JP4013571B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステルの製造方法に関するものであり、詳しくは、重縮合触媒として常用されているアンチモン化合物を用いることなく、優れた特性を有するポリエステルを容易に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエチレンテレフタレートをはじめとするポリエステルは、優れた機械的性質および化学的特性に加え、その優れた透明性、ガスバリア性、安全衛生性等の面から注目され、射出成形したプリフォームを延伸ブロー成形したボトルとして、また、押出成形したシートを熱成形したトレイやカップとして、あるいは、当該シートを二軸延伸したフィルム等として、特に食品包装分野において幅広く用いられている。
【0003】
そして、これらポリエステルは、従来、主としてアンチモン化合物を重縮合触媒として製造されているが、製造されたポリエステルは、例えば成形して飲食品容器として用いられる場合、樹脂中に残存したアンチモンが、高温下において容器から溶出して内容飲食品に僅かながら移行する等の問題が懸念されており、その代替が強く望まれている。
【0004】
これに対して、アンチモン化合物を含有しないポリエステル樹脂の製造方法として、チタン化合物を重縮合触媒として用いる方法が数多く提案されているが、得られる樹脂が黄味がかった色調となり、また、加熱された後の色調の変化も大きく、熱安定性に欠けるという問題がある。
重縮合触媒として用いるチタン化合物としては、例えば以下のような化合物が提案されている。特公昭48−2229号公報には、水素化チタンを使用する方法、特公昭47−26597号公報にはα−チタン酸を使用することがそれぞれ示されている。また、特開2000−119383号公報には、平均一次粒子径が100nm以下、もしくは比表面積が10m2/g以上である二酸化チタンの超微粒子を使用することが示されており、特開2000−239369号公報にはリン酸とアルキル基が炭素数で2以上のチタンアルコキサイドとを予め反応させて得られる反応生成物を使用することが示されている。又、WO01/00706及び特開2000−319370号公報には、4族元素化合物である特定のチタン化合物と特定のリン化合物の反応生成物を重縮合触媒とする例も示されている。しかしながら、未だ十分に満足すべきレベルに達しているとは言えず、触媒代替のための努力が継続して行われている状況にある。
【0005】
また、アンチモン化合物以外の重縮合触媒として、容器やシート用に透明性が優れるポリエステルを製造するために、ゲルマニウム化合物が実用化されているが、この化合物は極めて高価であるという問題点や、重縮合中に反応系から外へ留出しやすいため反応系の触媒濃度が変化し、重縮合の制御が困難になるという問題点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、アンチモン化合物を触媒として用いることなく、優れた特性を有するポリエステルを生産性良好に製造する方法を提供することを解決課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリエステルの製造に於いて、特定範囲の平均粒子径、もしくは比表面積を有する4族元素リン酸塩を触媒として採用することにより、良好な重合速度、生産性で製造することが可能であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、ジカルボン酸化合物とジオール化合物とから溶融重縮合および固相重縮合を経てポリエステルを製造するに際し、重縮合触媒として、平均粒径が10μm以下、または比表面積が5m2/g以上であるリン酸チタンを用いることを特徴とするポリエステルの製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステルの製造方法は、ジカルボン酸化合物(以下、ジカルボン酸成分と言うことがある)として、例えば芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸等を用い、ジオール化合物(以下、ジオール成分と言うことがある)として、例えばエチレングリコール等のアルキレングリコール等を用いて重縮合させるものである。
【0010】
本発明において、その芳香族ジカルボン酸としては、具体的には、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ジブロモイソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、中で、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。
【0011】
なお、前記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、例えば、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、および、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
【0012】
また、エチレングリコール以外のジオール成分としては、例えば、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、および、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸等の芳香族ジオール、並びに、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパンのエチレンオキサイド付加物またはプロピレンオキサイド付加物等が挙げられ、中で、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメチロールが好ましい。なお、ジエチレングリコールは、ポリエステル製造時に一般に副生するが、共重合成分の原料として添加して用いることもでき、その際、全量として5モル%以下とするのが好ましい。
【0013】
さらに、例えば、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、および、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分等の一種または二種以上が、共重合成分として用いられてもよい。
【0014】
本発明の重縮合触媒は、平均粒子径が10μm以下、もしくは比表面積が5m2/g以上である4族元素リン酸塩である。平均粒径の上限は、好ましくは5μm、更に好ましくは1μmである。又、平均粒径の下限は、好ましくは0.001μm、更に好ましくは0.01μmである。一方、比表面積は、好ましくは、10m2/g以上であり、比表面積の上限は、好ましくは1000m2/g、更に好ましくは200m2/gである。4族元素リン酸塩の平均粒子径が10μm以上でありかつ比表面積が5m2/g以下であると、重縮合触媒として充分な活性を持たない。
【0015】
4族元素リン酸塩は、主として4族元素イオンとリン酸が化合してなる化合物であり、4族元素化合物とリン酸またはリン酸エステルなどのリン化合物との反応など従来公知の方法で合成でき、例えばリン酸チタン、リン酸ジルコニウム、リン酸ハフニウム等が挙げられるが、リン酸チタンが好ましい。
リン酸チタンは、主としてチタンイオンとリン酸が化合してなる化合物であり、非晶質のものや結晶質のものが知られている。結晶質のものとしては、α型リン酸チタン(Ti(HPO4)2・H2O)やβ型リン酸チタン(Ti(H2PO4)(PO4))、γ型リン酸チタン(Ti(H2PO4)(PO4)・2H2O)、ピロリン酸チタン(TiP2O7)などが知られている。α型リン酸チタンやγ型リン酸チタンは、層状構造を有し、特有の粉末X線回折を与え、これを測定することにより物質を同定することができ(Acta Chem. Scand. 1990,44,865−872.)、本発明においては、α型またはγ型のリン酸チタンを用いることが好ましい。
【0016】
その他、Ti23(H2PO42・2H2O、Ti2O(PO42・2H2O、TiO(OH)(H2PO4)・2H2O、Ti(OH)2(HPO4)・H2Oなど各種リン酸チタンが合成されている(J. Colloid InterfaceSci. 1997,191,442−448.;Chem. Mater.1997,9,1805−1811.;Solid State Ionics 1993,63−65,391−395.;Mater. Res. Bull. 1995,30,413−420.)。
【0017】
リン酸ジルコニウムとしては、結晶質のものとして、α型リン酸ジルコニウム(Zr(HPO4)2・H2O)やβ型リン酸ジルコニウム(Zr(H2PO4)(PO4))、γ型リン酸ジルコニウム(Zr(H2PO4)(PO4)・2H2O)、ピロリン酸ジルコニウム(ZrP2O7)などが、リン酸ハフニウムとしては、結晶質のものとして、α型リン酸ハフニウム(Hf(HPO4)2・H2O)、γ型リン酸ハフニウム(Hf(H2PO4)(PO4)・2H2O)などが知られている。
【0018】
本発明のポリエステルの製造方法は、ポリエステルをエステル化、溶融重縮合およびそれに続く固相重縮合による方法で製造するものであるが、基本的には、ポリエステルの慣用の製造方法による。すなわち、ジカルボン酸成分とジオール成分とを、エステル化反応槽で、必要に応じてエステル化触媒の存在下に、通常240〜280℃、好ましくは250〜270℃の温度、通常0.1〜0.4MPa、好ましくは0.1〜0.3MPaの圧力下で、攪拌下に1〜10時間でエステル化反応させ、得られたエステル化反応生成物としてのポリエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、重縮合触媒の存在下に、通常260〜290℃、好ましくは265〜285℃の温度、常圧から漸次減圧として最終的に通常1.3×101〜1.3×103Pa、好ましくは6.7×101〜6.7×102Paの減圧下で、攪拌下に1〜20時間で溶融重縮合させることによりなされ、これらは連続式、または回分式でなされる。
【0019】
また、通常、溶融重縮合により得られた樹脂は、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷しながら若しくは水冷後、カッターで切断されてペレット状、チップ状等の粒状体とされるが、さらに、この溶融重縮合後の粒状体を、通常、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、または水蒸気雰囲気下、或いは水蒸気含有不活性ガス雰囲気下で、通常60〜180℃、好ましくは150〜170℃の温度で加熱して樹脂粒状体表面を結晶化させた後、不活性ガス雰囲気下、または/および、1.3×101〜1.3×103Pa程度の減圧下で、通常、樹脂の粘着温度直下〜80℃低い温度、好ましくは粘着温度より10〜60℃低い温度で、粒状体同士が膠着しないように流動等させながら、通常50時間以下の時間で加熱処理して固相重縮合させることが好ましく、この固相重縮合により、さらに高重合度化させ得ると共に、反応副生物のアセトアルデヒドや低分子オリゴマー等を低減化することもできる。
【0020】
また、さらに、前記のような溶融重縮合または固相重縮合により得られた樹脂は、重縮合触媒を失活させる等のために、通常、40℃以上の水に10分以上浸漬させる水処理、あるいは、60℃以上の水蒸気または水蒸気含有ガスに30分以上接触させる水蒸気処理等の処理が施されてもよい。
本発明の重縮合触媒の添加時期は、原料のジカルボン酸成分およびジオール成分等とのスラリー調製時、エステル化工程の任意の段階、または、溶融重縮合工程の初期の段階のいずれであってもよい。
【0021】
本発明の重縮合触媒の添加方法は、粉末状であってもよいし、エチレングリコールなどの溶媒のスラリー状であってもよく、特に限定されない。また、本発明の重縮合触媒は、ポリエステル樹脂の理論収量に対し4族元素として、1〜500ppmの範囲となるように添加するのが好ましい。本発明の重縮合触媒は、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、コバルト化合物、錫化合物などの他の重縮合触媒を共存させて用いてもよい。
【0022】
また、本発明では、さらに、ポリエステルの劣化を防止する助剤、安定剤を用いることができる。助剤、安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどの酸性リン酸エステル類;およびリン酸、ポリリン酸などのリン化合物が挙げられる。
【0023】
上記助剤および安定剤は、原料スラリー調製時やエステル化工程の任意の段階および溶融重縮合工程の初期に供給することができる。助剤、安定剤は、リンの重量として、全重縮合原料に対して通常1〜1000ppmの範囲で用いられる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製 SALD−1100型)および遠心沈降式粒度分布測定装置((株)島津製作所製 SA−CP3L型)を用いて水中で測定し、比表面積は窒素ガスを吸着させBET吸着等温式により求めた。
又、実施例および比較例で用いた固有粘度および溶融重縮合速度、固相重縮合速度の測定方法は次のとおりである。
(1)固有粘度
凍結粉砕した樹脂試料0.5gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒に、濃度(c)を1.0g/dLとして、110℃にて20分間で溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30℃で、原液との相対粘度(ηrel)を測定し、この相対粘度(ηrel)−1から求めた比粘度(ηsp)と濃度(c)とから固有粘度〔η〕(dL/g)を求めた。
(2)溶融重縮合速度
前述の方法で測定した溶融重縮合樹脂の固有粘度(〔η〕p1)から以下の式より求めた数平均分子量(Mn1)と、減圧開始後の重縮合時間(Tm)とから、以下の式により溶融重縮合速度km(min−1)を算出した。
【0025】
Mn1=(〔η〕p1/0.00021)1/0.82
km=ln(Mn1/254)/Tm
(3)固相重縮合速度
前記式より求めた数平均分子量(Mn1)と、前述の方法で測定した固相重縮合樹脂の固有粘度(〔η〕p2)から以下の式より求めた数平均分子量(Mn2)と、固相重縮合時間(Ts)とから、以下の式に基づき固相重縮合速度ks(min−1)を算出した。
【0026】
Mn2=(〔η〕p2/0.00021)1/0.82
ks=ln(Mn2/Mn1)/Ts
実施例1
240℃に保持したビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート200重量部に対し、触媒として、α型リン酸チタン(比表面積:11.3m2/g)の1.5重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加した。次いで280℃まで80分で昇温するとともに、反応系の圧力を常圧から120分で減圧して1.3×102Pa以下に保持し、減圧開始後150分後に溶融重縮合反応を終了した。生成したポリエステルを重縮合反応器の底部に設けた抜き出し口よりストランド状に抜き出し、水冷後、チップ状にカットし溶融重縮合樹脂を得た。さらに、得られた溶融重縮合樹脂を、窒素ガス流通下210℃で、10時間固相重縮合させ、固相重縮合樹脂を得た。得られたポリエステルの物性値を下記表1に示す。
【0027】
実施例2
触媒として、γ型リン酸チタン(平均粒子径:7.6μm、比表面積:2.8m2/g)の1.7重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加するように変更し、溶融重縮合反応を減圧開始後190分後に終了したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重縮合した。得られたポリエステルの物性値を表1に示す。
【0028】
実施例3
触媒として、α型リン酸チタン(平均粒子径:0.3μm、比表面積:12.1m2/g)の1.5重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加するように変更し、溶融重縮合反応を減圧開始後150分後に終了したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重縮合した。得られたポリエステルの物性値を表1に示す。
【0029】
実施例4
触媒として、γ型リン酸チタン(比表面積:7.4m2/g)の1.7重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加するように変更し、溶融重縮合反応を減圧開始後170分後に終了したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重縮合した。得られたポリエステルの物性値を表1に示す。
【0030】
比較例1
触媒として、α型リン酸チタン(平均粒子径:22.4μm、比表面積:1.5m2/g)の1.5重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加するように変更し、溶融重縮合反応を減圧開始後240分後に終了し、溶融重縮合反応がほとんど進行しなかったため固相重縮合を行わなかったこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重縮合した。得られたポリエステルの物性値を表1に示す。
【0031】
比較例2
触媒として、γ型リン酸チタン(平均粒子径:11.4μm、比表面積:2.5m2/g)の1.6重量%エチレングリコールスラリーをポリエステル樹脂の理論収量に対しチタンとして25ppmとなるように添加するように変更し、溶融重縮合反応を減圧開始後240分後に終了したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエステルを重縮合した。得られたポリエステルの物性値を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004013571
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、アンチモン化合物を代替する重縮合触媒として特定範囲の平均粒子径、もしくは比表面積を有する4族元素リン酸塩を用いたポリエステルの製造方法が提供され、かかる触媒を使用することにより、生産性良好にポリエステルを製造することができる。本発明により得られたポリエステルは、衣料用繊維、産業資材用繊維、各種フィルム、シート、ボトルやエンジニアリングプラスチックなどの各種成形物、および塗料や接着剤などへの応用が可能である。

Claims (2)

  1. ジカルボン酸化合物とジオール化合物とから溶融重縮合および固相重縮合を経てポリエステルを製造するに際し、重縮合触媒として、平均粒径が10μm以下、または比表面積が5m2/g以上であるリン酸チタンを用いることを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. リン酸チタンが、α型リン酸チタンまたはγ型リン酸チタンであることを特徴とする請求項1記載のポリエステルの製造方法。
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