JP6354255B2 - 電子写真感光体、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
する電荷輸送物質と特定の構造を有する化合物を感光層に含有させることにより、電子写
真感光体の電気特性を損ねることなく、露光光に対する耐光性が改良されることを見出し
て、本発明を完成させた。
本発明の第一の要旨は、導電性支持体上に感光層を有する感光体において、該感光層が
、1%テトラヒドロフラン溶液での405nmの透過率が30%以上の電荷輸送物質と、
下記式(1)で表されるターフェニル化合物とを含有し、前記電荷輸送物質が下記式(2
)で表され、前記ターフェニル化合物がメタ体であることを特徴とする電子写真感光体に
存する。
ルキル基、置換基を有してもよいアリール基を表す。)
環を形成してもよく、Ar5 、及びAr6 は各々独立して、置換基を有していてもよいア
ルキレン基、又は置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Ar1〜Ar4 は各々
独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、又はアルキル基、アルコキシ基及びハ
ロゲン原子を有していてもよいアリール基を表す。)
本発明の第二の要旨は、前記電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電装
置と、帯電した該電子写真感光体を380〜500nmの単色光で露光して静電潜像を形
成する露光装置と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置を備え
ることを特徴とする、画像形成装置に存する。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、該感光層が、特定の波長で一定以上の光を透過する電荷輸送物質と、特定の
ターフェニル化合物を含有することを特徴としている。以下の記載では、まず本発明の電子写真感光体に使用されるターフェニル化合物(以下、適宜「本発明のターフェニル化合物」と略称する。)と、特定の構造を持つ電荷輸送物質について説明した後、続いて本発明の電子写真感光体、カートリッジ及び画像形成装置の説明に移る。
本発明の電子写真感光体は、下記式(1)で表されるターフェニル化合物を含有する。
<透過率30%以上の電荷輸送物質>
本発明の電子写真感光体は、1%テトラヒドロフラン溶液における405nmの透過率
が30%以上である電荷輸送物質を含有する。感度発現の観点から、好ましくは50%以上であり、より好ましくは70%以上である。上限は100%以下であり、高いほど好ましい。透過率が高いということは、高感度であることを意味する。電荷輸送性能やCGLとのマッチング、及び液安定性の観点から、具体的構造としては、下記式(2)で表される電荷輸送物質であることが好ましい。式(2)で示される化合物は1種類のみを用いても、他の電荷輸送物質を併用してもよい。併用する電荷輸送物質の量に特に制限はないが、本発明の効果を充分に得るため、併用する電荷輸送物質の感光層中に含まれる総質量は、式(2)で示される化合物の質量を超えないことが好ましい。
シクロヘキサン環のような環を形成してもよい。アルキレン基としては、下記式(3)で表される基が好ましい。
しく、キラル中心を有する基としては、キラル中心を炭素原子とする下記式(4)で表される基であるのがより好ましい。
前記一般式(4)において、R6 、R7、及びR8としては、この三者が互いに異なり、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等の電気特性を悪化させるような基でない限り、特に限定されるものではないが、例えば、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及び置換基を有していてもよいアリール基等が挙げられる。中でも、電気特性の観点から、水素原子、アルキル基、又はアルケニル基であるのが好ましく、水素原子、又はアルキル基であるのが特に好ましい。そのアルキル基としては、炭素数1〜17であるのが好ましく、炭素数1〜5であるのが特に好ましい。アリール基等の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、置換基を有していてもよいフェニルチオ基等のアリールチオ基等が挙げられる。 前記一般式(4)におけるR6 、R7、及びR8のうち
の二つがアルキル基であり、一つが水素原子であるのが特に好ましい。さらに前記式(3)におけるR4が前記式(4)で表される時、R5はアルキル基又は水素であるのが好ましく、水素原子であるのが特に好ましい。
基であるのが特に好ましい。尚、アリーレン基の置換基としては、前記R4において挙げた置換基と同様のものが挙げられる。
及びAr2を置換基として有する第三級アミン化合物、及びAr6、Ar3 、及びAr4 を置換基として有する第三級アミン化合物と、前記式(3)におけるR4 及びR5を有する
カルボニル化合物とを、酸縮合反応させる方法、又は、前記式(2)におけるAr5 及び
Ar6 を置換基として有する第二級アミン化合物、及び、Ar4 及びAr7 を置換基として有する第二級アミン化合物と、前記式(3)におけるR4 及びR5 を有するカルボニル化合物とを、酸縮合反応させた後、更に、Ar2 を有するハロゲン化合物、及びAr4 を有するハロゲン化合物とカップリング反応させる方法等により、製造することができる。尚、その際のカップリング反応は、銅触媒や鉄触媒を用いるウルマン(Ullmann
)反応で行ってもよいし、パラジウム触媒を用いる方法で行ってもよい。電気特性を勘
案すれば、パラジウム触媒を用いる方法によるのが好ましく、パラジウム触媒の配位子としては、燐誘導体が好ましい。又、以上の反応において、生成する水、酸、アルコール等を早期に系外に排出するのが好ましく、例えば、窒素流通下で反応を行うのが特に好ましい。その際の窒素流通量は、反応容器の0.0001〜5容量%/分とするのが好ましく、0.001〜3容量%/分とするのが特に好ましい。
性の観点から、通常は140質量部以下、更に電荷輸送物質とバインダー樹脂の相溶性の観点から好ましくは100質量部以下、更に耐刷性の観点から70質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点からは60質量部以下が特に好ましい。
以下、本発明の電子写真感光体について説明する。
電子写真感光体の感光層は、導電性支持体上に設けられ、下引き層を有する場合は下引き層上に設けられる。感光層の型式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された、いわゆる単層型感光体、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二つに機能分離された複層構造の、いわゆる積層型感光体があげられるが、何れの構成であってもよい。また、感光層上に、帯電性の改善や、耐摩耗性改善を目的としてオーバーコート層を設けてもよい。
導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙などが主として使用される。形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を持つ導電性材料を塗布したものでもよい。
導電性支持体と感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けてもよい。下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。
下引き層に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子が挙げられる。一種類の粒子のみを用いてもよいし複数の種類の粒子を混合して用いてもよい。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理を施されていてもよい。酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルックカイト、アモルファスの何れも用いることができる。複数の結晶状態のものが含まれていてもよい。
下引き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバインダー樹脂としては、フェノキシ、エポキシ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二以上を任意の組み合わせで用いてもよい。また、硬化剤とともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性・塗布性を示すので好ましい。
下引き層の膜厚は任意に選ぶことができるが、感光体特性及び塗布性を向上させる観点から、通常は0.1μm以上、20μm以下の範囲が好ましい。また、下引き層には、公知の酸化防止剤等を添加してもよい。
電荷発生物質としては、セレニウム及びその合金、硫化カドミウム等の無機系光導電材料と、有機顔料等の有機系光導電材料とが挙げられるが、有機系光導電材料の方が好ましく、特に有機顔料が好ましい。有機顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、スクアレン(スクアリリウム)顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料等が挙げられる。これらの中でも、特にフタロシアニン顔料又はアゾ顔料が好ましい。
フタロシアニン顔料としては、具体的には無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、スズ、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム、アルミニウムなどの金属又はその酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、アルコキシドなどの配位したフタロシアニン類の各結晶型を持ったもの、酸素原子等を架橋原子として用いたフタロシアニンダイマー類などが挙げられる。特に、感度の高い結晶型であるX型、τ型無金属フタロシア
ニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(別称:オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型、I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が好適である。
電荷発生物質として有機顔料を用いる場合には、1種を単独で用いてもよいが、2種類以上の顔料を混合して用いてもよく、好ましくはアゾ顔料同士、フタロシアニン顔料同士、あるいはアゾ顔料とフタロシアニン顔料とを組み合わせて用いる。電荷発生物質として有機顔料を使用する場合、通常はこれらの有機顔料の微粒子を、各種のバインダー樹脂で結着した分散層の形で使用する。
電荷輸送物質としては、上述した本発明の電荷輸送物質を用いるが、本発明の電荷輸送物質の性能を阻害しないような公知の他の電荷輸送物質を併用してもよい。他の電荷輸送物質を併用する場合、その種類は特に制限されないが、例えばカルバゾール誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体及びこれらの誘導体が複数結合されたものが好ましい。更に具体的には、特開平2−230255号、特開昭63−225660号、特開昭58−198043号、特公昭58−32372号、及び特公平7−21646号の各公報に記載の化合物が好ましく使用される。
した際の安定性、電荷移動度の観点から、40部以上がより好ましい。また、一方で感光層の熱安定性の観点から、通常は150質量部以下、更に電荷輸送物質とバインダー樹脂の相溶性の観点から好ましくは110質量部以下、更に耐刷性の観点から80質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点からは70質量部以下が特に好ましい。
なお、電荷輸送層には成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させるために本発明の化合物の他に、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤などの添加物を含有させてもよい。
単層型感光体の場合には、上記のような配合比の電荷輸送媒体中に、更に前出の電荷発生物質が分散される。その場合の電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下で使用される。また、単層型感光体の場合は、電荷発生物質の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して通常0.1質量部以上、好ましくは1質量部以上、また、通常30質量部以下、好ましくは10質量部以下の範囲で使用される。バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、積層型と同様である。単層型感光層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下の範囲である。
積層型又は単層型の感光層の上に、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けてもかまわない。なお、感光体の表面に当たる層には、感光体表面の摩擦抵抗や摩耗を軽減する目的で、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等を含有させてもよい。また、これらの樹脂からなる粒子や無機化合物の粒子を含有させてもよい。
これらの感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により順次塗布して形成される。
塗布液の作製に用いられる溶媒又は分散媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル、等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤類等があげられ、これは単独でまたは2種以上を併用して用いられる。
に好ましくは10質量%以下の範囲とし、粘度を好ましくは0.1cps以上、また、好ましくは10cps以下の範囲とする。
次に、本発明の電子写真感光体を用いたドラムカートリッジ、画像形成装置について、装置の一例を示す図2に基づいて説明する。
図2において、1はドラム状感光体であり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1はその回転過程で帯電手段2により、その表面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、ついで露光部3において像露光手段により潜像形成のための露光が行われる。
現像行程はカスケード現像、1成分絶縁トナー現像、1成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。
ルトナーを用いることができる。特に、ケミカルトナーの場合には、4〜8μm程度の小粒径のものが用いられ、形状も球形に近いものから、ポテト状の球形から外れたものも使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化には好適に用いられる。
クリーニングにはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなどが用いられる。
本発明においては、上記ドラム状感光体1、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6等の構成要素の内の複数のものをドラムカートリッジとして一体に結合して構成し、このドラムカートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の内、少なくとも1つをドラム状感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化とすることが出来る。また、本発明に係る電子写真感光体、帯電手段2、露光部3、現像手段4及びクリーニング手段6を備える画像形成装置に適用することも可能である。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み700Å)を形成した導電性支持体を用い、その支持体の蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させ下引き層を形成した。
253質量部と、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンを85質量部の混合液に溶解させて得られたバインダー液、及び234質量部の1,2−ジメトキシエタンを混合して電荷発生層用塗布液1を調製した。この塗布液を前記下引き層上にバーコーターで塗布して、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を形成した。
た。この感光体を感光体1Aとする。
実施例1において、m−ターフェニルの添加量を10重量部に増やした以外はすべて実施例1と同様の操作を行い、感光体1Bを得た。
[比較例1]
実施例1において、m−ターフェニルを添加しない以外はすべて実施例1と同様の操作を行い、感光体1Rを得た。
実施例1において、電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質(2)に変え、m−ターフェニルを10重量部に増やした以外はすべて実施例1と同様の操作を行い、感光体2Aを得た。
実施例3において、m−ターフェニルを添加しない以外はすべて実施例3と同様の操作
を行い、感光体2Rを得た。
[参考例4]
実施例1において、電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質(3)に変えた以外はすべ
て実施例1と同様の操作を行い、感光体3Aを得た。
参考例4において、m−ターフェニルの添加量を10重量部に増やした以外はすべて参
考例4と同様の操作を行い、感光体3Bを得た。
[比較例3]
参考例4において、m−ターフェニルを添加しない以外はすべて参考例4と同様の操作
を行い、感光体3Rを得た。
電荷発生層用塗布液2;電荷発生物質(1)1.5部に、1,2−ジメトキシエタン30部加え、サンドグラインドミルで8時間粉砕し、微粒化分散処理を行った。続いて、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)0.75部、フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製品、PKHH)0.75部を1,2−ジメトキシエタン28.5部に溶解したバインダー溶液と混合し、更に1,2−ジメトキシエタンと4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンの任意割合の混合液13.5部を混合して、固形分濃度4.0重量%の電荷発生層塗布液を調整した。この塗布液を前記下引き層上にバーコーターで塗布して、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷
発生層を形成した。
20分間乾燥し、乾燥後の膜厚が25μmとなるように電荷輸送層を設け感光体を作製し
た。この感光体を感光体4Aとする。
実施例6において、m−ターフェニルを添加しない以外はすべて実施例6と同様の操作
を行い、感光体4Rを得た。
[参考例7]
実施例6において、m−ターフェニルの代わりに下記構造のO−ターフェニルを使用し
た以外はすべて実施例6と同様の操作を行い、感光体5Aを得た。
実施例6において、電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質(5)に変えたすべて実施
例6と同様の操作を行い、感光体6Aを得た。
参考例8において、m−ターフェニルを添加しない以外はすべて参考例8と同様の操作
を行い、感光体6Rを得た。
得られた感光体1A〜6A、1B、3B、1R〜4R及び6Rを、感光体特性評価装置
(三菱化学(株)製)に装着し、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性
の評価を行った。
各感光体を外径80mmのアルミニウム製ドラムに巻き付け、アルミニウム製ドラムと
感光体のアルミニウム蒸着層を電気的に導通させ、回転数30rpmの一定回転速度で回
転させた。温度25℃、湿度50%の環境下、感光体の初期表面電位が−700Vとなる
ように帯電させ、露光にはハロゲンランプの光を干渉フィルターで400nmの単色光と
したものを用いて、表面電位が−350Vとなる露光量(以下、感度ということがある)
を求めた。露光から電位測定までの時間は389ミリ秒とした。除電光には75ルックス
の白色光を用いて、露光幅は5mmとした。除電光照射後の残留電位(以下、Vrという
)を測定した。
感度は、表面電位が初期の電位の1/2になるのに必要な露光量であり、数値の小さい
方がより感度が高いものとなる。また、Vrは除電光露光後の電位であり、より値の小さ
い方が電気特性として優れる。結果を表−2に示した。
得られた感光体1A、1B、1R、2A、2R、4A、および4Rの耐光特性を測定した。EPA8100を使用し、感光体を約800Vに帯電させ、ハロゲンランプの光を干渉フィルターで405nmの単色光としたものを1μJ/cm2の強度で2秒間照射したときの残留電位を測定した(E−Vr)。続いてこれらの感光体にハロゲンランプの光を干渉フィルターで400nmの単色光とした光を、感光体表面での光強度が4μwになるように調整後10分間照射し、その後同様に帯電、露光のサイクルを200回行ったのちのE−Vrの測定を行った。
表−2にE−Vrの上昇値を示した。理想的には変化がゼロであること、すなわち短波長の露光光に曝されても残留電位が変化しないことが望ましい。
オゾン暴露試験の方法を以下に記す。川口電気社製EPA8200を使用し、実施例、比較例で得られた感光体をコロトロン帯電器に25μAの電流を印可して帯電させ、その帯電値をV1とした。その後、これらの感光体に300−400ppm濃度のオゾンを1日3−5時間、2日間暴露し、暴露後に同様に帯電値を測定し、この値をV2とした。表−2にオゾン暴露前後の帯電保持率(V2/V1×100)(%)を示した。
実施例1と比較例1、実施例3と比較例2で調整した電荷輸送層液を100μmのペットフィルム上に乾燥後の膜厚が25μmとなるように塗布した電荷輸送層サンプルについ
て、高抵抗率計Hiresta−UP、MCP−HT450(三菱化学製)を用い、以下の条件で感光体の表面抵抗値を測定した。
・プローブ:UR100
・印可電圧:1000V
・測定時間:60秒
続いてこれらの感光体にハロゲンランプの光を干渉フィルターで400nmの単色光とした光を、感光体表面での光強度が4μwになるように調整して10分間照射した。光曝露後も上記と同様の測定を行い、表面抵抗の変化を調べた。結果を表−3に示した。
表面抵抗の低下は、感光体表面での潜像流れを引き起こし、画像ボケなどの原因となる。
Claims (2)
- 導電性支持体上に感光層を有する感光体において、該感光層が、1%テトラヒドロフラ
ン溶液での405nmの透過率が30%以上の電荷輸送物質と、下記式(1)で表される
ターフェニル化合物とを含有し、前記電荷輸送物質が下記式(2)で表され、前記ターフ
ェニル化合物がメタ体であることを特徴とする電子写真感光体。
、又は置換基を有してもよいアリール基を表す。)
環を形成してもよく、Ar5 、及びAr6 は各々独立して、置換基を有していてもよいア
ルキレン基、又は置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Ar1〜Ar4 は各々
独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、又はアルキル基、アルコキシ基及びハ
ロゲン原子を有していてもよいアリール基を表す。) - 請求項1に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電
した該電子写真感光体を380〜500nmの単色光で露光して静電潜像を形成する露光
装置と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置を備えることを特
徴とする、画像形成装置。
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