JP2005272493A - ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 - Google Patents
ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005272493A JP2005272493A JP2004083775A JP2004083775A JP2005272493A JP 2005272493 A JP2005272493 A JP 2005272493A JP 2004083775 A JP2004083775 A JP 2004083775A JP 2004083775 A JP2004083775 A JP 2004083775A JP 2005272493 A JP2005272493 A JP 2005272493A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester resin
- titanium
- compound
- acid
- aluminum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
環状三量体やアセトアルデヒドの生成量が少なく、且つ色調に優れた容器を生産できるポリエステル樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをアルミニウム化合物の存在下に液相重縮合してポリエステル樹脂を製造した後、該ポリエステル樹脂にリン化合物を添加し含有させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
Description
しかしながら、このような新しい触媒を用いたポリエステル樹脂は、必ずしも色調が良好でなく、また溶融成形時に環状三量体が多く生成することもあった。
このような、成形時の色相悪化や環状三量体の増加を防ぐために、成形前にリン化合物を添加する手法が提案されている。(特許文献1)
(1)ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをアルミニウム化合物の存在下に液相重縮合してポリエステル樹脂を製造した後、該ポリエステル樹脂にリン化合物を添加し含有させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
(2)ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを、アンチモン、ゲルマニウム、チタン、スズ、スカンジウム、イットリウム、ランタン、ホウ素、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ジルコニウム、ケイ素、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物とアルミニウム化合物との存在下に液相重縮合してポリエステル樹脂を製造した後、該ポリエステル樹脂にリン化合物を添加し含有させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
(3)前記リン化合物を、ポリエステル樹脂表面に被覆することを特徴とする(1)または(2)に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
(4)前記リン化合物を、ポリエステル樹脂に均一に混合することを特徴とする(1)または(2)に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
(5)前記リン化合物の水および/または有機溶媒の溶液にポリエステル樹脂を浸漬させることを特徴とする(1)または(2)に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
(6)(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の方法により製造されたポリエステル樹脂。
(7)(6)に記載のポリエステル樹脂をそのまま、もしくは必要に応じて他のポリエステル樹脂と混合して成形することにより製造された中空成形体。
本発明のポリエステル樹脂とは、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とからなるものである。
さらに本発明では、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトール等の多官能性化合物を原料として使用することができる。
フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化水酸化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウムなどのハロゲン化アルミニウム化合物;
炭酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムなどの無機酸アルミニウム塩化合物;
水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミン酸アンモニウム、アルミン酸ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムなどのその他の無機アルミニウム化合物;
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、メチルアルモキサンなどのアルミニウム有機金属化合物;
トリフェノキシアルミニウムなどのアリーロキシアルミニウム化合物;
トリス(トリメチルシロキシ)アルミニウム、トリス(トリフェニルシロキシ)アルミニウムなどのシロキシアルミニウム化合物;
酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、アルミニウムアセチルアセトネート、有機スルホン酸アルミニウム、有機ホスホン酸アルミニウムなどの有機酸アルミニウム塩化合物;
トリス(ジエチルアミノ)アルミニウム、アルミニウムトリピロリドなどのアルミニウムアミド化合物;
アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシ
ド、アルミニウムトリ−2−エチルヘキソキシドなどのアルミニウムアルコキシド類;
およびそれらの加水分解物が挙げられる。
アルミニウム化合物の添加量が前記範囲未満であると、ポリエステル樹脂の生産性が低くなることがあり、一方、前記範囲を超えると、得られるポリエステル樹脂の色調などの品質が悪化することがある。
これらの化合物の中では、特にチタン化合物を用いることが好ましい。
四フッ化チタン、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、ヘキサフロロチタン酸などのハロゲン化チタン化合物;
α−チタン酸、β−チタン酸、チタン酸アンモニウム、チタン酸ナトリウム、ペルオキソチタン酸錯体、アナターゼなどのチタン酸化合物;
硫酸チタン、硝酸チタン、リン酸チタン、ケイ酸チタンなどの無機酸チタン塩化合物;
テトラメチルチタン、テトラエチルチタン、テトラベンジルチタン、テトラフェニルチタン、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライドなどのチタン有機金属化合物;
テトラフェノキシチタンなどのアリーロキシチタン化合物;
テトラキス(トリメチルシロキシ)チタン、テトラキス(トリフェニルシロキシ)チタンなどのシロキシチタン化合物;
酢酸チタン、プロピオン酸チタン、乳酸チタン、クエン酸チタン、酒石酸チタン、シュウ酸チタニルカリウム、有機スルホン酸チタン、有機ホスホン酸チタンなどの有機酸チタン塩化合物;
テトラキス(ジエチルアミノ)チタン、チタンテトラピロリドなどのチタンアミド化合物;または下記に詳述されるアルコキシチタン化合物など、およびそれらの加水分解物が挙げられる。
チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシドなどのチタンテトラアルコキシド類;
ポリ(ジブチルチタネート)、Ti7O4(OC2H5)20、Ti16O16(OC2H5)32などの縮合チタンアルコキシド類;
クロロチタントリイソプロポキシド、ジクロロチタンジエトキシドなどのハロゲン置換チタンアルコキシド類;
チタンアセテートトリイソプロポキシド、チタンメタクリレートトリイソプロポキシドなどのカルボン酸基置換チタンアルコキシド類;
チタントリス(ジオクチルピロホスフェート)イソプロポキシド、チタン(モノエチルホスフェート)トリイソプロポキシドなどのホスホン酸基置換チタンアルコキシド類;
チタントリス(ドデシルベンゼンスルホネート)イソプロポキシドなどのスルホン酸基置換チタンアルコキシド類;
アンモニウムヘキサエトキシチタネート、ナトリウムヘキサエトキシチタネート、カリウムヘキサエトキシチタネート、ナトリウムヘキサ−n−プロポキシチタネートなどのアルコキシチタネート類;
チタンビス(2,4−ペンタンジオナート)ジイソプロポキシド、チタンビス(エチルアセトアセテート)ジイソプロポキシドなどのβ−ジケトネート置換チタンアルコキシド類;
チタンビス(アンモニウムラクテート)ジイソプロポキシドなどのα−ヒドロキシカルボン酸置換チタンアルコキシド類;および
チタンビス(トリエタノールアミン)ジイソプロポキシド、2−アミノエトキシチタントリイソプロポキシドなどのアミノアルコール置換チタンアルコキシド類などが挙げられる。
チタン化合物の添加量が前記範囲未満であると、ポリエステル樹脂の生産性が低くなることがあり、一方、前記範囲を超えると、得られるポリエステル樹脂の色調などの品質が悪化することがある。
トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;
トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類;
メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等の酸性リン酸エステル類;
メチルホスホン酸、フェニルホスホン酸などの有機ホスホン酸およびそのエステル類;
およびリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン化合物およびそれらの塩などが挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂中のリン含有量は、リン原子として1ppm以上であることが好ましく、1〜100ppmであることがより好ましく、2〜50ppmであることがさらに好ましい。
なお本発明では、これらのリン化合物を製造に用いた場合でも、液相重縮合後にこれとは別にリン化合物を添加し含有させる。
これらの化合物は、必要に応じて、水、アルコール類などの溶媒で希釈するなど、他の化合物と組み合わせて用いることができる。
硫黄単体;
硫化アンモニウム、硫化ナトリウムなどのサルファイド化合物;
亜硫酸、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウムなどのスルフィン酸化合物;
硫酸、硫酸水素ナトリウム、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸化合物;および
三酸化硫黄、過硫酸、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウムなどその他の無機硫黄化合物などが挙げられる。
上記の硫黄化合物は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。また、これらの化合物は、必要に応じて、水、アルコール類などの溶媒で希釈するなど、他の化合物と組み合わせて用いることができる。
ここで、重金属としては、土屋健三郎編「金属中毒学」、医歯薬出版(1983)に分類されているように、ラジウム、スカンジウムとイットリウムを除く3族元素、チタンを除く4族元素、5族から12族の全元素、ホウ素とアルミニウムを除く13族元素、炭素とケイ素を除く14族元素、窒素とリンとヒ素を除く15族元素、酸素と硫黄とセレンを除く16族元素を指す。
まず、ポリエステル樹脂を製造するに際して、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをエステル化させる。
このようなスラリーには芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体1モルに対して、通常1.005〜1.5モル、好ましくは1.01〜1.2モルの脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体が含まれる。このスラリーは、エステル化反応工程に連続的に供給される。
上記のようなエステル化工程で得られた低次縮合物は、次いで重縮合(液相重縮合)工程に供給される。
液相重縮合工程においては、重縮合触媒の存在下に、エステル化工程で得られた低次縮合物を、減圧下で、かつポリエステル樹脂の融点以上の温度(通常250〜280℃)に加熱することにより重縮合させる。この重縮合反応では、未反応の脂肪族ジオールを反応系外に留去させながら行われることが望ましい。
また、これらの化合物同士は同じ工程で添加しても、別の工程で添加してもよい。
この液相重縮合工程で得られるポリエステル樹脂は、所望によりさらに固相重縮合することができる。
なお、この予備結晶化処理によっては、いわゆるポリエステル樹脂の固相重縮合反応は進行せず、予備結晶化されたポリエステル樹脂の固有粘度は、液相重縮合後のポリエステル樹脂の固有粘度とほぼ同じであり、予備結晶化されたポリエステル樹脂の固有粘度と予備結晶化される前のポリエステル樹脂の固有粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
このようにして得られたポリエステル樹脂のCOOH基濃度は好ましくは10〜35当量/トン、より好ましくは12〜30当量/トンである。
トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;
トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類;
メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等の酸性リン酸エステル類;
メチルホスホン酸、フェニルホスホン酸などの有機ホスホン酸およびそのエステル類;および
リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン化合物およびそれらの塩などが挙げられる。
これらのリン化合物は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。また、これらのリン化合物は、必要に応じて、溶媒、たとえば水やアルコール類で希釈するなど、他の化合物と組み合わせて用いることができる。
リン化合物の水および/または有機溶媒の溶液中のリン化合物の濃度は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.1〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%であることが望ましい。
粒状ポリエステル樹脂を除湿エア乾燥機を用いて170℃、4時間にて乾燥する。乾燥した樹脂を、日精樹脂製ES600射出成形機を用いて、シリンダー設定温度270〜280℃、シリンダー内滞留時間が250秒前後で成形、プリフォームを得る。
なお、カラーL値およびb値はポリエステル樹脂を加熱結晶化させた後、45°拡散方式色差計(日本電色工業(株)製SQ−300H)などを用いて測定される。
このようにして得られたポリエステル樹脂を275℃で成形して得られる段付き角板状成形体の4mm厚のヘイズは好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下である。
本発明によって得られるポリエステル樹脂をそのまま成形してもよいが、必要に応じて他のポリエステル樹脂と混合して成形してもよい。
本発明のポリエステル樹脂よりなるボトルは、特に透明性と色調に優れ、高品質である。
[実施例]
ポリエステル樹脂中の金属含有量はICP分析法により測定した。
また、粒状ポリエステル樹脂の色調は45°拡散方式色差計(日本電色工業(株)製SQ−300H)で測定した。
(調製例1)
ICP分析法により測定した固体状含チタン化合物中の金属チタン含量は、34.8重量%であり、炭素含有量は11.6重量%、チタンと炭素との重量比(Ti/C)は3であった。
(調製例2)
以下のようにしてテレフタル酸とエチレングリコールのとの低次縮合物を製造した。
応させた。この反応により生成した水は常時系外に留去した。
こうして得られた低次縮合物の固有粘度は0.28dl/gであった。
その際各触媒の添加量としては、アルミニウム原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように調製例1の溶液を添加し、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように加え、さらに色相調整剤としてSolvent blue 104を生成ポリエチレンテレフタレートに対し2.5ppm、Pigment Red 263を2.5ppm添加し、280℃、0.26kPa(2Torr)の条件下で重縮合を行ない、固有粘度が0.54dl/gの液重品ポリエチレンテレフタレートを得た。この際に要する液相重合速度は1時間であった。
こうして得られた固重品ポリエチレンテレフタレートの[CT]0は0.34重量%、アセトアルデヒド含有量は1.0ppm、b値は−4.3であった。
85%リン酸水溶液を水1リットルに42g添加し、この希釈リン酸水溶液に先に述べた固重品ポリエチレンテレフタレートを2時間浸漬した。ペレットは窒素ガスにて付着水分を除去し、120℃のオーブンで2時間乾燥させた。乾燥させたペレットを池貝精機社製二軸押出機(PCM45)を用いて設定温度280〜290℃にて溶融、ストランドを押出し、さらにロータリーカッターを用いてペレットを製造した。このペレット材質中のリン量は300ppmであった。
固重品ポリエチレンテレフタレートは、リン含有マスターバッチと90/10の重量比になるよう混合し、除湿エア乾燥機を用いて170℃、4時間にて乾燥した。乾燥したポリエチレンテレフタレートを先ず、日精樹脂製ES600射出成形機を用いて、シリンダー設定温度270〜280℃、シリンダー内滞留時間が250秒前後で成形、プリフォームを得た。続いて、シデル製SBO01延伸ブロー成形機を用いて、プリフォーム温度を設定100℃〜120℃、延伸ブロー成形、ボトルを得た。ヒートセットは金型温度145℃付近にて行った。
所定量のプリフォームをo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再析出して濾過して線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製LC7A)に供給してポリエチレンテレフタレート中に含まれる環状三量体の量を求め、この値を測定に用いたポリエチレンテレフタレート試料の重量で割って、[CT]1(重量%)とした。
ボトル色調(b値)の測定
サンプルは、ボトルもしくはプリフォームの口部を剪定鋏でペレット大にカッティングした。これをハンター色差計を用いてb値を測定した。
(比較例1)
実施例1と比較例1を比較すると、ポリエステル樹脂を、リン化合物を含有させたマスターバッチを添加して成形することにより、リン化合物を含有させたマスターバッチを添加せずに成形する場合と比較して、成形時のb値の悪化と環状三量体の増加が抑制されることがわかる。
(比較例2)
実施例1と比較例2を比較すると、アルミニウム化合物の存在下に重縮合させて得られたポリエステル樹脂を、リン化合物を含有させたマスターバッチを添加して成形することにより、アルミニウム化合物の存在しない条件下に重縮合させて得られたポリエステル樹脂を同様に成形する場合と比較して、成形時のb値の悪化が抑制されることがわかる。
Claims (7)
- ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをアルミニウム化合物の存在下に液相重縮合してポリエステル樹脂を製造した後、該ポリエステル樹脂にリン化合物を添加し含有させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
- ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを、アンチモン、ゲルマニウム、チタン、スズ、スカンジウム、イットリウム、ランタン、ホウ素、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ジルコニウム、ケイ素、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物とアルミニウム化合物との存在下に液相重縮合してポリエステル樹脂を製造した後、該ポリエステル樹脂にリン化合物を添加し含有させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
- 前記リン化合物を、ポリエステル樹脂表面に被覆することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
- 前記リン化合物を、ポリエステル樹脂に均一に混合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
- 前記リン化合物の水および/または有機溶媒の溶液にポリエステル樹脂を浸漬させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法により製造されたポリエステル樹脂。
- 請求項6に記載のポリエステル樹脂をそのまま、もしくは必要に応じて他のポリエステル樹脂と混合して成形することにより製造された中空成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004083775A JP2005272493A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004083775A JP2005272493A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005272493A true JP2005272493A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35172518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004083775A Pending JP2005272493A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005272493A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009275201A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Teijin Fibers Ltd | ポリエステルの製造方法 |
JP2010518195A (ja) * | 2007-02-02 | 2010-05-27 | イーストマン ケミカル カンパニー | 低アセトアルデヒド発生度及び高ビニル末端濃度を有するポリエステルポリマー |
JP2010528150A (ja) * | 2007-05-23 | 2010-08-19 | イーストマン ケミカル カンパニー | アセトアルデヒド含量が低減された高分子量ポリエステルポリマーの製造方法 |
KR20150074136A (ko) * | 2012-10-23 | 2015-07-01 | 이스트만 케미칼 컴파니 | 네오펜틸 글리콜 및 2,2,4,4-테트라알킬-1,3-사이클로부탄다이올을 포함하는 코폴리에스터 |
-
2004
- 2004-03-23 JP JP2004083775A patent/JP2005272493A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010518195A (ja) * | 2007-02-02 | 2010-05-27 | イーストマン ケミカル カンパニー | 低アセトアルデヒド発生度及び高ビニル末端濃度を有するポリエステルポリマー |
US8901272B2 (en) | 2007-02-02 | 2014-12-02 | Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. | Polyester polymers with low acetaldehyde generation rates and high vinyl ends concentration |
KR101471218B1 (ko) * | 2007-02-02 | 2014-12-09 | 그루포 페트로테멕스 에스.에이. 데 씨.브이. | 낮은 아세트알데하이드 발생률 및 높은 비닐 말단 농도를 갖는 폴리에스터 중합체 |
JP2010528150A (ja) * | 2007-05-23 | 2010-08-19 | イーストマン ケミカル カンパニー | アセトアルデヒド含量が低減された高分子量ポリエステルポリマーの製造方法 |
US8748559B2 (en) | 2007-05-23 | 2014-06-10 | Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. | High molecular weight polyester polymers with reduced acetaldehyde |
JP2009275201A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Teijin Fibers Ltd | ポリエステルの製造方法 |
KR20150074136A (ko) * | 2012-10-23 | 2015-07-01 | 이스트만 케미칼 컴파니 | 네오펜틸 글리콜 및 2,2,4,4-테트라알킬-1,3-사이클로부탄다이올을 포함하는 코폴리에스터 |
JP2016500740A (ja) * | 2012-10-23 | 2016-01-14 | イーストマン ケミカル カンパニー | ネオペンチルグリコール及び2,2,4,4−テトラアルキル−1,3−シクロブタンジオールを含むコポリエステル |
KR102144143B1 (ko) | 2012-10-23 | 2020-08-12 | 이스트만 케미칼 컴파니 | 네오펜틸 글리콜 및 2,2,4,4-테트라알킬-1,3-사이클로부탄다이올을 포함하는 코폴리에스터 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4684890B2 (ja) | チタン含有溶液、ポリエステル製造用触媒およびポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP5511129B2 (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP5036983B2 (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法およびポリエステル樹脂よりなる中空成形体 | |
JP2005213292A (ja) | ポリエステル樹脂組成物およびそれからなるポリエステル成形体 | |
JP2005187558A (ja) | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP5031203B2 (ja) | ポリエステル樹脂およびポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP2005220234A (ja) | ポリエステル樹脂およびそれからなるポリエステル樹脂組成物並びにポリエステル成形体 | |
JP2005213293A (ja) | ポリエステル樹脂組成物およびそれからなるポリエステル成形体 | |
JP2005272493A (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法、ポリエステル樹脂、および中空成形体 | |
JP4670338B2 (ja) | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP4979902B2 (ja) | 改質ポリエステルおよびその製造方法 | |
JP2004307597A (ja) | ポリエチレンテレフタレートの製造方法 | |
JP4670337B2 (ja) | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2005206769A (ja) | ポリエステル樹脂およびそれよりなる中空成形体 | |
JP4524572B2 (ja) | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 | |
JP2005220276A (ja) | ポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP2006348166A (ja) | ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法およびポリエステル樹脂からなる中空成形体 | |
JP2005220278A (ja) | チタン含有溶液の調製方法、ポリエステル製造用触媒、ポリエステル樹脂の製造方法、およびポリエステル樹脂よりなる中空成形体 | |
JP5037326B2 (ja) | 共重合ポリエステルの製造方法 | |
JP2005232400A (ja) | ポリエステル樹脂、それよりなる中空成形体およびポリエステル樹脂の製造方法 | |
JP5036982B2 (ja) | ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法およびポリエステル樹脂よりなる中空成形体 | |
JP2006290909A (ja) | ポリエステル製造方法、ポリエステルおよびポリエステル成型体 | |
JP2005120261A (ja) | ポリエステル樹脂およびそれよりなる中空成形体 | |
JP2005206747A (ja) | ポリエステル樹脂およびそれからなるポリエステル樹脂組成物並びにポリエステル成形体 | |
JP2005120260A (ja) | ポリエステル樹脂およびそれよりなる中空成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060614 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070702 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081118 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090324 |