JP2004145133A - 光学ユニット及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外域カットフィルタやその出し入れのための駆動機構等を用いることなく、ナイトショット機構やナイトフレーミング機能を確保することができると共に、光学鏡筒及び沈胴式レンズのより一層の薄型化を実現できるようにする。
【解決手段】固定環15及び後部鏡筒17と、固定環15等の後部に配された固体撮像素子24と、を備えた光学ユニットにおいて、固体撮像素子24の光軸L上の前側に配され且つ赤外域の電磁波の透過量を調整可能な液晶パネル又はEC素子を設ける。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学鏡筒と、その光軸上に配された撮像手段を備えた光学ユニット、及び、固定鏡筒と、その固定鏡筒に対して光軸方向に沿って移動可能とされた少なくとも1つのレンズ鏡筒と、その光軸上に配された撮像手段を備えた沈胴式の光学ユニット、並びに、これらの光学ユニットを備えたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に関し、特に、赤外域カットフィルタを用いることなく「ナイトショット撮影」や「ナイトフレーミング撮影」等の夜間撮影を行うことができる光学ユニット及びその光学ユニットを備えた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置においては、携帯性の向上や使い勝手の良化が求められ、装置全体の小型化が追求されており、撮像装置に用いられる光学系レンズ鏡筒やレンズの小型化も進められている。更に、撮影された画像のさらなる高画質化・高画素化の要望は非常に強く、光学系の構成部材であるレンズは大型化しても、駆動機構を小型化することによって光学系レンズ鏡筒の小型化が要望される場合がある。
【0003】
また、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置において使用されている、所謂沈胴式レンズに関しても携帯性の利便性という観点から、小型化及び薄型化が要望されている。更に、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置においては、CCDやCMOS等の固体撮像素子は、光学系鏡筒によって結像された被写体の像を受像し、この受像した光を光電変換して電気信号として出力し、被写体の像に対応したデジタルデータを生成する。
【0004】
ここで、CCDやCMOS等の固体撮像素子は、幾何学的に離散的なサンプリングをするために、撮像素子の周期配列より細かい幾何学模様(髪の毛、縞模様、タイル模様等)を写すと、偽色信号やモアレ等が生じ、画像に違和感が生じてしまうという不具合がある。この不要な高周波成分を除くために、光学式ローパスフィルタによってボケを加えるということが一般に行われている。このように光学式ローパスフィルタには、回折現象、複屈折、球面収差等を利用した様々な「ボカス」手段が提案され、実施されている。
【0005】
また、CCDやCMOS等の固体撮像素子は、一般的に可視光だけでなく赤外域にも高い感度を持っているため、不要な赤外域を遮断しなければ正しい色再現ができない。この不要な赤外域を遮断するために赤外域カットフィルタが用いられており、その赤外域カットフィルタは赤外線だけでなくオレンジから赤にかけてなだらかな吸収カーブを描き、長波長域の色再現を整える役割も果たしている。この赤外域カットフィルタには、ガラス又はプラスチックを使用した吸収タイプの他に、マルチコーティングにより赤外線を反射して透過光をカットするタイプもある。
【0006】
一般的なデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置においては、上述したように高い色再現性を追及するために赤外域カットフィルタが用いられている(例えば、特許文献2参照。)。この赤外域カットフィルタは、光路中に配置すること及び光路から外すことができるようになっている。また、赤外線ライト等で赤外光を被写体に照射することにより、通常のデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置では撮影できないような真っ暗闇の環境においても、フラッシュ等の閃光装置や照明装置等の発光装置を使わずに撮影することもできる(「ナイトショット機能」)。
【0007】
また、最近本出願人により、上述したナイトショット機能(赤外線撮影機能)だけでなく、フォーカスに同期して赤外域カットフィルタをレンズの光軸上に出し入れすることで、暗闇でのフレーミングと自然な色合いでの画像記録を両立する機能(「ナイトフレーミング機能」)が開発されている。これは、フレーミング時において、赤外域カットフィルタを光軸外に退避させることによって自然な色再現での撮影を行うものである。
【0008】
図5は、沈胴式レンズを備えた、例えばデジタルスチルカメラの不使用時のレンズ収納状態、つまりレンズの沈胴位置の外観斜視図を示すものである。更に、図6は、レンズ鏡筒が伸長したカメラ使用状態を示すもので、ワイド(広角)位置若しくはテレ(望遠)位置の外観斜視図である。
【0009】
また、図7A、B、C及び図8A、B、Cに従来の沈胴式レンズを示す。即ち、図7A、B及びCは、沈胴式レンズの光学ユニットの外観形状を示すもので、図7Aは沈胴状態、図7Bはワイド状態、図7Cはテレ状態をそれぞれ示す斜視図である。更に、図8Aは不使用時のレンズ収納位置、図8Bはワイド(広角)位置、図8Cはテレ(望遠)位置をそれぞれ示す断面図である。そして、図9は、沈胴式レンズを分解した状態の斜視図である。
【0010】
まず、図5及び図6において、デジタルスチルカメラの主な機能について説明する。符号1がデジタルスチルカメラのカメラ本体部であり、符号2がカメラ本体部1の一側前面に設けられている沈胴式の撮像レンズ部である。図5の沈胴状態では、バリア3により撮像レンズ部2の前玉レンズ面が保護されている。更に、カメラ本体部1の前面側にはファインダレンズ4と、ストロボ5と、被写体との距離を検出するためのオートフォーカス補助光受光部6が配置されている。また、符号7はファインダ窓、8はシャッターボタン、9はモード切り換えつまみである。
【0011】
次に、図7A、B、C及び図8A、B、Cを参照して、沈胴式の光学ユニットである撮像レンズ部2の詳細な構成について説明する。ここに示す沈胴式の光学ユニットは、夜間撮影ができないタイプ(ナイトショット機能未搭載型)のものである。
【0012】
符号10は、複数のレンズ11を保持した1群レンズ枠であり、1群レンズ枠10はカム環12の第1のカム溝12aに嵌合される複数のカムピン10aを備えている。1群レンズ枠10は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。
【0013】
符号13は、複数のレンズ13aを保持した2群レンズ枠であり、2群レンズ枠13はカム環12の第2のカム溝12bに嵌合される複数のカムピン13bを備えている。2群レンズ枠13は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。また、2群レンズ枠13にはアイリスシャッタ機構を構成している場合もある。
【0014】
上述したカム環12は、ギアユニット14のギア14aにより固定環15の内径内で回転駆動するためのギア部12cと、固定環15のカム溝15aに嵌合される複数のカムピン12dを備えている。カム環12は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。第1のカム溝12a及び第2のカム溝12bは、1群レンズ枠10及び2群レンズ枠13を所定のカーブに沿って光軸L方向に移動させるズーミング動作が行われる。
【0015】
符号16は直進案内環であり、カム環12と一体的に固定環15の内側で光軸L方向に移動する部材である。この直進案内環16には、1群レンズ枠10を光軸方向にガイドする複数の案内溝16aと、2群レンズ枠13を光軸方向にガイドする複数の案内溝16bを備えている。この直進案内環16は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。
【0016】
固定環15は、後部鏡筒17に固定される部材である。この固定環15は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。
【0017】
符号18は、レンズ19を保持した3群レンズ枠である。この3群レンズ枠18は、例えばガラス繊維を含有する黒色のポリカーボネート樹脂で成形され、強度及び遮光性を有している。この3群レンズ枠18は、後部鏡筒17に対して光軸方向に移動可能に保持されており、図示しないステッピングモータ等の動力源によって光軸方向に微小に変移するようになっている。
【0018】
後部鏡筒17には固定環15と、バリア駆動機構20と、ギアユニット14が固定される。また、後部鏡筒17には3群レンズ枠18に対面するようにした保持部21に光学式ローパスカットフィルタや赤外カットフィルタからなる光学フィルタ22がシールゴム23で弾性付勢されるようにして位置決め固定されている。更に、後部鏡筒17には光学フィルタ22の背後にCCDやCMOS等の固体撮像素子24が位置決め固定されている。
【0019】
バリア駆動機構20は、撮像レンズ部2の沈胴時に連動してバリア3を閉止駆動するための突起部材である。また、ギアユニット14は、ギア部12cと噛み合うギア14aを介してカム環12を回転駆動するものであり、そのギア比は沈胴状態→ワイド状態→テレ状態及びテレ状態→ワイド状態→沈胴状態の範囲において十分な駆動力を得られるように決められている。
【0020】
次に、上述した撮像レンズ部2の動作について説明する。
図8Aの沈胴状態から図8Bのワイド位置の間の動作において、カム環12はそのギア部12cに噛合されるギアユニット14のギア14aがDCモータ等の駆動源によって駆動されることにより、カムピン12dが固定環15のカム溝15aに沿って回転しながら光軸Lに沿って被写体に向けて移動する。このとき、直進案内環16は、カム環12と一体的に矢印A方向に移動する。
【0021】
これと同時に1群レンズ枠10は、そのカムピン10aがカム環12の第1のカム溝12a及び直進案内環16の案内溝16aに沿って矢印B方向へ移動する。これと同時に2群レンズ枠13は、そのカムピン13bがカム環12の第2のカム溝12b及び直進案内環16の案内溝16bに沿って矢印C方向へ移動する。以上のような動作により、1群レンズ枠10及び2群レンズ枠13は光学的にワイド位置となる。
【0022】
そして、ワイド位置から図8Cのテレ位置の間の動作においても、カム環12はギアユニット14により駆動されるが、この範囲においてカムピン12dはカム溝15aの水平なカム溝15bを移動することでカム環12が光軸方向に移動しないことから、直進案内環16も矢印Dに示すように光軸方向には移動しない。このとき、1群レンズ枠10は、そのカムピン10aがカム環12のカム溝12a及び直進案内環16の案内溝16aに沿って矢印E方向に移動する。
【0023】
同時に2群レンズ枠13は、そのカムピン13bがカム環12のカム溝12b及び直進案内環16の案内溝16bに沿って矢印F方向に移動する。以上のような動作により、1群レンズ枠10及び2群レンズ枠13は光学的にワイド位置からテレ位置の間を移動することによってズーミング動作を行う。尚、テレ位置からワイド位置、ワイド位置から沈胴状態については、ギアユニット14のギア14aを逆回転駆動することで、カム環12を逆向きに回転させることによって行う。
【0024】
ここで、1群レンズ枠10及び2群レンズ枠13がズーミング動作を行ったとき、これとは別の図示しない、例えばステッピングモータ等からなる駆動源によって3群レンズ枠18が光軸方向に微小に変位することによりフォーカッシング動作を行う。
【0025】
このような構成を有する従来の沈胴レンズの沈胴状態において、光学式ローパスカットフィルタや赤外域カットフィルタ等の光学フィルタ自体の厚さ及び光学フィルタの挿入・固定部分の厚さにより、3群レンズ枠18がCCDやCMOS等の固体撮像素子24方向に移動できる範囲が規制されてしまう。また、3群レンズ枠18と2群レンズ枠13との間、及び2群レンズ枠13と1群レンズ枠10との間を近づけることができる距離に関しても、ある一定の限界があった。
【0026】
仮に、3群レンズ枠18を後部鏡筒17(光学フィルタの挿入・固定部分)に接触するところまで移動させ、3群レンズ枠18〜2群レンズ枠13間、及び2群レンズ枠13〜1群レンズ枠10間をそれぞれ接触するところまで近づけたとしても、撮像レンズ部2(沈胴式レンズ)の沈胴全長は、ある一定の限界までしか薄型化することができなかった。
【0027】
また、光学フィルタ22は、赤外域カットフィルタが光学式ローパスフィルタと張り合わされた状態で光学フィルタとして使用されて後部鏡筒17に固定されていた。そのため、赤外域カットフィルタを光軸上に出し入れすることができず、従って夜間撮影ができなかった。
【0028】
次に、図10A,B,C、図11A,B、図12及び図13を参照して、夜間撮影が可能なタイプ(ナイトショット機能搭載型)の先行技術に係る沈胴式光学ユニットである撮像レンズ部2の詳細な構成について説明する。この夜間撮影(ナイトショット)は、赤外域カットフィルタを光軸上に出し入れすることで可能になる技術である。光学ユニット全体の構成は、上述した夜間撮影ができないタイプ(ナイトショット機能未搭載型)の沈胴式光学ユニットと同様であるため、同一部分には同一符号を付して、それらの説明は省略する。
【0029】
図12及び図13示すように、後部鏡筒17Aには、固定環15に対向される側の面の略中央部に略直方体をなすケーシング71が設けられている。このケーシング71の内部には、レンズの光軸方向において適切な位置に光学フィルタ(本実施例では、赤外域カットフィルタ91)を配置するためのフィルタ収納部72が設けられている。このフィルタ収納部72に対応させてケーシング71の前面には、対物側からの入射光線を後部鏡筒17Aに保持されているCCDやCMOS等の固体撮像素子24に向けて通すための開口部73が設けられている。
【0030】
また、ケーシング71の上面には、フィルタ収納部72に収納された光学フィルタの一具体例を示す赤外域カットフィルタ91を光軸Lと直交する方向に退避させるための退避口74が設けられている。この退避口74の両側には、赤外域カットフィルタ91が動力を受けて移動する際に当該赤外域カットフィルタ91を光軸と直交する方向に適切にガイドするための一対のガイド部75,75が設けられている。
【0031】
更に、後部鏡筒17Aの一面の斜め上部には、赤外域カットフィルタ91を移動させるための動力を発生する動力源76が取り付けられる動力源取付部77が設けられている。動力源76としては、例えば、ステッピングモータを適用することができ、その回転軸76aが突出する側には動力源取付部77に取り付けるためのフランジ部76bが設けられている。このフランジ部76bを取付ネジ等の固着手段で動力源取付部77に固定することにより、動力源76が後部鏡筒17Aに取り付けられる。このとき、軸受け穴77aに回転軸76aが挿入される。
【0032】
動力源76の回転軸76aには、アーム部78aを介して回動ピン78が一体的に設けられている。この回動ピン78は、アーム部78aによって回転軸76aから所定距離だけ変移して互いに平行とされている。更に、回転軸76aの先端部には、外周縁の一部にギア部79aが設けられた扇形ギア79が取り付けられている。扇形ギア79の中央部には、回転軸76aと回動ピン78が挿入される係合穴79bが設けられている。この回転軸76aと回動ピン78が係合穴79bに同時に係合されることにより、回転軸76aの回転によって扇形ギア79が一体的に回転駆動される。
【0033】
扇形ギア79のギア部79aには、フランジ部76bに設けられた枢軸76cに回転自在に支持されたピニオンギア80が噛合されている。ピニオンギア80の外周の一部にはアーム部80aが設けられており、このアーム部80aに、動力源76側に突出する駆動ピン81が取り付けられている。これら動力源76と回動ピン78と扇形ギア79とピニオンギア80と駆動ピン81によってフィルタホルダ82を移動するための動力伝達機構83が構成されている。
【0034】
これら扇形ギア79等は、後部鏡筒17Aと動力源76との間に配置され、所定の性能を得られるようにそれぞれ位置決めされて、駆動される。尚、動力伝達機構83は、上述したギア列等に限定されるものではなく、例えば、カム機構、リンク機構その他の動力伝達の可能な各種の機構を用いることができる。
【0035】
フィルタホルダ82は、赤外域カットフィルタ91を保持して光軸と直交方向に移動させるもので、赤外域カットフィルタ91が装着されるコ字状に開口された保持部82aが設けられている。この保持部82aの開口側の両外面には、その開口部を閉じる取付バンド84を係止するための突起82bがそれぞれ設けられている。また、フィルタホルダ82の保持部82aと反対側には、駆動ピン81が摺動可能に係合される長穴82cが設けられている。
【0036】
更に、フィルタホルダ82の保持部82aの開口側と反対側には、光軸Lと直交方向に移動される際に、ケーシング71のガイド部75にガイドされるガイド突条82dが設けられている。このフィルタホルダ82の材質としては、例えば、ガラス繊維を含有するポリカーボネート樹脂を用いて成形することができ、強度、遮光性及び量産性を備えている。
【0037】
取付バンド84はゴム状弾性体等の弾性部材によって形成され、突起82bに係合される一対の係合孔84aが設けられている。この取付バンド84には、装着時に赤外域カットフィルタ91を弾性的に付勢して脱落を防止する付勢部84bが設けられている。この取付バンド84を、保持部82aに赤外域カットフィルタ91を装着した状態で開口側に取り付けることにより、赤外域カットフィルタ91が所定位置に位置決めされてフィルタホルダ82に保持される。
【0038】
赤外域カットフィルタ91の保持方法は、取付バンド84によるスナップフィット方法に限定されるものではなく、熱カシメや接着剤による接着方法、その他各種の方法を用いることができる。
【0039】
赤外域カットフィルタ91は、フィルタホルダ82に保持されて光軸Lと直交方向に移動されるため、本実施例においては、従来の沈胴式レンズの場合とは異なり、光学式ローパスカットフィルタ85とは別部材として独立に形成されている。
【0040】
光学式ローパスカットフィルタ85は、赤外線撮影等の夜間撮影時においても撮像装置の画像記録のためには必要である。そのため、本実施例においては、後部鏡筒17Aの中央穴に装着された固体撮像素子24の光軸方向前側に配置され、所定位置に位置決めされて固定されている。
【0041】
上述した動力伝達機構83とフィルタホルダ82により、赤外域カットフィルタ91を光軸上の位置と光軸外の位置との間に移動させる移動機構86が構成されている。そして、移動機構86とケーシング71により、赤外域カットフィルタ22を光軸上の所定位置から直交方向へ直線状に移動させて光軸外の所定位置に退避させる退避手段88が構成されている。
【0042】
この退避手段88の動作を簡単に説明すると、次の如くである。まず、赤外域カットフィルタ91を光軸上の位置から光軸外の位置へ移動させる場合について説明する。まず、駆動源76を駆動させて回転軸76a及び回動ピン78を所定の回転方向に回転させる。これにより、回転軸76a等と回転方向に一体とされた扇形ギア79が同方向に同じ量だけ回転される。この扇形ギア79の回転により、そのギア部79aに噛合されたピニオンギア80が噛み合った歯数の分だけ逆方向に回転される。
【0043】
この駆動ピン81が枢軸76cを中心に回動することにより、その駆動ピン81が長穴82cに沿って移動しつつ、フィルタホルダ82をフィルタ収納部72から引き出す方向に移動させる。これにより、フィルタホルダ82がガイド部75にガイドされて光軸方向と直交方向に移動する。その結果、フィルタホルダ82に保持された赤外域カットフィルタ91が、光軸上の所定位置から直交方向へ直線状に移動されて光軸外の所定位置に移る。
【0044】
一方、赤外域カットフィルタ91を光軸外の所定位置から光軸上の所定位置へ移動させる場合は、上述した退避動作と逆の動作が行われ、それにより赤外域カットフィルタ91を光軸上の所定位置に移動させることができる。
【0045】
このような赤外域カットフィルタ91等が装着される後部鏡筒17Aの前面に固定環15の後端部が当接され、取付ネジ等の固着手段により固定されて一体化される。固定環15の後端部には取付ネジが挿通される複数個のネジ受け部(図示せず。)が設けられていると共に、これらネジ受け部に対応して後部鏡筒17Aには同じ数の凹部(図示せず。)が設けられている。これらの凹部に各ネジ受け部を嵌合させることにより、後部鏡筒17Aに対して固定環15が位置決めされる。その状態でネジ止めすることにより、後部鏡筒17Aに固定環15が締付け固定されて一体化される。
【0046】
以上のような構成により、上記沈胴レンズは、上述した「ナイトショット機能」と「ナイトフレーミング機能」を実行することができる。即ち、図10Bに示すワイド状態から図10Cに示すテレ状態の間において光学レンズとして使用するときに、赤外域カットフィルタ91を光軸上に出し入れすることにより、赤外線撮影である「ナイトショット撮影」及び「ナイトフレーミング撮影」を行うことができる。
【0047】
図11A,Bは、赤外域カットフィルタ91を出し入れする動作を説明するもので、図11Aは光軸上の所定位置に赤外域カットフィルタ91をセットした状態を示し、図11Bは光軸上から光軸外に完全に移動させた状態を示している。同図において、符号Hは、赤外域カットフィルタ91の移動方向を示している。
【0048】
上述したような沈胴式光学ユニットを備えた撮影装置としては、例えば、特許文献1のようなものがある。この特許文献1には、光学系を使用位置と収納位置に移動可能なカメラ等の光学装置に関するものが記載されている。
【0049】
この光学装置は、光学系を構成する第1のレンズユニットと、前記第1のレンズユニットを駆動する第1のモータと、前記光学系を構成する、前記第1のレンズユニットの後方に設けられる第2のレンズユニットと、前記第2のレンズユニットを駆動する第2のモータと、前記光学系の収納指示に応答して前記第2のレンズユニットを繰り込み、前記第2のレンズユニットの繰り込みが完了した後に前記第1のレンズユニットの繰り込みを開始し、前記第2のレンズユニットの繰り込みによって空けられたスペースに前記第1のレンズユニットを繰り込むように前記第1、第2のモータを制御する制御手段を有する、ことを特徴としている。
【0050】
また、液晶パネルを用いた撮像装置としては、例えば、特許文献2のようなものがある。この特許文献2には、入射光量調整機能付のビデオカメラ等の撮像装置に関するものが記載されている。
【0051】
この撮像装置は、光を集光し撮像素子上に結像させるレンズ系と、結像された像を撮像して撮像映像信号を出力する撮像手段と、明るさを検知する検知手段と、前記レンズ系と前記撮像手段間に配され、赤外カットフィルタ及び赤外通過フィルタの複数の色フィルタが装着され、該検知手段の出力により前記色フィルタの各々での光透過率が制御可能な液晶パネルを備える、ことを特徴としている。
【0052】
また、エレクトロクロミック素子(以下「EC素子」という。)を備えた撮像装置としては、例えば、特許文献3のようなものがある。この特許文献3には、特定の波長範囲の画像を撮像することのできる撮像装置に関するものが記載されている。
【0053】
この撮像装置は、光透過状態において透過する光の波長の範囲が互いに異なる複数のEC素子と、前記複数のEC素子のうちの少なくとも2枚を同時に光透過状態に制御する制御手段と、この光透過状態に制御された少なくとも2枚のEC素子を全て透過した後の光を受光する受光手段とを含む、ことを特徴としている。
【0054】
【特許文献1】
特開2000−194046号公報(第3〜5頁、図1〜図4等)
【特許文献2】
特開平4−33481号公報(第2頁、図1)
【特許文献3】
特開平11−160739号公報(第2頁、図1等)
【0055】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図10〜図13で説明したような「ナイトショット機能が搭載された夜間撮影可能な沈胴レンズ」においては、赤外域カットフィルタを光軸上に出し入れするための機構が必要となるため、図2A及びBに示すように、「ナイトショット機能がある先行技術に係る沈胴レンズ」に比較して沈胴時におけるレンズ全長が厚くなってしまい、小型化には不利であるという課題があった。
【0056】
また、上述した「ナイトショット機能が搭載された夜間撮影可能な沈胴レンズ」ばかりでなく、図3,4に示したような「ナイトショット機能が搭載された夜間撮影可能なレンズ」においても、赤外域カットフィルタの保持部材や駆動のためのガイド部材等が必要となるばかりでなく、「ナイトフレーミング機能」のためには高速に赤外域カットフィルタを光軸上に出し入れすることがユーザーの操作として求められるため専用のアクチュエータが必要になり、光学鏡筒又は沈胴式レンズの小型化が非常に困難であるという課題があった。
【0057】
更に、沈胴式レンズの沈胴状態においては、赤外域カットフィルタの保持部材や駆動のためのガイド部材の厚さにより、3群レンズ枠がCCDやCMOS等の固体撮像素子側に移動できる範囲が規制されてしまい、また、3群レンズ枠から2群レンズ枠の間、及び2群レンズ枠から1群レンズ枠の間を近づけることができる距離に関しても、ある一定の限界があった。仮に、3群レンズ枠を後部鏡筒(光学フィルタの挿入/固定部分、赤外域カットフィルタの駆動機構部分)に接触するところまで移動させ、3群レンズ枠〜2群レンズ枠間、及び2群レンズ枠〜1群レンズ枠間をそれぞれ接触するところまで近づけた場合も、沈胴式レンズの沈胴全長は、ある一定の限界までしか薄型化することができなかった。
【0058】
更に又、ナイトショット機能のために赤外域カットフィルタを光軸上に出し入れすると光路長が変化してしまい、その変化を吸収するためにフォーカス群、例えば、図10〜図13の3群レンズ枠の移動量が増えてしまい、この移動量を確保するために光学設計の段階で光学全長を長くしておく必要があり、光学鏡筒及び沈胴式レンズの全長を短くすることができないという課題もあった。また、この移動量を確保するためにフォーカス群、例えば、図10〜図13の3群レンズ枠の駆動機構が大型化し、光軸方向に大きなスペースを取ってしまうため、光学鏡筒が小型化・薄型化できなかったり、沈胴式レンズが収納時に薄型化できないという課題もあった。
【0059】
本発明は、上述したような課題を解消するためになされたものであり、赤外域カットフィルタやその出し入れのための駆動機構等を用いることなく、ナイトショット機構やナイトフレーミング機能を確保することができると共に、光学鏡筒及び沈胴式レンズのより一層の薄型化を実現できるようにした光学ユニット及びその光学ユニットを備えた撮像装置を提供することを目的としている。
【0060】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本出願の光学ユニットは、光学鏡筒と、光学鏡筒の光軸上の背部に配された撮像手段と、を備えた光学ユニットにおいて、撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波(光)の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設けたことを特徴としている。
【0061】
更に、本出願の光学ユニットは、固定鏡筒と、固定鏡筒に対して光軸方向に沿って移動可能とされた少なくとも1つのレンズ鏡筒と、レンズ鏡筒の光軸上の背部に配された撮像手段と、を備えた光学ユニットにおいて、撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波(光)の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設けたことを特徴としている。
【0062】
また、本出願の光学ユニットを備えた撮像装置は、光学鏡筒と、光学鏡筒の光軸上の背部に配された撮像手段又は固定鏡筒と、固定鏡筒に対して光軸方向に沿って移動可能とされた少なくとも1つのレンズ鏡筒と、レンズ鏡筒の光軸上の後部若しくは背後に配された撮像手段と、撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波(光)の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を有する光学ユニットを備えたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ装置であることを特徴としている。
【0063】
上述した光学ユニットでは、撮像手段の光軸上の前側に、赤外域の電磁波(光)の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設けることにより、赤外域カットフィルタやその出し入れのための駆動機構等を用いることなく、ナイトショット機構やナイトフレーミング機能を確保することができると共に、光学鏡筒及び沈胴式レンズのより一層の薄型化を可能にし、小型化を図ることができる。
【0064】
また、本出願の光学ユニットを備えた撮像装置では、小型化の可能な光学ユニットを用いることができるため、撮像装置全体の小型化、薄型化を図ることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による光学鏡筒及び沈胴式鏡筒を備えた光学ユニット並びに、その光学ユニットを備えた撮像装置の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
【0066】
本発明の特徴とする部分は、赤外域カットフィルタの代わりに液晶パネル又はEC素子を配置した点である。以下に、光学ユニットの構成を、図1A〜C、図2A,B、図3A〜C及び図4を参照して説明する。尚、図1A〜C、図2A,B及び図3A〜Cにおいて、上述した図8A〜C、図10A〜C及び図11A、Bで説明した構成部分と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0067】
図1A、B及びCは、本発明に係る沈胴式レンズの断面図であり、図1Aが不使用時のレンズ収納状態である沈胴位置、図1Bがワイド(広角)位置、図1Cがテレ(望遠)位置の各状態を示すものである。図2A、Bは、赤外域カットフィルタの出し入れ動作を説明する断面図である。また、図3A、B及びCは、本発明に係る固定鏡筒式レンズのズーミング動作及びフォーカシング動作を説明する説明断面図である。図4は、本発明に係る固定鏡筒式レンズの光学鏡筒の一例を示す斜視図である。
【0068】
本実施例に係る沈胴式レンズ(撮像レンズ部)90は、全体の構成としては、図10A〜C等を参照して説明した「夜間撮影可能なナイトショット機能搭載」の沈胴式レンズと略同様であるので、ここでは全体の構成を概略説明し、差異のある点について詳細に説明する。
【0069】
図1A〜Cにおいて、10は、複数のレンズ11を保持する1群レンズ枠であり、12は、1群レンズ枠10を光軸方向へ移動可能に支持するカム環である。また、13は、複数のレンズ13aを保持する2群レンズ枠であり、16は、2群レンズ枠13を光軸方向へ移動可能に支持する直進案内環である。更に、15は、カム環12を光軸方向へ移動可能に支持する固定環であり、固定環15は後部鏡筒17の前面に一体的に固定されている。
【0070】
ここで、複数のレンズ11を保持した1群レンズ枠10及び複数のレンズ13aを保持した2群レンズ枠13がカム環12の回転駆動により、図1Aの沈胴位置から図1Bのワイド位置及び図1Bのワイド位置から図1Cのテレ位置に移動するズーミング動作及びその逆のワイド動作を行うときの各動作は、図10A、B及びCで説明した場合と同様である。
【0071】
また、図3A〜Cは、図4に示すような固定鏡筒である撮像レンズ部94に装着されるレンズ群を示すものである。図3に示す撮像レンズ部94は、被写体に対向される第1の固定レンズ群95と、ズームレンズ群96と、第2の固定レンズ群97と、アイリスユニット98と、フォーカスレンズ群99と、赤外域透過量調整手段100と、光学式ローパスカットフィルタ101と、固体撮像素子102等を備えて構成されている。
【0072】
第1の固定レンズ群95は、撮像レンズ部94の光軸L上の先端部に固定されており、その後方に所定の間隔をあけて第2の固定レンズ群97が配置され、撮像レンズ部94に固定されている。第1の固定レンズ群95と第2の固定レンズ群97との間には、撮像レンズ部94に対して光軸方向へ移動可能に支持されたズームレンズ群96が配置されている。このズームレンズ群96の移動によってズーミング動作が行われ、ズームレンズ群96を第1の固定レンズ群95側へ近づけるとテレ(望遠)側となり、ズームレンズ群96を第2の固定レンズ群97側へ近づけるとワイド(広角)側となる。
【0073】
アイリスユニット98は、撮像レンズ部94の光軸L上を通過する光量を調整するもので、光軸L上に配置されたシャッタ部98aと、このシャッタ部98aを開閉動作させる駆動モータ103等を備えて構成されている。アイリスユニット98のシャッタ部98aは第2の固定レンズ群97の後方に配置されており、その後方にフォーカスレンズ群99が配置されている。そして、フォーカスレンズ群99の後方に、前側から順に赤外域透過量調整手段100と、光学式ローパスカットフィルタ101と、固体撮像素子102が配置されている。フォーカスレンズ群99を光軸L方向へ移動させることにより、フォーカシング動作が行われる。
【0074】
赤外域透過量調整手段100としては、例えば、液晶パネルやEC素子等を用いることができる。液晶パネルは、赤外線等の電磁波(光)が透過する光量を調整できるもので、これを用いることにより、夜間撮影から昼間の撮影まで幅広い撮影条件下における自動露出調整を容易に行うことができる。また、EC素子は、エレクトロクロミック現象(以下「EC現象」という。)を利用して光の透過を制御するもので、イオン伝導体を電気によって酸化還元反応させ、光の吸収スペクトルを変化させることで、ある物質の透過率や透過できる波長を電気的に制御することができる。
【0075】
このような液晶パネルやEC素子を赤外域透過量調整手段100として用い、通電のオフ時に赤外域の光量をカット又は吸収し、通電オン時に赤外域の光量を透過させる。これにより、赤外域カットフィルタを用いることなく、赤外域カットフィルタを光軸に対して出し入れした場合と同様の効果を得ることができる。もちろん、これとは逆に、通電のオフ時に赤外域の光量を透過し、通電オン時に赤外域の光量をカット又は吸収することも可能である。尚、赤外域透過量調整手段100の配置は、図3A〜Cに示したフォーカスレンズ群99と光学式ローパスカットフィルタ101との間が最も好適である(その直径を小さくすることができる。)が、第1の固定レンズ群95と第2の固定レンズ群97との間に配置してもよく、また、アイリスユニット98とフォーカスレンズ群99との間に配置するようにしてもよい。
【0076】
図4は、デジタルビデオカメラの撮像レンズ部94の外観斜視図であり、光学鏡筒の一具体例を示すものである。この撮像レンズ部94は、筒状の胴体部94aと、この胴体部94aの後部に取り付けられた後板部94bと、胴体部94aの前部に取り付けられた前筒部94cとからなり、これらが複数個の固定ネジで締め付け固定されて一体に構成されている。
【0077】
上述した実施例によれば、図12及び図13で説明したような赤外域カットフィルタや、これを保持するためのフィルタホルダ、赤外域カットフィルタをフィルタホルダに固定するための弾性部材、赤外域カットフィルタを移動させるためのモータやギア列等を用いることなく夜間撮影を可能として、上述したナイトショット機能やナイトフレーミング機能を満足させることができる。また、図2A及びBに示すように、図2Aに示す従来の沈胴レンズ70と図2Bに示す本発明に係る沈胴レンズ90を沈胴状態で比較すると、本発明に係る沈胴レンズ90の方が厚みの差Tの分だけ厚みを薄くすることができ、その分沈胴レンズの薄型化を図ることができる。
【0078】
本発明は、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0079】
例えば、上記実施例では、赤外域透過量調整手段として液晶パネル及びEC素子を適用した例について説明したが、赤外域の光量を調整できるものであれば他の素子、装置等を適用できることは勿論である。固定鏡筒式及び沈胴式レンズのレンズ構成についても本実施例に限定されるものではなく、更に、沈胴式レンズの駆動方式についても同様である。また、駆動源としては、ステッピングモータばかりでなく、超音波モータや一般的なDCモータ等を用いることができる。
【0080】
また、ギアユニットを必ずしも必要とするものではなく、例えば、超音波モータやリニアモータ等によるダイレクト駆動によるものでもかまわない。更に、沈胴式レンズの沈胴構造は、カム溝やカムピンによるカム機構に限定されるものではなく、光学レンズ系を薄型に収納する機構であればよく、例えば、ボールネジ式、ラック・ピニオン式、リニアモータ式等のように各種の機構を採用することができるものである。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の光学ユニットによれば、撮像手段の光軸上の前側に、赤外域の電磁波の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設ける構成としたため、赤外域カットフィルタやその出し入れのための駆動機構等が不要となり、構造を簡単なものにできるにもかかわらず、ナイトショット機構やナイトフレーミング機能を確保することができると共に、光学鏡筒及び沈胴式レンズのより一層の薄型化を可能にし、小型化を図ることができるという効果が得られる。
【0082】
また、本出願の光学ユニットを備えた撮像装置によれば、小型化の可能な光学ユニットを用いることができるため、小型化の可能な光学ユニットを用いてデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ装置全体の小型化、薄型化を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る沈胴式レンズを示すもので、図1Aは不使用時のレンズ収納状態である沈胴状態、図1Bはワイド(広角)状態、図1Cはテレ(望遠)状態をそれぞれ示す断面図である。
【図2】本発明と従来の沈胴式レンズの沈胴状態を比較して説明するもので、図2Aは従来の沈胴レンズ、図2Bは本発明に係る沈胴レンズをそれぞれ示す断面図である。
【図3】本発明に係る固定鏡筒式レンズのズーミング動作及びフォーカシング動作を説明するもので、図3Aは普通の状態、図3Bはワイド(広角)側、図3Cはテレ(望遠)側をそれぞれ示す説明図である。
【図4】本発明に係る固定鏡筒式レンズの撮像レンズ部の一実施例を示す斜視図である。
【図5】光学ユニットが沈胴状態であるデジタルスチルカメラの外観斜視図である。
【図6】光学ユニットがワイド状態又はテレ状態に伸長したデジタルスチルカメラの外観斜視図である。
【図7】光学ユニットの外観を示すもので、図7Aは沈胴状態、図7Bはワイド状態、図7Cはテレ状態をそれぞれ示す斜視図である。
【図8】従来のナイトショット機能のない沈胴式レンズを示すもので、図8Aは沈胴状態、図8Bはワイド状態、図8Cはテレ状態をそれぞれ示す断面図である。
【図9】図8の沈胴式レンズを分解して示す斜視図である。
【図10】先行技術に係るナイトショット機能のある沈胴式レンズを示すもので、図10Aは沈胴状態、図10Bはワイド状態、図10Cはテレ状態をそれぞれ示す断面図である。
【図11】図10に示すナイトショット機能のある沈胴式レンズの赤外域カットフィルタの出し入れ動作を説明するもので、図11Aは光軸上に位置した状態、図11Bは光軸外に移動した状態をそれぞれ示す断面図である。
【図12】図10に示すナイトショット機能のある沈胴式レンズの赤外域カットフィルタの退避手段を分解して前側から見た分解斜視図である。
【図13】図10に示すナイトショット機能のある沈胴式レンズの赤外域カットフィルタの退避手段を分解して後側から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
2,70,90…撮像レンズ部(沈胴式レンズ)、 10…1群レンズ枠、 10a…カムピン、 12…カム環、 13…2群レンズ枠、 15…固定環、16…直進案内環、 17,17A…後部鏡筒、 18…3群レンズ枠、 24…固体撮像素子(撮像手段)、 94…撮像レンズ部(固定式レンズ)、 100…赤外域透過量調整手段(液晶パネル、EC素子)

Claims (5)

  1. 光学鏡筒と、
    上記光学鏡筒の光軸上の背部に配された撮像手段と、を備えた光学ユニットにおいて、
    上記撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設けたことを特徴とする光学ユニット。
  2. 請求項1記載の光学ユニットにおいて、
    上記赤外域透過量調整手段は、液晶パネル又はエレクトロクロミック素子であることを特徴とする光学ユニット。
  3. 固定鏡筒と、
    上記固定鏡筒に対して光軸方向に沿って移動可能とされた少なくとも1つのレンズ鏡筒と、
    上記レンズ鏡筒の光軸上の背部に配された撮像手段と、を備えた光学ユニットにおいて、
    上記撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を設けたことを特徴とする光学ユニット。
  4. 請求項3記載の光学ユニットにおいて、
    上記赤外域透過量調整手段は、液晶パネル又はエレクトロクロミック素子であることを特徴とする光学ユニット。
  5. 光学鏡筒と、上記光学鏡筒の光軸上の後部若しくは背部に配された撮像手段又は固定鏡筒と、上記固定鏡筒に対して光軸方向に沿って移動可能とされた少なくとも1つのレンズ鏡筒と、上記レンズ鏡筒の光軸上の背後に配された撮像手段と、上記撮像手段の光軸上の前側に配され且つ赤外域の電磁波の透過量を調整可能な赤外域透過量調整手段を有する光学ユニットを備えたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ装置であることを特徴とする撮像装置。
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