JP2005274666A - コンタクトレンズの洗浄方法及びそれに用いるコンタクトレンズ洗浄用布帛 - Google Patents

コンタクトレンズの洗浄方法及びそれに用いるコンタクトレンズ洗浄用布帛 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンタクトレンズを洗浄するに際し、レンズをキズ付けず、かつ、汚れが十分に除去可能な洗浄方法を提供する。
【解決手段】 単糸繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の極細繊維を含む布帛に、好ましくは洗浄液を含浸し、コンタクトレンズを擦ってコンタクトレンズの表面および/または裏面を洗浄する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コンタクトレンズに付着した汚れを効果的に除去できるコンタクトレンズの洗浄方法および該方法に用いる布帛に関する。
コンタクトレンズの洗浄は、通常眼から取り外した段階で実施されるが、汚れが残存せず、かつ簡便にこれを実現する洗浄方法が求められている。
しかし、コンタクトレンズに付着する汚れは、直接眼球に装用するその使用形態から、装用する個々人の体質や体調などにより汚れの質や量は異なっている。
さらに、近年コンタクトレンズの装用方法は多様化しており、従来一般的とされた1日毎に取り外す装用方法に加え、就寝中も装用し、数日〜1週間継続する連続装用方法も広く用いられている。この結果、コンタクトレンズに付着する汚れは増加傾向にある。
こうしたコンタクトレンズの汚れは、コンタクトレンズの失透、材料特性の悪化にとどまらず、眼に合併症を引き起こすおそれもある。
この様な中で、コンタクトレンズ用洗浄液の開発は盛んであり、種々の洗浄液が開発されているが、付着した汚れを完全に除去できないという問題を有している。
また、洗浄後に汚れが残存したままコンタクトレンズの装脱を繰り返してゆくと汚れは蓄積し、蓄積した汚れはもはや通常の洗浄方法では除去できないことが多い。
そこで、汚れをより確実に落とすための方法として、洗浄液と組合せて布帛や不織布でコンタクトレンズを摩擦することが提案されており、洗浄液を含有した布帛からなるコンタクトレンズ用洗浄シート(例えば、特許文献1参照。)や、不織布に塩化ナトリウムまたは塩化カリウムを含む洗浄液が含浸されたコンタクトレンズ用クリーナー(例えば、特許文献2参照。)が知られている。しかし、汚れの除去性能は未だ満足できるものではなく、また、布帛や不織布自身若しくはそれに付着した異物がコンタクトレンズにキズをつける懸念があり、このような懸念のない有効な洗浄方法が求められている。
特開2000−019468号公報 特開2002−296551号公報
本発明の課題は、コンタクトレンズを洗浄するに際し、レンズをキズ付けず、かつ、汚れが完全に除去可能な洗浄方法を提供せんとするものであり、また、その方法に用いられる布帛などを提供せんとするものである。
本発明は上記課題を解決するために下記の構成を有する。すなわち、
(1)単糸繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の極細繊維を含む布帛に洗浄液を含浸し、コンタクトレンズを擦ってコンタクトレンズの表面および/または裏面を洗浄するコンタクトレンズの洗浄方法、
(2)前記(1)記載の洗浄方法に用いる極細繊維を含むコンタクトレンズ洗浄用布帛、
(3)洗浄液が含浸された前記(1)記載の洗浄方法に用いる極細繊維を含むコンタクトレンズ洗浄用布帛、であり、また種々の改良された態様を構成とする。
本発明は、極細繊維を含む布帛を用い、特に、洗浄液を併用することによって、コンタクトレンズの汚れを効果的に除去することができる。また汚れを蓄積させることがないため、良好な解像度の維持、合併症発生の低減、装用感悪化防止に効果がある。また、コンタクトレンズにキズを付けることなく汚れを除去することができる。
本発明のコンタクトレンズの洗浄方法に用いる布帛は極細繊維を含んでいる。極細繊維とは、単糸繊度1.0デシテックス以下の繊維をいうが、本発明においては、0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の極細繊維が用いられる。かかる極細繊維を用いることで、コンタクトレンズ表面に存在する超微細な孔等に詰まった汚れを取り除くことができ、またウールを用いるフェルトに比べて耐久性も格段に向上させることが可能になる。
極細繊維の単糸繊度は、上記の範囲でコンタクトレンズ素材やコンタクトレンズ用洗浄液に応じて適宜調整することが可能であるが、付着した汚れを効果的に除去するためには、単繊維繊度は0.5デシテックス以下であることが好ましく、さらに、好ましくは0.1デシテックス以下である。下限としては特に限定はないが、余りに細いと単糸切れが起こりコンタクトレンズに付着し、却って洗浄効果が低下する傾向があること、生産性や摩擦による摩耗を考慮すると0.002デシテックス以上とすることが適当である。
本発明に用いる極細繊維は、合成繊維でも天然繊維でも良いが、不純物の影響が小さく、また、設計の自由度も高いことから合成高分子からなる繊維であることが好ましい。具体的には、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリウレタン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維等が用いられ、これらは40モル%以下の範囲で他の成分が共重合された高分子が用いられたものであっても良い。中でも極細繊維とすることが容易であり、寸法変化の小さい点でポリエステル繊維、ポリアミド繊維が好ましく用いられる。ポリエステル繊維、ポリアミド繊維はそれぞれ単独で用いても良いが、両方組み合わせて使うこともできる。
ポリエステル繊維とは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの重合体などからなる繊維であり、ポリアミド繊維とは、例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン66およびこれらの重合体などからなる繊維である。
極細繊維の単繊維の断面形状には、特に制限はないが、例えば、丸、三角〜五角形などの多角形、扁平型、多葉形などを挙げることができるが、極細化し易く、清浄効果の大きい丸、三角形、多葉型のものを好ましく用いることができる。
合成高分子による極細繊維は例えば、海島型、剥離型などの極細可能な複合合成繊維の海成分除去または剥離分割などの方法で得ることができる。
海島型合成繊維の場合、島成分としては、先述の合成高分子が好ましく採用しうる。海成分としては、例えば、ポリエステル系変成樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などが挙げられるが、なかでも、島成分との相性が良く製糸し易い、ポリエステル系変成樹脂が好ましい。極細化は、海成分を例えばアルカリ溶液中で溶解することによって、得ることができる。
また、剥離型合成繊維の場合は、例えば、2〜5成分の合成樹脂を複合口金を通じて吐出して得た易剥離性の合成繊維を極細化して得られる。好ましい成分としては先述の合成高分子が好ましく採用しうる。剥離型合成繊維の場合は、例えば、物理的な手段で繊維軸方向に剥離させて極細化する方法や、アルカリ液中などで処理することによって、剥離し、極細化することができる。
また、極細化可能な合成繊維は例えば生糸のまま用いることができるが、仮撚り、擦過、熱ピン、押し込み、ニットデニットなどの加工糸として用いることもでき、コンタクトレンズ表面に優しくフィットする点で生糸、仮撚りなどの加工糸として用いることが好ましく、さらに、極細以外の合成繊維と混繊して用いることができる。混繊は通常糸を軸に極細可能な繊維を絡めたりするエアー交絡や外周に巻き付けるカバリングなどの方法で得る方法などを挙げることができる。
極細繊維が布帛表面に露出し、布帛重量の30重量%以上を占めていることが好ましい。予め表面に露出していると、コンタクトレンズ表面に付着した汚れは容易に極細繊維によってが掻き取られ順次、布帛内層部へ送り込まれて表面を清浄化する効果を奏することに加え、極細繊維はコンタクトレンズ面に優しくフィットすることから傷が付きにくい効果が得られる。特に、実質的に極細繊維のみが露出してる状態であることが好ましい。さらに、洗浄液と組み合わせることにより、コンタクトレンズ面に付着した頑固な累積汚れが洗浄液によって、軟化すると同時に清浄に拭き取ることができる。
布帛中に占める極細繊維の好適な量としては30重量%以上である。30重量%を下回る場合には、表面に露出される極細繊維が少なくなる傾向にあり、洗浄効果が低下しやすく、また、コンタクトレンズ表面を傷付けるおそれもある。上限としては特に制限はないが、100%であっても差し支えはない。しかしながら、極細繊維以外の合成繊維は、極細繊維と共に用いることで、汚れを蓄える働きや機械的強度を補ったり、繊維の風合いを改善したりする効果を有するので、布帛重量の70重量%未満、さらに好ましく30重量%未満含有されることが好ましい。
極細繊維から布帛を作るためには、例えば、不織布を得る方法としては、極細化可能な繊維および必要に応じて用いる極細化可能な繊維以外の繊維を別々に綿状調製し、好ましくこれらを積層し、ウェブ状にしてから表面からニードルパンチまたは高圧水流処理などを行って、両層を絡めて作る不織布を作る方法や、また、予め織布化した合成繊維に極細化可能な繊維を含む綿状物を積層しニードルパンチまたは高圧水流処理等行って複合化した不織布を得る方法などが挙げられる。編織物とする方法としては、極細化可能な繊維を単独および/または極細化可能な繊維以外の合成繊維を編機にかける方法などが挙げられる。この場合、天竺、フライス、スムース、ハーフ、サテンなどの組織が挙げられるが方向性が少ない天竺、スムースなどの組織が好適である。織機にかける場合は平織り、綾織り、朱子織り、二重織りなどが挙げられるが方向性の少ない平織りが好適であり、各々起毛した物も好適である。ベースに通常糸を配し表層に極細糸を配したカットパイル様のベルベットまたはループバイル様のタオルもまた好適である。好ましい態様としては、不織布、起毛布、パイル布、編織物である。これらの布帛を先述の極細化手段を用いて極細化可能な繊維を極細繊維に転化せしめて、本発明に係る極細繊維を含む布帛として得ることができる。
また、上記の方法で得た極細繊維を含む布帛は、さらに洗浄液を吸収若しくは吸蔵可能な物品を包むように構成することもできる。ここで、洗浄液を吸収若しくは吸蔵可能な物品とは、多孔体やゲル状物やフェルトなどの繊維交絡体など洗浄液を保持することが可能である物品であり、洗浄液をその内部に一時的に保持できる機能を有するものである。係る物品を用いることで、洗浄液が布帛背面側から供給され、効率的かつ簡便な洗浄が可能である。かかる態様としては、具体的には、極細繊維からなる織編物がゴムやプラスチックフィルム、樹脂発泡体などの基材と積層されているもの、極細合成繊維の繊維絡合体にポリウレタン樹脂などの弾性重合体を含浸させて起毛した人工合成皮革、係る人工合成皮革がゴムやプラスチックフィルム、樹脂発泡体などの基材と積層されているもの、などが挙げられる。
極細繊維を含む布帛の製造に際しては、例えば、上記の複合繊維が集合した糸の段階で、仮撚り加工などの捲縮嵩高加工を施してもよいし、あるいは、織物や編物、不織布などに形成した後、ウォーターパンチング加工(高圧水流処理)等を施すことなどにより、極細繊維に、いわゆるバラけ効果とも言うべき開繊効果(極細繊維の1本1本が、集束した束状から多少バラけて、互いに広がってスポンジのような立体構造の状態を示す効果)を与えることなどもできる。
このような開繊効果は、上記の捲縮嵩高加工によっても付与することができ、また、ポリエステル繊維とポリアミド繊維を混用して使用する場合には、それらの異種繊維が持つ収縮差などによっても付与することができる。係る開繊効果により、極細繊維の1本1本が、集束した束状から多少バラけて、互いに広がってスポンジのような立体構造がうまく形成されているものは、細径の繊維が、コンタクトレンズ用洗浄液をよりよく保持し、コンタクトレンズの表面の汚れをそぎ取りることができ、かつ細径の繊維間に形成される繊維間間隙に該汚れなどをより効果的に取り込むことができるので、より高い汚れ除去効果を得ることができ好ましい。
本発明においては、洗浄液を用いずにドライ状態でコンタクトレンズを洗浄してもよいが、洗浄液を用いた方がより汚れ除去効果が高い。洗浄液の種類としては、界面活性剤入りコンタクトレンズ用洗浄液、界面活性剤入り洗浄液、蛋白分解酵素入り洗浄保存液、塩化ナトリウムと塩化カリウムの少なくともどちらかを含む洗浄液、生理食塩水、水などが好適に採用しうるが、コンタクトレンズの素材によっては該コンタクトレンズに施された表面加工の関係で研磨剤入り洗浄液を用いるときは注意が必要である。
本発明が用いられる好適なコンタクトレンズとしては、例えばソフトタイプとハードタイプに大別することができ、両方に使用可能であるが、より好ましくはハードタイプのコンタクトレンズに好適に適用される。
本発明のコンタクトレンズ洗浄用布帛は、予め洗浄液が吸収若しくは吸蔵された状態で提供されることは特に差し支えない。また、本発明はコンタクトレンズを洗浄時に極細繊維を含む布帛が洗浄液を含んでいても良く、乾いた本発明のコンタクトレンズ洗浄用布帛にコンタクトレンズを載せ、洗浄液を供給して該布帛に洗浄液を含ませた状態とし、コンタクトレンズの洗浄を行っても良い。
コンタクトレンズ洗浄操作としては、コンタクトレンズ素材、または、コンタクトレンズの表面加工状態などの詳細な条件に応じて、適宜行えば十分である。洗浄を効率的に行うには、前記極細繊維を含む布帛を手の平に広げ、その上にコンタクトレンズを凹面を上にして置き、その凹面に洗浄液を数滴落とし、更にその上からに上記布帛または繊維構造体を包むようにかぶせ、その上からコンタクトレンズを擦り、最後に水道水でコンタクトレンズを濯ぐ方法が挙げられる。洗浄液を用いずにドライで洗浄する際も同様である。しかしその際には最後に水道水でコンタクトレンズを濯ぐ必要はない。
また、本発明のコンタクトレンズ洗浄用布帛は、裏面に接着剤層を設けることができる。接着剤としては、例えば、代表される例として入れ歯安定剤などに使われる。例えばガラナガム系の接着剤が好適である。
洗浄液として、塩化ナトリウムと塩化カリウムの少なくともどちらかを含む洗浄液、若しくは水道水を用いた場合は、コンタクトレンズを擦ったあと水道水で濯ぐ必要はないが、濯いだ方がより衛生的に装用することができる。
次に、実施例により本発明を詳細に説明する。
(1)試料の調製および洗浄条件
オルビス社製のリキッドファンデーション溶液を人工汚れ液として用い、該液1滴を東レ株式会社製ブレスオーハードコンタクトレンズ凸面に滴下した。これをユニコン社製レンズ研磨機の下端把持部に装着し、上端面には約3×3cmの大きさの布帛を準備し、該装置に装着し、以下の条件でふき取りを行った。n数は3で行った。また、布帛は、何も含浸しないドライの場合と水道水に浸漬したウエットの2方式について行った。
なお、含浸方法は、200ml容器に水道水を溜めその中へ布帛を完全に浸した後、取り出して30秒後、液が垂れないことを確認して用いた。
主軸回転数(rpm) 600
スイング軸回転数(rpm) 600
スイング軸角度(度) 70〜80
スイング回数(回/分) 50
スイング軸荷重(cN) 150
ふき取り時間(秒) 3。
(2)汚れ評価方法
島津製作所製のUV−160Aを用い、ふき取り後のレンズの可視光線(380〜760nm)の透過率を測定し、n数は3で行って平均値を求めた。この値を前記の人工汚れ液で処理を行わないブランクのコンタクトレンズの可視光線の透過率の平均値(95%、n=3)で割り返し(すなわち、ふき取り後のレンズの光線透過率の値に1/0.95をかける。)、得られた値について、以下の基準で判断した。
A:透過率85〜94% 極めて良い
B:透過率75〜84% 良い
C:透過率65〜74% やや悪い
D:透過率64%以下 悪い。
(3)キズ付き評価方法
セナー社製のズームステレオマイクロスコープを用い、ふき取りを行ったレンズを直接目視で観察して判断した。判断基準は以下のとおりである。
A:キズがない物で良い
B:1〜3ケ所キズがあり、やや悪い
C:キズがある物で悪い。
実施例1
海島型複合繊維として、単繊維の海成分としてポリエステルの酸成分としてテレフタル酸と5−ナトリウムイソフタル酸の共重合体樹脂が20重量%、島成分としてポリエチレンテレフタレート樹脂80重量%となるように東レ株式会社製の複合紡糸機で紡糸/延伸してトータル繊度が110デシテックス、18フィラメント(70島/フィラメント)の海島型ポリエステル複合繊維を得た。得られたマルチフィラメント糸をタテ密度145本/2.54cm、タテ密度107本/2.54cmの平織りを通常の織機で製織した。得られた生機をアルカリ液で処理した後、9.8MPaの高圧水流で表面処理を行った。表面は0.07デシテックスの極細繊維が開繊して露出していた。該布帛を用いてドライまたはウエットで評価した結果、ドライではキズ付きはなかったが透過率は83%で表面の汚れが若干残った。ウエットでは透過率は94%で表面の汚れは落ちており、コンタクトレンズ表面にキズ付きもなく良好であった。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1と同様の繊維を用い、ギヤ捲縮を掛けた後、繊維長38mmに切断し、これをカーディングして積層した。次いで通常のニードルパンチでパンチングして不織布とし、得られた不織布をアルカリ液で処理することにより、その海成分を完全に除去した。得られた布帛の表面には0.07デシテックスの極細繊維が露出していた。該布帛を用いてドライまたはウエットで評価した結果、ドライではキズ付きはなかったが透過率は79%で表面の汚れが若干残った。ウエットでは透過率は88%で表面の汚れは落ちており、コンタクトレンズ表面にキズ付きもなく良好であった。結果を表1に示す。
実施例3
極細繊維を与える単繊維として、8葉形断面のポリアミド樹脂30重量%の周辺をポリエステル樹脂70重量%が取り巻くように東レ株式会社製の複合紡糸機で紡糸/延伸してトータル繊度が55デシテックス、18フィラメントの剥離型複合繊維を得た。得られたマルチフィラメント糸をタテ密度145本/2.54cm、タテ密度107本/2.54cmの平織りを通常の織機で製織した。得られた生機をアルカリ液で処理したところ、ポリアミド繊維は0.8デシテックスであり、ポリエステルは0.2デシテックスの極細繊維が表面に露出していた。得られた布帛を用いてドライまたはウエットで評価した結果、ドライでは、キズ付きはなかったが透過率は76%で表面の汚れが少し残った。ウエットではキズ付きはなかったが、透過率は84%で表面の汚れが極わずかに残った。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1記載の方法と同様の方法で得た極細可能マルチフィラメント繊維と33デシテックス6フィラメントの高収縮ポリエステルマルチフィラメント繊維をエアー交絡させた繊維と実施例1と同様の極細可能マルチフィラメント繊維を32Gの通常の丸編み機に掛け、編み物を得た。
次に、通常の起毛機にかけてから、アルカリ液で処理したところ、表面には立毛極細繊維が多量に露出していた。極細繊維の比率は76重量%であり、それ以外の繊維の比率は24重量%であった。この布帛を用いてドライまたはウエットで評価した結果、ドライではキズ付きはなかったが透過率は79%で表面の汚れが若干残った。ウエットでは透過率は86%で表面の汚れは落ちており、コンタクトレンズ表面にキズ付きもなく良好であった。結果を表1に示す。
比較例1
市販の綿製タオルを用いて評価した結果、ドライでは透過率68%、ウエットでは透過率が72%で、ともにレンズ表面の汚れを十分に落とすことができず、キズ付きもたくさん生じる結果となった。結果を表1に示す。
比較例2
単糸繊度が3.3デシテックスのポリエステル繊維の平織り物を用いて評価した結果、ドライでは透過率が66%、ウエットでは透過率が72%で、ともにレンズ表面の汚れを十分に落とすことができず、キズ付きも1、2ケ所認められた。結果を表1に示す。
比較例3
単糸繊度が2.2デシテックスのポリアミド繊維の平織り物を用いて評価した結果、ドライでは透過率が66%、ウエットでは透過率が72%で、ともにレンズ表面の汚れを落とすことができず、キズ付きも1、2ケ所認められた。結果を表1に示す。
比較例4
市販の綿布を用いて評価した結果、ドライでは透過率は52%、ウエットでは53%でともに表面の汚れを落とすことができず、キズ付きもたくさん生じる結果となった。結果を表1に示す。
比較例5
布帛を用いず、洗浄液を使わないでドライ状態で手指で洗った場合、および洗浄液として水を使って直接手で洗った場合、ともにレンズ表面のキズ付きはなかったがドライでの透過率は37%、ウエットでの透過率は43%で、表面の汚れは除去できなかった。結果を表1に示す。
Figure 2005274666

Claims (9)

  1. 単糸繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の極細繊維を含む布帛にコンタクトレンズを擦ってコンタクトレンズの表面および/または裏面を洗浄するコンタクトレンズの洗浄方法。
  2. 請求項1記載の洗浄方法に用いる極細繊維を含むコンタクトレンズ洗浄用布帛。
  3. 洗浄液が含浸された請求項1記載の洗浄方法に用いる極細繊維を含むコンタクトレンズ洗浄用布帛。
  4. 極細繊維を30重量%以上含み、かつ、布帛の表面には極細繊維が露出していることを特徴とする請求項2または3に記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛。
  5. 該布帛が不織布、起毛布、パイル布または編織物であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛
  6. 該布帛の表面が高圧水流処理されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛。
  7. 極細繊維がポリエステルおよび/またはポリアミドからなることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛
  8. 極細繊維は捲縮加工が施されたマルチフィラメント糸であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛。
  9. 布帛は、極細化可能な海島構造または易剥離構造を有する複合合成繊維を極細化された後の極細繊維の量として30重量%以上用い、極細化処理の後極細繊維が表面に露出するように積層、編成または製織されてなり、必要に応じて起毛した、布帛をアルカリ液中で処理して海成分を除去し、または剥離して得たものである請求項2〜8のいずれかに記載のコンタクトレンズ洗浄用布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR102205734B1 (ko) * 2020-09-02 2021-01-20 한종우 항균효과를 가지는 극세사 포 및 그의 제조방법

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