JP2005296772A - 消化汚泥処理用凝集剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 消化汚泥処理用で、フロックの粗大化、フロック強度の向上および脱水ケーキの低含水率化に優れる凝集剤およびそれを用いた消化汚泥の処理方法を提供する。
【解決手段】 無機凝集剤、アニオン性水溶性ポリマーおよび一般式(1)で表される特定のモノマーを重合させてなるカチオン性水溶性ポリマーを組み合わせてなることを特徴とする消化汚泥処理用凝集剤。

CH2=CR1−CO−X−Q−N+234・Z- (1)

[式中、XはOまたはNH;Qは炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキレン基;R1はHまたはメチル基;R2、R3、R4はそれぞれ独立にH、炭素数1〜16のアルキル、アリールまたはアリールアルキル基;Z-は対アニオンを表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は下水またはし尿(以下、下水等と略記)の有機性汚泥、とくに消化汚泥の処理用凝集剤、およびそれを用いた消化汚泥の処理方法に関する。
従来、下水等の有機性汚泥の処理には、無機凝集剤を添加した後に両性高分子凝集剤を混合してフロックを形成させ、次いで固液分離を行う汚泥の脱水方法(例えば、特許文献1参照)や、アニオン性高分子凝集剤とカチオン性高分子凝集剤とを添加し、処理する方法(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
特開昭63−158200号公報 特公昭58−41919号公報
近年下水等の有機性汚泥においては、発生する汚泥量の増加および有機成分の増加などにより、汚泥の減容化を目的として嫌気性(あるいは好気性)消化処理された消化汚泥、および消化汚泥を含有する混合汚泥の割合が増加してきている。これらの汚泥では消化処理が進むと難脱水性となる傾向がある。とくに近年における汚泥中の有機物含量の増加に伴って高温で嫌気性消化処理された消化汚泥は、炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物などのアルカリ成分が増大し、総アルカリ度(汚泥中のアルカリ成分全部を、これに対応する炭酸カルシウムのmg/Lで表したもの)が高くなるため、より難脱水性となる傾向があった。このため脱水ケーキの焼却または埋め立て処分コスト低減の観点から、脱水ケーキ中の含水率を大幅に低減する凝集剤および処理方法が望まれている。しかしながら、上記従来の処理方法では、この課題を解決するには不十分であった。
本発明の目的は、消化汚泥処理用で、フロックの粗大化、フロック強度の向上および脱水ケーキの低含水率化に優れる凝集剤およびそれを用いた消化汚泥の処理方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、無機凝集剤(A)、アニオン性水溶性ポリマー(B)および一般式(1)で表されるモノマー(c1)からなるモノマー(c)を重合させてなるカチオン性水溶性ポリマー(C)を組み合わせてなることを特徴とする消化汚泥処理用凝集剤;消化汚泥に、無機凝集剤(A)を添加、混合し、次にアニオン性水溶性ポリマー(B)を添加、混合し、その後、一般式(1)で表されるモノマー(c1)からなるモノマー(c)を重合させてなるカチオン性水溶性ポリマー(C)を添加、混合することを特徴とする、(A)、(B)および(C)を組み合わせてなる凝集剤を用いる消化汚泥の処理方法である。

CH2=CR1−CO−X−Q−N+234・Z- (1)

[式中、XはOまたはNH;Qは炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキレン基;R1はHまたはメチル基;R2、R3、R4はそれぞれ独立にH、炭素数1〜16のアルキル、アリールまたはアリールアルキル基;Z-は対アニオンを表す。]
本発明の凝集剤は、消化汚泥、とくに高温消化処理された総アルカリ度が2,000mg/L以上の消化汚泥の処理において、下記の効果を奏する。
(1)粗大かつ強固なフロックが形成される。
(2)一旦形成されたフロックは破壊、再分散されにくいことから、凝集または脱水処理時の再汚染がなく、凝集または脱水処理の安定性と処理速度の著しい向上が図れる。
(3)上記形成されたフロックが緻密で、脱水処理後のケーキ含水率が低いことから、発 生する廃棄物量および焼却処理コストを大幅に削減できる。
本発明の凝集剤は、無機凝集剤(A)、アニオン性水溶性ポリマー(B)およびカチオン性水溶性ポリマー(C)を組み合わせてなることを特徴とするものである。
(A)としては、アルミニウム系無機塩[硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム等]、鉄系無機塩[塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸鉄等]およびカルシウム系無機塩[消石灰等]等が挙げられる。これらのうち凝集性能の観点から好ましいのはアルミニウム系無機塩、鉄系無機塩、さらに好ましいのはポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸鉄、とくに好ましいのはポリ硫酸鉄である。
アニオン性水溶性ポリマー(B)としては、以下のものが挙げられる。
(B1)ラジカル重合系アニオン性水溶性ポリマー
アニオン性モノマー(b1)をラジカル重合させてなる水溶性ポリマーで、(b1)としては、下記(b11)〜(b14)、これらの塩[アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)塩、アンモニウム塩およびアミン〔脂肪族アミン[炭素数(以下、Cと略記)C1〜20、例えばモノアミン(メチルアミン、エチルアミン、n−およびi−プロピルアミン、n−、i−およびsec−ブチルアミン、アミルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジメチルアミン、メチルエチルアミンおよびジエチルアミン等)およびジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)]、芳香(脂肪)族アミン[C6〜32、例えばモノアミン(アニリン、ナフチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン等)およびジアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン等)]、脂環式アミン[C5〜32、例えばモノアミン(シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン等)およびジアミン(シクロペンタンジアミン、シクロヘキサンジアミン等)]、アルカノールアミン(C2〜20、例えばエタノールアミンおよびプロパノールアミン)〕塩、およびこれらの混合物が挙げられる。
(b11)不飽和カルボン酸
モノカルボン酸〔脂肪族[C3〜30、例えば(メタ)アクリル酸、、(メタ)アクリル酸ダイマーおよびアリル酢酸]、脂環式[C6〜32、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸および2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸]、芳香(脂肪)族[C9〜32、例えばビニル安息香酸および2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸]等〕、ポリ(2〜4)カルボン酸[C4〜30、例えば(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸]、およびこれらの混合物
(b12)不飽和スルホン酸
アルケンスルホン酸[C2〜20、例えばビニルスルホン酸および(メタ)アリルスルホン酸]、不飽和芳香族スルホン酸[C8〜20、例えばスチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸]、スルホカルボン酸(例えばα−スルホアルカン酸およびスルホコハク酸)のアルケニルおよびアルキル(C1〜18)アルケニルエステル[C3〜20、例えばメチルビニル、プロピル(メタ)アリルおよびステアリル(メタ)アリルスルホサクシネート、および(メタ)アリルスルホラウレート]、スルホン酸基含有(メタ)アクリレート〔C4〜30、例えばスルホアルキル(C2〜20)(メタ)アクリレート[例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−および3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−および4−(メタ)アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸およびp−(メタ)アクリロイルオキシメチルベンゼンスルホン酸]〕、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド[C4〜30、例えば2−(メタ)アクリロイルアミノエタンスルホン酸、2−および3−(メタ)アクリロイルアミノプロパンスルホン酸、2−および4−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸およびp−(メタ)アクリロイルアミノメチルベンゼンスルホン酸]およびアルキル(C1〜20)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル[例えばメチル(メタ)アリルスルホコハク酸エステル]
(b13)(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン(C2〜6)硫酸エステル
(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル
(b14)不飽和リン酸
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C2〜6)リン酸モノエステル[例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート]、(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸類[例えば、2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸]
(B1)を構成するモノマーには、さらにその他の水溶性不飽和モノマー(b2)を含有させてもよい。
(b2)には、下記(b21)およびこれらの混合物が含まれる。
(b21)ノニオン性モノマー
下記のもの、およびこれらの混合物
(b211)(メタ)アクリレート
C5〜200、例えば水酸基含有(メタ)アクリレート[例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度3〜50)モノ(メタ)アクリレートおよびポリグリセロール(重合度1〜10)モノ(メタ)アクリレート]および2−シアノエチル(メタ)アクリレート
(b212)(メタ)アクリルアミド化合物
C3〜30、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドおよびN−メチロール(メタ)アクリルアミド
(b213)上記以外の窒素原子含有ビニルモノマー
C3〜30、例えばアクリロニトリル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N−ビニルスクシンイミドおよびN−ビニルカルバゾール
(B1)を構成するモノマーには、上記(b1)、(b2)の他に、さらに必要により本発明の効果を阻害しない範囲で水不溶性モノマー(b3)を併用してもよい。
(b3)には、下記(b31)〜(b36)およびこれらの混合物が含まれる。
(b31) C4〜23の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート〔C1〜20の脂肪族および脂環式アルコールの(メタ)アクリレート[例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレート]等〕
(b32) C4〜20のエポキシ基含有(メタ)アクリレート[例えばグリシジル(メタ)アクリレート]
(b33) ポリ(重合度2〜50)プロピレングリコール[モノアルキル(C1〜20)−、モノシクロアルキル(C3〜12)−もしくはモノフェニルエーテル]不飽和カルボン酸モノエステル〔例えばC1〜20のモノオールのプロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物の(メタ)アクリレート[例えばω−メトキシ−、ω−エトキシ−、ω−プロポキシ−、ω−ブトキシ−、ω−シクロヘキソキシ−およびω−フェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート]およびジオールのPO付加物の(メタ)アクリレート[例えばω−ヒドロキシエチル(ポリ)オキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート]〕
(b34) C2〜30の不飽和炭化水素[例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ノネン、スチレンおよび1−メチルスチレン]
(b35) 不飽和アルコール[C2〜8、例えばビニルアルコールおよび(メタ)アリルアルコール]のカルボン酸(C2〜20、例えば酢酸、オクチル酸およびラウリル酸)エステル(例えば酢酸ビニル、オクチル酸ビニルおよびラウリル酸ビニル)
(b36) ハロゲン含有モノマー(C2〜8、例えば塩化ビニル)
(B1)の具体例としては以下のものが挙げられる。ここにおける塩はアルカリ金属(前記)塩を指す。
(B11)(b1)のモノマー1種類からなる単独重合体
ポリ(メタ)アクリル酸(塩)、ポリマレイン酸(塩)、ポリイタコン酸(塩)、ポリスチレンスルホン酸(塩)、ポリ−2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸(塩)、ポリ−2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸(塩)、ポリ−2−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸(塩)、ポリ(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル(塩)、ポリ(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート(塩)、ポリ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート(塩)、ポリ−2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸(塩)等
(B12)(b1)に属する2種またはそれ以上のモノマーからなる共重合体
(メタ)アクリル酸(塩)/マレイン酸(塩)共重合体;(メタ)アクリル酸(塩)もしくはマレイン酸(塩)と、スチレンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸(塩)、ポリ(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル(塩)、ポリ(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル(塩)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート(塩)もしくは2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸(塩)との共重合体等[これらの2元共重合体の共重合(重量)比は通常1〜99/99〜1]
(B13)(b1)に属する1種もしくは2種以上のモノマー、並びに(b2)または(b3)に属する1種もしくは2種以上のモノマーからなる共重合体
(メタ)アクリルアミドと、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、イタコン酸(塩)、スチレンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸(塩)、(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル(塩)、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート(塩)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート(塩)もしくは2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸(塩)との共重合体;(メタ)アクリル酸(塩)と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、スチレン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートもしくはアクリロニトリルとの共重合体;マレイン酸(塩)と、スチレン、酢酸ビニル、イソブチレン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートもしくはアクリロニトリルとの共重合体;並びに、イタコン酸(塩)/アクリロニトリル共重合体、スチレンスルホン酸(塩)/アクリロニトリル共重合体、スチレンスルホン酸(塩)/スチレン共重合体、マレイン酸(塩)/(メタ)アクリル酸ブチル/スチレン共重合体[上記2元共重合体の共重合(重量)比は通常10〜99/90〜1、3元共重合体の共重合(重量)比は通常10〜98/1〜90/1〜90]等
(B2)非ラジカル重合系アニオン性水溶性ポリマー
(B21)アニオン性のホルムアルデヒド樹脂(縮合度5〜1000)
ベンゼンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、トルエンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、4−ヒドロキシナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合体等
(B22)アニオン性基含有ポリエステル
ジカルボン酸成分とジオール成分から得られ、ジカルボン酸成分および/またはジオール成分がスルホ基を含有する水溶性ポリエステル、例えば1,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸とエチレングリコールの縮合物など
ここにおいて、スルホ基含有ジカルボン酸としては、C4〜20、例えばスルホコハク酸、スルホイソフタル酸、3,5−カルボメトキシベンゼンスルホン酸;スルホ基含有ジオールとしては、C2〜20、例えば2,5−ビスヒドロキシエトキシベンゼンスルホン酸が挙げられる。
(B23)アニオン性基含有ポリウレタン
活性水素原子含有成分の少なくとも一部としてアニオン性基含有化合物(例えば特公昭42−24192号公報に記載の塩形成性の基を有する化合物)を用いてアニオン性基を導入した水溶性ポリウレタン、例えばスルホ基含有ポリウレタン(1,3−ジヒドロキシプロパン2−スルホン酸とエチレンジイソシアネートの重合体等)およびカルボキシル基含有ポリウレタン(1,3−ジヒドロキシ2−メチルプロパン2−カルボン酸とジエチレンジイソシアネートの重合体等)
(B3)天然物系アニオン性水溶性ポリマー
(B31)多糖類アニオン性ポリマー
カルボキシル基含有ポリマー(カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、アルギン酸(塩)、カルボキシメチルキチン等)、硫酸基含有ポリマー(コンドロイチン硫酸、硫酸化キトサン、ヒアルロン酸および硫酸セルロース等)、燐酸デンプン、セルロースの無機酸エステル(硝酸セルロース等)等
(B32)タンパク質アニオン性ポリマー
ポリアスパラギン酸(塩)など
これらのうち、凝集性の観点から好ましいのは(B11)、(B12)、(B13)および(B21)、さらに好ましいのはポリ(メタ)アクリル酸(塩)、ポリマレイン酸(塩)、ポリイタコン酸(塩)、ポリスチレンスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)/(メタ)アクリルアミド共重合体、マレイン酸(塩)/(メタ)アクリルアミド共重合体およびナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、とくに好ましいのはポリ(メタ)アクリル酸(塩)、ポリスチレンスルホン酸(塩)およびナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物、最も好ましいのはポリアクリル酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムおよびナフタレンスルホン酸ナトリウム・ホルマリン縮合物である。
(B)の重量平均分子量[以下、Mwと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による。]は、凝集性能の観点から好ましい下限は1,000、さらに好ましくは2,000、とくに好ましくは3,000、水への溶解性の観点から好ましい上限は2,000,000、さらに好ましくは1,500,000、とくに好ましくは1,200,000である。
(B1)の製造方法としては、特に限定はなく、公知のラジカル重合法、例えば水溶液重合、逆相懸濁重合、光重合、沈澱重合および逆相乳化重合が採用できる。これらのうち工業的観点から好ましいのは、光重合、逆相懸濁重合および逆相乳化重合、およびさらに好ましいのは水溶液重合である。水溶液重合としては下記(C)の製造方法として例示した公知の方法を用いることができる。
(B21)の製造方法としては、特に限定はなく、公知の重合法、例えばバルク重合および(水)溶液重合が採用できる。これらのうち、工業的観点から好ましいのはバルク重合である。バルク重合法としては、例えば芳香族含有成分とホルマリンを外部から温調可能な容器中で撹拌混合して重縮合する方法を用いることができる。
(B22)の製造方法としては、特に限定はなく、公知の重合法、例えばバルク重合および溶液重合が採用できる。これらのうち、工業的観点から好ましいのはバルク重合である。バルク重合法としては、例えばジカルボン酸成分とジオール成分を外部から温調可能な容器中で撹拌混合し、常圧下または減圧下で脱水して重縮合する方法を用いることができる。
(B23)の製造方法としては、特に限定はなく、公知の重合法、例えばバルク重合および溶液重合が採用できる。これらのうち、工業的観点から好ましいのはバルク重合である。バルク重合法としては、例えば活性水素含有成分とジイソシアネート成分を外部から温調可能な容器中で撹拌混合して重合する方法を用いることができる。
本発明におけるカチオン性水溶性ポリマー(C)は、下記一般式(1)で表されるモノマー(c1)からなるモノマー(c)を重合させてなるものである。

CH2=CR1−CO−X−Q−N+234・Z- (1)

式中、R1はHまたはメチル基を表し、凝集性の観点から好ましいのはメチル基である。
Qは、C1〜4のアルキレン基またはC2〜4のヒドロキシアルキレン基を表す。QのCが4を超えると(C)の水への溶解性が悪くなる。
QのうちC1〜4のアルキレン基には、メチレン、エチレン、n−およびi−プロピレン、1,2−、1,3−および2,3−ブチレンおよびテトラメチレン基が含まれ;C2〜4のヒドロキシアルキレン基には、ヒドロキシエチレン、1−および2−ヒドロキシプロピレン、1−ヒドロキシ−i−プロピレン、1−および2−ヒドロキシテトラメチレン、2−ヒドロキシメチルプロピレンおよび2−メチル−2−ヒドロキシプロピレン基が含まれる。
2、R3、R4はそれぞれ独立にH、C1〜16のアルキル、アリールまたはアリールアルキル基を表す。Cが16を超えると(C)の水への溶解性が悪くなる。R2、R3またはR4のC1〜16のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、n−、i−、sec−およびt−アミルおよびラウリル基、アリール基としては、例えばトルイル、キシリル、エチルフェニルおよびクミル基、アリールアルキル基としては、例えばベンジルおよびフェニルエチル基が挙げられる。
-としては、下記のもののアニオンが挙げられる。
(1)無機酸、例えばハロゲン化水素(HF、HCl、HBr、HI等)、硫酸、硝酸およびリン酸
(2)硫酸エステル、例えばC1〜30の硫酸エステル[アルキルもしくはアルケニル硫酸(メチル硫酸、エチル硫酸、ラウリル硫酸、ミリスチル硫酸、パルミチル硫酸、ステアリル硫酸、オレイル硫酸、リノール硫酸、セチル硫酸等)、高級アルコール(C10〜20)のエチレンオキサイド(以下、EOと略記)1〜60モル付加物の硫酸エステル等]
(3)スルホン酸、例えばC1〜30のスルホン酸〔例えばアルキル(C1〜10)スルホン酸(メチルスルホン酸、エチルスルホン酸等)、アルキルアリール(C7〜30)スルホン酸[アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等]、高級アルキル(C10〜30)スルホン酸、高級脂肪酸エステル(C10〜30)スルホン酸、高級アルコールエーテル(C10〜30)スルホン酸、スルホコハク酸エステル、高級脂肪酸アミド(C10〜30)のアルキル(C1〜10)スルホン酸、アルキル(C1〜10)ジフェニルエーテルスルホン酸およびアルキル(C1〜10)ベンズイミダゾールスルホン酸〕
(4)リン酸エステル、例えばモノ−およびジアルキル(アルキルC1〜30)リン酸エステル、モノ−およびジアルケニル(アルケニルC1〜30)リン酸エステル、(ポリ)オキシアルキレン[EO1〜60モル付加および/またはプロピレンオキサイド(以下、POと略記)1〜60モル付加]アルキル(C1〜30)エーテルリン酸エステル、糖リン酸エステル(例えばグルコース−リン酸エステル、グルコースアミンリン酸エステル、マルトース−1−リン酸および蔗糖リン酸エステル)およびグリセリンリン酸(例えばホスファチジン酸)
(5)ホスホン酸、例えばC1〜30のホスホン酸〔例えばアルキル(C1〜10)ホスホン酸(メチルホスホン酸、エチルホスホン酸等)、アルキルアリール(C7〜30)ホスホン酸(アルキルベンゼンホスホン酸、アルキルフェノールホスホン酸等)、高級アルキル(C10〜30)ホスホン酸、高級脂肪酸エステル(C10〜30)のホスホン酸、高級アルコールエーテル(C10〜30)のホスホン酸、高級脂肪酸アミド(C10〜30)のアルキル(C1〜10)ホスホン酸、アルキル(C1〜10)ジフェニルエーテルホスホン酸およびアルキル(C1〜10)ベンズイミダゾールホスホン酸〕
(6)カルボン酸、例えば脂肪族[C1〜30のモノ−およびジカルボン酸、例えばギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸およびアジピン酸];脂環式[C4〜30のモノ−およびジカルボン酸、例えばシクロペンタン(ジ)カルボン酸およびシクロヘキサン(ジ)カルボン酸];および芳香族[C7〜30のモノ−およびジカルボン酸、例えば安息香酸およびフタル酸]
これらのZ-のうち、凝集性の観点から好ましいのはスルホン酸のアニオン、およびさらに好ましいのは硫酸、ハロゲン(Cl-、Br-等)および硫酸エステル(アルキル、アルケニル硫酸エステル等)のアニオン、特に好ましいのは硫酸、Cl-、メチル硫酸およびエチル硫酸のアニオン、最も好ましいのはCl-である。
(c1)としては例えば以下のもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
(c11)(メタ)アクリレート[一般式(1)におけるXがOの場合]の塩
1級アミノ基含有(メタ)アクリレート[C5〜20、例えばアミノエチル(メタ)アクリレートおよびアミノプロピル(メタ)アクリレート]、2級アミノ基含有(メタ)アクリレート[C6〜20、例えばメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルアミノプロピル(メタ)アクリレートおよびアミノエチル(メタ)アクリレート]および3級アミノ基含有(メタ)アクリレート[C7〜20、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート]の、無機酸(前記のもの)塩および有機酸(C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、オレイン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸および安息香酸)塩、並びにこれらのアミン塩もしくは該アミン塩を構成するアミンを4級化剤(C1〜20、例えばメチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート)で4級化してなる第4級アンモニウム塩
(c12)(メタ)アクリルアミド化合物[一般式(1)におけるXがNの場合]の塩
1級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド[アミノエチル(メタ)アクリルアミド、アミノプロピル(メタ)アクリルアミド等]、2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド[メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等]および3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等]の、無機酸(前記のもの)塩および有機酸(前記のもの)塩、並びにこれらのアミン塩もしくは該アミン塩を構成するアミンを4級化剤(前記のもの)で4級化してなる第4級アンモニウム塩
これらのうち、工業的に製造しやすいとの観点から好ましいのは、XがOである(メタ)アクリレートアミン塩、さらに好ましいのはR2およびR3がいずれもCH3、R4がH、ZがClまたは1/2SO4であるジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート塩酸塩またはジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート硫酸塩、並びにこれらのアミン塩もしくは該アミン塩を構成するアミンを4級化剤(前記のもの)で4級化してなる第4級アンモニウム塩である。
(C)を構成するモノマー(c)には、さらにその他の水溶性不飽和モノマー(c2)を含有させてもよい。
(c2)には、下記(c21)、上記(B)で挙げた(b1)、(b2)、およびこれらの混合物が含まれる。
(c21)カチオン性モノマー
下記のもの、これらの塩(例えば、前記無機酸または有機酸の塩および4級アンモニウム塩)およびこれらの混合物
(c211)アミノ基を有するビニル化合物
C2〜30、例えばビニルアミン、ビニルアニリン、(メタ)アリルアミン、ジ(メタ)アリルアミン、p−アミノスチレン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピペリジン、ビニルピラジンおよびビニルモルホリン
(c212)アミンイミド基を有する化合物
C4〜30、例えば1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミドおよび1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド
(c2)のうち(B)の凝集性能の観点から好ましいのは(b211)、(c212)、およびさらに好ましいのは(b212)、(b213)、(b11)、(b12)、とくに好ましいのは、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸(塩)、イタコン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸(塩)、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸(塩)およびこれらとアクリロニトリルの混合物である。ここにおける塩はアルカリ金属(前記に同じ)塩を指す
(C)を構成するモノマーには、上記(c1)および(c2)の他に、さらに必要により本発明の効果を阻害しない範囲で水不溶性モノマー(c3)を併用してもよい。
(c3)には、上記(B)で挙げた(b3)およびこれらの混合物が含まれる。
(C)を構成する全モノマー中の(c1)の割合は、凝集性の観点から好ましくは50〜100モル%、さらに好ましくは60〜100モル%、とくに好ましくは70〜100モル%、;(c2)の割合は、凝集性の観点から好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは40モル%以下、とくに好ましくは0〜30モル%;(c3)の割合は、(B)の水への溶解性の観点から好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下、とくに好ましくは0〜10モル%である。
(C)の製造方法としては、特に限定はなく、公知のラジカル重合法、例えば水溶液重合、逆相懸濁重合、光重合、沈澱重合および逆相乳化重合が採用できる。これらのうち工業的観点から好ましいのは、光重合、逆相懸濁重合および逆相乳化重合、およびさらに好ましいのは水溶液重合である。
水溶液重合としては公知の方法、例えばモノマーの水溶液を外部からの熱の出入りがない容器中に入れ、断熱重合する方法(例えば特公昭59−40843号公報)およびモノマーの水溶液を外部から温調可能な容器中で定温重合する方法(例えば特開平3−189000号公報)を用いることができる。
(C)の分子量は、1N−NaNO3 水溶液中30℃で測定した固有粘度(dl/g)で表した場合、下限は通常1、凝集性能(とくにフロック粗大化)の観点から好ましくは1、さらに好ましくは2、とくに好ましくは4、最も好ましくは5、上限は通常40、凝集性能(とくにフロック強度)の観点から好ましくは30、さらに好ましくは20、とくに好ましくは15、最も好ましくは12である。
無機凝集剤(A)、アニオン性水溶性ポリマー(B)およびカチオン性水溶性ポリマー(C)を組み合わせてなる本発明の凝集剤は、必要に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲で、消泡剤、キレート化剤、pH調整剤、界面活性剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤および防腐剤からなる群から選ばれる添加剤を併用することができる。
消泡剤としては、シリコーンオイル(例えばMn100〜100,000のジメチルポリシロキサン)、鉱物油(スピンドル油、ケロシン等)、C12〜22の金属石ケン(ステアリン酸カルシウム等);
キレート化剤としては、アミノカルボン酸(C6〜12、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸およびトリエチレンテトラミンヘキサ酢酸)、多価カルボン酸[C4〜Mn10,000、例えばマレイン酸、ポリアクリル酸(Mn1,000〜10,000)およびイソアミレン−マレイン酸共重合体(Mn1,000〜10,000)]、ヒドロキシカルボン酸(C3〜10、例えばクエン酸、グルコン酸、乳酸およびリンゴ酸)、縮合リン酸(トリポリリン酸、トリメタリン酸等)およびこれらの塩[アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(C1〜20、例えばメチルアミン、エチルアミンおよびオクチルアミン)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩];
pH調整剤としては、苛性アルカリ(苛性ソーダ等)、アミン(モノ−、ジ−およびトリエタノールアミン等)、無機酸(塩)[無機酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、炭酸等)、これらの金属(アルカリ金属、アルカリ土類金属等)塩(炭酸ソーダ、炭酸カリウム、硫酸ソーダ、硫酸水素ナトリウム、リン酸1ナトリウム等)およびアンモニウム塩(炭酸アンモン、硫酸アンモン等)]、有機酸(塩)[有機酸(カルボン酸、スルホン酸、フェノール等)、これらの金属(上記に同じ)塩(酢酸ソーダ、乳酸ソーダ等)、アンモニウム塩(酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等)等];
界面活性剤としては、米国特許第4331447号明細書記載の界面活性剤、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルおよびジオクチルスルホコハク酸ソーダ];
ブロッキング防止剤としては、ポリエーテル変性シリコーンオイル、例えば、ポリエチレンオキシド変性シリコーンおよびポリエチレンオキシド・ポリプロピレンオキシド変性シリコーン;
酸化防止剤としては、フェノール化合物[ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、カテコール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等]、含硫化合物〔チオ尿素、テトラメチルチウラムジサルファイド、ジメチルジチオカルバミン酸およびその塩[金属(上記に同じ)塩、アンモニウム塩等]、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、2−メルカプトベンゾチアゾールおよびその塩(上記に同じ)、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート(DLTDP)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート(DSTDP)等〕、含リン化合物[トリフェニルホスファイト、トリエチルホスファイト、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、トリフェニルホスファイト(TPP)、トリイソデシルホスファイト(TDP)等]および含窒素化合物[アミン(オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン等)、尿素、グアニジン、グアニジンの上記無機酸塩等];
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等)、サリチレート系(フェニルサリチレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等)、ベンゾトリアゾール系[(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、アクリル系[エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシベンジル)アクリレート等]等;
防腐剤としては、例えば安息香酸、パラオキシ安息香酸エステルおよびソルビン酸が挙げられる。
これらの添加剤は、(A)、(B)および/または(C)のいずれに含有させてもよい。また、ブロッキング防止剤を除く添加剤については、本発明の効果を阻害することがなければ(B)および/または(C)の重合前のモノマー水溶液中に予め含有させてもよい。
上記添加剤全体の使用量は、(A)、(B)および/または(C)に含有させる場合は、(A)、(B)および/または(C)の重量に基づいて、またモノマー水溶液中に予め含有させる場合は、モノマー重量に基づいて、通常30%以下、凝集性能の観点から好ましくは0〜10%である。
各添加剤の使用量については、上記と同様の重量に基づいて、消泡剤は通常5%以下、好ましくは1〜3%、キレート化剤は通常30%以下、好ましくは2〜10%、pH調整剤は通常10%以下、好ましくは1〜5%、界面活性剤およびブロッキング防止剤はそれぞれ通常5%以下、好ましくは1〜3%、酸化防止剤、紫外線吸収剤および防腐剤はそれぞれ通常5%以下、好ましくは0.1〜2%である。
本発明におけるアニオン性水溶性ポリマー(B)とは、分子内にアニオン性基を有するポリマー、すなわち水に溶解した際にアニオン性を示すポリマーである。同様にカチオン性水溶性ポリマー(C)は、分子内にカチオン性基を有し、水に溶解した際にカチオン性を示すポリマーである。
これらのポリマーの水中におけるカチオン性またはアニオン性は、コロイド当量値(meq/g)を目安として評価することができる。即ち、カチオン性ポリマー中のカチオン性基当量値はカチオンコロイド当量値として求めることができ、アニオン性ポリマー中のアニオン性基当量値は、アニオンコロイド当量値として求めることができる。
(B)のアニオンコロイド当量値(meq/g)は、凝集性能の観点から好ましい下限は−30、さらに好ましくは−25、とくに好ましくは−20、最も好ましくは−17、また、同様の観点から好ましい上限は−0.1、さらに好ましくは−1、とくに好ましくは−2、最も好ましくは−2.5である。
(C)のカチオンコロイド当量値(meq/g)は、凝集性能の観点から好ましい下限は0.1、さらに好ましくは1、とくに好ましくは2、最も好ましくは2.5、また、同様の観点から好ましい上限は20、さらに好ましくは12、とくに好ましくは8、最も好ましくは6である。
コロイド当量値は以下に示すコロイド滴定法により求めることができる。なお、以降の測定は室温(約20℃)下で行う。
(1)測定試料(50ppm水溶液)の調製
試料0.2g(固形分含量換算したもの)を精秤し、200mlのガラス製三角フラスコにとり、全体の重量(試料とイオン交換水の合計重量)が100gとなるようにイオン交換水を加えた後、マグネチックスターラー(1,000rpm)で、3時間撹拌して完全に溶解し、0.2重量%の高分子凝集剤溶液を調製する。さらに500mlのガラス製ビーカーに上記調製した溶液10.00gを小数点第2位まで計ることができる天秤を用いて正確に秤りとり、全体の重量(溶液10mlとイオン交換水の合計重量)が400.00gとなるようにイオン交換水を加え、再度マグネチックスターラー(1,000〜1,200rpm)で、30分間撹拌して、均一な測定試料とする。
なお、高分子凝集剤の固形分含量は、試料約1.0gをシャーレに秤量(W1)して、循風乾燥機中105±5℃で90分間乾燥させた後の残存重量を(W2)として、次式から算出した値である。

固形分含量(重量%)=(W2)×100/(W1)
(2)カチオンコロイド当量値の測定
測定試料100.0gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、撹拌しながら徐々に0.5重量%硫酸水溶液を加え、pH3に調整する。次にトルイジンブルー(以下、TBと略記)指示薬を2〜3滴加え、N/400ポリビニル硫酸カリウム(以下、PVSKと略記)試薬で滴定する。滴定速度は2ml/分とし、測定試料が青から赤紫色に変色し、30秒間保持する時点を終点とする。
(3)アニオンコロイド当量値の測定
測定試料100.0gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、マグネチックスターラー(500rpm)で撹拌しながら、N/10水酸化ナトリウム水溶液0.5mlを加え、さらにN/200メチルグリコールキトサン水溶液5mlを5mlのホールピペットを用いて加えた後、5分間撹拌する(その時のpH約10.5)。TB指示薬を2〜3滴加え、(2)と同様にして滴定する。
(4)空試験
測定試料の代わりにイオン交換水100.0gを用いる以外(2)および(3)と同様の操作を行う。
(5)計算方法
カチオンまたはアニオンコロイド当量値(meq/g)=1/2×(試料の滴定量−空試験の滴定量)×(N/400PVSKの力価)
本発明の凝集剤を予め混合して使用する場合の凝集剤の形態は、水溶液状、w/o(油中水型)エマルション状および懸濁液状等公知の任意形態でよい。
本発明の凝集剤は、難脱水性である消化汚泥に対してとくに効果を発揮する。消化汚泥は、嫌気性微生物により汚泥中の高分子の有機物を低分子へと分解し、最終的にはメタン、二酸化炭素と若干のその他成分(アンモニア、硫化水素等)にまで分解される。その際に多量の重炭酸塩等のアルカリ成分を副生し、このアルカリ成分が多くなると難脱水性となり凝集性が悪化する傾向がある。本発明における「総アルカリ度」はこのアルカリ成分をpH4.8まで中和するのに要する酸の量を、これに対応する炭酸カルシウムのmg/Lで表したもので、数値が高いほど難脱水性であることを示す。なお、「総アルカリ度」の測定法は、「下水試験方法」(日本下水道協会発行、1984年版)に記載されている。
また、通常、消化処理は約35℃付近の温度で嫌気性消化されるが、近年、汚泥のさらなる減容化を目的に、約55℃での高温で嫌気性消化する場合も増加してきており、高温で嫌気性処理した場合、総アルカリ度が2,000mg/L以上に高くなる傾向にある。 前記従来の凝集剤では、総アルカリ度が2,000mg/L以上の汚泥に対して十分な凝集効果が得られず脱水性が不十分であったが、本発明の凝集剤ではそのような汚泥に対して十分に凝集効果を発揮することができる。すなわち、一般的にマイナスに帯電している汚泥粒子を、本発明における無機凝集剤(A)により汚泥内部まで荷電中和して凝集させ、カチオン性水溶性ポリマー(C)により粗大なフロックを形成させる際に、アニオン性水溶性ポリマー(B)を併用することで(B)が(A)および(C)とイオンコンプレックスを形成して総アルカリ度が2,000mg/L以上の難脱水性消化汚泥に対しても強固で緻密なフロックになるものと推定される。
本発明の凝集剤を用いた下水等の有機性汚泥の処理方法は、(A)、(B)および(C)を組み合わせて汚泥に添加、混合してフロックを形成させ、固液分離を行う方法であれば特に限定されることはない。
上記処理方法のうち、後述する本発明の効果(フロックの粗大化、フロック強度の向上および脱水ケーキの低含水率化)発揮の観点から好ましいのは、(1)(A)、(B)および(C)を各々順不同で汚泥に添加、混合してフロックを形成させ、固液分離を行う方法、および(2)(A)、(B)および(C)を予め混合した後、汚泥に添加、混合してフロックを形成させ、固液分離を行う方法、およびさらに好ましいのは、(A)、(B)、(C)の順に汚泥に添加、混合してフロックを形成させ、固液分離を行う方法である。
(A)を汚泥に添加する方法としては、均一混合の観点から(A)を水溶液にした後に添加して十分に撹拌することが好ましい。(B)および(C)も同様である。(A)を水溶液として用いる場合の濃度は好ましくは1〜80重量%、さらに好ましくは5〜50重量%である。(B)を水溶液として用いる場合の濃度は好ましくは0.1〜70重量%、さらに好ましくは1〜50重量%である。(C)を水溶液として用いる場合の濃度は好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%である。
(A)の溶解方法および溶解後の希釈方法は特に限定はされないが、例えば予め秤りとった水を、後述のジャーテスター等の撹拌装置を用いて撹拌しながら所定量の(A)を加え、数時間(約1〜4時間程度)撹拌して溶解する方法等が採用できる。(B)および(C)も同様である。
(A)の使用量は、汚泥の種類、懸濁している粒子の含有量および、(B)および(C)の組成、分子量等によって異なり、特に限定はされないが、汚泥中の蒸発残留物重量(以下、TSと略記)に基づいて、凝集性能の観点から、好ましい下限は0.1%、さらに好ましくは0.5%、とくに好ましくは1%、最も好ましくは2%、また固液分離後のスラッジ量減少の観点から好ましい上限は30%、さらに好ましくは20%、とくに好ましくは15%、最も好ましくは10%である。
(B)の使用量も同様に、ろ液の清澄性向上効果の観点から、好ましい下限は0.01%、さらに好ましくは0.05%、とくに好ましくは0.1%、最も好ましくは0.2%、また凝集性能の観点から好ましい上限は10%、さらに好ましくは8%、とくに好ましくは5%、最も好ましくは2%である。
(C)の使用量も同様に、凝集性能の観点から、好ましい下限は0.01%、さらに好ましくは0.05%、とくに好ましくは0.1%、最も好ましくは0.2%、また同様の観点から好ましい上限は10%、さらに好ましくは8%、とくに好ましくは5%、最も好ましくは2%である。
また、(A)、(B)および(C)の合計の使用量は、汚泥中のTSに基づいて、凝集性能の観点から、好ましい下限は0.1%、さらに好ましくは0.5%、とくに好ましくは1%、最も好ましくは2%、また固液分離後のスラッジ量減少の観点から好ましい上限は40%、さらに好ましくは30%、とくに好ましくは20%、最も好ましくは15%である。
(A)、(B)および(C)の合計重量に基づく(A)の割合としては、凝集性能の観点から好ましくは10〜99%、さらに好ましくは20〜98%、とくに好ましくは30〜97%、最も好ましくは50〜95%、(B)の割合としては、同様の観点から好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは0.2〜8%、とくに好ましくは0.3〜7%、最も好ましくは0.5〜5%、(C)の割合としては、同様の観点から好ましくは1〜90%、さらに好ましくは2〜80%、とくに好ましくは3〜70%、最も好ましくは5〜50%である。
また上記の処理方法により形成されたフロック状の汚泥の脱水方法(固液分離法)としては、例えば重力沈降、膜ろ過、カラムろ過、加圧浮上、および濃縮装置(シックナー等)および脱水装置(遠心脱水機、ベルトプレス脱水機、フィルタープレス脱水機、キャピラリー脱水機等)を用いる方法が挙げられる。これらのうち本発明の高分子凝集剤の特異的な凝集性能である高フロック強度の観点から好ましいのは、脱水装置、とくに遠心脱水機、ベルトプレス脱水機およびフィルタープレス脱水機を用いる方法である。
以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部、%は重量%を表す。固有粘度[η](dl/g)は1N−NaNO3水溶液中、30℃で測定した値である。ポリマーのコロイド当量値および固形分含量は、前記の方法によって測定した。なお、汚泥中のTS、有機分(強熱減量)、総アルカリ度は、「下水試験方法」(上記)記載の分析方法に準じて行った。
また、本実施例中のフロック粒径、ろ液量、ろ布剥離性およびケーキ含水率は以下の方法に従って性能評価した。
<フロック粒径>
ジャーテスター[宮本理研工業(株)製、形式JMD−6HS−A、以下同じ。]に板状の塩ビ製撹拌羽根(直径5cm、高さ2cm、厚さ0.2cm)2枚を十字になる様に上下に連続して撹拌棒に取り付け、汚泥200mlを300mlのビーカーに取り、ジャーテスターにセットする。ジャーテスターの回転数を120rpmにし、ゆっくり汚泥を撹拌しながら、所定の濃度の(A)、(B)または(C)の水溶液を所定の方法で添加し、30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを目視にて観察する(回転数120rpmでのフロック粒径を表中に示す)。
続いて回転数を300rpmにセットし、さらに30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを再度目視にて観察する(回転数300rpmでのフロック粒径を表中に示す)。
<ろ液量>
T−1189のナイロン製ろ布[敷島カンバス(株)製、円形状、直径9cm]、ヌッチェ漏斗、300mlが測れるメスシリンダーをセットし、上記フロック粒径試験後の汚泥を一度に投入して濾過し、ストップウォッチを用いて投入直後から60秒後のろ液量を測定する。
<ろ布剥離性>
濾過した汚泥の一部をスパーテルで取り出し、プレスフィルター試験機を用いて脱水試験(2kg/cm2、60秒)を行い、試験後のろ布からの脱水ケーキの剥離性を下記の基準に従って評価する。
◎:非常に剥がれやすい(ろ布付着物ほとんどなし)
○:剥がれやすい (僅かにろ布付着物あり)
△:多少剥がれにくい (ろ布付着物あり、僅かにろ布内部まで付着)
×:剥がれにくい (ろ布内部まで付着)
<ケーキ含水率>
上記ろ布剥離性試験後の脱水ケーキ約3.0gをシャーレに秤量(W3)して、循風乾燥機中で完全に水分が蒸発するまで(例えば、105±5℃で8時間)乾燥させた後、シャーレ上に残った乾燥ケーキの重量を(W4)として、次式からケーキ含水率を算出する。
ケーキ含水率(重量%)=[(W3)−(W4)]×100/(W3)
実施例において、使用した凝集剤はそれぞれ次の通りである。
実施例1の凝集剤
(A1)ポリ硫酸鉄[商品名:ポリテツ(日鉄鉱業(株)製]
(B1)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(Mw1,000,000、コロイド当量値−4.7mg/L)
(C1)ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド4級化物(60モル%) とアクリルアミド(40モル%)との共重合物
(固有粘度8.2、コロイド当量値3.9mg/L)
実施例2の凝集剤
(A1)上記。
(B2)ポリアクリル酸ナトリウム
(Mw9,000、コロイド当量値−10.2mg/L)
(C2)ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド4級化物ポリマー
(固有粘度7.2、コロイド当量値4.8mg/L)
実施例3の凝集剤
(A1)上記。
(B3)ナフタレンスルホン酸ナトリウム・ホルマリン縮合物
(Mw4,000、コロイド当量値−4.0mg/L)
(C2)上記。
比較例1の凝集剤
(C2)(上記)の単独使用
比較例2の凝集剤
(A1)上記。
(C2)上記。
の併用系
比較例3の凝集剤
(B2)上記。
(C2)上記。
の併用系
実施例1〜3、比較例1〜3
実施例1〜3について、上記のアニオン性水溶性ポリマー(B)[(B1)、(B2)または(B3)]、カチオン性水溶性ポリマー(C)[(C1)または(C2)]をそれぞれイオン交換水に溶解して固形分含量0.2%の水溶液とした。市販の無機凝集剤(A)[(A1)](30%水溶液)は希釈せずそのまま用いた。O市下水処理場から採取した消化汚泥[pH6.1、TS1.9%、有機分63%、総アルカリ度4,020mg/L]200mLを300mLのビーカーに採り、(A)の30%水溶液1mL[固形分添加量7.9%/TS]を加えてハンドミキサーで充分に撹拌、混合処理した。次いで(B)の0.2%水溶液5mL[固形分添加量0.3%/TS]を加えて同様に混合処理した。さらに(C)の0.2%水溶液40mL[固形分添加量2.1%/TS]を加えてジャーテスターで撹拌、混合処理し、前記の方法によりフロック粒径、ろ液量、ろ布剥離性およびケーキ含水率を性能評価した。結果を表1に示す。
比較例1について(A)および(B)を用いないこと、比較例2について(B)を用いないこと、および比較例3について(A)を用いないこと以外は、それぞれ実施例1〜3と同様にして性能評価を行った。結果を表1に示す。
表1から、実施例1〜3では、比較例1〜3に比べて、大粒径のフロックが形成され、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成されたフロックが壊れにくく(フロック強度が強い)こと、およびろ布剥離性、脱水性(ケーキ含水率)において優れた効果を示すことがわかる。
Figure 2005296772
本発明の凝集剤は、下水等の処理で生じた有機性汚泥、とくに消化汚泥の脱水処理用として好適に用いられる他、分散剤、スケール防止剤、凝結剤、脱色剤、増粘剤、帯電防止剤、繊維用処理剤等の幅広い用途、およびとくに掘削・泥水処理用凝集剤、製紙用薬剤(例えば製紙工業用地合形成助剤、濾水歩留向上剤、濾水性向上剤および紙力増強剤)および原油増産用添加剤(原油の二、三次回収用添加剤)に好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 無機凝集剤(A)、アニオン性水溶性ポリマー(B)および一般式(1)で表されるモノマー(c1)からなるモノマー(c)を重合させてなるカチオン性水溶性ポリマー(C)を組み合わせてなることを特徴とする消化汚泥処理用凝集剤。


    CH2=CR1−CO−X−Q−N+234・Z- (1)

    [式中、XはOまたはNH;Qは炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキレン基;R1はHまたはメチル基;R2、R3、R4はそれぞれ独立にH、炭素数1〜16のアルキル、アリールまたはアリールアルキル基;Z-は対アニオンを表す。]
  2. 消化汚泥の総アルカリ度が2,000mg/L以上である請求項1記載の凝集剤。
  3. (A)が、ポリ塩化アルミニウムまたはポリ硫酸鉄である請求項1または2記載の凝集剤。
  4. (B)が、ポリ(メタ)アクリル酸(塩)、ポリスチレンスルホン酸(塩)およびナフタレンスルホン酸(塩)ホルマリン縮合物からなる群から選ばれる水溶性ポリマーである請求項1〜3のいずれか記載の凝集剤。
  5. (B)の重量平均分子量が1,000〜2,000,000である請求項1〜4のいずれか記載の凝集剤。
  6. (c)中の(c1)の割合が50〜100モル%である請求項1〜5のいずれか記載の凝集剤。
  7. (A)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、(A)が10〜99%、(B)が0.1〜10%および(C)が1〜90%である請求項1〜6のいずれか記載の凝集剤。
  8. 消化汚泥に、無機凝集剤(A)を添加、混合し、次にアニオン性水溶性ポリマー(B)を添加、混合し、その後、一般式(1)で表されるモノマー(c1)からなるモノマー(c)を重合させてなるカチオン性水溶性ポリマー(C)を添加、混合することを特徴とする、(A)、(B)および(C)を組み合わせてなる凝集剤を用いる消化汚泥の処理方法。

    CH2=CR1−CO−X−Q−N+234・Z- (1)

    [式中、XはOまたはNH;Qは炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキレン基;R1はHまたはメチル基;R2、R3、R4はそれぞれ独立にH、炭素数1〜16のアルキル、アリールアルキルまたはアルキルアリール基;Z-は対アニオンを表す。]

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