JP2005298797A - 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物成形体 - Google Patents

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順 米沢
Eiko Kobayashi
永子 小林
Motonori Nakamichi
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Tetsuo Ueno
哲生 上野
Kazuaki Saito
和昭 斉藤
Takaaki Matsuda
孝昭 松田
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Abstract

【課題】 耐衝撃性を有する脂肪族ポリエステルを提供すること。
【解決手段】 少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)60重量部以上99.9重量部以下と、少なくとも1種の弾性重合体(B)0.1重量部以上40重量部以下((A)と(B)の合計100重量部とする)を含有してなる脂肪族ポリエステル系樹脂組成物から得られる成形体であって、示差走査型熱量分析計を用いて測定した該成形体中の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHが5J/g以上であり、かつ該成形体の連続相を脂肪族ポリエステル(A)が形成し、分散相を弾性重合体(B)が形成してなり、該分散相の壁間距離τが5.0μm未満である、上記成形体。
【選択図】 なし















Description

本発明は、耐衝撃性の改良された脂肪族ポリエステル系樹脂組成物、該組成物から得られる成形体およびその製造方法に関する。本発明の成形体は、優れた耐衝撃性を備えた成形体である。本成形体は、各種方法により各種形状に成形することができ、フィルム、シート、射出成形体、ブロー成形体、押出成形体、真空圧空成形体、積層構造体、容器、発泡体、繊維、織物、不織布として、自動車分野、電気・電子分野、包装分野、農業分野、漁業分野、医療分野、その他一般雑貨等に利用できる。自動車分野では、バンパー、ラジエーターグリル、サイドモール、ガーニッシュ、ホイールカバー、エアロパーツ、インストルメントパネル、ドアトリム、シートファブリック、ドアハンドル、フロアマットなどの内外装部品に利用することができる。家電・電子用途では、携帯電話、パソコンなどの電子機器、家電機器の筐体、LCDフロントカバーに有用に用いることができ、包装分野では、フィルム、シートとして、各種包装が可能で、また、医療分野では、医療用材料として利用できる。
近年地球温暖化による二酸化炭素排出抑制への関心から、従来の化石資源に由来するプラスチック材料に代わる植物資源由来のプラスチック材料の普及が期待されている。その中でも脂肪族ポリエステルは、実用化に向けて多くの検討がなされてきている。脂肪族ポリエステルとして代表的なものにポリ乳酸がある。しかし、ポリ乳酸は、剛性等に優れているが、脆く耐衝撃性が低い、耐熱性が低い等の欠点を有する。従って、幅広い用途に、従来の化石資源由来のプラスチックに代えて利用するために、これらの性質上の欠点を改良する技術が求められている。特に、成形品としての利用のためには、耐衝撃性の改良が強く求められている。
従来ポリ乳酸の改質には、低いガラス転移温度を有するポリカブロラクトンや、グリコールと脂肪族二塩基酸に由来する脂肪族ポリエステル等のブレンドが多く検討されてきた。これらのブレンド物はポリ乳酸の特徴の1つである生分解性を保ちつつ柔軟性を付与することを目的としているが、耐衝撃性の改良は十分ではない。
一般に熱可塑性樹脂等の耐衝撃性向上のためには共役ジエン系重合体をブレンドすることが知られている。ポリ乳酸に対するこのような共役ジエン共重合体のブレンドは、例えばポリ乳酸とエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1(特開2000−219803号公報参照))。しかし、これらの技術では耐衝撃性を向上させるためにポリ乳酸系樹脂に多量の軟質成分をブレンドする必要があり、更に有効な耐衝撃性を付与する技術の開発が求められている。また、ポリ乳酸に、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を混合する系も開示されている(例えば、特許文献2(特開2002−37987号公報参照))。この系は、ポリ乳酸にEPDMを単純に混合、またはラジカル反応開始剤で架橋反応を実施したものであるが、耐衝撃性の向上は不十分である。
特開2000−219803 特開2002−37987
本発明は、脂肪族ポリエステル系樹脂に耐衝撃性が付与された新しい成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、脂肪族ポリエステルと弾性重合体を含有してなる成形体の検討をすすめた。その結果、弾性重合体が脂肪族ポリエステルをマトリックスとして分散相を形成しており、マトリックスの結晶化度がある範囲にあり、かつ分散相の壁間距離がある距離以下の場合に高度な耐衝撃性を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
一般に脆性破壊する樹脂を弾性重合体により補強する場合、耐衝撃性をコントロールする主要な因子として、弾性重合体分散相の壁間距離があることが知られている。これは、分散相赤道面に集中する応力が、マトリックス樹脂にクレーズ生成、せん断降伏を起こし、延性的な塑性変形を可能にすることによる。壁間距離は狭ければ狭いほど、応力集中によるクレーズ生成、せん断降伏を起こしやすい。壁間距離は、添加する弾性重合体の量を増やせば容易に狭めることができ、目的とする壁間距離を達成することができる。
また、例えば溶融混錬の手法で分散させる場合は、混錬のせん断力を強めることによっても壁間距離を狭めることは可能である。しかし、これらの手法により壁間距離を狭めることには、弾性重合体の大量添加による剛性等の機械的物性の悪化、生産性の悪化、混錬力の物理的な限界等の問題点がある。
本発明者らは、マトリックスの結晶化状態を制御することにより、少ない弾性重合体添加量、経済的な溶融混錬法により耐衝撃性に優れる成形体を得ることに成功した。本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物、該組成物から得られる成形体および製造方法によれば、耐衝撃性に優れた脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の成形体が得られ、種々の成形品への脂肪族ポリエステル系樹脂の利用範囲を拡大することができる。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
1.少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)60重量部以上99.9重量部以下と、少なくとも1種の弾性重合体(B)0.1重量部以上40重量部以下((A)と(B)の合計100重量部とする)を含有してなる脂肪族ポリエステル系樹脂組成物から得られる成形体であって、
示差走査型熱量分析計を用いて測定した該成形体中の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHが5J/g以上であり、かつ該成形体の連続相を脂肪族ポリエステル(A)が形成し、分散相を弾性重合体(B)が形成してなり、該分散相の壁間距離τが5.0μm未満である、上記成形体。
2.示差走査型熱量分析計で測定した成形物の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHが25J/g以上である、1項に記載の成形体。
3.脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂である、1項に記載の成形体。
4.脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂であり、かつ、ポリ乳酸系樹脂中のL乳酸単位とD乳酸単位の関係が以下の式(1)又は(2)を満たす、請求項1に記載の成形体。
〔L乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
(1)
〔D乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
(2)
5.脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の結晶核剤(C)を0.01〜50重量部含む、1項に記載の成形体。
6.結晶核剤(C)の平均粒径が0.001μm〜3.0μmの範囲にあり、かつ比表面積が15m2/g〜1000m2/gの範囲にある、5項に記載の成形体。
7.脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の耐加水分解抑制剤(D)を0.01〜50重量部含む、5項に記載の成形体。
8.耐加水分解抑制剤(D)がポリカルボジイミド化合物である、7項に記載の成形体。
9.脂肪族ポリエステル(A)に基く結晶融解挙動において、ピーク温度T1以上の温度における融解エンタルピーΔH1と全体の結晶融解エンタルピーΔHの関係が以下の式(3)を満たす、1項に記載の成形体。
ΔH1/ΔH<0.40 (3)
10.80℃におけるTanδと65℃におけるTanδの関係が以下の式(4)を満たす、1項に記載の成形体。
Tanδ(80)/Tanδ(65)> 1.00 (4)
Tanδ(80):成形体の80℃におけるTanδ
Tanδ(65):成形体の65℃におけるTanδ
11.温度60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持された試験片についてのASTM D256に準拠して測定されたアイゾット衝撃強度S(300)と、保持前のアイゾット衝撃強度S(0)の比、S(300)/S(0)の値が0.4を超える、5項に記載の成形体。
12.1項に記載の成形体の製造方法であって、脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を成分(A)の融点以上の温度で溶融後、冷却過程で80℃以上130℃以下に保持する、上記製造方法。
13.少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)60重量部以上99.9重量部以下と、少なくとも1種の弾性重合体(B)0.1重量部以上40重量部以下を含有してなる脂肪族ポリエステル系樹脂組成物であって、
該弾性重合体(B)は、
(i)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されたオレフィン系重合体;
(ii)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された共役ジエン系重合体;及び(iii)前記(i)の変性されたオレフィン系重合体と前記(ii)の変性され
た共役ジエン系重合体の混合物からなる群から選択される、
上記脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
14.脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂である、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
15.脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂であり、ポリ乳酸系樹脂中のL乳酸単位とD乳酸単位の関係が以下の式(5)又は(6)を満たす、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
〔L乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
(5)
〔D乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
(6)
16.弾性重合体(B)を構成するオレフィン系重合体及び/または共役ジエン系重合体が、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物でポリマー末端が変性されている、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
17.弾性重合体(B)が、変性されている共役ジエンの単独重合体、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素の共重合体及びそれらの重合体の水素添加物からなる群から選択された少なくとも1種を含む、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
18.弾性重合体(B)が、少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主とするブロックと、少なくとも1個の共役ジエンを主とするブロックを含む変性されているブロック共重合体及び/またはその水素添加物を含み、かつビニル芳香族炭化水素含量が50重量%以下である、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
19.弾性重合体(B)が、イミダゾリジノン骨格を有する変性剤で変性されたものである、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
20.脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の結晶核剤(C)を0.01〜50重量部含む、13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
21.結晶核剤(C)の平均粒径が0.001μm〜3.0μmの範囲にあり、かつ比表面積が15m2/g〜1000m2/gの範囲にある、20項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
22.脂肪族ポリエステル(A)と、弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の耐加水分解抑制剤(D)を0.01〜50重量部含む、20項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
23.耐加水分解抑制剤(D)がポリカルボジイミド化合物である、22項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
24.温度60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持された試験片についてのASTM D256に準拠して測定されたアイゾット衝撃強度S(300)と、保持前のアイゾット衝撃強度S(0)の比、S(300)/S(0)の値が0.4を超える、20項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
25.13項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を製造する方法であって、脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)とを溶融混練することを含む、上記製造方法。
26.1項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物から得られる成形体であって、
弾性重合体(B)は、
(i)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されたオレフィン系重合体;
(ii)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された共役ジエン系重合体;及び(iii)前記(i)の変性されたオレフィン系重合体と前記(ii)の変性され
た共役ジエン系重合体の混合物からなる群から選択される、
上記成形体。
本発明によれば、脂肪族ポリエステル系樹脂に耐衝撃性を付与することができ、得られた耐衝撃性を備えた成形体は各種の広範な分野で有用である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明において用いられる少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)としては、特に限定されるものではなく、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体などが挙げられる。
具体的には、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ吉草酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸またはポリカプロラクトンなどが挙げられる。脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体としては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエステルは、単独ないし2種以上を用いることができる。これらの脂肪族ポリエステルの中でも、ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体が好ましく、特にポリ乳酸系樹脂が好ましく使用される。これらの(A)成分は1種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリ乳酸系樹脂は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主たる構成成分とする重合体であるが、本発明の目的を損なわない範囲で、乳酸以外の他の共重合成分を0.1〜99.9重量%含んでいてもよい。かかる他の共重合成分単位としては、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどが挙げられる。具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの多価カルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ビスフェノールにエチレンオキシドを付加反応させた芳香族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの多価アルコール類、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸類、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類などを使用することができる。これらの共重合成分は、単独ないし2種以上を用いることができる。
ポリ乳酸系樹脂の製造方法としては、既知の重合方法を用いることができ、特にポリ乳酸については、乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを採用することができる。本発明におけるポリ乳酸系樹脂は乳酸、すなわちL乳酸単位、D乳酸単位を主とする重合体である。耐熱性の観点からポリ乳酸系樹脂において、
L乳酸含有率 =
〔L乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
または
D乳酸含有率 =
〔D乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
であることが好ましく、更に好ましくは97wt%であり、98wt%を超えることがとりわけ好ましい。
また、L乳酸単位を主体とするポリL乳酸とD乳酸単位を主体とするポリD乳酸より形成されるステレオコンプレックスも結晶性を高めるために好ましく用いることができる。ポリ乳酸系樹脂がポリL乳酸0.1〜99.9重量%とポリD乳酸0.1〜99.9重量%の混合物からなることが耐熱性の観点から好ましい。
ポリ乳酸系樹脂は、L乳酸とD乳酸を共重合させたものでもよいし、さらにラクチドと共重合可能な他成分を共重合していてもよく、このような成分としてはジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等が例示される。ポリ乳酸系樹脂は、直接脱水縮合、ラクチドの開環重合等公知の重合法で重合することが出来る。また必要に応じてポリイソシアネート等の結合剤を用いて、高分子量化することも出来る。
ポリ乳酸系樹脂の好ましい重量平均分子量範囲は、30,000〜1000,000、更に好ましくは50,000〜500,000、最も好ましくは100,000〜280,000である。重量平均分子量は組成物の機械的性質を考慮すると30,000以上が好ましく、また溶融粘度の上昇による加工性を考慮すると1000,000以下が好ましい。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物における脂肪族ポリエステル(A)の含量は、脂肪族ポリエステル(A)及び弾性重合体(B)の合計重量を100重量部に対して、60重量部以上99.9重量部以下であり、好ましくは70重量部以上99.9重量部以下であり、さらに好ましくは80重量部を超え99.9重量部以下、とりわけ好ましくは85重量部以上99.9重量部以下である。弾性重合体(B)の含量は、脂肪族ポリエステル(A)及び弾性重合体(B)の合計重量を100重量部に対して、0.1重量部以上40重量部以下であり、好ましくは0.1重量部以上30重量部以下であり、さらに好ましくは0.1重量部以上20重量部未満であり、とりわけ好ましくは0.1重量部以上15重量部以下である。(B)の含量は、耐衝撃性の向上を考慮すると0.1重量部以上であることが必要であり、弾性率、耐熱性を考慮すると40重量部以下であり、30重量部以下であることが好ましく、20重量部未満であることがさらに好ましく、15重量部以下であることがとりわけ好ましい。
本発明において用いられる少なくとも1種の弾性重合体(B)の一つの例は、オレフィン系重合体であり、LDPEやLLDPE等のエチレンの単独重合体や、エチレン・α−オレフィン共重合体が例示され、特にエチレン・α−オレフィン共重合体からなるポリオレフィン系エラストマーが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと、炭素数が3〜20のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどからなる共重合体である。これらのα−オレフィンは単独で用いても良いし、二種以上組み合わせても良い。また、1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどの非共役ジエンを共重合しても良い。
アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されているオレフィン系重合体が耐衝撃性の点で好ましい。特に好ましい極性基はアミノ基、イミノ基である。このような極性を有する原子団を結合することにより、ポリ乳酸系樹脂の耐衝撃性改良の効果が顕著となる。これらのオレフィン系重合体を、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性する方法としては、極性基を有する不飽和化合物をラジカル開始剤等を用いて、重合体鎖に化合物を付加させる方法や、極性基を有する単量体を、エチレン等と共重合させる等の公知の方法を用いることができる。
弾性重合体(B)の他の例である共役ジエン系重合体とは、共役ジエンの単独重合体または共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体、またはそれらの水素添加物である。重合体の共役ジエンとしては1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の中から1種又は2種以上が使用でき、一般的には1,3−ブタジエン、イソプレンまたはこれらの組み合わせが好ましい。
またビニル芳香族化合物としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等の中から1種又は2種以上が使用でき、一般的にはスチレンが好ましい。共重合体中のビニル芳香族化合物の含量は50重量%以下、好ましくは40重量%以下、更に好ましくは30重量%以下であり、最も好ましくは25重量%以下である。耐衝撃性付与の効果を考慮すると50重量%以下であることが好ましい。
両単位は、ランダム共重合していても、ブロック状に共重合していても、更にランダム共重合したブロックを含む共重合体でも構わない。好ましくは、例えばビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBからなるブロック共重合体、又はその水素添加物である。更に好ましくはビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエンを主体とする1個の重合体ブロックBからなるブロック共重合体である。
本発明で使用するブロック共重合体の製造方法としては、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特公昭51−49567号公報、特開昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報などに記載された方法が挙げられる。これらの方法で得られるブロック共重合体は、例えば下記一般式で表されるような構造(水素添加物については、水素添加前のポリマー構造)を有する。
(A−B)n、(B−A)n、A−(B−A)n、 B−(A−B)n
[(B−A)nm−X、[(A−B)nm−X、
[(B−A)n−B]m−X、[(A−B)n−A]m−X
(上式において、Aはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重合体ブロックである。Xはカップリング剤の残基または多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。また、nは1以上の整数、一般には1〜5の整数であり、mは2以上の整数、一般には2〜10の整数である。)
なお、上記において、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAとは、ビニル芳香族化合物を好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック、及び/又はビニル芳香族化合物単独重合体ブロックを示し、また共役ジエンを主体とする重合体ブロックBとは、共役ジエンを好ましくは50重量%を超える量で、より好ましくは60重量%以上含有する共役ジエンとビニル芳香族化合物との共重合体ブロック、及び/又は共役ジエン単独重合体ブロックを示す。共重合体ブロック中のビニル芳香族化合物は均一に分布していても、またはテーパー状に分布していてもよい。また該共重合体ブロックには、ビニル芳香族化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。
本発明において、共役ジエン系重合体の水素添加物は、共役ジエン系重合体(ブロック共重合体においては、上記で得られたブロック共重合体)を水素添加することにより得られる。水素添加する場合に用いる水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系触媒;(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー系水添触媒;(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物(いわゆる有機金属錯体)等の均一系水添触媒が用いられる。具体的な水添触媒としては、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を用いることができる。好ましい水添触媒としては、チタノセン化合物、及び/又は還元性有機金属化合物との混合物が挙げられる。
本発明に使用する共役ジエン系重合体の水素添加物において、共役ジエンに基づく不飽和二重結合の水素添加率は目的に合わせて任意に選択でき、特に限定されない。熱安定性及び耐候性の良好なビニル芳香族炭化水素系エラストマーの水素添加物を得る場合、重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%を超える、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水素添加されていることが推奨される。なお、共重合体中のビニル芳香族炭化水素に基づく芳香族二重結合の水素添加率については特に制限はない。
本発明で用いる共役ジエン系重合体の重量平均分子量は、組成物の耐衝撃強度改良効果の点から30,000以上、加工性の点から1,000,000以下が好ましく、より好ましくは60,000〜800,000、更に好ましくは70,000〜600,000である。重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めることができる。
共役ジエン系重合体がブロック共重合体の場合、ビニル芳香族化合物単独重合体ブロックの含有量は、四酸化オスミウムを触媒としてジ・ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946))により、水添前のブロック共重合体を分解して得たビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロック成分(ただし重合度30以下の成分は除去されている)の量を紫外分光光度計等を用いて求めることができる。
本発明で使用する共役ジエン系重合体は、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されている共役ジエン系重合体(以下、変性共役ジエン系重合体と呼ぶ)であることが好ましい。
これらの中でも、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された基の少なくとも1個の極性基を持つ化合物でポリマー末端が変性されていることを特徴とする共役ジエン系重合体が耐衝撃性の点から好ましい。主鎖部分が変性されている場合、官能基によっては脂肪族ポリエステルの両末端と反応を起し、ゲル化を起すために成形材料として使用ができなくなることがある。
本発明においては、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1個または2種以上の極性基を持つ化合物でポリマー末端が変性されている共役ジエンの単独重合体、共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体、またはそれらの水素添加物を好ましく用いることができ、併用しても構わない。
また特に好ましい極性基はアミノ基、イミノ基である。本発明において、アミノ基とは、1級アミンのみならず、2級アミン、3級アミンを構成する各極性基を意味する。また、本発明においてイミノ基とは、窒素原子が同一の炭素原子と2重結合で結合している基、すなわち=NHを意味する。
このような極性を有する原子団を結合することにより、ポリ乳酸系樹脂の耐衝撃性改良の効果が顕著となる。
変性共役ジエン系重合体の製造方法としては、オレフィン系重合体と同様にして、極性基を有する化合物をラジカル開始剤を用いて付加させる方法や、アニオン重合活性末端を、極性基を有する化合物で封止する等の公知の方法を用いて得ることができる。これらは、例えば特開平8−3250、特開平10−182925、特開2002−201333、特開2002−317024、特開2003−113202号公報等の記載、およびその引用文献に準じて製造が可能である。
極性基を有する化合物で封止する方法には、共役ジエン系重合体のリビング末端に、官能基を有する原子団が結合している変性剤、あるいは官能基を公知の方法で保護した原子団が結合している変性剤を反応させる方法が挙げられる。また変性剤の種類によっては、変性剤を反応させた段階で水酸基やアミノ基が有機金属塩になっていることもあるが、その場合には水やアルコール等活性水素を有する化合物で処理することにより、水酸基やアミノ基に変換することができる。
変性共役ジエン系重合体は、極性基を有する化合物が、少なくとも1個、重合体鎖1本中に結合していることが好ましい。例えば、重合体鎖1本中の末端に極性基を有する化合物が結合している変性共役ジエン系重合体などが挙げられる。変性共役ジエン系重合体には、未変性共役ジエン系重合体が混在していてもよい。変性共役ジエン系重合体に混在する未変性の共役ジエン系重合体の割合は、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。
本発明において、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された弾性重合体を用いる場合における極性基の量は、0.00001重量%以上30重量%以下であることが好ましく、0.00001重量%以上5重量%未満であることがさらに好ましく、0.00001重量%以上1重量%以下であることがとりわけ好ましい。
本発明において、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された共役ジエン共重合体を得るために用いることが可能な、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された官能基を少なくとも1個有する原子団として、下記一般式を有する原子団が挙げられる。

Figure 2005298797
(上式で、R9及びR12〜R14は、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された官能基を少なくとも1個有する炭素数1〜24の炭化水素基であり、R10は炭素数1〜30の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された官能基を少なくとも1個有する炭素数1〜30の炭化水素鎖である。なおR9、R12〜R14の炭化水素基、及びR10の炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン以外の結合様式で、酸素、窒素、シリコン等の元素が結合していてもよい。R11は水素又は炭素数1〜8のアルキル基である。)
本発明において、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されている共役ジエン共重合体を得るために用いることが可能な、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している共役ジエン重合体を得るために使用する変性剤としては、例えば、下記のものが挙げられる。
例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシランが挙げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシランが挙げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペンオキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジフェノキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルメシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルエトキシシランが挙げられる。
また、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシラン、トリス(γ−グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルエチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルエチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジブトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジエチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジエチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジイソプロペンオキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N−メチルピロリドン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等が挙げられ、この中でも特に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンのような、イミダゾリジノン骨格を有する変性剤が好ましい。
上記の変性剤を反応させることにより、共役ジエン系重合体(ブロック共重合体においては重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックB)に水酸基、エポキシ基、アミノ基、イミノ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性剤の残基が少なくとも1個結合している共役ジエン系重合体又はその水素添加物が得られる。変性ブロック共重合体に変性剤の残基が結合している位置は特に制限されないが、高温時における物性に優れた組成物を得るには重合体ブロックAに結合していることが好ましい。
本発明において、カルボキシル基及び/又は酸無水物基で修飾されている共役ジエン系重合体を得る方法は、前述の水酸基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、シラノール基及びアルコキシシランからなる群から選択された極性基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している共役ジエン系重合体に、カルボキシル基を有する変性剤及び/又は酸無水物基を有する変性剤を反応させる方法が挙げられる。
カルボキシル基を有する変性剤の具体例としては、マレイン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、カルバリル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸等の脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。
酸無水物基を有する変性剤の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキシテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
また、カルボキシル基及び/又は酸無水物基で変性されている共役ジエン系重合体を得る他の方法としては、共役ジエン系重合体をα、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体、例えばその無水物、エステル化物、アミド化物、イミド化物でグラフト変性する方法が挙げられる。α、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体の具体例としては、無水マレイン酸、無水マレイン酸イミド、アクリル酸又はそのエステル、メタアクリル酸又はそのエステル、エンド−シス−ビシクロ〔2.2.1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体の付加量は、共役ジエン系重合体100重量部当たり、一般に0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明の成形体においては、示差走査型熱量分析計(DSC)で測定した成形物の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHは5J/g以上であり、好ましくは25J/g以上であり、さらに好ましくはΔHが30J/g以上である。成形体のΔHの値は、示差走査型熱量測定(DSC)により決定することができる。ΔHが5J/g未満であると耐衝撃性におとる。
成形体のΔHを5J/g以上にする方法としては、脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を成分(A)の融点以上の温度で溶融後冷却過程で、成分(A)のガラス転移温度以上、融点未満の温度に保持して加熱処理する方法、あるいは冷却固化させた成形体を、成分(A)のガラス転移温度以上、融点未満の温度の雰囲気下に所定時間設置する方法が挙げられる。溶融後冷却過程で成分(A)のガラス転移温度以上、融点未満の温度に保持して加熱処理する方法が加工性の点で好ましい。保持する温度は60℃以上160℃以下であることが好ましく、80℃以上130℃以下であることがさらに好ましく、90℃以上120℃以下であることがとりわけ好ましい。60℃未満であると目的とするΔHを有する成形体が得られるまでの時間が長く必要となり、成型加工性の点で好ましくなく、160℃を超えると成形体の固化に要する時間が長く必要となり、成型加工性の点で好ましくない。
本発明においては、脂肪族ポリエステル(A)と、弾性重合体(B)よりなる組成物の成形体における脂肪族ポリエステル(A)の結晶融解カーブにおいてピーク温度T1以上の温度における融解エンタルピーΔH1と全体の融解エンタルピーΔHの関係が、以下の式を満たすことが好ましい。
ΔH1/ΔH<0.40
ΔH1/ΔHの値は成形体の耐衝撃性、耐熱性の点から0.40未満であることが好ましく、さらに好ましい範囲はΔH1/ΔH≦0.38であり、とりわけ好ましくはΔH1/ΔH≦0.36である。
成形体のΔH1、ΔHの値は、示差走査型熱量測定(DSC)により決定することができる。
ΔHおよびΔH1/ΔHの値を満たした本発明の成形体を得る方法としては、例えば射出成形においては、本発明における樹脂組成物を成分(A)の融点以上の温度に設定されたシリンダー内に供給、溶融後、成分(A)のガラス転移温度以上、融点未満の温度に設定された金型内で保持して加熱処理する方法が挙げられる。また金型から取り出した成形体を、成分(A)のガラス転移温度以上、融点未満の温度の雰囲気下に所定時間設置することにより、本発明の成形体を得ることができる。その他の成形方法においても、同様に熱処理温度、熱処理時間を材料に応じて最適化することにより、本発明の成形体を得ることができる。
本発明の成形体においては、80℃におけるTanδと65℃におけるTanδの関係が以下の式を満たすことがこのましい。
Tanδ(80)/Tanδ(65)> 1.00
Tanδ(80):成形体の80℃におけるTanδ
Tanδ(65):成形体の65℃におけるTanδ
Tanδ(80)/Tanδ(65)の値が1.00を超える場合にはタイ分子の数が充分にあるために十分な耐衝撃性が得られる。好ましい範囲は、Tanδ(80)/Tanδ(65)の値が1.70以上、さらに好ましい範囲は1.80以上、とりわけ好ましい範囲は、2.00以上である。Tanδの値は動的粘弾性測定装置を用い測定することができる。
Tanδ(80)/Tanδ(65)の値を本発明の範囲にするには、成形する際に速い速度で固化させることが重要である。速い速度で固化させないとタイ分子(結晶ラメラ間をつなぐ非晶分子)が多く形成され難い。速い速度で固化させるためには、例えばポリ乳酸系樹脂の光学純度を向上させる、結晶核剤を導入する、ポリ乳酸ステレオコンプレックスの導入などの手法を用いることができる。また、金型温度を比較的低く設定し、固化速度を早めることも可能である。この場合は、十分な結晶化度が、金型内保持時間を長くする後結晶化などの手法により達成されることが耐衝撃性の点で重要である。
本発明においては、更に結晶核剤(C)を加えることにより、(B)成分の耐衝撃性付与効果を更に高めることが可能となる。結晶核剤(C)の形状は、特に制限されず、粒子状、板状、ウィスカー形状いずれでも用いることが出来る。好ましい結晶核剤としては一般にポリマーの結晶核剤として用いられるものを特に制限なしに用いることができ、無機系結晶核剤および有機系結晶核剤のいずれをも使用することができる。
(A)成分と(B)成分併せて100重量部に対し、(C)成分を0.01〜50重量部含むことが耐衝撃性の点から好ましい。より好ましくは、1〜50重量部である。
無機系結晶核剤の具体例としては、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、合成マイカ、クレー、ゼオライト、シリカ、グラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、硫化カルシウム、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウムおよびフェニルホスホネートの金属塩などを挙げることができる。これら結晶核剤は、樹脂との親和性、分散性を向上させる為に、各種チタネート系カップリング剤、シランカップリング剤、不飽和カルボン酸、脂肪酸及びその誘導体等で表面処理したものを用いてもよい。
本発明においては結晶核剤(C)の平均粒径が、0.001μm〜3.0μmの範囲にあり、かつ比表面積が、15m2/g〜1000m2/gの範囲にあることが好ましい。平均粒径が、3.0μmを超えるか、比表面積が、15m2/g未満になると、耐衝撃性も不十分となるため好ましくない。本発明における平均粒径とは、レーザー回折散乱法によって測定した粒度累積分布曲線から読みとった累積量50重量%の粒径値より求めたものをいう。
平均粒径はさらに好ましくは、0.001〜2.6μm、とりわけ好ましくは、0.01〜1.1μm、比表面積は、さらに好ましくは、14〜500m2/g、とりわけ好ましくは、34〜500m2/gである。
また、有機系結晶核剤の具体例としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸バリウム、テレフタル酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸カリウム、シュウ酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸カルシウム、オクタコサン酸ナトリウム、オクタコサン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、トルイル酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム、サリチル酸亜鉛、アルミニウムジベンゾエート、カリウムジベンゾエート、リチウムジベンゾエート、ナトリウムβ−ナフタレート、ナトリウムシクロヘキサンカルボキシレートなどの有機カルボン酸金属塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、スルホイソフタル酸ナトリウムなどの有機スルホン酸塩、ステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)などのカルボン酸アミドが挙げられる。
また、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリビニルシクロアルカン、ポリビニルトリアルキルシラン、高融点ポリ乳酸などのポリマー、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸コポリマーのナトリウム塩、スチレン−無水マレイン酸コポリマーのナトリウム塩などのカルボキシル基を有する重合体のナトリウム塩またはカリウム塩(いわゆるアイオノマー)、ベンジリデンソルビトールおよびその誘導体、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートなどのリン化合物金属塩、および2,2−メチルビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどを挙げることができる。
本発明で使用する結晶核剤としては、上記に例示したもののなかでも、特にタルク、カオリンまたは炭酸カルシウム、および有機カルボン酸金属塩からなる群から選択された少なくとも1種が好ましい。本発明で使用する結晶核剤は、1種のみでもよくまた2種以上の併用を行ってもよい。
本発明で使用する可塑剤としては、一般によく知られているものを使用することができ、例えばポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤およびエポキシ系可塑剤などをあげることができる。ポリエステル系可塑剤の具体例としては、アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などの酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオール成分からなるポリエステルや、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸からなるポリエステルなどを挙げることができる。
これらのポリエステルは単官能カルボン酸もしくは単官能アルコールで末端封鎖されていてもよく、またエポキシ化合物などで末端封鎖されていてもよい。グリセリン系可塑剤の具体例としては、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレートおよびグリセリンモノアセトモノモンタネートなどを挙げることができる。多価カルボン酸エステル系可塑剤の具体例としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリヘキシルなどのトリメリット酸エステル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸n−オクチル−n−デシルアジピン酸エステルなどのセバシン酸エステル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、およびセバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのセバシン酸エステルなどを挙げることができる。
リン酸エステル系可塑剤の具体例としては、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリオクチル、リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル−2−エチルヘキシルおよびリン酸トリクレシルなどを挙げることができる。ポリアルキレングリコール系可塑剤の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド)ブロックおよび/又はランダム共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のプロピレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のテトラヒドロフラン付加重合体などのポリアルキレングリコールあるいはその末端エポキシ変性化合物、末端エステル変性化合物、および末端エーテル変性化合物などの末端封鎖化合物などを挙げることができる。
エポキシ系可塑剤とは、一般にはエポキシステアリン酸アルキルと大豆油とからなるエポキシトリグリセリドなどを指すが、その他にも、主にビスフェノールAとエピクロロヒドリンを原料とするような、いわゆるエポキシ樹脂も使用することができる。その他の可塑剤の具体例としては、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレートなどの脂肪族ポリオールの安息香酸エステル、ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチルなどのオキシ酸エステル、ペンタエリスリトール、各種ソルビトール、ポリアクリル酸エステル、シリコーンオイル、およびパラフィン類などを挙げることができる。
本発明で使用する可塑剤としては、上記に例示したもののなかでも、特にポリエステル系可塑剤およびポリアルキレングリコール系可塑剤からなる群から選択された少なくとも1種が好ましい。本発明に使用する可塑剤は、1種のみでもよくまた2種以上の併用を行ってもよい。また、可塑剤の配合量は、(A)成分、(B)成分の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部の範囲が好ましく、0.1〜20重量部の範囲がより好ましく、0.5〜10重量部の範囲がさらに好ましい。
本発明においては、成形体に対して更に耐加水分解抑制剤(D)を加えることにより、(B)成分の耐衝撃性の加水分解による低下を抑えることが可能となる。耐加水分解抑制剤としては、脂肪族ポリエステル樹脂の末端官能基であるカルボン酸及び水酸基との反応性を有する化合物、例えばカルボジイミド化合物、イソアネート化合物、オキソゾリン系化合物などが適用可能である。特に、カルボジイミド化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)がポリエステル樹脂と良く溶融混練でき、少量添加で加水分解を抑制できるため好適である。分子中に1個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)としては、例えば、触媒として有機リン系化合物または有機金属化合物を用い、各種ポリマーイソシアネートを約70℃以上の温度で、無溶媒または不活性溶媒中で脱炭酸縮合反応に付することにより合成することができるものが挙げられる。ポリカルボジイミドとしては、種々の方法で製造したものを使用することができるが、基本的には従来のポリカルボジイミドの製造方法(米国特許第2941956号明細書、特公昭47−33279号公報、J.0rg.Chem.28, 2069−2075(1963)、Chemical Review l981,Vol.81 No.4、p619−621)により製造したものを用いることができる。
ポリカルボジイミドを製造するための原料である有機ジイソシアネートとしては、例えば芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートやこれらの混合物を挙げることができ、具体的には、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネ ートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートを例示することができる。
耐加水分解抑制剤(D)の好ましい量は、脂肪族ポリエステル(A)と、弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、耐加水分解抑制剤(D)を0.01〜50重量部である。0.01重量部未満では耐加水分解抑制の効果が得られず好ましくなく、50重量部を超えると耐衝撃性の低下を招き好ましくない。より好ましい範囲は、0.01〜30重量部の範囲であり、更に好ましくは、0.1〜30重量部である。
また、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からなる群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されているオレフィン系重合体及び共役ジエン系重合体からなる群から選択された少なくとも1種の弾性重合体(B)と(D)が併用される場合に、成形体の加水分解による衝撃強度の低下の割合が小さい、または、成形体の衝撃強度が向上し好ましい。これは、例えば、温度60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持された試験片のアイゾット衝撃強度S(300)と保持前のアイゾット衝撃強度S(0)の比、S(300)/S(0)より判断できる。S(300)/S(0)の値は0.4を超えることが好ましく、0.9を超えることがさらに好ましく、1.0を超えることがとりわけ好ましい。ここでのアイゾット衝撃強度は、後述するようにASTM D256に準拠して測定されたものである。
本発明の樹脂組成物に対して、本発明の目的を損なわない範囲で各種目的に応じて任意の添加剤を配合することができる。具体的には強化材(ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、天然繊維、有機繊維)、安定剤(ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体、レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤、離形剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(ニグロシンなど)および顔料(硫化カドミウム、フタロシアニンなど)を含む着色剤、着色防止剤(亜リン酸塩、次亜リン酸塩など)、難燃剤(赤燐、燐酸エステル、ブロム化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、水酸化マグネシウム、メラミンおよびシアヌール酸またはその塩など)、導電剤あるいは着色剤(カーボンブラックなど)、摺動性改良剤(グラファイト、フッ素樹脂など)、帯電防止剤などの1種または2種以上を添加することができる。
また、本発明における組成物には(A)成分および(B)成分以外の重合体を、本発明の目的を損なわない範囲で混合することができる。(A)成分、(B)成分以外の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、およびフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などの少なくとも1種以上をさらに添加することができる。
本発明における組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えば単軸押出機、二軸押し出し機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、各種ニーダー等の溶融混練機を用いて製造することができる。二軸押し出し機は一般に、同方向回転型のほうが異方向回転型よりも混練力が強いので望ましい。なお、脂肪族ポリエステル(A)と、弾性重合体(B)よりなる組成物とは、(A)、(B)成分の溶融を経ない混合物も含む。本発明においては、押出機による溶融混合法が生産性の点から好ましい。結晶核剤(C)、耐加水分解抑制剤(D)を用いる場合には、(A)、(B)、(C)、(D)成分を一括して溶融混練しても良いし、例えば、(B)成分と(C)成分を予備混練してから(A)成分と溶融混練したり、(A)成分と(D)成分を予備混練してから(B)成分と溶融混練したりするような分割した混練方法も可能である。分割混練する場合も、例えば(B)成分と(C)成分をまず混練して、(A)をサイドフィードするなど、連続的に混練することが生産性の観点より好ましい。また、成分(A)の一部と成分(B)とを予備混練した後、さらに成分(A)と必要に応じて成分(C)、(D)を加えて所望の組成物を得ることも可能である。
本発明の成形体においては、弾性重合体(B)よりなる分散相の壁間距離が5.0μm未満でなければならない。本発明において壁間距離とは、分散相の重心を結んだ直線上の、分散相と連続相の界面(壁)間の距離を示す。壁間距離が5.0μm以上であると衝撃強度に劣る。好ましい範囲は1.0μm以下であり、さらに好ましい範囲は0.6μm以下であり、とりわけ好ましい範囲は0.58μm未満である。壁間距離を狭くするには、混錬力を強くしたり、弾性重合体量を増やしたり、弾性重合体を変性などの手法によりマトリックス樹脂との親和性を向上することにより達成できる。より広い壁間距離で衝撃強度が発現されるほうが製造の観点からは容易であり、また、弾性重合体量を減らすことができ、曲げ弾性率の向上等においては好ましい結果になる。
分散相には、(A)成分を無機物、結晶核剤など他成分が(B)成分により包まれているものも含まれる。壁間距離を求める方法にはWu,S. Polymer 1985,26,1855.、あるいはWu,S. J Appl Polym Sci 1988,35,549.に記載されているような、電子顕微鏡写真等において区別された分散相の粒子径を測定後、壁間距離を計算して求める方法や、電子顕微鏡写真等において区別された分散相を画像解析装置により解析し、壁間距離を直接測定する方法がある。
また本発明における成形体は、射出成形、シート成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、押し出し成形、発泡成形等、公知の方法で成形することが可能であり、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法も用いることができる。特に、射出成形用として、あるいはフィルム、シート用として使用するのに適する。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、25℃におけるシャルピー衝撃強度が15〜230kJ/m2(ISO 179−1における部分破壊(partial break)または破壊せず(non−break)であるものも含む)であることが好ましく、20〜230kJ/m2であることがさらに好ましい。また、荷重0.45MPaにおける熱変形温度が100〜170℃であることが好ましく110〜170℃であることがさらに好ましい。加えて、曲げ弾性率が3,000〜20,000MPaであることが好ましく、3,500〜20,000MPaであることがさらに好ましい。
本願発明および以下の実施例で用いた物性評価法をまず説明する。
樹脂組成物成形品の特性評価は以下に従った。
(1)シャルピー衝撃強度(ノッチ付):ISO179規格に従い測定した。
(2)アイゾット衝撃強度(ノッチ付):ASTM D256規格に従い測定した。
(3)デュポン衝撃強度:JIS K7211 硬質プラスチックの落錘衝撃試験法則に準じ、デュポン衝撃試験器を用いて亀裂が生じる条件を測定した。撃芯半径 1/16inch、錘は200gで、厚さ0.1mmのシートを用いて、25℃で測定した。200gの錘を10cmの高さから落として亀裂が生じる場合、デュポン衝撃強度を2kg・cmとした。
(4)曲げ弾性率:ISO178規格に従い、80mm×10mm×4mmの試験片で、2mm/minの条件で測定した。
(5)荷重たわみ温度(HDT):ISO75−2規格に従い、80mm×10mm×4mm試験片で、試験片に加える曲げ応力が0.45MPaの条件で測定した。
ポリ乳酸系樹脂の特性は以下に従って評価した。
(6)分子量
GPC[東ソー製GPC−8020、検出RI,カラム昭和電工製Shodex K−805,801連結]を用い、溶媒はクロロホルム、測定温度40℃で、市販標準ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
(7)光学純度、L体/D体構成比
光学異性体分離カラム装着のHPLC[島津製作所製LC−10A−VP 紫外線(254nm)検出]を用いて、1N−NaOH水溶液で加水分解し、HClで中和した水溶液を試料にして、L体とD体の比を求めた。
(8)分散相壁間距離
分散相の壁間距離は、分散相が適当な染色剤(四酸化オスミウム:ジエン系重合体を用いた場合、酸化ルテニウム:水素添加されているジエン系重合体を用いた場合)で染色された本発明の成形体の超薄切片を作成し、電子顕微鏡写真を透過型電子顕微鏡「H−7100(日立社製)」を用いて撮影した。次に分散相が染色されて区別された電子顕微鏡写真を画像処理システムIP−1000(旭化成社製)を用いて解析を行い、400個以上の分散相について壁間距離を測定し平均壁間距離を算出した。
(9)ΔH、融点、ガラス転移温度
示差走査型熱量分析計[DSC;パーキンエルマー製Pyris 1]を用い、窒素雰囲気下、20℃/分の温度変化で、ΔH、融点およびガラス転移温度を求めた。
(10)Tanδ
動的粘弾性測定装置(レオスペクトラー社製DVE−V4)を用い、射出成形された成形品から長さ60mm、幅5mm、厚さ2mmの試験片を切り出し、Tanδを周波数10Hz、昇温速度3℃/minの条件で測定した。
共役ジエン系重合体として用いたブロック共重合体の特性は以下に従って評価した。
(11)スチレン含有量
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
(12)1,2結合量、及び水素添加率は、核磁器共鳴装置(BRUCKER社製DPX−400)を用いて測定した。
(13)重量平均分子量
GPC〔装置は島津製作所製LC10、カラムは島津製作所製ShimpacGPC805+GPC804+GPC804+GPC803〕で測定し、溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。重量平均分子量は、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた。尚、クロマトグラム中にピークが複数有る場合の重量平均分子量は、各ピークの分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれのピークの面積比より求める)から求めた平均分子量をいう。
以下の実施例に使用したポリ乳酸系樹脂は、公知の例えば辻秀人著「Polylactide」in Biopolymers Vol.4 (Wiley−VCH 2002年刊)PP129−178や、特表平05−504731号公報に従って錫系触媒を用いたラクチドの開環重合法によりのポリ乳酸系樹脂(L乳酸とD乳酸の共重合体)を準備した。
(A−1)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、200,000、98.7wt%、57℃、169℃であった。
(A−2)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、200,000、95.9wt%、55℃、157℃、また
(A−3)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、180,000、98.5wt%、57℃、165℃であった。
(A−4)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、170,000、98.4wt%、57℃、164℃であった。
(A−5)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、91,000、99.5wt%、59℃、171℃であった。
(A−6)の重量平均分子量、L乳酸含有率、ガラス転移温度、融点はそれぞれ、68,000、99.5wt%、59℃、173℃であった。
更に以下の実施例に用いた共役ジエン系重合体の製造例を記す。
(製造例1)共役ジエン系重合体;B−1
攪拌機及びジャケット付きのオートクレーブを洗浄、乾燥、窒素置換し、予め精製したブタジエン85重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度15重量%)を投入し、次いで、使用するn−ブチルリチウム1モルに対してテトラヒドロフランを1.5モル添加した後、反応器内温を50℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.1重量部添加した。反応開始後、重合による発熱で反応器内温は徐々に上昇した。反応終了後、予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度15重量%)を投入して重合を継続し、最終的な反応器内温は約70℃に達した。
次に、上記で得られたリビングポリマーに、変性剤として1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以後、変性剤M1と呼ぶ)を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル添加して反応させた。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性ブロック共重合体(B−1)は、ポリブタジエン−ポリスチレンのブロック構造を有し、スチレン含有量が15重量%、1,2ビニル結合量が14%、重量平均分子量が129,000であった。
(製造例2)共役ジエン系重合体;B−2
製造例1と同様にして重合したが、変性剤を添加せず、直接メタノールを添加し、更に
安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた非変性ブロック共重合体(B−2)は、ポリブタジエン−ポリスチレンのブロック構造を有し、そのスチレン含有量、1,2ビニル結合量及び重量平均分子量は上記(B−1)と同じであった。
(製造例3)共役ジエン系重合体;B−3
攪拌機及びジャケット付きのオートクレーブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン12.5重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでテトラメチルエチレンジアミンを使用するn−ブチルリチウム1モルに対して0.1モル添加した後n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.135重量部添加した。70℃で1時間重合した後、予め精製したブタジエン75重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、その後更に予め精製したスチレン12.5重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入して70℃で1時間重合した。
次に、上記で得られたリビングポリマーに、変性剤M1を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル添加して反応させた。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性ブロック共重合体(B−3)は、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのブロック構造を有し、スチレン含有量が25重量%、1,2ビニル結合量が14%、重量平均分子量が110,000であった。
(製造例4)共役ジエン系重合体;B−4
スチレンの量、テトラエチレンジアミンの量を調整する以外は製造例3と同様に重合を行った。得られたリビングポリマーに、変性剤M1を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル添加して反応させた。次に窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサンを2リットル仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、充分に攪拌しながらトリメチルアンモニウムを200ミリモル含むn-ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させて得た水素添加触媒をポリマーあたりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を1時間行った。
得られた変性水素添加ブロック共重合体(B−4)は、ポリスチレン(9重量部)−水素添加ポリブタジエン(82重量部)−ポリスチレン(9重量部)のブロック構造を有し、スチレン含有量が18重量%、1,2ビニル結合量が50%、重量平均分子量が110,000、水素添加率は99%であった。
(製造例5)共役ジエン系重合体;B−5
スチレンの量、テトラエチレンジアミンの量、水素添加時間を調整する以外は製造例4と同様に製造を行った。得られた変性水素添加ブロック共重合体(B−3)は、ポリスチレン(15重量部)−水素添加ポリブタジエン(70重量部)−ポリスチレン(15重量部)のブロック構造を有し、スチレン含有量が30重量%、1,2ビニル結合量が36%、重量平均分子量が120,000、水素添加率は82.5%であった。
(製造例6)共役ジエン系重合体;B−6
製造例4で得られた変性水素添加ブロック共重合体(B−4)と使用した変性剤M1の1.1倍のモル量の無水マレイン酸をブレンドし、25mmの2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて230℃で溶融混練した。未反応の無水マレイン酸を押出機のベント口から真空ポンプにより回収し、カルボン酸で変性された変性水素添加ブロック共重合体(B−6)を得た。
(製造例7)共役ジエン系重合体;B−7
攪拌機及びジャケット付きのオートクレーブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでテトラメチルエチレンジアミンを使用するn−ブチルリチウム1モルに対して0.1モル添加した後n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.135重量部添加した。70℃で1時間重合した後、予め精製したブタジエン70重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、その後更に予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入して70℃で1時間重合した。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。得られたブロック共重合体は、スチレン含有量が30重量%、ブロックスチレン量が29重量%、1,2ビニル結合量が15%、重量平均分子量が110,000であった。次に特開2000−219803号公報に開示されている方法で、このポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体をエポキシ化し、エポキシ化共役ジエン系共重合体(B−7)を得た。得られたエポキシ化共役ジエン系共重合体はその主鎖部分がエポキシ変性されており、エポキシ当量は1000であった。
(製造例8)共役ジエン系重合体;B−8
製造例3と同様にして重合したが、変性剤を添加せず、直接メタノールを添加し、更に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性ブロック共重合体(B−8)は、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのブロック構造を有し、そのスチレン含有量、1,2ビニル結合量及び重量平均分子量は上記(B−3)と同じであった。
実施例に用いた結晶核剤(C)を以下に示す。
C−1;日本タルク社製 微粉タルク P−3 平均粒径5.1μm、比表面積8.5m2/g
C−2;日本タルク社製 超微粉タルク SG−95 平均粒径2.5μm、比表面積15m2/g
C−2;日本タルク社製 超微粉タルク SG−2000 平均粒径1.0μm、比表面積35m2/g
C−3;丸尾カルシウム社製 コロイド・軽質炭酸カルシウム カルファイン200
C−4;クニミネ工業社製 ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイトクニピア−D
実施例に用いた耐加水分解抑制剤(D)を以下に示す。
D−1;Rhein Chemie製 Stabaxol P(ポリカルボジイミド化合物)
さらに、必要に応じ以下の添加剤を用いた。粉末状の結晶核剤(C)を樹脂ペレットに添着させ、押し出し機に効率よくフィードするのに有用である。
エッソ石油製 ミネラルオイル クリストール352
[実施例1〜3、5〜9、11〜12、比較例1〜5]
表1及び2に記載された通りの配合物(実施例1〜3、5〜9、11〜12、比較例1〜5)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度30℃で試験片に成形した。得られた試験片を120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表1及び2に記す。
[実施例4、10]
表1及び2に記載された通りの配合物(実施例4、10)を30mmの異方向回転2軸押出機(ナカタニ機械社製 AS30)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度30℃で試験片に成形した。得られた試験片を120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表1及び2に記す。
[実施例13〜16、比較例6]
表3に記載された通りの配合物(実施例13〜16、比較例6)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度30℃で試験片に成形した。得られた試験片を120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表3に記す。
[実施例17〜21]
表4に記載された通りの配合物(実施例17〜21)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度30℃で試験片に成形した。得られた試験片を120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表4に記す。
[実施例22〜24、比較例7、8]
表5に記載された通りの配合物(実施例22〜24、比較例7、8)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度、保持時間を表5に記載の条件に設定し試験片を成形した。得られた試験片の一部は120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表5に記す。
[実施例25〜28、比較例9]
表6に記載された通りの配合物(実施例25〜28、比較例9)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度、保持時間を表6に記載の条件に設定し試験片を成形した。得られた試験片の一部は120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表6に記す。
[実施例29〜36]
表7に記載された通りの配合物(実施例29〜36)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定された射出成形機を用いて、金型温度、保持時間を表6に記載の条件に設定し試験片を成形した。得られた試験片の一部は120℃の熱風下30分熱処理を行った。処理された試験のアイゾット衝撃強度(S(0))を測定した。また、試験片を60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持しアイゾット衝撃強度(S(300))を測定した。結果を表7に記す。
[実施例37、比較例10]
表8に記載された通りの配合物(実施例37、比較例10)を25mmの同方向回転2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて180℃で溶融混練し、得られたペレットを190℃に設定されたシート押し出し機を用いて、厚さ0.1mmのシートを成形した。得られたシートの一部は120℃の熱風下30分熱処理を行い物性評価を実施した。結果を表8に記す。
Figure 2005298797
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実施例22のDSC測定結果の概略図である。 実施例24のDSC測定結果の概略図である。 実施例25,28のTanδ測定結果の概略図である。

Claims (26)

  1. 少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)60重量部以上99.9重量部以下と、少なくとも1種の弾性重合体(B)0.1重量部以上40重量部以下((A)と(B)の合計100重量部とする)を含有してなる脂肪族ポリエステル系樹脂組成物から得られる成形体であって、
    示差走査型熱量分析計を用いて測定した該成形体中の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHが5J/g以上であり、かつ該成形体の連続相を脂肪族ポリエステル(A)が形成し、分散相を弾性重合体(B)が形成してなり、該分散相の壁間距離τが5.0μm未満である、上記成形体。
  2. 示差走査型熱量分析計で測定した成形物の脂肪族ポリエステル成分の結晶融解エンタルピーΔHが25J/g以上である、請求項1に記載の成形体。
  3. 脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂である、請求項1に記載の成形体。
  4. 脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂であり、かつ、ポリ乳酸系樹脂中のL乳酸単位とD乳酸単位の関係が以下の式(1)又は(2)を満たす、請求項1に記載の成形体。
    〔L乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
    (1)
    〔D乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
    (2)
  5. 脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の結晶核剤(C)を0.01〜50重量部含む、請求項1に記載の成形体。
  6. 結晶核剤(C)の平均粒径が0.001μm〜3.0μmの範囲にあり、かつ比表面積が15m2/g〜1000m2/gの範囲にある、請求項5に記載の成形体。
  7. 脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の耐加水分解抑制剤(D)を0.01〜50重量部含む、請求項1に記載の成形体。
  8. 耐加水分解抑制剤(D)がポリカルボジイミド化合物である、請求項7に記載の成形体。
  9. 脂肪族ポリエステル(A)に基く結晶融解挙動において、ピーク温度T1以上の温度における融解エンタルピーΔH1と全体の結晶融解エンタルピーΔHの関係が以下の式(3)を満たす、請求項1に記載の成形体。
    ΔH1/ΔH<0.40 (3)
  10. 80℃におけるTanδと65℃におけるTanδの関係が以下の式(4)を満たす、請求項1に記載の成形体。
    Tanδ(80)/Tanδ(65)> 1.00 (4)
    Tanδ(80):成形体の80℃におけるTanδ
    Tanδ(65):成形体の65℃におけるTanδ
  11. 温度60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持された試験片についてのASTM D256に準拠して測定されたアイゾット衝撃強度S(300)と、保持前のアイゾット衝撃強度S(0)の比、S(300)/S(0)の値が0.4を超える、請求項7に記載の成形体。
  12. 請求項1に記載の成形体の製造方法であって、脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を成分(A)の融点以上の温度で溶融後、冷却過程で80℃以上130℃以下に保持する、上記製造方法。
  13. 少なくとも1種の脂肪族ポリエステル(A)60重量部以上99.9重量部以下と、少なくとも1種の弾性重合体(B)0.1重量部以上40重量部以下を含有してなる脂肪族ポリエステル系樹脂組成物であって、
    該弾性重合体(B)は、
    (i)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
    る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されたオレフィン系重合体;
    (ii)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
    る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された共役ジエン系重合体;及び(iii)前記(i)の変性されたオレフィン系重合体と前記(ii)の変性され
    た共役ジエン系重合体の混合物からなる群から選択される、
    上記脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  14. 脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂である、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  15. 脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂であり、ポリ乳酸系樹脂中のL乳酸単位とD乳酸単位の関係が以下の式(5)又は(6)を満たす、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
    〔L乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
    (5)
    〔D乳酸単位の重量/[L乳酸単位の重量+D乳酸単位の重量]〕*100>96wt%
    (6)
  16. 弾性重合体(B)を構成するオレフィン系重合体及び/または共役ジエン系重合体が、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物でポリマー末端が変性されている、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  17. 弾性重合体(B)が、変性されている共役ジエンの単独重合体、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素の共重合体及びそれらの重合体の水素添加物からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  18. 弾性重合体(B)が、少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主とするブロックと、少なくとも1個の共役ジエンを主とするブロックを含む変性されているブロック共重合体及び/またはその水素添加物を含み、かつビニル芳香族炭化水素含量が50重量%以下である、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  19. 弾性重合体(B)が、イミダゾリジノン骨格を有する変性剤で変性されたものである、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  20. 脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の結晶核剤(C)を0.01〜50重量部含む、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  21. 結晶核剤(C)の平均粒径が0.001μm〜3.0μmの範囲にあり、かつ比表面積が15m2/g〜1000m2/gの範囲にある、請求項20に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  22. 脂肪族ポリエステル(A)と、弾性重合体(B)併せて100重量部に対し、少なくとも1種の耐加水分解抑制剤(D)を0.01〜50重量部含む、請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  23. 耐加水分解抑制剤(D)がポリカルボジイミド化合物である、請求項22に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  24. 温度60℃、湿度95%の雰囲気下に300時間保持された試験片についてのASTM D256に準拠して測定されたアイゾット衝撃強度S(300)と、保持前のアイゾット衝撃強度S(0)の比、S(300)/S(0)の値が0.4を超える、請求項22に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  25. 請求項13に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を製造する方法であって、脂肪族ポリエステル(A)と弾性重合体(B)とを溶融混練することを含む、上記製造方法。
  26. 請求項1に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物から得られる成形体であって、
    弾性重合体(B)は、
    (i)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
    る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されたオレフィン系重合体;
    (ii)アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸無水物基からな
    る群から選択された少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性された共役ジエン系重合体;及び(iii)前記(i)の変性されたオレフィン系重合体と前記(ii)の変性され
    た共役ジエン系重合体の混合物からなる群から選択される、
    上記成形体。
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