JP2005281799A - 渦流式センサの補正方法、溶融メッキの目付け量制御装置及び制御方法 - Google Patents

渦流式センサの補正方法、溶融メッキの目付け量制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鋼板の生産ラインで用いる渦流式センサの測定精度を向上できるようにする。
【解決手段】 鋼板1に付着した溶融メッキの目付け量を制御するために用いるワイピングノズル5と、鋼板1とワイピングノズル5とのギャップ距離を測定する渦流式センサ6と、付着量計10と、板温計等とを設け、渦流式センサ6が測定した上記ギャップ距離の実測値に対して、鋼板1の板温度または板厚さとの関係から生じる誤差の補正分を実際のライン上の鋼板状態を基に算出して、上記実測値にフィードバック補正することにより、ワイピングノズル5の位置を正確に算出できるようにするとともに、目標の目付け量と現在の目付け量との差分に基づいて算出した位置にワイピングノズル5を位置決めできるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は渦流式センサの補正方法、溶融メッキの目付け量制御装置及び制御方法に関し、特に、溶融メッキラインにおいて、鋼板に付着する溶融メッキ量を調整するガスワイピングノズルを高精度に位置決めするために用いて好適なものである。
鋼板に溶融メッキ処理を行うラインでは、溶融金属を収容したメッキ浴に鋼板を浸入させて浸漬することにより、上記鋼板の表面に上記溶融金属を付着させ、メッキ浴中に配設した周回ローラ等によってメッキ浴から引き上げるようにして溶融メッキ処理を行っている。
上述のようにして鋼板をメッキ浴に浸漬させることにより鋼板の表面には溶融メッキが付着するが、その付着量は必ずしも目標値になるとは限らず、また鋼板の表面の全てに渡って均一ではない。そこで、鋼板が引き上げられる際に、例えば、ガスワイピング等の付着量調整手段を用いて鋼板に対して気体(ガス)を吹き付け、過剰な溶融金属分を鋼板の表面から除去して溶融メッキの付着量が目標の付着量となるように調整するようにしている。
この場合、鋼板に対するガスワイピングのノズル位置及び吹き付けガス量に応じて、鋼板の表面の溶融金属が除去される。すなわち、ガスワイピングノズルを鋼板の近くに位置決めしたり、吹き付けガス量を多くしたりすれば、より多くの溶融金属が除去されることになる。
したがって、溶融メッキの付着量が目標値となるように調整するためには、鋼板の表面とガスワイピングノズル間の相対距離(以下、ギャップ距離と称する)、及びガスワイピングから噴出する吹き付けガス量を適切に制御することが必要となる。
このため、ガスワイピングノズルに位置決めセンサを取り付け、この位置決めサンサにより測定されるギャップ距離に基づくガスワイピングノズルの位置制御を行うことによって、溶融メッキの目付け量を調整するようにした種々の技術が開示されている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
特開昭57−14701号公報 特開平5−171396号公報
ところで、メッキ浴から引き上げられる鋼板に付着するメッキ金属は溶融状態であるため、鋼板の面に直接接触して測定する接触式の変位計では上記鋼板とワイピングノズルとの間のギャップ距離を測定することができない。
このため、上記特許文献1にも開示されているように、ギャップ距離の測定には非接触式の渦流式変位計等が用いられるのが一般的である。この渦流式変位計は、金属板と交わる磁束が変化すると金属板に渦状の電流が生じることを利用し、鋼板に発生した渦電流によるセンサコイルのインピーダンス変化に基づいてギャップ距離を測定するように構成したものである。
しかしながら、従来の渦流式変位計は、位置決めセンサとしてオンライン使用した時の測定精度が±(2〜3)mm程度でしかない。一方、目付け量のばらつきが±(2〜3)g/m2以内というような高精度な目付け量制御を行うためには、センサの測定精度として±(0.3〜0.5)mm程度の精度が要求される。
このため、上記渦流式変位計を用いて目付け量制御を行う場合、要求されるセンサ測定精度よりも実際の測定精度が格段に低いことが原因で、ガスワイピングノズルの位置決め誤差が大きくなり、溶融メッキの目付け量がばらついてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたもので、鋼板の生産ラインで用いる渦流式センサの測定精度を向上できるようにすることを第1の目的とする。
また、渦流式センサの測定精度を向上させることにより、ガスワイピングノズルを高精度に位置決め可能として、所望する溶融メッキ量が得られる目付け量制御を行うことができるようにすることを第2の目的とする。
本発明の渦流式センサの補正方法は、鋼板の生産ラインで用いる渦流式センサを補正する方法であって、上記渦流式センサが出力した実測値に含まれている測定誤差に対する補正量を、上記鋼板の板温度と上記渦流式センサの測定誤差との関係に基づいて算出する板温補正量算出処理と、上記渦流式センサが出力した実測値に含まれている測定誤差に対する補正量を、上記鋼板の板厚と上記渦流式センサの測定誤差との関係に基づいて算出する板厚補正量算出処理と、上記板温補正量算出処理により算出した板温誤差補正量と、上記板厚補正量算出処理により算出した板厚誤差補正量とに基づいて、上記渦流式センサが出力した実測値を補正する実測値補正処理とを有することを特徴としている。
本発明の溶融メッキの目付け量制御装置は、鋼板に対して溶融金属皮膜を形成するための溶融メッキラインにおいて、ワイピングノズルから噴出するガスによって上記鋼板に付着した溶融メッキの目付け量制御を行う溶融メッキの目付け量制御装置であって、上記鋼板と上記ワイピングノズルとのギャップ距離を非接触で測定する渦流式センサと、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差を補正するための補正量を、上記鋼板の板温度との関係及び上記鋼板の板厚との関係のうち、少なくとも何れか一方の関係に基いて算出する補正量算出手段と、上記補正量算出手段により算出した誤差補正量に基いて、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差をキャンセルすることが可能なワイピングノズルの設定位置を算出する設定位置算出手段と、上記設定位置算出手段により算出された設定位置に上記ワイピングノズルを移動させるワイピングノズル移動手段とを有することを特徴としている。
また、本発明の他の特徴とするところは、上記設定位置算出手段により算出された設定位値に位置決めしたワイピングノズルから噴出されるガスによってワイピング処理された鋼板に付着している溶融メッキの目付け量を検出する目付け量検出手段を有し、上記設定位置算出手段は、上記目付け量検出手段により検出した溶融メッキの目付け量と、目標の目付け量との差分をキャンセル可能なワイピングノズルの位置を算出することを特徴としている。
また、本発明のその他の特徴とするところは、上記ワイピングノズルの絶対位置を検出するリニアセンサを有し、上記リニアセンサにより検出された絶対位置の情報に基づいて、上記鋼板の反りまたは走行ぶれを検出することを特徴としている。
本発明の溶融メッキの目付け量制御方法は、鋼板に対して溶融金属皮膜を形成するための溶融メッキラインにおいて、ワイピングノズルから噴出するガスによって上記鋼板に付着した溶融メッキの目付け量制御を行う溶融メッキの目付け量制御方法であって、上記鋼板と上記ワイピングノズルとのギャップ距離を渦流式センサにより非接触で測定するギャップ距離測定処理と、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差を補正するための補正量を、上記鋼板の板温度との関係及び上記鋼板の板厚との関係のうち、少なくとも何れか一方の関係に基いて算出する補正量算出処理と、上記補正量算出処理により算出した誤差補正量に基いて、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差をキャンセルすることが可能なワイピングノズルの設定位置を算出する設定位置算出処理と、上記設定位置算出処理により算出された設定位置に上記ワイピングノズルを移動させるワイピングノズル移動処理とを有することを特徴としている。
また、本発明のその他の特徴とするところは、上記設定位置算出処理により算出された設定位置に位置決めしたワイピングノズルから噴出されるガスによってワイピング処理された鋼板に付着している溶融メッキの目付け量を検出する目付け量検出処理を有し、上記設定位置算出処理は、上記目付け量検出処理により検出した溶融メッキの目付け量と、目標の目付け量との差分をキャンセル可能なワイピングノズルの位置を算出することを特徴としている。
また、本発明のその他の特徴とするところは、上記ワイピングノズルの絶対位置をリニアセンサにより検出する絶対位置検出処理を有し、上記リニアセンサにより検出された絶対位置の情報に基づいて、上記鋼板の反りまたは走行ぶれを検出することを特徴としている。
本発明によれば、鋼板の生産ラインで用いる渦流式センサが測定した実測値に含まれる誤差量を、鋼板の実際の板温度に起因する誤差と鋼板の板厚に起因する誤差とに分けてそれぞれの誤差量を定量的に算出するとともに、上記それぞれの誤差量に基いて渦流式センサの実測値を決定するようにしたので、渦流式センサの測定誤差を大幅に低減することができる。
また、本発明の他の特徴によれば、鋼板の面上に溶融金属皮膜を形成するための溶融メッキラインで、鋼板に付着した溶融メッキの目付け量を制御するために用いるワイピングノズルと、上記鋼板と上記ワイピングノズルとのギャップ距離を渦流式センサによって測定するとともに、上記測定値に含まれる測定誤差のうち、鋼板の板温度または板厚の関係から生じる誤差に対する補正量を、実際のライン上の鋼板の状態を基に算出して上記測定値を補正するようにしたので、オンライン上の各鋼板の状況にその都度あわせた誤差補正を行うようにすることができ、目標の目付け量を得るためのワイピングノズルの位置を正確に算出することができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、目標の目付け量と現在の目付け量との差分に基づいてギャップ距離の補正量を算出してワイピングノズルを位置決めするようにしたので、溶融メッキラインで走行する鋼板の表面に所望の量の溶融メッキを的確に付着させることが可能となり、高精度なメッキ目付け量制御を行うようにすることができる。
以下、本発明の渦流式センサの補正方法、溶融メッキの目付け量制御装置及び制御方法の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
<溶融メッキの目付け量制御装置100の全体構成>
図1は、本実施の形態における溶融メッキの目付け量制御装置100の概略構成を示す全体構成図である。図1に示すように、本実施の形態の溶融メッキの目付け量制御装置100は、溶融金属を収容したメッキ浴2、鋼板1をメッキ浴2から引き上げる周回ローラ3及び補助周回ローラ4、ガスワイピングノズル5、ギャップセンサ6、ガスワイピングノズル5の駆動部25、上記駆動部25を制御する計測装置制御システム20、付着量計10等より構成されている。
ガスワイピングノズル5は、表ワイピングノズル5a及び裏ワイピングノズル5bから構成され、所定の位置から鋼板1の表裏両面に対してガスを吹き付けることによって、鋼板1の表面に付着した溶融金属の一部を除去している。
なお、表ワイピングノズル5a及び裏ワイピングノズル5bは、同様な構成であり、特に区別して用いる必要がある場合を除き、以下の説明ではガスワイピングノズル5と称して用いることとする。
表ワイピングノズル5aには表ギャップセンサ6a、裏ワイピングノズル5bには裏ギャップセンサ6bがそれぞれ一体的に取り付けられている。上記表ギャップセンサ6aは、鋼板1の表面と表ワイピングノズル5aの先端位置とのギャップ距離d1を計測する。同様に、裏ギャップセンサ6bは、鋼板1の裏面と裏ワイピングノズル5bの先端位置とのギャップ距離d2を計測するようになっている。
なお、表ギャップセンサ6a及び裏ギャップセンサ6bは、鋼板1の表面と裏面とで鋼板1を挟んで相対的に配置される同じ構成のセンサであり、一対の組になってギャップセンサ6を構成している。
付着量計10は、表付着量計10a及び裏付着量計10bにより構成される測定器である。付着量計10は、ガスワイピングノズル5から噴出されたガスによって鋼板1がワイピングされた後、鋼板1に付着している溶融メッキの目付け量をオンラインで測定するためのものであり、表付着量計10aは鋼板1の表面の目付け量、そして裏付着量計10bは鋼板1の裏面の目付け量を測定する。
具体的には、鋼板1のメッキ層に対して付着量計10からX線を出力すると、鋼板1のメッキ層から蛍光X線が戻ってくるが、付着量計10は戻ってきた蛍光X線のX線強度に基づいて目付け量を算出している。本実施の形態の溶融メッキ金属は、例えば亜鉛メッキを対象としているため、蛍光X線の強度に基づいて鋼板1の溶融メッキ層中に亜鉛がどれだけ含まれているのかを算出する。
<溶融メッキ目付け量の制御方法>
ここでは、鋼板1に付着する溶融メッキの目付け量を所望の値に調整するために、本実施の形態の溶融メッキの目付け量制御装置100をどのように制御するかについて説明する。
溶融メッキの目付け量制御装置100の全体動作を制御するためのフローチャートを図2に示す。
本実施の形態の溶融メッキの目付け量制御装置100では、ギャップセンサ6が測定したギャップ距離の実測値に対して補正処理を行い、補正後のギャップ距離を基にしてガスワイピングノズル5を高精度に位置決めし、鋼板1の目付け量が所望の値になるように制御している。
具体的には、オンラインで測定した実際の鋼板の板温度情報と、板厚情報とを基にして上記ギャップ距離の実測値を補正するようにしている。さらに、補正後のギャップ距離及びガスワイピングを施した後に鋼板1に付着している溶融メッキの目付け量を基にして、目標の目付け量にするには現在のガスワイピングノズル位置をどの方向に何mm移動させればよいかを決定するようにしている。
図2に示すように、先ず、ギャップセンサ6によりギャップ距離d1、d2を計測する(ステップS201)。上記ギャップ距離d1、d2には、鋼板の板温度情報と板厚情報という複数の要因の影響で生じる測定誤差を含んでいるので、次に、ステップS202では、後述する所定のアルゴリズムに基づいて上記測定誤差を補正して補正後のギャップ距離d1´、d2´を求める。
このように、本実施の形態においては、ギャップ距離に含まれる測定誤差を補正処理によって極力排除するようにしているので、補正後のギャップ距離d1´、d2´は、鋼板1とガスワイピングノズル5間距離の真値に近似した値であるとみなすことができる。
次に、ステップS203において、鋼板1に付着している溶融メッキの目付け量を付着量計10により計測する。この計測により得られる目付け量は、補正後のギャップ距離d1´、d2´位置からガスを吹き付けた後の溶融メッキ量であることから、ステップS202及びステップS203より、真のギャップ距離に対する実際の目付け量の関係を把握することができる。
そこで、次に、ステップS204で、ステップS203で求めたギャップ距離と目付け量との関係に基づいて、目標の目付け量の溶融金属が鋼板1に付着されるように調整するには、ガスワイピングノズル5の位置決め基準となるギャップ距離をいくつに設定すればよいかを逆算して、ガスワイピングノズル5の新たな位置を算出する。
そして、現在のガスワイピングノズル5の位置と、ステップS204で算出したガスワイピングノズル5の新たな位置との差分を計算し、これをガスワイピングノズル5の次の移動量として駆動部25に出力する(ステップS205)。この後、ステップS201に戻って、再びギャップ距離の計測が開始され、上述した一連の処理が繰返し行われる。
<ギャップ距離の補正処理>
ここでは、ギャップセンサ6が測定するギャップ距離の実測値を、鋼板1の実際の状態に応じて適切に補正する処理(図2におけるステップS202)について詳細に説明する。本実施の形態では、(1)鋼板の温度(板温度)情報、及び(2)鋼板の板厚情報によって、ギャップセンサ6より出力されるギャップ距離の実測値にどの程度の測定誤差が含まれるようになるのかを定量的に明らかにすることによって、上記ギャップ距離の実測値の補正処理を的確に行うようにしていることを特徴とするものである。
図3は、計測装置制御システム20において、ギャップ距離を補正する処理を行う主な構成を示したブロック図である。
上述したように、渦流式変位計であるギャップセンサ6を用いたギャップ距離の測定原理は、測定対象の鋼板1の表面に発生する渦電流によってセンサコイルのインピーダンスが変化することを利用して行うものである。このため、上記測定原理から想定されるオンライン測定時の誤差要因としては、(a)鋼板1の板温度、(b)鋼板1の板厚、(c)鋼板1の移動速度、(d)鋼板1のメッキ層の厚さ等が挙げられる。
上記(a)鋼板1の板温度、及び(b)鋼板1の板厚については、各値がオンライン測定精度にどの程度の影響を及ぼすかについて詳細なデータがこれまで開示されていないこと、また、導電率や透磁率等の物性値が未知なことから、測定精度に対する上記各値の影響の大きさを過去の知見に基づきながら机上で導くことが困難である。したがって、後述する個々のオフラインテストの結果に基づいて測定誤差を定量化して、適正な補正量を算出することとした。
また、上記(c)鋼板1の移動速度は、本実施の形態における実際の溶融メッキラインでの通板速度(ラインスピード)が最大2m/sの範囲であり、また、この範囲でのギャップセンサ6の発振周波数は約600kHzでサンプリング時間が極めて短いため、鋼板1の移動速度がギャップセンサ6の測定精度に及ぼす影響度は極めて小さいと判断できる。
このため、本実施の形態では、上記(c)鋼板1の移動速度をギャップセンサ6における誤差要因として扱わず、計測装置制御システム20での補正対象に含めないことにした。
また、(d)鋼板1のメッキ層の厚さについても、以下の理由により、計測装置制御システム20の補正対象に含めないことにした。すなわち、本実施の形態の溶融メッキ金属である亜鉛の透磁率は、鉄の5000分の1程度というような極めて小さい値(真空に近似した値)であって、実操業で付着されるメッキ層厚さ(10μm程度)の範囲を考慮すると、ギャップセンサ6の電磁コイルによる磁場は、メッキ層の影響を受けずに、鋼板1の地鉄に直接到達するものとみなすことができる。このため、鋼板1のメッキ層の厚さが測定精度に与える影響を無視できると考え、ギャップセンサ6で測定するギャップ距離の誤差要因として扱わないことにした。
したがって、ギャップセンサ6で測定するギャップ距離におけるオンライン誤差としては、(1)鋼板1の板温度、及び(2)鋼板1の板厚という2つの要因から生ずるものとし、この2つの要因に起因した測定誤差を本実施の形態における計測装置制御システム20で補正するようにしている。
図3に示すように、鋼板1の板温度は板温計8により測定される。板温計8は、板温センサ81と増幅器82とを備え、板温センサ81が検出した鋼板1の温度データを増幅器82により増幅させて、補正処理部26に出力するようにしている。
また、本実施の形態では、溶融メッキの目付け量制御装置100以外の他の設備9により鋼板1の板厚さを計測して、この板厚情報を補正処理部26に出力するようにしている。なお、溶融メッキの目付け量制御装置100に、板厚さをオンラインで計測する板厚測定装置を設けるように構成してもよい。
また、板厚情報の他に、目付け量やラインスピードのデータを測装置制御システム20に入力するようにして、これらを誤差補正の精度をさらに向上するためや、誤差補正値の検証のため等に用いるようにしてもよい。
ギャップセンサ6はセンサ61と増幅器62とを備えていて、センサ61により鋼板1の渦電流値(渦電流が作る磁場によるセンサコイルのインピーダンス変化を測定)が検出されると、増幅器62は検出された渦電流値を増幅し、その値より求められるギャップ距離を補正処理部26に出力する。
つまり、補正処理部26は、ギャップセンサ6から出力されるギャップ距離の実測値と、板温計8から出力される板温度情報と、溶融メッキの目付け量制御装置100以外の他の設備9から出力される板厚情報とを基にして、板温度を要因とする誤差、及び板厚を要因とする誤差のそれぞれの補正処理を施すようにしている。
補正されたギャップ距離の情報はワイピングノズル新位置算出処理部27を経てワイピングノズル移動量算出処理部28からワイピングノズルの駆動部25へ情報出力される。
図4は、溶融メッキ処理手順に従って溶融メッキの計測装置制御システム20が行うより詳細な処理の内容を示すフローチャートである。本実施の形態では、ギャップ距離の補正処理を具体的にどのように行っているかを図4に示す処理手順に従って説明する。
先ず、ステップS400で、溶融メッキラインに鋼板1が搬入されて走行が開始される。ステップS401で、メッキ浴2内に鋼板1が浸漬された後、周回ローラ3及び補助周回ローラ4によって、鋼板1はメッキ浴2の上方に引き上げられる。
次に、ステップS402で、ギャップセンサ6は、鋼板1に生じている渦電流値に基づいて、鋼板1とワイピングノズルの先端との距離(ギャップ距離)を計測する。なお、このギャップ距離は、補正処理が施される前の補正前ギャップ距離である。
次に、ステップS403で、板温計8は、鋼板1の温度(板温度)を測定する。上記板温度は、メッキ浴2内の溶融メッキ温度等に応じて決まり、本実施の形態の板温度は、およそ420℃である。
ステップS404では、溶融メッキの目付け量制御装置100以外の他の設備9により、鋼板1の板厚を計測する。
次に、補正処理部26は、(1)鋼板の板温度測定値に基づいて、ギャップ距離の補正量を決定する処理(ステップS405)、及び(2)鋼板の板厚値に基づいて、ギャップ距離の補正量を決定する処理(ステップS406)を行う。
次に、ステップS407では、板温補正処理部21が板温補正テーブル23を基に算出した補正量と、板厚補正処理部22が板厚補正テーブル24を基に算出した補正量とを合算し、上記合算した補正量をステップS402でギャップセンサ6が計測した補正前ギャップ距離に加えて、補正後のギャップ距離を算出するようにしている。
次に、ステップS408では、鋼板1に付着している溶融メッキの目付け量を付着量計10により計測する。鋼板1に付着している過剰な溶融メッキ分は、ワイピングノズル5によってすでに除去されているが、上記除去後の実際の目付け量がどのくらいになっているのかを把握するために、この付着量計10により板幅全体にわたってスキャンして計測している。
次に、ステップS409では、ワイピングノズル5の新位置を、ワイピングノズル新位置算出処理部27により算出する。
次に、ステップS410では、上記ステップS408で計測した目付け量の実績値と、目付け量の目標値とを比較してその差を、ワイピングノズル移動量算出処理部28により算出する。ここで、例えば、上記実績値が目標値よりも小さければ、目付け量は予定よりも少なかったことになる。そこで、ガスワイピングノズル5によるワイピング力を小さくして、現状よりも多い目付けが行われるようにする必要がある。すなわち、このステップではワイピングノズルの目標位置とワイピング力(ワイピングノズルの移動量)の計算が行われる。
次に、ステップS411では、ステップS410で計算した移動量分だけガスワイピングノズル5を移動させる処理を行う。この移動処理は、上述した駆動部25によりガスワイピングノズル5を鋼板1に対して進退させて行う。
次に、ステップS412では全てのめっき作業が終了した否かを判断し、終了していない場合にはステップS402に戻って、上述した処理を鋼帯の連続メッキ中は一定周期で繰り返し行う。また、ステップS412の判断の結果、全ての作業が終了した場合にはステップS413に進んで鋼板1の走行を終了させる。
<(1)鋼板の板温度測定値に基づくギャップ距離の補正量の決定>
ここでは、ステップS405における、鋼板1の板温度の測定値に応じてギャップ距離をどの程度補正すべきかを決定するアルゴリズムについて説明する。
ギャップセンサ6は、鋼帯の温度によって測定する値に誤差を生じてしまう。そのため、板温と測定誤差との関係を表した板温補正テーブル23をオフラインテストであらかじめ作成しておくようにした。本実施の形態では、ギャップ距離を一定にして鋼板1の板温度を常温からオンライン条件時と同じ420℃の範囲で変化させた時のギャップセンサ6の出力変化を調べることにより、鋼板1の板温度とギャップ距離の関係を明確にした。
鋼板温度に対するギャップ距離の測定結果を図5に示す。
図5に示すように、板厚値が0.8mmの鋼板1を対象に、ギャップ距離を15mm(特性曲線(イ))、20mm(特性曲線(ロ))、30mm(特性曲線(ハ))の3種類に設定して同様の測定を実施した。その結果、上記3種類のギャップ距離の大きさを問わず、鋼板温度が10℃上昇するとギャップセンサは実際のギャップ距離よりも約0.06mm分大きく出力するということが分かった。
また、上記ギャップ距離の変化量は、鋼板温度が常温から420℃の範囲ではほぼ一定であって、これより、本実施の形態でのギャップセンサ6の位置決め範囲では、板温度とギャップ距離との関係を下記の比例関数式(1)で表わすことが可能であることがわかった。
例えば、板厚が0.8mm、板温が420℃の鋼板とのギャップを測定する時の、ギャップセンサの板温補正値は「−2.34mm」である(実験値による)。また、鋼板の温度を常温(20℃)から500℃程度まで昇降させたときのギャップセンサの測定誤差の変化を得る実験を行った結果、板温と測定誤差との間にはリニアな関係があることが分かった。そこで、ギャップセンサの板温による測定誤差、すなわち板温補正(値)を関数で表現すると、
y=−0.006(x-20)……(1式)となる。
但し、y:板温補正値[mm] x:板温度[℃]
これは、板温が±10℃変化したとき、ギャップセンサの測定誤差は±0.06mmとなることを意味している。なお、上記比例関数式で求める方法の他に、鋼板温度に対するギャップ距離変化の関係を、図3に示した板温補正テーブル23に保持するようにしてもよい。
そこで、本実施の形態での鋼板1の板温度420℃にあてはめれば、ギャップ距離は約2.34mmの誤差を生ずることとなり、ギャップセンサ6が測定した測定値(補正前ギャップ距離)に対して、「2.34mm」を差し引く補正処理を行う必要があることが分かった。
また、メッキ浴2から引き上げられる鋼板1の板温度が短時間で大きく変動せず、メッキ浴2に収容された溶融メッキの温度がほぼ一定しているメッキラインの場合、板温計8が出力する測定値に基づかずに、溶融メッキの温度に対応する所定の補正量を補正前ギャップ距離から差し引くようにしてもよい。この場合は、板温センサ81に不具合が発生して適正な板温度を測定できない状況に陥ったときでも不適切な補正量を算出しないので、かえって好都合となることもあるからである。
上述したように、計測装置制御システム20における板温補正処理部21では、オフラインで予め求めておいた温度と誤差との関係を表した板温補正テーブル23に、鋼板1の現在の板温度を当てはめ、現在の鋼板温度であればギャップセンサ6が出力する測定値に対してどの程度の補正をしなければならないかを算出するようにしている。
<(2)鋼板の板厚値に基づくギャップ距離の補正量の決定>
次に、ステップS406で行う板厚補正処理、すなわち、鋼板の板厚さに応じてギャップ距離をどの程度補正すべきかを決定するアルゴリズムについて説明する。
鋼板1の厚さが変わると、ギャップセンサ6と鋼板1間の磁場の浸透が変化するため、ギャップセンサ6は誤差を含んだ測定値を出力してしまう。このため、板厚値と測定誤差との関係を表した板厚補正テーブル24をオフライン時であらかじめ作成しておくようにした。
本実施の形態では、鋼板温度を常温かつ一定にした上で、鋼板1の厚さを0.6〜2.3mmの範囲で変化させた時のギャップセンサ6の出力変化を調べることにより、鋼板1の板厚値とギャップ距離との関係を明確にした。
図6に、鋼板の厚さに対するギャップ距離の誤差補正量を示す。本実施の形態のメッキラインで対象となる鋼板1は、0.8mmの厚さのものが最も多いことから、0.8mmの板厚を基準にしてそれ以外の板厚の鋼板1が流れてきたときの測定誤差を実験的に求めておき、オンライン時での誤差補正量にしている。
実験では、鋼板1の厚さが大きくなる程、ギャップセンサ6の測定誤差量は拡大していくことが明らかになったので、本実施の形態では、図6に示すように0.8mmを基準として、鋼板板厚が0.2mmずつ段階的に増えていった時の誤差補正量を設定するようにした。つまり、他の設備9から出力された板厚値を受け取った板厚補正処理部22は、その入力された板厚値が図6に示す板厚補正テーブル24のどの区分に属するかを参照して、ギャップ距離の補正量を決定するようにしている。
具体的には例えば、1.1mmの板厚値の場合、ギャップ距離の補正量は−0.12mmとなる。なお、本実施の形態の板厚補正テーブル24のような0.2mmごとの閾値よりもさらに細かな閾値を設けて、補正量を決めるようにしてもよい。
また、上述した板温補正処理部21及び板厚補正処理部22の他に、ギャップセンサ6毎に不可避的に発生するセンサ固有のばらつき誤差(ギャップと出力特性の非直線性)を補正する処理を行うようにしてもよい。
何故ならば、センサメーカは測定精度をある範囲内に収まるように保証して製品出荷しているので、ギャップセンサの測定値にはある範囲内ではあるがそれぞれのセンサ毎に固有の誤差を含んでいる。そこで、更なる測定精度の向上を図る場合には、この各ギャップセンサが有している固有の誤差についても考慮することが必要になる。この場合には、各ギャップセンサの出力特性をオフライン実験(テスト)であらかじめ検証しておき、誤差補正するように構成してもよい。
本実施の形態では、ワイピング力を変化させるにあたり、ガスワイピングノズル5から噴出されるガスの力(ガス圧)は変化させずに一定にしたまま、ガスワイピングノズル5の位置を、補正前の位置よりも鋼板1から離したり近づけたりして、ギャップ距離を変化させるようにして制御している。
なお、ガスワイピングノズル5によるワイピング力を変化させて鋼板1に付着したメッキ層の目付け量を制御する場合、ガスワイピングノズル5の位置及びガス圧の2つの制御因子が大きく係わっている。このため、目付け量制御の方法としては、一般的に、(1)ガス圧が一定で、ガスワイピングノズル5の位置を制御する方法、(2)ガスワイピングノズル5の位置が一定で、ガス圧を制御する方法のいずれかが採用される。
上述したように、本実施の形態では、上記(1)のガス圧一定で、ガスワイピングノズル5のノズル位置をダイナミックに可変にさせる方法を採用している。その理由は、ガス圧の制御は圧力制御となるため、変更後の圧力値が落ち着くまでに時間がかかってしまいオンラインの目付け量制御には不都合なこと、一方で、ガスワイピングノズル5のノズル位置制御は、ガスワイピングノズル5を所望の位置に短時間で移動させることができるためである。
このように、目付け量の実績値をギャップ距離にフィードバックし、ガスワイピングノズル5のノズル位置を適切に補正することにより、目付け量制御を行うようにしている。
上述したギャップ距離の誤差補正を行うことにより、ギャップセンサ6が測定するギャップ距離に含まれる誤差がどの程度改善されるかを試算した結果を図7に示す。
図7には、鋼板1の表面、裏面それぞれについて、評価範囲(15〜25mmの操業範囲)及び全測定範囲(0〜40mmのセンサレンジ)での誤差精度評価を示している。ここで、上記図7に示す値は、本実施の形態の誤差補正処理を行ったときのギャップ距離に含まれている測定誤差量に相当している。
図7に示すように、本実施の形態によれば、鋼板1の表面側の評価範囲では、(a)板温補正後のギャップ距離誤差T1が0.12mm、(b)板厚補正後のギャップ距離誤差T2が0.09mmとなり、上記(a)及び(b)の総合誤差(T1の二乗とT2の二乗との和に対する平方根の値)としては、0.15mmに改善されることが明らかになった。
一方、鋼板1の裏面側の評価範囲では、(a)板温補正後のギャップ距離誤差T1が0.12mm、(b)板厚補正後のギャップ距離誤差T2が0.10mmであり、上記(a)及び(b)の総合誤差(T1の二乗とT2の二乗との和に対する平方根の値)としては、0.16mmに改善されることが明らかになった。
さらに、上述したギャップセンサ毎のばらつき、すなわち、各ギャップセンサが不可避的に有している固有の測定誤差を補正した結果を図7の(c)に示している。具体的には、本実施の形態で用いたギャップセンサの場合、鋼板1の表側では測定誤差を0.04mm、裏側では0.03mmに小さくすることができた。
したがって、総合精度((a)及び(b)の総合誤差の2倍+(c))としても、上述した誤差補正処理を行うことによって、約±0.35mmに改善することを見込むことができるようになった。誤差補正処理を行わなかった場合には±(2〜3)mm程度の誤差があったので、大幅な精度向上を達成出来た。
次に、ギャップ距離が補正された場合、これが溶融メッキの目付け量の変化にどの程度影響するかを試算してみた。
ギャップ距離の誤差が0.4mmあった場合、そのときの目付け量のばらつきは、ガス圧や走行速度によってある程度の変動分があるが、およそ2〜3g/m2になると考えられる。
一方、本実施の形態で対象になる鋼板に対して溶融メッキ処理を行うときの目付け量の仕様は、例えば30〜45g/m2である。このため、目付け量のばらつきが2〜3g/m2というのは、仕様として要求される目付け量の1割近くに相当することとなり、ギャップ距離に測定誤差が0.4mm含まれれば、目付け量に大きな影響を与えてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態による誤差補正処理を行えば、上述したようにギャップ距離誤差が約±0.35mmに改善されるので、目付け量のばらつきが±10g/m2あったのが±(7〜8)g/m2のばらつき範囲までに抑えることが期待でき、約2〜3g/m2程度軽減することができる。
このように、本実施の形態によれば、渦流式のギャップセンサを用いて鋼板1とガスワイピングノズル5とのギャップ距離を測定するとともに、そのオンライン測定時における鋼板1の状態に基づいてギャップ距離の誤差補正を行うようにしているので、鋼板1から所定量離れた位置にガスワイピングノズル5を高精度に位置決めすることが可能となり、鋼板1に対する目付け量制御を高精度に行うことができる。
なお、上述した実施の形態では、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差を補正するための補正量を算出する際に、上記鋼板の板温度との関係及び上記鋼板の板厚さとの関係の両方に基づいて算出した。しかし、必ずしも両方でなくても、少なくとも何れか一方の関係に基いて算出するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
上述したように、第1の実施の形態における溶融メッキの目付け量制御装置100では、ギャップセンサ6が測定したギャップ距離の実測値に対して、鋼板1の板温度や板厚値に応じた誤差補正を施すことによって、ガスワイピングノズル5の位置決めを高精度に行うようにした。この場合、ガスワイピングノズル5の位置は、ギャップセンサ6のみの測定値に基づいて決定されるように構成されていた。
本実施の形態では、ギャップセンサ6による測定値の他に、リニアセンサによる測定値も利用しながら、鋼板1に対するガスワイピングノズル5の位置を設定するようにしている。
鋼板1から所定のギャップ距離分の間隔を開けた位置にガスワイピングノズル5を移動させる場合、第1の実施の形態のようにギャップセンサ6がガスワイピングノズル5に一体的に取り付いていれば、このギャップセンサ6の出力値に基づいてガスワイピングノズル5の位置を制御することが可能である。所望のワイピング力を作用させるには、鋼板1を基準にしたギャップ距離を制御すればよいためである。
しかしながら、鋼板1を基準にするということは、基準面の鋼板1が動けばこれにあわせてガスワイピングノズル5も移動させる必要が生じる。すなわち、例えば、メッキ浴2に浸漬された平らな鋼板1が、所定の軌道上を左右にぶれることなく垂直に引き上げられる場合であれば、ガスワイピングノズル5のノズル全体は鋼板1と並行にギャップ距離分を離れて位置決めされるようにすればよいが、実際には中心軌道上を完全な垂直状態で鋼板1が引き上げられることはない。また、鋼板1は移動中には張力の影響で、僅かながらの反りを有している。
そこで、本実施の形態では、ギャップセンサ6とは別にリニアセンサ7をガスワイピングノズル5に取り付けるように構成している。図8は、本実施の形態の溶融メッキの目付け量制御装置800の全体構成図である。
なお、図8において、第1の実施の形態における溶融メッキの目付け量制御装置100と同じ構成は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、溶融メッキの目付け量制御装置800における表ワイピングノズル5aに表リニアセンサ7aを取り付け、裏ワイピングノズル5bに裏リニアセンサ7bを取り付けて、表と裏のリニアセンサ7a、7bが一対の組になってリニアセンサ7を構成している。上記表リニアセンサ7aは、表ワイピングノズル5aの位置(絶対位置)、裏リニアセンサ7bは、裏ワイピングノズル5bの位置(絶対位置)をそれぞれ計測する。
本実施の形態のリニアセンサ7は、パルスジェネレータに基づいて移動距離を検出する方式ではなく、ロッドの移動を磁気でつかまえて変位を出力する磁気センサ方式のセンサを使用している。この磁気センサ方式によるリニアセンサ7によれば、パルスジェネレータ式よりも測定精度を良くすることが可能である。
リニアセンサ7を用いることによって、ギャップセンサ6では求めることのできなかったガスワイピングノズル5の絶対位置が分かり、これにより鋼板1の横ぶれや反りを予測することが可能となる。このように、鋼板1のいわゆるゆらぎを予測できるようにして、ガスワイピングノズルの位置決め制御をより一層高精度に行うようにしている。
また、リニアセンサ7を用いる他の効果としては、以下のことが挙げられる。
ギャップセンサ6とともにリニアセンサ7を有していれば、例えば、オンライン測定中にギャップセンサ6が故障したとしても、リニアセンサ7の値を基にガスワイピングノズル5を位置決めすることが可能になる。また、ギャップセンサ6とリニアセンサ7との両センサが出力する値を互いに足し合わせることで、鋼板のパスラインを絶対位置として検出することが可能になる。
本実施の形態によれば、ギャップセンサ6により鋼板1を基準とするガスワイピングノズル5の距離を算出するとともに、リニアセンサ7によりガスワイピングノズル5の絶対位置を測定するので、鋼板1の動きのずれ(ゆらぎ)に起因する、鋼板1の走行時の横ぶれ、歪み、反り等やワイピング主ノズルのツイスト量(鋼板の走行状態)を把握できる。
本発明の第1の実施の形態における溶融メッキの目付け量制御装置の全体構成を示す図である。 溶融メッキの目付け量制御装置の全体動作を制御するためのフローチャートである。 計測装置制御システムの構成を示すブロック図である。 溶融メッキ処理手順に従って溶融メッキの計測装置制御システムが行う処理の内容を示すフローチャートである。 鋼板温度に対するギャップ距離の測定結果を示す特性図である。 鋼板厚さに対するギャップ距離の誤差補正量を示す特性図である。 本実施の形態の溶融メッキの目付け量制御装置により、ギャップ距離の誤差補正した場合、誤差精度がどの程度改善されるかを試算した結果を示す図である。 第2の実施の形態における溶融メッキの目付け量制御装置の全体構成を示す図である。
符号の説明
1 鋼板
2 メッキ浴
3 周回ローラ
4 補助周回ローラ
5 ガスワイピングノズル
6 ギャップセンサ
7 リニアセンサ
8 板温計
9 他設備
10 付着量計
20 計測装置制御システム
21 板温補正処理部
22 板厚補正処理部
23 板温補正テーブル
24 板厚補正テーブル
25 駆動部
25 ワイピングノズルの駆動部
26 補正処理部
27 ワイピングノズル新位置算出処理部
28 ワイピングノズル移動量算出処理部
100 溶融メッキの目付け量制御装置

Claims (7)

  1. 鋼板の生産ラインで用いる渦流式センサを補正する方法であって、
    上記渦流式センサが出力した実測値に含まれている測定誤差に対する補正量を、上記鋼板の板温度と上記渦流式センサの測定誤差との関係に基づいて算出する板温補正量算出処理と、
    上記渦流式センサが出力した実測値に含まれている測定誤差に対する補正量を、上記鋼板の板厚と上記渦流式センサの測定誤差との関係に基づいて算出する板厚補正量算出処理と、
    上記板温補正量算出処理により算出した板温誤差補正量と、上記板厚補正量算出処理により算出した板厚誤差補正量とに基づいて、上記渦流式センサが出力した実測値を補正する実測値補正処理とを有することを特徴とする渦流式センサの補正方法。
  2. 鋼板に対して溶融金属皮膜を形成するための溶融メッキラインにおいて、ワイピングノズルから噴出するガスによって上記鋼板に付着した溶融メッキの目付け量制御を行う溶融メッキの目付け量制御装置であって、
    上記鋼板と上記ワイピングノズルとのギャップ距離を非接触で測定する渦流式センサと、
    上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差を補正するための補正量を、上記鋼板の板温度との関係及び上記鋼板の板厚との関係のうち、少なくとも何れか一方の関係に基づいて算出する補正量算出手段と、
    上記補正量算出手段により算出した誤差補正量に基いて、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差をキャンセルすることが可能なワイピングノズルの設定位置を算出する設定位置算出手段と、
    上記設定位置算出手段により算出された設定位置に上記ワイピングノズルを移動させるワイピングノズル移動手段とを有することを特徴とする溶融メッキの目付け量制御装置。
  3. 上記設定位置算出手段により算出された設定位値に位置決めしたワイピングノズルから噴出されるガスによってワイピング処理された鋼板に付着している溶融メッキの目付け量を検出する目付け量検出手段を有し、
    上記設定位置算出手段は、上記目付け量検出手段により検出した溶融メッキの目付け量と、目標の目付け量との差分をキャンセル可能なワイピングノズルの位置を算出することを特徴とする請求項2に記載の溶融メッキの目付け量制御装置。
  4. 上記ワイピングノズルの絶対位置を検出するリニアセンサを有し、
    上記リニアセンサにより検出された絶対位置の情報に基づいて、上記鋼板の反りまたは走行ぶれを検出することを特徴とする請求項2または3に記載の溶融メッキの目付け量制御装置。
  5. 鋼板に対して溶融金属皮膜を形成するための溶融メッキラインにおいて、ワイピングノズルから噴出するガスによって上記鋼板に付着した溶融メッキの目付け量制御を行う溶融メッキの目付け量制御方法であって、
    上記鋼板と上記ワイピングノズルとのギャップ距離を渦流式センサにより非接触で測定するギャップ距離測定処理と、
    上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差を補正するための補正量を、上記鋼板の板温度との関係及び上記鋼板の板厚との関係のうち、少なくとも何れか一方の関係に基いて算出する補正量算出処理と、
    上記補正量算出処理により算出した誤差補正量に基いて、上記渦流式センサにより測定したギャップ距離に含まれる測定誤差をキャンセルすることが可能なワイピングノズルの設定位置を算出する設定位置算出処理と、
    上記設定位置算出処理により算出された設定位置に上記ワイピングノズルを移動させるワイピングノズル移動処理とを有することを特徴とする溶融メッキの目付け量制御方法。
  6. 上記設定位置算出処理により算出された設定位置に位置決めしたワイピングノズルから噴出されるガスによってワイピング処理された鋼板に付着している溶融メッキの目付け量を検出する目付け量検出処理を有し、
    上記設定位置算出処理は、上記目付け量検出処理により検出した溶融メッキの目付け量と、目標の目付け量との差分をキャンセル可能なワイピングノズルの位置を算出することを特徴とする請求項5に記載の溶融メッキの目付け量制御方法。
  7. 上記ワイピングノズルの絶対位置をリニアセンサにより検出する絶対位置検出処理を有し、
    上記リニアセンサにより検出された絶対位置の情報に基づいて、上記鋼板の反りまたは走行ぶれを検出することを特徴とする請求項5または6に記載の溶融メッキの目付け量制御方法。
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