JP2005300562A - カメラ - Google Patents

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正夫 松枝
Yoshio Shimazaki
喜雄 島崎
Hiroshi Sato
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Atsushi Yamashita
敦司 山下
Kuniaki Nobe
晋亮 野辺
Yukio Kunisada
幸雄 国定
Akihiko Ito
彰彦 伊藤
Atsushi Horidan
篤 堀段
Keiichi Hayashi
佳一 林
Tomoo Imaizumi
智雄 今泉
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Abstract

【課題】多数のレンズから構成されるズームレンズを撮影レンズとして用いた場合でも、非撮影時にはレンズを沈胴させてカメラの厚さを従来より更に薄くすることができるカメラ。
【解決手段】被写体光を撮影レンズにより撮像素子に結像させるカメラにおいて、前記撮影レンズの所定のレンズ間に反射面を有する反射部材を少なくとも一つ配置し、撮影時には、前記反射部材の反射面にて反射した被写体光を前記撮像素子に結像させ、非撮影時には、前記反射部材を退避させると共に、撮影時に前記反射部材が位置していた空間に、前記反射面より被写体の側に位置するレンズの後端部を後退させること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体光を撮影レンズにより撮像素子に結像させるカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、被写体光を撮影レンズによりCCD等の撮像素子に結像させ、撮像素子により光電変換した後に種々の画像処理を行って画像信号に変換し、この画像信号をICカード等にデジタル記録するデジタルカメラが急速に普及している。
【0003】
デジタルカメラは、銀塩フィルムを用いる従来のカメラ、即ちフィルムカメラと比較して、被写体光が結像する画面寸法が小さい。また、フィルムカメラに必要なフィルムを収納したパトローネを装填することや、フィルムを給送することは、デジタルカメラには不要である。このような要因により、近年はフィルムカメラと比較してより小型に形成されたデジタルカメラが多数販売されている。
【0004】
デジタルカメラにおいても、より多くの撮影条件に対応できるように、ズームレンズを備えたものが多数市販されている。しかし、ズームレンズの光学系はレンズ枚数が多くて大型化するので、ズームレンズを備えるとカメラ本体からズームレンズが大きく突出してしまって、非撮影時に携帯性が非常に良くない。そこで、フィルムカメラと同様に、非撮影時にはズームレンズを沈胴させてカメラの厚みを薄くする構成が採用されている。
【0005】
この一例を図9及び図10に示すが、図9は撮影時のズームレンズ鏡胴の図、図10は非撮影時のズームレンズ鏡胴の図である。
【0006】
本ズームレンズの光学系は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1から成る。鏡胴の作動については省略するが、撮影時には図9に示す如く第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2が突出しているが、非撮影時には図10に示す如く第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2が第3レンズ群L3の近傍まで後退し、鏡胴は沈胴している。
【0007】
しかし、フィルムカメラの場合には結像面に薄いフィルムがあるのみなので、ズームレンズをフィルムに接近させて沈胴させれば薄型化が達成できるが、デジタルカメラの場合には結像面にはある程度の厚みがあるローパスフィルタ2や撮像素子1が配置されるので、充分に沈胴させて薄型化することは困難である。従って、従来のデジタルカメラにおいては、非撮影時には更に薄型化してポケット等に収納したいというユーザーの要望に応えるには未だ充分でなかった。
【0008】
そこで、このようなデジタルカメラにおいても薄型化を達成することを目的とした提案が種々になされている。
【0009】
例えば、撮像素子の結像面が撮影レンズの光軸と平行になるようにローパスフィルタや撮像素子を撮影レンズの側方に配置し、撮影時には撮影レンズの後方に配置した反射鏡にて被写体光を90度の角度で反射させて撮像素子に結像させ、非撮影時には反射鏡を回動させて後退させ、反射鏡が位置していた空間に撮影レンズを後退させるカメラがある。(特許文献1,2参照)
また、非撮影時には、撮像素子を撮影レンズの光軸と直交する方向に退避させ、撮像素子が位置していた空間に撮影レンズを沈胴させるカメラがある。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−206965号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平11−305312号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平11−4371号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1,2の如き構成では、ローパスフィルタや撮像素子の厚みと反射鏡の厚みの差分だけは従来より深く沈胴させることが可能である。しかし、撮影レンズにズームレンズを用いた場合にはレンズ枚数が多く、非撮影時にこのように沈胴させたとしてもレンズの厚みのためにカメラの厚さを充分に薄くすることは困難である。
【0014】
特許文献3の構成では、反射鏡を用いずにローパスフィルタと撮像素子を側方に移動させるので、ローパスフィルタと撮像素子の厚みだけは従来より深く沈胴させることが可能である。しかし、この場合でも前述と同様に非撮影時に、レンズの厚みのためにカメラの厚さを充分に薄くすることは困難である。また、撮像素子を光軸に対して挿脱するために、非常に高精度の駆動機構を必要とする。
【0015】
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、多数のレンズから構成されるズームレンズを撮影レンズとして用いた場合でも、非撮影時にはレンズを沈胴させてカメラの厚さを従来より更に薄くすることができるカメラを提案することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的は下記の手段により達成される。
【0017】
被写体光を撮影レンズにより撮像素子に結像させるカメラにおいて、前記撮影レンズの所定のレンズ間に反射面を有する反射部材を少なくとも一つ配置し、撮影時には、前記反射部材の反射面にて反射した被写体光を前記撮像素子に結像させ、非撮影時には、前記反射部材を退避させると共に、撮影時に前記反射部材が位置していた空間に、前記反射面より被写体の側に位置するレンズの後端部を後退させることを特徴とするカメラ。
【0018】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明のカメラにおける代表的なレンズ鏡胴の実施の形態を図1及び図2を参照して詳細に説明する。図1はレンズ鏡胴を突出させた断面図、図2はレンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【0019】
本レンズ鏡胴における光学系において、レンズ群は第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3よりなりズームレンズを構成している。第1レンズ群L1は被写体に対向し、第2レンズ群L2の後方には反射部材としての反射鏡3が配置されており、反射鏡3の側方には第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1が配置されている。
【0020】
なお、撮像素子1はCCD等の固体撮像素子であり、受光面に結像した被写体光を光電変換して所定の画像処理回路に供する。
【0021】
ローパスフィルタ2は撮像素子1に入射する被写体光における空間周波数の高い不要成分を除去する。また、ローパスフィルタ2に、赤外光を除去する赤外カットフィルタ等を組み合わせてもよい。
【0022】
そして、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2による光軸O1と、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1による光軸O2とが成す角度は90度である。即ち、反射鏡3の反射面3aは光軸O1,O2に対して45度の角度で傾斜している。
【0023】
反射鏡3は保持部材4によって保持され、支軸5を中心に任意に回動可能に構成されている。また、保持部材4は不図示のバネによって支軸5を中心に反時計方向に付勢されていて、撮影時には不図示のストッパーに当接して図1の如く反射鏡3の反射面3aが45度に傾いた状態を維持している。
【0024】
また、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2は光軸O1の方向に移動することによって変倍動作を行い、第3レンズ群L3は光軸O2の方向に移動することによって合焦動作を行う。なお、7は絞りである。
【0025】
次に、各鏡胴について説明すると、11は固定胴であり、不図示のカメラ本体に固定される。
【0026】
固定胴11の内側には第1回転胴12が配置されている。第1回転筒12は、固定胴11の内周壁に設けたカム溝11aと係合するカムピン12aと、第1回転筒12を回転駆動させるための大歯車12bとを外周壁に有している。
【0027】
第1回転筒12の内側には第1直進筒13が配置され、第1直進筒13は直進板14と係合し、且つ、第1回転筒12、第1直進筒13及び直進板14は一体的に組み立てられている。固定胴11には光軸O1と平行に長溝が形成されていて、この長溝に直進板14の外周の一部が係合している。従って、第1回転筒12が回転しながら光軸O1の方向に移動したときでも、第1直進筒13は直進板14によって回転せずに直進移動のみを行って、第1回転筒12、第1直進筒13及び直進板14は一体の状態で移動する。
【0028】
第1直進筒13の内側には第2回転筒15が配置され、第2回転筒15の外周壁にカムピン15aが立設している。カムピン15aは第1直進筒13に設けたカム溝13aと係合すると共に、第1直進筒13の外周壁より突出していて、第1回転筒12の内周壁に設けたカム溝12cとも係合している。そして、第2回転筒15は第1回転筒12の回転によって回転すると共に、第1直進筒13のカム溝13aによって光軸方向に進退する。
【0029】
第2回転筒15の内側には第2直進筒16及び第3直進筒17が配置され、第2直進筒16は第1レンズ群L1を保持する不図示の鏡枠と一体的に形成され、第3直進筒17は第2レンズ群L2を保持する不図示の鏡枠と一体的に形成されている。第2直進筒16の外周壁にはカムピン16aが突出していて第2回転筒15の内周壁に設けたカム溝15bと係合し、第3直進筒17の外周壁にはカムピン17aが突出していて第2回転筒15の内周壁に設けたカム溝15cと係合している。
【0030】
一方、第2回転筒15の後部には第4直進筒18が一体的に組み立てられている。そして、第4直進筒18の外端18aが第1直進筒13の内周壁に光軸O1と平行に形成された長溝と係合し、且つ、第4直進筒18は第3直進筒17の内周壁に光軸O1と平行に形成された長溝とも係合している。従って、第2回転筒15が回転移動しても第4直進筒18は回転せずに第2回転筒15に追随して直進移動のみを行う。
【0031】
また、第3直進筒17の先端部と第2直進筒16の後端部とが光軸O1の方向に係合している。
【0032】
従って、第2回転筒15が回転したときにも第4直進筒18は回転せず、第4直進筒18によって第3直進筒17も回転せず、更に第3直進筒17によって第2直進筒16も回転しない。そして、第2直進筒16はカム溝15bの軌跡に応じて直進移動を行い、第3回転筒17はカム溝15cの軌跡に応じて直進移動を行う。
【0033】
なお、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1を配置するスペースを確保するために、固定胴11、第1回転筒12、第1直進筒13、直進板14、第2回転筒15、第2直進筒16、第3直進筒17及び第4直進筒18の中心軸は、光軸O1と偏心している。
【0034】
次に、レンズ鏡胴の動作を説明する。
図1は光学系が広角の状態になっている図であるが、望遠に変倍するためにはカメラ本体に設けた不図示のメインスイッチを作動させると、不図示の鏡胴モータが回転して連結した不図示の減速歯車群が回転し、この減速歯車群の末端の歯車が第1回転筒12の大歯車12bと歯合しているので、第1回転筒12が回転する。
【0035】
第1回転筒12が回転すると、第1回転筒12は固定胴11のカム溝11aによって回転しながら光軸O1の方向に移動する。しかし、第1回転筒12と一体に組み立てられている第1直進筒13は直進板14によって回転することがなく、光軸O1の方向に直進移動のみを行う。第1回転筒12が回転すると、カムピン15aに駆動力が伝達されて第2回転筒15が回転し、第2回転筒15の第1直進筒13に対する光軸O1方向への移動量は第1直進筒13に設けたカム溝13aによって決定される。
【0036】
更に、第2回転筒15が回転すると、第4直進筒18によって回転が規制されている第2直進筒16及び第3直進筒17は、各々カムピン16aとカム溝15bの係合、及びカムピン17aとカム溝15cの係合によって光軸O1の方向に直進移動して、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2は互いの群間距離を変化させながら光軸O1の方向に直進移動し、光学系は望遠状態に変倍する。
【0037】
ここで、被写体光は第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2を通過して反射鏡3の反射面3aで90度の角度で反射し、第3レンズ群L3及びローパスフィルタ2を通過して、撮像素子1に結像する。
【0038】
なお、合焦動作は不図示のフォーカスモータ(合焦駆動手段)によって第3レンズ群L3を光軸O2の方向に移動させて行う。即ち、光軸O2と平行に設けた複数のシャフトに第3レンズ群L3の不図示の鏡枠の端部を係合させ、そのシャフトの一本に雄ネジを設けて該鏡枠に設けた雌ネジと嵌合させ(合焦伝達手段)、該シャフトをフォーカスモータによって回転させることにより第3レンズ群L3を光軸O2の方向に移動させる。
【0039】
従来は該シャフトを光軸O1と平行に第2レンズ群L2の後方に設けていたので、レンズ鏡胴を薄く沈胴するためには該シャフトの長さを充分に長くすることができなかったが、本構成にすることによって該シャフトの長さを充分に長くすることができる。従って、光軸O2に対する第3レンズ群L3の倒れ量が非常に少なくなってレンズ精度が向上する。
【0040】
非撮影時には、不図示のメインスイッチをオフにすると、鏡胴モータが逆転して、広角の状態から望遠の状態にするときとは逆方向に第1回転筒12が回転する。すると、各鏡筒は前述の変倍動作と同様に作動し、固定胴11、第1直進筒13及び第2回転筒15のカム溝によって各鏡筒は後退する。第4直進筒18には光軸O1の方向に突出した腕部18bが設けらていて、第4直進筒18が後退すると腕部18bが反射鏡3を保持した保持部材4の先端を押圧する。従って、保持部材4は付勢されているバネに抗して支軸5を中心に時計方向に回転する。
【0041】
更に、各鏡筒は後退をするので、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2は互いの群間距離を狭めながら後退し、図2の如く反射鏡3の反射面3aが光軸O1と直交した状態になる。そして、撮影時に反射鏡3が位置していた空間に、反射面3aより被写体の側に位置し第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2からなる光学系の後端部が後退して配置される。
【0042】
この結果、従来のデジタルカメラより薄く沈胴させることができ、非撮影時により携帯性が向上するデジタルカメラを実現することができる。
【0043】
なお、図2の非撮影状態から図1の撮影状態にするときは、鏡胴モータを正転させて、広角の状態から望遠の状態にするときと同様に第1回転筒12を回転させればよい。
【0044】
また、第2レンズ群L2の後方に配置する反射部材としては、必ずしも前述の如き反射鏡3に限定されるものではなく、例えばプリズムを配置し、非撮影時には該プリズムを光軸O1と略直交する方向に退避させるように構成してもよい。
【0045】
更に、前述の構成では、反射鏡3の反射面3aより被写体側に位置する第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2の光軸O1と、反射鏡3の反射面3aより撮像素子1の側に位置する第3レンズ群L3の光軸O2とが成す角度が90度であったが、90度より狭角になるように構成してもよい。この一例を図3及び図4に示す。図3はレンズ鏡胴を突出させた断面図、図4はレンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【0046】
図3及び図4において、各部材は図1及び図2に示した部材と同様の部材であるので、説明を省略する。
【0047】
ここで、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1の光軸O2は、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2の光軸O1に対して、90度より狭角に配置されている。即ち、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1を傾斜させて配置することにより、第3レンズ群L3の端部が前述の構成より光軸O1に接近し、レンズ鏡胴の太さ、即ち固定胴21の太さをより細くすることができる。
【0048】
加えて、前述の構成では光学系を構成する第1レンズ群L1から撮像素子1までの全てを固定筒11,21の中に配置していて、ユニット化していた。しかし、ユニット化せずに、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1を固定胴の外に配置する構成にしてもよい。
【0049】
このような構成の一例を図5及び図6に示す。図5はレンズ鏡胴を突出させた断面図、図6はレンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【0050】
なお、図5及び図6における各部材は図1及び図2に示した部材と類似していて、その作用は同一であるので、各部材の説明は省略する。
【0051】
図5及び図6においては、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び反射鏡3の配置は前述と同一であるが、第3レンズ群L3、ローパスフィルタ2及び撮像素子1を固定胴31の外に配置している。そして、反射鏡3の反射面3aで反射した被写体光を第3レンズ群L3に入射させるため、固定胴31の一部には開口部31aが設けられている。
【0052】
なお、第1回転筒32のカムピン32aが係合する固定胴31のカム溝に関しては、開口部31aを逃げて設けなければならない。このために、固定胴31と第1回転筒32をヘリコイドによって結合することが望ましい。
【0053】
このように構成することにより、固定胴31、第1回転筒32、第1直進筒33、直進板34、第2回転筒35、第2直進筒36及び第3直進筒37の中心軸を、光軸O1と同心にすることができ、固定胴31を始め、各鏡筒の太さを細くすることができる。
【0054】
その他に、前述の構成においては1枚の反射鏡を用いていたが、必要に応じて2枚の反射鏡を用いてもよい。この一例を図7及び図8に示す。図7はレンズ鏡胴を突出させた断面図、図8はレンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【0055】
撮影時には図7に示す如く、被写体光は第1レンズ群L1、第2レンズ群L2を通過した後、反射鏡3によって90度の角度で屈折され、更に第2の反射鏡6によって90度の角度で屈折され、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2と平行に配置されている第3レンズ群L3及びローパスフィルタ2を通過して撮像素子1に結像する。
【0056】
非撮影時には図8に示す如く、先ず反射鏡3を時計方向に回転させると共に、反射鏡6を反時計方向に回転させて、各反射面がレンズ光軸と直交するように位置させる。続いて、図1及び図2を参照して説明した鏡胴の作動と同様に、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2からなる光学系の後端部を反射鏡3が位置していた空間に後退させると共に、撮像素子1、ローパスフィルタ2及び第3レンズ群L3からなる光学系の後端部を反射鏡6が位置していた空間に後退させることによって、薄型の沈胴が可能になる。
【0057】
なお、以上の各構成において、撮影レンズの一部と撮像素子等を配置する位置は、カメラを前方から見た場合に、上下左右のどの位置であってもよい。
【0058】
また、撮影レンズは必ずしもズームレンズである必要はなく、単焦点レンズであってもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明のカメラによれば、多数のレンズから構成されるズームレンズを撮影レンズとして用いた場合でも、非撮影時にはレンズを沈胴させてカメラの厚さを従来より更に薄くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的なレンズ鏡胴を突出させた断面図である。
【図2】代表的なレンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【図3】光軸O1と光軸O2とが成す角度を90度より狭角にした場合に、レンズ鏡胴を突出させた断面図である。
【図4】光軸O1と光軸O2とが成す角度を90度より狭角にした場合に、レンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【図5】撮像素子等を固定胴の外に配置した場合に、レンズ鏡胴を突出させた断面図である。
【図6】撮像素子等を固定胴の外に配置した場合に、レンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【図7】2枚の反射鏡を用いた場合に、レンズ鏡胴を突出させた断面図である。
【図8】2枚の反射鏡を用いた場合に、レンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【図9】従来の鏡胴において、レンズ鏡胴を突出させた断面図である。
【図10】従来の鏡胴において、レンズ鏡胴を沈胴させた断面図である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
O1,O2 光軸
1 撮像素子
2 ローパスフィルタ
3,6 反射鏡
3a 反射面

Claims (13)

  1. 被写体光を撮影レンズにより撮像素子に結像させるカメラにおいて、
    前記撮影レンズの所定のレンズ間に反射面を有する反射部材を少なくとも一つ配置し、
    撮影時には、前記反射部材の反射面にて反射した被写体光を前記撮像素子に結像させ、
    非撮影時には、前記反射部材を退避させると共に、撮影時に前記反射部材が位置していた空間に、前記反射面より被写体の側に位置するレンズの後端部を後退させることを特徴とするカメラ。
  2. 前記反射部材が反射鏡であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 非撮影時には、反射面が被写体より遠ざかる方向に前記反射部材を回動させて退避させることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
  4. 前記反射部材がプリズムであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  5. 非撮影時には、前記プリズムを前記撮影レンズの光軸と略直交する方向に退避させることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
  6. 前記反射面より被写体の側に位置する前記撮影レンズのレンズ群により変倍動作を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のカメラ。
  7. 前記反射面より被写体の側に位置する前記撮影レンズのレンズ群は、非撮影時の状態では撮影時の状態よりレンズ間隔が狭められていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のカメラ。
  8. 前記反射面より前記撮像素子の側に位置する前記撮影レンズのレンズにより合焦動作を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のカメラ。
  9. 前記レンズを駆動して合焦動作を行わせる合焦駆動手段は、前記レンズと平行に移動する駆動伝達手段を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のカメラ。
  10. 少なくとも前記撮影レンズを駆動する鏡筒を保持する固定胴の中に前記撮像素子が配置されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のカメラ。
  11. 非撮影時には、前記反射鏡と、前記反射面より前記撮像素子の側に位置する前記撮影レンズのレンズとの間の空間に、少なくとも前記撮影レンズを駆動する鏡筒の一部が収納されることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のカメラ。
  12. 前記反射面より被写体側に位置するレンズの光軸と、前記反射面より前記撮像素子側に位置するレンズの光軸とが成す角度を90度より狭角にしたことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のカメラ。
  13. 前記撮影レンズがズームレンズであることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載のカメラ。
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