JP3578139B2 - 金属帯形状制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オンラインで金属帯の反りなどの形状を非接触で測定して非接触で前記金属帯の形状を矯正する金属帯形状制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属帯を製造するラインにおいて、その金属帯の形状を反りの無い状態に保つことは、金属帯の品質を良くするばかりでなく、その製造ラインの能率を向上させることにもつながる重要な要素である。
【0003】
図12は、溶融亜鉛鍍金金属帯の製造ラインの構成を示す図である。
【0004】
前工程から搬送された金属帯70は、先ず加熱炉71において焼鈍及び表面の還元処理をされた後、溶融亜鉛ポット72内に浸漬しながら通板されその表面に溶融亜鉛が付着する。
【0005】
そして、溶融亜鉛ポット72後に設置されてあるワイピングノズル73から噴出するガスにより、金属帯に付着した鍍金を絞り取ることで鍍金付着量の調整が行われる。
【0006】
続くプロセスである合金化炉74においては金属帯のFeと亜鉛の合金化層を形成し、冷却帯75において冷却し、化成処理76で特殊の防錆、耐食処理を施し、コイルに巻き取られて出荷される。なお、合金化する場合には化成処理を行わない場合も多い。
【0007】
図13は、金属帯の上流方向から見たワイピングノズルと金属帯の位置関係を示す図である。
【0008】
ワイピングノズル73からはワイピングガス77が金属帯70の表裏に板幅方向に均一に圧力がかかるようにスリット状に噴出されている。従って、図13に示すように金属帯70が反っている場合には、金属帯との距離などが異なるためワイピングガスの圧力が均一とならず、金属帯の幅方向に付着量のムラが発生することになる。
【0009】
この問題点の解決方法として、電磁石を用いて非接触で金属帯の形状を矯正する技術が知られている。
【0010】
図14は従来の金属帯形状制御装置の構成を説明する図である。
【0011】
この技術は、金属帯70の幅方向に設置された非接触の位置センサ78で金属帯の形状を測定し、同じく金属帯70の幅方向に設置された電磁石79を用いて金属帯70に対して吸引力80を与えることで、金属帯70の反りなどの形状不良を矯正しようとするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術を実機の金属帯の形状制御に適用する際には、製造ラインまたは処理ラインにおいて、制御対象である金属帯70の幅が変更される場合及び金属帯70が通板中に蛇行する場合にも対応できるように制御装置が構成されていなければならない。
【0013】
図15は従来の金属帯形状制御装置の他の構成例を示す図である。
【0014】
本実施例では、複数個の電磁石79を架台81上に配置し、架台81を金属帯70の幅方向に移動させることで、金属帯70の蛇行に対応させるように構成している。
【0015】
しかしながら、この構成では架台81の移動機構及び移動機構の制御装置が必要となりその設備化のためのコストを要する。
【0016】
また、電磁石79を移動させることで、本環境において発生して装置に堆積しているZn粉が飛散する結果、そのZn粉が金属帯70に付着して金属帯70の品質の劣化(不良品の発生)を生じさせ易くなる。
【0017】
更に、四百数十度の溶融亜鉛の存在する環境下において移動機構を設けることは、熱の影響によって移動機構の故障などを発生させる可能性が高いという問題がある。
【0018】
図16は従来の金属帯形状制御装置の他の構成例を示す図である。
【0019】
本実施例では、通板される金属帯70の最大幅を含む領域に表裏一対の電磁石79を複数台並べ、蛇行と幅変更に応じて金属帯70を制御する電磁石79を切替えて使用するように構成している。
【0020】
しかしながら、この構成では電磁石79を多数設置するため、電磁石79の設備費用のみならず、電磁石79の重量に耐え得る構造の設置台を設けなければならず多額のコストを要するという問題点がある。
【0021】
このように、従来技術を実機に適用しようとした場合には、電磁石の設置に要する費用を低減することが必要となる。
【0022】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、金属帯70の蛇行と幅変更に対応することのできる安価な金属帯形状制御装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するための本発明は、合金化溶融亜鉛めっき金属帯の製造ラインに設けられるとともに、接触ロールの通過によりその断面が略C状に反った金属帯を形状制御する合金化溶融亜鉛めっき金属帯用の形状制御装置であって、金属帯が前記接触ロールから離れて拘束力がなくなった位置における、金属帯の前記接触ロールとの接触側及びその反対側の応力分布から得られた略C状反りの反り方向に対応して設置されたものであり、前記略C状に突出した側の反対側における帯幅方向の中央部付近に設けられ、かつ1以上の電磁石を含む第1の電磁石群と、前記応力分布から得られた略C状反りの反り方向に対応して設置されたものであり、前記略C状に突出した側に、その帯幅方向の中央部を挟む位置2箇所に設けられ、かつそれぞれ1以上の電磁石を含む第2及び第3の電磁石群と、前記第1乃至第3の電磁石群により前記略C状の反りを低減させるように前記金属帯を形状制御する制御装置と、を備えた。
【0024】
また本発明は、上記記載の発明である合金化溶融亜鉛めっき金属帯用の形状制御装置であって、前記金属帯が電磁石を通過した後の位置で、前記金属帯における一面又は表裏両面に対して接触する1本または2本の振動抑制ロールを備えた。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態に係る金属帯形状制御装置の構成を示す図である。
【0035】
本金属帯形状制御装置は、図中上方に移動する金属帯1の幅方向に配された位置センサ2、この位置センサ2からの信号を受けて制御信号を出力する制御器3、制御信号を出力する先を切替える切替器4及び切替器4によって選択され制御器3からの制御信号によって金属帯の形状を矯正する複数の電磁石5で構成されている。
【0036】
図2は金属帯1の上流方向から見た電磁石5の配置を示す図である。
【0037】
電磁石5は主として、金属帯1の凹面側の中央部領域6a、金属帯1の凸面側の一方の端部領域6b及び金属帯1の凸面側の他方の端部領域6cの3つの領域にそれぞれ配置されている。
【0038】
いま、生産最大幅をもつ金属帯1が蛇行をしながらラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最大通板可能領域をWaとし、生産最小幅をもつ金属帯1が蛇行をしながらラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最小通板可能領域をWbとする。
【0039】
前記中央部領域6aはWbで定義される領域内に設けられ、この中央部領域6aには一台以上の電磁石群5aを設置する。また、前記端部領域6b、6cはWaで定義される領域からWbで定義される領域を除く両端の領域に設けられ、この端部領域6b、6cにはそれぞれ複数個の電磁石を配置した電磁石群5b、5cを設置する。
【0040】
更に、最小板幅の形状制御を行うため、Wbで定義される領域の金属帯1の凸面側の両端部に、それぞれ一台ずつ電磁石5d、5eを設置する。尚、以下の説明では電磁石5dは電磁石群5bに含め、電磁石5eは電磁石群5cに含めて説明する。
【0041】
図3は金属帯1に反りが発生する原因を説明する図である。
【0042】
溶融亜鉛ポット内に設置されてあるロール7によって金属帯1がロール接触時に曲げられた後、ロール7から離れるときに曲げ戻される応力を受けることで、金属帯1の表裏面にはロール7の曲げと曲げ戻しによって長手方向と幅方向共に引っ張り応力と圧縮応力を受けることになる。
【0043】
ロール7から離れる直前の位置8では、ロール7と接触している金属帯1の面に引っ張り応力8a、その反対の面に圧縮応力8bが作用している。
【0044】
従って、金属帯1がロールから離れて拘束力がなくなった位置9では、ロール7と接触している金属帯1の面で引っ張り応力が開放され元に戻ろうとする力9aが働き、その反対の面では圧縮応力が開放され元に戻ろうとする力9bが働くため、その応力分布によって金属帯1の断面が略C状となる反りが発生すると考えられている。
【0045】
このため、金属帯製造ラインまたは金属帯処理ラインなどで搬送される金属帯1がロールによって曲げと曲げ戻しを受けるプロセスでは前述のような反りは常に発生する可能性があり、また反りなどが発生する場合、反りの発生メカニズムから考察するとその反りの方向はロールの配置等の各々のラインの特性によって定まっていることが多い。
【0046】
従って、電磁石を配置する際には、予め定まった反りの形状に適した位置に設置することが可能となる。本電磁石の配置はこの知見と考察に基づいて構成したものである。
【0047】
即ち、電磁石は金属帯1の表面と裏面に全面にわたって配置する必要はなく、略C状に突出した側と反対側の帯幅方向の中央部付近に第1の電磁石群を設け、略C状に突出した側の帯幅方向の中央部を挟む位置2箇所に第2及び第3の電磁石群を配置し、各々の電磁石群の吸引力を金属帯1に作用させることで略C状の反り形状を平坦な形状に制御することが可能となる。
【0048】
次に、以上の構成の金属帯形状制御装置の動作を説明する。
【0049】
金属帯1を製造する際、オペレータは位置センサ2の位置を製造する金属帯の幅に合わせて変更する。具体的には、位置センサ2が金属帯1の中央部と両端部に位置するように位置センサ2の幅方向位置を調整する。
【0050】
更に、オペレータは製造する金属帯の幅に合わせて、形状制御を行う電磁石をそれぞれの電磁石群5a、5b、5cから1台以上選択する。1台以上選択としたのは、反りを矯正する場合には、電磁力を及ぼすべき範囲を対象材の厚みなどの属性に応じて適切に設定できるようにするためであり、一台のみの電磁石を選択することに限定するものではない。オペレータがこの選択結果に基づいて切替器4を操作すると選択された電磁石に制御信号が送られるように切替器4内部の回路が切替えられる。
【0051】
以上のように構成された装置では、位置センサ2で測定した金属帯1の位置信号は制御器3に入力されて制御演算が行われ、その結果の制御信号が切替器4を介して選択された電磁石5に送られることで形状制御が行われる。
【0052】
尚、金属帯1が蛇行した場合には、オペレータが蛇行を目視などで確認し、位置センサ2の再調整と電磁石5の再選択を行った後、形状制御を再開すれば良い。
【0053】
ここで、切替器4の切替え方法は自動と手動の何れの方法によっても構成することができる。例えば自動で切替える場合は、金属帯の幅または蛇行の発生を自動で検出し、その幅に対応して予め定められたパターンに従って電磁石を選択するように構成すれば良い。
【0054】
このような構成の金属帯形状制御装置によれば電磁石の設置台数を従来の約半数以下と大幅に減少させることができる。
【0055】
尚、電磁石5の制御は、制御器3を用いた自動処理でなくても、オペレータによる手動操作で実現することができる。この場合、オペレータは位置センサ2の出力を表示器(図示していない)により監視しながら、形状を矯正するように電磁石5を操作することで所望の結果を得ることができる。
【0056】
従来技術の構成では電磁石5が隙間無く配置されていたためオペレータによる目視観察が阻害されていたが、本構成では電磁石の数が減少したことに伴い、監視が容易に行えることから手動操作が可能となったものである。
【0057】
また、本実施例では電磁石5を用いて金属帯の形状を制御したが、電磁石5の代わりに流体圧力パッドを用いて構成することもできる。流体圧力パッドはその吹き出し口より流体を噴出する構造を有しており、その噴出する流体の圧力により金属帯1を押し付けて形状を矯正するものである。
【0058】
電磁石5が金属帯を吸引する作用を及ぼすものであるのに対して、流体圧力パッドは金属帯を押出す作用を及ぼす点が異なるのみであるため、流体圧力パッドの設置位置と電磁石5の設置位置が、金属帯1に対して面対称となる位置に流体圧力パッドを配置することによって同様の形状制御を行うことができる。
【0059】
流体圧力パッドを用いて構成することで、磁石が使えない環境や対象、例えば対象物が強磁性体でない場合であっても、本制御装置を適用することができる。
【0060】
但し、電磁石と流体圧力パッドを比較すると、本発明を実現する上では電磁石の方が好ましい。その理由は次の通りである。▲1▼空力アクチュエータを溶融金属浴上で使用すると、気流により金属帯が不必要に冷却され、品質上の問題が生じ得る。▲2▼電磁石に比べ装置が大きく、ワイピングノズル11直上への設置は困難となる。また、配管や送風機もスペースを取るため現実の実施が難しい。▲3▼電磁石に比べ所要電力が大きく、ランニングコストが高くなる。
【0061】
図4は本発明に係る形状制御装置の第2の実施の形態を示す構成図である。尚、同図において図1または図2と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0062】
本形状制御装置は、図中上方に移動する金属帯1の側面に配された形状センサ10、この形状センサ10からの計測信号を受けて制御演算を行い制御信号を出力する制御器3、制御信号を所定の位置の電磁石5に送出す切替器4及びこの制御信号によって金属帯の形状を矯正する複数の電磁石5で構成されている。
【0063】
図5は、金属帯の上流方向から見た形状センサと電磁石の配置を示す図である。
【0064】
形状センサ10は、金属帯1の側面に設置された投光器10aと対向する側面に設置された受光器10bとで構成されている。尚、図示していないが必要であればガスパージ装置を設けて撮影光路を整えるように構成する。
【0065】
また、電磁石5は図2で説明したように、金属帯1の凹面側の中央部領域6aと、金属帯1の凸面側の両端部領域6b、6cの3つの領域に配置されている。
【0066】
次に、以上の構成の形状制御装置の動作を説明する。
【0067】
投光器10aからは平行な光が出射されるが、金属帯1がこの光を遮るため受光器10b上には金属帯1の影と光が生ずる。図5に示すように、影の幅は金属帯1の反りの程度に対応して形成され、この幅は受光器2b上の影の両端点である位置X1と位置X2を観測することによって把握することができる。
【0068】
受光器2bは測定した前記位置X1と前記位置X2を制御器3に送信する。制御器3ではこの位置X1と位置X2に基づいて複数の電磁石5を制御して金属帯1の形状を矯正する。
【0069】
図6は制御器の制御内容を示す流れ図である。
【0070】
制御器3は、複数の電磁石5の内から予め定めた順序に従って、最初に制御する電磁石を選択する(S1)。次に、受光器10bから送信された位置X1と位置X2が共に所定の範囲以内にあるかどうかを調べる(S2)。両値が所定の範囲内にあれば、それは金属帯1の反り量が小さく矯正の必要が無いため制御動作は行わず初期状態で待機する。いずれかの値が所定の範囲外にあれば金属帯1の反り量が大きく矯正の必要があるため次のステップの制御動作を開始する。
【0071】
先ず、選択された電磁石5に対して、所定の制御信号を加えた出力を行う(S3)。この電磁石5への出力動作と並行して形状センサ2の出力値、即ち位置X1と位置X2を読み取り、位置X1あるいは位置X2が所定の目標値との偏差を小さくする方向に移動したかどうかを調べる(S4)。
【0072】
偏差が小さくなるように金属帯1の位置が移動した場合は、その電磁石5に所定量の制御信号を加算して出力する(S5)。
【0073】
前記出力結果、金属帯1の位置が変化しない、あるいは金属帯1の目標位置との偏差が大きくなるように金属帯1の位置が移動した場合は、その電磁石5は現在の出力で固定し変更は行わない(S6)。
【0074】
以上の手順を全ての電磁石5について実施したかどうかを調べ(S7)、全ての電磁石5について実施していなければ、次の電磁石に対して処理を行う(S8)。全ての電磁石5について実施していれば初期の状態に戻り、最初の電磁石5から同様の手順で処理を行う。
【0075】
尚、電磁石5の制御は、制御器3を用いた自動処理でなくても、オペレータによる手動操作で実現することができる。
【0076】
この場合、オペレータは受光器10bから送信された位置X1と位置X2を表示器(図示していない)により監視しながら、図6で説明した手順に従って制御器3を操作し、個々の電磁石5を制御する信号を出力させることで所望の結果を得ることができる。
【0077】
以上のように金属帯の側方から非接触で金属帯の反りを測定し、その値に基づいて制御するように形状制御装置を構成すれば、従来設備上の制約があったため測定できなかった制御しようとする部分の反りを直接測定できるため、精度良く形状を制御することができる。尚、本実施形態では形状センサ10として投光器10aと受光器10bの組み合わせを用いたが、これに代わる光学的測定装置として撮像カメラを用いてもよい。撮像カメラを用いる場合の制御の一例は以下の通りである。まず、撮像結果を画像処理して上記位置X1及びX2の位置を算出する。この位置X1、X2に基づいて図6の処理を実行する。あるいは、各電磁石5の出力調整により位置X1−X2間の距離が短くなるような適宜の制御を実行する。
【0078】
図7は、本発明に係る形状制御装置の第3の実施の形態を示す構成図である。本図では、第1、第2の実施の形態と比べて電磁石5の設置位置と設置数が異なっている。
【0079】
図3で説明したように、金属帯1の反り発生メカニズムから考察すると、金属帯1の反りの方向はロールの配置等のそれぞれのラインの特性によって定められ、そこで図7に示すラインの構成では、金属帯1の両端が溶融金属浴12内に設置されているロール7の方向に反り、金属帯1の中央部がロール7の反対方向に反った略C形状となる。
【0080】
この略C形状を平坦な形状に制御するためには、図1に示したように、略C状に突出した側と反対側の帯幅方向の中央部付近に第1の電磁石群を設け、略C状に突出した側の帯幅方向の中央部を挟む位置2箇所に第2及び第3の電磁石群を配置し、各々の電磁石群の吸引力を金属帯1に作用させれば良い。
【0081】
ところで、本図に示すラインにおいては垂直方向に移動する金属帯1にはその進行方向である垂直方向に張力が作用しているため、金属帯1がその側面から見て左右方向に変動した場合には、その金属帯1には元の位置に戻そうとする復元力が作用することになる。
【0082】
このため、金属帯1の両端部に配置した第2及び第3の電磁石群の吸引力は、金属帯1の両端部のみに局部的に作用することとなる結果、中央部に配された第1の電磁石群を作動させなくても金属帯1の略C形状を平坦にできる場合が多い。
【0083】
本実施の形態は係るラインの特性に基づいて構成するものであって、図8に示すように電磁石群を金属帯1の略C形状の突出した側の両端部のみに配置する構成としている。本実施の形態によれば、第1、第2の実施形態よりも電磁石をさらに少なくした構成であっても金属帯1の形状を平坦に制御することができる。
【0084】
図9は、本発明に係る形状制御装置の第4の実施の形態を示す構成図である。本構成では、第3の実施の形態と比べて電磁石5の後段に金属帯1をロール7と反対側の面から押さえるタッチロール13を配した点が異なっている。
【0085】
このタッチロール13は、金属帯1の振動を抑制しパスラインを安定させる目的で設置されているもので、例えば自動車用外板など合金化溶融亜鉛めっき材の製造の際に、図示していない合金化炉とともに用いられることの多い設備である。通常は、めっき直後において金属帯1と接触する設備を配置することは好ましいことではないが、合金化溶融亜鉛めっき材の製造においてはめっきの後段で合金化処理が行われるため、タッチロール13が接触する程度の影響はこの合金化処理によって目に見えない程度に消えてしまうのである。
【0086】
ここで、タッチロール13をロール7と反対側の面にのみ配置しているのは、金属帯1には電磁石5の吸引力によってロール7の側から電磁石5の側の方向に力が働いているため、この力を受ける側にタッチロール13を設けて金属帯1の振動を抑制するように拘束するためである。
【0087】
尚、タッチロール13を1本使用する形態は、この形態に限定されるものではない。電磁石5と反対側にタッチロール13を1本のみ設ける場合であっても、金属帯1に押し込むようにタッチロール13を配置することで振動抑制の効果を発揮することができる。このタッチロール13と金属帯1の接触点が振動の節となり、表裏一対のタッチロール13で押さえるのと同様な状況となるためである。即ち、金属帯1の表面又は裏面の何れの側に設けるものであってもタッチロール13を1本で構成する形態が成立する。
【0088】
本実施の形態によれば、金属帯1の振動をタッチロール13によって抑制できるため、より安定性の高い金属帯形状制御装置を提供することができる。
【0089】
図10は、本発明に係る形状制御装置の第5の実施の形態を示す構成図である。本構成では、第4の実施の形態においてタッチロール13を金属帯1の表裏面に配した点が異なっている。
【0090】
本実施の形態では、タッチロール13が金属帯1の表裏両面に接触してしまうというデメリットもあるが、より確実に金属帯1を拘束できるため、振動抑制の点では第4の実施の形態よりも優れている。
【0091】
このように、ラインの特性によっては前述の構成のタッチロール13を用いることで、金属帯1の振動も抑制できる更に安定した金属帯形状制御装置を構成することができる。
【0092】
タッチロール13の構成に関しては、金属帯1の品質の観点と操業安定性の観点の両面から最適な形態を選定すれば良い。一般に、品質上の観点では、タッチロール1本を電磁石5側に配置、タッチロール2本を配置、タッチロール1本を電磁石5と反対側に配置の順に優れている。また、操業安定性の観点では、タッチロール2本を配置、タッチロール1本を電磁石5側に配置、タッチロール1本を電磁石5と反対側に配置の順に優れている。
【0093】
本発明は、このようにロール7、電磁石5、タッチロール13の種々の組み合わせの形態の下で適用することが可能であり、金属帯1の製造形態に合せて柔軟に構成することができる。
【0094】
図11は本発明の形状制御装置を金属帯の塗装ラインに適用した例を示す図である。
【0095】
前工程から搬送された金属帯30は、先ず前処理炉31において金属帯表面の油脂、可燃性物質などを燃焼除去した後、コータ32において表裏面に塗装が行われる。続いて塗料を乾燥させるためオーブン33内で加熱され、その後コイルに巻き取られて出荷される。
【0096】
以上の構成のプロセスでは、コータ32によるコーティングからオーブン33を出るまでは、塗料が乾燥していないため、移動する金属帯を支えてガイドするロールは設けられていない。従って、オーブン33内において、金属帯に反りなどが発生した場合、乾燥ムラによる品質低下を生ずることがあった。しかしながらオーブン33内は高温であり、従来技術による金属帯の反りを測定する計測器をオーブン内に設置するには環境対策が必要であることから、その実施が困難であった。
【0097】
本適用例では、オーブン33の一部を透明な耐熱材で構成し、その耐熱材を通して側面から金属帯の反り量を計測し、その計測結果に基づいてオーブン33の前後に設置した非接触の形状矯正装置により金属帯の形状を制御するように構成してある。
【0098】
以上のように本発明は、連続溶融亜鉛鍍金ライン、塗装ライン、連続電気鍍金ライン、連続焼鈍ライン、金属帯の各種予熱炉及び熱処理炉等の、金属帯の製造ラインや処理ラインについて広く適用することができる。
【0099】
また、以上に説明した各実施の形態の構成によれば種々の効果を得ることができる。
【0100】
本発明を適用することによって、特別な設備を新たに設けることなく矯正装置の設置台数を低減することができるため、安価に金属帯形状制御装置を構成することができる。
【0101】
また、矯正装置の設置台数が低減できるため、オペレータは制御しようとする金属帯の部位を容易に目視で確認することができ、直接矯正装置を操作することができる。このため、更に安価に金属帯形状制御装置を構成することができる。
【0102】
また、金属帯の側面から金属帯の形状を測定する手段と組み合わせて装置を構成すれば、制御しようとする金属帯の部位を精度良く測定できるため、精度良く金属帯の形状を制御することができる。
【0103】
尚、本発明は次のような構成として特定することもできる。
【0104】
本発明は、金属帯の製造ラインまたは処理ラインに設置されて、オンライン走行中の金属帯の反りを含む形状を非接触で測定する測定装置と、測定装置での測定値に基づいて金属帯の形状を矯正するための信号を出力する制御装置と、制御装置から出力される信号に基づいて金属帯の形状をオンラインで矯正する矯正装置とを備えた金属帯形状制御装置であって、矯正装置は、金属帯の第1の面に対向し、生産最小幅をもつ金属帯がラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最小通板可能領域内に設置された一台以上の電磁石からなる第1の電磁石群と、金属帯の第1の面の裏面に対向し、生産最大幅をもつ金属帯がラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最大通板可能領域から最小通板可能領域を除いた領域内に設置された一台以上の電磁石からなる第2の電磁石群と、金属帯の第1の面の裏面に対向し、最小通板可能領域内の両端部分にそれぞれ一台ずつ配置された第3の電磁石群とを備えた金属帯形状制御装置である。
【0105】
また本発明は、金属帯の製造ラインまたは処理ラインに設置されて、オンライン走行中の金属帯の反りを含む形状を非接触で測定する測定装置と、測定装置での測定値に基づいて金属帯の形状を矯正するための信号を出力する制御装置と、制御装置から出力される信号に基づいて金属帯の形状をオンラインで矯正する矯正装置とを備えた金属帯形状制御装置であって、矯正装置は、金属帯の第1の面に対向し、生産最小幅をもつ金属帯がラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最小通板可能領域内に設置された一台以上の流体圧力パッドからなる第1の流体圧力パッド群と、金属帯の第1の面の裏面に対向し、生産最大幅をもつ金属帯がラインを通板するときのラインの幅方向に占める領域である最大通板可能領域から最小通板可能領域を除いた領域内に設置された一台以上の流体圧力パッドからなる第2の流体圧力パッド群と、金属帯の第1の面の裏面に対向し、最小通板可能領域内の両端部分にそれぞれ一台ずつ配置された第3の流体圧力パッド群とを備えた金属帯形状制御装置である。
【0106】
さらに本発明は、上記記載の金属帯形状制御装置において、測定装置は、金属帯の一方の側面に配置され、平行光を出射する投光器と、金属帯の投光器に対向する他方の側面に配置され、投光器から金属帯の影である投影形状を受光する受光器とを備えた金属帯形状制御装置である。
【0107】
また本発明は、上記記載の金属帯形状制御装置において、制御装置は、手動操作で金属帯の形状を矯正するための信号を出力することを特徴とする金属帯形状制御装置である。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を適用することによって、特別な設備を新たに設けることなく矯正装置の設置台数を低減することができるため、安価に金属帯形状制御装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る金属帯形状制御装置の構成図。
【図2】金属帯の上流方向から見た電磁石の配置を示す図。
【図3】金属帯に反りが発生する原因を説明する図。
【図4】本発明に係る形状制御装置の第2の実施の形態を示す構成図。
【図5】金属帯の上流方向から見た形状センサと電磁石の配置を示す図。
【図6】本発明の金属帯形状制御装置の制御内容を示す流れ図。
【図7】本発明に係る形状制御装置の第3の実施の形態を示す構成図。
【図8】本発明に係る形状制御装置の電磁石の構成を示す図。
【図9】本発明に係る形状制御装置の第4の実施の形態を示す構成図。
【図10】本発明に係る形状制御装置の第5の実施の形態を示す構成図。
【図11】本発明の形状制御装置を金属帯の塗装ラインに適用した例を示す図。
【図12】溶融亜鉛鍍金金属帯の製造ラインの構成を示す図。
【図13】金属帯の上流方向から見たワイピングノズルと金属帯の位置関係を示す図。
【図14】従来の金属帯形状制御装置の構成を説明する図。
【図15】従来の金属帯形状制御装置の他の構成を示す図。
【図16】従来の金属帯形状制御装置の他の構成を示す図。
【符号の説明】
1…金属帯
2…位置センサ
3…制御器
4…選択器
5…電磁石
5a…電磁石群
5b…電磁石群
5c…電磁石群
10…形状センサ
10a…投光器
10b…受光器
11…ワイピングノズル
12…溶融金属浴
13…タッチロール
Claims (2)
- 合金化溶融亜鉛めっき金属帯の製造ラインに設けられるとともに、接触ロールの通過によりその断面が略C状に反った金属帯を形状制御する合金化溶融亜鉛めっき金属帯用の形状制御装置であって、
金属帯が前記接触ロールから離れて拘束力がなくなった位置における、金属帯の前記接触ロールとの接触側及びその反対側の応力分布から得られた略C状反りの反り方向に対応して設置されたものであり、前記略C状に突出した側の反対側における帯幅方向の中央部付近に設けられ、かつ1以上の電磁石を含む第1の電磁石群と、
前記応力分布から得られた略C状反りの反り方向に対応して設置されたものであり、前記略C状に突出した側に、その帯幅方向の中央部を挟む位置2箇所に設けられ、かつそれぞれ1以上の電磁石を含む第2及び第3の電磁石群と、
前記第1乃至第3の電磁石群により前記略C状の反りを低減させるように前記金属帯を形状制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき金属帯用の形状制御装置。 - 前記金属帯が電磁石を通過した後の位置で、前記金属帯における一面又は表裏両面に対して接触する1本または2本の振動抑制ロールを備えたことを特徴とする請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき金属帯用の形状制御装置。
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