JP2005263634A - アリールアミン系化合物、並びにそれを用いた電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

アリールアミン系化合物、並びにそれを用いた電子写真感光体及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【目的】 電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質として用いたとき、電子写真感光体の繰り返し使用において、電気特性の低下がなく、耐久性に優れると共に、フタロシアニン系顔料等の電荷発生物質との組み合わせにおいても、優れた電気特性、及びその耐久性を示すことができるアリールアミン系化合物を提供する。
【構成】 下記一般式(I) で表されるアリールアミン系化合物。
【化1】
Figure 2005263634

〔式(I) 中、X1 、X2 、X3 、及びX4 は各々独立して、水素原子、又は下記一般式(II)で表される置換ビニル基を示し、X1 〜X4 の少なくとも2つは一般式(II)で表される置換ビニル基である。〕
【化2】
Figure 2005263634

〔式(II)中、R1 は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を示し、R2 〜R3 の少なくとも1つは縮合多環アリール基又は縮合多環複素環基である。〕
【選択図】 なし。

Description

本発明は、電子写真感光体における電荷輸送物質として有用なアリールアミン系化合物、並びに該アリールアミン系化合物を感光層の電荷輸送物質として用いた電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成装置に関する。
電子写真技術は、即時性、高品質の画像が得られること等から、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プリンターや印刷機等の分野でも広く用いられてきている。そして、その電子写真技術の中核をなす感光体としては、従来からのセレニウム、砒素−セレニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系の光導電材料を感光層に用いたものに代わり、近年では、無公害であり、且つ、成膜が容易で感光体としての製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を感光層に用いた感光体が主流となっている。
有機系の光導電材料を用いた電子写真感光体の感光層としては、電荷発生物質及び電荷輸送物質をバインダー樹脂中に分散させた単層型感光層、及び、電荷発生物質をバインダー樹脂中に分散させた電荷発生層と、電荷輸送物質をバインダー樹脂中に分散させた電荷輸送層との積層型感光層が知られているが、後者の積層型感光層は、材料の選択範囲が広く感光体としての特性の調整が容易であり、又、高感度且つ安定な品質の感光体が得られること等から多用されている。
ところで、電子写真技術における感光体は、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電等の作用を反復して受けるため、物理的、機械的、化学的、電気的等様々な耐久性、安定性が要求されるのに対して、有機系の光導電材料による感光体は、無機系の光導電材料による感光体に比して、特に、帯電器として通常用いられているコロナ帯電器等から発生する強酸化性のオゾンやNOx等により感光層が化学的劣化を受け易く、それにより、帯電性の低下や残留電位の上昇等の電気的特性の悪化、及びそれに伴う画像不良等が生じ易いのが現状であり、又、電子写真技術の近年の高速化に伴い、高感度化、高速応答化等が強く求められるに到り、それに応えるべく、電荷発生物質の最適化、及びそれと電荷輸送物質との組み合わせの最適化等による高感度化、及び、高移動度を有し、且つ露光時に十分な低残留電位を示す電荷輸送物質の開発等による高速応答化等に関する検討が盛んに行われている。
電子写真感光体の電荷輸送物質としては、従来より、アリールアミン系化合物が有用であることが知られ、中で、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体は、感度、耐久性等の面で優れており、例えば、ビフェニレン基を除く4つのフェニル基の少なくとも2つのフェニル基にアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、置換アミノ基、又はハロゲン原子等の置換基を有するN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体(例えば、特許文献1参照。)、4つのフェニル基の少なくとも2つのフェニル基にアルキル基又はアリール基置換ビニル基を置換基として有するN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体(例えば、特許文献2参照。)、4つのフェニル基の2つのフェニル基にブタジエニル基を置換基として有するN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体(例えば、特許文献3参照。)等、種々の化合物が提案されている。
しかしながら、従来知られているこれらのN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体は、本発明者等の検討によると、特許文献1及び2に記載の化合物においては、電子写真感光体としての繰り返し使用において、特に高温、高湿時において、残留電位等の電気特性が低下し、耐久性が劣ることとなり、又、特許文献3に記載の化合物においては、フタロシアニン系顔料等の電荷発生物質との組み合わせにおいて、電気特性の低下が起こることがあり、電荷輸送物質としての使用が制限されることが判明した。
特開平3−225345公報。 特開平7−36203号公報。 特開平9−244278号公報。
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質として用いたとき、電子写真感光体の繰り返し使用において、電気特性の低下がなく、耐久性に優れると共に、フタロシアニン系顔料等の電荷発生物質との組み合わせにおいても、優れた電気特性、及びその耐久性を示すことができるアリールアミン系化合物、並びに該アリールアミン系化合物を感光層の電荷輸送物質として用いた電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体であって、ビフェニレン基を除く4つのフェニル基のうちの少なくとも2つのフェニル基が特定の置換ビニル基を置換基として有するアリールアミン系化合物が前記目的を達成できることを見出し本発明に到達したもので、従って、本発明は、下記一般式(I) で表されるアリールアミン系化合物、並びに、導電性支持体上に感光層が形成された電子写真感光体であって、該感光層に電荷輸送物質として該アリールアミン系化合物が含有されてなる電子写真感光体、及び、該電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段とを備える画像形成装置、を要旨とする。
Figure 2005263634
〔式(I) 中、X1 、X2 、X3 、及びX4 は各々独立して、水素原子、又は下記一般式(II)で表される置換ビニル基を示し、X1 〜X4 の少なくとも2つは一般式(II)で表される置換ビニル基であり、式(I) 中の6つのベンゼン環は別に置換基を有していてもよい。〕
Figure 2005263634
〔式(II)中、R1 は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2 、及びR3 は各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールビニル基、又は置換基を有していてもよい縮合多環複素環基を示し、R2 〜R3 の少なくとも1つは置換基を有していてもよい縮合多環アリール基又は置換基を有していてもよい縮合多環複素環基である。〕
本発明は、電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質として用いたとき、電子写真感光体の繰り返し使用において、電気特性の低下がなく、耐久性に優れると共に、フタロシアニン系顔料等の電荷発生物質との組み合わせにおいても、優れた電気特性、及びその耐久性を示すことができるアリールアミン系化合物、並びに該アリールアミン系化合物を感光層の電荷輸送物質として用いた電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供することができる。
本発明のアリールアミン系化合物は、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系誘導体であって、ビフェニレン基を除く4つのフェニル基のうちの少なくとも2つのフェニル基に前記一般式(II)で表される置換ビニル基を置換基として有する前記一般式(I) で表されるものであることを必須とする。
前記一般式(II)において、R1 、R2 、及びR3 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が、又、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基、ペリレニル基、テトラヒドロナフチル基、アセナフテニル基等が、又、R2 、及びR3 のアリールビニル基としては、例えば、スチリル基、ナフチルビニル基等が、それぞれ挙げられる。又、R2 、及びR3 の縮合多環複素環基としては、例えば、インドリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基等が、又、縮合多環アリール基としては、例えば、前述のアリール基のうちの、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基、ペリレニル基、テトラヒドロナフチル基、アセナフテニル基等が、それぞれ挙げられる。
これらの中で、前記一般式(II)において、R1 としては、水素原子、又はメチル基等のアルキル基であるのが好ましく、水素原子であるのが特に好ましい。又、R2 、及びR3 の縮合多環アリール基又は縮合多環複素環基としては、縮合多環アリール基であるのが好ましく、アリールアミン系化合物としての耐オゾン性等の面から、ナフチル基が特に好ましい。又、R2 、及びR3 としては、一方が縮合多環アリール基であり、他方が水素原子であるのが特に好ましい。
又、前記一般式(I) において、X1 〜X4 の全てが前記一般式(II)で表される置換ビニル基であつてもよく、その場合、前記一般式(II)におけるR1 はアルキル基であるのが好ましいが、本発明においては、アリールアミン系化合物としての電気特性、及びその耐久性等の面から、前記一般式(I) におけるX1 〜X4 の2つが、前記一般式(II)で表される置換ビニル基であり、残りの2つが水素原子であるのが特に好ましい。尚、前記一般式(I) におけるX1 〜X4 の置換位置は、アリールアミン系化合物としての電気特性等の面から、窒素原子の結合するベンゼン環の炭素原子に対してp−位の炭素原子に結合しているのが好ましい。
又、前記一般式(II)におけるR1 〜R3 がアルキル基、アリール基、アリールビニル基であるときのそれらの置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基等が挙げられる。又、前記一般式(I) における6つのベンゼン環の前記一般式(II)で表される置換基以外の置換基としては、例えば、前述のアルキル基、アルコキシ基、アリール基の外、ベンジル基等のアラルキル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基等が挙げられ、その際、ビフェニレン基における2つのベンゼン環の置換基が環状構造を形成し、例えばフルオレニル基等を形成していてもよい。尚、前記一般式(I) における6つのベンゼン環における置換基としては、1つのベンゼン環が1〜3個の置換基を有するのが好ましく、その置換基としては、メチル基、又はフェニル基であるのが特に好ましい。
尚、本発明のアリールアミン系化合物としては、例えば、前記一般式(I) におけるビフェニレン基を除く4つのフェニル基における置換基の位置が相互に異なる位置異性のアリールアミン系化合物同士の混合物からなってもよく、又、前記一般式(I) におけるX1 〜X4 が、前記一般式(II)におけるR2 とR3 とが異なり、且つ幾何異性の置換ビニル基を有するアリールアミン系化合物同士の混合物からなってもよく、その場合、E,Z命名法によるE体の割合は、アリールアミン系化合物としての溶解性等の面から、平均値で80%以下であるのが好ましく、70%以下であるのが特に好ましく、又、電気特性、及びその耐久性等の面から、25%以上であるのが好ましく、30%以上であるのが特に好ましい。これらの混合物からなることは、アリールアミン系化合物として感光層形成時の塗布液における溶解性、及び画像の改善性等の面で好ましい。
更に、本発明のアリールアミン系化合物としては、前記一般式(I) で表されるアリールアミン化合物を過半量含有し、前記一般式(I) におけるX1 〜X4 が、前記一般式(II)におけるR2 〜R3 のいずれもが前記縮合多環アリール基及び前記縮合多環複素環基ではない置換ビニル基であるアリールアミン系化合物との混合物からなってもよく、その場合、本発明のアリールアミン系化合物を60重量%以上含有するのが好ましく、70重量%以上含有するのが更に好ましい。
以上の前記一般式(I) で表される本発明のアリールアミン系化合物の好適な具体例を以下に示す。
Figure 2005263634
Figure 2005263634
Figure 2005263634
Figure 2005263634
これらのアリールアミン系化合物は、例えば、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジンにオキシ塩化燐を作用させてホルミル化し、次いで、ウィッティヒ反応を行う方法等の公知の方法により製造することができる。その際、ウィッティヒ反応に用いられる化合物としては、例えば、「第4版 実験化学講座 有機合成I」(平成6年4月25日、丸善(株)発行)等に挙げられている、ウィッティヒ反応、ウィッティヒ−ホーナー反応等で用いられる化合物が用いられる。中で、燐誘導体が好ましく、又、燐誘導体を2種以上を用いることは、前記混合物としてのアリールアミン系化合物を製造することができるので好ましい。尚、該燐誘導体の溶解性向上のため、アルコール等を添加することが好ましい。尚、前記の他に、ジフエニルベンジジン誘導体にスチリルハロゲン化アリール誘導体を反応させる方法、ジヨードビフェニル誘導体にジスチリルビフェニルアミン誘導体を反応させる方法等により製造することもできる。
以上の本発明のアリールアミン系化合物は、電子写真感光体の電荷輸送物質として有用である。以下に電子写真感光体の電荷輸送物質としての使用例について詳述する。
電子写真感光体は、導電性支持体上に、必要に応じて下引き層が形成され、その上に、感光層が形成されてなり、その感光層には、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層のバインダー樹脂中に分散された単層型と、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層と、電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二層からなる積層型とがある。電荷輸送物質は、一般に、単層型においても積層型においても、電荷移動機能としては同等の性能を示すことが知られており、本発明の前記アリールアミン系化合物としても、単層型、積層型のいずれにおいても用いることができる。
ここで、その導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属や、金属、カーボンブラック、酸化錫等の導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性素材をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用され、その形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状等のものが用いられる。尚、金属の導電性支持体の上に、導電性、表面性等の制御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を持つ導電性素材を塗布したものでもよい。
導電性支持体として、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属を用いる場合、陽極酸化処理を施してその表面に陽極酸化皮膜を形成するのが好ましく、更に、形成された陽極酸化皮膜に対して、封孔処理を行うのが好ましい。
尚、導電性支持体の陽極酸化処理に際して、導電性支持体の表面は、平滑であってもよいし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したり、或いは、支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合すること等により粗面化されていてもよい。又、引き抜き管等を、切削処理を施さずにそのまま使用することもでき、特に、引き抜き加工、インパクト加工、しごき加工等の非切削アルミニウム支持体を用いる場合、陽極酸化処理により、表面に存在した汚れや異物等の付着物、小さな傷等がなくなり、均一で清浄な支持体が得られるので、好ましい。
前記導電性支持体上には、感光層の形成に先立ち、接着性、ブロッキング性等の改善のため、下引き層が設けられてもよく、その下引き層としては、樹脂や、金属酸化物等の粒子をバインダー樹脂に分散したもの等が用いられるが、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散したものが好ましい。
その金属酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数種の金属元素を含む金属酸化物粒子等が用いられ、これらの粒子は、複数種を混合して用いてもよい。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン、及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれの結晶型であってもよく、又、複数の結晶状態のものが含まれていてもよい。又、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理が施されたものであってもよい。又、金属酸化物粒子の粒径としては、平均一次粒径として10nm以上100nm以下であるのが好ましく、10nm以上50nm以下であるのが特に好ましい。
又、バインダー樹脂としては、フェノキシ、エポキシ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が用いられ、それらは硬化剤等で硬化させた硬化物として用いられてもよい。これらの中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は良好な分散性、塗布性を示し好ましい。尚、下引き層としてのバインダー樹脂に対する金属酸化物粒子の使用割合は、層形成時の塗布液としての安定性、及び塗布性等の面から、バインダー樹脂100重量部に対して10〜500重量部とするのが好ましい。
尚、下引き層は、前記バインダー樹脂、及び前記金属酸化物粒子を、必要に応じて公知の酸化防止剤等の添加剤と共に、溶媒に溶解或いは分散させた塗布液として、前記導電性支持体表面に塗布し、乾燥させることにより形成され、その膜厚は、層形成時の塗布液としての塗布性、及び感光体としての特性等の面から、0.1〜20μmとするのが好ましい。
前記導電性支持体上に、必要に応じて下引き層を介して形成される感光層において、電荷発生物質としては、例えば、セレニウム及びその合金、硫化カドミウム、その他無機系光導電材料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、スクアレン(スクアリリウム)顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料等の有機顔料等の各種光導電材料が用いられ、特に有機顔料、中でもフタロシアニン顔料、アゾ顔料が好ましい。
そのフタロシアニン顔料としては、具体的には、無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、錫、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム等の金属、又はその酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、アルコキシド等の配位したフタロシアニン類の各種結晶型が使用される。特に、感度の高い結晶型であるX型、τ型無金属フタロシアニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(別称:オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型,I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が好適である。これらのフタロシアニンの中で、A型(別称β型)、B型(別称α型)、及び粉末X線回折の回折角2θ(±0.2゜)が27.3゜に明瞭なピークを示すD型(別称Y型)のチタニルフタロシアニン、II型クロロガリウムフタロシアニン、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型μ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体が特に好ましい。
これらのフタロシアニン顔料としては、単一種のもののみが用いられても、複数種が混合或いは混晶状態で用いられてもよい。ここでのフタロシアニン顔料の混合或いは混晶状態を生ぜしめるには、それぞれの顔料成分を後から混合してもよいし、合成、顔料化、結晶化等のフタロシアニン顔料の製造、処理工程において混合してもよい。その処理方法としては、酸ペースト処理、磨砕処理、溶剤処理等が挙げられる。又、混晶状態を生ぜしめるには、例えば特開平10−48859号公報に記載されるように、複数種の結晶を混合後に機械的に摩砕、不定形化した後に、溶剤処理によって特定の結晶状態に変換する方法が挙げられる。
又、そのアゾ顔料としては、各種公知のビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料が好適に用いられる。好ましいアゾ顔料の具体例を以下に示す。
Figure 2005263634
感光層は、これらの光導電材料の微粒子をバインダー樹脂に分散した形態で形成される。そのバインダー樹脂としては、感光層が単層型の場合、及び、積層型の場合の電荷発生層においては、例えば、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルプロピオナールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル等が用いられ、これらの中で、ポリビニルアセタールが好ましく、ポリビニルブチラールが特に好ましい。
又、その際のバインダー樹脂と電荷発生物質の使用割合は、単層型感光層の場合、バインダー樹脂100重量部に対して、電荷発生物質を、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜10重量部とし、積層型感光層の場合、バインダー樹脂100重量部に対して、電荷発生物質を、通常20〜1,000重量部、好ましくは30〜500重量部とする。尚、単層型感光層の場合には、電荷発生物質と共に電荷輸送物質が分散されることから、電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.5μm以下のものが用いられる。
又、本発明において、感光層における電荷輸送物質としては、前記アリールアミン系化合物が用いられ、感光層が積層型の場合の電荷輸送層におけるバインダー樹脂としては、例えば、ブタジエン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、部分変性ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミド、ポリウレタン、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が用いられ、これらの中で、ポリカーボネート、ポリアリレートが特に好ましい。尚、これらのバインダー樹脂は、適当な硬化剤等を用いて、熱、光等により架橋させて用いることもでき、又、2種類以上を混合して用いることもできる。
その際のバインダー樹脂と電荷輸送物質の使用割合は、単層型、積層型共に、バインダー樹脂100重量部に対して、電荷輸送物質を、通常20重量部以上とし、残留電位低減の観点から30重量部以上とするのが好ましく、繰り返し使用した際の安定性、電荷移動度の観点から40重量部以上とするのが特に好ましい。又、一方で、感光層の熱安定性の観点から、通常150重量部以下とし、電荷輸送物質とバインダー樹脂との相溶性の観点から110重量部以下とするのが好ましく、耐刷性の観点から80重量部以下とするのが更に好ましく、耐傷性の観点から70重量部以下とするのが特に好ましい。
尚、感光層には、塗布性、成膜性、可撓性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させるために、公知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤等の添加物が添加されてもよい。
これらの感光層は、前記導電性支持体上に、或いはその上に形成された前記下引き層上に、単層型の場合には、前記電荷発生物質、前記電荷輸送物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液として、積層型の場合には、前記電荷発生物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液とし、前記電荷輸送物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液として、乾燥膜厚として、単層型の場合には、通常5〜100μm、好ましくは10〜50μmで、積層型の場合、電荷発生層としては、通常0.1〜1μm、好ましくは0.15〜0.6μm、電荷輸送層としては、通常5〜50μm、長寿命化、画像安定性の観点から好ましくは10〜45μm、高解像度化の観点から特に好ましくは10〜30μmで、塗布し、乾燥させることにより形成される。
尚、その際の塗布液の作製に用いられる溶媒或いは分散媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、蟻酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤類等が用いられ、これらは単独で又は2種以上を併用して用いられる。
又、塗布液の作製において、単層型感光層の場合、及び積層型感光層の場合の電荷輸送層においては、固形分濃度を好ましくは40重量%以下、更に好ましくは10〜35重量%、粘度を好ましくは50〜400cpsとし、又、積層型感光層の場合の電荷発生層においては、固形分濃度を好ましくは15重量%以下、更に好ましくは1〜10重量%、粘度を好ましくは0.1〜10cpsとし、公知の塗布法、例えば、浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等により塗布し、乾燥させることにより層形成がなされる。
感光層の上には、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止、軽減する目的で保護層が設けられてもよい。又、電子写真感光体としての最表面の層には、感光体表面の摩擦抵抗や摩耗を軽減する目的で、弗素系樹脂、シリコーン樹脂、或いは無機化合物等の微粒子が含有されてもよい。
本発明の電子写真感光体を用いた複写機、プリンター等の画像形成装置は、電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段とを少なくとも備える。
本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置を図面に基づいて説明すると、図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示すか概略図であり、1は電子写真感光体、11は導電性支持体、12は感光層、2は帯電手段、3は像露光手段、4は現像手段、41は現像槽、42はアジテータ、43は供給ローラ、44は現像ローラ、45は規制部材、5は転写手段、6はクリーニング手段、7は定着手段、71は上部定着ローラ、72は下部定着ローラ、73は加熱装置、Tはトナー、Pは記録紙であり、帯電手段2、像露光手段3、現像手段4、転写手段5、及びクリーニング手段6は、ドラム状の電子写真感光体1の外周面に沿ってこの順に配置されている。
ここで、電子写真感光体1は、前述した本発明の電子写真感光体、即ち、導電性支持体上に、電荷輸送物質として前記一般式(I) で表されるアリールアミン系化合物を含有する感光層を有する電子写真感光体からなり、図1では、その一例として、アルミニウム等の導電性金属製であって、回転駆動機構(図示せず)によって図面矢印方向に回動可能とされた円筒状支持体11と、その外周面上に形成された感光層12とからなる電子写真感光体1を示している。
又、帯電手段2は、電子写真感光体1の表面を所定電位に一様に帯電させるもので、例えば、コロナ放電を利用したコロトロン、スコロトロン等のコロナ帯電方式、電圧印加された導電性ローラ、或いはブラシ、フィルム等の直接帯電部材を感光体表面に接触させて、気中放電を伴う帯電、或いは伴わない注入帯電により帯電させる直接帯電方式等が用いられる。このうち、コロナ放電方式では、暗部電位を一定に保つためスコロトロン帯電が好ましい。又、導電性ローラ等を用いた接触帯電方式の場合、直流帯電又は交流重畳直流帯電のいずれも用いることができる。図1では、その一例として、感光体1の外周面に当接して配置された導電性ローラによる直接接触方式の帯電手段2を示している。
尚、電子写真感光体1及び帯電手段2は、多くの場合、この両方を一体化したカートリッジ(以下、「感光体カートリッジ」という。)として、画像形成装置の本体に着脱自在に設けられており、そして、例えば電子写真感光体1や帯電手段2が劣化等により取り替え時期に達したときに、この感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい感光体カートリッジに取り替え可能なようになっている。
又、像露光手段3は、電子写真感光体1に露光を行なって電子写真感光体1の感光面に静電潜像を形成することができるものであれば、その光源に特に制限はなく、例えば、ハロゲンランプ、蛍光灯、半導体レーザーやHe−Neレーザー等のレーザー、LED、感光体内部露光方式等が用いられるが、デジタル式電子写真方式としては、レーザー、LED、光シャッターアレイ等を用いることが好ましい。又、像露光を行なう際の波長は任意であるが、例えば、波長780nmの単色光、波長600〜700nmのやや短波長寄りの単色光、波長380〜500nmの短波長の単色光等を用いることができる。
又、現像手段4は、前記像露光手段3により形成された静電潜像を現像し可視化するもので、カスケード現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像等の乾式現像方式や湿式現像方式等が用いられる。トナーとしては、粉砕トナーの他に、懸濁重合、乳化重合凝集法等の重合トナーを用いることができ、特に、重合トナーの場合には、平均粒径4〜8μm程度の小粒径のものが用いられ、形状も球形に近いものからポテト状等の球形から外れたものも使用することができ、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化に好適に用いられる。図1では、その一例として、現像槽41、アジテータ42、供給ローラ43、現像ローラ44、及び、規制部材45からなり、現像槽41の内部にトナーTを貯留している構成とした現像手段4を示している。この場合、必要に応じて、トナーTを補給する補給装置(図示せず)を現像装置4に付帯させてもよい。
ここで、アジテータ42は、回転駆動機構(図示せず)によって図面矢印方向に回動可能とされた羽根形状の複数からなり、現像槽41内に貯留されているトナーTを攪拌すると共に、トナーTを供給ローラ43側に搬送する。供給ローラ43は、導電性スポンジ等からなり、現像ローラ44に当接して回転駆動機構(図示せず)によって回動可能に配置され、貯留されているトナーTを担持して現像ローラ44の外周面に供給する。現像ローラ44は、必要に応じて平滑加工や粗面加工等が施された、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属ロール、又は、金属ロールにシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等を被覆した樹脂ロール等からなり、電子写真感光体1と供給ローラ43に当接して回転駆動機構(図示せず)によって図面矢印方向に回動可能に配置され、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。規制部材45は、シリコン樹脂やウレタン樹脂等の樹脂ブレード、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮、リン青銅等の金属ブレード、又は金属ブレードに樹脂を被覆したブレード等からなり、現像ローラ44に当接し、ばね等によって現像ローラ44側に所定の力で押圧(一般的なブレード線圧は5〜500g/cm)して配置されており、必要に応じて、この規制部材45に、トナーTとの摩擦帯電によりトナーTに帯電を付与する機能を具備させてもよく、現像ローラ44の外周面に供給されたトナーTの層厚を規制する。
尚、現像手段4についても、多くの場合、カートリッジ(以下、「トナーカートリッジ」という。)として、画像形成装置の本体に着脱自在に設けられており、そして、例えばカートリッジ中のトナーが無くなったときに、このトナーカートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しいトナーカートリッジに取り替え可能なようになっている。更に、電子写真感光体1、帯電手段2、及び現像手段4を一体化してカートリッジ形態にすることも可能である。
図1で示される本発明の画像形成装置は、前記電子写真感光体1、前記帯電手段2、前記像露光手段3、及び前記現像手段4に加えて、転写手段5、クリーニング手段6、及び定着手段7をも備えたものとしている。
ここで、転写手段5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)が印加され、電子写真感光体1に形成されたトナー像を記録紙(媒体)Pに転写するものであり、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写等の静電転写法、圧力転写法、粘着転写法等が用いられる。図1では、その一例として、電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー,転写ローラ,転写ベルト等から構成される転写手段5を示している。
又、クリーニング手段6は、感光体1に付着している残留トナーTを掻き落とし、残留トナーTを回収するものであり、そのクリーニングには、ブラシ、磁気ブラシ、静電ブラシ、磁気ローラ、ブレード等の任意のクリーニング部材を用いることができる。尚、残留トナーが少ないか、殆どない場合には、クリーニング手段6は、なくとも構わない。
又、定着手段7は、記録紙P上に転写されたトナーTを記録紙P上に定着させるもので、例えば、ステンレス,アルミニウム等の金属素管にシリコンゴム或いはフッ素樹脂等を被覆した定着ロール、定着シート等の熱定着部材を用いた熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着等の任意の方式を用いることができる。図1では、その一例として、その内部に加熱装置73を備えた上部定着ローラ71及び下部定着ローラ72からなる熱ローラ方式による定着手段7を示している。各定着ローラ71、72は、離型性を向上させるために表面にシリコンオイル等の離型剤を供給できる構成としてもよく、又、バネ等により互いに強制的に圧力を加える構成としてもよい。
尚、図1中には示されていないが、露光による除電手段が設けられていてもよく、その露光光源としては、蛍光灯、LED等が用いられ、又、その際の強度としては、通常、像露光手段における露光光の3倍以上の露光エネルギーが使用される。更に、前露光手段、補助帯電手段等が設けられてもよく、オフセット印刷を行なう構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
そして、本発明の画像形成装置において、導電性支持体11の外周面上に感光層12を有する円筒状電子写真感光体1を一定の周速で回転させつつ、その表面を帯電手段2によって所定電位(例えば−600V)に一様に帯電させ、次いで、帯電された感光体1の感光層12を、記録すべき画像に応じて像露光手段3によって露光せしめて、感光層12に静電潜像を形成し、次いで、現像手段4によって、供給ローラ43により供給されたトナーTを、規制部材45により薄層化すると共に、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であり、負極性)に摩擦帯電させ、現像ローラ44に担持しつつ搬送して、感光体1の表面に接触させ、トナーTを付着させることによって、その静電潜像を可視化させて現像し、次いで、得られたトナー像を、転写手段5によって記録紙Pに転写し、転写された記録紙P上のトナーTを定着手段7によって加熱、加圧して記録紙Pに定着させるものである。一方、感光体1の感光層12上に残留するトナーTは、クリーニング手段6により除去された後、前記と同様の操作が繰り返される。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
2,000mlの四つ口フラスコに、キシレン1,000g、4,4’−ジヨードビフェニル82g、ジフェニルアミン76g、ナトリウム−t−ブトキシド56gを入れ、攪拌しながら系内を窒素により置換した後、酢酸パラジウム12mgとトリフェニルホスフィン2mgを加え、次いで、140℃まで加熱し、その温度を10時間保持して、10ml/分の窒素流通下で反応させた。反応終了後、冷却し、水400gを加えて析出した結晶を濾別し、クロロベンゼンで再結晶化することにより、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン66gを得た。得られたN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン34gをN,N−ジメチルホルムアミド340mlに一旦溶解させた後、70±5℃で、オキシ塩化燐64gを加えてホルミル化し、放冷した後、トルエン500ml、水300mlを加え、分液し、有機層を水200mlで3回洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下、留去し、残渣をテトラヒドロフランに溶解させた後、メタノールにて再沈させることにより、黄緑色固体のジホルミル体32gを得た。得られたジホルミル体25gとトリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドをテトラヒドロフラン中に分散させ、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して、室温で反応させた後、トルエン300ml、水300mlを加え、分液し、有機層を水300mlで3回洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下、留去し、残渣をテトラヒドロフランに溶解させた後、メタノールにて再沈させ、乾燥させた。その粗体を200mlのトルエンに熱溶解した後、展開溶媒をトルエン/ヘキサン(1/1)としたシリカゲル600gのカラムに通すことにより、目的化合物を得た。
得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、792.4由来(C60442 )のピークが観測され、前記具体例の例示化合物1であることが確認された。更に、液体クロマトグラフィーによる分析の結果、trans-trans/trans-cis/cis-cis =49/38/13の幾何異性の置換ビニル基を有する3種のアリールアミン系化合物の混合物であり、E,Z命名法によるE体の割合が平均値で68%の混合物であることが確認された。尚、液体クロマトグラフィーによる分析は、移動相:テトラヒドロフラン/水=7/3、流量:1ml/分、カラム:GL−Sience製「Inertsil−3V」、15cm、検出波長:250nm、の条件で行い、ピーク面積からの比率で算出した。又、その赤外線吸収スペクトルを図2に示した。
実施例2
実施例1において、ジホルミル体とトリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドとの反応を50℃で、テトラヒドロフラン/トルエン(1/1)の混合溶媒を用いて行った外は、実施例1と同様にして、前記具体例の例示化合物1を得た。尚、精製中、結晶の析出が認められた。得られた化合物は、液体クロマトグラフィーによる分析の結果、trans-trans/trans-cis/cis-cis =76/20/4の幾何異性の置換ビニル基を有する3種のアリールアミン系化合物の混合物であり、E,Z命名法によるE体の割合が平均値で86%の混合物であることが確認された。又、その赤外線吸収スペクトルを図3に示した。
実施例3
ジホルミル体とトリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドとの反応を−10℃で、N−メチル2−ピロリドンを溶媒として行った外は、実施例1と同様にして、前記具体例の例示化合物1を得た。得られた化合物は、液体クロマトグラフィーによる分析の結果、trans-trans/trans-cis/cis-cis =12/32/56の幾何異性の置換ビニル基を有する3種のアリールアミン系化合物の混合物であり、E,Z命名法によるE体の割合が平均値で28%の混合物であることが確認された。又、その赤外線吸収スペクトルを図4に示した。
実施例4
N,N−ビス(3−メチルフェニル)−N’,N’−ジフェニルベンジジン37gをジメチルホルムアミド340mlに一旦溶解させた後、70±5℃で、オキシ塩化燐64gを加えてホルミル化し、放冷した後、トルエン200ml、水200mlを加え、分液し、有機層を水200mlで3回洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下、留去し、残渣をテトラヒドロフランに溶解させた後、メタノールにて再沈させることにより、黄緑色固体のジホルミル体35gを得た。得られたジホルミル体30gとトリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドをテトラヒドロフラン中に分散させ、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して、室温で反応させた後、トルエン300ml、水300mlを加え、分液し、有機層を水300mlで3回洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下、留去し、残渣をテトラヒドロフランに溶解させた後、メタノールにて再沈させ、乾燥させた。その粗体を200mlのトルエンに熱溶解した後、展開溶媒をトルエン/ヘキサン(1/1)としたシリカゲル600gのカラムに通すことにより、目的化合物を得た。
得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、820.1由来(C62482 )のピークが観測され、更に、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴装置による分析の結果、前記具体例の例示化合物3/例示化合物4/例示化合物5=12/26/62の混合割合の3種のアリールアミン系化合物の混合物であることが確認された。又、その赤外線吸収スペクトルを図5に示した。
実施例5
トリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドに代えて1−ナフチルメチルホスホン酸ジエチルとベンジルホスホン酸ジエチルの混合物(モル比1:1)を用い、且つ、ナトリウムメトキシドに代えてt−ブトキシカリウムを用いた外は、実施例1と同様にして目的化合物を得た。得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、792.4由来(C60442 )、742.3由来(C56422 )、及び692.3由来(C52402 )のピークが観測され、更に、液体クロマトグラフィーによる分析の結果、前記具体例の例示化合物1/例示化合物16/下記化合物A=40/37/23の混合割合の3種のアリールアミン系化合物の混合物であることが確認された。又、その赤外線吸収スペクトルを図6に示した。
Figure 2005263634
実施例6
トリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドに代えてシンナミルトリフェニルホスホニウムクロライドと1−ナフチルメチルホスホン酸ジエチルの混合物(モル比1:1)を用いた外は、実施例1と同様にして目的化合物を得た。得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、792.4由来(C60442 )、768.4由来(C58442 )、及び744.4由来(C56442 )のピークが観測され、更に、液体クロマトグラフィーによる分析の結果、前記具体例の例示化合物1/例示化合物23/下記化合物B=36/40/24の混合割合の3種のアリールアミン系化合物の混合物であることが確認された。又、その赤外線吸収スペクトルを図7に示した。
Figure 2005263634
実施例7
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み70nm)を形成した導電性支持体を用い、その支持体の蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させて下引き層を形成した。
<下引き層用分散液>
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシランをボールミルにて混合して得られたスラリーを乾燥後、更にメタノールで洗浄、乾燥して得られた疎水化処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散処理することにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとなし、該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエン(重量比7/1/2)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム/ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン/ヘキサメチレンジアミン/デカメチレンジカルボン酸/オクタデカメチレンジカルボン酸(組成モル%75/9.5/3/9.5/3)からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら攪拌、混合して、ポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、疎水化処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する固形分濃度18.0重量%の下引き層用分散液を調製した。
次いで、形成した下引き層上に、以下の電荷発生層用塗布液をバーコーターにより乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、乾燥させて電荷発生層を形成した。
<電荷発生層用塗布液>
電荷発生物質として図8に示される、CuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルを有するオキシチタニウムフタロシアニン10重量部と4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2 150重量部を混合し、サンドグラインドミルで1時間粉砕し微粒化分散処理を行った後、バインダー樹脂としてのポリビニルブチラール(電気化学工業社製「デンカブチラール #6000C」)の5重量%1,2−ジメトキシエタン溶液100重量部とフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製「PKHH」)の5重量%1,2−ジメトキシエタン溶液100重量部とを加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
次いで、形成した電荷発生層上に、以下の電荷輸送層用塗布液をフィルムアプリケーターにより乾燥後の膜厚が25μmとなるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成することにより、積層型感光層を有する電子写真感光体を製造した。
<電荷輸送層用塗布液>
電荷輸送物質として、前記実施例1で製造したアリールアミン系化合物50重量部、及びバインダー樹脂として、以下に示す2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)プロパンを芳香族ジオール成分とする構成繰返し単位51モル%と1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを芳香族ジオール成分とする構成繰返し単位49モル%からなり、p−t−ブチルフェノールに由来する末端構造を有するポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量30,000)100重量部、及びレベリング剤としてシリコーンオイル0.03重量部を、テトラヒドロフラン/トルエン混合溶媒(重量比8/2)640重量部に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調製した。
Figure 2005263634
得られた電子写真感光体を、電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置〔「続電子写真技術の基礎と応用」、(電子写真学会編、コロナ社発行、第404−405頁記載)〕のアルミニウム製ドラムに貼り付けて円筒状となし、アルミニウム製ドラムと感光体のアルミニウム蒸着層との導通を取った上で、ドラムを一定回転数で回転させ、感光体の初期表面電位が−700Vとなるように帯電させ、780nmの単色光を露光光とし、660nmの単色光を除電光として、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性の評価を行った。その際、780nmの露光光を1.0μJ/cm2 照射したときの200m秒後の表面電位(VL:−V)、及び感度を表す指標として、表面電位を−350Vまで半減させるのに要する露光量(半減露光量:μJ/cm2 )を、それぞれ、温度25℃、相対湿度50%で測定した。又、暗所でスコロトロン帯電器により、感光体の表面電位が約−700Vになるように放電を行い、125mm/秒の一定速度で感光体を通過させて帯電させたときの帯電圧を初期帯電圧として測定し、更に2.5秒間放置したときの帯電圧を測定し、その帯電圧の低下量の初期帯電圧に対する割合を電位低下率(DD:%)として算出した。それらの結果を表1に示した。尚、表面電位、半減露光量、及び電位低下率共、絶対値が小さい程、電気特性として優れていることを意味する。
一方、表面を陽極酸化処理し、封孔処理を施した、直径3cm、長さ25.4cmのアルミニウム製チューブの表面に、前記と同じ電荷発生層用塗布液、及び電荷輸送層用塗布液を順次塗布し、乾燥させることにより、膜厚0.3μmの電荷発生層、及び膜厚25μmの電荷輸送層を形成して電子写真感光体を製造し、その電子写真感光体を、レーザープリンタ(ヒューレットパッカード社製「レーザージェット4」)に搭載し画像試験を行ったところ、画像欠陥やノイズのない良好な画像が得られた。次いで、1万枚連続プリントを行ったが、ゴースト、カブリ等の画像劣化は見られず、画像濃度も良好で安定していた。
実施例8〜12
電荷輸送物質として、それぞれ、前記実施例2〜6で得られたアリールアミン系化合物を用いた外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を製造し、電気特性を評価し、結果を表1に示した。又、画像試験の結果は、実施例2で得られたアリールアミン系化合物を用いた実施例8において、画像欠陥が僅かに認められ、1万枚連続プリントでの画像劣化も発生したが、実施例3〜6で得られたアリールアミン系化合物を用いた実施例9〜12においては、実施例7の結果と同様でに良好であった。
比較例1
実施例1において、トリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドに代えてトリフェニル(フェニルメチル)ホスホニウムクロライドを用いた外は、実施例1と同様にしてトリアリールアミン系化合物を得た。得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、692.3由来(C52402 )のピークが観測され、前記化合物Aであることが確認された。得られたアリールアミン系化合物を電荷輸送物質として用いた外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を製造し、電気特性を評価し、結果を表1に示した。又、画像試験の結果は、1万枚連続プリントにおいて、ゴースト、カブリ等の画像劣化が明らかに認められた。
比較例2
実施例1において、トリフェニル(1−ナフチルメチル)ホスホニウムクロライドに代えてシンナミルトリフェニルホスホニウムクロライドを用いた外は、実施例1と同様にしてトリアリールアミン系化合物を得た。得られた化合物は、マススペクトルによる分析の結果、744.4由来(C56442 )のピークが観測され、前記化合物Bであることが確認された。得られたアリールアミン系化合物を電荷輸送物質として用いた外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を製造し、電気特性を評価し、結果を表1に示した。又、画像試験の結果は、1万枚連続プリントにおいて、ゴースト、カブリ等の画像劣化が明らかに認められた。
比較例3〜6
下記化合物C、D、E、又はFを電荷輸送物質として用いた外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を製造し、電気特性を評価し、結果を表1に示した。又、画像試験の結果は、いずれも、1万枚連続プリントにおいて、ゴースト、カブリ等の画像劣化が明らかに認められた。
Figure 2005263634
Figure 2005263634
本発明のアリールアミン系化合物によれば、電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質として用いたとき、電子写真感光体の繰り返し使用において、電気特性の低下がなく、耐久性に優れると共に、フタロシアニン系顔料等の電荷発生物質との組み合わせにおいても、優れた電気特性、及びその耐久性を示す電子写真感光体を提供することができ、複写機、プリンター等における電子写真感光体としての利用が期待できる。
本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置の一実施例を示す概略図である。 実施例1で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例2で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例3で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例4で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例5で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例6で得られたアリールアミン系化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例7で用いた電荷発生物質のオキシチタニウムフタロシアニンのCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルである。
符号の説明
1 ;電子写真感光体
11;導電性支持体
12;感光層
2 ;帯電手段
3 ;像露光手段
4 ;現像手段
41;現像槽
42;アジテータ
43;供給ローラ
44;現像ローラ
45;規制部材
5 ;転写手段
6 ;クリーニング手段
7 ;定着手段
71;上部定着ローラ
72;下部定着ローラ
73;加熱手段
T ;トナー
P ;記録紙

Claims (8)

  1. 下記一般式(I) で表されることを特徴とするアリールアミン系化合物。
    Figure 2005263634
    〔式(I) 中、X1 、X2 、X3 、及びX4 は各々独立して、水素原子、又は下記一般式(II)で表される置換ビニル基を示し、X1 〜X4 の少なくとも2つは一般式(II)で表される置換ビニル基であり、式(I) 中の6つのベンゼン環は別に置換基を有していてもよい。〕
    Figure 2005263634
    〔式(II)中、R1 は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2 、及びR3 は各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールビニル基、又は置換基を有していてもよい縮合多環複素環基を示し、R2 〜R3 の少なくとも1つは置換基を有していてもよい縮合多環アリール基又は置換基を有していてもよい縮合多環複素環基である。〕
  2. 前記一般式(I) におけるX1 〜X4 の2つが、前記一般式(II)におけるR2 〜R3 の1つがナフチル基である置換ビニル基である請求項1に記載のアリールアミン系化合物。
  3. 前記一般式(I) におけるビフェニレン基を除く4つのフェニル基における置換基の位置が相互に異なる位置異性のアリールアミン系化合物同士の混合物からなる請求項1又は2に記載のアリールアミン系化合物。
  4. 前記一般式(I) におけるX1 〜X4 が、前記一般式(II)におけるR2 とR3 とが異なり、且つ、E,Z命名法によるE体の割合が平均値で25〜80%となる幾何異性の置換ビニル基を有するアリールアミン系化合物同士の混合物からなる請求項1又は2に記載のアリールアミン系化合物。
  5. 請求項1又は2に記載のアリールアミン系化合物を過半量含有し、前記一般式(I) におけるX1 〜X4 が、前記一般式(II)におけるR2 〜R3 のいずれもが縮合多環アリール基及び縮合多環複素環基ではない置換ビニル基であるアリールアミン系化合物との混合物からなるアリールアミン系化合物。
  6. 導電性支持体上に感光層が形成された電子写真感光体であって、該感光層に電荷輸送物質として請求項1乃至5のいずれかに記載のアリールアミン系化合物が含有されてなることを特徴とする電子写真感光体。
  7. 電子写真感光体がドラム状であって、画像形成のための手段と一体化されたドラムカートリッジを構成している請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 請求項6又は7に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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