JP2005314018A - 操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フック本体1の先端部11は、厚み方向の両側に切欠部が設けられ、フック本体1の後端部12は、ロープ外れ止め片2を回動自在に支持するロープ外れ止め支持部13が設けられ、ロック片3は、ロープ外れ止め片2の後端部22の二股片内に回動自在に支持されるとともに、ロック片3の先端部31をロープ外れ止め片2より突出させて構成され、ロープ外れ止め片2によるフック開口部の閉塞時、ロック片3の後端部32は、ロープ外れ止め支持部13の後端部132に当接されて閉塞状態を維持され、解除する時はロープ外れ止め支持部13の後端部132との当接関係が解除されるように構成される。
【選択図】図1
Description
このため、外れ止め片は、フック開口部の内側から外側方向に印加する力に対しては効果的であるが、逆方向、即ち、フック開口部の外側から内側方向に印加する力に対しては無力であり、この場合、玉掛け等のワイヤロープはフック開口部から容易に離脱し、非常に危険な状態に至る。
このような状態になるとワイヤロープは、一瞬にして外れ止め片を押し下げ、ワイヤロープがフック本体部から外れて落下し、ワイヤロープによる作業者の事故はもとより重量物の横転による作業者の重大な労災事故が発生する。
例えば、特公昭49−23488号には、フック本体、外れ止め片を一体化して有するフック支持体、という二つの部材でフック装置を構成し、外れ止め片の先端部とフック先端部を当接させるとともにこの状態でロックしてフック開口部を閉塞するフック装置が示されている。
しかしながら前記フック装置は、操作性の観点からみると、吊荷の掛脱着時、即ちロープをフック本体から外すとき、ロック機構を解除し、次いで重たいフック本体をもちフック支持体を反転回動させる必要があり、操作性に劣るものである。別言すれば、前記フック装置は、ロープを片手操作によるワンタッチ方式でフック本体から外すことができないものである。
前記フック装置においても、外れ止め片の構成自体が複雑であり、かつ、その操作性という観点からみるとロッドの操作と外れ止め片の操作(フック開口部を閉じた状態から開いた状態にするための操作)を片手操作によるワンタッチ方式で行うことができないという不具合がある。また、外れ止め片に対する左右方向(フック装置を平面視したときは、上下方向)からの外力印加に対する閉塞力も劣るものである。
しかしながら、前記フック装置においては、確かに第1〜第2の外れ止め片によるフック開口部の閉塞効果は向上するが、操作性の観点からみると、吊荷の掛着・脱着作業において、フック先端部から二つの外れ止め片をそれぞれ外側と内側の双方に開かなければならず、操作性に劣るものである。
本発明者は、ロープ外れ止め片を有するフック装置について、特にロープ外れ止め片の操作性及び閉塞力を向上させ方策について鋭意、検討を加えた。
本発明は、前記知見をベースにして創案されたものであり、本発明より操作性に優れかつフック開口部の閉塞性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置が提供される。
1).前記フック本体(1)の先端部(11)は、厚み方向にみて中央の部位に中央部(111)を残すとともに、その両側に切欠部(112、113)を設けたもので構成され、これによりロープ外れ止め片(2)がフック開口部を閉塞する時、ロープ外れ止め片(2)の先端部(21)の二股片(211、212)が前記中央部(111)を挟み込んで前記切欠部(112、113)内に収容され、
2).前記フック本体(1)のフック開口部側の後端部(12)は、前記ロープ外れ止め片(2)を回動自在に支持するロープ外れ止め支持部(13)を設けたもので構成され、これによりロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221,222)が前記ロープ外れ止め支持部(13)を挟み込んで回動自在に支持され、
3).前記ロック片(3)は、ロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221,222)内に回動自在に支持されるとともに、ロック片(3)の先端部(31)をロープ外れ止め片(2)より突出させて構成され、
3)-1.ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部の閉塞時、ロック片(3)の後端部(32)は、前記ロープ外れ止め支持部(13)の後端部(132)に当接されて閉塞状態を維持するように構成され、
3)-2.ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部の閉塞を解除する時、前記ロック片(3)の後端部(32)は、ロック片(3)の回動により前記ロープ外れ止め支持部(13)の後端部(132)との当接関係が解除されるように構成される、
ことを特徴とするロープ外れ止め片の操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置に関するものである。
なお、本発明は図示のものに限定されないことはいうまでもないことである。
即ち、図1は本発明のロープ外れ止め片(2)を有するフック装置(A)の平面図、図2は正面図である。また、図3は図1の状態からロープ外れ止め片(2)をフック本体(1)の基端部側に折り畳んだときの状態図を示す。
・ 中央の部位に中央部(111)、
・ 前記中央部(111)の両側に切欠部(112、113)、
を有するもので構成される。
本発明において、前記切欠部(112、113)は、図示されるように先端部(11)の外側先端部分に所望の肉厚の残部(114)を残して配設されるものである。
また、前記切欠部(112、113)は、後述するに二股構造のロープ外れ止め片(2)の先端部(21)の二股片(211、212)の最端部を収納するのに十分なスペースをもって構成されるものである。
更に、前記残部(114)は、前記二股片(211、212)が切欠部(112、113)に収納された状態において、フック開口部(O)の内側から外側へ負荷が発生したとき、その収納状態を維持するのに十分な強度、厚みのもので構成されるものである。
前記外れ止め片支持部(13)の中央部(133)はロープ外れ止め片(2)の後端部(22)を回動自在に支持(枢着)する。また、後端部(132)は後述する外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)内に回動自在に配設されたロック片(3)であって、ロープ外れ止め片(2)がフック開口部(O)を閉塞する状態(図1の状態)のときに前記ロック片(3)の後端部(32)と当接し、前記閉塞状態を維持する。
前記したことからわかるように、ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部(O)の閉塞は、前記ロック片(3)の後端部(32)と外れ止め片支持部(13)の後端部(132)との当接(ロック)関係により行われる。そして、フック開口部(O)の開口は、ロック片(3)を回動するとともに前記当接(ロック)関係を解除することにより行われる。
本発明において、ロープ外れ止め片(2)は、少なくとも先端部(21)と後端部(22)が二股構造を有するもので構成され、強度等を勘案してその中央部(23)は中実体で構成されてもよいものである。
そして、図1に示されるように、ロープ外れ止め片(2)の先端部(21)の二股片(211、212)は前記フック先端部(11)の中央部(111)を挟み込み、かつ切欠部(112、113)内に収納される。また、ロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)は前記ロープ外れ止め片支持部(13)を挟み込み、かつ回動自在に接合ピン(4)により支持(枢着)される。
前記ロック片(3)は、回動自在にロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)に接合ピン(5)により支持(枢着)される。
・ ロープ外れ止め片(2)が(図1平面視において)常に反時計回りの方向にバネ付勢され、かつ、
・ ロック片(3)の後端部(32)とロープ外れ止め片支持部(13)の後端部(132)の当接(ロック)関係が維持される、
ように構成される。
例えば、バネ(6)の始端部をロープ外れ止め片支持部(13)の直下にフック本体(1)の開口側後端部(12)を利用して配設し、一方の二股片(221)とロープ外れ止め片支持部(13)の間で接合ピン(4)に巻回させ、同様に他方についても巻回させ、最後にバネ始端部に至らしめるようにバネ(6)を配設すればよい。
また、ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部(O)の閉塞状態を解除してフック開口部(O)を開くには、即ち、図1の状態から図3の状態に至らしめるためには、
・ 例えば、作業者の左手の人差し指でロック片(3)の先端部(31)を半時計回りに回動してロック片(3)の後端部(32)とロープ外れ止め片支持部(13)の後端部(132)の当接(ロック)関係を解除し、同時に、
・ 他の指(1本でも複数本でもよい)でロープ外れ止め片(2)の背部を時計回りに回動させればよい。即ち、ロック片(3)の後端部(32)をロープ外れ止め片支持部(13)の後端部の外周面を利用して時計回りに回動させればよい。
なお、いうまでもないことであるが、前記したロック解除のやり方は、あくまでもフック装置を図1の平面視に配設したときのものであり、全く逆の平面視に配置したときは、右手の操作でロック解除することができることはいうまでもない。
また、本発明のロープ外れ止め片(2)を有するフック装置(A)は、外れ止め片(2)に対する異常な負荷の印加(フック開口部の内側から外側方向への負荷、または逆方向からの負荷、更には横方向からの負荷など)に対して、外れ止め片(2)によるフック開口部(O)の閉塞性に優れている。
1 ………… フック本体
11 ………… 先端部
111 ………… 先端中央部
112、113 ………… 切欠部
114 ………… 先端残部
12 ………… 後端部
121 ………… 吊輪部
13 ………… ロープ外れ止め片支持部
132 ………… 後端部
2 ………… ロープ外れ止め片
21 ………… 先端部
211、212 ………… 二股片
22 ………… 後端部
221、222 ………… 二股片
3 ………… ロック片
31 ………… 先端部
32 ………… 後端部
4 ………… 接合ピン
5 ………… 接合ピン
6 ………… バネ
Claims (4)
- フック本体(1)、前記フック本体(1)の先端部(11)と後端部(12)の間のフック開口部内を回動自在に回動するとともにフック開口部を閉塞する少なくとも先端部(21)と後端部(22)が二股構造のロープ外れ止め片(2)、及び、前記ロープ外れ止め片(2)の回動を規制するロック片(3)、とから成るロープ外れ止め片を有するフック装置において、
1).前記フック本体(1)の先端部(11)は、厚み方向にみて中央の部位に中央部(111)を残すとともに、その両側に切欠部(112、113)を設けたもので構成され、これによりロープ外れ止め片(2)がフック開口部を閉塞する時、ロープ外れ止め片(2)の先端部(21)の二股片(211、212)が前記中央部(111)を挟み込んで前記切欠部(112、113)内に収容され、
2).前記フック本体(1)のフック開口部側の後端部(12)は、前記ロープ外れ止め片(2)を回動自在に支持するロープ外れ止め支持部(13)を設けたもので構成され、これによりロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)が前記ロープ外れ止め支持部(13)を挟み込んで回動自在に支持され、
3).前記ロック片(3)は、ロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)内に回動自在に支持されるとともに、ロック片(3)の先端部(31)をロープ外れ止め片(2)より突出させて構成され、
3)-1.ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部の閉塞時、ロック片(3)の後端部(32)は、前記ロープ外れ止め支持部(13)の後端部(132)に当接されて閉塞状態を維持するように構成され、
3)-2.ロープ外れ止め片(2)によるフック開口部の閉塞を解除する時、前記ロック片(3)の後端部(32)は、ロック片(3)の回動により前記ロープ外れ止め支持部(13)の後端部(132)との当接関係が解除されるように構成される、
ことを特徴とするロープ外れ止め片の操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置。 - ロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221,222)が、ロープ外れ止め片支持部(13)を挟み込むとともに接合ピン(4)を介して前記ロープ外れ止め片支持部(13)に回動自在に支持されたものである請求項1に記載のロープ外れ止め片の操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置。
- ロック片(3)の中央部(33)が、ロープ外れ止め片(2)の後端部(22)の二股片(221、222)の間に収納されるとともに接合ピン(5)を介して前記ロープ外れ止め片(2)に回動自在に支持されたものである請求項1に記載のロープ外れ止め片の操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置。
- バネ体(6)が、フック本体(1)と接合ピン(4)の間に配設され、かつバネ付勢力がロック片(3)を介してロープ外れ止め片(2)がフック開口部を閉塞する方向に印加するように配設された請求項1に記載のロープ外れ止め片の操作性に優れたロープ外れ止め片を有するフック装置。
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