JP2002188907A - 薄板形状制御装置及び鍍金薄板製造方法 - Google Patents

薄板形状制御装置及び鍍金薄板製造方法

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JP2002188907A JP2001298598A JP2001298598A JP2002188907A JP 2002188907 A JP2002188907 A JP 2002188907A JP 2001298598 A JP2001298598 A JP 2001298598A JP 2001298598 A JP2001298598 A JP 2001298598A JP 2002188907 A JP2002188907 A JP 2002188907A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭隘で高温な環境の下でも安定して精度良く
薄板の形状を制御することができる薄板形状制御装置と
鍍金薄板製造方法を提供する。 【解決手段】 薄板製造ラインまたは薄板処理ライン上
の薄板側面に配置されオンラインで走行中の薄板(1)
の反りを含む形状を当該薄板の側面から非接触で測定す
る光学的測定手段(7)と、光学的測定手段の測定結果
に基づいて当該走行中の薄板の反り量を低減させるよう
に薄板形状を非接触で矯正する矯正手段(5)とを備え
た薄板形状制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オンラインで該薄
板の反りなどの形状を非接触で測定して非接触で前記薄
板の形状を矯正する薄板形状制御装置及び鍍金薄板製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄板を製造するラインにおいて、その薄
板の形状を反りの無い状態に保つことは、薄板の品質を
良くするばかりでなく、その製造ラインの能率を向上さ
せることにもつながる重要な要素である。
【0003】図22は、溶融亜鉛鍍金薄板の製造ライン
の構成を示す図である。
【0004】前工程から搬送された薄板70は、先ず予
熱炉71において薄板表面の油脂、可燃性物質などを燃
焼除去した後、溶融亜鉛ポット72内に浸漬しながら通
板されその表面に溶融亜鉛が付着する。
【0005】そして、溶融亜鉛ポット72後に設置され
てあるワイピングノズル73から噴出するガスにより、
薄板に付着した鍍金を絞り取ることで鍍金付着量の調整
が行われる。
【0006】続くプロセスである合金化炉74において
は薄板のFeと亜鉛の合金化層を形成し、急冷帯75に
おいてスパングルの微細化を図った後、化成処理76で
特殊の防錆、耐食処理を施し、コイルに巻き取られて出
荷される。
【0007】図23は、薄板の上流方向から見たワイピ
ングノズルと薄板の位置関係を示す図である。
【0008】ワイピングノズル73からはワイピングガ
ス77が薄板70の表裏に板幅方向に均一に圧力がかか
るようにスリット状に噴出されている。従って、図23
に示すように薄板70が反っている場合には、薄板との
距離などが異なるためワイピングガスの圧力が均一とな
らず、薄板の幅方向に付着量のムラが発生することにな
る。
【0009】この問題点の解決方法として、電磁石を用
いて非接触で薄板の形状を矯正する技術が知られてい
る。
【0010】図24は従来の薄板形状制御装置の構成を
説明する図である。
【0011】この技術は、薄板70の幅方向に設置され
た非接触の位置センサ78で薄板の形状を測定し、同じ
く薄板70の幅方向に設置された電磁石79を用いて薄
板70に対して吸引力80を与えることで、薄板70の
反りなどの形状不良を矯正しようとするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような構成の形状制御技術では次のような問題点が指摘
されている。
【0013】図25は、位置センサ78の配置を示す図
である。
【0014】前述の溶融亜鉛鍍金薄板の製造ラインにお
いては、例えば反り量を1mm以内に制御することを目
的とすると、そのためには図25に示すように、複数の
位置センサ78の設置位置誤差が互いに1mm以内にな
ければならない。
【0015】しかし、溶融亜鉛ポット72の周囲は設備
の設置スペースが少なく複数の位置センサ78を一体と
して設置するような設備や機構を設けることには困難が
伴う。従って、制御対象である薄板の板幅(〜2000
mm)の範囲において、位置センサ78を個別に相対誤
差1mm以内で設置する必要があるがこれは実際には困
難であり、この結果精度良い制御が行えない。
【0016】また、溶融亜鉛(420℃以上)を付着し
た薄板70は高温状態となっているため、位置センサ7
8は薄板70から輻射熱の影響を受ける。このため、輻
射熱対策が常に有効に機能できなければ、位置センサ7
8が熱による温度ドリフト誤差を発生したり、あるいは
位置センサ78自体が熱によって故障するなどの原因で
形状制御が不安定となる恐れが高い。
【0017】更に、位置センサ78は形状を矯正しよう
とする位置に設置すべきであるが、この位置はワイピン
グノズル73と干渉するため設置することが困難であ
り、また、ワイピングノズル73の近傍に設置すると周
辺の気流の流れを乱して、鍍金むらなどの欠陥を引き起
こす可能性が高い。従ってワイピングノズル73から離
れた位置での形状を測定してその値に基づいて制御する
結果、本来矯正するべき位置での形状制御が行われない
という問題点がある。
【0018】また、前記薄板製造ラインにおいては前記
形状制御に関連して次のような問題点が指摘されてい
る。
【0019】先ず、鍍金薄板の製造量を増産しようとす
る場合には、通板速度を増加しこれに併せて絞り量を確
保させるため、ワイピングノズル73の間隔を狭くして
ワイピングガスの調整を行うが、薄板70が反っている
ためワイピングノズル73の間隔を狭くすることが困難
となり、速度増加に制限が生じている。
【0020】更に、薄板の品質を低下させるものとし
て、ワイピングガスの圧力が高い場合には溶融亜鉛がガ
スによって飛散し、薄板表面に付着することでスプラッ
シュ欠陥が発生することがある。この対策としてはワイ
ピングノズル73の間隔を狭くしてワイピングガス77
の流量を減少することで解決できることが経験上知られ
ている。しかしながら、前述と同様に薄板70が反って
いるためワイピングノズル73の間隔を狭くすることが
制限されるためスプラッシュ欠陥の低減に限界がある。
【0021】以上のように、高精度の形状制御が行われ
ない結果として、増産対応とスプラッシュ欠陥低減対策
が十分に行えないという問題点がある。
【0022】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、狭隘で高温な環境の下でも安定して精度良
く薄板の形状を制御することができ、また鍍金むらなど
の欠陥を発生させずに薄板の形状を制御することができ
る薄板形状制御装置を提供することを目的とする。
【0023】また本発明は薄板の製造速度を向上して増
産を図ることができる鍍金薄板製造方法と、スプラッシ
ュ欠陥を低減することのできる鍍金薄板製造方法を提供
することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、薄板製造ライ
ンまたは薄板処理ライン上の薄板側面に配置されオンラ
インで走行中の薄板の反りを含む形状を当該薄板の側面
から非接触で測定する光学的測定手段と、光学的測定手
段の測定結果に基づいて当該走行中の薄板の反り量を低
減させるように薄板形状を非接触で矯正する矯正手段と
を備えた薄板形状制御装置である。
【0025】ここで、本明細書でいう薄板とは、熱間圧
延材や冷間圧延材等のような帯状の板、いわゆる金属帯
(鋼帯を含む)を意味している。また、この薄板におけ
る幅方向の両端部分が薄板側部であり、「光学測定手段
を薄板側面に配置する」というのは、光学的測定手段が
薄板側部を望むように配設され、かつ、射出する測定光
の光軸あるいは受光する測定光の光軸と薄板幅方向面と
が、略平行(平行を含む)、あるいはせいぜい鋭角の傾
きとなっていることを意味する。
【0026】したがって、「薄板の側面から測定する」
というのは、上記薄板側部を望む位置で測定光を受光す
ることにより、薄板の幅方向の反り形状の反り量を測定
することを示す。
【0027】なお、薄板側部の側端面(薄板の厚み方向
面)は、薄板に反りがあるときには、反りがない場合に
比べて傾きを有するが、本明細書では、反りがないと仮
想して薄板側面と光学的測定手段との位置関係を考えて
いる。また、反りなどの発生していない理想的な平板形
状の薄板が移動することによって形成される平面を走行
面(これは、反り等がない場合の薄板幅方向でもある)
と呼ぶ。
【0028】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、光学的測定手段は、薄板の一方
の側面に配置され平行光を出射する投光器と薄板の投光
器に対向する他方の側面に配置され投光器から薄板の影
である投影形状を受光する受光器とから構成される薄板
形状制御装置である。
【0029】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、光学的測定手段は、薄板の側面
に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮像手段
から構成される薄板形状制御装置である。
【0030】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、撮像手段は、その扇状視野中心
点が薄板の走行面の板幅方向延長面上に位置するように
配置される薄板形状制御装置である。
【0031】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、矯正手段は、光学的測定手段の
測定結果に基づき薄板の走行面に垂直な方向に引いた直
線上で最も離れる当該薄板の2点を求める処理手段と、
2点を近づけるように制御信号を出力する制御手段と、
この制御手段からの信号に基づいて走行中の薄板の形状
を非接触で矯正する矯正装置とから構成される薄板形状
制御装置である。
【0032】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、矯正手段は、光学的測定手段に
より撮像された画像に基づき薄板の走行面に垂直な方向
に引いた直線上における画像濃度の一回微分値又は複数
回微分値を求める微分手段と、微分手段により得られた
微分値の2ヶ所のピーク位置を直線上で最も離れる薄板
の2点であると判定する判定手段と、2点を近づけるよ
うに制御信号を出力する制御手段と、この制御信号に基
づいて走行中の薄板の形状を非接触で矯正する矯正装置
とから構成される薄板形状制御装置である。
【0033】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、判定手段は、微分値のピーク位
置高さに基づいて検出された2点が鋼板幅方向の中心近
傍であるか撮像手段側端であるかあるいは撮像手段反対
側端であるかをそれぞれ判別するとともに、制御手段
は、2点がそれぞれ何れの位置にあるかに対応して制御
内容を決定する薄板形状制御装置である。
【0034】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、矯正手段は、矯正装置として薄
板を吸引する電磁石を有する薄板形状制御装置である。
【0035】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、電磁石は、薄板幅方向における
中央部近傍に配置される1以上の第1の電磁石と、この
第1の電磁石と薄板を挟みかつ薄板幅方向の両端部近傍
に配置されるそれぞれ1以上の第2及び第3の電磁石と
からなる薄板形状制御装置である。
【0036】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、矯正手段は、矯正装置として流
体を噴出して薄板を押出す流体圧力パッドを有する薄板
形状制御装置である。
【0037】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、製造ライン又は処理ラインは、
溶融亜鉛付着後にその亜鉛の付着量を調整する付着亜鉛
除去装置を備えた連続溶融亜鉛メッキラインであり、光
学的測定手段は、付着亜鉛除去装置により亜鉛付着量が
調整される薄板部位の近傍を測定するよう設けられる薄
板形状制御装置である。
【0038】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状制御装置において、付着亜鉛除去装置は気体を薄板
に吹き付けて亜鉛付着量を調整するワイピングガス噴出
装置である薄板形状制御装置である。
【0039】また本発明は、薄板製造ラインまたは薄板
処理ライン上の薄板側面に配置されオンラインで走行中
の薄板の反りを含む形状を当該薄板の側面から非接触で
測定する光学的測定手段からなる薄板形状測定装置であ
る。
【0040】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状測定装置において、製造ライン又は処理ラインは、
溶融亜鉛付着後にその亜鉛の付着量を調整する付着亜鉛
除去装置を備えた連続溶融亜鉛メッキラインであり、光
学的測定手段は、付着亜鉛除去装置により亜鉛付着量が
調整される薄板部位の近傍を測定するよう設けられる薄
板形状測定装置である。
【0041】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状測定装置において、光学的測定手段は、薄板の一方
の側面に配置され平行光を出射する投光器と、薄板の投
光器に対向する他方の側面に配置され投光器から薄板の
影である投影形状を受光する受光器とから構成される薄
板形状測定装置である。
【0042】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状測定装置において、光学的測定手段は、薄板の側面
に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮像手段
から構成される薄板形状測定装置である。
【0043】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状測定装置において、撮像手段は、その扇状視野中心
点が前記薄板の走行面の板幅方向延長面上に位置するよ
うに配置される薄板形状測定装置である。
【0044】また本発明は、上記記載の発明である薄板
形状測定装置において、光学的測定手段により撮像され
た画像に基づき薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線
上における画像濃度の一回微分値又は複数回微分値を求
める微分手段と、微分手段により得られた微分値の2ヶ
所のピーク位置を直線上で最も離れる薄板の2点である
と判定する判定手段とを備えた薄板形状測定装置であ
る。
【0045】また本発明は、鍍金する金属を溶融加熱さ
せた容器内に薄板を通板させる金属付着工程と、金属付
着工程で鍍金金属を付着させた薄板の側面から光学的測
定手段により走行中の当該薄板の反りを含む形状を非接
触で測定する測定工程と、測定工程における測定結果に
基づいて走行中の薄板の反り量を低減させるように、薄
板形状を非接触で矯正する矯正工程と、矯正工程にて反
りを矯正させた薄板に対しワイピングノズルからワイピ
ングガスを噴出して金属付着量を調整するワイピング工
程とを有する鍍金薄板の製造方法である。
【0046】また本発明は、上記記載の発明である鍍金
薄板の製造方法において、矯正工程において矯正される
べき反り低減量に対応させてワイピングノズルの間隔を
狭めるように設定し、ワイピングノズルの間隔を狭めた
ことに対応させてワイピングガスの噴出量を低減させる
鍍金薄板の製造方法である。
【0047】また本発明は、上記記載の発明である鍍金
薄板の製造方法において、矯正工程において矯正される
べき反り低減量に対応させてワイピングノズルの間隔を
狭めるように設定し、ワイピングノズルの間隔を狭めた
ことに対応させて薄板の走行速度を増速させる鍍金薄板
の製造方法である。
【0048】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る薄板形状制御
装置の第1の実施の形態を示す構成図である。
【0049】本薄板形状制御装置は、図中上方に移動す
る薄板1の側面に配された位置センサ2、この位置セン
サ2からの信号を受けて制御信号を出力する制御器3、
制御信号を増幅する増幅器4及び増幅された制御信号に
よって薄板の形状を変化させる複数の電磁石5で構成さ
れている。
【0050】図2は、薄板の上流方向から見た位置セン
サと電磁石の配置を示す図である。
【0051】位置センサ2は、薄板1の側面に設置され
た投光器2aと対向する側面に設置された受光器2bと
で構成されている。尚、図示していないが必要であれば
ガスパージ装置を設けて撮影光路を整えるように構成す
る。
【0052】また、電磁石5は薄板1の幅方向に複数台
数設けられ、さらに薄板1の表裏に対になって配置され
ている。
【0053】電磁石5は薄板1に対しては一方向の吸引
力を及ぼすものであるため、薄板1の表裏に配置するこ
とで薄板1の吸引方向を選択して制御できるように構成
したものである。
【0054】次に、以上の構成の薄板形状制御装置の動
作を説明する。
【0055】投光器2aからは平行な光が放射される
が、薄板1がこの光を遮るため受光器2b上には薄板1
の影と光が生ずる。図2に示すように、影の幅は薄板1
の反りの程度に対応して形成され、この幅は受光器2b
上の影の両端点である位置X1と位置X2を観測するこ
とによって把握することができる。
【0056】受光器2bは測定した前記位置X1と前記
位置X2を制御器3に送信する。制御器3ではこの位置
X1と位置X2に基づいて複数の電磁石5を制御して薄
板1の形状を矯正する。
【0057】図3は制御器の制御内容を示す流れ図であ
る。
【0058】制御器3は、複数の電磁石5の内から予め
定めた順序に従って、最初に制御する電磁石を選択する
(S1)。次に、受光器2bから送信された位置X1と
位置X2が共に所定の範囲以内にあるかどうかを調べる
(S2)。両値が所定の範囲内にあれば、それは薄板1
の反り量が小さく矯正の必要が無いため制御動作は行わ
ず初期状態で待機する。いずれかの値が所定の範囲外に
あれば薄板1の反り量が大きく矯正の必要があるため次
のステップの制御動作を開始する。
【0059】図4は電磁石の出力と薄板の反り量の変化
を示すタイムチャートである。
【0060】先ず、選択された表裏一対の電磁石5に対
して、交番する矩形波を加えた出力を行うように制御信
号を配分して出力する(S3)。図4の(a)は薄板1
の表面に対向して配された電磁石5aの出力信号を表わ
している。現在出力している値M1に加えて、時間T1
からT2の期間にΔMだけ出力を増加させている。また
図4の(b)は薄板1の裏面に対向して配された電磁石
5bの出力信号を表わしている。現在出力している値M
2に加えて、時間T2からT3の期間にΔMだけ出力を
増加させている以上のように電磁石5に出力を与えるこ
とで、薄板1は時間T1からT2の期間では表面の方向
に吸引されて移動し、時間T2からT3の期間では裏面
の方向に吸引されて移動する動作を行う。
【0061】この電磁石5への出力動作と並行して薄板
1の位置を測定した位置センサ2の出力値、即ち位置X
1と位置X2を読み取り(S4)、前記出力期間中にお
いて位置X1あるいは位置X2が所定の目標値との偏差
を小さくする方向に移動したかどうかを調べる(S
5)。
【0062】偏差が小さくなるように薄板1の位置が移
動した場合は、偏差を小さくさせた方向の電磁石5に所
定量の制御信号を加算して出力する(S6)。
【0063】図4の(c)は薄板1の反り量(X2−X
1)の変化を表わしている。反り量は最初dであったも
のが、時間T2からT3の期間においてΔdだけ減少し
ている。このことから、裏面の電磁石5bによって反り
量が改善できることが示される。
【0064】図4の(b)では、裏面の電磁石5bに対
して時間T4以降に出力値を所定量増加させていること
が示され、図4の(c)では、この結果として時間T4
以降薄板1の反り量が減少している。
【0065】前記出力期間中においても薄板1の位置が
変化しない、あるいは薄板1の目標位置との偏差が大き
くなるように薄板1の位置が移動した場合は、その電磁
石5は現在の出力で固定し変更は行わない(S7)。
【0066】以上の手順を全ての電磁石5について実施
したかどうかを調べ(S8)、全ての電磁石5について
実施していなければ、次の電磁石に対して処理を行う
(S9)。全ての電磁石5について実施していれば初期
の状態に戻り、最初の電磁石5から同様の手順で処理を
行う。
【0067】尚、ステップS2において、受光器2bか
ら送信された位置X1と位置X2が共に所定の範囲以内
にあるかどうかを調べたが、薄板1全体が左または右に
移動している場合と区別する必要がある。この場合は薄
板1の反り量(X2−X1)が変わらず、中心位置(X
1+X2)/2が変化していることで判断できるため、
表面側あるいは裏面側のいづれか片側の複数電磁石全て
に出力信号を付加して薄板1全体を移動させることで制
御する。
【0068】尚、電磁石5の制御は、制御器3を用いた
自動処理でなくても、オペレータによる手動操作で実現
することができる。
【0069】この場合、オペレータは受光器2bから送
信された位置X1と位置X2を表示器(図示していな
い)により監視しながら、図3及び図4で説明した手順
に従って制御器3を操作し、個々の電磁石5を制御する
信号を出力させることで所望の結果を得ることができ
る。
【0070】以上のように薄板の側方から非接触で薄板
の反りを測定し、その値に基づいて制御するように形状
制御装置を構成すれば、既存設備との干渉が回避でき、
輻射熱の影響が受けにくい装置を構成することができ
る。
【0071】図5は本発明に係る薄板形状制御装置の第
2の実施の形態を示す構成図である。尚、同図において
図1または図2と同一部分には同一符号を付して、その
詳しい説明を省略する。
【0072】本実施の形態の薄板形状制御装置は、位置
センサとしてカメラ7を用い、そのカメラ7で測定した
信号を処理装置8に入力し、処理装置8で信号を処理し
た結果を制御器3に送信するように構成している。
【0073】図6は、薄板の上流方向から見たカメラ7
と電磁石の配置を示す図である。
【0074】カメラ7は薄板1の側面に設置され薄板1
の側面からの映像を撮影する。尚、図示していないが必
要であれば光源などを対象の薄板に照射するように構成
し、さらにガスパージ装置を設置して明瞭な撮影画像が
確保できるように構成する。
【0075】図7はカメラ7で撮影した薄板の側面から
の画像である。この画像は処理装置8に設けた表示器
(図示していない)に表示される。この画像では、周囲
の背景は黒く表わされ、薄板1の映像は光を反射するた
めに明るく撮影されている。従って、この画像において
薄板の反りは明るい領域の幅で表わされるため、処理装
置8は水平方向に読み出した1ラインの画像信号におい
て輝度の高い領域の両端の位置を求めることで端点X1
と端点X2を求めることができる。
【0076】処理装置8は測定した前記位置X1と前記
位置X2を制御器3に送信する。制御器3ではこの位置
X1と位置X2に基づいて複数の電磁石5を制御して薄
板1の形状を矯正する。
【0077】尚、カメラ7で撮影した画像では薄板1の
エッジの側面9を識別することは可能である。これはエ
ッジの側面9における光の反射状況が薄板1のエッジの
側面9以外の部分からの反射状況と異なるため信号処理
あるいは画像処理で弁別できるからである。
【0078】尚、電磁石5の制御は、制御器3を用いた
自動処理でなくても、オペレータによる手動操作で実現
することができる。
【0079】この場合、オペレータは処理装置8に表示
される画像を監視しながら、図3及び図4で説明した手
順に従って制御器3を操作し、個々の電磁石5を制御す
る信号を出力させることで所望の結果を得ることができ
る。
【0080】本構成によれば、位置センサとしてのカメ
ラ7を片側のみに設置するため、片側のみにしか設置ス
ペースが確保できない場合でも適用することができる。
【0081】図8は、本発明に係る薄板形状制御装置の
第3の実施形態の構成を説明する図である。尚、同図に
おいて、第1の実施の形態と同一の部分には同一の番号
を付して、その詳しい説明は省略する。
【0082】本実施の形態の形状制御装置は、薄板の形
状を矯正する装置に電磁石5の代わりに流体圧力パッド
12を用いて構成している。流体圧力パッド12はその
吹き出し口より流体を噴出する構造を有しており、その
噴出する流体の圧力により薄板1を押し付けて形状を矯
正するものである。
【0083】電磁石5が薄板を吸引する作用を及ぼすも
のであるのに対して、流体圧力パッド12は薄板を押出
す作用を及ぼす点が異なるのみであるため、電磁石5の
表裏を逆にした配置で構成することによって形状制御を
行うことができる。
【0084】流体圧力パッド12を用いて構成すること
で、磁石が使えない環境や対象、例えば対象物が強磁性
体でない場合であっても、本制御装置を適用することが
できる。
【0085】図9は、本発明に係る薄板形状制御装置の
第4の実施の形態の構成を説明する図である。尚、同図
において、第1の実施の形態と同一の部分には同一の番
号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0086】本実施の形態の形状制御装置は、電磁石5
を表裏面に互いに対向して配置するのではなく、表面ま
たは裏面のいずれか一方に配置した構成である。
【0087】薄板の製造ラインなどにおいて反りが発生
する場合、その反りの方向または反りの形状は予め予測
できることが多い。従ってこのような場合は、薄板の両
端と反りの山部及び谷部の位置に合わせて、電磁石5を
片側に設置すれば十分である。
【0088】電磁石5を片側のみに設置するように構成
することで、矯正装置の設置台数を削減することができ
る。
【0089】図10は、本発明に係る薄板形状制御装置
の第5の実施の形態の構成を説明する図である。尚、同
図において、第1の実施の形態と同一の部分には同一の
番号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0090】本実施の形態の形状制御装置は、溶融亜鉛
鍍金薄板の製造ラインにおいてカメラ7をワイピングノ
ズル20と離して設置した構成である。
【0091】この構成では、カメラ7による薄板1の反
り量測定信号に基づいて、制御器3が電磁石5に制御信
号を与えることで薄板形状制御が行われるが、この形状
制御はカメラ7の位置における薄板形状を制御するもの
であり、ワイピングノズル20位置の薄板形状を目標値
として直接制御するものではない。
【0092】しかし、薄板の製造ラインなどにおいて反
りが発生する場合、その反りの方向または反りの形状は
予め予測できることが多い。本実施の形態での制御は、
このような場合に適用することができる。
【0093】図11は、本発明に係る薄板形状制御装置
の第5の実施の形態における形状制御原理を説明する図
である。
【0094】図11の(a)は、カメラ7の位置におけ
る薄板1の断面形状を示している。図中実線は制御前の
薄板形状13を表わし、点線は制御後の薄板形状14を
表わしている。制御後の薄板形状14は本来矯正するべ
き形状に対してオーバアクションとなる形状である。
【0095】図11の(b)は、ワイピングノズル20
の位置における薄板1の断面形状を示している。図中実
線は制御前の薄板形状13を表わし、点線は制御後の薄
板形状14を表わしている。制御後の薄板形状14は本
来矯正するべき形状になっている。
【0096】図12は薄板の上流方向から見たカメラ7
と電磁石の配置を示す図である。
【0097】予め予測される反りの形状を制御するもの
であるため、電磁石5は薄板1の両端と中央部の3ヶ所
においてラインの片側に配置する構成としてある。この
構成を用いて、現状の薄板形状13を薄板形状14に制
御する。
【0098】図13は本発明に係る薄板形状制御装置の
制御内容を示す流れ図である。
【0099】カメラ7によって薄板1を撮影した画像で
は、前述のように光の反射状況を識別して処理すること
で、薄板1の手前のエッジ部1xを弁別することが可能
である。但し、薄板1の奥のエッジ部1zはエッジの側
面9が画面に表れていないためそれを弁別することは困
難である。このため、制御器3は先ず薄板1のエッジ部
1xを画像の中央部に移動するよう電磁石5xに出力す
る(S11)。
【0100】続いて、薄板の中央部1yを画像右側の所
定位置にくるように電磁石5yを操作する(S12)。
この操作は画像中の薄板の像の、エッジ部でない部分が
右側の所定位置に移動するように制御すれば良い。
【0101】次に、薄板の奥のエッジ部1zが画像左側
の所定位置にくるように電磁石5zを操作する(S1
3)。この操作は画像中の薄板の像が左側の所定位置に
移動するように制御すれば良い。
【0102】そして、この後、薄板の手前のエッジ部1
xを画像の左側の所定位置に移動するように電磁石5x
を操作する(S14)。
【0103】尚、電磁石5の制御は、制御器3を用いた
自動処理でなくても、オペレータによる手動操作で実現
することができる。
【0104】この場合、オペレータは処理装置8に設け
られた表示器(図示していない)に表示される薄板の映
像または処理装置8で画像処理された画像を監視しなが
ら、図13で説明した手順に従って制御器3を操作し、
個々の電磁石5を制御する信号を出力させることで所望
の結果を得ることができる。
【0105】以上の手順によって、カメラ7をワイピン
グノズル20と離して設置した構成においても、カメラ
7の位置において薄板形状を所定の形状に制御すること
が可能である。
【0106】図14は、本発明に係る薄板形状制御装置
の第6の実施の形態の構成を説明する図である。尚、同
図において図5と同一機能を示す部分には同一符号を付
して、その詳細の説明を省略する。
【0107】本実施の形態の薄板形状制御装置では、図
5の構成と異なり処理装置8は、カメラ7で撮影された
画像に基づいて事前の演算処理を行う画像濃度演算部8
aとその結果から薄板形状を算出する形状計算部8bと
で構成されている。
【0108】また本図では、薄板1の上流方向から見た
カメラ7と電磁石などのアクチュエータ15x、15
y、15zとの配置が示されている。ここで、アクチュ
エータは薄板1の手前の端部を制御するためのアクチュ
エータ15x、薄板1の中央部を制御するためのアクチ
ュエータ15y及び薄板1の奥の端部を制御するための
アクチュエータ15zで構成されている。尚、本図で
は、薄板1の両側にアクチュエータ設けられているがこ
の形態に制限されず、アクチュエータの特性に応じて片
側のみに配置するなど適宜配置は変更して構成するもの
とする。
【0109】続いて、処理装置8の動作について説明す
る。
【0110】図15は、処理装置8の処理方法を説明す
る図であり、図15の(1)はカメラ7のピントを薄板
1のカメラ7に近い端部に合わせた場合に得られる画像
を示している。この画像では、薄板1が反っているため
側面から撮影した場合でも巾のある端面画像が得られる
こうして得られた画像において、水平な方向、即ち薄板
1 の走行面に垂直な直線16を引きその直線16と薄板
1の画像との交わる点を交点16aと交点16bとす
る。そうすると、図に示すように薄板1の湾曲した凹凸
形状はそのプロセスの特徴から常に同一の方向に凸とな
る形状を示すため、本実施例では、交点16aは薄板1
の手前側のエッジあるいは奥側のエッジの水平位置を表
し、交点16bは薄板1中央部の水平位置を表してい
る。
【0111】この画像で特徴的なことは、カメラ7のピ
ントが薄板1の手前の端部に調整しているため、交点1
6aが薄板1の手前側のエッジであれば、その撮像はシ
ャープな画像となるが、薄板1の奥側のエッジであれば
交点16aの近傍ではピントのぼけた映像となっている
点である。
【0112】この差異を定量化するため、図15の
(2)に示すように、直線16に沿って走査した画像の
濃度信号を画像濃度演算部8aで微分した波形を求め
る。この微分波形では、ピントの合った部分では大きな
微分値を持ち、ピントの合っていない部分では小さな微
分値となる。従って、形状計算部8bは微分値に基づい
てその交点位置をカメラ7から近距離、中距離、遠距離
の部分に分類することが可能となる。尚、実施例では1
回微分した値の絶対値を用いているが、この例に限定さ
れるものではなく、2回微分した値あるいは更に複数回
微分した値を用いたものであっても良い。
【0113】このようにして、各交点とカメラ7との距
離が判明するので、制御器3はこの処理結果を用いて各
アクチュエータ15x、15y、15zに対して制御信
号を出力し薄板1の形状制御を行うことができる。
【0114】図16は本発明に係る薄板形状制御装置の
制御内容を示すフロー図である。
【0115】画像濃度演算部8aは、撮影した画像を薄
板1の走行面に垂直な直線16で走査したときの濃度
(輝度)波形信号を取り出し(S20)、得られた信号
を微分した信号を求める(S21)。そして、形状計算
部8bが、その微分波形に基づいて画像上での薄板エッ
ジ位置とその位置の信号が近点にあるか遠点にあるかを
判断する(S22)。
【0116】薄板エッジ位置が近点にある場合(S2
3)は、制御器3は手前のアクチュエータ15xに対し
て制御信号を出力し(S24)、薄板エッジ位置が遠点
にある場合(S23)は、制御器3は奥のアクチュエー
タ15zに対して制御信号を出力する(S25)。
【0117】以上のようにして、本発明によれば平面的
な画像に基づいて薄板エッジ迄の距離を判別することが
できるため、制御対象であるアクチュエータを特定する
ことができ、精度の良い制御動作を行うことができる。
【0118】尚、本実施例ではカメラ7のピントを手前
のエッジに合わせて調整しているが、奥のエッジに合わ
せて調整している場合でも同様に処理することができ
る。但しこの場合は、エッジの画像の微分値が大きい場
合はそのエッジは奥のエッジを表し、エッジの画像の微
分値が小さい場合はそのエッジは手前のエッジを表して
いると判断することになる。
【0119】さらに交点16bにカメラ7のピントを合
わせるようにしてもよい。この場合、交点16aが手前
エッジと奥エッジの何れを示すのかが判断しにくくな
る。そこで、アクチュエータの制御としては手前奥の両
エッジが同様な位置にあると仮定して手前と奥の両アク
チュエータに同様な制御信号を出力するか、両アクチュ
エータを一方づつ制御してみて、最終的には交点16
a、16b間の距離が短くなったときの制御に固定する
ようにしてもよい。
【0120】また、本実施例の画像濃度は、白黒グレー
スケールの256階調に限るものではなく、カラーRG
B表現の各色の色階調など、画像のピントの状態を表せ
るものであれば用いることが可能である。
【0121】図17は、薄板の上流方向から見た薄板の
理想的走行面と撮像装置との配置を示す図である。ここ
では撮像装置はカメラ7である。撮像装置は、一般的に
複数または単数のレンズを有するカメラ7を用いること
ができ、カメラ7の受光部分はCCDやPSDなど、映
像が捕らえられるものであれば何でも良い。あるいは、
カメラ7に限らず、0°より大きい画角を有して扇状に
レーザ光を発光するレーザ距離センサなども用いること
ができる。
【0122】図中、視野の両端から発せられた主光線を
破線で図示してある。主光線は、視野内の各位置から発
せられ、レンズに入射し屈折した後、開き絞りの中心を
通るような直線で表されるが、開き絞りのレンズによる
像(入射瞳)を考えれば、視野内の各位置と入射瞳の中
心をレンズの屈折を考えずに直接結んだ直線に他ならな
い。即ち、視野内の各点からレンズに到達するまでの主
光線を延長した直線は、仮想的な一点を必ず通過する。
ここでは、その点を「扇型視野中心」17と呼ぶことと
する。また、このように、視野内の各点からの主光線が
互いに平行でなく、一点で交わるような受光光学系とな
っていることを「0°より大きい画角を有する」と表現
することにする。
【0123】ここで、薄板の理想的走行面18の板幅方
向延長線が、扇状視野中心17を通過するようにカメラ
7を配置する。このとき、延長線とカメラ7の光軸とが
平行である必要は無く、図18のように延長線が扇状視
野中心17を通過しさえすればよい。このとき撮影画像
上での投影幅は画像の量子化誤差の範囲内で常に一定の
幅となる。もし図19のように延長線とカメラ7の光軸
が平行だったとしても、延長線が扇状視野中心17から
ずれてしまうと、薄板の理想的走行面18は撮影画像上
で大きな誤差、即ち大きな幅を持ってしまい計測精度が
落ちることになる。
【0124】図20は本発明に係る薄板製造方法の実施
の形態が適用される製造ラインを説明する構成図であ
る。尚、同図において、前述の実施の形態と同一の部分
には同一の番号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0125】本発明が適用される溶融亜鉛鍍金薄板製造
ラインには、薄板1を移送するための駆動ロール21、
駆動ロールの回転速度を制御する速度制御装置22、薄
板に付着した溶融金属の量を絞るためのワイピングノズ
ル20、このワイピングノズル20の間隔を調整する間
隔調整装置23、ワイピングノズル20から噴出するガ
スの流量を制御するガス量制御装置24、位置センサ
2、位置センサ2の測定値を出力するセンサ出力装置2
5、この位置センサ2からの信号に基づいて制御信号を
発生する制御器3及びこの制御信号によって薄板の形状
を変化させる複数の電磁石5が備えられている。
【0126】以上の構成の溶融亜鉛鍍金薄板製造ライン
において、製造ラインの速度を増速する方法を説明す
る。薄板1の形状は前述の薄板形状制御装置の働きによ
って制御されているため、制御結果はセンサ出力装置2
5の測定値である反り量を確認することで把握できる。
【0127】先ず、薄板1が制御された状態での反り量
を確認し、その結果に基づいてワイピングノズル20の
間隔を間隔調整装置23によって薄板と接触しない間隔
まで接近させる。ワイピングノズル20の間隔を接近さ
せることによって鍍金付着量を絞り取る能力がアップす
るため、その能力増に対応した値だけ薄板の通板速度を
増加することが可能となる。
【0128】具体的には、ワイピングノズル20の間
隔、ワイピングガス量及び鍍金付着量と製造ラインの速
度を対応させた基準テーブルに基づいて製造ライン速度
を決定し、速度制御装置22を操作して速度を変更す
る。
【0129】次に、前述の構成の溶融亜鉛鍍金薄板製造
ラインにおいて、スプラッシュ欠陥を低減する方法を説
明する。薄板1の形状は前述の薄板形状制御装置の働き
によって制御されているため、制御結果はセンサ出力装
置25の測定値である反り量を確認することで把握でき
る。
【0130】先ず、薄板1が制御された状態での反り量
を確認し、その結果に基づいてワイピングノズル20の
間隔を間隔調整装置23によって薄板と接触しない間隔
まで接近させる。ワイピングノズル20の間隔を接近さ
せることによって鍍金付着量を絞り取る能力がアップす
るため、その能力増に対応した値だけワイピングガス量
を低減することが可能となる。
【0131】具体的には、ワイピングノズル20の間
隔、製造ラインの速度及び鍍金付着量とワイピングガス
量を対応させた基準テーブルに基づいてワイピングガス
量を決定し、ガス量制御装置24を操作してガス量を変
更する。
【0132】以上の薄板製造方法によれば、薄板制御装
置と組み合わせて鍍金薄板の増産を図り、また品質向上
を図ることができる。
【0133】図21は本発明の薄板形状制御装置を薄板
の塗装ラインに適用した例を示す図である。
【0134】前工程から搬送された薄板30は、先ず前
処理炉31において薄板表面の油脂、可燃性物質などを
燃焼除去した後、コータ32において表裏面に塗装が行
われる。続いて塗料を乾燥させるためオーブン33内で
加熱され、その後コイルに巻き取られて出荷される。
【0135】以上の構成のプロセスでは、コータ32に
よるコーティングからオーブン33を出るまでは、塗料
が乾燥していないため、移動する薄板を支えてガイドす
るロールは設けられていない。従って、オーブン33内
において、薄板に反りなどが発生した場合、乾燥ムラに
よる品質低下を生ずることがあった。しかしながらオー
ブン33内は高温であり、従来技術による薄板の反りを
測定する計測器をオーブン内に設置するには環境対策が
必要であることから、その実施が困難であった。
【0136】本適用例では、オーブン33の一部を透明
な耐熱材で構成し、その耐熱材を通して側面から薄板の
反り量を計測し、その計測結果に基づいてオーブン33
の前後に設置した非接触の形状矯正装置により薄板の形
状を制御するように構成してある。
【0137】このように本発明は、薄板の製造ラインや
処理ラインについても広く適用することができる。
【0138】尚、本発明は以下のような各形態において
実施することができる。
【0139】(1)金属を溶融加熱させた容器内に薄板
を通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する鍍金薄板製造
方法において、前記薄板の一方の側面に配置した投光器
から平行光を出射し、前記薄板の前記投光器に対向する
他方の側面に配置した受光器で、前記投光器からの前記
薄板の影である投影形状を受光し、この受光器で受光し
た投影形状が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直
線と交わる2点の位置を求め、前記求めた2点の位置を
各々所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、
この制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接
触で矯正する。
【0140】(2)薄板を金属を溶融加熱させた容器内
に通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する薄板製造方法
において、前記薄板の側面に配置した撮像装置で該薄板
の側面の映像を撮影し、前記撮像装置で撮影した該薄板
の映像が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と
交わる2点の位置を求め、 前記求めた2点の位置を各
々所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、こ
の制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接触
で矯正する。
【0141】(3)薄板を金属を溶融加熱させた容器内
に通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する薄板製造方法
において、前記薄板の一方の側面に配置した投光器から
平行光を出射し、前記薄板の前記投光器に対向する他方
の側面に配置した受光器で、前記投光器からの前記薄板
の影である投影形状を受光し、この受光器で受光した投
影形状が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と
交わる2点の位置を求め、前記求めた2点の位置を各々
所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、この
制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接触で
矯正し、この形状矯正結果に基づいて前記鍍金の付着量
を調整するワイピングノズルの間隔を変更し、この変更
したワイピングノズルの間隔に基づいて前記薄板の通板
速度を変更する。
【0142】(4)薄板を金属を溶融加熱させた容器内
に通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する薄板製造方法
において、前記薄板の側面に配置した撮像装置で該薄板
の側面の映像を撮影し、前記撮像装置で撮影した該薄板
の映像が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と
交わる2点の位置を求め、前記求めた2点の位置を各々
所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、この
制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接触で
矯正し、この形状矯正結果に基づいて前記鍍金の付着量
を調整するワイピングノズルの間隔を変更し、この変更
したワイピングノズルの間隔に基づいて前記薄板の通板
速度を変更する。
【0143】(5)薄板を金属を溶融加熱させた容器内
に通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する薄板製造方法
において、前記薄板の一方の側面に配置した投光器から
平行光を出射し、前記薄板の前記投光器に対向する他方
の側面に配置した受光器で、前記投光器からの前記薄板
の影である投影形状を受光し、この受光器で受光した投
影形状が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と
交わる2点の位置を求め、前記求めた2点の位置を各々
所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、この
制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接触で
矯正し、この形状矯正結果に基づいて前記鍍金の付着量
を調整するワイピングノズルの間隔を変更し、この変更
したワイピングノズルの間隔に基づいて前記ワイピング
ノズルから噴出するワイピングガスの量を変更する。
【0144】(6)薄板を金属を溶融加熱させた容器内
に通板し、この薄板の反りを含む形状を矯正しながらワ
イピングノズルからワイピングガスを噴出して金属の付
着量を調整して鍍金された薄板を製造する薄板製造方法
において、前記薄板の側面に配置した撮像装置で該薄板
の側面の映像を撮影し、前記撮像装置で撮影した該薄板
の映像が前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と
交わる2点の位置を求め、前記求めた2点の位置を各々
所定の位置に移動させるように制御信号を出力し、この
制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を非接触で
矯正し、この形状矯正結果に基づいて前記鍍金の付着量
を調整するワイピングノズルの間隔を変更し、この変更
したワイピングノズルの間隔に基づいて前記ワイピング
ノズルから噴出するワイピングガスの量を変更する。
【0145】また、本発明は以下のような各形態の制御
装置として構成することができる。
【0146】(1)薄板の製造ラインまたは処理ライン
に設置されてオンラインで該走行中の薄板の反りを含む
形状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の薄板
の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記薄板
の一方の側面に配置され、平行光を出射する投光器と、
前記薄板の前記投光器に対向する他方の側面に配置さ
れ、前記投光器から前記薄板の影である投影形状を受光
する受光器と、この受光器で受光した投影形状が前記薄
板の走行面に垂直な方向に引いた直線と交わる2点の位
置を求める処理装置と、前記処理装置で求めた2点の位
置を各々所定の位置に移動させるように制御信号を出力
する制御器と、この制御器からの信号に基づいて前記走
行中の薄板の形状を非接触で矯正するそれぞれ前記薄板
の表面側と裏面側に対向して配置された矯正装置とを備
えた薄板形状制御装置。
【0147】(2)薄板の製造ラインまたは処理ライン
に設置されてオンラインで該走行中の薄板の反りを含む
形状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の薄板
の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記薄板
の一方の側面に配置され、平行光を出射する投光器と、
前記薄板の前記投光器に対向する他方の側面に配置さ
れ、前記投光器から前記薄板の影である投影形状を受光
する受光器と、この受光器で受光した投影形状が前記薄
板の走行面に垂直な方向に引いた直線と交わる2点の位
置を求める処理装置と、前記処理装置で求めた2点の位
置を各々所定の位置に移動させるように制御信号を出力
する制御器と、この制御器からの信号に基づいて前記走
行中の薄板の形状を非接触で矯正するそれぞれ前記薄板
の表面側あるいは裏面側に配置された矯正装置とを備え
た薄板形状制御装置。
【0148】(3)薄板の製造ラインまたは処理ライン
に設置されてオンラインで該走行中の薄板の反りを含む
形状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の薄板
の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記薄板
の側面に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮
像装置と、前記撮像装置で撮影した該薄板の映像が前記
薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と交わる2点の
位置を求める処理装置と、前記処理装置で求めた2点の
位置を各々所定の位置に移動させるように制御信号を出
力する制御器と、この制御器からの信号に基づいて前記
走行中の薄板の形状を非接触で矯正するそれぞれ前記薄
板の表面側と裏面側に対向して配置された矯正装置とを
備えた薄板形状制御装置。
【0149】(4)薄板の製造ラインまたは処理ライン
に設置されてオンラインで該走行中の薄板の反りを含む
形状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の薄板
の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記薄板
の側面に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮
像装置と、前記撮像装置で撮影した該薄板の映像が前記
薄板の走行面に垂直な方向に引いた直線と交わる2点の
位置を求める処理装置と、前記処理装置で求めた2点の
位置を各々所定の位置に移動させるように制御信号を出
力する制御器と、この制御器からの信号に基づいて前記
走行中の薄板の形状を非接触で矯正するそれぞれ前記薄
板の表面側あるいは裏面側に配置された矯正装置とを備
えた薄板形状制御装置。
【0150】(5)帯状鋼板にワイピングノズルからワ
イピングガスを噴出させることで鍍金の付着量を調整す
る気体絞り装置を備えた連続溶融亜鉛鍍金ラインに設置
されてオンラインで該走行中の帯状鋼板の反りを含む形
状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の帯状鋼
板の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記帯
状鋼板の側面に配置されワイピングガスと衝突している
部位の該帯状鋼板の側面からの映像を撮影する前記ワイ
ピングノズルが設置されたライン上の位置と異なるライ
ン上の位置に設置された撮像装置と、前記撮像装置で撮
影した該帯状鋼板の映像が前記帯状鋼板の走行面に垂直
な方向に引いた直線と交わる2点の位置を求める処理装
置と、前記処理装置で求めた2点の位置を各々所定の位
置に移動させるように制御信号を出力する制御器と、こ
の制御器からの信号に基づいて前記走行中の帯状鋼板の
形状を非接触で矯正する矯正装置とを備えた薄板形状制
御装置。
【0151】(6)薄板の製造ラインまたは処理ライン
に設置されてオンラインで該走行中の薄板の反りを含む
形状を非接触で測定し、かつ非接触で前記走行中の薄板
の形状を矯正する薄板形状制御装置であって、前記薄板
の側面に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮
像装置と、前記撮像装置で撮影した該薄板の映像と薄板
のエッジの側面の映像とが前記薄板の走行面に垂直な方
向に引いた直線と交わる3点の位置を求める処理装置
と、前記処理装置で求めた3点の位置を各々所定の位置
に移動させるように制御信号を出力する制御器と、この
制御器からの信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を
非接触で矯正する矯正装置とを備えた薄板形状制御装
置。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄板形状
制御装置は、薄板の側方から非接触で薄板の反りを測定
し、その値に基づいて形状を制御するよう構成されてい
るため、既存設備との干渉を回避して本来矯正すべき位
置での形状制御を行うことができる。
【0153】また、本発明の薄板形状制御装置によれば
矯正装置を両側に設けなくても片側に設置して形状制御
ができるため、矯正装置の設置台数を削減することがで
きる。
【0154】また、本発明の鍍金薄板製造方法は、前記
薄板形状制御装置を使用することで鍍金薄板の増産を図
り、品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄板形状制御装置の第1の実施の
形態を示す構成図。
【図2】薄板の上流方向から見た位置センサと電磁石の
配置を示す図。
【図3】制御器の制御内容を示す流れ図。
【図4】電磁石の出力と薄板の反り量の変化を示すタイ
ムチャート。
【図5】本発明に係る薄板形状制御装置の第2の実施の
形態を示す構成図。
【図6】薄板の上流方向から見たカメラと電磁石の配置
を示す図。
【図7】カメラで撮影した薄板の側面からの画像を示す
図。
【図8】本発明に係る薄板形状制御装置の第3の実施形
態の構成を説明する図。
【図9】本発明に係る薄板形状制御装置の第4の実施の
形態の構成を説明する図。
【図10】本発明に係る薄板形状制御装置の第5の実施
の形態の構成を説明する図。
【図11】本発明の第5の実施の形態における形状制御
原理を説明する図。
【図12】薄板の上流方向から見たカメラと電磁石の配
置を示す図。
【図13】本発明に係る薄板形状制御装置の制御内容を
示す流れ図。
【図14】本発明に係る薄板形状制御装置の第6の実施
の形態の構成を説明する図。
【図15】処理装置の処理方法を説明する図。
【図16】薄板形状制御装置の制御内容を示すフロー
図。
【図17】薄板の上流方向から見た薄板の理想的走行面
と撮像装置との配置を示す図。
【図18】薄板の上流方向から見た薄板の理想的走行面
と撮像装置との配置を示す図。
【図19】薄板の上流方向から見た薄板の理想的走行面
と撮像装置との配置を示す図。
【図20】本発明に係る薄板製造方法の実施の形態を説
明する構成図。
【図21】本発明である薄板形状制御装置を薄板の塗装
ラインに適用した例を示す図。
【図22】溶融亜鉛鍍金薄板の製造ラインの構成を示す
図。
【図23】薄板の上流方向から見たワイピングノズルと
薄板の位置関係を示す図。
【図24】従来の薄板形状制御装置の構成を説明する
図。
【図25】位置センサの配置を示す図。
【符号の説明】
1…薄板 2…位置センサ 2a…投光器 2b…受光器 3…制御器 4…増幅器 5…電磁石 7…カメラ 8…処理装置 8a…画像濃度演算部 8b…形状計算部 9…エッジの側面 12…流体圧力パッド 16…走行面に垂直な直線 16a…交点 16b…交点 17…扇状視野中心 18…走行面 20…ワイピングノズル 22…速度制御装置 23…間隔調整装置 24…ガス量制御装置 25…センサ出力装置 72…溶融亜鉛ポット 73…ワイピングノズル 77…ワイピングガス 78…位置センサ 79…電磁石
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 2/40 G01B 11/24 M (72)発明者 蒲 昭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 深谷 賢 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 壁矢 和久 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA12 AA46 BB13 CC06 GG01 HH02 HH03 JJ03 JJ26 QQ13 QQ29 4E003 AA02 DA00 4K027 AA02 AA22 AB42 AC52 AD22 AD24 AD29 AE17 AE24 AE35

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板製造ラインまたは薄板処理ライン上
    の薄板側面に配置され、オンラインで走行中の薄板の反
    りを含む形状を当該薄板の側面から非接触で測定する光
    学的測定手段と、 前記光学的測定手段の測定結果に基づいて、当該走行中
    の薄板の反り量を低減させるように、薄板形状を非接触
    で矯正する矯正手段とを備えたことを特徴とする薄板形
    状制御装置。
  2. 【請求項2】 前記光学的測定手段は、前記薄板の一方
    の側面に配置され、平行光を出射する投光器と、前記薄
    板の前記投光器に対向する他方の側面に配置され、前記
    投光器から前記薄板の影である投影形状を受光する受光
    器とから構成されることを特徴とする請求項1記載の薄
    板形状制御装置。
  3. 【請求項3】 前記光学的測定手段は、前記薄板の側面
    に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮像手段
    から構成されることを特徴とする請求項1記載の薄板形
    状制御装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像手段は、その扇状視野中心点が
    前記薄板の走行面の板幅方向延長面上に位置するように
    配置されることを特徴とする請求項3に記載の薄板形状
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記矯正手段は、前記光学的測定手段の
    測定結果に基づき、前記薄板の走行面に垂直な方向に引
    いた直線上で最も離れる当該薄板の2点を求める処理手
    段と、前記2点を近づけるように制御信号を出力する制
    御手段と、この制御手段からの信号に基づいて前記走行
    中の薄板の形状を非接触で矯正する矯正装置とから構成
    されることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一
    項記載の薄板形状制御装置。
  6. 【請求項6】 前記矯正手段は、前記光学的測定手段に
    より撮像された画像に基づき、前記薄板の走行面に垂直
    な方向に引いた直線上における画像濃度の一回微分値又
    は複数回微分値を求める微分手段と、前記微分手段によ
    り得られた微分値の2ヶ所のピーク位置を、前記直線上
    で最も離れる薄板の2点であると判定する判定手段と、
    前記2点を近づけるように制御信号を出力する制御手段
    と、この制御信号に基づいて前記走行中の薄板の形状を
    非接触で矯正する矯正装置とから構成されることを特徴
    とする請求項3または4に記載の薄板形状制御装置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段は、微分値のピーク位置高
    さに基づいて、検出された2点が鋼板幅方向の中心近傍
    であるか、撮像手段側端であるか、あるいは撮像手段反
    対側端であるかをそれぞれ判別するとともに、前記制御
    手段は、前記2点がそれぞれ何れの位置にあるかに対応
    して制御内容を決定することを特徴とする請求項6に記
    載の薄板形状制御装置。
  8. 【請求項8】 前記矯正手段は、矯正装置として、前記
    薄板を吸引する電磁石を有することを特徴とする請求項
    1乃至7のうち何れか一項記載の薄板形状制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電磁石は、薄板幅方向における中央
    部近傍に配置される1以上の第1の電磁石と、この第1
    の電磁石と薄板を挟みかつ薄板幅方向の両端部近傍に配
    置されるそれぞれ1以上の第2及び第3の電磁石とから
    なることを特徴とする請求項8記載の薄板形状制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記矯正手段は、矯正装置として、流
    体を噴出して前記薄板を押出す流体圧力パッドを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のうち何れか一項記載
    の薄板形状制御装置。
  11. 【請求項11】 前記製造ライン又は処理ラインは、溶
    融亜鉛付着後にその亜鉛の付着量を調整する付着亜鉛除
    去装置を備えた連続溶融亜鉛メッキラインであり、 前記光学的測定手段は、前記付着亜鉛除去装置により亜
    鉛付着量が調整される薄板部位の近傍を測定するよう設
    けられることを特徴とする請求項1乃至10のうち何れ
    か一項記載の薄板形状制御装置。
  12. 【請求項12】 前記付着亜鉛除去装置は、気体を薄板
    に吹き付けて亜鉛付着量を調整するワイピングガス噴出
    装置であることを特徴とする請求項11記載の薄板形状
    制御装置。
  13. 【請求項13】 薄板製造ラインまたは薄板処理ライン
    上の薄板側面に配置され、オンラインで走行中の薄板の
    反りを含む形状を当該薄板の側面から非接触で測定する
    光学的測定手段からなる薄板形状測定装置。
  14. 【請求項14】 前記製造ライン又は処理ラインは、溶
    融亜鉛付着後にその亜鉛の付着量を調整する付着亜鉛除
    去装置を備えた連続溶融亜鉛メッキラインであり、 前記光学的測定手段は、前記付着亜鉛除去装置により亜
    鉛付着量が調整される薄板部位の近傍を測定するよう設
    けられることを特徴とする請求項13記載の薄板形状測
    定装置。
  15. 【請求項15】 前記光学的測定手段は、前記薄板の一
    方の側面に配置され、平行光を出射する投光器と、前記
    薄板の前記投光器に対向する他方の側面に配置され、前
    記投光器から前記薄板の影である投影形状を受光する受
    光器とから構成されることを特徴とする請求項13又は
    14記載の薄板形状測定装置。
  16. 【請求項16】 前記光学的測定手段は、前記薄板の側
    面に配置され該薄板の側面からの映像を撮影する撮像手
    段から構成されることを特徴とする請求項13又は14
    記載の薄板形状測定装置。
  17. 【請求項17】 前記撮像手段は、その扇状視野中心点
    が前記薄板の走行面の板幅方向延長面上に位置するよう
    に配置されることを特徴とする請求項16に記載の薄板
    形状測定装置。
  18. 【請求項18】 前記光学的測定手段により撮像された
    画像に基づき、前記薄板の走行面に垂直な方向に引いた
    直線上における画像濃度の一回微分値又は複数回微分値
    を求める微分手段と、前記微分手段により得られた微分
    値の2ヶ所のピーク位置を、前記直線上で最も離れる薄
    板の2点であると判定する判定手段とを備えたことを特
    徴とする請求項16又は17に記載の薄板形状測定装
    置。
  19. 【請求項19】 鍍金する金属を溶融加熱させた容器内
    に、薄板を通板させる金属付着工程と、 前記金属付着工程で鍍金金属を付着させた薄板の側面か
    ら、光学的測定手段により、走行中の当該薄板の反りを
    含む形状を非接触で測定する測定工程と、 前記測定工程における測定結果に基づいて、走行中の薄
    板の反り量を低減させるように、薄板形状を非接触で矯
    正する矯正工程と、 前記矯正工程にて反りを矯正させた薄板に対し、ワイピ
    ングノズルからワイピングガスを噴出して金属付着量を
    調整するワイピング工程とを有することを特徴とする鍍
    金薄板の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記矯正工程において矯正されるべき
    反り低減量に対応させて、前記ワイピングノズルの間隔
    を狭めるように設定し、 前記ワイピングノズルの間隔を狭めたことに対応させ
    て、前記ワイピングガスの噴出量を低減させることを特
    徴とする請求項19記載の鍍金薄板の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記矯正工程において矯正されるべき
    反り低減量に対応させて、前記ワイピングノズルの間隔
    を狭めるように設定し、 前記ワイピングノズルの間隔を狭めたことに対応させ
    て、前記薄板の走行速度を増速させることを特徴とする
    請求項19又は20記載の鍍金薄板の製造方法。
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