JP2016151032A - 溶融金属めっき鋼板の製造設備および製造方法 - Google Patents

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Tadayoshi Tsuchiya
忠義 土谷
吉剛 阿部
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吉剛 阿部
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Abstract

【課題】鋼板エッジ部に反りが残存することを抑制し、めっき付着量外れを低減した溶融金属めっき鋼板の製造設備および製造方法を提供する。【解決手段】気体絞り装置6を通過した鋼板1の形状を測定する鋼板形状センサ7と、鋼板1の形状に基づく電流値で鋼板表面に磁力を与える第1の電磁石8と、鋼板1の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定する板幅方向めっき付着量測定装置14と、各位置めっき付着量に基づいて、鋼板1の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出するエッジ部形状演算装置17と、第1の電磁石8の鋼板1の幅方向の両端部に設けられ、鋼板エッジ部傾きに基づく電流値で鋼板エッジ部に磁力を与える第2の電磁石18と、電磁石8、18に出力する電流値を調整する電磁石制御装置19と、を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属めっき鋼板の製造設備および製造方法に関する。
鋼板に溶融金属をめっきする方法としては、めっきラインの入側において鋼板コイル(以下、単にコイルという場合もある。)を巻き戻し、巻き戻された鋼板の先端を先行する鋼板の尾端に溶接し、連続的に鋼板を溶融金属のめっき浴中に進入させ、鋼板をめっき浴から鉛直方向に引き上げ、気体絞り装置から噴射される高圧ガス(以下、ワイピングガスとも記す。)により所望の鋼板めっき付着量に調整する方法が挙げられる。このように鋼板にめっきを付着した後に、合金化炉で鋼板を加熱して金属めっき皮膜と鋼板の鉄とを合金化することもできる。
一般的な溶融金属めっき鋼板の製造方法では、気体絞り装置によってめっき付着量を調整する。しかし、気体絞り装置でめっき付着量を調整する際の鋼板の形状は平坦とは限らず、C反りと呼ばれる板幅方向に円弧状に湾曲した形状となる場合がある。鋼板がこのような反りを有する場合には、鋼板と気体絞り装置のノズル先端との間隔が幅方向で異なることになる。そのため、鋼板のノズルから比較的離れた部分では、ワイピングガスによる掻き落とし力が不足してめっき付着量が多くなり、一方、ノズルに比較的近い部分ではめっき付着量は少なくなり、板幅方向にめっき付着量外れ(めっき付着量のばらつき)が生じる。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する場合において、合金化炉でめっき皮膜を合金化するには、めっき付着量によって適正な加熱量が異なるため、このような付着量分布があると、合金化度を幅方向に均一にすることが困難になる。
これに対し、特許文献1、2では、めっき付着量の幅方向分布を均一にするための技術が開示されている。特許文献1に記載されている溶融めっき鋼板のめっき付着量制御装置は、鋼板の表裏面の各めっき付着量を測定する板幅方向走査めっき付着量測定装置と、各測定めっき付着量から鋼板形状を求める形状演算装置と、複数組配置した位置センサーと電磁石の組の鋼板幅方向の設置位置および電磁石の電流を決定する形状制御演算装置と、位置センサーと電磁石を動かす駆動装置と、電磁石の励磁電流を制御する電流制御装置からなる。また、特許文献2に記載されている連続溶融金属めっきラインでは、鋼帯近傍に鋼帯面と移動磁場発生コイルとの距離を計測できる第1距離センサーが配置されるとともに、移動磁場発生コイルの移動磁場範囲外の鋼帯両端部側両面には相対向した補助電磁石が配置され、補助電磁石の近傍には鋼帯面と補助電磁石との距離を計測できる第2距離センサーが配置される。このような特許文献1、2に記載の技術によれば、鋼板形状を制御することにより、めっき付着量の均一化が図られている。
特開平8−199323号公報 特開平6−136502号公報
しかしながら、前述した特許文献1、2で開示されているように、鋼板形状センサで鋼板形状を直接測定して、その結果に基づいて鋼板に磁力を与えるだけでは、鋼板エッジ部に反りが残存することを十分に抑制できているとは言えず、更なる改良が希求されていた。
そこで、本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、鋼板エッジ部に反りが残存することを抑制し、めっき付着量外れを低減した溶融金属めっき鋼板の製造設備および製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、第1の電磁石と、その第1の電磁石の鋼板の幅方向の両端部に第2の電磁石を設け、第1の電磁石により鋼板表面に磁力を与えると共に、めっき付着量に基づいて調整された電流が入力される第2の電磁石により鋼板エッジ部表面に磁力を与えることで、鋼板エッジ部に残存する反りを十分に抑制し、めっき付着量外れを低減できることを見出した。本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]鋼板に溶融金属めっきを施してから、気体絞り装置により前記鋼板に付着した溶融金属めっき量を調整する溶融金属めっき鋼板製造設備において、
前記気体絞り装置を通過した前記鋼板の形状を測定する鋼板形状センサと、
前記鋼板の形状に基づいて調整された電流が入力され、前記鋼板の反りを小さくする方向に前記鋼板表面に磁力を与える第1の電磁石と、
前記鋼板の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定する板幅方向めっき付着量測定装置と、
前記各位置めっき付着量に基づいて、前記鋼板の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出するエッジ部形状演算装置と、
前記第1の電磁石の前記鋼板の幅方向の両端部に設けられており、前記鋼板エッジ部傾きに基づいて調整された電流が入力され、前記鋼板エッジ部傾きを小さくする方向に前記鋼板エッジ部に磁力を与える第2の電磁石と、
前記第1の電磁石および前記第2の電磁石に出力する電流値を調整する電磁石制御装置と、
を備える溶融金属めっき鋼板製造設備。
[2]溶融金属めっきを施す前記鋼板が先行の鋼板から後行の鋼板に切り替えられる際に、前記後行の鋼板に設定される鋼板切替プリセット電流値を格納している鋼板切替プリセット値格納テーブルを備え、
前記鋼板切替プリセット電流値は前記鋼板の板厚および/または板幅に応じて格納されている前記[1]に記載の溶融金属めっき鋼板製造設備。
[3]鋼板に溶融金属めっきを施してから、気体絞り装置により前記鋼板に付着した溶融金属めっき量を調整するめっき工程と、
前記気体絞り装置を通過した前記鋼板の形状を測定し、
前記鋼板の形状に基づいて、第1の電磁石に出力する電流値を調整して、前記第1の電磁石により、前記鋼板の反りを小さくするように前記鋼板表面に磁力を与える第1の鋼板形状矯正工程と、
前記鋼板の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定し、
前記各位置めっき付着量に基づいて、前記鋼板の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出することで、前記エッジ部形状を演算する鋼板形状決定工程と、
前記鋼板エッジ部傾きに基づいて、第2の電磁石に出力する電流値を調整して、前記第2の電磁石により、前記鋼板エッジ部傾きを小さくする方向に前記鋼板エッジ部表面に磁力を与える第2の鋼板形状矯正工程と、
を含む溶融金属めっき鋼板の製造方法。
[4]前記溶融金属めっきを施す前記鋼板が先行の鋼板から後行の鋼板に切り替えられる場合に、
前記鋼板の板厚および/または板幅に応じて設定された鋼板切替プリセット電流が入力された前記第2の電磁石により、前記後行の鋼板の表面に磁力を与える前記[3]に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明によれば、鋼板エッジ部に反りが残存することを抑制し、めっき付着量外れを低減することができる。
本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100の概略図である。 従来の溶融金属めっき鋼板製造設備で鋼板の形状を矯正する工程を説明するための図である。 本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1のエッジ部xの形状を矯正する工程を説明するための図である。 本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1のエッジ部xの形状を矯正する工程を説明するための図である。 本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1の切り替えを行うためのコイル切替プリセット値学習機能を説明するための図である。 本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1の切り替えを行うためのコイル切替プリセット値学習機能で用いられるコイル切替プリセット値格納テーブルを説明するための図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
<溶融金属めっき鋼板製造設備100>
まず、本発明の第1の実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100の構成について説明する。図1は、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100の概略図である。
図1に示す本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100は、鋼板1に溶融金属めっきを施してから気体絞り装置6により鋼板1に付着した溶融金属めっき量を調整する。
本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100は、気体絞り装置6を通過させた鋼板1の形状を測定する鋼板形状センサ7を有する。また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、鋼板1の形状に基づいて調整された電流が入力される第1の電磁石8を有する。電流が出力された第1の電磁石8は、鋼板1の幅方向の反り(以下、C反りとも記す)を小さくする方向に鋼板1表面に磁力を与える。より具体的には、第1の電磁石8は鋼板1の表裏面に対になって配置されており、対になった第1の電磁石8のうち、鋼板1に反りが発生することで、鋼板1に対してより遠くに位置する方の第1の電磁石8に電流を出力し、鋼板1を引っ張る磁力(吸引力)により、鋼板1のC反りを小さくすることができる。
また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、鋼板1の幅方向における表裏面の各位置めっき付着量を測定する板幅方向めっき付着量測定装置14を有する。また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、表裏面の一方についての各位置めっき付着量(鋼板1の幅方向の付着量分布)に基づいて、鋼板1の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを求めるエッジ部形状演算装置17を有する。溶融金属めっき鋼板製造設備100では、この鋼板エッジ部傾きを鋼板1のエッジ部形状とすることができる。そして、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、第1の電磁石8の鋼板1の幅方向の両端部に設けられ、鋼板エッジ部の傾きに基づいて調整された電流が入力される第2の電磁石(エッジ部形状矯正用電磁石)18を有する。電流が入力された第2の電磁石18は、鋼板エッジ部傾きを小さくするように鋼板エッジ部に磁力を与える。より具体的には、第2の電磁石18は鋼板1の表裏面に対になって配置されており、対になった第2の電磁石18のうち、鋼板1にC反りが発生することで、鋼板1に対してより遠くに位置する方の第2の電磁石18に電流が入力され、鋼板1を引っ張る磁力(吸引力)により、鋼板エッジ部に残存する反り(以下、残存反りとも記す。)を抑制できる。
なお、鋼板形状センサ7は、第1の電磁石8および第2の電磁石18の上流側(矢印Fの反対方向)の近傍に設置できる。
また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、上記の第1の電磁石8および第2の電磁石18に出力する電流値を調整する電磁石制御装置19を有する。電磁石制御装置19は、鋼板形状センサ7が測定した鋼板1の形状(板形状実績)に基づいて、第1の電磁石8に出力する電流値を調整できる(電流指令)。また、電磁石制御装置19は、上記の各位置めっき付着量(幅方向の付着量分布)に基づいて、第2の電磁石18に出力する電流値を設定できる(エッジ矯正電流指令)。
第1の電磁石8および第2の電磁石18は、鋼板1の表面と交わる方向に磁力を発生させるように、鋼板1面に対向して設けられる。この第1の電磁石8および第2の電磁石18は、鋼板1表面に磁力を与えることで、鋼板1のC反りを矯正できる。特に、第2の電磁石18が鋼板1の幅方向のエッジ部に磁力を与えることで、残存反りを抑制できる。
第1の電磁石8および第2の電磁石18の幅方向の設置位置については、鋼板1の幅方向に第1の電磁石8を複数並べておいて、第1の電磁石8の鋼板1の幅方向の両端部に第2の電磁石18を設置することができる。第1の電磁石8、第2の電磁石18の個数や配置間隔については、鋼板1の板幅、板厚、C反りの形状等に応じて任意に設定することができる。
また、第1の電磁石8および第2の電磁石18は、溶融金属めっきが施された鋼板1が引き上げられる方向Fに対し、気体絞り装置6の上方に設置されることが好ましい。第1の電磁石8および第2の電磁石18を気体絞り装置6の上方に設置することで、めっきする金属が飛散して堆積することを抑制できる。
また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、前述したように鋼板1に溶融金属めっきを施すために、溶融金属めっき浴3、溶融金属めっき浴3を保持する溶融金属めっき槽2、溶融金属めっき浴3中で鋼板1を巻き掛けて方向転換させるシンクロール4、方向転換した鋼板1を溶融金属めっき浴3内で支持する浴中支持ロール5を有していてもよい。
また、合金化溶融金属めっき鋼板を製造する場合には、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100は、溶融金属めっき槽2、気体絞り装置6、鋼板形状センサ7、第1の電磁石8、第2の電磁石18、浴外支持ロール9の下流側(矢印Fの方向)に、めっき皮膜を合金化させる合金化炉10を有していてもよく、合金化炉10の下流側に保熱帯11を有していてもよい。また、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、冷却帯12を有していてもよい。合金化炉10、保熱帯11、冷却帯12では、これらの温度条件を適切に調整することにより、めっき皮膜の合金化度を制御することができる。なお、合金化溶融金属めっき鋼板を製造しない場合には、溶融金属めっき鋼板製造設備100は、合金化炉10および保熱帯11における熱処理を行わない。
さらに、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100は、めっき皮膜の計測機器として、前述した板幅方向めっき付着量測定装置14の他に、合金化度測定装置15を有してもよい。合金化度測定装置15は、めっき皮膜中の鉄含有率、すなわち合金化度を測定するものであり、鋼板1の幅方向の合金化度分布を測定できる。
鋼板1は、上記の冷却帯12を通過した後、トップロール13にて水平方向転換を経てから、板幅方向めっき付着量測定装置14、合金化度測定装置15を通過する。
また、制御装置としては、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100は、前述した第1の電磁石8および第2の電磁石18を制御する電磁石制御装置19の他に、鋼板1に溶融金属めっき処理を行う操業条件を制御するライン制御装置16、合金化炉10を制御する合金化制御装置(図示せず)、気体絞り装置6を制御する付着量制御装置(図示せず)、設備100全体の動作を統括的に制御する制御用計算機(図示せず)を有していてもよい。ライン制御装置16は、電磁石制御装置19に、鋼板情報、トラッキング情報を送信することができる。上述した制御装置は、コンピュータ等のCPU(Central Processing Unit)を有する装置とすることができる。
なお、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で用いられる溶融金属めっきとしては、特に限定されるものではなく、亜鉛、錫、アルミニウムによるめっき等が挙げられる。
<溶融金属めっき鋼板製造設備100による溶融金属めっき鋼板の製造方法>
次に、前述した構成を有する溶融金属めっき鋼板製造設備100を用いた溶融金属めっき鋼板の製造方法について説明する。本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100を用いた溶融金属めっき鋼板の製造方法では、まず、鋼板1に溶融金属めっきを施してから、気体絞り装置6により鋼板1に付着した溶融金属めっき量を調整する(めっき工程)。
そして、この溶融金属めっき鋼板の製造方法では、気体絞り装置6を通過した鋼板1の形状を鋼板形状センサ7で測定し、鋼板1の形状に基づいて、第1の電磁石8に出力する電流値を調整する。このようにして電流が出力された第1の電磁石8により、鋼板1表面に磁力を与えて、鋼板1の形状を矯正する(第1の鋼板形状矯正工程)。
次に、溶融金属めっき鋼板の製造方法では、鋼板1の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を板幅方向めっき付着量測定装置14で測定する。具体的には、板幅方向めっき付着量測定装置14では、例えば、鋼板1表面にγ線またはX線を照射し、発生する蛍光X線の強度に基づいて、鋼板1の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定する。そして、この各位置めっき付着量に基づいて、鋼板1の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出し、この鋼板エッジ部傾きをエッジ部形状とする(鋼板形状決定工程)。
次に、溶融金属めっき鋼板の製造方法では、鋼板エッジ部傾きに基づいて、第2の電磁石18に出力する電流値を調整し、第2の電磁石18により鋼板エッジ部表面に磁力を与えて、鋼板エッジ部傾きを小さくすることで、鋼板エッジ部の形状を矯正する(第2の鋼板形状矯正工程)。これにより、残存反りを抑制し、鋼板エッジ部の付着量外れを低減することができる。以下、めっき工程、第1の鋼板形状矯正工程、鋼板形状決定工程および第2の鋼板形状矯正工程について説明する。
(めっき工程)
まず、本工程では、鋼板1に溶融金属めっきを施す。具体的には、例えば、図1に示すように、溶融金属めっき槽2中に連続した鋼板1を進入させつつ、溶融金属めっき浴3中に配置したシンクロール4で鋼板1を上向きに方向転換させ、浴中支持ロール5を通過させた後、鋼板1を溶融金属めっき浴3から引き上げる。そして、気体絞り装置6から鋼板1の両面に向けてガスを吹き付け、余分な溶融金属を排除する。
(第1の鋼板形状矯正工程)
次に、本工程では、鋼板形状センサ7で、気体絞り装置6を通過した鋼板1の形状を測定する。例えば、鋼板形状センサ7は、鋼板1の各位置と鋼板形状センサ7との間隔を測定することで、鋼板1の形状を測定できる。鋼板形状センサ7により計測された情報(板形状実績)は、電磁石制御装置19へ送信される。
電磁石制御装置19では、所定の板形状をオペレータが設定し、鋼板形状センサ7の実績値と設定値との差に基づいて、鋼板1の幅方向に配置された第1の電磁石8に出力する電流値を決定する。なお、上記の所定の板形状とは、C反りを有さない平坦な形状のことを指すが、許容範囲を設けてもよい。
次に、第1の電磁石8により、鋼板1表面に磁力を与え、鋼板1の幅方向の形状を矯正することでC反りを低減させる(以下、第1の形状矯正とも記す。)。より具体的には、鋼板1の表裏面に対になって配置された第1の電磁石8のうち、鋼板1に反りが発生することで、鋼板1に対してより遠くに位置する方の第1の電磁石8には電流を出力せず、鋼板1に対してより近くに位置する方の第1の電磁石8に電流を出力して、磁力(吸引力)により、鋼板1のC反りを小さくすることができる。
また、図1に示すように、合金化溶融金属めっき鋼板を製造する場合には、浴外支持ロール9を通過した鋼板1を合金化炉10で合金化に必要な温度まで加熱し、保熱帯11で適正な温度に保った後、冷却帯12で冷却することができる。これらの温度条件が調整されることにより、所望の合金化度を得ることができる。なお、合金化溶融金属めっき鋼板以外の鋼板を製造する場合には、上記のような合金化炉10、保熱帯11での合金化処理は行われなくてもよい。
なお、合金化溶融金属めっき鋼板を製造する場合において、鋼板1の幅方向の合金化度を均一とするためには、これらの装置における板幅方向の温度条件は均一であることが好ましい。そのため、合金化炉10の加熱方式は誘導加熱式とすることが好ましい。ガス加熱式のように鋼板1表面の放射率の影響を受けることがなく、幅方向に均一な加熱を実現できる。
(鋼板形状決定工程)
次に、板幅方向めっき付着量測定装置14で、鋼板1の幅方向における表裏面の各位置めっき付着量を測定する。
エッジ部形状演算装置17では、測定されたこの各位置めっき付着量の実績値に基づいて、鋼板1のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板1の鋼板エッジ部傾きを求めて、この鋼板エッジ部傾きを鋼板1のエッジ部形状とする。これにより、電磁石制御装置19では、第2の電磁石18に出力する電流値を調整することができる。
また、本工程では、合金化度測定装置15で鋼板1の幅方向の合金化度分布が測定される。この結果に基づいて、合金化炉10の制御が行われてもよい。
(第2の鋼板形状矯正工程)
本工程では、第1の電磁石8の鋼板1の幅方向の両端部に設けられた第2の電磁石18の磁力で鋼板エッジ部の形状を矯正する(第2の形状矯正)。これにより、鋼板エッジ部の残存反りを抑制し、めっき付着量外れを低減することが可能になる。
ここで、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100による溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法の特徴となる第2の形状矯正について説明する前に、図2を参照しながら、第2の電磁石18を用いずに、第1の電磁石8のみを用いる従来の溶融金属めっき鋼板の製造方法について説明する。
図2は、溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1の形状を矯正する工程(前述した第1の鋼板形状矯正工程)を説明するための図である。図2(a)に示すように、第1の電磁石8により鋼板1に磁力を与えていない状態では、鋼板1はC反りを有する。そして、鋼板形状センサ7により鋼板1の形状を測定し、鋼板1の形状に基づいて第1の電磁石8により磁力を与えると(フィードバック制御)、図2(b)に示すように、C反りは鋼板中央部を中心に矯正される。より具体的には、鋼板1の表裏面に対になって配置された第1の電磁石8のうち、鋼板1に反りが発生することで、鋼板1により近くに位置する方の電磁石8には電流を出力せず、鋼板1からより遠くに位置する方の電磁石8に電流を出力して、磁力(吸引力)により、鋼板1のC反りを小さくすることができる。
しかしながら、例えば、鋼板1の鋼板形状センサ7の測定範囲外となるエッジ部xでは、第1の電磁石8への電流制御ができないため、鋼板1にC反りが残存し、付着量外れが発生する。
これに対し、本発明者らは、第1の電磁石8の鋼板1の幅方向の両端部に、鋼板形状センサ7は設けずに、鋼板エッジ部傾きに基づいて調整された電流が入力される第2の電磁石18を設け、この第2の電磁石18により鋼板エッジ部に磁力を与えることで、鋼板の残存反りを抑制できることを見出した。その詳細について、図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板1のエッジ部の形状を矯正する工程を説明するための図である。図3(a)に示すように、第1の電磁石8からの磁力のみが鋼板1に与えられた状態では、エッジ部xにC反りが残存している。しかしながら、図3(b)に示すように、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100による溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法では、第1の電磁石8のみならず、第2の電磁石18によっても、鋼板1に磁力を与え、鋼板1のエッジ部xの反りの発生を抑制することができる。なお、図3では、第1の電磁石8を複数対配置し、第2の電磁石18を第1の電磁石8の両端それぞれに1対ずつのみ配置しているが、第2の電磁石18を第1の電磁石8の両端それぞれに複数対配置してもよい。
前述したように、第2の電磁石18に出力する電流値は、板幅方向めっき付着量測定装置14が測定した各位置めっき付着量に基づいて決定される。続いて、図4を参照しながら、この第2の電磁石18に出力する電流値の決定方法の詳細について説明する。
図4は、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板エッジ部の形状を矯正する工程を説明するための図である。なお、図4では、図4(a−1)に示すように、垂直に引き上げられた鋼板1がトップロール13にて水平方向転換した後に、板幅方向めっき付着量測定装置14を鋼板1の幅方向に移動させて、所定間隔で鋼板1のめっき付着量(付着厚み)を計測する(図中、符号M参照)。エッジ部形状演算装置17では、板幅方向めっき付着量測定装置14を用いて得られた鋼板エッジ部の各位置の付着量データW1、W2、W3から、下記の式を用いて鋼板1と気体絞り装置6との間隔(鋼板位置情報)Y1、Y2、Y3を演算する。図4(a−2)に示すように、ここでは、演算する鋼板1と第2の電磁石18との間隔については、Y1、Y2、Y3の3点の情報としているが、測定点の数は、特に限定されない。
Y1=W1/P×K
Y2=W2/P×K
Y3=W3/P×K
ここで、W:付着量実績(g/m)、Y:鋼板と気体絞り装置との間隔(mm)、P:ノズルガス圧力(N/mm)、K:付着量演算補正係数(g・10−3/N・m)である。上記の式は、付着量実績Wがノズルガス圧力Pと鋼板1と気体絞り装置6との間隔Yの大きさに比例する(W=Y×P×K)ことから逆算して得られたものである。Kは補正用の係数として用いている。このとき、ラインスピード(LS)および付着量は一定に制御されていることが好ましい。
そして、エッジ部形状演算装置17では、各位置めっき付着量より演算された鋼板1と気体絞り装置6との間隔(Y1、Y2、Y3)に基づいて、最小二乗法を用いて、1次式:y=αx+βから、鋼板1のエッジ部形状の傾きαを求め、演算された傾きαが許容値A(Aは予め設定された値であり、−1以上1以下である。)の範囲内か否かを判定する。ここで、αは、−1以上+1以下である。また、βは、電磁石8、18と鋼板までの距離(パスライン位置)とすることができ、例えば、30mmである。
なお、図4では、鋼板1と気体絞り装置6との間隔については、3点測定した例を示しているが、測定点は2点であってもよいし、4点以上であってもよい。また、この測定点は1点のみであってもよい。測定点が1点のみである場合には、傾きαは、測定された間隔Yと予め設定された間隔情報Y’とを用いて、上述したように最小二乗法を用いて求めることができる。この間隔情報Y’は、例えば、鋼板1がC反りを有さない平坦形状の場合における鋼板1と気体絞り装置6との間隔の情報とすることができる。そして、板の傾きαが許容値Aの範囲外であると判定されたときには、電磁石制御装置19により、下記の式を用いて第2の電磁石18に出力する電流値Eを計算し、この電流値Eをプリセット値(以下、プリセット電流値Eともいう。)とする。
E=α×L
ここで、E:第2の電磁石に出力する電流値、α:鋼板エッジ部傾き、L:電流値計算係数である。
このようにして求められた第2の電磁石18に出力するプリセット電流値Eの情報に基づいて、電磁石制御装置19は、電流制御装置(図示せず)に、第2の電磁石18に対して電流を出力させる。なお、この電流制御装置は、電磁石制御装置19内に設けられていてもよい。
そして、図4(b−1)に示すように、第2の電磁石18により、鋼板エッジ部の形状が矯正され、鋼板1上のめっき付着量データW1、W2、W3のばらつきが減り、上記の傾きαをAの範囲内とすることができる。
第2の電磁石18にプリセット電流を出力した後、エッジ部形状を矯正した鋼板1の箇所が板幅方向めっき付着量測定装置14を通過するまでは、該プリセット電流を維持し、傾きαの演算を行わず、板幅方向めっき付着量測定装置14を通過したところで、エッジ部の傾きαの測定をする。このとき、αが許容値Aの範囲を外れる場合、再び第2の電磁石18に出力する電流値Eの計算を行い、既に設定されているプリセット電流値Eに基づいて、その値を修正する。
このように、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100を用いた溶融金属めっき鋼板の製造方法では、第1の電磁石8による第1の形状矯正のみならず、第1の電磁石8の鋼板方向の両端側に設けた第2の電磁石18による第2の形状矯正も行うため、鋼板1のエッジ部の残存反りを抑制し、めっき付着量外れを低減することができる。特に、第2の電磁石18では、鋼板形状センサ7を近傍に設けずに、各位置めっき付着量に基づく鋼板エッジ部傾きによって入力される電流が調整されるため、設備構成を複雑化せずに簡便にエッジ部の残存反りを抑制することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100および該設備100による溶融金属めっき鋼板の製造方法について説明する。
本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100を用いた溶融金属めっき鋼板の製造方法では、鋼板1(以下、コイルとも記す。)についての先行の鋼板から後行の鋼板への切り替えのタイミングにおいて、第2の電磁石18に適当なプリセット電流を出力し、後行の鋼板における設備100の進行方向の先端部での鋼板エッジ部における付着量外れを低減できる。
ここで、本実施形態でいうプリセット電流とは、先行の鋼板から後行の鋼板に切り替えられた場合に、後行の鋼板の反りを小さくするために、第2の電磁石18に入力されるテーブルに格納された電流のことを指す。
溶融金属めっき鋼板製造設備100は、鋼板切替プリセット値格納テーブルを有することができる。この鋼板切替プリセット値格納テーブルに記憶され、鋼板の板厚および/または板幅に応じて設定された鋼板切替プリセット電流により、切り替えられた後行の鋼板にとって適当なプリセット電流が第2の電磁石18に与えられる。
前述した第1の実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備と比べ、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100がこの鋼板切替プリセット値格納テーブルを有する以外は、両設備は実質的に同一である。そのため、本実施形態では、溶融金属めっき鋼板製造設備100が鋼板切替プリセット値格納テーブルを有することによる機能について主に説明する。
電磁石制御装置19がこの鋼板切替プリセット値格納テーブルを有することで、溶融金属めっき浴に進入する鋼板1が、先行の鋼板から後行の鋼板に切り替わった際に、めっき付着量に基づいて第2の電磁石18がこの後行の鋼板に磁力を与える前に、第2の電磁石18に鋼板切替プリセット電流値が入力され、第2の電磁石18は後行の鋼板の表面に磁力を与えることもできる。第1の実施形態で前述したように、鋼板1が板幅方向めっき付着量測定装置14を通過して、表裏面の幅方向における各位置めっき付着量が測定される。そして、鋼板エッジ部傾きが許容値Aの範囲を外れて、第2の電磁石18に出力する電流値が決定されるまでは、この鋼板切替プリセット電流が第2の電磁石18に与えられ続け、鋼板1のエッジ部傾きを小さくすることができる。これにより、切り替えられた鋼板1の設備100での進行方向の先端部の残存反りも安定に抑制することができる。
また、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100では、先行の鋼板から後行の鋼板への切り替えを行う際に、鋼板切替プリセット値学習機能を有することができる。以下、この鋼板切替プリセット値学習機能について説明する。
この鋼板切替プリセット値学習機能の具体例としては、まず、鋼板のエッジ部形状の実績を判定する。例えば、鋼板内プリセット回数が2回または3回であり、かつプリセット電流の最大値と最小値との差が1A以下の場合、鋼板は安定であると判定できる。この場合、鋼板内プリセット回数が0回または1回の場合は、プリセット電流に最大値と最小値は存在しないが、鋼板は安定であると判定できる。ここで、鋼板内プリセット回数とは、対象とする各鋼板において、第1の実施形態で説明したように、各位置めっき付着量に基づいて出力する電流値のプリセットを行う回数のことを指す。
次に、対象となる鋼板について、例えば3回分のプリセット電流値(E1+E2+E3)の平均値Eaveを以下の式により計算する。
ave=(E1+E2+E3)/3
その次に、鋼板切替プリセット値格納テーブルに格納する電流値Enを以下の式により計算する。
En=Eave×a%+En−1×(100−a)%
ここで、Eaveは対象とする鋼板について計算されたプリセット電流値の平均値であり、En−1は既に格納されているプリセット電流値であり、aは、前回までに格納されている値に対し、今回分をどれ位の割合で反映させるかを示す学習係数であり、例えば、0〜100である。
なお、上述した鋼板切替プリセット値学習機能は、溶融金属めっき鋼板製造設備100に別途設けられた制御部(図示せず)がその機能を実行することができる。
ここで、図5、6を参照しながら、この鋼板切替プリセット値学習機能の具体例について説明する。図5は、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で先行の鋼板から後行の鋼板への切り替えを行うための鋼板切替プリセット値学習機能を説明するための図である。また、図6は、本実施形態の溶融金属めっき鋼板製造設備100で鋼板の切り替えを行うための鋼板切替プリセット値学習機能で用いられる鋼板切替プリセット値格納テーブルを説明するための図である。
図5に示すように、鋼板A、B、C、Dの順にそれぞれの鋼板毎に安定か否か判別が行われ、安定と判定された鋼板について算出されたプリセット電流値がテーブルに格納され、それまでに格納されていたプリセット電流値が更新される。
図5に示す例として、鋼板内プリセット回数が3回以下であり、かつプリセット電流の最大値と最小値との差が1A以下のときに、鋼板が安定であると判定する場合を説明する。この場合、まず、鋼板Aから切り替えられた鋼板Bでは、図5に示すように、まず、鋼板切替により第2の電磁石18に出力する電流値が初期値にプリセットされる(図中、▼参照)。そして、第1の実施形態で説明したエッジ部傾き演算によるプリセット▽の数が4つであり、プリセット回数が4回である。すなわち、鋼板Bのプリセット回数は、制限回数の3回を超えている。また、プリセット電流の最大値と最小値の差を3Aとすると、制限値の1Aを超えている。このとき、得られたデータを鋼板切替プリセット値格納テーブルに格納することはできない。一方、鋼板Bから切り替えられた鋼板Cでは、図5に示すように、まず、鋼板切替により第2の電磁石18に出力する電流値が初期値にプリセットされる(図中、▼参照)。そして、鋼板Cでは、第1の実施形態で説明したエッジ部傾き演算によるプリセット▽の数が1つであり、プリセット回数が1回である。すなわち、鋼板Cのプリセット回数は、制限回数の3回以下である。また、プリセット電流の最大値と最小値の差を0.8Aとすると、この差は、制限値の1A以下である。このような場合、算出されたプリセット電流値のデータについて、上述の方法により、鋼板切替プリセット値格納テーブルに蓄積されているデータを更新することができる。なお、プリセット回数が1回の場合は、プリセット電流の最大値と最小値とは同じであるとする。
この鋼板切替プリセット値格納テーブルの一例は、図6に示すような所定の板幅および所定の板厚毎に区分けされたものである。ここでは、例えば、板幅については、600mm以上800mm未満、800mm以上1000mm未満、1000mm以上1200mm未満、1000mm以上1200mm未満、1200mm以上1400mm未満、1400mm以上1600mm未満、1600mm以上1800mm未満、1800mm以上1900mm未満の範囲に分類し、板厚については、0.6mm以上0.8mm未満、0.8mm以上1.0mm未満、1.0mm以上1.2mm未満、1.2mm以上1.4mm未満、1.4mm以上1.6mm未満、1.6mm以上1.8mm未満、1.8mm以上2.0mm未満の範囲に分類して、プリセット電流値Enが格納され、更新される。
このように、鋼板切替プリセット値学習機能を溶融金属めっき鋼板製造設備100が有することで、鋼板を切り替えるタイミングにおいて、電磁石制御装置19は、電流制御装置に、板厚および/または板幅に応じて最適なプリセット電流値を第2の電磁石18に出力させることができる。そのため、鋼板1の先端部から鋼板エッジ部の残存反りを抑制することができ、鋼板1の付着量の幅方向制御精度を向上し、鋼板エッジ部の付着量外れをより安定に低減することができる。
1 鋼板
2 溶融金属めっき槽
3 溶融金属めっき浴
4 シンクロール
5 浴中支持ロール
6 気体絞り装置
7 鋼板形状センサ
8 第1の電磁石
9 浴外支持ロール
10 合金化炉
11 保熱帯
12 冷却帯
13 トップロール
14 板幅方向めっき付着量測定装置
15 合金化度測定装置
16 ライン制御装置
17 エッジ部形状演算装置
18 第2の電磁石
19 電磁石制御装置
100 溶融金属めっき鋼板製造設備

Claims (4)

  1. 鋼板に溶融金属めっきを施してから、気体絞り装置により前記鋼板に付着した溶融金属めっき量を調整する溶融金属めっき鋼板製造設備において、
    前記気体絞り装置を通過した前記鋼板の形状を測定する鋼板形状センサと、
    前記鋼板の形状に基づいて調整された電流が入力され、前記鋼板の反りを小さくするように前記鋼板表面に磁力を与える第1の電磁石と、
    前記鋼板の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定する板幅方向めっき付着量測定装置と、
    前記各位置めっき付着量に基づいて、前記鋼板の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出するエッジ部形状演算装置と、
    前記第1の電磁石の前記鋼板の幅方向の両端部に設けられており、前記鋼板エッジ部傾きに基づいて調整された電流が入力され、前記鋼板エッジ部傾きを小さくするように前記鋼板エッジ部に磁力を与える第2の電磁石と、
    前記第1の電磁石および前記第2の電磁石に出力する電流値を調整する電磁石制御装置と、
    を備える溶融金属めっき鋼板製造設備。
  2. 溶融金属めっきを施す前記鋼板が先行の鋼板から後行の鋼板に切り替えられる際に、前記後行の鋼板に設定される鋼板切替プリセット電流値を格納している鋼板切替プリセット値格納テーブルを備え、
    前記鋼板切替プリセット電流値は前記鋼板の板厚および/または板幅に応じて格納されている請求項1に記載の溶融金属めっき鋼板製造設備。
  3. 鋼板に溶融金属めっきを施してから、気体絞り装置により前記鋼板に付着した溶融金属めっき量を調整するめっき工程と、
    前記気体絞り装置を通過した前記鋼板の形状を測定し、
    前記鋼板の形状に基づいて、第1の電磁石に出力する電流値を調整して、前記第1の電磁石により、前記鋼板の反りを小さくするように前記鋼板表面に磁力を与える第1の鋼板形状矯正工程と、
    前記鋼板の表裏面の幅方向における各位置めっき付着量を測定し、
    前記各位置めっき付着量に基づいて、前記鋼板の幅方向のエッジ部形状を一次関数で近似して鋼板エッジ部傾きを算出することで、前記エッジ部形状を演算する鋼板形状決定工程と、
    前記鋼板エッジ部傾きに基づいて、第2の電磁石に出力する電流値を調整して、前記第2の電磁石により、前記鋼板エッジ部傾きを小さくするように前記鋼板エッジ部表面に磁力を与える第2の鋼板形状矯正工程と、
    を含む溶融金属めっき鋼板の製造方法。
  4. 前記溶融金属めっきを施す前記鋼板が先行の鋼板から後行の鋼板に切り替えられる場合に、
    前記鋼板の板厚および/または板幅に応じて設定された鋼板切替プリセット電流が入力された前記第2の電磁石により、前記後行の鋼板の表面に磁力を与える請求項3に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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