JP2005290028A - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】エポキシ樹脂粉体塗料としての基本的な機械的強度、密着性、硬化性を有するとともに、優れた耐熱密着性、耐湿性を有するエポキシ樹脂粉体塗料を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有するエポキシ樹脂粉体塗料であって、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。好ましくは、上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、上記ジシアンジアミド0.5〜12重量部と、上記アジピン酸ジヒドラジド1〜10重量部とを含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有するエポキシ樹脂粉体塗料であって、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。好ましくは、上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、上記ジシアンジアミド0.5〜12重量部と、上記アジピン酸ジヒドラジド1〜10重量部とを含有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料に関するものである。
エポキシ樹脂粉体塗料は、電気的特性、機械的特性、耐熱性に優れ、従来の溶剤型塗料と比較して、低公害塗料であること、塗装直後でも利用しうること、多層の重ね塗りが可能で塗膜厚みを厚くできること、比較的安価であること、塗装時に余過剰分の回収利用が可能であることなどの利点から、家電製品、建材、自動車部品等の部材保護装飾用塗料として、近年需要が高い。
現在、温水配管用としてはセメントライニングが使用されているが、コート厚さが数ミリ程度必要であること、塗装作業性に優れていないことなどの問題点がある。
これに対して、エポキシ粉体塗料を用いた配管コートでは、膜厚が数百μm程度であること、セメントライニングより少ない工数で塗装できること、また、膜厚が薄いことから原料使用量を抑えられ、かつ、配管内径を大きく確保できるというメリットがある。
これに対して、エポキシ粉体塗料を用いた配管コートでは、膜厚が数百μm程度であること、セメントライニングより少ない工数で塗装できること、また、膜厚が薄いことから原料使用量を抑えられ、かつ、配管内径を大きく確保できるというメリットがある。
上記の利点により、常温で用いられている水道管用にはエポキシ樹脂粉体塗料の使用が増加してきている。エポキシ樹脂粉体塗料の硬化剤としては、ジシアンジアミド、酸無水物、イミダゾール化合物などが用いられている(例えば、特許文献1参照。)が、従来の硬化剤系では、耐熱密着性が充分ではなく、温泉や温水プールといった比較的高温(約80℃)の温水が流れる配管用には、熱による塗膜の劣化のため実用化されていないのが現状である。
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料としての基本的な機械的強度、密着性、硬化性を有するとともに、優れた耐熱密着性、耐湿性を有するエポキシ樹脂粉体塗料を提供するものである。
(1)エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有するエポキシ樹脂粉体塗料であって、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、上記ジシアンジアミド0.5〜12重量部と、上記アジピン酸ジヒドラジド1〜10重量部とを含有する上記(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)上記無機充填材(C)は、シリカである上記(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、上記ジシアンジアミド0.5〜12重量部と、上記アジピン酸ジヒドラジド1〜10重量部とを含有する上記(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)上記無機充填材(C)は、シリカである上記(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
本発明は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有し、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、エポキシ樹脂粉体塗料としての基本的な機械的強度、密着性、硬化性を有するとともに、優れた耐熱密着性、耐湿性を有するものである。
以下、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料について詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、単に「粉体塗料」ということがある)は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有し、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするものである。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、単に「粉体塗料」ということがある)は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有し、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするものである。
本発明の粉体塗料に用いられるエポキシ樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらを単独または混合して使用することができる。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。
一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。
一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
本発明の粉体塗料は、硬化剤(B)成分として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとの2種類を含有することを特徴とするものである。
ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとは、いずれもエポキシ樹脂の潜在性硬化剤として用いられるものである。
ここで、硬化剤としてジシアンジアミドのみを用いると、密着性、耐熱性を確保することはできるが、耐湿性が充分でないことがある。
また、硬化剤としてアジピン酸ジヒドラジドのみを用いると、耐湿性、密着性を確保することはできるが、耐熱性が充分でないことがある。
本発明の粉体塗料は、このような問題を鑑み、硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを併用することにより、耐熱性および耐湿性を確保しつつ、密着性を大きく向上させることができ、特に、温水が流れる鋳鉄配管内面コート用に用いた場合でも、優れた耐熱密着性、耐湿性を付与することができたものである。
ここで、硬化剤としてジシアンジアミドのみを用いると、密着性、耐熱性を確保することはできるが、耐湿性が充分でないことがある。
また、硬化剤としてアジピン酸ジヒドラジドのみを用いると、耐湿性、密着性を確保することはできるが、耐熱性が充分でないことがある。
本発明の粉体塗料は、このような問題を鑑み、硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを併用することにより、耐熱性および耐湿性を確保しつつ、密着性を大きく向上させることができ、特に、温水が流れる鋳鉄配管内面コート用に用いた場合でも、優れた耐熱密着性、耐湿性を付与することができたものである。
本発明の粉体塗料において、ジシアンジアミドの含有量としては特に限定されないが、上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜12重量部であることが好ましい。さらに好ましくは1〜7重量部である。
また、アジピン酸ジヒドラジドの含有量としては特に限定されないが、上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、1〜10重量部であることが好ましい。さらに好ましくは2〜6重量部である。
ジシアンジアミド及び/又はその誘導体と、アジピン酸ジヒドラジドとを、好ましくは上記範囲内で用いることにより、上記特性を特に効果的に発現させることができる。
ジシアンジアミド及びアジピン酸ジヒドラジドの含有量が上記上限値より多いと、反応に関与しない硬化剤成分の残量が増え、密着性が低下することがある。また、上記下限値よりも少ないと、硬化不足となりやすく、この場合も密着性が低下することがある。
また、アジピン酸ジヒドラジドの含有量としては特に限定されないが、上記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、1〜10重量部であることが好ましい。さらに好ましくは2〜6重量部である。
ジシアンジアミド及び/又はその誘導体と、アジピン酸ジヒドラジドとを、好ましくは上記範囲内で用いることにより、上記特性を特に効果的に発現させることができる。
ジシアンジアミド及びアジピン酸ジヒドラジドの含有量が上記上限値より多いと、反応に関与しない硬化剤成分の残量が増え、密着性が低下することがある。また、上記下限値よりも少ないと、硬化不足となりやすく、この場合も密着性が低下することがある。
本発明の粉体塗料には、上記硬化剤(B)と併せて、硬化促進剤を用いることができる。硬化促進剤としては例えば、イミダゾール化合物、アミン系化合物などが挙げられる。
本発明の粉体塗料は、無機充填材(C)を含有する。これにより、塗膜に機械的強度を付与することができる。
本発明の粉体塗料に配合される無機充填材(C)としては特に限定されないが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
本発明の粉体塗料に配合される無機充填材(C)としては特に限定されないが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
これらの無機充填材(C)の中でも、特に、シリカを用いることが好ましい。これにより、温水配管内部のコートに用いた場合でも、良好な耐温水性を付与することができる。
ここで用いられるシリカとしては特に限定されないが、例えば、無水シリカ、溶融シリカなどが挙げられる。シリカの形状としても特に限定されず、破砕状、球状など、いずれの形状のものでも使用することができる。
ここで用いられるシリカとしては特に限定されないが、例えば、無水シリカ、溶融シリカなどが挙げられる。シリカの形状としても特に限定されず、破砕状、球状など、いずれの形状のものでも使用することができる。
無機充填材(C)の含有量としては特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、50〜140重量部であることが好ましい。さらに好ましくは60〜125重量部である。
これにより、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。含有量が上記上限値より多いと塗膜の平滑性が低下することがある。また、上記下限値より少ないと焼成時にタレやトガリといった外観上の不具合を起こすことがある。
これにより、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。含有量が上記上限値より多いと塗膜の平滑性が低下することがある。また、上記下限値より少ないと焼成時にタレやトガリといった外観上の不具合を起こすことがある。
無機充填材(C)の粒径としては特に限定されないが、通常、平均粒径として5〜30μmのものを好適に用いることができる。これにより、粉体塗料に良好な流動性と、塗装後の塗膜に高い機械的強度を付与することができる。
なお、本発明の粉体塗料には、上記成分のほかにも、本発明の目的や効果を損なわない範囲内で、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、レベリング剤、硬化促進剤等を配合することができる。
本発明の粉体塗料の製造方法としては特に限定されないが、例えば、所定の原材料組成としたものを分散混合する方法、あるいは、このようにして得られた原材料混合物をさらに溶融混練して粉砕する方法、などにより得ることができる。
所定の原材料組成としたものを分散混合する方法は、具体的には、所定の組成比で原材料成分を配合し、これをヘンシェルミキサー等の分散混合装置によって十分に均一混合するものである。
また、原材料混合物を溶融混練して粉砕する方法は、具体的には、上記の方法で得られた原材料混合物を、エクストルーダー、ロールなどの溶融混練装置により溶融混合し、これを、粉砕装置を用いて適当な粒度に粉砕した後、分級するものである。
所定の原材料組成としたものを分散混合する方法は、具体的には、所定の組成比で原材料成分を配合し、これをヘンシェルミキサー等の分散混合装置によって十分に均一混合するものである。
また、原材料混合物を溶融混練して粉砕する方法は、具体的には、上記の方法で得られた原材料混合物を、エクストルーダー、ロールなどの溶融混練装置により溶融混合し、これを、粉砕装置を用いて適当な粒度に粉砕した後、分級するものである。
以下、本発明を実施例、比較例を用いて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、表1に記載されている原材料の配合量は「重量部」を示す。
<実施例1〜4>
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径50μmの粉体塗料を得た。
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径50μmの粉体塗料を得た。
<比較例1〜2>
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径50μmの粉体塗料を得た。
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径50μmの粉体塗料を得た。
使用した原材料は下記のとおりである。
1.エポキシ樹脂(A)
(a)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 : ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート1001」、エポキシ当量 475g/eq
(b)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 : ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート1055」、エポキシ当量 850g/eq
(c)オルソクレゾール型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート180S70」、エポキシ当量 210g/eq
1.エポキシ樹脂(A)
(a)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 : ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート1001」、エポキシ当量 475g/eq
(b)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 : ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート1055」、エポキシ当量 850g/eq
(c)オルソクレゾール型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン社製・「エピコート180S70」、エポキシ当量 210g/eq
2.硬化剤(B)
(a)ジシアンジアミド:新日本理科社製・「EH−3636AS」
(b)アジピン酸ジヒドラジド:日本カーバイド工業社製・「ADH」
(c)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
(d)ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製・「PR−51470」
(a)ジシアンジアミド:新日本理科社製・「EH−3636AS」
(b)アジピン酸ジヒドラジド:日本カーバイド工業社製・「ADH」
(c)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
(d)ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製・「PR−51470」
3.無機充填材(C)
(a)シリカ :ハクヨー工業社製・「シリカF−200」、平均粒径5.5〜10μm
(a)シリカ :ハクヨー工業社製・「シリカF−200」、平均粒径5.5〜10μm
4.硬化促進剤
(a)2−メチルイミダゾール
(b)2−フェニルイミダゾール
(a)2−メチルイミダゾール
(b)2−フェニルイミダゾール
実施例及び比較例の粉体塗料について、その配合を表1に示す。
5.粉体塗料の評価
(1)機械衝撃強さ及び密着性
JIS K 5600−5−3の6.(デュポン式)に準拠して、以下の耐おもり落下性試験を行った。鋼板に、絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように流動浸漬装置により粉体塗料を塗装した。これを200℃、30分間で硬化した。この試料の塗膜上にポンチサイズ1/2インチの球を置き、その上方から500gの重りを上記球の上に落下させ、塗膜の割れ及び鋼鈑からの剥がれが起こらない最高落下高さを測定した。
(1)機械衝撃強さ及び密着性
JIS K 5600−5−3の6.(デュポン式)に準拠して、以下の耐おもり落下性試験を行った。鋼板に、絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように流動浸漬装置により粉体塗料を塗装した。これを200℃、30分間で硬化した。この試料の塗膜上にポンチサイズ1/2インチの球を置き、その上方から500gの重りを上記球の上に落下させ、塗膜の割れ及び鋼鈑からの剥がれが起こらない最高落下高さを測定した。
(2)耐溶剤性(硬化性)
上記(1)で使用した試料を用い、この塗膜表面を、アセトンを染み込ませたガーゼでこすり、塗膜表面の色落ちの有無を確認した。
上記(1)で使用した試料を用い、この塗膜表面を、アセトンを染み込ませたガーゼでこすり、塗膜表面の色落ちの有無を確認した。
(3)耐湿性及び耐熱密着性
以下の吸水率試験を行った。50×50×2mmの粉体塗料硬化物を作成した。これを、2〜8時間煮沸処理を行い、処理前との重量比較により硬化物の吸水率を次式により算出した。
吸水率(%)=100×(W2−W1)/W1
W1:処理前の試験片重量(g)
W2:処理後の試験片重量(g)
以下の吸水率試験を行った。50×50×2mmの粉体塗料硬化物を作成した。これを、2〜8時間煮沸処理を行い、処理前との重量比較により硬化物の吸水率を次式により算出した。
吸水率(%)=100×(W2−W1)/W1
W1:処理前の試験片重量(g)
W2:処理後の試験片重量(g)
(4)耐塩水噴霧性
JIS K 5600−5−4 に準拠して、以下の塩水噴霧試験を行った。
鋼板に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように流動浸漬装置により塗装した。これを200℃、30分間で硬化した。この試料を塩水濃度5%、温度35℃、湿度95〜98%の環境下で、300時間および500時間処理を行い、ストレートカットからの強制剥離幅を測定することにより評価した。
JIS K 5600−5−4 に準拠して、以下の塩水噴霧試験を行った。
鋼板に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように流動浸漬装置により塗装した。これを200℃、30分間で硬化した。この試料を塩水濃度5%、温度35℃、湿度95〜98%の環境下で、300時間および500時間処理を行い、ストレートカットからの強制剥離幅を測定することにより評価した。
評価結果を表2に示す。
実施例1〜4は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)としてジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジド、及び、無機充填材(C)を含有する本発明の粉体塗料であり、粉体塗料としての機械的強度、密着性、硬化性を有するとともに、耐熱密着性、耐湿性にも優れたものであった。
一方、比較例1は、硬化剤(B)としてジシアンジアミドのみを用いたが、耐湿性が不充分なものとなった。比較例2はジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとをいずれも用いず、酸無水物とノボラック型フェノール樹脂とを用いたものであるが、耐塩水噴霧性が低下した。
一方、比較例1は、硬化剤(B)としてジシアンジアミドのみを用いたが、耐湿性が不充分なものとなった。比較例2はジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとをいずれも用いず、酸無水物とノボラック型フェノール樹脂とを用いたものであるが、耐塩水噴霧性が低下した。
本発明は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有し、上記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、エポキシ樹脂粉体塗料としての基本的な機械的強度、密着性、硬化性を有するとともに、優れた耐熱密着性、耐湿性を有するものである。本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は特に、温水が流れる鋳鉄配管内面コート用のエポキシ樹脂粉体塗料として好適に用いることができる。
Claims (3)
- エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)を含有するエポキシ樹脂粉体塗料であって、前記硬化剤(B)として、ジシアンジアミドとアジピン酸ジヒドラジドとを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、前記ジシアンジアミド0.5〜12重量部と、前記アジピン酸ジヒドラジド1〜10重量部とを含有する請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記無機充填材(C)は、シリカである請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004102583A JP2005290028A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | エポキシ樹脂粉体塗料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015525273A (ja) * | 2012-06-13 | 2015-09-03 | ヴァルスパー・ソーシング・インコーポレーテッド | 低塗布温度粉体コーティング |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004102583A patent/JP2005290028A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2018059080A (ja) * | 2012-06-13 | 2018-04-12 | ヴァルスパー・ソーシング・インコーポレーテッド | 低塗布温度粉体コーティング |
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