JP2005049863A - 電子写真感光体用電荷輸送物質、及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
【構成】 下記一般式(I) で表される電子写真感光体用電荷輸送物質、及び、導電性支持体上に感光層が形成された電子写真感光体であって、該感光層に該電荷輸送物質が含有されてなる電子写真感光体。
〔式(I) 中、Ar1 及びAr2 は各々独立して、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は置換基を有していてもよい複素環縮合アリーレン基を示し、R1 、R2 、R3 、及びR4 は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環縮合アリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基を示し、Yは、橋中に1個以上の炭素原子を含む橋頭原子を2個有し、置換基を有していてもよい架橋環基を示す。m及びnは各々独立して、1又は2である。〕
【選択図】 なし
Description
程には到っておらず、特に、感度、及び残留電位の面で改良の余地を残すものであることが判明した。
基等が、又、複素環縮合アリール基としては、例えば、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、キノリル基等が、又、複素環基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等がそれぞれ挙げられ、これらの中で、アルキル基、アリール基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
ここで、架橋環基としては、例えば酸素原子等の複素原子を含む複素架橋環基であってもよいが、架橋環式炭化水素基であるのが好ましく、橋頭原子を2個有する架橋環式炭化水素基は、2個の橋頭原子を結んでいる3つの橋中の炭素原子数をa、b、c(但し、a≧b≧c)としたとき、ビシクロ〔a.b.c〕で表される構造のものであり、そのa、b、cがいずれも1以上であることが必要であり、3以下であるのが好ましく、2以下であるのが特に好ましい。これらの特に好ましい構造としては、具体的には、例えば、ビシクロ〔2.2.1〕構造、及び、ビシクロ〔2.2.2〕構造等が挙げられる。又、これらの架橋環基は、置換基を有していてもよく、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルケニレン基等が挙げられ、これらの置換基は複数の置換基が相互に結合して環状構造を形成していてもよい。
以上の前記一般式(I) で表される本発明の電子写真感光体用電荷輸送物質の好適な具体例を以下に示す。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に形成された感光層に前記電荷輸送物質が含有されてなるものである。
これらの微粒子の平均一次粒子径は、100nm以下であるのが好ましく、50nm以下であるのが更に好ましく、又、1nm以上であるのが好ましい。
これらの中で、結晶型であるx型、τ型無金属フタロシアニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型、I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量
体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体等が好適であり、A型(別称β型)、B型(別称α型)、及びCuKα線を用いた粉末X線回折の回折角2θ(±0.2°)が27.1°、若しくは27.3°に明瞭なピークを示すD型(別称Y型)のチタニルフタロシアニン、II型のクロロガリウムフタロシアニン、V型、及び28.1°に最も強いピークを有するか、26.2°にピークを有さず28.1°に明瞭なピークを有し、且つ25.9°の半値幅が0.1°〜0.4°であるヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体等が特に好ましい。
バインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部であるのが好ましく、1〜10重量部であるのが特に好ましい。又、感光層が積層型の場合、バインダー樹脂100重量部に対して、20〜1,000重量部であるのが好ましく、30〜500重量部であるのが特に好ましい。
本発明において、前記導電性支持体上への感光層の形成は、単層型の場合には、前記電荷発生物質、前記電荷輸送物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液として、積層型の場合には、前記電荷発生物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液とし、前記電荷輸送物質、及び前記バインダー樹脂、並びに必要に応じて用いられる添加剤等を、溶媒或いは分散媒に溶解或いは分散させた塗布液とし、前記支持体上に、或いはその上に形成された前記下引き層上に、乾燥膜厚として、単層型の場合、好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜50μm、積層型の場合、電荷発生層は好ましくは0.1〜2μm、特に好ましくは0.15〜1μm、電荷輸送層は好ましくは5〜50μm、更に好ましくは10〜45μm、特に好ましくは10〜30μmとなるように塗布し、乾燥させることによりなされる。
本発明の電子写真感光体は、独立した感光体として、或いは、感光体がドラム状であって、画像形成のための、例えば帯電手段、現像手段、クリーニング手段等と一体化されたドラムカートリッジを構成し、複写機、プリンター、及びファクシミリ等の画像形成装置に組み込まれて好適に使用される。
<電荷輸送物質Aの製造例>
ビス(p−メチルフェニル)フェニルアミン10重量部、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−オン5重量部、酢酸15重量部、メタンスルホン酸0.5重量部、及びトルエン2重量部を混合し、80℃で8時間反応させた後、トルエン100重量部を加え、次いで、水100重量部を加えて有機層を分離し、濃縮した後、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーにより精密分離、精製した。得られた生成物を赤外吸収スペクトル及び質量スペクトルで確認したところ、目的物質である以下の電荷輸送物質Aであった。尚、その際の収量は4.2g、収率は34%であった。得られた電荷輸送物質Aの赤外吸収スペクトルを図1に示す。
ビス(p−メチルフェニル)フェニルアミン30重量部、トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン−8−オン20重量部、酢酸45重量部、メタンスルホン酸1.5重量部、及びトルエン6重量部を混合し、80℃で4時間反応させた後、トルエン200重量部を加え、次いで、水100重量部を加えて有機層を分離し、濃縮した後、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーにより精密分離、精製した。得られた生成物を赤外吸収スペクトル及び質量スペクトルで確認したところ、目的物質である以下の電荷輸送物質Bであった。尚、その際の収量は12.3g、収率は33%であった。得られた電荷輸送物質Bの赤外吸収スペクトルを図2に示す。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み70nm)を形成した導電性支持体を用い、その支持体の蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させて下引き層を形成した。
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシランとを、該酸化チタンに対して2重量倍のメタノールとともにボールミルにて混合して得られたスラリーを乾燥後、120〜140℃で30分間熱処理し、更にメタノールで洗浄、乾燥して得られた疎水性処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエン(重量比7/1/2)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式A]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式B]/ヘキサメチレンジアミン[下記式C]/デカメチレンジカルボン酸[下記式D]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式E]の組成モル比率が、75%/9.5%/3%/9.5%/3%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行なうことにより、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する固形分濃度18.0%の下引き層用分散液とした。
<電荷発生層用塗布液>
電荷発生物質として、図3に示されるCuKα線による粉末X線回折スペクトルを有するD型オキシチタニウムフタロシアニン10重量部に4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2 150重量部を加え、サンドグラインドミルで1時間粉砕し微粒化分散処理を行った後、そのフタロシアニン分散液160重量部に、バインダー樹脂としてのポリビニルブチラール(電気化学工業社製「デンカブチラール #6000C」)の5重量%1,2−ジメトキシエタン溶液50重量部とフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製「PKHH」)の5重量%1,2−ジメトキシエタン溶液50重量部との混合溶液を加え、更に1,2−ジメトキシエタンを加えて、固形分濃度が4.0重量%となるように調整した。
<電荷輸送層用塗布液>
電荷輸送物質として、前記製造例で得られた電荷輸送物質A50重量部、及びバインダー樹脂として、以下に示す2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンを芳香族ジオール成分とする構成繰返し単位51モル%と1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを芳香族ジオール成分とする構成繰返し単位49モル%からなり、p−t−ブチルフェノールに由来する末端構造を有するポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量30,000)100重量部、並びに、酸化防止剤(チバガイギー社製「IRGANOX1076」)8重量部、及びレベリング剤としてシリコーンオイル0.03重量部を、テトラヒドロフラン/トルエン混合溶媒(重量比8/2)640重量部に溶解させて調製した。
電荷輸送層に用いた電荷輸送物質Aを、前記製造例で得られた電荷輸送物質Bに変えた外は、実施例1と同様にして積層型感光層を有する電子写真感光体を製造し、同様にして評価し、結果を表1に示した。
比較例1
電荷輸送層に用いた電荷輸送物質Aを、下記の電荷輸送物質Cに変えた外は、実施例1と同様にして積層型感光層を有する電子写真感光体を製造し、同様にして評価し、結果を表1に示した。
電荷輸送層に用いた電荷輸送物質Aを、下記の電荷輸送物質Dに変えた外は、実施例1と同様にして積層型感光層を有する電子写真感光体を製造し、同様にして評価し、結果を表1に示した。
Claims (6)
- 前記一般式(I) におけるAr1 及びAr2 がいずれも、置換基を有していてもよいアリーレン基であり、且つ、R1 、R2 、R3 、及びR4 がいずれも、置換基を有していてもよいアリール基である請求項1に記載の電子写真感光体用電荷輸送物質。
- 前記一般式(I) におけるm及びnがいずれも1であり、Ar1 及びAr2 が共に、Yの架橋環基の同一の炭素原子に結合している請求項1又は2に記載の電子写真感光体用電荷輸送物質。
- 前記一般式(I) における架橋環基が架橋環式炭化水素基である請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体用電荷輸送物質。
- 導電性支持体上に感光層が形成された電子写真感光体であって、該感光層に請求項1乃至4のいずれかに記載の電荷輸送物質が含有されてなることを特徴とする電子写真感光体。
- 感光層が、導電性支持体上に、電荷発生層、及び請求項1乃至4のいずれかに記載の電荷輸送物質が含有された電荷輸送層の順で形成された積層型である請求項5に記載の電子写真感光体。
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JP2004210215A JP2005049863A (ja) | 2003-07-17 | 2004-07-16 | 電子写真感光体用電荷輸送物質、及びそれを用いた電子写真感光体 |
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JP2007077064A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Sony Corp | アリールアミン化合物、アリールアミン化合物の合成方法、有機電界発光素子 |
JP2014503106A (ja) * | 2010-12-20 | 2014-02-06 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料 |
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2004
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