JP2005310856A - 磁気記録媒体用磁性粉末 - Google Patents
磁気記録媒体用磁性粉末 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005310856A JP2005310856A JP2004122504A JP2004122504A JP2005310856A JP 2005310856 A JP2005310856 A JP 2005310856A JP 2004122504 A JP2004122504 A JP 2004122504A JP 2004122504 A JP2004122504 A JP 2004122504A JP 2005310856 A JP2005310856 A JP 2005310856A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- powder
- magnetic recording
- magnetic powder
- recording medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
Abstract
耐酸化性と磁気特性を両立させるための新たな手段を講ずる。
【解決手段】 Feを主体とする針状粒子からなる磁気記録媒体用磁性粉末において,該粒子中にCoをCo/Fe比で50at.%以下の範囲で含有すること,XPS測定におけるCo/Fe割合が粒子のコア部より表層部の方が高い値を有すること,該粉末をTG測定に供したときに低温側酸化開始点と高温側酸化開始点の少なくとも2段の酸化開始点を示
すこと,に特徴を有する磁気記録媒体用磁性粉末である。
【選択図】 なし
Description
層を構成するのに適する磁気記録用磁性粉末に関する。
低減が図られてきているのが実状である。
元操作を経て金属磁性微粒子いわゆるメタル粉を生成させるのが通常である。
しい低下がもたらされてしまうことが知られている。
特許文献7) 等がある。
ることがある。
供することにある。
で昇温してその重量変化を測定する。
開始点〔実質発火点(IT(ii))という〕との間で,
IT(ii)−IT(i) >10℃ ・・(1) 式
の関係を満たす。また,該TG測定において,測定開始から300℃に至るまでの重量増加量が10wt%以上を示す。さらに,この磁性粉末は,温度60℃,湿度90%RHの恒温恒湿下に一週間保持したときの飽和磁化量の低下量Δσs が15%未満である。ただし
,該恒温恒湿に保持する前の飽和磁化量をσs(i),一週間保持後の飽和磁化量をσs(ii)
としたとき,Δσs =100×〔σs(i)−σs(ii) 〕/σs(i)で表される。
有し,そのCoの含有形態が粒子のコア部より表層部の方が高い濃度を有する。
がら,顕著に耐酸化性を向上させることができることがわかった。
化開始点を示す。すなわち,TG測定における重量増加曲線が二段階の傾きを有する。
得ることが出来る。
本発明はFeを主体とする針状のメタル粉において,表層部分に他の金属成分を比較的多く含むことを特徴とする。とくにCoについて説明すると,耐酸化性と磁気特性の向上を図るためにCoをFeに対する原子百分率で,すなわちFe/Co比で50at.%以下,好ましくは2〜45at.%含有させる。Co含有量が2at.%未満ではこの目的が達成できず,50at.%を超えるとその効果が飽和するので,この範囲のCo量とするが,そのCoの粒子中の含有形態を,コア部より表層部の方が高濃度でCoが存在するようにした点に本
発明の一つの特徴がある。
耐酸化性を非常に向上させ得ることがわかった。
る例を説明する。この場合には,先駆物質としてオキシ水酸化鉄をまず製造する。
状の粒子を得ることもできる。
たる部分にもコバルトを含有させておいてもよい。
酸化性をバランスよく向上させることができる。
のがよい。
磁気特性などのバランスが崩れるので粒子の要求特性に応じた量の添加が必要である。
よいし,成長完了後に添加して被着してもよい。
水時には雰囲気中に水蒸気,酸素,炭酸ガスなどが含まれることを妨げない。
。この還元についても雰囲気中に水蒸気や炭酸ガスが存在することを妨げない。
在してもかまわない。
る。
は良好なものが得難くなる。
分に該比が1より大きくなっている。
高温側酸化開始点〔実質発火点(IT(ii))〕との間で,
IT(ii)−IT(i) ≧10℃,好ましくは≧15℃,より好ましくは≧20℃の関係を満たす場合に,優れた磁気特性を維持しながら十分な耐酸化性を有することができる。両酸化開始点の差が10℃未満の場合には,耐酸化層の形成が不十分な状態にあり,磁気特性としては優れるものの耐酸化は不十分なものとなる。図1にTG測定における〔みかけ発
火点IT(i) 〕と〔実質発火点IT(ii)〕との代表例を図解的に示した。
いと高密度記録には適さない粉体となるので好ましくない。
る前の飽和磁化量,σs(ii) は一週間保持後の飽和磁化量である。
〔粒子の長軸長及び短軸長〕
平均長軸長並びに短軸長は透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製100CXMark−II型)にて観察された視野を 174,000倍に拡大した写真を使用し,500 個の粒子について測定した平均で示した。測定は粒子の重なりなどの写真の写り方によって境界のはっきりしないもの,写真の端で粒子の端が不正確になっているものに関しては測定を避け,分
散のよい単独粒子のみを選択して計測している。
粒子表面の組成分析にはESCAすなわちX線光電子分光法(XPS)を用いて解析を行った。測定条件としては,アルバック・ファイ株式会社製の5800を使用し,X線源はAl陽極線源150W,分析面積は800μmφ,中和銃を使用,取り出し角は45°に設定し,試料はホルダー上にセッティングした。スキャニング速度は5eV/min, エッチングはSiO2換算で2nm /cycle の割合で行った。そのときの測定範囲は下記のとおりで
ある。
Fe(2p): 740 〜700 (eV)
Co(3s): 810 〜770 (eV)
Al(2p): 88 〜68 (eV)
Y (3d): 172〜152 (eV)
O (1s): 545〜525 (eV)
粒子全体の組成分析については,Co,AlおよびYの定量は日本ジャーレルアッシュ株式会社製高周波誘導プラズマ発光分析装置(IRIS/AP) (ICP)を用いて,Feの定量は平沼産業株式会社製平沼自動滴定装置(COMTIME-980) を用いて行ない,酸素の定量はLECO Corporation製のNITROGEN/OXYGEN DETERMETER (TC-436型) を用いて行った。これらの定量結果はwt%として与えられるので,Feに対する原子百分率の比(at.%)の算出は一
旦全元素の割合をwt%からat.%に変換したうえで行なった。
粒子にイオンスパッタを施さず測定を行い,それらのピークの結果を用い,エリア分析の手法を使用して,再表層におけるCoおよびFeの存在量について定量分析を行う。その結果から得られた原子量換算の値で得た結果から,表層におけるCo/Feにより存在
量の比(ESCA Co/Feと記す)を得た。
粉体の磁気特性は,東栄工業株式会社製のVSM 装置(VSM-7P)を使用して外部磁場125
.6kA/m(10kOe )で測定した。
供試粉末を温度60℃・ 相対湿度90%の恒温恒湿条件下に一週間保存した前後の飽
和磁化を測定し,保存前後の飽和磁化との値からΔσs(%)を算出する。
粉体pHは JIS-K5101-1991 に準拠した方法にて測定する。具体的には試料5gを硬質三角フラスコに取り,純水100mLを加えて約5分間加熱して煮沸する。煮沸後, 栓を
して常温まで放冷した後, 栓を開いて減量分を, 煮沸により炭酸ガスを除去した純水で,
補填し,値を正確に調整する。そのあと三角フラスコに栓をして1分間振り混ぜてから5
分間静置する。その後,水性懸濁液のpHを JIS-Z8802に従って測定する。
〔比表面積〕
湯浅イオニクス株式会社製の4ソープUSを用いて,BET法により比表面積を算出す
る。
〔結晶子Dx〕
X線回折装置 (理学電気株式会社製のRAD−2C)で得られるFe(110) 面の回折ピークの半価幅からDxを求める。すなわち2θ式からから,D(110)=Kλ/β cosθ(式中Kはシェラー定数=0.9,λは照射X線波長,βH回折ピークの半価幅:ラジアン径
に補正して用いる,θは回折角を表す) に従って求める。
供試粉末100重量部に対し以下の材料を下記組成となるような割合で配合して遠心ボールミルで1時間分散させて磁性塗料を作製する。得られた磁性塗料をポリエチレンテレフタレートからなるベースフイルム上にアプリケーターを用いて塗布して磁気テープを作製し,その保磁力Hcxを測定し,また,そのヒステリシスループからSFDx値を算出する。磁気テープの磁気特性は前掲のVSM装置を使用し,外部磁場125.6kA/m(
10kOe )で測定した。
強磁性鉄合金粉末 100重量部(表2に記載の各例で得られた粉末)
ポリウレタン樹脂 30重量部(東洋紡株式会社製のUR−8200)
塩化ビニル系樹脂 30重量部(日本ゼオン株式会社製のMR−110)
メチルエチルケトン 190重量部
シクロヘキサノン 80重量部
トルエン 110重量部
ステアリン酸 1重量部
アセチルアセトン 1重量部
アルミナ 3重量部
カーボンブラック 2重量部
核粒子として用いるオキシ水酸化鉄ケーキを準備した。このオキシ水酸化鉄ケーキは,鉄とコバルトを含む水溶液に,炭酸ナトリウムを添加して炭酸鉄を生成させたうえ,酸素含有ガス(空気)の通気により酸化し且つ熟成を経て形成されたものである。ケーキ内の
オキシ水酸化鉄粒子粉末は次の特性を有している。
平均長軸長=0.087μm,
軸比=8.5,
BET法による比表面積=129.7m2/ g,
Co含有量=Co/Feの原子百分比で21.4at.%,
〔ESCA Co/Fe〕/〔ICP Co/Fe 〕=表層Co/コアCo=0.95
/Lのスラリー1Lを得た。
がら,5%NH3水溶液に特級硫酸コバルトを溶解させたコバルトアンミン錯体溶液200mL
を,最終生成オキシ水酸化鉄の組成でCo/Fe=31.4at.%になる量で(すなわちCo/Fe で10at% 相当を上乗せ出来るように),該スラリーに添加した。その際,Coの被着効率については,あらかじめ実施した予備試験の結果により75%程度であると判明していたので,被着に使用する溶液の濃度はそのことを勘案してやや高めの濃度に調整した。すなわち,特級試薬硫酸コバルト七水和物3.55g を5%アンモニア水200ml に投入し、室温
の条件で10分間撹拌して混合した。
て35℃,pH7.5に調整し,3時間熟成を施した。
,温度が安定になるまで熟成を施した。
鉄の表面に被着させた。
得られた二層構造を有するオキシ水酸化鉄粒子は,
Co/Fe=30.6at.%,
Al/(Co+Fe)=8.7at.%,
Y/(Co+Fe)=6.0at.%,
の量比でCo,AlおよびYを含有したものであり,
長軸長=0.095μm,
軸比=8,
BET法による比表面積=118.3m2/ g,
Dx=127オングストローム
であった。
これらの特性値を,出発材の針状晶核晶オキシ水酸化鉄と,生成した二層構造の針状晶
オキシ水酸化鉄とに分けて表1に示した。
核粒子として用いたオキシ水酸化鉄を,表1の実施例2〜5の「針状晶核晶オキシ水酸化鉄特性」欄に示した組成のものに変えた以外は,実施例1を繰り返して二層構造を有するオキシ水酸化鉄粒子を得た。得られた二相構造のオキシ水酸化鉄粒子の特性を,実施例
1の場合と同様に,表1の「針状晶オキシ水酸化鉄」の欄に記載した。
核粒子としてオキシ水酸化鉄ケーキ(ケーキ中に含まれる粒子の物性は表1の「針状晶核晶オキシ水酸化鉄特性」に示したとおりであるが,〔ESCA Co/Fe〕/〔ICP Co/Fe 〕=表層Co/コアCoの比は0.93)を準備し,これを特殊機化工業製ホモミクサーを用いて5000rpm 、10分間の条件にて水中に均一に解謬した(スラリー濃度:20g/L, スラリー
量1L)。
窒素ガスを通気させながら該スラリー中に添加し,室温で10分間撹拌して混合した。
を行ったあと,酢酸を用いて35℃,pH=7.5に調整し,3時間の熟成を施した。
.3m2/gであり,Dx=118オングストロームであった。
実施例1で得られた二層構造を持つオキシ水酸化鉄粉末を大気雰囲気下、475℃で30分間加熱して酸化鉄粉末とした。得られた酸化鉄粉末をステンレスボード中に入れて石英管に挿入した上で電気炉に装入し,炉内に水素ガスを50L/minの流量で通気しながら加熱還元を行った。この還元の間は,還元開始から15分間は500 ℃に保持し,次い
で1℃/minの昇温速度で600℃まで昇温した後,その温度に30分維持した。その後,
得られた還元粉末を窒素ガス雰囲気中で70℃まで冷却したあと,70℃の温度に維持しながら,窒素:酸素の割合を9:1とした酸素含有ガスを55L/minの割合で90分間通
気し,還元粉末の表面に酸化膜を形成させた。
Co/Fe=30.5at.%,
Al/(Fe+Co)=8.7at.%,
Y/(Fe+Co)=6.1at.%の組成を有し,
平均長軸長=0.092μm,軸比=6.8,保磁力Hc=202.9kA/m(2549Oe ),飽和磁化値σs=163Am2/kg(163emu/g ),BET値=42m2/g,Δσs=5.3%,Dx=168オングストローム,粉体pH=8.9, 〔ESCA Co/Fe〕/〔ICP Co/Fe〕=1.56であった。表3にこの針状晶鉄合金粉末を用いて作成
したテープの磁気特性を示した。
質発火点と見かけの発火点の差は47℃であって、重量増加量=15.4wt%であった。
実施例2〜6で得られた二層構造を持つオキシ水酸化鉄粉末を用いた以外は,実施例7を繰り返した。得られた各針状晶鉄合金粉末(実施例8〜12)の特性を表2に示した。
また,各針状晶鉄合金粉末を用いて作成したテープの磁気特性を表3に示した。
鉄とコバルトの割合がCo/Fe=30.4at.%となるように,0.15 mol/Lの硫酸第1
鉄水溶液 2900mLと 0.1 mol/Lの硫酸コバルト水溶液1300 mLを混合し,毎分25L/minの割合で窒素を導入して液中の溶存酸素を除去したあと,炭酸ナトリウムを鉄とコバルトの総量に対して3当量となる量( すなわち、179.65g)添加することにより,主成分が炭酸鉄からなる懸濁液を作成し,このスラリーに空気を通気して酸化すると共に,この酸化処理中に硫酸アルミニウムを,Al/(Fe+Co)の比が8.6at.% となる量(すなわち、8.31g の無水硫酸アルミニウムを純水100ml に溶解)で徐々に添加した。その後,熟成を経た後、酸化イットリウム3.57g を100mL の希硫酸に溶解した溶液(この濃度はY/(Fe+Co)=5.6at%に相当する)を添加したあと,ろ過,水洗,乾燥を経て,表1に示す物性のオキシ水酸化鉄を得た。このオキシ水酸化鉄は,コバルトの添加操作が前記実施
例とは異なるので,前記実施例のような二重構造を有するものではない。
使用した試薬は同じであるが,その使用量を種々変化させた以外は比較例1と同じ操作
を繰り返して,表1に示した物性のオキシ水酸化鉄(比較例2〜5)を得た。
比較例1で得られたオキシ水酸化鉄をステンレスボード中に入れて石英管に挿入した上で電気炉に装入し、大気中475℃に30分間加熱して酸化鉄粒子にした。炉内に水素ガスを50L/minの流量で通気しながら加熱還元を行った。この還元の間は,還元開始から15分間は500℃に保持し,次いで1℃/minの昇温速度で600℃まで昇温した後,その温度に30分維持した。その後, 得られた還元粉末を窒素ガス雰囲気中で70℃まで冷却したあと,70℃の温度に維持しながら,窒素:酸素の割合を9:1とした酸素含
有ガスを55L/minの割合で90分間通気し,還元粉末の表面に酸化膜を形成させた。
Co/Fe=30.1at.%,
Al/(Fe+Co)=8.6at.%,
Y/(Fe+Co)=5.5at.%の組成を有し,
平均長軸長=0.097μm,軸比=6.3,保磁力Hc=209.0kA/m(2625Oe ),飽和磁化値σs=152Am2/kg(152emu/g ),BET値=47.3m2/g,Dx=173オングストローム,粉体pH=9.2,〔ESCA Co/Fe〕/〔ICP Co/Fe〕=1.02であり,Δσs=18.9%と高くなった。なお,表3にこの針状晶
鉄合金粉末を用いて作成したテープの磁気特性を示した。
量は23.5wt%となった。
比較例2〜5で得られたオキシ水酸化鉄を用いた以外は,比較例6を繰り返した。得られた各針状晶鉄合金粉末(比較例7〜10)の特性を表2に示した。また,各針状晶鉄合
金粉末を用いて作成したテープの磁気特性を表3に示した。
比較例1で得られたオキシ水酸化鉄を使用したが,還元終了後,還元温度から窒素ガス雰囲気中で200℃まで冷却し,この温度で,酸素:窒素=1:9の酸素含有ガスを通気
して表面を酸化鉄に変化させた以外は,比較例6を繰り返した。
Co/Fe=30.2at.%,
Al/(Fe+Co)=8.4at.%,
Y/(Fe+Co)=5.8at.%の組成を有し,
平均長軸長=0.095μm,軸比=6.4,保磁力Hc=202.1kA/m(2539Oe ),飽和磁化値σs=127Am2/kg(127emu/g ),Δσs=4.9%,BET値=46.7m2/ g,Dx=185オングストローム,粉体pH=9.2,〔ESCA Co/Fe〕/〔ICP Co/Fe〕=0.78であった。表3にこの針状晶鉄合金粉末を用い
て作成したテープの磁気特性を示した。
が高くなっている。
比較例2〜5で得られたオキシ水酸化鉄を用いた以外は,比較例11を繰り返した。得られた各針状晶鉄合金粉末(比較例12〜15)の特性を表2に示した。また,各針状晶
鉄合金粉末を用いて作成したテープの磁気特性を表3に示した。
・実施例7〜12で得られた針状晶鉄合金粉末は,比較例6〜10のものに比べると,酸
化開始温度が二段であることによって耐酸化性が向上していることがわかる。
・実施例7〜12で得られた針状晶鉄合金粉末は,比較例11〜15のものに比べると,粒子の表層におけるCo/Feが全体のCo/Feに比較して相対的に高いことにより,
耐酸化性と磁気特性が共に向上しているいることがわかる。
・比較例11〜15のように,TG測定時における重量増加幅が5.0wt%未満では,耐酸化性は向上するが,飽和磁化σs は低い値となって良好な磁気特性を得難いのに対し,
実施例7〜12のものは,重量増加量が高く,十分な飽和磁化量を有している。
Claims (7)
- Feを主体とする針状粒子からなる磁気記録媒体用磁性粉末において,該粉末をTG測定に供したときに低温側酸化開始点と高温側酸化開始点の少なくとも2段の酸化開始点を
示すこと,を特徴とする磁気記録媒体用磁性粉末。
ここで,TG測定とは,試料粉末10mgを大気雰囲気下において昇温速度10℃/分
で昇温し,その重量変化を測定することをいう。 - 低温側酸化開始点〔みかけの発火点(IT(i) )という〕と高温側酸化開始点〔実質発
火点(IT(ii))という〕との間で,
IT(ii)−IT(i) >10℃ ・・(1) 式
の関係を満たす請求項1に記載の磁気記録媒体用磁性粉末。 - 該TG測定において,測定開始から300℃に至るまでの重量増加量が10wt%以上で
ある請求項1または2に記載の磁気記録媒体用磁性粉末。 - 温度60℃,湿度90%RHの恒温恒湿下に一週間保持したときの飽和磁化量の低下量Δσs が15%未満である請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気記録媒体用磁性粉末。ただし,該恒温恒湿に保持する前の飽和磁化量をσs(i),一週間保持後の飽和磁化量を
σs(ii) としたとき,Δσs =100×〔σs(i)−σs(ii) 〕/σs(i)で表される。 - CoをCo/Fe比で50at.%以下の範囲で含有し且つCoの含有形態が粒子のコア部より表層部の方が高い濃度を有している請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気記録媒
体用磁性粉末。 - 平均長軸長が10〜200nmである請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気記録媒
体用磁性粉末。 - 磁性層を構成する磁性粉末として請求項1ないし6に記載の磁性粉末を用いた磁気記録
媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004122504A JP4677734B2 (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | 磁気記録媒体用磁性粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004122504A JP4677734B2 (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | 磁気記録媒体用磁性粉末 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005310856A true JP2005310856A (ja) | 2005-11-04 |
JP2005310856A5 JP2005310856A5 (ja) | 2005-12-15 |
JP4677734B2 JP4677734B2 (ja) | 2011-04-27 |
Family
ID=35439301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004122504A Expired - Lifetime JP4677734B2 (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | 磁気記録媒体用磁性粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4677734B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010098071A (ja) * | 2008-10-15 | 2010-04-30 | Toda Kogyo Corp | 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体 |
EP2320435A1 (en) * | 2008-08-05 | 2011-05-11 | DOWA Electronics Materials Co., Ltd. | Metallic magnetic powder for magnetic recording and process for producing the metallic magnetic powder |
CN103999170A (zh) * | 2013-03-13 | 2014-08-20 | 同和电子科技有限公司 | 磁性部件和磁性部件所使用的软磁性金属粉末及其制造方法 |
JP2017063156A (ja) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | Fe−Co合金粉末およびその製造方法並びにアンテナ、インダクタおよびEMIフィルタ |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5626729A (en) * | 1979-08-11 | 1981-03-14 | Tdk Corp | Powdered magnetic material for magnetic recording medium |
JPS60141624A (ja) * | 1983-12-27 | 1985-07-26 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | コバルト含有針状磁性酸化鉄の製造方法 |
JPH0922522A (ja) * | 1995-07-04 | 1997-01-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JPH09106535A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-04-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JP2000302445A (ja) * | 1999-04-19 | 2000-10-31 | Toda Kogyo Corp | 紡錘状ゲータイト粒子粉末、紡錘状ヘマタイト粒子粉末、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末、並びにそれらの製造法 |
JP2000327334A (ja) * | 1999-05-20 | 2000-11-28 | Toda Kogyo Corp | 紡錘状ゲータイト粒子、紡錘状ヘマタイト粒子、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子、並びにそれらの製造法 |
JP2001068318A (ja) * | 1999-08-27 | 2001-03-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体 |
JP2001357511A (ja) * | 2000-06-15 | 2001-12-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体 |
JP2003247002A (ja) * | 2001-12-04 | 2003-09-05 | Toda Kogyo Corp | 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 |
JP2003303710A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-24 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを含む磁気記録媒体 |
JP2004035939A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Toda Kogyo Corp | 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及びその製造法 |
-
2004
- 2004-04-19 JP JP2004122504A patent/JP4677734B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5626729A (en) * | 1979-08-11 | 1981-03-14 | Tdk Corp | Powdered magnetic material for magnetic recording medium |
JPS60141624A (ja) * | 1983-12-27 | 1985-07-26 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | コバルト含有針状磁性酸化鉄の製造方法 |
JPH0922522A (ja) * | 1995-07-04 | 1997-01-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JPH09106535A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-04-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JP2000302445A (ja) * | 1999-04-19 | 2000-10-31 | Toda Kogyo Corp | 紡錘状ゲータイト粒子粉末、紡錘状ヘマタイト粒子粉末、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末、並びにそれらの製造法 |
JP2000327334A (ja) * | 1999-05-20 | 2000-11-28 | Toda Kogyo Corp | 紡錘状ゲータイト粒子、紡錘状ヘマタイト粒子、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子、並びにそれらの製造法 |
JP2001068318A (ja) * | 1999-08-27 | 2001-03-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体 |
JP2001357511A (ja) * | 2000-06-15 | 2001-12-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体 |
JP2003247002A (ja) * | 2001-12-04 | 2003-09-05 | Toda Kogyo Corp | 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 |
JP2003303710A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-24 | Fuji Photo Film Co Ltd | 強磁性金属粉末及びそれを含む磁気記録媒体 |
JP2004035939A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Toda Kogyo Corp | 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及びその製造法 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2320435A1 (en) * | 2008-08-05 | 2011-05-11 | DOWA Electronics Materials Co., Ltd. | Metallic magnetic powder for magnetic recording and process for producing the metallic magnetic powder |
EP2320435A4 (en) * | 2008-08-05 | 2011-08-03 | Dowa Electronics Materials Co | METAL MAGNETIC POWDER FOR MAGNETIC RECORDING AND PROCESS FOR MANUFACTURING THE METAL MAGNET POWDER |
JP2010098071A (ja) * | 2008-10-15 | 2010-04-30 | Toda Kogyo Corp | 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体 |
CN103999170A (zh) * | 2013-03-13 | 2014-08-20 | 同和电子科技有限公司 | 磁性部件和磁性部件所使用的软磁性金属粉末及其制造方法 |
CN103999170B (zh) * | 2013-03-13 | 2016-06-15 | 同和电子科技有限公司 | 磁性部件和磁性部件所使用的软磁性金属粉末及其制造方法 |
JP2017063156A (ja) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | Fe−Co合金粉末およびその製造方法並びにアンテナ、インダクタおよびEMIフィルタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4677734B2 (ja) | 2011-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4534059B2 (ja) | 窒化鉄系磁性粉末およびその製造法 | |
JP4758858B2 (ja) | 磁気記録媒体用金属磁性粉末およびその製造法 | |
JP3087825B2 (ja) | 紡錘状ゲータイト粒子粉末及びその製造法並びに該ゲータイト粒子粉末を出発原料として得られる鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 | |
JP2012212807A (ja) | 金属磁性粉末およびその製造方法 | |
JP5090546B2 (ja) | 磁気記録媒体用金属磁性粉末 | |
JP5731483B2 (ja) | 金属磁性粉末およびその製造方法、磁性塗料、並びに磁気記録媒体 | |
JP2008103510A (ja) | 窒化鉄系磁性粉末およびその製造法 | |
JP4677734B2 (ja) | 磁気記録媒体用磁性粉末 | |
JP4505638B2 (ja) | 金属磁性粉末およびそれを用いた磁気記録媒体 | |
US8852314B2 (en) | Method of producing magnetic powder for magnetic recording medium | |
JP5280661B2 (ja) | 金属磁性粉末の製造方法 | |
JP3412676B2 (ja) | 紡錘状ゲータイト粒子粉末及びその製造法 | |
JP3750414B2 (ja) | 紡錘状ゲータイト粒子粉末、紡錘状ヘマタイト粒子粉末、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末、並びにそれらの製造法 | |
JP4758936B2 (ja) | 磁気記録用金属磁性粉およびその製造法 | |
JPH10245233A (ja) | 紡錘状ヘマタイト粒子粉末及びその製造法並びに該ヘマタイト粒子粉末を出発原料として得られる鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 | |
JP5337286B2 (ja) | 金属磁性粉末 | |
EP1770722B1 (en) | Magnetic powder for magnetic recording medium | |
JP2767056B2 (ja) | 磁気記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末 | |
JP4356139B2 (ja) | 紡錘状ゲータイト粒子、紡錘状ヘマタイト粒子、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子、並びにそれらの製造法 | |
JP5228212B2 (ja) | 塗布型磁気記録媒体用磁性粉末およびその製法並びに磁気記録媒体 | |
JPH08165501A (ja) | コバルトと鉄とを主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 | |
JP4929473B2 (ja) | 磁気記録媒体用磁性粉末およびその製造方法ならびにこれを用いた磁気記録媒体 | |
CN1932981B (zh) | 磁记录介质用磁性粉末 | |
JP5102485B2 (ja) | 金属磁性粉の製法 | |
JP2001192211A (ja) | 鉄を主成分とする化合物粒子粉末の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051018 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090609 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100406 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100603 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110104 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110117 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20110117 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110117 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4677734 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |