JP2005120260A - ポリエステル樹脂およびそれよりなる中空成形体 - Google Patents

ポリエステル樹脂およびそれよりなる中空成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】
成形時にアセトアルデヒド発生が少なく金型汚れを発生させにくいポリエステル樹脂を提供すること。
【解決手段】
芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを重縮合させることにより製造されるポリエステル樹脂であって、下記(a)、(b)、(c)を満足するポリエステル樹脂;
(a)[Ti] /[P]≧1
(式中、[Ti]は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるチタン原子のモル量を示し、[P] は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるリン原子のモル量を示す。)
(b)ΔCT≦0.1(重量%)
ΔCT=[CT]1−[CT]0
([CT]0および[CT]1は290℃で成形したときのそれぞれ成形前と成形後のポリエステルに含有される環状三量体含有量(重量%)を示す。)
(c)[CT]0≦0.50(重量%)


Description

本発明は、成形時に金型汚れを発生させにくい特徴を有するとともに生産性が高い、特に飲料充填容器用途に適したポリエステル樹脂に関し、さらにはそのポリエステル樹脂よりなる中空成形体に関する。
ポリエステル樹脂、例えばポリエチレンテレフタレートは、機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリア性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料等の飲料充填容器の素材をはじめとしてフィルム、シート、繊維等の素材として好適に使用されている。
このようなポリエステル樹脂は、通常テレフタル酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール等の脂肪族ジオールを原料として製造される。具体的には、まず、芳香族ジカルボン酸類と脂肪族ジオール類とのエステル化反応により低次縮合物(エステル低重合体)を形成し、次いで重縮合触媒の存在下にこの低次縮合物を脱グリコール反応(液相重縮合)させて、高分子量化している。また、飲料充填容器の素材として用いる場合には、通常、固相重縮合を行い、さらに分子量を高めている。さらにこのポリエステル樹脂は、たとえば射出成形機械等の成形機に供給して中空成形体用プリフォームを成形し、このプリフォームを所定形状の金型に挿入し延伸ブロー成形し、あるいはさらに熱処理(ヒートセット)して中空成形容器に成形される。
ところが、上記したような方法で得られる従来公知のポリエステル樹脂には環状三量体などのオリゴマー類が含有されており、このオリゴマー類がブロー成形金型内面に付着して金型汚れを発生させる原因となっている。このような金型汚れは、得られる中空成形容器の表面肌荒れや透明性低下などの品質低下の原因となる。
本発明者らは上記のような状況にかんがみ、成形時に金型汚れを発生させにくいポリエステル樹脂を得るべく鋭意検討したところ、成形時に金型汚れが発生する主な原因は、ポリエステル樹脂の成形時に環状三量体などのオリゴマー類が多量に生成してポリエステル樹脂中に含まれる環状三量体などのオリゴマー類の総量が増加してしまうことにあることを見出すとともに、固相重縮合を経て得られるポリエステル樹脂を水と接触させることにより成形時の環状三量体の増加を著しく抑制でき、金型汚れを低減できることを見出し、すでに提案した(例えば、特許文献1参照)。
特公平7−14997号公報
すなわち、本発明は、金型汚れを発生させにくい特徴を有するとともに生産性が高いポリエステル樹脂を提供することを目的としている。
本発明者らは、金型汚れを発生させにくい特徴を有するとともに生産性が高いポリエステル樹脂について鋭意検討したところ、特定の触媒を用いて製造されるとともに成形時の環状三量体の増加量が特定範囲であるポリエステル樹脂が、上記目的を満足することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明者は、本発明にかかるポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをチタン化合物の存在下に重縮合させることにより製造されるポリエステル樹脂であって、下記(a)、(b)、(c)を満足することを特徴とするポリエステル樹脂である;
(a)[Ti] /[P]≧1
(式中、[Ti]は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるチタン原子のモル量を示し、[P] は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるリン原子のモル量を示す。)
(b)ΔCT≦0.1(重量%)
(式中、ΔCTは、該ポリエステル樹脂にもともと含有される環状三量体量と、そのポリエステル樹脂を本文記載の方法で射出成形機を用いて290℃で成形して得られる成形体に含有される環状三量体量から、下記計算式を用いて求められる。
ΔCT=[CT]1−[CT]0
[CT]0および[CT]1はそれぞれ前記成形前と成形後の環状三量体含有量(重量%)を示す。)
(c)[CT]0≦0.50(重量%)
またポリエステル樹脂はさらに下記(d)を満足することが望ましい。
(d)[Ti] ≧4 (ppm)
本発明により、金型汚れを発生させにくい特徴を有するとともに生産性が高い、特に飲料充填容器用途に適したポリエステル樹脂を得ることができ、さらに、そのポリエステル樹脂よりなる中空成形体を得ることができる。
本発明にかかるポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを重縮合させることにより製造されたものである。
ここで、芳香族ジカルボン酸としては、たとえば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などが挙げられる。
また、脂肪族ジオールとしては、たとえば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
また、本発明では、芳香族ジカルボン酸とともに、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等を原料として使用することができる。また、脂肪族ジオールとともに、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノール、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン類等の芳香族ジオール等を原料として使用することができる。
さらに本発明では、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトール等の多官能性化合物を原料として使用することができる。
本発明のポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを、チタン化合物の存在下に重縮合させることにより製造される。
ここで、チタン化合物としては、たとえば、
四塩化チタンなどのハロゲン化チタン化合物;
α−チタン酸、β−チタン酸、チタン酸アンモニウム、チタン酸ナトリウムなどのチタン酸化合物;
硫酸チタン、硝酸チタンなどの無機酸チタン塩化合物;
テトラフェニルチタン、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライドなどのチタン有機金属化合物;
テトラフェノキシチタンなどのアリーロキシチタン化合物;
テトラキス(トリメチルシロキシ)チタン、テトラキス(トリフェニルシロキシ)チタンなどのシロキシチタン化合物;
酢酸チタン、乳酸チタン、クエン酸チタン、酒石酸チタンなどの有機酸チタン塩化合物;
テトラキス(ジエチルアミノ)チタン、チタンテトラピロリドなどのチタンアミド化合物;または
チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、ポリ(ジブチルチタネート)、クロロチタントリイソプロポキシド、チタンアセテートトリイソプロポキシド、アンモニウムヘキサエトキシチタネート、ナトリウムヘキサエトキシチタネート、チタンビス(2,4−ペンタンジオナート)ジイソプロポキシド、チタンビス(アンモニウムラクテート)ジイソプロポキシド、チタンビス(トリエタノールアミン)ジイソプロポキシドなどのチタンアルコキシド類など、およびそれらの加水分解物が挙げられる。
これらの中では、四塩化チタン、α−チタン酸、酢酸チタン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、およびそれらの加水分解物が好ましい。
ここで、本発明のポリエステル樹脂のチタンの含有量は14ppm以上であることが好ましく、2ppm以上であることがより好ましく、36ppm以上であることがさらにより好ましい。チタンの含有量が1ppm未満であると、ポリエステル樹脂の重縮合の際に、チタン化合物の触媒活性が十分にあらわれず、重縮合に要する時間が長くなり、その結果ポリエステル樹脂の生産性が悪化することがある。
本発明のポリエステル樹脂を製造する際には、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の存在下に重縮合を行ってもよい。
ここで、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物としては、たとえば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の単体、水素化物、水酸化物、アルコキシド化合物、ハロゲン化物、および炭酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、有機スルホン酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ポリリン酸、有機ホスホン酸、有機ホスフィン酸、ホウ酸、アルミン酸、チタン酸、ケイ酸、脂肪酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、アミノ酸から選ばれる酸の塩があげられる。これらのなかではナトリウム化合物が好ましい。
なお、本発明のポリエステル樹脂に含有される金属量は、全金属原子の合計量として40ppm未満であることが好ましく、30ppm以下であることがより好ましく、20ppm以下であることがさらに好ましい。金属含有量が40ppm以上だと、使用後のポリエステル樹脂を焼却処分する場合に、追加処理が必要な灰分が多く生成することがあり、また、使用後のポリエステル樹脂を解重合してモノマーを回収再利用する場合においては、回収モノマーの脱金属精製の負荷が大きくなることがある。
本発明のポリエステル樹脂を製造する際には、リン化合物の存在下に重縮合を行ってもよい。
リン化合物としては、たとえば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニホスファイト等の亜リン酸エステル類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等のリン酸エステルおよびリン酸、ポリリン酸等のリン化合物が挙げられる。
ここで、本発明のポリエステル樹脂に含有されるチタン原子のリン原子に対するモル比[Ti]/[P]は1以上であることが必須である。[Ti]/[P]はより好ましくは1.5以上であることが望ましい。[Ti]/[P]が1未満であると、ポリエステル樹脂の重縮合の際に、チタン化合物の触媒活性が十分にあらわれず、重縮合に要する時間が長くなり、その結果ポリエステル樹脂の生産性が悪化することがある。
本発明のポリエステル樹脂は、所定の方法で射出成形機を用いて成形して得られる成形体に含有される環状三量体量[CT]0(重量%)と、成形前のポリエステル樹脂に含有される環状三量体量[CT]1(重量%)との差ΔCTが0.1重量%以下であることを必須とする。ΔCTはより好ましくは0.05重量%以下であることが望ましい。ΔCTが0.1重量%より大きいと、中空成形体等の成形時に金型汚れが起こりやすくなる。
また、本発明のポリエステル樹脂は、環状三量体量[CT]0が0.50重量%以下であることが必須であり、好ましくは0.40重量%以下であることが望ましい。[CT]0が0.50重量%より大きいと、中空成形体等の成形時に金型汚れが起こりやすくなる。
ここで、ポリエステル樹脂を射出成形機を用いて成形して成形体を得る方法、および、環状三量体含有量の測定方法は以下のとおりとする。
成形時の成形温度は290℃、成形サイクルは65±10秒とする。
さらに具体的には、粒状ポリエステル樹脂2kgを温度140℃、圧力10torrの条件で16時間以上棚段式の乾燥機を用いて乾燥して、粒状ポリエステル樹脂の水分を50ppm以下にする。
次に、乾燥された粒状ポリエステル樹脂を名機製作所(株)製M−70B射出成形機により、成形時には露点が−70℃の窒素をホッパー上部、スクリューフィーダーシュート部に各5ノルマル立方メートル/時間の割合でフィードし、バレル設定温度290℃、また成形機のC1/C2/C3/ノズル先の温度を260℃/290℃/290℃/300℃の各温度にして、金型冷却温度15℃の条件下で射出成形して、段付角板状の成形物を得る。
段付角板状成形物の射出成形は、計量15秒、射出3秒前後となるようにして、乾燥された粒状ポリエステル樹脂をホッパーより射出成形機に供給して行う。また成形サイクルは約65秒前後とする。なお段付角板状成形物1個あたりの重量は72gであり、環状三量体量測定用試料は、射出成形開始後11個〜15個目のいずれか1個を用いて行う。
段付角板状成形物は、図1に示すような形状を有しており、7mmから2mmまで段差1mmの6段階の厚みを有する。この段付角板状成形物の4mm部分を切り取り、チップ状に切断し、環状三量体量測定用試料として用いる。
所定量の環状三量体量測定用試料をo−クロロフェノールに加熱溶解した後、テトラヒドロフランで再析出してろ過して線状ポリエステルを除いた後、得られたろ液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製LC7A)に供給してポリエステル樹脂中に含まれる環状三量体の量を求め、この値を測定に用いたポリエステル樹脂の量で割って、ポリエステル樹脂中に含まれる環状三量体含有量(重量%)とする。
本発明のポリエステル樹脂は色調として、ハンター色差系の色座標b値が5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、1以下であることがさらに好ましい。
また、本発明のポリエステル樹脂は前記射出成形方法により成形された成形体のヘーズが、5mm厚において20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、チタン化合物の存在下に、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを重縮合させてポリエステル樹脂を製造する。以下、その一例について説明する。
(エステル化工程)
まず、ポリエステル樹脂を製造するに際して、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをエステル化させる。
具体的には、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを含むスラリーを調製する。
このようなスラリーには芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体1モルに対して、通常1.005〜1.4モル、好ましくは1.01〜1.3モルの脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体が含まれる。このスラリーは、エステル化反応工程に連続的に供給される。
エステル化反応は好ましくは2個以上のエステル化反応基を直列に連結した装置を用いてエチレングリコールが還流する条件下で、反応によって生成した水を精留塔で系外に除去しながら行う。
エステル化反応工程は通常多段で実施され、第1段目のエステル化反応は、通常、反応温度が240〜270℃、好ましくは245〜265℃であり、圧力が0.02〜0.3MPaG(0.2〜3kg/cm2 G)、好ましくは0.05〜0.2MPaG(0.5〜2kg/cm2 G)の条件下で行われ、また最終段目のエステル化反応は、通常、反応温度が250〜280℃、好ましくは255〜275℃であり、圧力が0〜0.15MPaG(0〜1.5kg/cm2 G)、好ましくは0〜0.13MPaG(0〜1.3kg/cm2 G)の条件下で行われる。
エステル化反応を2段階で実施する場合には、第1段目および第2段目のエステル化反応条件がそれぞれ上記の範囲であり、3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段の1段前までエステル化反応条件は、上記第1段目の反応条件と最終段目の反応条件の間の条件であればよい。
例えば、エステル化反応が3段階で実施される場合には、第2段目のエステル化反応の反応温度は通常245〜275℃、好ましくは250〜270℃であり、圧力は通常0〜0.2MPaG(0〜2kg/cm2 G)、好ましくは0.02〜0.15MPaG(0.2〜1.5kg/cm2 G)であればよい。
これらの各段におけるエステル化反応率は、特に制限はされないが、各段階におけるエステル化反応率の上昇の度合いが滑らかに分配されることが好ましく、さらに最終段目のエステル化反応生成物においては通常90%以上、好ましくは93%以上に達することが望ましい。
このエステル化工程により、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのエステル化反応物(低次縮合物)が得られ、この低次縮合物の数平均分子量が500〜5,000程度である。
上記のようなエステル化工程で得られた低次縮合物は、次いで重縮合(液相重縮合)工程に供給される。
(液相重縮合工程)
液相重縮合工程においては、チタン化合物の存在下に、エステル化工程で得られた低次縮合物を、減圧下で、かつポリエステル樹脂の融点以上の温度(通常250〜280℃)に加熱することにより重縮合させる。この重縮合反応では、未反応の脂肪族ジオールを反応系外に留去させながら行われることが望ましい。
重縮合反応は、1段階で行ってもよく、複数段階に分けて行ってもよい。例えば、重縮合反応が複数段階で行われる場合には、第1段目の重縮合反応は、反応温度が250〜290℃、好ましくは260〜280℃、圧力が0.07〜0.003MPaG(500〜20Torr)、好ましくは0.03〜0.004MPaG(200〜30Torr)の条件下で行われ、最終段の重縮合反応は、反応温度が265〜300℃、好ましくは270〜295℃、圧力が1〜0.01kPaG(10〜0.1Torr)、好ましくは0.7〜0.07kPaG(5〜0.5Torr)の条件下で行われる。
重縮合反応を3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段目の1段前間での重縮合反応は、上記1段目の反応条件と最終段目の反応条件との間の条件で行われる。例えば、重縮合工程が3段階で行われる場合には、第2段目の重縮合反応は通常、反応温度が260〜295℃、好ましくは270〜285℃で、圧力が7〜0.3kPaG(50〜2Torr)、好ましくは5〜0.7kPaG(40〜5Torr)の条件下で行われる。
このような重縮合反応では、チタン化合物と、必要に応じてアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物と、さらに必要に応じてリン化合物とは、別々に添加してもよいし、予め混合して保管された混合触媒の形態で添加してもよい。また、原料混合物の調製工程、低次縮合物の製造工程または液相重縮合工程のいずれの工程に添加してもよい。さらに、全量を一括添加しても、複数回に分けて添加してもよい。また、その他の触媒として、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物などの既知の化合物を添加してもよい。好ましくは、アンチモン化合物やゲルマニウム化合物は使用しないことが望ましい。
以上のような液相重縮合工程で得られるポリエステル樹脂の固有粘度[IV]は0.40〜1.0dl/g、好ましくは0.50〜0.90dl/gであることが望ましい。なお、この液相重縮合工程の最終段目を除く各段階において達成される固有粘度は特に制限されないが、各段階における固有粘度の上昇の度合いが滑らかに分配されることが好ましい。
この重縮合工程で得られるポリエステル樹脂は、通常、溶融押し出し成形されて粒状(チップ状)に成形される。
(固相重縮合工程)
この液相重縮合工程で得られるポリエステル樹脂は、所望によりさらに固相重縮合することができる。
固相重縮合工程に供給される粒状ポリエステル樹脂は、予め、固相重縮合を行う場合の温度より低い温度に加熱して予備結晶化を行った後、固相重縮合工程に供給してもよい。
このような予備結晶化工程は、粒状ポリエステル樹脂を乾燥状態で通常、120〜200℃、好ましくは130〜180℃の温度に1分から4時間加熱することによって行うことができる。またこのような予備結晶化は、粒状ポリエステル樹脂を水蒸気雰囲気、水蒸気含有不活性ガス雰囲気下、または水蒸気含有空気雰囲気下で、120〜200℃の温度で1分間以上加熱することによって行うこともできる。
予備結晶化されたポリエステル樹脂は、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。
なお、この予備結晶化処理によっては、いわゆるポリエステル樹脂の固相重縮合反応は進行せず、予備結晶化されたポリエステル樹脂の固有粘度は、液相重縮合後のポリエステル樹脂の固有粘度とほぼ同じであり、予備結晶化されたポリエステル樹脂の固有粘度と予備結晶化される前のポリエステル樹脂の固有粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
固相重縮合工程は、少なくとも1段からなり、温度が190〜230℃、好ましくは195〜225℃であり、圧力が98〜0.001MPaG(1kg/cm2 G〜10Torr)、好ましくは常圧から0.01MPaG(100Torr)の条件下で、窒素、アルゴン、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行われる。使用する不活性ガスとしては窒素ガスが望ましい。
ポリエチレンテレフタレートと不活性ガスの流量はバッチ式の場合、ポリエチレンテレフタレート1kgに対し、0.1〜50Nm3/hrであり、連続式の場合、ポリエチレンテレフタレート1kg/hrに対し、0.01〜2Nm3/hrである。
固相重合の雰囲気として使用される不活性ガスは常に純粋な不活性ガスを使用してもよく、また固相重合工程から排出される不活性ガスを循環再使用してもよい。固相重合工程から排出された不活性ガスには、水、エチレングリコール、アセトアルデヒドなどの縮合物、分解物が含有されている。循環再使用の際には縮合物、分解物を含んだ不活性ガスでもよく、または縮合物、分解物を除去、生成した不活性ガスでもよい。
なお、本発明のポリエステル樹脂は、225℃窒素下で固相重縮合を行ったときの単位時間あたりの固有粘度の上昇の最大値が0.013dl/g・h以上、好ましくは0.025dl/g・h以上であることが望ましい。
このような固相重縮合工程を経て得られた粒状ポリエステル樹脂には、例えば特公平7−64920号公報記載の方法で水処理を行ってもよく、あるいは特許3056563号公報に記載の方法でリン酸水溶液処理を行ってもよい。
このようにして得られた粒状ポリエステル樹脂の固有粘度は、通常0.60dl/g以上、好ましくは0.60〜1.00dl/g、より好ましくは0.75〜0.95dl/gであることが望ましい。
上記のようなエステル化工程と重縮合工程とを含むポリエステル樹脂の製造工程はバッチ式、半連続式、連続式のいずれでも行うことができる。
また、このようにして製造されたポリエステル樹脂は、リン化合物やキレート配位子化合物等の触媒修飾剤や、従来から公知の添加剤、たとえば、安定剤、離型剤、帯電防止剤、分散剤、染顔料などの着色剤などが添加されていてもよい。
ここで、リン化合物としては、たとえば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニホスファイト等の亜リン酸エステル類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等のリン酸エステルおよびリン酸、ポリリン酸等のリン化合物が挙げられる。
また、キレート配位子化合物としては、たとえば、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、カテコールなどの多価アルコール類;グリコール酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカルボン酸類;シュウ酸、イソフタル酸などの多価カルボン酸類;エチレンジアミン、ビピリジル、1,4,7−トリアザシクロノナンなどの多価アミン類;ポリリン酸、BINAP、1,2−ビスジフェニルホスフィノエタンなどの多価リン化合物類など、一分子中に配位点を複数有する配位性化合物類が用いられる。
上記の添加剤はポリエステル製造時のいずれかの段階で添加してもよく、成形加工前にマスターバッチにより添加したものであってもよい。
これに伴い、上記の添加剤は、粒状ポリエステル樹脂の粒子内部に一様の濃度で含有されていてもよいし、粒状ポリエステル樹脂の粒子表面近傍に濃縮されて含有されていてもよいし、また粒状ポリエステル樹脂の一部の粒子に他の粒子より高濃度で含有されていてもよい。
本発明によって得られるポリエステル樹脂は各種成形体の素材として用いることができ、たとえば、溶融成形してボトルなどの中空成形体、シート、フィルム、繊維などに用いられるが、中空成形体に用いることが好ましい。
本発明によって得られるポリエステル樹脂からボトル、シート、フィルム、繊維などを成形する方法としては、従来公知の方法を採用することができる。
たとえば、ボトルを成形する場合には、上記ポリエステル樹脂から射出成形によりプリフォームを製造し、該プリフォームを延伸適性温度まで加熱し、次いでプリフォームを所望形状の金型中に保持した後、空気を吹き込み、金型に着装することにより中空成形体を製造する方法などがある。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、分析は以下の方法で行った。
[Ti]、[P]の定量
ICP分析法により定量した。
固有粘度
ポリエステル樹脂0.1gをテトラクロロエタン/フェノール混合液(混合比:1/1(重量比))20cc中に加熱溶解した後、冷却して25℃で測定された溶液粘度から算出した。
段付角版の成形
[0020][0021]に記載の方法で行った。
[CT] 0 、[CT] 1 、ΔCT
[0021][0022]に記載の方法で測定した。
ヘーズ
段付角板の5mm厚部について、ついて、ヘイズメーター NDH−20D(商品名、日本電色工業(株)製)を用いて3回測定し、その平均値により評価した。
ボトルの成形
粒状ポリエステル樹脂を、除湿エア乾燥機を用いて170℃、4時間乾燥した。乾燥後の樹脂中の水分量は40ppm以下であった。乾燥したポリエチレンテレフタレートを日精ASB機械株式会社製ASB−50を用いて、シリンダー温度265〜275℃、成形サイクル26±1秒で成形し、プリフォームを得た。
ついで、得られたプリフォームの口栓部を赤外線ヒーターで加熱し結晶化を行った。この口栓部結晶化プリフォームを二軸延伸吹き込み成形機(コポプラスト社製LB010)を用いて、吹き込み圧力約20kg/cm2、プリフォーム加熱時間約60秒、延伸温度105℃の条件下で縦約2.2倍および横約3.0倍に二軸延伸し、さらに160℃の表面温度を有する金型内で60秒間保持した後、20秒間金型を水にて冷却する方法でヒートセットを行って、内容積が1.5リットルの胴部に6枚の減圧パネルを有し、底部が底上げの二軸延伸ボトルを作成した。
(なお、延伸後に60秒間加熱したのはボトル白化を加速させて評価するためであり、ボトル製造時の加熱時間は0.1〜30秒間で十分である。)
(参考例1)
1,000mlガラス製ビーカーに脱イオン水500mlを秤取し、氷浴にて冷却した後撹拌しながら四塩化チタン5gを滴下した。塩化水素の発生が止まったら氷浴より取り出し、室温下で撹拌しながら25%アンモニア水を滴下し、液のpHを9にした。これに、室温下で攪拌しながら15%酢酸水溶液を滴下し、液のpHを5にした。生成した沈殿物を濾過により、分離した。洗浄後の沈殿物を、30重量%エチレングリコール含有水でスラリー濃度2.0重量%のスラリーとして30分間保持した後、二流体ノズル式のスプレードライヤーを用いて温度90℃で造粒乾燥を行い、固体状の加水分解物(固体状含チタン化合物)を得た。
得られた固体状含チタン化合物の粒径分布は、0.5〜20μmであり、平均粒径は1.8μmであった。
ICP分析法により測定した固体状含チタン化合物中の金属チタン含量は、34.8重量%であった。
次に、300mlガラス製フラスコにエチレングリコール170gとグリセリン30gを秤取し、これに上記固体状含チタン化合物を5.75g添加し、170℃で2時間加熱して溶解させてチタン含有溶液を得た。ICP分析法により測定したチタン含有溶液中のチタンの含有量は、1.0重量%であった。
予め33,500重量部の反応液(定常運転時)が滞留する反応器内に、撹拌下、窒素雰囲気で260℃、0.9kg/cm2 G(0.09MPaG)に維持された条件下に、6,458重量部/時の高純度テレフタル酸と2,774重量部/時のエチレングリコールとを混合して調製されたスラリーを連続的に供給し、エステル化反応を行った。このエステル化反応では、水とエチレングリコールとの混合液が留去された。
エステル化反応物(低次縮合物)は、平均滞留時間が3.5時間になるように制御して、連続的に系外に抜き出した。
上記で得られたエチレングリコールとテレフタル酸との低次縮合物の数平均分子量は、600〜1,300(3〜5量体)であった。
重縮合触媒として、参考例1で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し18ppmとなるように参考例1の溶液を添加し、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように加え、280℃、0.1kPa(1Torr)の条件下で重縮合を行い、固有粘度が0.52dl/gの液重品ポリエチレンテレフタレートを得た。所要時間は0.7時間であった。
次に得られた液重品ポリエチレンテレフタレートを170℃で2時間、予備結晶化を行った後、225℃で窒素ガス雰囲気下で加熱し、固有粘度が0.52dl/gから0.78dl/gになるまで固相重合で分子量を上昇させた。所要時間は9.5時間であった。
得られた固重品ポリエチレンテレフタレートを加圧下150℃の熱水に2時間浸漬した。
[Ti] /[P]は1.9、[CT]0は0.33重量%、[CT]1は0.41重量%、ΔCTは0.08重量%であった。ヘーズは10%であった。
ボトルを500本成形したが、すべて透明なボトルが得られた。
実施例1で得られた固重品ポリエチレンテレフタレート2kgに、酒石酸の22重量%水溶液26gを噴霧器を用いて該ポリエチレンテレフタレートを攪拌しながら噴霧した。
[Ti] /[P]は1.9、[CT]0は0.33重量%、[CT]1は0.36重量%、ΔCTは0.03重量%であった。ヘーズは10%であった。
ボトルを500本成形したが、すべて透明なボトルが得られた。
予め33,500重量部の反応液(定常運転時)が滞留する反応器内に、撹拌下、窒素雰囲気で260℃、0.9kg/cm2 G(0.09MPaG)に維持された条件下に、6,458重量部/時の高純度テレフタル酸と2,774重量部/時のエチレングリコールとを混合して調製されたスラリーを連続的に供給し、エステル化反応を行った。このエステル化反応では、水とエチレングリコールとの混合液が留去された。
エステル化反応物(低次縮合物)は、平均滞留時間が3.5時間になるように制御して、連続的に系外に抜き出した。
上記で得られたエチレングリコールとテレフタル酸との低次縮合物の数平均分子量は、600〜1,300(3〜5量体)であった。
重縮合触媒として、参考例1で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し15ppmとなるように参考例1の溶液を添加し、さらに水酸化ナトリウムのエチレングリコール溶液をナトリウム原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し15ppmとなるように加え、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように加え、280℃、0.1kPa(1Torr)の条件下で重縮合を行い、固有粘度が0.52dl/gの液重品ポリエチレンテレフタレートを得た。所要時間は0.7時間であった。
次に得られた液重品ポリエチレンテレフタレートを170℃で2時間、予備結晶化を行った後、225℃で窒素ガス雰囲気下で加熱し、固有粘度が0.52dl/gから0.78dl/gになるまで固相重合で分子量を上昇させた。所要時間は10時間であった。
得られた固重品ポリエチレンテレフタレートを加圧下150℃の熱水に2時間浸漬した。
[Ti] /[P]は1.6、[CT]0は0.33重量%、[CT]1は0.38重量%、ΔCTは0.05重量%であった。ヘーズは15%であった。
ボトルを500本成形したが、すべて透明なボトルが得られた。
(比較例1)
予め33,500重量部の反応液(定常運転時)が滞留する反応器内に、撹拌下、窒素雰囲気で260℃、0.9kg/cm2 G(0.09MPaG)に維持された条件下に、6,458重量部/時の高純度テレフタル酸と2,774重量部/時のエチレングリコールとを混合して調製されたスラリーを連続的に供給し、エステル化反応を行った。このエステル化反応では、水とエチレングリコールとの混合液が留去された。
エステル化反応物(低次縮合物)は、平均滞留時間が3.5時間になるように制御して、連続的に系外に抜き出した。
上記で得られたエチレングリコールとテレフタル酸との低次縮合物の数平均分子量は、600〜1,300(3〜5量体)であった。
重縮合触媒として、参考例1で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し18ppmとなるように参考例1の溶液を添加し、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し15ppmとなるように加え、280℃、0.1kPa(1Torr)の条件下で重縮合を行い、固有粘度が0.52dl/gの液重品ポリエチレンテレフタレートを得た。所要時間は5時間であった。
次に得られた液重品ポリエチレンテレフタレートを170℃で2時間、予備結晶化を行った後、225℃で窒素ガス雰囲気下で加熱し、固有粘度が0.52dl/gから0.78dl/gになるまで固相重合で分子量を上昇させた。所要時間は65時間であった。
本比較例のポリエチレンテレフタレートは、[Ti] /[P]は0.78であり、実施例1〜3と比較して重合所要時間が長く、生産性に劣っていた。
本発明の環状三量体量測定用試料として用いる段付角板状成形物を示す図である。
符号の説明
A 段付角板状成形物の最も厚い部分
B 段付角板状成形物の中間部分
C 段付角板状成形物の最も薄い部分

Claims (3)

  1. 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをチタン化合物の存在下に重縮合させることにより製造されるポリエステル樹脂であって、下記(a)、(b)、(c)を満足することを特徴とするポリエステル樹脂。
    (a)[Ti] /[P]≧1
    (式中、[Ti]は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるチタン原子のモル量を示し、[P] は該ポリエステル樹脂1トン中に含有されるリン原子のモル量を示す。)
    (b)ΔCT≦0.1(重量%)
    (式中、ΔCTは、該ポリエステル樹脂にもともと含有される環状三量体量と、そのポリエステル樹脂を射出成形機を用いて290℃で成形して得られる成形体に含有される環状三量体量から、下記計算式を用いて求められる。
    ΔCT=[CT]1−[CT]0
    [CT]0および[CT]1はそれぞれ前記成形前と成形後のポリエステルに含有される環状三量体含有量(重量%)を示す。)
    (c)[CT]0≦0.50(重量%)
  2. さらに下記(d)を満足することを特徴とする請求項1記載のポリエステル樹脂。
    (d)[Ti] ≧4 (ppm)
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂からなることを特徴とする中空成形体。




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