JP4544918B2 - 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物成形体 - Google Patents
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その中でもポリ乳酸は、実用化に向けて多くの検討がなされてきている。しかし、ポリ乳酸を含めて脂肪族ポリエステルは、一般的に脆く耐衝撃性が低い、結晶化が遅く実用的な成形方法で成形した場合に耐衝撃性を発現することが困難という問題点を有していた。生分解性ポリマーが普及、特に成型品としての利用が広がるためには、耐衝撃性の改良が重要な課題となっている。
一般に熱可塑性樹脂等の耐衝撃性の向上のために共役ジエン系重合体をブレンドすることが知られている。ポリ乳酸に対するこのような共役ジエン共重合体のブレンドは、例えばポリ乳酸とエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの技術では耐衝撃性を上げるためにポリ乳酸系樹脂に多量の軟質成分をブレンドする必要があるため、更に有効な耐衝撃性を付与する技術の開発が求められている。また、ポリ乳酸に、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を混合する系も開示されている(例えば、特許文献2参照)。この系は、ポリ乳酸にEPDMを単純に混合、またはラジカル反応開始剤で架橋反応を実施したものであるが、衝撃性の向上は不十分である。
1、 脂肪族ポリエステル(a)および弾性重合体(b)よりなる組成物の成形体であり、80℃におけるTanδと65℃におけるTanδの関係が以下の式を満たすことを特徴とする成形体、
Tanδ(80)/Tanδ(65)> 1.00
Tanδ(80):成形体の80℃におけるTanδ
Tanδ(65):成形体の65℃におけるTanδ
2、(b)成分が、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基および酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されている弾性重合体であることを特徴とする上記1に記載の成形体、
3、(b)成分が、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基および酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で、その末端が変性されている弾性重合体であることを特徴とする上記1〜2のいずれかに記載の成形体、
4、極性基が、アミノ基および/又はイミノ基である上記1〜3のいずれかに記載の成形体、
5、(b)成分が、イミダゾリジノン骨格を有する変性剤で変性された変性重合体である上記1〜4のいずれかに記載の成形体、
6、(b)成分が、有機リチウム化合物を重合開始剤として重合した共役ジエン系重合体のリビング末端に、官能基を有する原子団が結合している変性剤、あるいは官能基を保護した原子団が結合している変性剤を反応させた弾性重合体であるか、更に他の官能基を有する二次変性剤で最初の官能基と反応させて変性した弾性重合体であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の成形体、
7、(b)成分が、共役ジエンの単独重合体および/または共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体が変性されている弾性重合体である上記1〜6のいずれかに記載の成形体、
8、(b)成分が、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主とするブロックと少なくとも1個の共役ジエンを主とするブロックよりなる共重合体が変性されている弾性重合体であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の成形体、
9、(b)成分が、水素添加された重合体が変性されている弾性重合体であることを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載の成形体、
10、該組成物が(a)成分60〜99.9重量部および(b)成分0.1〜40重量部よりなる組成であることを特徴とする上記1〜9のいずれかに記載の成形体、
11、該組成物が、更に結晶核剤(c)成分を含むことを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の成形体、
12、該組成物が、(a)成分と(b)成分併せて100重量部に対し、(c)成分を1〜50重量部含むことを特徴とする上記11に記載の成形体、
13、該成形体が、射出成形されたことを特徴とする上記1〜12のいずれかに記載の成形体、
14、(a)成分が、ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする上記1〜13のいずれかに記載の成形体、
である。
本発明の脂肪族ポリエステル(a)としては、特に限定されるものではなく、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体などが挙げられる。具体的には、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ酪酸、ポリ4−ヒドロキシ吉草酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸またはポリカプロラクトンなどが挙げられ、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体としては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエステルは、単独ないし2種以上を用いることができる。これらの脂肪族ポリエステルの中でもヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体が好ましく、特にポリ乳酸系樹脂が好ましく使用される。これらの(a)成分は1種以上を用いることができる。
ポリ乳酸系樹脂(1)の好ましい重量平均分子量範囲は、30,000〜1,000,000、更に好ましくは50,000〜500,000、最も好ましくは100,000〜280,000である。重量平均分子量は組成物の機械的性質を考慮すると30,000以上が好ましく、また溶融粘度の上昇による加工性を考慮すると1,000,000以下が好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと、炭素数が3〜20のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどからなる共重合体である。これらのα−オレフィンは単独で用いても良いし、二種以上組み合わせても良い。また、1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどの非共役ジエンを共重合しても良い。
(A−B)n、(B−A)n、A−(B−A)n、 B−(A−B)n、
[(B−A)n]m−X、[(A−B)n]m−X、
[(B−A)n−B]m−X、[(A−B)n−A]m−X
(上式において、Aはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重合体ブロックである。Xはカップリング剤の残基または多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。また、nは1以上の整数、一般には1〜5の整数であり、mは2以上の整数、一般には2〜10の整数である。)
本発明で用いる共役ジエン系重合体の重量平均分子量は、組成物の耐衝撃強度改良効果の点から3万以上、加工性の点から100万以下が好ましく、より好ましくは6万〜80万、更に好ましくは7万〜60万である。重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めることができる。
本発明で使用する共役ジエン系重合体は、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基持つ化合物で変性されている共役ジエン系重合体(以下、変性共役ジエン系重合体と呼ぶ)である。
本発明においては、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1個または2種以上の極性基を持つ化合物でポリマー末端が変性されている共役ジエンの単独重合体、共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体、またはそれらの水素添加物を好ましく用いることができ、併用しても構わない。
また特に好ましい極性基はアミノ基、イミノ基である。本発明において、アミノ基とは、1級アミンのみならず、2級アミン、3級アミンを特徴づけている各極性基を意味する。
このような極性を有する原子団を結合することにより、ポリ乳酸系樹脂の耐衝撃性改良の効果が顕著となる。
変性共役ジエン系重合体の製造方法としては、オレフィン系重合体と同様にして極性基を有する化合物をラジカル開始剤を用いて付加させる方法や、アニオン重合活性末端を、極性基を有する化合物で封止する等の公知の方法を用いて得ることができる。これらは、例えば特開平8−3250、特開平10−182925,特開2002−201333,特開2002−317024、特開2003−113202号公報等の記載、およびその引用文献に準じて製造が可能である。
変性共役ジエン系重合体は、極性基を有する化合物が、少なくとも1個、重合体鎖1本中に結合していることが好ましい。例えば、重合体鎖1本中の末端に極性基を有する化合物が結合している変性共役ジエン系重合体などが挙げられる。変性共役ジエン系重合体には、未変性共役ジエン重合体が混在していても良い。
本発明で使用するアミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基から選ばれる基の少なくとも1種以上の極性基を持つ化合物で変性されていることを特徴とする弾性重合体(b)における、極性基の量は0.00001重量%以上30重量%以下であることが好ましく、0.00001重量%以上5重量%未満であることがさらに好ましく、0.00001重量%以上1重量%以下であることがとりわけ好ましい。
本発明において、アミノ基、イミノ基、水酸基、エポキシ基、および後述するカルボキシル基、酸無水物基で変性されている共役ジエン共重合体を得るために用いることが可能な、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシランから選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している共役ジエン重合体を得るために使用する変性剤としては、例えば、下記のものが上げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシランが挙げられる。
また、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシラン、トリス(γ−グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが挙げられる。
本発明において、カルボキシル基、酸無水物基で修飾されている共役ジエン系重合体を得る方法は、前述の水酸基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシランから選ばれる極性基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している共役ジエン系重合体に、カルボキシル基を有する変性剤や酸無水物基を有する変性剤を反応させる方法が挙げられる。
酸無水物基を有する変性剤の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキシテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
Tanδ(80)/Tanδ(65)> 1.00
Tanδ(80):成形体の80℃におけるTanδ
Tanδ(65):成形体の65℃におけるTanδ
Tanδ(80)/Tanδ(65)の値が1.00以上ではタイ分子の数が充分にあるために十分な耐衝撃性が得られる。好ましい範囲は、Tanδ(80)/Tanδ(65)の値が1.70以上、さらに好ましい範囲は1.80以上、とりわけ好ましい範囲は、2.00以上である。Tanδの値は動的粘弾性測定装置を用い測定することができる。Tanδ(80)/Tanδ(65)の値を本発明の範囲にするには、成形する際に速い速度で固化させることが重要である。速い速度で固化させないとタイ分子が多く形成されずらい。速い速度で固化させるためには、例えばポリ乳酸系樹脂の光学純度を向上させる、結晶核剤を導入する、ポリ乳酸ステレオコンプレックスの導入などの手法を用いることができる。また、金型温度を比較的低く設定し、固化速度を早めることも可能であるが、この場合は十分な結晶化度が金型内保持時間を長くする、後結晶化などの手法により達成されることが耐衝撃性の点で重要である。本発明においては、成形体における脂肪族ポリエステル(a)の結晶融解カーブにおいて、融解エンタルピーΔHの値は耐衝撃性の点から20J/gを越えることが望ましく、好ましい範囲は、ΔH≧25J/gであり、さらに好ましい範囲はΔH≧30J/gである。成形体のΔHの値は、示差走査型熱量測定(DSC)により決定することができる。
本発明で使用する可塑剤としては、一般によく知られているものを使用することができ、例えばポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤およびエポキシ系可塑剤などをあげることができる。ポリエステル系可塑剤の具体例としては、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などの酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオール成分からなるポリエステルや、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸からなるポリエステルなどを挙げることができる。
また本発明の成形体は、射出成形、シート成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、押し出し成形、発泡成形等、公知の方法で成形することが可能であり、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法も用いることができる。
樹脂組成物成形品の特性評価は以下に従った。
(1)アイゾット衝撃強度(ノッチ付)
ASDM D256(ノッチ付き、1/8インチ厚)に従い試験を行った。
(2)分子量
GPC[東ソー製GPC−8020、検出RI,カラム昭和電工製Shodex K−805,801連結]を用い、溶媒はクロロホルム、測定温度40℃で、市販標準ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
(3)光学純度、L体/D体構成比
光学異性体分離カラム装着のHPLC[島津製作所製LC−10A−VP 紫外線(254nm)検出]を用いて、1N−NaOH水溶液で加水分解し、HClで中和した水溶液を試料にして、L体とD体の比を求めた。
動的粘弾性測定装置(レオスペクトラー社製DVE−V4)を用い、射出成形された試験片のTanδを周波数10Hz、昇温速度3℃/minの条件で測定した。
(5)融点、ガラス転移温度
DSC[パーキンエルマー製Pyris 1]を用い、窒素雰囲気下、20℃/分の温度変化で、融点およびガラス転移温度を求めた。
(6)スチレン含有量
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
核磁気共鳴装置(BRUCKER社製DPX−400)を用いて測定した。
(8)スチレン単独重合体ブロックの数平均分子量
四酸化オスミウムを触媒としてジターシャリーブチルハイドロパーオキサイドによりブロック共重合体を酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946))により、水添前のブロック共重合体からスチレン単独重合体ブロック成分を得(ただし重合度30以下の成分は除去されている)、その成分のGPC測定により求めた。
上記の酸化分解により得たスチレン単独重合体ブロックの紫外線分光光度計による分析を行い、下記式を用いて算出した。
ブロック率(%)=(水添ブロック共重合体中のスチレン単独重合体ブロックの重量%)/(水添ブロック共重合体中の全スチレン重量%)×100
以下の実施例に使用したポリ乳酸系樹脂は、公知の例えば辻秀人著「Polylactide」in Biopolymers Vol.4 (Wiley−VCH 2002年刊)P129−178や、特表H05−504731号公報に従って錫系触媒を用いたラクチドの開環重合法によりポリ乳酸系樹脂(A−1)を準備した。
(A−1)の重量平均分子量、D体含有率、融点はそれぞれ、17万、1.6%、164℃であった。
(製造例1)共役ジエン系重合体(B−1)
攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したブタジエン85重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度15重量%)を投入し、次いでテトラヒドロフランを使用するn−ブチルリチウム1モルに対して1.5モル添加した後反応器内温を50℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.1重量部添加した。反応開始後、重合による発熱で反応器内温は徐々に上昇した。反応終了後、予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度15重量%)を投入して重合を継続し、最終的な反応器内温は約70℃に達した。
得られた変性ブロック共重合体(B−1)は、スチレン含有量が15重量%、ブロックスチレン量が14重量%、ビニル結合量が14%、重量平均分子量が12.9万であった。
実施例に用いた結晶核剤(C−1)を以下に示す。
C−1;日本タルク社製 微粉タルク P−3
表1に記載の配合の組成物を25mmの2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて190℃で溶融混練した。得られたペレットを射出成型機を用いて、シリンダー温度190℃、金型温度30℃、金型内保持時間30秒で試験片に成型した。得られた試験片を120℃の熱風下30分熱処理し、評価を実施した。結果を表1に記す。
表1に記載の配合の組成物を25mmの2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて190℃で溶融混練した。得られたペレットを射出成型機を用いて、シリンダー温度190℃、金型温度100℃、金型内保持時間160秒で試験片に成型し、評価を実施した。結果を表1に記す。
金型温度を110℃にする以外は実施例2と同様に評価を実施した。結果を表1に記す。
金型温度を116℃にする以外は実施例2と同様に評価を実施した。結果を表1に記す。
表1に記載の配合の組成物を25mmの2軸押出機(Werner & Pfleiderer社製 ZSK25)を用いて190℃で溶融混練した。得られたペレットを射出成型機を用いて、シリンダー温度190℃、金型温度30℃、金型内保持時間30秒で試験片に成型し評価を実施した。結果を表1に記す。
Claims (9)
- ポリ乳酸系樹脂である脂肪族ポリエステル(a)および弾性重合体(b)よりなる脂肪族ポリエステル樹脂組成物を成型してなる成形体であり、80℃におけるTandと65℃におけるTandの関係が以下の式を満たすことを特徴とする成形体であって、
前記(b)成分が共役ジエンの単独重合体および/または共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合体が変性されている弾性重合体であり、
前記(b)成分がアミノ基および/又はイミノ基を持つ化合物で変性されている弾性重合体であることを特徴とする成形体。
Tand(80)/Tand(65)> 1.00
Tand(80):成形体の80℃におけるTand
Tand(65):成形体の65℃におけるTand - (b)成分が、イミダゾリジノン骨格を有する変性剤で変性された変性重合体である請求項1に記載の成形体。
- (b)成分が、有機リチウム化合物を重合開始剤として重合した共役ジエン系重合体のリビング末端に、官能基を有する原子団が結合している変性剤、あるいは官能基を保護した原子団が結合している変性剤を反応させた弾性重合体であるか、更に他の官能基を有する二次変性剤で最初の官能基と反応させて変性した弾性重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形体。
- (b)成分が、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主とするブロックと少なくとも1個の共役ジエンを主とするブロックよりなる共重合体が変性されている弾性重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形体。
- (b)成分が、水素添加された重合体が変性されている弾性重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成形体。
- 該組成物が(a)成分60〜99.9重量部および(b)成分0.1〜40重量部よりなる組成であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成形体。
- 該組成物が、更に結晶核剤(c)成分を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形体。
- 該組成物が、(a)成分と(b)成分併せて100重量部に対し、(c)成分を1〜50重量部含むことを特徴とする請求項7に記載の成形体。
- 該成形体が、射出成形されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の成形体。
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