JP2005274448A - 酸素濃度検出センサ - Google Patents

酸素濃度検出センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2005274448A
JP2005274448A JP2004090104A JP2004090104A JP2005274448A JP 2005274448 A JP2005274448 A JP 2005274448A JP 2004090104 A JP2004090104 A JP 2004090104A JP 2004090104 A JP2004090104 A JP 2004090104A JP 2005274448 A JP2005274448 A JP 2005274448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
oxygen concentration
hole
oxygen
detection sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004090104A
Other languages
English (en)
Inventor
Kota Noda
宏太 野田
Satoru Kariya
悟 苅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2004090104A priority Critical patent/JP2005274448A/ja
Publication of JP2005274448A publication Critical patent/JP2005274448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Abstract

【課題】 剥離やクラック等が発生せず、高い測定精度で酸素濃度を測定することができ、かつ、耐久性に優れた酸素濃度検出センサを提供する。
【解決手段】 酸素を含有する被測定ガスを導入するためのガス導入用開口が形成された検査層、並びに、上記検査層上に形成され、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板と上記固体電解質板の下面に形成された下面電極と上記固体電解質板の上面に形成された上面電極とから構成され、酸素ポンプ機能を有する酸素ポンプ層を備えた酸素濃度検出センサであって、上記酸素濃度検出センサを構成する層又はその一部を貫通するように、上記酸素濃度検出センサの主面にほぼ垂直に形成され、その内部が導体で充填されたスルーホールを備えていることを特徴とする酸素濃度検出センサ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被測定ガス中の酸素濃度を測定する際に用いられる酸素濃度検出センサに関する。
酸素センサ、NOxセンサ等、測定対象となるガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサに使用されるガスセンサ素子として、固体電解質層を複数積層してなる積層型ガスセンサ素子が知られている。
このような積層型ガスセンサ素子は、主に固体電解質板なる層により形成され、その固体電解質板の表裏面に導電層を配し、各々の導電層の表裏面を接続する必要がある場合は、この層にスルーホールを設け、スルーホール内に導電層を形成することにより接続している。
特許文献1には、このような構成の酸素センサ素子が開示されている。
図4は、上記特許文献1に記載されている酸素センサ素子を模式的に示した分解斜視図である。
この酸素センサ素子100は、3枚の酸素イオン伝導性を有する固体電解質板を用いて形成されている。そして、中段に位置する固体電解質板102には、中央に長手方向に切り込まれた基準ガス導入路104を有しており、この基準ガス導入路104の内奥で基準電極106が、この基準ガス導入路104内に露出するように、上段の固体電解質板101の下面に基準電極106が形成されている。
上段の固体電解質板101の上面には、基準電極106に対向するように測定電極105が形成されており、この測定電極105及び測定電極105の周囲を覆うように、多孔質セラミックからなる保護層107が形成されている。
また、測定電極105が形成されている右端部分を除き、固体電解質板101の上面には、絶縁層108が形成され、この絶縁層108の上面を通って測定電極105に接続されたリード部109が設けられている。
また、基準電極106に接続されるリード部110も絶縁層108上に設けられ、このリード部110は、スルーホール112及び下面のリード部111を介して基準電極106に接続されている。
特開昭61−134655号公報 特開2001−242129号公報
図5は、上述した従来技術に係る酸素センサ素子100のスルーホール112の拡大断面図であるが、固体電解質板101に形成されたスルーホール112の内壁には、まず、絶縁層108が形成され、その内側に導体層113が形成されており、中心部分は、空洞となっている。
このスルーホール112では、導体層113のリード部110と接触する部分の付近、すなわち、スルーホール112の上部には、その断面積が小さい部分(以下、エッジ部という)ができ、上記エッジ部で抵抗値が大きくなるため、電圧を印加すると発熱が発生する。
その結果、このような構成の酸素センサ素子では、スルーホール112付近でクラックが発生することがあり、このクラックに起因して層間の剥離や導体層の断線などが引き起こされてしまい、接続性や信頼性が低下するという問題があった。
また、上記酸素センサ素子では、ヒータについて説明していないが、ヒータ(抵抗発熱体)を内蔵した酸素センサ素子であって、内蔵した抵抗発熱体に電圧を印加するためのリード部が形成され、上記リード部がスルーホールを介して外部接続端子に接続されている構造のものでは、上述したエッジ部の発熱に起因して製造した酸素センサ素子の昇温速度にバラツキが発生することがあった。
そのために、昇温にタイムラグが生じ、酸素濃度の検知において時間的な誤差が生じてしまい、高精度な測定を達成できないという問題があった。
また、エッジ部の断面積がそれほど小さくない場合であっても、スルーホールの中心部分に空洞が形成されるようにグリーンシートを積層して酸素センサ素子を製造すると、得られた素子にクラックや剥離が発生するという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、センサ素子の剥離やクラック等が発生せず、高い測定精度で酸素濃度を測定することができ、かつ、耐久性に優れた酸素濃度検出センサを提供することを目的とする。
本発明の酸素濃度検出センサは、酸素を含有する被測定ガスを導入するためのガス導入用開口が形成された検査層、並びに、
上記検査層上に形成され、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板と上記固体電解質板の下面に形成された下面電極と上記固体電解質板の上面に形成された上面電極とから構成され、酸素ポンプ機能を有する酸素ポンプ層を備えた酸素濃度検出センサであって、
上記酸素濃度検出センサを構成する層又はその一部を貫通するように、上記酸素濃度検出センサの主面にほぼ垂直に形成され、その内部が導体で充填されたスルーホールを備えていることを特徴とする。
本発明の酸素濃度検出センサにおいて、発熱部と、その内部が導体層で充填されたスルーホールを含むリード部とからなるヒータが形成されたヒータ層を備えていることが望ましく、上記ヒータ層は、2層以上の材質の異なる層を含んでから構成されることが望ましい。また、上記スルーホールは、上記2層以上の材質の異なる層にまたがって形成されていることが望ましい。
上記酸素濃度検出センサにおいて、上記スルーホールは、穴埋め層とその上及び/又は下に形成された配線層とから構成されていることが望ましく、上記穴埋め層は、Pt(白金)、Pd、Ag及びAuのうち少なくとも1種類の金属を含んでいることが望ましい。
また、上記スルーホールの上面には、窪みが形成されていることが望ましい。
上記酸素濃度検出センサは、さらに、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板と該固体電解質板の下面に形成された下面電極と該固体電解質板の上面に形成された上面電極とから構成され、大気と基準酸素濃度を有するガスとの間の起電力が測定可能な基準層、及び、大気をとり込むための開口が形成されたエアダクト層を備えていることが望ましく、上記検査層、上記酸素ポンプ層、上記基準層及び上記エアダクト層のうちの少なくとも一の層に上記その内部が導体で充填されたスルーホールが形成されていることが望ましい。
本発明の酸素濃度検出センサは、スルーホールの内部が導体で充填されているので、スルーホールの内壁のみに導体層を形成し、中心部には空洞が形成された従来の場合のように、スルーホールの上部に断面積が極めて小さいエッジ部が形成されることはなく、その結果、該エッジ部の発熱に起因してクラックや剥離等が発生することはなく、安定した性能を維持することができる。
すなわち、スルーホールの内部は導体で充填されているので、スルーホール及びその付近では、抵抗は充分に低く、発熱が発生することもない。
また、上記スルーホールがヒータのリード部に形成された場合、リード部に抵抗値が高く、発熱が発生する部分は存在せず、その結果、酸素センサ素子の昇温速度が速く、かつ、一定となり、高精度な酸素濃度の測定を達成することができる。
また、各グリーンシートを積層させる際に、接着を完全に行うために、各グリーンシート間に接着剤層を介在させることがある。このとき、スルーホールの中心部分に空洞が形成されるように構成されたグリーンシートを用いると、空洞部分に接着材層が入り込み、接着剤層が均一に形成されないため、接着が充分になされず、これに起因して酸素濃度検出センサにクラックや剥離を引き起こすことがある。
しかしながら、本発明では、スルーホールの内部が導体で充填されているので、接着剤層が均一に形成され、酸素濃度検出センサにクラックや剥離が発生することはない。
本発明の酸素濃度検出センサは、酸素を含有する被測定ガスを導入するためのガス導入用開口が形成された検査層、並びに、上記検査層上に形成され、酸素イオン伝導性を有する固体電解質層と上記固体電解質層の下面に形成された下面電極と上記固体電解質層の上面に形成された上面電極とから構成され、酸素ポンプ機能を有する酸素ポンプ層を備えた酸素濃度検出センサであって、
上記酸素濃度検出センサを構成する層又はその一部を貫通するように、上記酸素濃度検出センサの主面にほぼ垂直に形成され、その内部が導体層で充填されたスルーホールを備えていることを特徴とする。
図1は、本発明の酸素濃度検出センサの一例を模式的に示す分解斜視図であり、図2は、ヒータのリード部分を構成するスルーホール及びその近傍を模式的に示す断面図であり、図3は、酸素ポンプ層等を含む固体電解質板に形成された電極と端子とを接続するスルーホールを模式的に示す断面図である。
図1に示したように、この酸素濃度検出センサ10では、最下部にヒータ53を備えたヒータ層50が形成され、その上に順次、エアダクト層40、上下に電極を備えた基準層30、検査室となるガス導入用開口42が形成された検査層20、及び、上下に電極を備えた酸素ポンプ層11が設けられている。
この酸素濃度検出センサ10の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、幅3〜10mm、長さ35〜70mm、厚さ1.0〜5mmの範囲が好ましい。
図2に示すように、この酸素濃度検出センサ10を構成するヒータ層50は、固体電解質とアルミナセラミックの2つの材料から構成されており、ヒータ53が形成されている部分より上のヒータ上層51を構成する絶縁層54a及びヒータ下層52の上部に形成された絶縁層54bは、アルミナセラミックから構成されており、この絶縁層54bの下に固体電解質層55が形成されている。
すなわち、リーク電流の発生を防止するために、ヒータ53は、アルミナセラミックからなる絶縁層54aと絶縁層54bとの間に挟まれた態様で形成されており、その下に熱膨張率等の整合をはかるための固体電解質層55が形成されている。
なお、ヒータ層50と主に固体電解質により形成された他の層とを一体焼結すると、収縮率差や熱膨張率差によりクラックが発生することがあるが、それらの間に、スペーサとして、多孔質体またはジルコニアとアルミナの複合体など固体電解質と絶縁体との混合層を介挿することによりクラック等を防止することができる。
また、ヒータ53は、発熱部53bとリード部53aとから構成され、リード部53aは、その内部が導体で充填されたスルーホール90とヒータ端子530a、530bとを含んで構成されている。ヒータ53は、白金又は白金合金により形成されていることが望ましい。また、スルーホールの直径は、250〜350μmであることが望ましい。
上記構成のヒータ層50の上には、大気をとり込むための細長い切り欠き42が形成された固体電解質板41からなるエアダクト層40が設けられている。
エアダクト層40の上には、基準層30が設けられている。
基準層30は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板31と固体電解質板31の下面に形成された基準層下面電極34と固体電解質板31の上面に形成された基準層上面電極32とから構成され、基準層下面電極34は、下に形成されたエアダクト層40の開口42の奥の部分に露出しており、大気と接触可能になっている。
また、基準層上面電極32は、上の層である検査層20に形成されたガス導入用開口22(検査室)に露出しており、排ガスが所定の基準酸素濃度となるように濃度調整されたガスと接触するようになっている。排ガスが所定の基準酸素濃度となるように濃度調整されたガスについては、後で詳しく説明する。
この基準層30は、上記のように、大気と接触する基準層下面電極34と基準となる所定の酸素濃度を有するガスと接触する基準層上面電極32との間に固体電解質板31が挟まれた態様となっており、大気と基準酸素濃度を有するガスとの間で濃淡電池が形成されるので、その間に起電力が発生する。従って、この起電力を測定し、その起電力が所定の値となるように検査室の酸素濃度を調整する。基準層下面電極34と基準層上面電極32の材質としては、白金が挙げられる。
上記構成の基準層30の上には、検査層20が設けられている。
この検査層20は、主に固体電解質板21から構成されているが、図中、右端近傍には、検査室であるガス導入用開口22が形成されており、開口の右側には、排気ガスが通過する多孔質のガス拡散層23が設けられている。このガス拡散層23は、センサ本体の外部に存在する被測定ガスとガス導入用開口22内に存在する被測定ガスとが直ちに平衡状態に達することのないように被測定ガスの拡散を制限する役割を果たす。そのため、ガス導入用開口22内のガスは、後述する機構により所定の基準酸素濃度となるように濃度調整がなされ、安定した出力値を得ることができる。
上記構成の検査層20の上には、酸素ポンプ層11が設けられている。
この酸素ポンプ層11は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板12と固体電解質板12の下面に形成されたポンプ層下面電極18と固体電解質板12の上面に形成されたポンプ層上面電極13と、ポンプ層上面電極13の電極部13aを保護する保護層15から構成されている。 なお、ポンプ層上面電極13のリード部13bは、固体電解質板12の上面に絶縁層14を介して形成されている。
この酸素ポンプ層11は、文字通り酸素の汲み出し/汲み入れ機能を有しており、ポンプ層下面電極18とポンプ層上面電極13との間に電圧を印加することにより、とり込んだ排気ガスが所定の基準酸素濃度となるように、酸素を検査室(ガス導入用開口22)内に汲み入れたり、検査室(ガス導入用開口22)内の酸素を汲み出すのである。例えば、ポンプ層下面電極18が負極、ポンプ層上面電極13が正極となるように電流を流すと、酸素イオンが負極から正極へと伝導するため、検査室から酸素が外部へ汲み出されされ、正負を逆転させて電流を流すと、検査室内に酸素が汲み入れられる。
上記所定の基準酸素濃度とは、エンジンの燃焼が理論空然比(最適空然比)で行われた際の排気ガス中の酸素濃度をいう。
すなわち、酸素ポンプ層11において印加された電圧により生じた限界電流値は、理論空然比からのずれを示しており、例えば、酸素ポンプの電流信号を受信した車両の制御装置では、この電流値が特定の値となるように、エンジンの燃料噴射量等を調整するのである。
このポンプ層下面電極18は、酸素濃度を検知するとともに窒素酸化物を分解する能力が高い材料、例えば、白金、ロジウム、白金−ロジウム合金のうちの1種又は2種以上を主成分とする材料で構成されていることが望ましい。これらの材料を使用した場合、1000℃の温度領域でも溶け出すことがない。一方、上面電極は特にどのような金属材料で形成されていてもよいが、この金属材料として、例えば、白金等が挙げられる。
また、この酸素濃度検出センサ10を構成する固体電解質板12、21、31は、600℃以上で機能するので、ヒータ層50を設けることにより、酸素ポンプ層11や基準層の電極付近の温度が600℃以上となるように温度制御を行うのである。電極付近の温度は、700〜800℃がより好ましい。
上記固体電解質として、例えば、イットリアをドープ剤として使用したジルコニア(PSZ)が挙げられるが、上記固体電解質としては、これに限らず、酸素イオン伝導性を有するものであればよい。各固体電解質板の厚さは、例えば0.1〜1mmの範囲で設定することができるが、各固体電解質の厚さは、0.2〜0.6mmがより好ましい。
本発明では、その内部が導体層で充填されたスルーホールを備えている。上記構成のスルーホールを備えた部分は、特に限定されるものではないが、例えば、ヒータ53のリード部53aを構成するスルーホール90、基準下面電極34と基準端子17との間を接続するために形成されたスルーホール80、基準上面電極32とポンプ層下面電極18とアース端子16とを接続するためのスルーホール等が挙げられ、これらのうち、少なくとも一のスルーホールの内部が導体層で充填されている。
内部が導体層で充填されたスルーホールとは、内部が完全に導体層で充填されたスルーホールを意味するのみでなく、スルーホール内部の一部分が導体層で充填され、スルーホールを貫通する空洞の形成が阻害されたスルーホールをも意味するものとする。
スルーホールを完全に貫通する空洞が形成されていなければ、本発明の効果を奏することができるからである。ただし、スルーホールの内部は、完全に導体層で充填されていることが望ましい。本発明の効果がより大きくなるからである。
スルーホールの直径は、250〜350μmが好ましい。スルーホールの直径が250μm未満では、金属ペーストを充填しにくくなり、スルーホール付近で発熱を引き起こしやすくなり、一方、350μmを超えると、ヒータの発熱を阻害することがある。
スルーホールに充填される導体層としては、例えば、Pt、Pd等の金属や、Pt−Ag、Pt−Au、Pd−Ag、Pd−Ag等の合金が挙げられる。
これらの金属は、耐熱性を有し、焼成時の1400℃前後の高温下においても、金属が完全に溶融して流れ出す等のおそれが少ないので、スルーホールへの穴埋め性に優れる、スルーホールを形成したとしても、空隙が形成されず、クラックが発生しにくいのである。それらの金属ペーストの一例としては、例えば、Pt−Au(Au含有率2wt%)、Pd−Agなどを用いたペーストが挙げられる。
スルーホールを導体層で充填する際には、上述の金属、合金からなるペーストを用いることができる。スルーホールを導体層で充填する際には、めっきなどの化学的な充填方法も用いてもよく、蒸着、スパッタなどの物理的な充填方法を用いてもよい。
ヒータ層は、2層以上の材質の異なる層から構成され、上記スルーホールは、上記2層以上の材質の異なる層にまたがって形成されていることが望ましい。
ヒータにおける電流のリークを防止するためには、アルミナ等の絶縁性材料を使用せざるを得ないが、他の固体電解質板との熱膨張率の整合を図るためには、アルミナ等と材質の異なる緩衝層を設けたり、アルミナ等を挟むように固体電解質の層を設ける必要があるからである。
従って、導体層で充填されたスルーホールは、2層以上の材質の異なる層にまたがって形成されていることが望ましい。
また、スルーホールは、スルーホールの内部に形成される穴埋め層とスルーホールの一部を含んで形成される配線層からなる2層以上で形成することが望ましい。穴埋め層により、開口したスルーホールを一旦充填させる、この後、穴埋め層が形成されたスルーホールの上及び/又は下に配線層を形成させるのである。
このような構成とすることにより、スルーホールの内部と表面部分とで異なる材質の導体層を使用することができ、スルーホール内部の導体層の熱膨張率をセラミックに近づけることにより、クラック等の発生を防止することができるからである。穴埋め層には、上述したPt、Pd等の金属や、Pt−Ag、Pt−Au、Pd−Ag、Pd−Ag等の合金を用いることができる。
焼成時の穴埋め層の収縮率、熱膨張率等を、外部に存在するセラミックの収縮率、熱膨張率等に近づけるため、上記金属にアルミナ等のセラミックを少量添加してもよい。
穴埋め層には、窪みが形成されていてもよい。窪みが形成されている場合には、配線層の導体層で、穴埋め層の窪みを完全に埋めて、平坦化する。
穴埋め層に、窪みを形成することにより、穴埋め層と配線層との材質が異なる場合にも、接触面積が大きくなるので、接着強度を保つことができるからである。
なお、穴埋め層と配線層には、全く同じ金属、合金を用いてもよいし、異なる金属、合金を用いてもよい。
また、穴埋め層と配線層に、同一金属、同一合金を用いた際、それぞれに用いられる金属の配合比や粒度を変えてもよい。
配合比を変える際には、例えば、Ptからなる金属ペーストを用いた場合、穴埋め用のペーストは、配線層形成用のペーストよりもバインダの量を少なくしたものを用いることが望ましい。これにより、穴埋め層を乾燥したときに、形成される空隙の割合が少なくなり、焼成により得られる穴埋め層の体積減少の割合が少なくなるからである。
また、粒径を変える際には、穴埋め用のペーストとして配線層形成用のペーストよりも、粒径が大きい金属、合金を用いることが望ましい。粒径が大きい金属、合金を用いることにより、粒子の比表面積が小さいためバインダの量が少なくても、穴埋め層の穴埋め性がよく、スルーホール内への未充填や充填不足といった不具合が生じない。
上記固体電解質板と上記導体で充填されたスルーホールとの間には、所定厚みの絶縁層が介装されていることが望ましい。
スルーホール部分で、固体電解質と導電体が接触すると、スルーホール部分で酸素ポンプ用の印加電圧を拾ってしまったり、ヒータ用の電流が固体電解質に流れ出て、ノイズ発生の原因となるからである。
本発明の酸素濃度検出センサでは、酸素ポンプ層の上下に設けられた電極は、それぞれリード部を介してIP1ドライブ回路により電圧を印加可能なように接続されている。また、
基準層の上下面に設けられた基準電極と酸素ポンプ層の上下に設けられた電極とは、それぞれリード部を介してV検出回路により両電極間の電位差を検出可能なように接続されている。
そして、基準電極によって測定された、大気中の酸素濃度と排気ガス中の酸素濃度との差に起因する電位差(電圧)と、理論空然比における基準電位差(例えば、450mV)とを比較し、その差が0となるように、酸素ポンプ層の上下に設けられた電極に電圧を印加して酸素を移動させる。
そして、この酸素ポンプ層に印加された電圧により生じた限界電流値の信号が制御装置等に送信され、この電流値から空然比を割りだし、その空然比が特定の値となるように、エンジンの燃料噴射量等を調整するのである。
次に、本発明の酸素濃度検出センサの製造方法を説明する。
(1)固体電解質板となるシートの作製
固体電解質板となる粉末にバインダ、溶剤を添加して固体電解質板用のペーストを調製し、ドクターブレード法を用いて、グリーンシートを作製する。固体電解質板となる粉末は特に限定されるものではないが、例えば、ジルコニア(ZrO)を主成分とし、そのほかにイットリア、アルミナ等を含有する粉末が挙げられる。固体電解質板となる粉末は、仮焼等により予め所定の組成となった粉末であってもよく、これらの成分を含む混合粉末で、焼成後に所定の組成となるものであってもよい。また、固体電解質板の材質は、上記組成のものに限られず、酸素イオン伝導性を有するものであればよい。
グリーンシートの厚さは、例えば、焼成後に0.1〜1mmの範囲内となるように設定する。
(2)酸素ポンプ層となるシートの作成
(1)の工程で作製したグリーンシートを用い、絶縁層14の形状の開口が形成されたマスクを載置し、アルミナペースト等の絶縁性セラミックを含むペーストを用いて、絶縁層となるペースト層を形成し、乾燥、硬化させる。ただし、絶縁層は、必須の層ではなく、絶縁層となるペースト層の形成工程を省略してもよい。
次に、上記工程を終了したグリーンシートのアース端子16及び基準端子17となる部分に、焼成後の開口径が250〜350μmになるように、ドリル加工を施し、貫通孔(スルーホール)を形成し、白金ペースト等を用いて充填し、乾燥、硬化させる。
アース端子16及び基準端子17の形状の開口を有するマスクを載置し、白金ペースト等の導体ペーストを印刷してアース端子16及び基準端子17となる導体ペースト層を形成し、乾燥、硬化させる。白金ペーストを使用する際、例えば、粒径0.5μmの白金粒子とエチルセルロース等のバインダとアクリル系の溶剤とを混練し、所定の粘度に調整したものを用いることができる。
なお、電極やリード部等の導体層の形成は、ペーストを用いる以外にも、スパッタ、蒸着、めっきにより行うことができる。以下の電極、リード部、発熱体等においても同様である。
次に、リード部を含むポンプ上面電極の形状の開口を有するマスクを載置し、白金ペースト等の導体ペーストを印刷して、ポンプ上面電極となる導体ペースト層を形成し、乾燥、硬化させる。白金ペーストを使用する際、例えば、粒径0.5μmの白金粒子とエチルセルロース・アクリル系の溶剤とを混練して、所定の粘度に調整したものを用いることができる。
その後、ポンプ上面電極用のペースト層を形成した反対面にも、白金ペースト等の導体ペーストを用いて、印刷を行い、リード部を含むポンプ下面電極用のペースト層を形成する。ポンプ下面電極のように窒素酸化物を還元する能力の高い電極を形成するには、白金、ロジウム、白金とロジウムの合金のうちの1種又は2種以上を主成分とするペーストを用いることが望ましい。
また、白金−ロジウムペーストを使用する際には、例えば、粒径0.5μmの白金粒子と粒径0.5μmのロジウム粒子を5:1で配合し、エチルセルロース等のバインダとアクリル系の溶剤とを添加、混練して、粘度を143Pa・S(B型粘度計10rpmにて測定)に調整したものを用いることができる。
ポンプ上面電極となるペースト層の上には、保護層となる層を形成することが望ましい。
(3)検査層となるシートの作製
(1)の工程で得られたグリーンシートのガス導入用開口に相当するに領域に、ドリルやレーザ等を用いて開口を形成する。また、ドリルによりスルーホールを形成し、白金ペースト等を用いて充填する。
(4)基準層となるシートの作製
(1)の工程で得られたグリーンシートを用い、まず、ドリルによりスルーホールを形成し、白金ペースト等を用いて充填する。次に、シートの上面及び下面に、上記白金ペースト等の導体ペーストを印刷することにより、基準層用の電極となる層を形成する。白金ペーストを用いる場合には、酸素ポンプ層の作製に用いたものと同じペーストを用いることができる。
(5)エアダクト層となるシートの作製
(1)の工程で得られたグリーンシートのエアダクトに該当する領域をレーザやドリルを用いて切り取り、エアダクトとなる切り欠きを形成する。
(6)ヒータ層となるシートの作製
(1)の工程で得られたグリーンシートを用い、まず、このシートに焼成後の開口径が250〜350μmになるように、ドリル加工を施し、貫通孔(スルーホール)を形成する。
次に、アルミナ粉末等の絶縁性セラミック粉末を含むペーストを用い、(1)の工程で得られたグリーンシートの表裏に絶縁層となる絶縁性セラミック粉末のペースト層を形成するとともに、スルーホールを介して吸引することにより、スルーホールの内壁表層にも絶縁層となるペースト層を形成し、乾燥、硬化させる。
次に、白金等の金属を含むペーストを用い、スルーホールに充填し、乾燥、硬化させることにより穴埋め層となる層を形成する。上記ペースト中には、アルミナ等のセラミックの粉末が含まれていることが望ましい。焼成おける収縮率等を調整することができ、また、溶融によるスルーホールからの流出等を防止することができるからである。
次に、白金等の導体を含むペーストを用い、絶縁層となる層が形成されたシート材に発熱体及びリード端子となる導体ペースト層を形成し、乾燥、硬化させ、さらに、その上に絶縁層となる層を形成する。
(7)焼成
まず、上述の方法で作製した検査層となるシートのガス拡散層となる部分に、アルミナ等からなる多孔質材料を埋め込む。その後、酸素ポンプ層、検査層、基準層、エアダクト層、ヒータ層の順番で、シートを積層する。なお、それぞれのシートの間に、接着用の絶縁樹脂からなる接着シートを介挿し、この接着シートを介して各シートを貼り付けてもよい。接着シートは、ジルコニア等の固体電解質粉末及びテレフタル酸、セバシン酸など熱可塑性樹脂のバインダを主成分とし、この成分にその他溶剤、添加剤などが配合されたシートである。
このようにして作製した積層体を脱脂した後、1400〜1500℃で焼成し、酸素濃度検出センサ用の焼結体とする。
(8)外形加工
得られた焼結体の端面を機械研磨し、拡散層が外気に露出するようにするとともに、形状(例えば、長さ調整も含む)を整えることにより、酸素濃度検出センサを得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)固体電解質板となるグリーンシートの作製
90.04重量%のジルコニア(ZrO)、9.96重量%のイットリア(Y)、2.68%のアルミナ(Al)、微量の鉄酸化物、及び、酸化チタン等からなる固体電解質粉末100重量部に、エチルセルロース80重量部、ブチルカルビトール20重量部を配合して、固体電解質板用ペーストを調製し、ドクターブレード法を用いて、幅が15mm、長さが94mm、厚さが0.25mmのシート材Aと、幅が15mm、長さが94mm、厚さが0.5mmのシート材Bとを作製した。
(2)酸素ポンプ層となるシートの作成
まず、(1)により作製したシート材Bを用い、絶縁層14の形状の開口が形成されたマスクを載置し、45重量部のアルミナ粉末(平均粒径0.2μm)、40重量部のエチルセルロース(バインダ)及び15重量部のブチルカルビトール(溶剤)からなるアルミナペーストを用いて、絶縁層14となるアルミナペースト層を形成し、乾燥、硬化させた。
次に、絶縁層14となるアルミナペースト層が形成されたシート材Bに、ドリルを用い、のアース端子16及び基準端子17となる部分に、ドリル加工を施し、開口径350μmの貫通孔(スルーホール)を形成し、白金ペーストAを用いて充填した。
次に、アース端子16及び基準端子17の形状の開口を有するマスクを載置し、白金ペーストAを印刷してアース端子16及び基準端子17となる白金ペースト層を形成し、乾燥、硬化させた。使用した白金ペーストAは、粒径0.5μmの白金粒子(融点:1770℃)とエチルセルロース・アクリル系の溶剤とを混練し、粘度143Pa・S(B型粘度計 10rpmにて測定)に調整したものを用いた。
次に、ポンプ上面電極の形状の開口を有するマスクを載置し、白金ペーストを印刷して、ポンプ上面電極となる白金ペースト層を形成し、乾燥、硬化させた。使用した白金ペーストは、粒径0.5μmの白金粒子(融点:1770℃)とエチルセルロース・アクリル系の溶剤とを混練して、粘度143Pa・S(B型粘度計 10rpmにて測定)に調整したものを用いた。
その後、ポンプ上面電極用のペースト層を形成した反対面にも、上記白金ペーストを用いて、印刷を行った。また、ポンプ上面電極となる白金ペースト層の上に、保護層となるジルコニアペーストからなる層を形成した。
(3)検査層となるシートの作製
ドリルを用い、シート材Aのガス導入用開口に相当するに領域に開口を形成した。また、ドリルにより開口径350μmのスルーホールを形成し、白金ペーストAを用いて充填した。
(4)基準層となるシートの作製
シート材Aを用い、まず、ドリルにより開口径350μmのスルーホールを形成し、白金ペースト等を用いて充填する。次に、シートの上面及び下面に、白金ペーストを印刷することにより、基準層用の電極を形成した。白金ペーストは、酸素ポンプ層の電極用ペースト層の作製に用いたものと同じペーストを用いた。
(5)エアダクト層となるシートの作製
シート材Aのエアダクトに該当する領域をレーザを用いて切り取り、エアダクトとなる切り欠きを形成した。
(6)ヒータ層となるシートの作製
シート材Bを用い、まず、このシートにドリル加工を施すことにより開口径350μmのスルーホールを形成した。
次に、45重量部のアルミナ粉末(平均粒径0.2μm)、40重量部のエチルセルロース(バインダ)及び15重量部のブチルカルビトール(溶剤)からなるアルミナペーストを用い、シートBの表裏に絶縁層となるアルミナペースト層を形成するとともに、スルーホールを介して吸引することにより、スルーホールの内壁表層にも絶縁層となるアルミナペースト層を形成し、乾燥、硬化させた。
次に、81重量部の白金粉末(平均粒径0.5μm)、9重量部のアルミナ粉末(平均粒径0.2μm)、5重量部のエチルセルロース(バインダ)、5重量部のブチルカルビトール(溶剤)からなる白金ペーストBを用い、スルーホールに充填して穴埋め層を形成し、その後、100℃ 30分で白金金属ペーストBを乾燥した。
次に、76重量部の白金粉末(平均粒径0.5μm)、4重量部のアルミナ粉末(平均粒径0.2μm)、5重量部のエチルセルロース(バインダ)、15重量部のブチルカルビトール(溶剤)からなる白金ペーストCを用い、絶縁層となるアルミナペースト層を形成したシート材に発熱体及びリード端子となる白金ペースト層を形成し、その後、100℃ 30分の条件で乾燥させた。さらに、上述のアルミナペーストを用いて白金ペースト層を形成したシート上に、絶縁層となるアルミナペースト層を形成した。
(7)焼成
まず、上述の方法で作製した検査層となるシートのガス拡散層となる部分に、アルミナからなる多孔質材料を埋め込んだ。その後、酸素ポンプ層、検査層、基準層、エアダクト層、ビータ層の順番で、シートを積層した。なお、それぞれのシートの間には、接着用の絶縁樹脂からなる接着シートを介挿し、この接着シートを介して各シートを貼り付けた。
このようにして作製した積層体を脱脂した後、1400〜1500℃で焼成し、酸素濃度検出センサの焼結体とした。
(8)外形加工
得られた焼結体の端面を機械研磨し、拡散層が外気に露出するようにするとともに、形状(例えば、長さ調整も含む)を整えて、幅5mm、長さ50mm、厚み2mmの酸素濃度検出センサを得た。
(実施例2)
穴埋め層の金属ペーストとして、Pd−Ag(7:3(重量比)、融点:1440℃)からなる金属ペーストを用いた以外は実施例1とほぼ同様にして、酸素濃度検出センサを製造した。
(実施例3)
穴埋め層の金属ペーストとして、Pd−Ag(8:2(重量比)、融点:1480℃)からなる金属ペーストを用いた以外は実施例1とほぼ同様にして、酸素濃度検出センサを製造した。
(実施例4)
穴埋め層の金属ペーストとして、白金からなる金属ペーストを用いたが、この金属ペーストをスルーホールに充填、乾燥した後の穴埋め層の表層には、窪みが形成されていた。上記以外は実施例1とほぼ同様にして、酸素濃度検出センサを製造した。
(実施例5)
(6)のヒータ層となるシートを作製する際、シート材Bを用い、テーパを形成することが可能なドリルで加工することにより、最上部の開口径370μm、最下部の開口径340のテーパ状スルーホールを形成した以外は実施例1とほぼ同様にして、酸素濃度検出センサを製造した。
(比較例1)
Ptペーストを用い、スルーホールの内壁のみにPtペースト層を形成し、スルーホールの中心部分は空洞状態とし、それ以外は実施例1とほぼほぼ同様にして、酸素濃度検出センサを製造した。
(評価1;昇温試験)
実施例1〜5及び比較例1で得られた酸素濃度検出センサを室温から600℃まで一気に加熱した600℃に達するまでの時間を測定した。その結果を表1に示す。
(評価2;耐久性試験)
実施例1〜5及び比較例1で得られた酸素濃度検出センサを600℃まで加熱した後、その温度を持続し、顕微鏡により、一定時間毎にクラックが生じているか否かを観察した。その結果を表1に示す。
Figure 2005274448
実施例1〜5に係る酸素濃度検出センサでは、昇温試験において、600℃まで迅速に温度が上昇し、耐久性も充分であることが判明した。
一方、比較例1に係る酸素濃度検出センサでは、昇温試験において、600℃まで昇温する時間が長く、耐久性も実施例に係る酸素濃度検出センサに比べて不充分であった。
本発明の酸素濃度検出センサの一例を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の酸素濃度検出センサにおけるヒータのリード部分を構成するスルーホール及びその近傍を模式的に示す断面図である。 本発明の酸素濃度検出センサにおける酸素ポンプ層等を含む固体電解質板に形成された電極と端子とを接続するスルーホールを模式的に示す断面図である。 従来の酸素センサ素子を模式的に示した分解斜視図である。 従来の酸素センサ素子のスルーホール部分の拡大断面図である
符号の説明
10 酸素濃度検出センサ
11 酸素ポンプ層
12、21、31、41、55 固体電解質板
13 ポンプ上面電極
14 絶縁層
16 アース電極
17 基準電極
18 ポンプ下面電極
20 検査層
22 ガス導入用開口
23 ガス拡散層
30 基準層
32 基準上面電極
34 基準下面電極
40 エアダクト層
42 切り欠き
50 ヒータ層
51 ヒータ上層
52 ヒータ下層
53 ヒータ
53a リード部
53b 発熱部
54a、54b 絶縁層

Claims (9)

  1. 酸素を含有する被測定ガスを導入するためのガス導入用開口が形成された検査層、並びに、
    前記検査層上に形成され、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板と前記固体電解質板の下面に形成された下面電極と前記固体電解質板の上面に形成された上面電極とから構成され、酸素ポンプ機能を有する酸素ポンプ層
    を備えた酸素濃度検出センサであって、
    前記酸素濃度検出センサを構成する層又はその一部を貫通するように、前記酸素濃度検出センサの主面にほぼ垂直に形成され、その内部が導体で充填されたスルーホールを備えていることを特徴とする酸素濃度検出センサ。
  2. 発熱部と、その内部が導体で充填されたスルーホールを含むリード部とからなるヒータが形成されたヒータ層を備えている請求項1に記載の酸素濃度検出センサ。
  3. 前記ヒータ層は、2層以上の材質の異なる層を含んで構成され、前記スルーホールは、前記2層以上の材質の異なる層にまたがって形成されている請求項2記載の酸素濃度検出センサ。
  4. 前記スルーホールは、穴埋め層とその上及び/又は下に形成された配線層とから構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の酸素濃度検出センサ。
  5. 前記穴埋め層は、Pt、Pd、Ag及びAuのうち少なくとも1種類の金属を含んでいる請求項4に記載の酸素濃度検出センサ。
  6. 前記スルーホールの上面には、窪みが形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の酸素濃度検出センサ。
  7. 固体電解質板と前記導体で充填されたスルーホールとの間には、所定厚みの絶縁層が介装されている請求項1〜6のいずれかに記載の酸素濃度検出センサ。
  8. さらに、酸素イオン伝導性を有する固体電解質板と該固体電解質板の下面に形成された下面電極と該固体電解質板の上面に形成された上面電極とから構成され、大気と基準酸素濃度を有するガスとの間の起電力が測定可能な基準層、及び、
    大気をとり込むための開口が形成されたエアダクト層
    を備えている請求項1〜7のいずれかに記載の酸素濃度検出センサ。
  9. 前記検査層、前記酸素ポンプ層、前記基準層及び前記エアダクト層のうちの少なくとも一の層に前記導体で充填されたスルーホールが形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の酸素濃度検出センサ。
JP2004090104A 2004-03-25 2004-03-25 酸素濃度検出センサ Pending JP2005274448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004090104A JP2005274448A (ja) 2004-03-25 2004-03-25 酸素濃度検出センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004090104A JP2005274448A (ja) 2004-03-25 2004-03-25 酸素濃度検出センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005274448A true JP2005274448A (ja) 2005-10-06

Family

ID=35174270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004090104A Pending JP2005274448A (ja) 2004-03-25 2004-03-25 酸素濃度検出センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005274448A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040820A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2008046111A (ja) * 2006-07-18 2008-02-28 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ及びガスセンサの製造方法
JP2009137830A (ja) * 2007-11-16 2009-06-25 Denso Corp 接合剤及びセラミック接合体の製造方法
JP2009198386A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Ngk Insulators Ltd センサ素子の検査方法
JP2013096888A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Ngk Spark Plug Co Ltd スクリーン印刷用電極ペースト及びそれを用いた電極の製造方法
US8696841B2 (en) 2007-11-16 2014-04-15 Denso Corporation Bonding material with increased reliability and method of manufacturing ceramic bonded body

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6090672U (ja) * 1983-11-28 1985-06-21 日本電子機器株式会社 酸素センサ素子
JPS61134655A (ja) * 1984-12-06 1986-06-21 Ngk Insulators Ltd 酸素センサ素子
JPH112621A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Denso Corp NOxセンサの製造方法及びNOxセンサ
JP2000065782A (ja) * 1998-08-25 2000-03-03 Denso Corp 積層型空燃比センサ素子
JP2001242129A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Ngk Spark Plug Co Ltd 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにそれを備えるガスセンサ
JP2003083930A (ja) * 2001-06-28 2003-03-19 Kyocera Corp 検出素子
JP2003294697A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Ngk Spark Plug Co Ltd 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6090672U (ja) * 1983-11-28 1985-06-21 日本電子機器株式会社 酸素センサ素子
JPS61134655A (ja) * 1984-12-06 1986-06-21 Ngk Insulators Ltd 酸素センサ素子
JPH112621A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Denso Corp NOxセンサの製造方法及びNOxセンサ
JP2000065782A (ja) * 1998-08-25 2000-03-03 Denso Corp 積層型空燃比センサ素子
JP2001242129A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Ngk Spark Plug Co Ltd 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにそれを備えるガスセンサ
JP2003083930A (ja) * 2001-06-28 2003-03-19 Kyocera Corp 検出素子
JP2003294697A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Ngk Spark Plug Co Ltd 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040820A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP4527626B2 (ja) * 2005-08-03 2010-08-18 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2008046111A (ja) * 2006-07-18 2008-02-28 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ及びガスセンサの製造方法
JP2009137830A (ja) * 2007-11-16 2009-06-25 Denso Corp 接合剤及びセラミック接合体の製造方法
JP4600553B2 (ja) * 2007-11-16 2010-12-15 株式会社デンソー ガスセンサの製造方法
US8696841B2 (en) 2007-11-16 2014-04-15 Denso Corporation Bonding material with increased reliability and method of manufacturing ceramic bonded body
JP2009198386A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Ngk Insulators Ltd センサ素子の検査方法
JP2013096888A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Ngk Spark Plug Co Ltd スクリーン印刷用電極ペースト及びそれを用いた電極の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4014513B2 (ja) セラミックヒータ、積層型ガスセンサ素子及びその製造方法、並びに積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサ
JP5937995B2 (ja) ポンプセルの内部電極の製法
JP4035555B2 (ja) ガスセンサ素子及びこれを用いたガスセンサ
JP5357347B1 (ja) ガスセンサー電極形成用の金属ペースト
JP2006171013A (ja) セラミックヒータ、積層型ガスセンサ素子及び積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサ
JP2007121323A (ja) ガスセンサ
JP2007206082A (ja) セラミックヒータ、積層型ガスセンサ素子及びその製造方法、並びに積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサ
CN108693235B (zh) 传感器元件
JP2010261727A (ja) ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにガスセンサ
JP4093784B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP2003322636A (ja) NOx分解電極及びNOx濃度測定装置
JP2005274448A (ja) 酸素濃度検出センサ
WO2018230703A1 (ja) センサ素子及びガスセンサ
JP2005283285A (ja) 酸素濃度検出センサ
JP3874690B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにガスセンサ
JP2007132954A (ja) セラミックヒータ、積層型ガスセンサ素子及び積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサ
JP2019158554A (ja) センサ素子及びガスセンサ
JP6586368B2 (ja) センサ素子の製造方法、センサ素子及びガスセンサ
JP4228975B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子
JP6367709B2 (ja) ガスセンサ素子およびガスセンサ
CN108693233B (zh) 传感器元件
JP5693421B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子および積層型ガスセンサ
JP2018021821A (ja) ガスセンサ素子およびガスセンサ素子の製造方法
JP3874691B2 (ja) ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP6584219B2 (ja) セラミックスヒータ,センサ素子及びガスセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100720