JP2005299473A - 内部egrシステムを備えた4サイクルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 排気弁の開閉タイミングと吸気弁の開閉タイミングとを制御することによりEGRガスの吸気通路側への流入を容易化するとともにEGR量を自在に調整可能とした内部EGRシステムを備えたエンジンを提供する。
【解決手段】 燃焼ガスの一部を吸気に混入して燃焼室に還流する排気再循環システム(EGR)を備えた4サイクルエンジンにおいて、排気弁の位相を変化させる排気弁位相可変手段と、該排気弁位相可変手段を制御して吸気弁の開弁時期に対して排気弁の閉弁時期を変化せしめるコントローラとを備え、前記排気弁の閉弁時期近傍に前記吸気弁を開弁して燃焼室内の燃焼ガスの一部を該吸気弁を介して吸気通路に流入可能に構成されてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として4サイクルディーゼルエンジンに適用され、燃焼ガスの一部を吸気に混入して燃焼室に還流する排気再循環システム(EGRシステム)であって、内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジンに関する。
図9及び図10にはディーゼルエンジンの排気再循環システム(EGRシステム)の二つの例が示されている。
図9のEGRシステムにおいて、100はエンジン、101は排気タービン103及びコンプレッサ102からなる過給機、112は該エンジン100の排気出口と過給機101の排気タービン103とを接続する排気管、111は前記過給機101のコンプレッサ102とエンジン100の吸気入口とを接続する吸気管、105は前記コンプレッサ102で加圧、昇温された空気を冷却する吸気冷却器、104は前記エンジン100への吸気量を制御するスロットル弁である。
110は前記排気管112と吸気管とを接続して排気ガスの一部(EGRガス)を吸気管111内に流すためのEGR通路(排気再循環通路)、108は該EGR通路110のEGRガス通路面積を制御するEGR弁、106は該EGRガスを冷却するEGRクーラ、107は前記吸気管111側に向かうEGRガスの流れのみを許容する逆止弁である。200は前記スロットル弁104の開度及びEGR弁の開度を制御するコントローラである。
図10のEGRシステムにおいては、過給機101の空気入口側にEGRシステムを
設置している。
即ち図10において、110は前記過給機101の排気タービン103出口の排気管115とコンプレッサ102入口の吸気管116とを接続して排気ガスの一部(EGRガス)を吸気管116内に流すためのEGR通路(排気再循環通路)である。その他の構成は図9の例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
この例では、エンジン100の全運転域でEGR率を高くできるが、過給機101のコンプレッサ102及び吸気冷却器105にもEGRガスが流れるので、コンプレッサ102及び吸気冷却器105に耐熱性、耐腐食性材料を用いる必要があり、コスト高となるという課題を有している。
また、特許文献1(特開2000−199440号公報)に開示されている技術においては、成層燃焼時において必要量の再循環排気ガスの一部分を気筒内へ導入するために、排気弁を吸気行程の中期以降に開弁させる排気弁開弁手段と、成層燃焼時において必要量の再循環排気ガスの残り部分を気筒内へ導入するために、吸気弁の開弁時期の進角及び排気弁の閉弁時期の遅角の少なくとも一方を実施する可変動弁手段とを具備し、成層燃焼時において多量の排気ガスを再循環させることによりNOx発生量の大幅な低減を可能とするとともに、着火性及び初期燃焼の改善を可能としている。
特開2000−199440号公報
図9のEGRシステムにあっては、過給機101のコンプレッサ102にはEGRガスは流れず、空気のみ流れるので、従来の過給機101をそのまま流用してEGRシステムを構成できるが、高負荷域でEGR率を高くするにはスロットル弁104を絞って吸気圧力を低下させる必要があり、エンジンの熱効率が低下するという問題点を有している。
また、図10のEGRシステムにあっては、エンジン100の全運転域でEGR率を高くできるが、過給機101のコンプレッサ102及び吸気冷却器105にもEGRガスが流れるので、コンプレッサ102及び吸気冷却器105に耐熱性、耐腐食性材料を用いる必要があり、コスト高となるという問題点を有している。
さらに特許文献1の技術にあっては、成層燃焼時において必要量の再循環排気ガスの一部分を気筒内へ導入するために排気弁を吸気行程の中期以降に開弁させ、また成層燃焼時において必要量の再循環排気ガスの残り部分を気筒内へ導入するために吸気弁の開弁時期の進角及び排気弁の閉弁時期の遅角の少なくとも一方を実施して、いわゆる内部EGRを実現しているにとどまり、排気弁の開閉タイミングと吸気弁の開閉タイミングとを制御してEGRガスの吸気通路側への流入を容易化するとともにEGR量を自在に調整可能とする手段はなされていない。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、排気弁の開閉タイミングと吸気弁の開閉タイミングとを制御することによりEGRガスの吸気通路側への流入を容易化するとともに、EGR量を自在に調整可能とした内部EGRシステムを備えたエンジンを提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、燃焼ガスの一部を吸気に混入して燃焼室に還流する排気再循環システム(EGR)を備えた4サイクルエンジンにおいて、排気弁の位相を変化させる排気弁位相可変手段と、該排気弁位相可変手段を制御して吸気弁の開弁時期に対して排気弁の閉弁時期を変化せしめるコントローラとを備え、前記排気弁の閉弁時期近傍に前記吸気弁を開弁して燃焼室内の燃焼ガスの一部を該吸気弁を介して吸気通路に流入可能に構成されてなることを特徴とする。
かかる発明において、好ましくは、前記コントローラは、前記吸気弁の開弁時期に対して排気弁の位相の進角を大きくするに従い前記燃焼室内の燃焼ガスの前記吸気通路への流入量を増加せしめるように構成されてなる。
かかる発明によれば、コントローラにより排気弁位相可変手段を操作し、該排気弁位相可変手段により排気カムリフトのクランク角位相を進角あるいは遅角することにより、排気弁の閉弁時期を変化させ、該排気弁の閉弁時期と吸気弁の開弁時期との時間差を変化させる。
即ち、前記コントローラにより前記排気弁位相可変手段を介して、排気弁の位相を進角させて圧縮上死点近傍において排気弁の閉弁後を含む閉弁近傍に吸気弁が開弁するように制御すれば、排気弁の閉弁近傍において筒内圧力が高まっている状態で吸気弁が開くので、燃焼室内の燃焼ガスが吸気弁を通って吸気通路に逆流して吸気と混合された後、該吸気と燃焼ガスとの混合ガスつまりEGRガスが、吸気行程でピストンの下降とともに燃焼室内に導入される。
従ってかかる発明によれば、排気弁の位相を進角あるいは遅角することにより、排気弁の閉弁時期と吸気弁の開弁時期との時間差を変化させるのみで、EGR作用をなさしめることが可能となるとともに、前記時間差を変化させることにより吸気弁を通って吸気通路に逆流して吸気と混合される燃焼ガスの量つまりEGR量を調整することが可能となる。これにより、従来技術のようにEGR管やEGR弁等の各別な設備を不要とし、簡単で低コストの構造で以ってEGRによるNOx低減を実現できる。
また、かかる発明において、前記吸気弁のリフト形状を次のように構成するのが好ましい。
前記吸気弁を開閉する吸気カムを、吸気弁の開弁から一定範囲が小リフトのプレリフト部と、最大リフトを含む大リフト部との2段リフトに形成する。
このように構成すれば、排気弁が閉弁近傍で吸気弁が開弁する際の吸気弁のリフトがプレリフト部の小リフトとなるのでEGR量は適正量を保持でき、吸気弁開弁時に多量の燃焼ガスが吸気通路内に逆流してEGR量が過大となってエンジン性能を阻害するのを防止できる。
そして前記2段リフトの具体的構成としては、次のように形成するのが望ましい。
(1)前記プレリフト部を吸気弁の開弁後一定リフトに形成されてから前記大リフト部に連なるように構成して、プレリフト部から大リフト部に滑らかに移行する。
(2)前記プレリフト部がエンジンの圧縮上死点前になるように形成して、圧縮上死点における吸気弁の燃焼室内への突き出し量を小さくし該吸気弁とピストンとの干渉を回避する。
(3)前記プレリフト部のリフト量を変化可能に構成することにより、EGR量をエンジン運転条件等により自在に調整可能とする。
本発明によれば、排気弁の位相を進角あるいは遅角することにより、排気弁の閉弁時期と吸気弁の開弁時期との時間差を変化させるのみでEGR作用をなさしめることが可能となるとともに、前記時間差を変化させることにより吸気弁を通って吸気通路に逆流して吸気と混合される燃焼ガスの量つまりEGR量を調整することが可能となる。これにより、従来技術のようにEGR管やEGR弁等の各別な設備を不要とし、簡単で低コストの構造で以ってEGRによるNOx低減を実現できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の第1実施例に係る4サイクルディーゼルエンジンの排気弁及び吸気弁の弁リフト線図である。図2は第2実施例を示す図1対応図、図3は第3実施例を示す図1対応図である。図4(A)、(B)は前記実施例における制御ブロック図である。図5は前記実施例における排気弁及び吸気弁の開閉タイミングの説明図である。図6は前記実施例に係る4サイクルディーゼルエンジンの作動を示す説明図である。図7は前記実施例における吸気カムのプロフィールを示す概略正面図である。図8は排気弁位相可変システムの要部側面図である。
本発明に係る4サイクルディーゼルエンジンの作動を示す図6において、100はエンジン(ディーゼルエンジン)、2はピストン、7はシリンダ、1は該シリンダ7内部に形成された燃焼室、5は吸気通路、3は該吸気通路5を開閉する吸気弁、6は排気通路、4は該排気通路6を開閉する排気弁であり、かかるエンジン100の構成自体は通常の4サイクルディーゼルエンジンと同様である。
本発明は、かかるエンジン100の内部EGRシステムに係るものである。
本発明に係る吸気カム8のプロフィールは、図7に示されるように、基礎円8aの外周に、開弁側に小リフトのプレリフト部8cを形成し、該プレリフト部8cに大リフト部8bが連設された2段リフトに形成されている。矢印はカムの回転方向である。
また、図8は本発明に係る排気弁位相可変システムの概要を示し、31はカム軸、9は該カム軸31に形成された排気カム、33は前記カム軸31に固定されたカムギヤであり、前記カムギヤ33がエンジン100のクランク軸の2回転に1回の割合で回転せしめられ、該排気カム9がリフトして、図示しないロッカーアームを介して排気弁4(図6参照)を開閉駆動するようになっている。
32は排気弁位相可変システムで、前記カムギヤ33側つまりクランク軸側と排気カム9側との間の回転方向相対変位を変化させて、該カムギヤ33側の回転角と排気カム9側の回転角との間に位相を形成し、排気カムリフトのクランク角位相を進角あるいは遅角することにより、排気弁4(図6参照)の閉弁時期を変化させ、該排気弁4の閉弁時期と吸気弁3(図6参照)の開弁時期との時間差を変化させるようになっている。
かかる排気弁位相可変システム32の構成自体は公知であるので、詳細な説明は省略する。
次に、図6に基づき本発明に係る内部EGRシステムの動作を説明する。
図6(A)に示す排気行程においては、ピストン2が上昇を始めるとともに排気弁4が開き、燃焼室1内の燃焼ガスは該排気弁4から、G矢印のように、排気通路6に排出される。
次いで、図6(B)のように排気弁4の閉弁近傍で、吸気弁3が小リフトのプレリフト部8c(図7参照)において開弁すると、排気弁4が閉弁近傍にあって燃焼室1内の圧力が吸気通路5内の圧力よりも高くなっているので、燃焼室1内の燃焼ガスの一部が、G矢印のように、吸気通路5内に逆流する。
さらに図6(C)のようにピストン2が下降するとともに、吸気弁3が吸気カム8の大リフト部8b(図7参照)により開度を増加すると、G矢印のように、吸気通路5内の吸気が燃焼室1内に導入される。このとき吸気通路5内に逆流していた燃焼ガスの一部が吸気(新気)とともに燃焼室1内に還流して来るので、実質的なEGRつまり排気通路6を介さない内部EGRがなされる。
次に、図4に示す制御ブロック図に基づき、本発明に係る内部EGRシステムの制御動作について説明する。
10はエンジン100の回転数(エンジン回転数)を検出する回転数検出器、11はエンジン100の負荷(エンジン負荷)を検出する負荷検出器、20は前記排気弁位相可変システム32を後述する手順で制御するEGRコントローラである。前記回転数検出器10からのエンジン回転数の検出値及び前記負荷検出器11からのエンジン負荷の検出値は、EGRコントローラ20のEGR量算出部21に入力される。
22はEGR量設定部で、前記エンジン回転数及び/またはエンジン負荷に対応するEGR率(EGR量の割合)が設定されている。即ち該EGR量設定部22においては、図4(B)に示すように、エンジン負荷が低負荷になる(あるいはエンジン回転数が低回転数になる)に従いEGR率を増加するように設定されている。
前記EGR量算出部21においては、前記EGR量設定部22から、前記エンジン回転数の検出値及びエンジン負荷の検出値に対応するEGR率を算出し、排気弁位相変化量算出部24に入力する。
23は排気弁位相設定部で、図4(B)に示すように、EGR率に対応する排気弁位相変化量つまり後述するような排気弁リフトの回転方向位相の変化量との関係、あるいは前記エンジン回転数及び/またはエンジン負荷に対応する排気弁位相変化量が設定されている。即ち該排気弁位相設定部23においては、図4(B)に示すように、EGR率に比例して前記排気弁位相変化量を増減し、エンジン負荷が低負荷になる(あるいはエンジン回転数が低回転数になる)に従い排気弁位相変化量が増加するように設定されている。
前記排気弁位相変化量算出部24においては、前記EGR量算出部21からのエンジン回転数の検出値及びエンジン負荷の検出値に対応するEGR率の算出値に対応する排気弁位相変化量を前記排気弁位相設定部23から算出(選出)して、前記排気弁位相可変システム32を該位相変化量だけ駆動する。これにより排気カムの回転角(つまりクランク角)に対して前記排気弁4のリフトは該位相変化量だけ開閉時期が移動せしめられる。
図1に示す第1実施例においては、前記のようなEGRコントローラ20の制御による排気弁位相可変システム32(図8参照)の作動によって、排気弁リフトを図のEからE→Eのように進角させていくと、排気弁4の閉弁時期がθ21からθ22→θ23のように、吸気弁3の開弁時期θ21に対して早まる。
図5(A)、(B)は前記排気弁4と吸気弁3のクランク角の進角あるいは遅角とEGR率との関係を示しており、図に示されるように、EGR率を増加するには排気弁4及び吸気弁3を進角させ、EGR率を減少するには排気弁4及び吸気弁3を遅角する。また、EGR率を中間値に保持するには、排気弁4及び吸気弁3の何れか一方を進角し他方を一定にする。
従って、かかる実施例によれば、EGRコントローラ20により排気弁位相可変システム32を操作し、該排気弁位相可変システム32により排気カムリフトのクランク角位相を進角あるいは遅角することにより、排気弁4の閉弁時期を変化させて該排気弁4の閉弁時期と吸気弁3の開弁時期との時間差を変化させることにより、排気弁4の位相を進角させて圧縮上死点近傍において排気弁4の閉弁近傍において吸気弁3が開弁するように制御すれば、前記のように、排気弁4の閉弁近傍において筒内圧力が高まっている状態で吸気弁3が開くので、燃焼室1内の燃焼ガスが吸気弁3を通って吸気通路に逆流して吸気と混合された後、該吸気と燃焼ガスとの混合ガスつまりEGRガスが吸気行程でピストンの下降とともに燃焼室内に導入されて、内部EGRを行うことができる。
従ってかかる実施例によれば、排気弁4の位相を進角あるいは遅角することにより、該排気弁4の閉弁時期と吸気弁3の開弁時期との時間差を変化させるのみでEGR作用をなさしめることが可能となるとともに、前記時間差を変化させることにより吸気弁3を通って吸気通路5に逆流して吸気と混合される燃焼ガスの量つまりEGR量(EGR率)を調整することが可能となる。これにより、従来技術のようにEGR管やEGR弁等の各別な設備を不要とし、簡単な構造で以ってEGRによるNOx低減を実現できる。
また、前記吸気弁3のリフト形状を、図7のように、前記吸気弁3を開閉する吸気カム8を該吸気弁3の開弁から一定範囲が小リフトのプレリフト部8c及び最大リフトを含む大リフト8b部の2段リフトが滑らかに連続した形状に形成したことにより、排気弁4の閉弁近傍で吸気弁3が開弁する際の該吸気弁3のリフトがプレリフト部8cの小リフトIpとなるのでEGR量を適正量に保持でき、該吸気弁3開弁時に多量の燃焼ガスが吸気通路5内に逆流してEGR量が過大となってエンジン性能を阻害するのを防止できる。
また、前記プレリフト部8cを吸気弁3の開弁後一定リフトに形成してから前記大リフト部8bに連なるように構成したので、前記吸気弁3の小リフトIから大リフトIに滑らかに移行できる。
図2に示す第2実施例においては、前記吸気カム8のプレリフト部8cを、該プレリフト部8cに対応する吸気弁3の小リフトIがエンジンの圧縮上死点(TDC)前に形成され、該圧縮上死点で一旦リフト0(ゼロ)としてから、大リフトIに移行するように構成している。
このように構成すれば、前記圧縮上死点における吸気弁3の燃焼室1内への突き出し量を小さくできて、該吸気弁3とピストン2との干渉を回避できる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材あるいは要素は同一の符号で示す。
図3に示す第3実施例においては、前記吸気カム8のプレリフト部8cを、該プレリフト部8cに対応する吸気弁3の小リフトIのリフト量を変化可能に、つまりリフト曲線を変化可能に構成している。即ち、前記排気弁リフトを図のEからE→Eのように進角させていくに従い、小リフトIのリフト曲線を図の矢印のように大きくすることにより吸気弁3の通路面積を大きくしてEGR量を増加する。
これにより、EGR量をエンジン運転条件等により自在に調整可能となって、EGRを全く必要としない運転条件でのエンジン性能の低下を回避できる。
前記リフト曲線の変化は、例えばロッカーアームのロッカー軸を偏心軸に構成して該偏心軸を回転させてリフト調整をすることにより行う。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材あるいは要素は同一の符号で示す。
本発明によれば、排気弁の開閉タイミングと吸気弁の開閉タイミングとを制御することによりEGRガスの吸気通路側への流入を容易化でき、さらにはEGR量を自在に調整可能とした内部EGRシステムを備えたエンジンを提供できる。
本発明の第1実施例に係る4サイクルディーゼルエンジンの排気弁及び吸気弁の弁リフト線図である。 第2実施例を示す図1対応図である。 第3実施例を示す図1対応図である。 (A)、(B)は前記実施例における制御ブロック図及び設定線図である。 前記実施例における排気弁及び吸気弁の開閉タイミングの説明図である。 前記実施例に係る4サイクルディーゼルエンジンの作動を示す説明図である。 前記実施例における吸気カムのプロフィールを示す概略正面図である。 排気弁位相可変システムの要部側面図である。 従来技術の第1例を示す系統図である。 従来技術の第2例を示す系統図である。
符号の説明
1 燃焼室
2 ピストン
3 吸気弁
4 排気弁
5 吸気通路
6 排気通路
7 シリンダ
8 吸気カム
8b 大リフト部
8c プレリフト部
9 排気カム
10 回転数検出器
11 負荷検出器
31 カム軸
32 排気弁位相可変システム
100 エンジン(ディーゼルエンジン)

Claims (6)

  1. 燃焼ガスの一部を吸気に混入して燃焼室に還流する排気再循環システム(EGR)を備えた4サイクルエンジンにおいて、排気弁の位相を変化させる排気弁位相可変手段と、該排気弁位相可変手段を制御して吸気弁の開弁時期に対して排気弁の閉弁時期を変化せしめるコントローラとを備え、前記排気弁の閉弁時期近傍に前記吸気弁を開弁して燃焼室内の燃焼ガスの一部を該吸気弁を介して吸気通路に流入可能に構成されてなることを特徴とする内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
  2. 前記コントローラは、前記吸気弁の開弁時期に対して排気弁の位相の進角を大きくするに従い前記燃焼室内の燃焼ガスの前記吸気通路への流入量を増加せしめるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
  3. 前記吸気弁を開閉する吸気カムを、吸気弁の開弁から一定範囲が小リフトのプレリフト部と、最大リフトを含む大リフト部との2段リフトに形成したことを特徴とする請求項1記載の内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
  4. 前記プレリフト部が吸気弁の開弁後一定リフトに形成されてから前記大リフト部に連なるように構成されてなることを特徴とする請求項3記載の内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
  5. 前記プレリフト部がエンジンの上死点前に形成されてなることを特徴とする請求項3記載の内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
  6. 前記プレリフト部のリフト量を変化可能に構成したことを特徴とする請求項3記載の内部EGRシステムを備えた4サイクルエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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