー試験)。ε−ポリリジンをハードカプセルの形態で400〜800mg摂取すると、食後の血中中性脂肪の上昇が抑えられる結果が得られた(表4)。
試験例2
上と同様な方法で、比較品1のハードカプセルの脂質吸収抑制効果を測定した。対照群では、プラセボカプセルを4個摂取させ、試験群には、比較品1のハードカプセル3個(ε−ポリリジン 471mg)を摂取させた。表5に示すように、比較品1のハードカプセルの形態でε−ポリリジンを471mg摂取すると、食後3時間後の血中脂肪上昇抑制効果は、本発明品1のハードカプセルの形態でε−ポリリジンを400mg〜800mg摂取した場合よりも弱かった(表5)。
試験例3
本発明品3〜7、比較品2〜5のハードカプセルについて、試験例1と同様に食後の中性脂肪を測定し、脂質吸収抑制作用を評価した。具体的には、脂肪食摂取3時間後の中性脂肪値について、対照(プラセボ)に対する比率を算出し、下記の評価基準に従って評価した。また、得られた各被験者の結果について、下記の評価基準に0〜3のスコアを付し、マン・ホイットニーのU検定を行って比較品1に対して、有意差(P<0.05)があるか否かについても評価した。これらの結果を表6に示す。
本発明品3〜7、比較品2〜5のハードカプセルについて、試験例1と同様に食後の中性脂肪を測定し、脂質吸収抑制作用を評価した。具体的には、脂肪食摂取3時間後の中性脂肪値について、対照(プラセボ)に対する比率を算出し、下記の評価基準に従って評価した。また、得られた各被験者の結果について、下記の評価基準に0〜3のスコアを付し、マン・ホイットニーのU検定を行って比較品1に対して、有意差(P<0.05)があるか否かについても評価した。これらの結果を表6に示す。
<評価基準>
脂肪食摂取3時間後の中性脂肪値を対照(プラセボ)に対して
− :10%未満 抑制
± :10%以上〜20%未満 抑制
+ :20%以上〜30%未満 抑制
++:30%以上 抑制
脂肪食摂取3時間後の中性脂肪値を対照(プラセボ)に対して
− :10%未満 抑制
± :10%以上〜20%未満 抑制
+ :20%以上〜30%未満 抑制
++:30%以上 抑制
その結果、比較品2〜5では抑制率が全て「±」と評価されたが、本発明品3〜7では「+」または「++」と評価された。また、本発明品は比較品1に対して「+」(有意差あり)と評価された。これら結果から、難消化性多糖類として、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースに加えて、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースもまた脂質吸収抑制作用についてε−ポリリジンとの相乗作用が確認された。
Claims (4)
- ε−ポリリジンおよび難消化性多糖類を含有する固形製剤。
- ε−ポリリジンの含有量が50mg以上であり、ε−ポリリジンと難消化性多糖類の質量比が10:1〜1:10である請求項1記載の固形製剤。
- 難消化性多糖類が結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される1種以上である請求項1または2記載の固形製剤。
- 散剤、顆粒剤、ハードカプセル、ソフトカプセルまたは錠剤である請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形製剤。
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JP2004131651A JP2005314249A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | ε−ポリリジン含有固形製剤 |
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