JP2013158715A - 含油洗浄廃水の凝集処理方法 - Google Patents

含油洗浄廃水の凝集処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013158715A
JP2013158715A JP2012022881A JP2012022881A JP2013158715A JP 2013158715 A JP2013158715 A JP 2013158715A JP 2012022881 A JP2012022881 A JP 2012022881A JP 2012022881 A JP2012022881 A JP 2012022881A JP 2013158715 A JP2013158715 A JP 2013158715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
molecular weight
oil
quaternary
dmc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012022881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5867125B2 (ja
Inventor
Hisanori Goto
久典 後藤
Shigeru Tanabe
茂 田辺
Atsushi Nagamine
温 長嶺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dianitrix Co Ltd
Original Assignee
Dianitrix Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dianitrix Co Ltd filed Critical Dianitrix Co Ltd
Priority to JP2012022881A priority Critical patent/JP5867125B2/ja
Publication of JP2013158715A publication Critical patent/JP2013158715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5867125B2 publication Critical patent/JP5867125B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】アニオン荷電を有するアルカリ剤を含む含油洗浄廃水の凝集処理において、薬品使用量が少なく、スラッジ発生量が少なく、且つ良好な処理水質が得られると共に汚泥の脱水性が優れる処理方法を提供する。
【解決手段】アニオン荷電を有するアルカリ剤を含むpH10以上の含油洗浄廃水にカチオン系高分子凝集剤を添加して凝集処理する廃水処理方法において、カチオン系高分子凝集剤として、主構成成分がジメチルアミノエチルメタクリレート系4級ポリマーであって、所定の低分子量ポリマーと高分子量ポリマーとを10/90〜40/60質量比で使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、含油洗浄廃水の凝集処理方法に関し、詳しくは、カチオン系高分子凝集剤を使用する含油洗浄廃水の凝集処理方法に関する。
各種の機械を取り扱う工場やクリーニング工場において、油分を含む汚れ成分(以下、「油分」という)が付着した物品は、一般に界面活性剤とアルカリ剤などを含むクリーニング用薬品を使用して洗浄される。そのため、界面活性剤にて油分が液中に微細に分散した含油洗浄廃水が多量に発生する。そのような含油洗浄廃水に対して、SS及び油分等の汚濁物質と水分とを凝集分離することからなる処理が施され、処理水が外部に放流される。
上記のような含油洗浄廃水中の油分を除去する処理としては、一般的に硫酸バンドやポリ塩化アルニミニウム等を添加して、廃水中に残留する油分やその他の懸濁物を凝集させて微細なフロックを形成させ、更に高分子凝集剤を添加して微細なフロックを大きく成長させ、汚泥と水分とを分離する処理方法が一般的に行われている。しかし、上記のような処理方法では、多量の無機凝結剤が必要となるため汚泥の発生総量が多量になり処理コストが高いことが問題視される。
そのような問題への対策として、無機凝結剤を使用せずにカチオン系高分子凝集剤とアニオン系高分子を使用する処理方法(特許文献1)、ジメチルアミノエチルアクリレート系ポリマー(以下、「DME系ポリマー)という)若しくはジメチルアミノエチルメタクリレート系ポリマー(以下、「DMC系ポリマー」という)からなるカチオン性高分子凝集剤単独で凝集処理する方法(特許文献2、特許文献3)等が提案されている。
しかし、上記のような処理方法では、含油洗浄廃水に含まれる、油分以外のイオン性成分の影響を受け易いことが懸念される。一般的に、洗浄剤は、界面活性剤の他に、アルカリ剤、キレート剤等を含んでいる。例えば、洗浄助剤として使用されるアルカリ剤、すなわち、炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ、炭酸塩)、ケイ酸ナトリウム(ケイ酸ソーダ、ケイ酸塩)等によって、廃水のpHがアルカリ性になり、カチオン系高分子凝集剤の凝集効果を低下させる場合が多い。特に、洗浄助剤として優れ且つ安価であることから、幅広く使用されている(メタ)珪酸ソーダは、アニオン荷電を有する物質である。その結果、カチオン性高分子凝集剤と反応し、水不溶のコンプレックスを形成し、多量のカチオン性高分子凝集剤が必要となり、汚泥発生量は減少するものの、薬品コストの増大、発生汚泥の脱水性の悪化を招くこととなり、更なる工夫が求められている。
因に、アルカリ剤は、予め洗剤に配合されるが、別途先浄水に溶解して使用されることもある。配合されるアルカリ剤の量は状況によって異なり、種々選択されるが、何れにしても、アルカリ剤が使用された含油洗浄廃水のpHは10以上である。
特開2000−084567号公報 特開2004−230278号公報 特開2005−246219号公報
本発明の目的は、洗浄助剤として(メタ)珪酸ソーダのようなアニオン荷電を有するアルカリ剤を含む含油洗浄廃水の凝集処理において、薬品使用量が少なく、スラッジ発生量が少なく、且つ良好な処理水質が得られると共に汚泥の脱水性が優れる処理方法を提供することにある。
本発明者らは、主構成成分がジメチルアミノエチルメタクリレート系4級ポリマー(以下「DMC系4級ポリマー」という)と(メタ)珪酸ソーダ水溶液との反応挙動について調査を行った結果、以下のような知見を得た。
すなわち、高分子量DMC系4級ポリマーを使用した場合は、粘性の強い粗大な綿状の不溶物が生成し、ポリマー添加に対応して発生量が増大し、生成が終了するまで多量の添加量を要した。一方、低分子量DMC系4級ポリマーを使用した場合は、細かい粒径の不溶物が生成し、生成が終了するまでの添加量は高分子量ポリマーより少ない結果となった。
上記の各現象の詳細は明らかではないが、一応次のように推定される。すなわち、高分子量DMC系4級ポリマーの場合、(メタ)珪酸ソーダのアニオン基とポリマーのカチオン基が一部が反応すると直ちに自己架橋して不溶化する。そのため、水溶液中の(メタ)珪酸ソーダのアニオン基が中和するに多くの添加量を要することになる。一方、低分子量DMC系4級ポリマーの場合、荷電中和しても自己架橋することが少ないため、効果的に(メタ)珪酸ソーダのアニオン基を荷電中和することが可能になる。
本発明者らは、上記の知見を基に更に検討を重ねた結果、低分子量DMC系4級ポリマーと高分子量DMC系4級ポリマーの併用により、廃液中の(メタ)珪酸ソーダのアニオン荷電を効率よく中和し、且つ、良好な凝集フロックを形成し得ることを見出した。これによって、アニオン荷電を有するアルカリ剤を含む含油洗浄廃水の油分及び懸濁物の凝集が良好となり、処理水質が大きく改善される。また、カチオン系高分子凝集剤の反応効率が向上することによって、薬品使用量の大幅な低減が可能となる。
本発明は、上記の知見に基づき達成されたものであり、その要旨は、アニオン荷電を有するアルカリ剤を含むpH10以上の含油洗浄廃水にカチオン系高分子凝集剤を添加して凝集処理する廃水処理方法において、カチオン系高分子凝集剤として、主構成成分がジメチルアミノエチルメタクリレート系4級ポリマーであって、以下の(I)及び(II)に規定する低分子量ポリマーと高分子量ポリマーとを10/90〜40/60質量比で使用することを特徴とする含油洗浄廃水の凝集処理方法に存する。
(I)低分子量DMC系4級ポリマー:全構成単位の60〜100モル%がジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩であり、固有粘度が0.1〜3.0dl/gである。
(II)高分子量DMC系4級ポリマー:全構成単位の60〜100モル%がジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩であり、固有粘度が8.0〜15.0dl/gである。
本発明の凝集処理方法によれば、洗浄助剤として(メタ)珪酸ソーダのようなアニオン荷電を有するアルカリ剤を含む含油洗浄廃水の凝集処理方法において、無機凝結剤を使用せず、高分子凝集剤として、低分子量と高分子量のDMC系4級ポリマーを使用することにより、良好な凝集フロックを形成し、油分やその他の懸濁物を効率よく凝集分離し、脱水性の優れた汚泥を得ることができる。更に、汚泥の発生総量が低減されることにより、廃水の処理コストが大幅に低減する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で対象となる含油洗浄廃水としては、例えば、各種の機械工場や印刷工場、食品工場、自動車工場、自動車等の整備工場等において、そこで使用される鉱物油や植物油が付着した機械や設備、或いはそれらの油と共に、塵や埃等の汚れ成分等が更に付着した機械や設備等を、界面活性剤とアルカリ剤を使用して洗浄したり、或いはクリーニング工場等で、上記のように工場や家庭、若しくはそれ以外の様々な洗濯物を界面活性剤とアルカリ剤を使用して洗濯したりした際に形成されて、それらの場所から排出されるものである。また、界面活性剤の種類は、特に限定されるものではない。例えば、一般的なアニオン系の界面活性剤や、非イオン系の界面活性剤であってもよい。アニオン荷電を有するアルカリ剤は、現在(メタ)珪酸ソーダが実用的に使用されているが、今後アニオン荷電を有するその他のアルカリ剤が実用化された場合は本処理方法が適用できる。アルカリ剤が使用された含油洗浄廃水のpHは前述の通り10以上である。
本発明において使用する低分子量DMC系4級ポリマーの分子量は、1N硝酸ナトリウム水溶液中、温度30℃で測定した固有粘度として、0.1〜3.0dl/gであり、好ましくは0.5〜2.5dl/gである。固有粘度が上記の範囲以外の場合は、高分子量DMC系4級ポリマー単独の場合と同様であり、本発明の効果は得られない。
本発明において使用する高分子量DMC系4級ポリマーの分子量は、1N硝酸ナトリウム水溶液中、温度30℃で測定した固有粘度として、8.0〜15.0dl/gであり、好ましくは10〜13dl/gである。固有粘度が8.0dl/g未満の場合は凝集力が弱くなり、また、15.0dl/g超過の場合は凝集反応性が遅くなりP処理水の水質が悪化する。
上記の低分子量DMC系4級ポリマー及び高分子量DMC系4級ポリマーは、カチオン性を示す官能基を有する構成単位として、ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル4級モノマー(以下「DMC4級モノマー」という)単独或いは、ノニオン性を示す官能基を有する構成単位との共重合物である。また、DMC4級モノマーを必須成分として含めば、他のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及びその塩もしくはアルキルクロライド4級物に由来するカチオン性の構成単位、又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリアミド及びその塩もしくはアルキルクロライド4級化物に由来するカチオン性の構成単位を処理性能を損なわない範囲で共重合させても構わない。ノニオン性を示す官能基を有する構成単位としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられるが、これらの中ではアクリルアミドが好ましい。
上記の低分子量DMC系4級ポリマー及び高分子量DMC系4級ポリマーにおけるDMC4級モノマーの割合は、全構成単位の60〜100モル%であり、好ましくは80〜100モル%である。更に好ましくは100モル%である(すなわちホモポリマー)。DMC4級モノマーの割合が60モル%未満の場合は、処理水質が悪化する。なお、上記ポリマーの重合方法としては、沈殿重合、塊状重合、分散重合、水溶液重合等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明において、含油洗浄廃水にカチオン系高分子凝集剤を添加する方法としては、低分子量DMC系4級ポリマーと、高分子量DMC系4級ポリマーを予め混合しておくことが好ましいが、一つの凝集剤溶解槽にそれぞれのポリマーを溶解して使用しても構わない。また、それぞれのポリマーを別々の溶解槽に溶解して同時に添加してもよい。或いは低分子量DMC系4級ポリマーを先に添加し、次いで高分子量DMC系4級ポリマーを添加してもよい。
本発明において、カチオン系高分子凝集剤の低分量DMC系ポリマーと高分子量DMC系ポリマーの使用比率は、低分子量DMC系4級ポリマーと高分子量DMC系4級ポリマーの質量比として10/90〜40/60である。低分子量DMC系4級ポリマーと高分子量DMC系4級ポリマーの使用比率が10/90未満の場合は、両者の併用効果が発現せずに高分子量DMC系4級ポリマー単独と同様の結果なる。また、使用比率が40/60(質量比)超過の場合は、凝集性が低下する。
また、カチオン系高分子凝集剤の添加方法は、含油洗浄廃水にカチオン系高分子凝集剤を一度に添加・混合して構わないが、2回以上に分割して逐次、添加・混合してもよい。
本発明においては、カチオン系高分子凝集剤は、含油洗浄廃水の攪拌下に添加される。その際、攪拌が弱すぎると、カチオン系高分子凝集剤が均一に混和されず、攪拌が強すぎると凝集後のフロックが大きく成長し難い。従って、300〜3000rpmの条件で攪拌するのが好ましい。
本発明においては、カチオン系高分子凝集剤溶解液の劣化防止のために固体酸を添加することができる。固体酸としては、スルファミン酸、酸性亜硫酸ソーダ等が一般的に使用される。
カチオン系高分子凝集剤の添加量は、含油洗浄廃水中の油分、アルカリ剤や懸濁物の含有量により変動するが、含油洗浄廃水に対して通常100〜500ppmである。
以下、本発明を実施例および比較例によって更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。凝集試験に供した各種ポリマーを表1に示す。
Figure 2013158715
以下の諸例で採用した各測定方法は次の通りである。
(1)高分子凝集剤の固有粘度:
固有粘度は、1N硝酸ナトリウム水溶液中、温度30℃の条件で、ウベローデ希釈型毛細管粘度計を使用し、定法に基づき測定した(高分子学会編、「新版高分子辞典」,朝倉書店,p.107)。
(2)フロック径:
凝集フロックのフロック径は、目視により全体の平均を測定した。
(3)処理水のSS:
処理水のSSは、目視により以下の基準で測定した。
A:濾過水が殆ど透き通っており、浮遊物は実施的に見られない(SS量目安:50ppm以下)。
B:濾過水に一部濁りが見られ、浮遊物が僅かに存在する(SS量目安:50ppm以上、100ppm未満)。
C:濾過水に部分的に濁りが見られ、浮遊物が所々に存在する(SS量目安:100ppm以上、200ppm未満)。
D:濾過水に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在する(SS量目安:200ppm以上、500ppm未満)。
E:濾過水に全体的に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在し、一部粗大な大きさで存在する(SS量目安:500ppm以上、1000ppm未満)。
×:濾過水が完全に濁り、粗大な浮遊物が多数存在する(SS量目安:1000ppm以上)。
(4)処理水の光透過率:
処理水の光透過率については、処理水を濾過することなく波長420nmにおける光透過率(%)を測定し、水質の指標として評価した。
実施例1〜16及び比較例1〜15:
含油洗浄廃水として、S株式会社のクリーニング工場において、(メタ)珪酸ソーダを含む洗剤を使用して洗浄を行った際に発生した廃水を採取して使用した。廃水の性状は、pH=11.6、SS=2,240ppm、波長420nmにおける光透過率は0%であった。
(凝集性能試験条件)
先ず、500mlビーカーに前記廃水の300mlを採取した。次いで、表1に記載のポリマーを表2に記載の各混合比率で0.3質量%に溶解して高分子凝集剤水溶液を調製し、該高分子凝集剤水溶液を表4に記載の濃度になるよう添加した。その後、ハンドミキサーで攪拌速度:1600回転/分、攪拌時間:30秒間撹拌混合して凝集フロックを形成させ、凝集分離を行った。その後、凝集フロックの径(mm)、処理水のSS、光透過率(%)の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2013158715
本発明によれば、実施例1〜16に示すように、少ない添加量で良好な凝集フロックが形成され、良質な水質の処理水が得られた。特に、カチオン系高分子凝集剤の低分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が0.5〜2.5dl/gであり、高分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が10〜13dl/gである実施例1〜5では非常に優れた効果を示した。また、低分子量DMC系4級ポリマーと高分子量DMC系4級ポリマーの混合の質量比が、本発明の所定割合である実施例14〜16においても、良好な凝集性能と処理水質を示した。
比較例1は、低分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が本発明で規定する範囲より低い例であり、凝集フロックが小さく劣る結果であった。逆に、比較例2は高い例であり、固有粘度が異なる2種類のDMC系4級ポリマーの併用効果が発現せず高分子量DMC系4級ポリマー単独と同様の結果であった。なお、以下において、上記の併用効果を単に「併用効果」と略記する。
比較例3は、低分量ポリマーとしてDME系4級ポリマーを使用した例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例4は、低分量ポリマーのDMC系4級モノマーの比率が本発明で規定する比率より低い例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例5は、高分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が本発明で規定する範囲より低い例であり、フロック径が小さく凝集性が劣った。逆に、比較例6は高い例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例7は、高分量ポリマーとしてDME系4級ポリマーを使用した例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例8は、高分量ポリマーのDMC系4級モノマーの比率が本発明で規定する比率より低い例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例9は、低分子量DMC系4級ポリマーを単独使用した例であり、全くフロックが生成しなかった。逆に、比較例10は、DMC系4級ポリマーを単独使用した例であり、添加量も多く、処理水の水質も良好とはいえなかった。
比較例11は、低分子量DMC系4級ポリマーの使用比率が本発明で規定する範囲より少ない例であり、併用効果が発現しなかった。逆に、比較例12は、多い例であり、フロック径、処理水中SSが悪化する結果となった。
比較例13〜15は、市販されている他の組成の低分子量の重合体を使用して試験をした結果であるが、凝集性、処理類の水質とも劣っていた。表2中の符号「d1」、「e1」、「f1」の意義は次の通りである。
「d1」:ジメチルジアリルアンモニウムクロライド系重合物(ダイヤニトリックス社製「CHP795M」)
「e1」:ジシアンジアミド系重合物(ダイヤニトリックス社製「CH1415」)
「f1」:エチレンイミン系重合物(ダイヤニトリックス社製「CH1409」)
実施例17〜19及び比較例16〜21:
含油洗浄廃水としてT株式会社のダストコントロール用品洗浄工場において、珪酸ソーダを含む洗剤を使用して洗浄を行った際に発生した廃水を採取して使用した。廃水の性状は、pH=10.3、SS=1,100ppm、波長420nmにおける光透過率は5%であった。実施例1と同様の試験条件で凝集性能試験を実施した。結果を表3に示す。
Figure 2013158715
本発明によれば、実施例17〜19に示すようにカチオン系高分子量ポリマー(A1)単独使用に比較し、少ない添加量で良好な凝集フロックが形成され、良質な水質の処理水が得られた。
比較例16は、低分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が本発明で規定する範囲より低い例であり、凝集フロックが小さく劣る結果であった。逆に、比較例17は、高い例であり、併用効果が発現せず、高分子量DMC系4級ポリマー単独と同様の結果であった。
比較例18は、高分子量DMC系4級ポリマーの固有粘度が本発明で規定する範囲より低い例であり、フロック径が小さく凝集性が劣った。逆に、比較例19は、高い例であり、フロック径は問題ないが、処理水の水質が悪化し、性能が劣る結果であった。
比較例20は、低分子量DMC系4級ポリマーを単独使用した例であり、全くフロックが生成しなかった。逆に、比較例21は、高分子量DMC系4級ポリマーを単独使用した例であり、添加量も多く、処理水の水質も良好とはいえなかった。
実施例20〜22及び比較例22、23:
含油洗浄廃水としてU株式会社の自動車部品の製造工場において、(メタ)珪酸ソーダを含む洗剤を使用して洗浄を行った際に発生した廃水を採取して使用した。廃水の性状は、pH=11.1、SS=2,500ppm、波長420nmにおける光透過率は5%であった。実施例1と同様の試験条件で凝集性能試験を実施した。結果を表4に示す。
Figure 2013158715
本発明によれば、実施例20〜22に示すように、少ない添加量で良好な凝集フロックが形成され、良質な水質の処理水が得られた。
比較例22及び23は、高分子量DMC系4級ポリマーを単独使用した例であり、添加量も多く、処理水の水質も良好とはいえなかった。また、添加量を増加させても、処理水の透過率は本発明の処理方法より劣る結果であった。

Claims (3)

  1. アニオン荷電を有するアルカリ剤を含むpH10以上の含油洗浄廃水にカチオン系高分子凝集剤を添加して凝集処理する廃水処理方法において、カチオン系高分子凝集剤として、主構成成分がジメチルアミノエチルメタクリレート系4級ポリマーであって、以下の(I)及び(II)に規定する低分子量ポリマーと高分子量ポリマーとを10/90〜40/60質量比で使用することを特徴とする含油洗浄廃水の凝集処理方法。
    (I)低分子量DMC系4級ポリマー:全構成単位の60〜100モル%がジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩であり、固有粘度が0.1〜3.0dl/gである。
    (II)高分子量DMC系4級ポリマー:全構成単位の60〜100モル%がジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩であり、固有粘度が8.0〜15.0dl/gである。
  2. 含油洗浄廃水に低分子量DMC系4級ポリマーと高分子量DMC系4級ポリマーとの混合物を添加する請求項1に記載の凝集処理方法。
  3. 含油洗浄廃水に低分子量DMC系4級ポリマーを添加した後に高分子量DMC系4級ポリマーを添加する請求項1に記載の凝集処理方法。
JP2012022881A 2012-02-06 2012-02-06 含油洗浄廃水の凝集処理方法 Active JP5867125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022881A JP5867125B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 含油洗浄廃水の凝集処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022881A JP5867125B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 含油洗浄廃水の凝集処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013158715A true JP2013158715A (ja) 2013-08-19
JP5867125B2 JP5867125B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=49171433

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012022881A Active JP5867125B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 含油洗浄廃水の凝集処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5867125B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014158993A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Mitsubishi Rayon Co Ltd 含油洗浄廃水の凝集処理方法
CN105084493A (zh) * 2015-09-28 2015-11-25 宁波高新区巴艺新材料科技有限公司 钢铁废水的处理方法
CN108862506A (zh) * 2018-06-22 2018-11-23 陕西汉邦生物环保科技有限公司 一种用于处理脱硫废水的复合絮凝剂
JP2019037955A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 水ing株式会社 油分を含む排水の水処理方法及び油分を含む排水の水処理装置

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49130371A (ja) * 1973-04-19 1974-12-13
JPS5345051A (en) * 1976-10-05 1978-04-22 Toushin Kagaku Kk Treating method for purifying waste water
JPS60202787A (ja) * 1984-03-27 1985-10-14 Kurita Water Ind Ltd 含油排水の処理方法
JPS6138700A (ja) * 1984-07-09 1986-02-24 Ebara Infilco Co Ltd 汚泥の脱水方法
JPH06296977A (ja) * 1993-03-01 1994-10-25 Nalco Chem Co 産業廃水又は廃油流体から油を除去又は回収する方法
JPH10249400A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Nippon Shokubai Co Ltd 汚泥の脱水方法
JP2000084567A (ja) * 1998-09-11 2000-03-28 Fuji Heavy Ind Ltd 切削油含有廃水の処理方法
JP2004230278A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Shin Nippon Wex Kk 含油排水の処理方法
JP2005246219A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Sinto Brator Co Ltd 含油廃水処理装置
JP2005296772A (ja) * 2004-04-09 2005-10-27 Tomooka Kaken Kk 消化汚泥処理用凝集剤
JP2007533772A (ja) * 2003-08-14 2007-11-22 アシュランド・ライセンシング・アンド・インテレクチュアル・プロパティー・エルエルシー 粉末状の水溶性のカチオン性ポリマー組成物、その製造方法及びその使用
JP2011131164A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Daiyanitorikkusu Kk 含油廃水の処理方法
JP2011131166A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Daiyanitorikkusu Kk 廃水の凝集処理方法
US20110272362A1 (en) * 2008-07-23 2011-11-10 Aquero Company, Llc Flotation and Separation of Flocculated Oils and Solids from Waste Waters
JP2011529525A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 廃水から脂肪、油及びグリースを除去する方法、並びに獣脂を回収する方法

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49130371A (ja) * 1973-04-19 1974-12-13
JPS5345051A (en) * 1976-10-05 1978-04-22 Toushin Kagaku Kk Treating method for purifying waste water
JPS60202787A (ja) * 1984-03-27 1985-10-14 Kurita Water Ind Ltd 含油排水の処理方法
JPS6138700A (ja) * 1984-07-09 1986-02-24 Ebara Infilco Co Ltd 汚泥の脱水方法
JPH06296977A (ja) * 1993-03-01 1994-10-25 Nalco Chem Co 産業廃水又は廃油流体から油を除去又は回収する方法
JPH10249400A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Nippon Shokubai Co Ltd 汚泥の脱水方法
JP2000084567A (ja) * 1998-09-11 2000-03-28 Fuji Heavy Ind Ltd 切削油含有廃水の処理方法
JP2004230278A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Shin Nippon Wex Kk 含油排水の処理方法
JP2007533772A (ja) * 2003-08-14 2007-11-22 アシュランド・ライセンシング・アンド・インテレクチュアル・プロパティー・エルエルシー 粉末状の水溶性のカチオン性ポリマー組成物、その製造方法及びその使用
JP2005246219A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Sinto Brator Co Ltd 含油廃水処理装置
JP2005296772A (ja) * 2004-04-09 2005-10-27 Tomooka Kaken Kk 消化汚泥処理用凝集剤
US20110272362A1 (en) * 2008-07-23 2011-11-10 Aquero Company, Llc Flotation and Separation of Flocculated Oils and Solids from Waste Waters
JP2011529525A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 廃水から脂肪、油及びグリースを除去する方法、並びに獣脂を回収する方法
JP2011131164A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Daiyanitorikkusu Kk 含油廃水の処理方法
JP2011131166A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Daiyanitorikkusu Kk 廃水の凝集処理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014158993A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Mitsubishi Rayon Co Ltd 含油洗浄廃水の凝集処理方法
CN105084493A (zh) * 2015-09-28 2015-11-25 宁波高新区巴艺新材料科技有限公司 钢铁废水的处理方法
JP2019037955A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 水ing株式会社 油分を含む排水の水処理方法及び油分を含む排水の水処理装置
CN108862506A (zh) * 2018-06-22 2018-11-23 陕西汉邦生物环保科技有限公司 一种用于处理脱硫废水的复合絮凝剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP5867125B2 (ja) 2016-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3973570B2 (ja) 含油排水の処理方法
JP5867125B2 (ja) 含油洗浄廃水の凝集処理方法
US5925714A (en) Surfactant for self-inverting polyacrylmides
JP5621254B2 (ja) 含油廃水の処理方法
JP2011131166A (ja) 廃水の凝集処理方法
JP6134940B2 (ja) 含油洗浄廃水の凝集処理方法
JP2011131167A (ja) 廃水の凝集処理方法
JP2013248584A (ja) 排水の処理方法
JP5145823B2 (ja) 有機系凝集剤と該薬剤を用いる廃水凝集処理方法
JP6085990B2 (ja) 含油洗浄廃水の凝集処理方法
JP6744526B2 (ja) 廃水処理方法及び廃水処理剤
JP2011131165A (ja) 無機物質懸濁廃水の処理方法
JP6824867B2 (ja) 重金属類の除去方法、除去装置
JPH04720B2 (ja)
JPH0771679B2 (ja) 汚泥脱水剤
JP2005103361A (ja) 塗料ミスト処理剤及び処理方法
JP4786786B2 (ja) 床洗浄廃液処理剤、床洗浄廃液処理方法及び床洗浄廃液の再利用方法
JP3064878B2 (ja) 有機汚泥の処理法
JP3344431B2 (ja) 無機微細粒子含有廃水用処理剤及び廃水処理方法
JP6028826B2 (ja) 排水処理用凝集剤及び排水の凝集処理方法
JP4029021B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
CN106496404B (zh) 高分子聚丙烯酸酯分散液
JP2003033604A (ja) 廃水処理剤
JP2005296772A (ja) 消化汚泥処理用凝集剤
JP6201161B2 (ja) アルカリ性洗浄廃液用水性凝集フロック化処理剤

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5867125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250