JP2005290144A - 樹脂組成物、プリプレグおよびフェノール樹脂積層板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐湿性、絶縁性、耐熱性に優れたフェノール樹脂積層板(特に紙基材フェノール樹脂積層板)を得ることができる樹脂組成物と、これを用いたプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を提供する。
【解決手段】 本発明の樹脂組成物は、例えば紙基材のような基材に含浸してシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含むことを特徴とするものである。また、本発明のプリプレグは、上記記載の樹脂組成物を基材に含浸してなることを特徴とするものである。また、本発明のフェノール樹脂積層板は、上記記載のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の樹脂組成物は、例えば紙基材のような基材に含浸してシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含むことを特徴とするものである。また、本発明のプリプレグは、上記記載の樹脂組成物を基材に含浸してなることを特徴とするものである。また、本発明のフェノール樹脂積層板は、上記記載のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよびフェノール樹脂積層板に関する。
電子機器等に搭載される印刷回路用基板として、従来から紙基材フェノール樹脂積層板が多用されている。紙基材フェノール樹脂積層板は、フェノール樹脂、あるいは油変性フェノール樹脂配合ワニスを紙基材に含浸乾燥させ、該含浸紙を複数枚積層し、用途に応じてこの片面または両面に接着剤付銅箔を重ね合わせた後、加熱加圧成形して製造されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、紙基材フェノール樹脂積層板は、耐湿性、絶縁性、耐熱性がガラスエポキシ樹脂積層板に比べ劣るものとして位置付けられている。
さらに近年の市場動向においては、海外生産シフトが進み、現在では紙基材フェノール樹脂銅張積層板の生産及び消費地域も、東南アジア(台湾、韓国、中国、マレーシア等)が中心になっている。これらの地域はいずれも、高温多湿の環境下にあるため、紙フェノール積層板の耐湿性、絶縁性、耐熱性も必然的に従来よりも高い要求がある。
本発明は、耐湿性、絶縁性、耐熱性に優れたフェノール樹脂積層板(特に紙基材フェノール樹脂積層板)を得ることができる樹脂組成物と、これを用いたプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を提供するものである。
このような目的は、下記(1)〜(10)記載の本発明により達成される。
(1)プリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
(2)さらに、(c)ノボラック型フェノール樹脂を含む上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)上記(b)レゾール型フェノール樹脂は、油変性レゾール型フェノール樹脂を含むものである上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物。
(4)上記(c)ノボラック型フェノール樹脂は、2核体成分の含有量が10%以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)上記樹脂組成物全体に対して、上記(a)エチレングリコール0.001〜5重量%を含有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)上記樹脂組成物全体に対して、上記(b)レゾール型フェノール樹脂10〜80重量%を含有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)上記樹脂組成物全体に対して、上記(c)ノボラック型フェノール樹脂3〜30重量%を含有する上記(2)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物を、基材に含浸してなることを特徴とするプリプレグ。
(9)上記基材は、紙基材である上記(8)に記載のプリプレグ。
(10)上記(8)又は(9)に記載のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするフェノール樹脂積層板。
(1)プリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
(2)さらに、(c)ノボラック型フェノール樹脂を含む上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)上記(b)レゾール型フェノール樹脂は、油変性レゾール型フェノール樹脂を含むものである上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物。
(4)上記(c)ノボラック型フェノール樹脂は、2核体成分の含有量が10%以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)上記樹脂組成物全体に対して、上記(a)エチレングリコール0.001〜5重量%を含有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)上記樹脂組成物全体に対して、上記(b)レゾール型フェノール樹脂10〜80重量%を含有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)上記樹脂組成物全体に対して、上記(c)ノボラック型フェノール樹脂3〜30重量%を含有する上記(2)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物を、基材に含浸してなることを特徴とするプリプレグ。
(9)上記基材は、紙基材である上記(8)に記載のプリプレグ。
(10)上記(8)又は(9)に記載のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするフェノール樹脂積層板。
本発明は、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物と、これを用いたプリプレグ及びフェノール樹脂積層板であり、耐湿性、絶縁性、耐熱性に優れたフェノール樹脂積層板(特に紙基材フェノール樹脂積層板)を得ることができる。
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよびフェノール樹脂積層板について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、例えば紙基材のような基材に含浸してシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする。
また、本発明のプリプレグは、上記本発明の樹脂組成物を基材に含浸してなることを特徴とするものである。
そして、本発明のフェノール樹脂積層板は、上記本発明のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするものである。
本発明の樹脂組成物は、例えば紙基材のような基材に含浸してシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする。
また、本発明のプリプレグは、上記本発明の樹脂組成物を基材に含浸してなることを特徴とするものである。
そして、本発明のフェノール樹脂積層板は、上記本発明のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするものである。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。本発明の樹脂組成物は、プリプレグを形成するために用いるものである。
本発明の樹脂組成物は、(a)エチレングリコールを含有する。これにより、フェノール樹脂積層板の耐湿性、絶縁性、耐熱性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物は、(a)エチレングリコールを含有する。これにより、フェノール樹脂積層板の耐湿性、絶縁性、耐熱性を向上させることができる。
エチレングリコールを含有することにより上記効果が発現する理由は明確ではないが、エチレングリコール自身が触媒的に作用して、フェノールなどのモノマー成分とフェノール樹脂などの反応を促進させ、硬化物の架橋構造を好ましい形態とすることができるのではないかと考えられる。
上記エチレングリコールの含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の0.001〜5重量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.005〜1重量%である。含有量が上記下限値未満であると、上記効果が充分に発現しない場合がある。また、上記上限値を超えると、接着性が低下するようになるため、フェノール樹脂積層板の耐熱性、打抜性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物では、(b)レゾール型フェノール樹脂を含む。これにより、フェノール樹脂積層板としての基本的特性を付与できるほか、打抜性を向上することができる。
ここで用いられる(b)レゾール型フェノール樹脂としては、例えば、未変性のレゾール型フェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等の乾性油変性レゾール型フェノール樹脂、大豆油、綿実油、サフラワー油等の半乾性油変性レゾール型フェノール樹脂等の油変性レゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物で用いられる(b)レゾール型フェノール樹脂は、油変性レゾール型フェノール樹脂を含むことが好ましい。特に、桐油変性レゾール型フェノール樹脂を含むことが好ましい。これにより、特に低温での打ち抜き性を向上させることができる。
ここで用いられる(b)レゾール型フェノール樹脂としては、例えば、未変性のレゾール型フェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等の乾性油変性レゾール型フェノール樹脂、大豆油、綿実油、サフラワー油等の半乾性油変性レゾール型フェノール樹脂等の油変性レゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物で用いられる(b)レゾール型フェノール樹脂は、油変性レゾール型フェノール樹脂を含むことが好ましい。特に、桐油変性レゾール型フェノール樹脂を含むことが好ましい。これにより、特に低温での打ち抜き性を向上させることができる。
また、本発明の樹脂組成物で用いられる(b)レゾール型フェノール樹脂は、上記油変性レゾール型フェノール樹脂とともに、未変性のレゾール型フェノール樹脂を含むことが好ましい。これにより、耐熱性を維持しながら打ち抜き性を向上させることができる。
上記(b)レゾール型フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全
体の10〜80重量%が好ましく、特に20〜70重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると耐熱性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。
体の10〜80重量%が好ましく、特に20〜70重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると耐熱性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。
上記(b)レゾール型フェノール樹脂のうち、油変性レゾール型フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の20〜50重量%が好ましく、特に25〜45重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると耐熱性が低下する場合がある。
また、未変性のレゾール型フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の2〜25重量%が好ましく、特に5〜20重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると絶縁性、耐熱性が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。
上記油変性レゾール型フェノール樹脂の油変性量は、特に限定されないが、樹脂全体の5〜50重量%が好ましく、特に10〜30重量%が好ましい。変性量が上記下限値未満であると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると耐熱性を向上させる効果が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物には、上記(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂のほか、(c)ノボラック型フェノール樹脂を含有することが好ましい。これにより、耐熱性と打ち抜き性とを向上させることができる。
上記(c)ノボラック型フェノール樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノールF型ノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、アルキルフェノールノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中でも、フェノールノボラック型樹脂、ビスフェノールF型ノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
上記(c)ノボラック型フェノール樹脂は、特に限定されないが、2核体成分の含有量が10%以上であることが好ましい。さらに好ましくは12%以上である。特に好ましくは15〜30%である。これにより、特に打ち抜き時の低粉落ち性を向上させることができる。
なお、上記2核体成分の含有量は、液体クロマトグラフィー法を用いて測定したものである。
ここで液体クロマトグラフィー法は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いたものであり、テトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で、示差屈折計を検出器として測定し、得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する面積の比率より算出した。
装置は、
1)本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
2)分析用カラム:TOSOH社製・「G1000HXL」1本、「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、
を使用した。
ここで液体クロマトグラフィー法は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いたものであり、テトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で、示差屈折計を検出器として測定し、得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する面積の比率より算出した。
装置は、
1)本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
2)分析用カラム:TOSOH社製・「G1000HXL」1本、「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、
を使用した。
上記(b)ノボラック型フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の3〜30重量%が好ましく、特に5〜25重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると、耐熱性、打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記
上限値を超えると、(b)レゾール型フェノール樹脂との硬化反応が不充分となる場合がある。
上限値を超えると、(b)レゾール型フェノール樹脂との硬化反応が不充分となる場合がある。
本発明の樹脂組成物では、特に限定されないが、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。これにより、更に耐湿性、絶縁性、耐熱性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、TBBA(テトラブロムビスフェノールA)−エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、TBBA−エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、特にハロゲンフリー用途にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
上記エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、TBBA(テトラブロムビスフェノールA)−エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、TBBA−エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、特にハロゲンフリー用途にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
上記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して3〜40重量%が好ましく、特に5〜30重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると耐熱性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物では、特に限定されないが、リン化合物を含むことが好ましい。これにより、難燃性とともに打ち抜き性を更に向上することができる。
上記リン化合物としては、例えばリン酸エステル、縮合リン酸エステル、ホスフィンオキサイド等を挙げることができる。例えばリン酸エステルとしては、例えばトリエチルホスフェイト、トリブチルホスフェイト、トリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェイト、クレジルジフェニルホスフェイト、レゾルシルジフェニルホスフェイト、トリイソプロピルフェニルホスフェイト等が挙げられ、これらは1種または2種以上の混合系として使用される。この中で、トリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェイト、クレジルジフェニルホスフェイトの中から選ばれる一種以上のリン化合物は、入手が容易であり好ましい。
上記リン化合物としては、例えばリン酸エステル、縮合リン酸エステル、ホスフィンオキサイド等を挙げることができる。例えばリン酸エステルとしては、例えばトリエチルホスフェイト、トリブチルホスフェイト、トリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェイト、クレジルジフェニルホスフェイト、レゾルシルジフェニルホスフェイト、トリイソプロピルフェニルホスフェイト等が挙げられ、これらは1種または2種以上の混合系として使用される。この中で、トリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェイト、クレジルジフェニルホスフェイトの中から選ばれる一種以上のリン化合物は、入手が容易であり好ましい。
上記リン化合物の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して3〜20重量%が好ましく、特に5〜20重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると打ち抜き性を向上させる効果が低下する場合がある。また、上記上限値を超えると絶縁性、耐熱性が低下する場合がある。
また、本発明の樹脂組成物では、以上に説明した成分のほかにも、本発明の目的に反しない範囲において、アミノ樹脂等の難燃性化合物、アミン類、イミダゾール化合物等の硬化促進剤を配合することができる。
上記アミノ樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂などであるが、難燃化の効果を高めるためにはメラミン樹脂が好ましい。アミノ樹脂は、メラミンやグアナミンなどのアミノ化合物とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との初期反応物であり、それらのメチロール基の一部または全部をメタノール、ブタノール等の低級アルコールでエーテル化したものも含まれる。
上記アミノ樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂などであるが、難燃化の効果を高めるためにはメラミン樹脂が好ましい。アミノ樹脂は、メラミンやグアナミンなどのアミノ化合物とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との初期反応物であり、それらのメチロール基の一部または全部をメタノール、ブタノール等の低級アルコールでエーテル化したものも含まれる。
次に、本発明のプリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上記本発明の樹脂組成物を基材に含浸してなるものである。
上記基材としては、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリイミド繊維基材、ポリエステル繊維基材等の有機繊維基材、クラフト紙、リンター紙等の紙基材を挙げることができる。これらの中でも、フェノール樹脂積層板には、通常、紙基材が用いられる。
本発明のプリプレグは、上記本発明の樹脂組成物を基材に含浸してなるものである。
上記基材としては、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリイミド繊維基材、ポリエステル繊維基材等の有機繊維基材、クラフト紙、リンター紙等の紙基材を挙げることができる。これらの中でも、フェノール樹脂積層板には、通常、紙基材が用いられる。
上樹脂組成物を基材に含浸させる方法としては、特に限定されないが、例えば、本発明の樹脂組成物を適当な溶媒に溶解・分散させた樹脂ワニスを調製し、基材に樹脂ワニスを含浸させる方法、各種コーター装置により樹脂ワニスを基材に塗布する方法、スプレーにより樹脂ワニスを基材に吹き付け法等が挙げられる。
樹脂ワニスの調製に用いる溶媒としては、例えば、メタノール、トルエン等を好適に用いることができる。
樹脂ワニスの調製に用いる溶媒としては、例えば、メタノール、トルエン等を好適に用いることができる。
また、本発明のプリプレグは、特に限定されないが、上記樹脂組成物を2層以上含浸してなるものとすることができる。これにより、耐熱性と絶縁性とをより向上させることができる。
基材に樹脂組成物を2層以上で含浸する場合、同じ構成の樹脂組成物から樹脂ワニスを調製して、これを2回以上含浸させる形態で実施してもよいが、樹脂組成物中の構成成分を2つ以上に分割し、各々で異なる組成の樹脂ワニスを調製し、これらを用いて2回以上含浸させる形態で実施することが好ましい。
例えば、1層目(基材のコア側)には、未変性レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、及び、エチレングリコールを含有するものを樹脂ワニスとして用いることが好ましい。
また、2層目(基材の表面側)には、油変性レゾール型フェノール樹脂、リン化合物、及び、エポキシ樹脂を含有するものを樹脂ワニスとして用いることが好ましい。
これにより、紙基材への含浸性をより向上することができる。また、2層目に油変性レゾール型フェノール樹脂を用いることで、接着性も向上させることができる。
なお、2層以上含浸させる場合でも、含浸する方法としては、上記含浸方法と同様の方法を用いることができる。
基材に樹脂組成物を2層以上で含浸する場合、同じ構成の樹脂組成物から樹脂ワニスを調製して、これを2回以上含浸させる形態で実施してもよいが、樹脂組成物中の構成成分を2つ以上に分割し、各々で異なる組成の樹脂ワニスを調製し、これらを用いて2回以上含浸させる形態で実施することが好ましい。
例えば、1層目(基材のコア側)には、未変性レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、及び、エチレングリコールを含有するものを樹脂ワニスとして用いることが好ましい。
また、2層目(基材の表面側)には、油変性レゾール型フェノール樹脂、リン化合物、及び、エポキシ樹脂を含有するものを樹脂ワニスとして用いることが好ましい。
これにより、紙基材への含浸性をより向上することができる。また、2層目に油変性レゾール型フェノール樹脂を用いることで、接着性も向上させることができる。
なお、2層以上含浸させる場合でも、含浸する方法としては、上記含浸方法と同様の方法を用いることができる。
次に、フェノール樹脂積層板について説明する。
本発明のフェノール樹脂積層板は、上記本発明のプリプレグを少なくとも1枚以上成形してなるものである。
フェノール樹脂積層板は、上記プリプレグを1枚用いるときは、その片面または両面に金属箔を積層して得ることができる。
また、上記プリプレグ2枚以上を用いるときは、重ね合わせたプリプレグの最も外側の片面または両面に金属箔を積層して得ることができる。
本発明のフェノール樹脂積層板は、上記本発明のプリプレグを少なくとも1枚以上成形してなるものである。
フェノール樹脂積層板は、上記プリプレグを1枚用いるときは、その片面または両面に金属箔を積層して得ることができる。
また、上記プリプレグ2枚以上を用いるときは、重ね合わせたプリプレグの最も外側の片面または両面に金属箔を積層して得ることができる。
プリプレグの成形は、通常、平板プレス装置等を用いて加熱加圧成形することにより行うことができる。加熱加圧成形条件としては特に限定されないが、例えば、温度120〜180℃、圧力5〜15MPa、時間0.5〜2時間で行うことができる。
上記金属箔を構成する金属としては、例えば銅または銅系合金、アルミまたはアルミ系合金等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
[ノボラック型フェノール樹脂の製造]
フェノール1000gとシュウ酸10gとを仕込み、100℃に昇温して、37%ホルムアルデヒド水溶液450gを60分間かけて逐次添加し、100℃で還流しながら1時間反応させた。その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温して、500Paの減圧下で減圧蒸留を行って190℃まで昇温して、フェノール樹脂を得た。
これをメタノールで希釈して、樹脂分50重量%、2核体成分量25重量%、未反応フ
ェノール類1重量%であるノボラック型フェノール樹脂ワニスを得た。
[ノボラック型フェノール樹脂の製造]
フェノール1000gとシュウ酸10gとを仕込み、100℃に昇温して、37%ホルムアルデヒド水溶液450gを60分間かけて逐次添加し、100℃で還流しながら1時間反応させた。その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温して、500Paの減圧下で減圧蒸留を行って190℃まで昇温して、フェノール樹脂を得た。
これをメタノールで希釈して、樹脂分50重量%、2核体成分量25重量%、未反応フ
ェノール類1重量%であるノボラック型フェノール樹脂ワニスを得た。
[未変性レゾール型フェノール樹脂の製造]
フェノール1000g、37%ホルムアルデヒド水溶液980g、トリエチルアミン20gからなる混合物を60℃で2時間反応させ、次に減圧下で濃縮し、これをメタノールで希釈して樹脂分50重量%の未変性のレゾール型フェノール樹脂ワニスを得た。
フェノール1000g、37%ホルムアルデヒド水溶液980g、トリエチルアミン20gからなる混合物を60℃で2時間反応させ、次に減圧下で濃縮し、これをメタノールで希釈して樹脂分50重量%の未変性のレゾール型フェノール樹脂ワニスを得た。
[油変性レゾール型フェノール樹脂の製造]
フェノール1600gと桐油1000gとをパラトルエンスルホン酸の存在下、95℃で2時間反応させ、更にパラホルムアルデヒド650g、ヘキサメチレンテトラミン30g、トルエン2000gを加えて90℃で2時間反応後、減圧下で濃縮し、これをトルエンとメタノールの混合溶媒で希釈して樹脂分50重量%の油変性フェノール樹脂ワニス(油変性量30重量%)を得た。
フェノール1600gと桐油1000gとをパラトルエンスルホン酸の存在下、95℃で2時間反応させ、更にパラホルムアルデヒド650g、ヘキサメチレンテトラミン30g、トルエン2000gを加えて90℃で2時間反応後、減圧下で濃縮し、これをトルエンとメタノールの混合溶媒で希釈して樹脂分50重量%の油変性フェノール樹脂ワニス(油変性量30重量%)を得た。
(紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製)
上述のノボラック型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)80重量部、未変性レゾール型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)50重量部、油変性レゾール型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)200重量部、TBBA−エポキシオリゴマー(エピクロン153、大日本インキ化学工業社製)30重量部、トリフェニルホスフェイト(TPP、大八化学社製)20重量部、メチロール化メラミン樹脂ワニス(フェノライトTD−2538、大日本インキ化学工業社製、樹脂分50重量%)20重量部、およびエチレングリコール0.0045重量部(他の成分の合計量に対して0.002重量%)、を配合し、紙基材含浸用の樹脂ワニスを得た。
上述のノボラック型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)80重量部、未変性レゾール型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)50重量部、油変性レゾール型フェノール樹脂ワニス(樹脂分50重量%)200重量部、TBBA−エポキシオリゴマー(エピクロン153、大日本インキ化学工業社製)30重量部、トリフェニルホスフェイト(TPP、大八化学社製)20重量部、メチロール化メラミン樹脂ワニス(フェノライトTD−2538、大日本インキ化学工業社製、樹脂分50重量%)20重量部、およびエチレングリコール0.0045重量部(他の成分の合計量に対して0.002重量%)、を配合し、紙基材含浸用の樹脂ワニスを得た。
(プリプレグ及びフェノール樹脂積層板の製造)
次に上述の紙基材含浸用の樹脂ワニスを樹脂含浸率55重量%(プリプレグ全体に対する割合)となるように紙基材(120g/m2のクラフト紙)に含浸させてプリプレグを得た。
このプリプレグ8枚を重ね、更にその両外面に接着剤つき銅箔(FSM 日本電解社製)を重ね合わせ、150℃、100kg/cm2、30分間加熱加圧成形して、厚さ1.6mmのフェノール樹脂積層板を得た。
次に上述の紙基材含浸用の樹脂ワニスを樹脂含浸率55重量%(プリプレグ全体に対する割合)となるように紙基材(120g/m2のクラフト紙)に含浸させてプリプレグを得た。
このプリプレグ8枚を重ね、更にその両外面に接着剤つき銅箔(FSM 日本電解社製)を重ね合わせ、150℃、100kg/cm2、30分間加熱加圧成形して、厚さ1.6mmのフェノール樹脂積層板を得た。
(実施例2)
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を0.0225重量部(他の成分の合計量に対して0.01重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を0.0225重量部(他の成分の合計量に対して0.01重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
(実施例3)
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を0.225重量部(他の成分の合計量に対して0.1重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を0.225重量部(他の成分の合計量に対して0.1重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
(実施例4)
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を2.25重量部(他の成分の合計量に対して1重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を2.25重量部(他の成分の合計量に対して1重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
(実施例5)
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を6.75重量部(他の成分の合計量に対して3重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールの量を6.75重量部(他の成分の合計量に対して3重量%)とした以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
(比較例1)
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールを配合しないこと以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
紙基材含浸用の樹脂ワニスの調製において、エチレングリコールを配合しないこと以外は、実施例1と同一の成分で同一の配合量とした。以下、実施例1と同様にしてプリプレグ及びフェノール樹脂積層板を得た。
上述の実施例および比較例により得られたフェノール樹脂積層板の各特性を評価した。各特性の評価は、以下の方法で実施した。得られた結果を表1に示す。
(1)気中耐熱性
10cm角のフェノール樹脂積層板を温度250℃の乾燥機中に入れ、10分間加熱した。この試料の外観からみたふくれ不具合の発生の有無を目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:フクレ無し
○:小さなフクレ少し有り
△:大きなフクレ少し有り
10cm角のフェノール樹脂積層板を温度250℃の乾燥機中に入れ、10分間加熱した。この試料の外観からみたふくれ不具合の発生の有無を目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:フクレ無し
○:小さなフクレ少し有り
△:大きなフクレ少し有り
(2)吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準拠して評価した。
吸水率は、JIS C 6481に準拠して評価した。
(3)打ち抜き加工性
打ち抜き加工性は、ASTM D617−44に基づき評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が無く、かつ樹脂粉の発生も少ない。
○:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が無いが、樹脂粉の発生は多い。
△:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が有るが、樹脂粉の発生は少ない。
打ち抜き加工性は、ASTM D617−44に基づき評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が無く、かつ樹脂粉の発生も少ない。
○:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が無いが、樹脂粉の発生は多い。
△:フェノール樹脂積層板の端面で樹脂欠けおよび銅箔の剥離が有るが、樹脂粉の発生は少ない。
(4)絶縁抵抗
絶縁抵抗は、JIS C 6481に準拠して評価した。試験片は、未処理のものとプレッシャークッカー処理(121℃、8時間)したものを用いた。
絶縁抵抗は、JIS C 6481に準拠して評価した。試験片は、未処理のものとプレッシャークッカー処理(121℃、8時間)したものを用いた。
表1から明らかなように、実施例1〜5はいずれも、耐熱性、耐湿性(低吸水率)、電気絶縁性、及び、打ち抜き加工性に優れていた。その中で、実施例2〜4は、耐熱性、耐湿性をより好ましいものとすることができた。
本発明は、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物、およびこれを用いたプリプレグ及びフェノール樹脂積層板であり、耐湿性、絶縁性、耐熱性に優れたフェノール樹脂積層板(特に紙基材フェノール樹脂積層板)を得ることができる。本発明のフェノール樹脂積層板は、高温多湿の環境下においても好適に使用することができるものである。
Claims (10)
- プリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、(a)エチレングリコールと、(b)レゾール型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
- さらに、(c)ノボラック型フェノール樹脂を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記(b)レゾール型フェノール樹脂は、油変性レゾール型フェノール樹脂を含むものである請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記(c)ノボラック型フェノール樹脂は、2核体成分の含有量が10%以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物全体に対して、前記(a)エチレングリコール0.001〜5重量%を含有する請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物全体に対して、前記(b)レゾール型フェノール樹脂10〜80重量%を含有する請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物全体に対して、前記(c)ノボラック型フェノール樹脂3〜30重量%を含有する請求項2ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物を、基材に含浸してなることを特徴とするプリプレグ。
- 前記基材は、紙基材である請求項8に記載のプリプレグ。
- 請求項8又は9に記載のプリプレグ1枚以上を成形してなることを特徴とするフェノール樹脂積層板。
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JP2004105550A JP2005290144A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 樹脂組成物、プリプレグおよびフェノール樹脂積層板 |
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---|---|---|---|---|
JP2008189870A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Dic Corp | 含浸用樹脂組成物 |
CN100423937C (zh) * | 2006-05-12 | 2008-10-08 | 任庆祥 | 一种钢琴装饰板的生产方法 |
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-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004105550A patent/JP2005290144A/ja active Pending
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