JP2021050397A - 溶融めっき鋼板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

溶融めっき鋼板の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な形状を有する鋼板に対しても、有効に形状矯正を行うことのできる溶融めっき鋼板の製造方法及び製造装置を提供する。【解決手段】鋼板をめっき浴に侵入させ、次いでガスワイピング装置を用いて当該めっき浴から引き上げられた鋼板に付着しためっき量を調整する溶融めっき鋼板の製造方法であって、ガスワイピング装置の前段に設けられ、鋼板の表裏面に配置された複数のロールからなり、押込量を変更可能なサポートロールと、サポートロールの後段において鋼板両面に対向して配置され、磁力を変更可能である電磁石と、によって鋼板の形状矯正が行われ、電磁石の後段に設けられた形状測定装置によって鋼板の形状を測定し、次いで当該鋼板の形状から変形要素を抽出し、当該変形要素に基づいて、サポートロールの押込量及び電磁石における磁力を制御する溶融めっき鋼板の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、適切に形状矯正が行われる溶融めっき鋼板の製造方法及び製造装置に関する。
図1に示されるように溶融めっき鋼板の製造過程で、鋼板1は、めっき浴2を通過した後に、シンクロール3によって方向を変えられ、次いでサポートロール4によって形状矯正を受けた後に、ガスワイピング装置5によって鋼板両面に付着しためっき液の量が調整される。この際に、鋼板1が幅方向の反り(C反り)を有すると、表裏面が平坦でないことから、ガスワイピング装置5と鋼板1との間の距離が、表面と裏面とで相違する。これにより、ガスワイピング装置5での付着量制御を行う際に、表面と裏面とでめっき液の付着量が不均一となる品質不良が生じうる。
当該問題点に対する対策の1つとして、ガスワイピング装置5の前段に設けられたサポートロール4を、鋼板のパスラインに平行に位置をずらす(オフセットさせる)ことで、ガスワイピング装置5前段で鋼板の形状を平坦に矯正する方法が広く知られている。例えば特許文献1には、シンクロール及びサポートロールについて、鋼板のパスラインを基準としてオフセットすることで、鋼板の幅方向の反りを制御する方法が開示されている。
上記問題点に対する別の対策として、ガスワイピング装置5の上方に配置された電磁石6の電流値を制御することにより、鋼板1の形状を平坦に矯正する方法も知られている。例えば特許文献2には、ガスワイピングノズル装置の下流側に設置されためっき付着量測定装置と鋼板形状を求める形状演算装置との情報に基づき、電磁石の励磁電流を制御する方法が開示されている。
特開2000−273610号公報 特開平08−199323号公報
サポートロール4は、鋼板1の板幅方向全長にわたって延在する複数のロールの周囲に鋼板1を巻き付けることにより、鋼板1の形状を矯正する。サポートロール4は、鋼板の板幅全長に及ぶ形状矯正には適しているものの、鋼板1の板幅方向の一部に見られるような小さい形状変化を矯正することは難しい。よって、特許文献1のようにサポートロール4のみを用いて鋼板の形状を矯正する場合、小さい形状変化が鋼板に残存する。
電磁石6は、鋼板1の幅方向に複数配置され、各電磁石6の電流値を制御することで板幅方向の位置に応じた形状矯正が可能である。しかし電磁石6は、鋼板1のパスラインを維持することを主な目的としており、著しい形状変化を矯正しようとすると電流値が過大となってパスラインの維持が困難となる。よって、特許文献2のように電磁石6のみを用いて鋼板の形状を矯正する場合、大きい形状変化を矯正することは現実的に難しい。
以上より、大きい形状変化と小さい形状変化とが混在する複雑な形状パターンの鋼板を対象とする場合、サポートロール4又は電磁石6の一方のみを用いる方法では、完全に形状を矯正することは難しい。しかし、サポートロール4と電磁石6とを組み合わせて鋼板の複雑な形状の矯正を行う方法は、従来知られていない。
本発明は上述の問題点に鑑みて完成されたものであり、複雑な形状を有する鋼板に対しても、有効に形状矯正を行うことのできる溶融めっき鋼板の製造方法及び製造装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
(1)鋼板をめっき浴に侵入させ、次いでガスワイピング装置を用いて当該めっき浴から引き上げられた鋼板に付着しためっき量を調整する溶融めっき鋼板の製造方法であって、前記ガスワイピング装置の前段に設けられ、鋼板の表裏面に配置された複数のロールからなり、押込量を変更可能なサポートロールと、前記サポートロールの後段において鋼板両面に対向して配置され、磁力を変更可能である電磁石と、によって鋼板の形状矯正が行われ、前記電磁石の後段に設けられた形状測定装置によって鋼板の形状を測定し、次いで当該鋼板の形状から変形要素を抽出し、当該変形要素に基づいて、前記サポートロールの押込量及び前記電磁石における磁力を制御する溶融めっき鋼板の製造方法。
(2)前記変形要素は、鋼板の幅方向の全長に形成される大変形要素と、鋼板の幅方向の一部に形成される小変形要素とを含む(1)に記載の溶融めっき鋼板の製造方法。
(3)鋼板が通板されるめっき浴と、当該めっき浴から引き上げられた鋼板に付着しためっき量を調整するガスワイピング装置と、を備えた溶融めっき鋼板の製造装置であって、前記ガスワイピング装置の前段に設けられ、鋼板両面に配置された複数のロールからなり、押込量を変更可能なサポートロールと、前記サポートロールの後段において鋼板両面に対向して配置され、磁力を変更可能である電磁石と、前記電磁石の後段に設けられ、鋼板の形状を測定する形状測定装置と、当該鋼板の形状から変形要素を抽出し、当該変形要素に基づいて、前記サポートロールの押込量及び前記電磁石における磁力を制御する制御装置と、を備えた溶融めっき鋼板の製造装置。
(4)前記制御装置は、鋼板の幅方向全長に形成される大変形要素と、鋼板の幅方向の一部に形成される小変形要素とを含む変形要素を抽出する(3)に記載の溶融めっき鋼板の製造装置。
本発明によると、複雑な形状を呈する鋼板であっても、サポートロールと電磁石とを組み合わせて使用することにより、有効に形状矯正を行うことができる。
図1は、溶融めっき鋼板の製造装置の一例を示す説明図である。 図2は、鋼板の形状の変形要素、及び当該変形要素の組み合わせで形成される鋼板の形状パターンを示す説明図である。 図3は、溶融めっき鋼板の製造装置におけるサポートロール周辺の拡大図、及び鋼板の形状パターンの一例を示す説明図である。 図4は、本願の制御装置における処理手順を示すフロー図である。
まず、図1を用いて、本発明に係る溶融めっき鋼板の製造装置について説明する。尚、図1は当該装置の側面概略図であって、図中の実線矢印が鋼板の通板方向を示す。
鋼板1は、めっき浴2に侵入した後、シンクロール3によって方向転換されてめっき浴2の上部に引き上げられる。次いで、めっき浴2の後段において鋼板1の両面に配置されたガスワイピング装置5が、ノズルから鋼板1の両面にエアーを吹き付けることにより、鋼板1におけるめっき液の付着量を調節する。この際に、鋼板1が幅方向に平坦な形状でないと、鋼板1の表裏面でめっき液の付着量のむらが発生する。
本発明では、上述した鋼板1の幅方向の形状を矯正することを目的として、サポートロール4及び電磁石6が設けられる。サポートロール4は、めっき浴2内であってシンクロール3の後段に設けられる。サポートロール4は、鋼板1の通板方向の位置を互いに違えた複数のロールからなり、鋼板1を周囲に巻き付けることにより鋼板1の形状矯正を行う。尚、これら複数のロールは鋼板の表裏面に配置され、言い換えると全てのロールが鋼板の表面側及び裏面側のいずれか一方にのみ配置されていなければよい。
電磁石6は、ガスワイピングノズル5の後段において、鋼板1の両面に対向して配置される。電磁石6は、鋼板1の周囲で磁力を発生させて、鋼板1を表面側又は裏面側に引きつける機能を有する。当該磁力によって、鋼板1のパスラインが維持されるとともに、鋼板1の表裏面における形状矯正を行うことができる。尚、図示していないものの、電磁石6は鋼板1の幅方向に複数配置され、それぞれの電磁石6の磁力を調節することで、鋼板1の幅方向位置に応じた形状矯正が可能である。尚、電磁石6における磁力は、電磁石に通電する電流値を調節することによって変更できる。
形状測定装置7は、電磁石6、及び鋼板1の方向転換を行うロール9〜11の後段に設けられ、鋼板1の幅方向の形状を測定する。形状測定装置7の一例として、鋼板1の表裏面に付着しためっき量を測定し、当該めっき量に基づいて鋼板1の幅方向の形状を算出するめっき付着量測定装置が挙げられる。
形状測定装置7で測定されたデータは、制御装置8へと出力される。制御装置8は、鋼板1の形状を解析して複数の変形要素に分類し、当該変形要素に応じてサポートロール4及び電磁石6の動作を制御し、鋼板1の形状が適切に矯正されるようにフィードバック制御を行う。
具体的には、図2を用いて鋼板の形状の変形要素、及び当該変形要素を組み合わせて形成される鋼板の形状パターンを示す。図2中のOP側及びDR側は、鋼板の板幅方向の両端側を示す。図2の各軸の両端に示される曲線は、鋼板1を通板方向から見た際の形状を示す。図2の縦軸及び横軸は変形要素の一例を示し、これら両軸の間においてそれぞれの変形要素を組み合わせた場合の形状パターンの一例を示す。
図2の横軸の両端に、鋼板の大変形要素を示す。鋼板の大変形要素は、鋼板の全幅にわたって見られるC反りの変形パターンであり、より具体的には鋼板の板幅方向全長において略同一の曲率をもって形成される曲線形状である。図2の縦軸の両端には、鋼板の小変形要素を示す。小変形要素は、鋼板の板幅方向全体に及ぶわけではなく、板幅方向の一部で見られる凹凸状の変形形状である。一例として小変形要素は、鋼板の板幅方向の全長に対して、1/2以下の範囲で出現する変形形状とすることができる。
図2の斜め方向に形成される軸の両端には、横軸及び縦軸で示された変形要素を合成した形状が示される。特に、右上部と左下部とに示された鋼板は、断面M字形状又は断面W字形状の複雑な形状を呈する。これらの複雑な形状は、上述したサポートロール4又は電磁石6のいずれかのみによって矯正されることが難しい。
尚、図3で示す変形要素は一例であって、これらの例に限定されるわけではない。例えば図3の縦軸では、小変形要素の一例として板幅方向の中央部(CE部)付近にのみ変形が見られる例を示すが、板幅方向の両端部近傍に変形が見られる例を小変形要素とすることもできる。
上述の通り、制御装置8は、鋼板の形状を解析して変形要素を抽出する。まず、制御装置8は、大変形要素の有無及び当該形状のパターンを判定する。より具体的に制御装置8は、板幅方向の全体において略一定の曲率を有する反りが見られるか否かを判定し、当該反りが見られる場合、当該反りがフロント側に凸状なのか或いはバック側に凸状なのかを判定する。尚、フロント側(F側)は鋼板の表面側に相当する方向とし、バック側(B側)は鋼板の裏面側に相当する方向とすればよい。
制御装置8は、鋼板の形状を解析して、小変形要素の有無及び当該成分の形状を判定する。例えば大変形要素が抽出された場合には、断面形状にて板幅方向の全長にわたって見られる所定の曲率の曲線から外れた形状を、小変形要素として分類すればよい。大変形要素が抽出されなかった場合には、断面形状にて板幅方向に延びる直線形状から外れた形状を、小変形要素として分類すればよい。
制御装置8は、上述のように抽出した変形要素に基づいて、サポートロール4及び電磁石6の動作を制御する。具体的には、サポートロール4の押込量、及び電磁石6における磁力を制御する。
図3を用いて、サポートロール4の押込量制御について具体的に説明する。図3の例におけるサポートロール4は、鋼板1の表面側に配置されたフロント側サポートロール4aと、鋼板1の裏面側に配置されたバック側サポートロール4bとを有する。フロント側サポートロール4a及びバック側サポートロール4bの少なくともいずれかは、鋼板1の板厚方向位置を変位可能とする。フロント側サポートロール4aの中心軸と、バック側サポートロール4bの中心軸との間における板厚方向距離を、押込量Aとする。当該押込量Aの大きさを調節することで、サポートロール4による鋼板1の反り矯正機能が制御される。
サポートロール4は、板幅方向全長にわたって鋼板1を巻き付けることで、鋼板1の形状を矯正する。よって、サポートロール4は、鋼板1のC反り形状のうち、大変形要素の矯正に適する。
具体例として、図3右部に示すC反り形状を、サポートロール4によって矯正する場合について説明する。図3右上部の鋼板は凹型(フロント側に向かって凸状)の大変形要素を有する。当該形状を矯正するには、バック側サポートロール4bをフロント側に押し込むことで、押込量Aを小さくすればよい。反対に、図3右下部のように凸型(バック側に向かって凸状)の大形状を矯正する場合には、押込量Aを大きくすればよい。より具体的に、バック側サポートロール4bが変位可能である場合には、バック側サポートロール4bの位置をバック側に変位させればよい。このように、制御装置8は、鋼板1の大変形要素に応じてサポートロール4における押込量を制御することで、最適な形状矯正を行う。
尚、サポートロール4の構成は、図3の例に限定されるわけではない。例えば、フロント側サポートロール4aとバック側サポートロール4bとの順番を図3の例と逆にしてもよいし、或いはサポートロール4は3個以上のロールによって構成されていてもよい。いずれの例であっても、鋼板1の大変形要素に応じていずれかのロールの位置を変更し、ロール間の押込量を変更することによって、大変形要素の矯正を適切に行うことができる。
サポートロール4は、上述したように板幅全体に及ぶ大変形要素を矯正することに適しているものの、板幅方向の一部のみを矯正することには適していない。よって、サポートロール4による矯正を受けた後の鋼板1には、板幅方向の一部に形成される小変形要素が残存しうる。当該小変形要素は、サポートロール4の出側に設けられた電磁石6(図1ご参照)によって矯正される。
電磁石6は、鋼板1の両面側に一対設けられ、電流が通電されることで磁力を発生させ、鋼板1を引き寄せる。電磁石6は、表面側の電流値と裏面側の電流値とを調節することで、表面側の磁力と裏面側の磁力とのバランスを調節できる。電磁石6は、当該磁力のバランスによって鋼板1のパスラインを適切に保つことを第一の目的とする。具体的には、鋼板1のパスラインが対をなす電磁石6の略中間を通るように、所定の電流を各電磁石に通電する。当該パスラインの維持に必要な電流値を基礎電流値とする。
電磁石6は、鋼板1のパスラインを維持するだけでなく、鋼板1の形状矯正を行うことがある。この場合、電磁石6に通電される電流値は、上述した基礎電流値に対して付加又は削減される。例えば、鋼板1の小変形要素がF側に凸の形状(図2の縦軸上側の形状)を矯正する場合、B側の電磁石の電流値を基礎電流値から上げる及び/又はF側の電磁石の電流値を基礎電流値から下げて、鋼板1をB側へ引っ張る力を向上させればよい。尚、鋼板1の小形状がB側に凸の場合には、上記と逆の電流値制御を行えばよい。尚、電磁石は板幅方向に複数設けられているので、上述した電流値の制御は、小変形要素と対応する幅方向位置の電磁石についてのみ行えばよい。
さらなる具体例として、図2の右上部に示すB側に凸状の大変形要素とF側に凸状の小変形要素とが組みあわさった、断面M形の鋼板1を矯正する場合について説明する。当該形状を矯正する場合、まずB側へ凸状の大変形要素を矯正することを目的として、サポートロール4の押込量を小さくする。当該サポートロール4の調節によって、鋼板1の大変形要素は矯正されるものの、F側に凸状の小変形要素が鋼板1に残存する。残存した小変形要素は、電磁石6によって矯正される。具体的には、小変形要素の板幅方向位置に対応するB側の電磁石の電流値を上げること及び/又はF側の電磁石の電流値を下げることで、鋼板1がB側に引き付けられ、ひいては当該小変形要素が矯正される。以上のように、電磁石6の出側では、大変形要素と小変形要素との両方についてC反りを解消できる。
尚、制御装置8は、鋼板1の形状を解析する際に、大変形要素及び小変形要素の大きさを抽出し、これらの大きさに応じてサポートロール4の押込量及び電磁石6における磁力を調節してもよい。具体的には、大変形要素を抽出する際に、鋼板の板幅方向全長に形成される曲線を模擬し、当該曲線の曲率に応じてサポートロール4の押込量を制御することができる。また、小変形要素を抽出する際には、小変形要素の鋼板の板厚方向への突出量を算出し、当該突出量に応じて電磁石6に通電する電流値を制御することができる。
図4は、制御装置8における制御フローの一例を示す。まず、形状測定装置7から出力された測定データに基づき、鋼板の形状を複数のパターンに分類する。まず、パターン(1)のように大変形要素しか含まれないと判断された場合、言い換えると鋼板の板幅方向全体に及ぶ変形要素しかない場合には、サポートロールの押込量のみを調節すればよい。より具体的には、鋼板の変形がフロント側に凸なのか、バック側に凸なのかを判定したうえでサポートロール4を構成するいずれかのロールの位置を変位させる。この場合、電磁石6の磁力を制御する必要はなく、パスラインを維持するのに必要な基礎電流値のみを通電すればよい。
図4のパターン(2)及びパターン(3)は、大変形要素と小変形要素とが混在するパターンを示す。これらのパターンでは、鋼板の形状には、板幅方向全体に及び変形と、板幅方向一部にのみ見られる変形とが混在する。この場合、抽出した変形要素に応じて、サポートロール4の押込量を制御するとともに、電磁石6の磁力を制御する。より具体的には、大変形要素を形成する曲線の曲率に応じてサポートロール4の押込量を調節するとともに、小変形要素を形成する凸部の突出量に応じて電磁石へ通電する電流値を調節すればよい。
尚、図4には図示していないものの、大変形要素を含まずに小変形要素のみが抽出される形状パターンもありうる。この場合に制御装置8は、サポートロール4の押込量は制御をせずに所定のデフォルト値に設定し、電磁石6の電流値の制御のみを行えばよい。
次に、本発明に係る溶融めっき鋼板の製造方法の具体的な運用方法について、図1を例に説明する。
まず、所定のコイル由来の鋼板1をめっきラインに通板する。この際に、電磁石6の後段に設けられた形状測定装置7によって、鋼板1の形状(幅方向の形状)が経時的に測定される。当該測定データは、制御装置8へと出力される。制御装置8は、当該測定データから複数の変形要素を抽出する。
制御装置8は、大変形要素の程度に応じてサポートロール4の押込量を算出し、小変形要素の程度に応じて電磁石6へ通電する電流値を算出する。制御装置8は、これらの算出量に応じて、サポートロール4及び/又は電磁石6の動作を制御するフィードバック制御を行う。尚、大形状の程度及び小形状の程度に所定の閾値を設け、当該閾値超えとなった場合にのみ、サポートロール4及び電磁石6の動作を制御するようにしてもよい。
上述の制御を行うことにより、その後に通板されてくる鋼板1において、同様のC反り形状が発生するのを防止できる。これにより、鋼板表面の反りが少なく、めっき付着量が一様の溶融めっき鋼板を製造することができる。
尚、図示はしていないものの、ガスワイピング装置5と電磁石6との間に別途形状測定装置を設け、ガスワイピング装置5直後の鋼板形状に基づいて、後段の電磁石6の動作を制御するフィードフォワード制御を行ってもよい。
尚、本発明における溶融めっき鋼板の具体例としては、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、及び溶融アルミニウムめっき鋼板等が挙げられる。
1 鋼板
2 めっき浴
3 シンクロール
4 サポートロール
4a フロント側サポートロール
4b バック側サポートロール
5 ガスワイピング装置
6 電磁石
7 形状測定装置
8 制御装置
9 ロール
10 ロール
11 ロール
A 押込量

Claims (4)

  1. 鋼板をめっき浴に侵入させ、次いでガスワイピング装置を用いて当該めっき浴から引き上げられた鋼板に付着しためっき量を調整する溶融めっき鋼板の製造方法であって、
    前記ガスワイピング装置の前段に設けられ、鋼板の表裏面に配置された複数のロールからなり、押込量を変更可能なサポートロールと、
    前記サポートロールの後段において鋼板両面に対向して配置され、磁力を変更可能である電磁石と、によって鋼板の形状矯正が行われ、
    前記電磁石の後段に設けられた形状測定装置によって鋼板の形状を測定し、次いで当該鋼板の形状から変形要素を抽出し、
    当該変形要素に基づいて、前記サポートロールの押込量及び前記電磁石における磁力を制御する溶融めっき鋼板の製造方法。
  2. 前記変形要素は、鋼板の幅方向の全長に形成される大変形要素と、鋼板の幅方向の一部に形成される小変形要素とを含む請求項1に記載の溶融めっき鋼板の製造方法。
  3. 鋼板が通板されるめっき浴と、
    当該めっき浴から引き上げられた鋼板に付着しためっき量を調整するガスワイピング装置と、を備えた溶融めっき鋼板の製造装置であって、
    前記ガスワイピング装置の前段に設けられ、鋼板両面に配置された複数のロールからなり、押込量を変更可能なサポートロールと、
    前記サポートロールの後段において鋼板両面に対向して配置され、磁力を変更可能である電磁石と、
    前記電磁石の後段に設けられ、鋼板の形状を測定する形状測定装置と、
    当該鋼板の形状から変形要素を抽出し、当該変形要素に基づいて、前記サポートロールの押込量及び前記電磁石における磁力を制御する制御装置と、を備えた溶融めっき鋼板の製造装置。
  4. 前記制御装置は、鋼板の幅方向全長に形成される大変形要素と、鋼板の幅方向の一部に形成される小変形要素とを含む変形要素を抽出する請求項3に記載の溶融めっき鋼板の製造装置。
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