JP2005252104A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部電極3a,3bの、セラミック素子1の端面への引き出し位置のうち、実装時に最も下側になる引き出し位置から、当該端面に形成され、実装時に下面側となるセラミック素子1の側面にまで回り込んだ外部電極4a,4bの先端まで仮想線Xを引いた場合に、実装時に下側になる下側外層部B2に配設されたダミー電極7(ダミー電極層7a,7b(7n),7x)のうち、少なくとも一部のダミー電極が仮想線Xと接する位置に達するか、または仮想線Xと交差し、その先端が仮想線Xと当該外部電極4a,4bにより規定される領域Rにまで達するように配設する。
【選択図】図1
Description
セラミック素子と、セラミック素子の端面および該端面に連続する側面の両端部に形成された外部電極を具備する積層セラミックコンデンサにおいて、
セラミック素子が、セラミック層を介して、複数の内部電極が互いに対向するように配設された内部電極配設部と、内部電極配設部の上側および下側に配設されたセラミック層である上側外層部および下側外層部とを備え、
少なくとも実装時に下側になる下側外層部には、積層セラミックコンデンサの機能に影響を与えないダミー電極が配設され、かつ、
前記内部電極の、前記セラミック素子の端面への引き出し位置のうち、実装時に最も下側になる引き出し位置から、当該端面に形成され、実装時に下面側となる前記セラミック素子の側面にまで回り込んだ前記外部電極の先端まで仮想線を引いた場合に、前記下側外層部に配設された前記ダミー電極の先端が、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域の外側から前記仮想線と接する位置に達するか、または、前記仮想線と交差し、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達しており、実装状態で積層セラミックコンデンサに応力が加わった場合に前記下側外層部に発生するクラックを通過させるクラック誘導経路が形成され、前記クラックが積層セラミックコンデンサの機能に影響を与える内部電極を切断することなく、前記下側外層部を通過するように構成されていること
を特徴としている。
(a)少なくとも一方の先端部が前記仮想線と当該外部電極により規定される領域内に達する前記ダミー電極と、(b)一端側が前記ダミー電極の前記領域に達する先端部との間に所定の隙間が形成される位置にまで達し、他端側が外部電極に接続されるような態様で、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域に配設された外部電極側ダミー電極とを備え、
前記ダミー電極と、前記外部電極側ダミー電極との隙間が、前記クラックが通過するクラック誘導経路となるように構成されていること
を特徴としている。
なお、ダミー電極は、両方の先端部が前記仮想線と当該外部電極により規定される領域内に達するように構成されていてもよく、一方の先端部のみが前記仮想線と当該外部電極により規定される領域内に達し、他方は外部電極に接続された構成とすることも可能である。また、ダミー電極および外部電極側ダミー電極の配設数に制約はなく、一つまたは二つ以上の任意のダミー電極および外部電極側ダミー電極を配設することが可能である。
この積層セラミックコンデンサは、複数の内部電極3a,3bがセラミック層2を介して互いに対向するように配設され、かつ、その一端側が交互に異なる側の端面に引き出されたセラミック素子1の両端側に、内部電極3a,3bと導通するように一対の外部電極4a,4bが配設され、外部電極4a,4bの表面には、はんだくわれを防止するためのNiめっき膜5が形成され、その表面にはんだ付け性を向上させるためのSnめっき膜6が形成された構造を有している。
また、ダミー電極7は、その両端部が外部電極4a,4bに接続されていない浮遊電極となっている。
(1)まず、BaTiO3,BaCO3,MgO,Dy2O3,MnCO3,SiO2からなるセラミックス混合粉末に、バインダ、可塑剤、および有機溶剤を加え、混合することによりセラミックススラリーを得た。
この積層セラミックコンデンサ(実施例1の試料)のその他の条件については表1に示す。
表1において、外部電極回り込み部分の長さeは、図1において、外部電極4a,4bの、セラミック素子1の側面にまで回り込んだ部分の距離(e)(mm)を示している。
また、外部電極端間距離Z(L−2e)は、図1において、セラミック素子1の側面に回り込んだ外部電極4a,4bの先端14aと14bの間の距離(Z)(mm)を示している。
また、ダミー電極最外層長さD1は、複数のダミー電極層7a,7b……のうち、最もセラミック素子1の下面に近い(内部電極から離れた)ダミー電極7aの長さ(D1)の値(mm)を示している。
また、ダミー電極最内層長さD2は、ダミー電極層7a,7b……7xのうち、最も内部電極配設部Aに近い(上側の)ダミー電極7xの長さ(D2)(mm)を示している。
なお、上記実施例1〜3の積層セラミックコンデンサはいずれも、複数のダミー電極層が、実装時に上方に位置するダミー電極層ほど、先端が外部電極に近い位置まで達するように構成されており、かつ、各ダミー電極層の両側の先端はそれぞれ仮想線と交差し、仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達している。
また、実施例6の積層セラミックコンデンサは、ダミー電極の一方の端部が外部電極に接続され、他方の端部のみが浮いたいわゆる片側ダミー電極である。ダミー電極の外部電極に接続されていない方の先端は、仮想線Xと交差するように構成されており、この構成は、実施例5の積層セラミックコンデンサのダミー電極の先端が仮想線Xと交差している状態を示す図6の場合と同様であるので、特に図示していない。
たわみ強度試験では、基板としてガラスエポキシ基板を用い、リフロー炉はんだ付け、加圧速度1mm/秒の条件で基板をたわませ、静電容量が−12.5%低下時の基板変位量をたわみ量とした(n=20ヶ)。
はんだ耐熱試験は、積層セラミックコンデンサをはんだに浸漬しその際のショート発生率を比較した。なお、はんだ耐熱試験は、はんだ温度:室温+350℃、はんだ浸漬速度:40mm/秒、浸漬時間:3秒、n=50ヶの条件で行った。
図14(a),(b)は、本願発明の他の実施例にかかる積層セラミックコンデンサを示す断面図である。なお、図14(a),(b)において、図1と同一符号を付した部分は、同一または相当部分を示している。
すなわち、この積層セラミックコンデンサにおいては、図14に示すように、セラミック素子1の下側外層部B2には、セラミック素子1の下面側から順に3層のダミー電極層7a,7b(7n)……7xが配設されており、このダミー電極層7a,7b(7n)……7xからダミー電極7が構成されている。
なお、図14では、3層のダミー電極層を持つ場合について説明したが、層数はこれに限られるものではない。
ダミー電極層7a,7b(7n)……7xは、セラミック素子1の中央側領域に配設され、先端部が仮想線Xと当該外部電極4a,4bにより規定される領域R内に達している。
また、セラミック素子1の中央側領域に配設されたダミー電極層7a,7b(7n)の両側には、一端側がダミー電極層7a、および7b(7n)の端部との間に所定の隙間(ギャップ)Gが形成される位置にまで達し、他端側が外部電極4a,4bに接続されるような態様で、仮想線Xと当該外部電極4a,4bにより規定される領域Rに配設された外部電極側ダミー電極層17a、および外部電極側ダミー電極層17b(17n)が配設されている。なお、外部電極側ダミー電極層17a,17b(17n)から外部電極側ダミー電極17が構成されている。
ただし、ダミー電極層7xの両端側には、外部電極側ダミー電極層は配設されていない。
なお、ダミー電極を、一方の先端部のみが仮想線と外部電極により規定される領域内に達し、他方は外部電極に接続された構成とすることも可能である。また、ダミー電極層および外部電極側ダミー電極層の配設数に制約はなく、一つまたは二つ以上の任意のダミー電極および外部電極側ダミー電極層を配設することが可能である。
したがって、本願発明は、セラミック素子中にセラミック層を介して複数の内部電極が積層配設され、かつ、表面に外部電極が形成された構造を有する積層セラミックコンデンサに広く適用することが可能である。
2 セラミック層
3a,3b 内部電極
4a,4b 外部電極
5 Niめっき膜
6 Snめっき膜
7 ダミー電極
7a,7b(7n),7x ダミー電極層
14a,14b セラミック素子の側面に回り込んだ外部電極の先端
15 クラック
17 外部電極側ダミー電極
17a,17b(17n) 外部電極側ダミー電極層
A 内部電極配設部
B1 上側外層部
B2 下側外層部
D1 ダミー電極最外層長さ
D2 ダミー電極最内層長さ
e 外部電極のセラミック素子の側面への回り込み部分の長さ
G 隙間
L セラミック積層素子の長さ
R 仮想線と外部電極により規定される領域
X 仮想線
Y クラック誘導経路
Z 外部電極の先端間の距離(外部電極端間距離)(L−2e)
Claims (7)
- セラミック素子と、セラミック素子の端面および該端面に連続する側面の両端部に形成された外部電極を具備する積層セラミックコンデンサにおいて、
セラミック素子が、セラミック層を介して、複数の内部電極が互いに対向するように配設された内部電極配設部と、内部電極配設部の上側および下側に配設されたセラミック層である上側外層部および下側外層部とを備え、
少なくとも実装時に下側になる下側外層部には、積層セラミックコンデンサの機能に影響を与えないダミー電極が配設され、かつ、
前記内部電極の、前記セラミック素子の端面への引き出し位置のうち、実装時に最も下側になる引き出し位置から、当該端面に形成され、実装時に下面側となる前記セラミック素子の側面にまで回り込んだ前記外部電極の先端まで仮想線を引いた場合に、前記下側外層部に配設された前記ダミー電極の先端が、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域の外側から前記仮想線と接する位置に達するか、または、前記仮想線と交差し、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達しており、実装状態で積層セラミックコンデンサに応力が加わった場合に前記下側外層部に発生するクラックを通過させるクラック誘導経路が形成され、前記クラックが積層セラミックコンデンサの機能に影響を与える内部電極を切断することなく、前記下側外層部を通過するように構成されていること
を特徴とする積層セラミックコンデンサ。 - 前記ダミー電極がセラミックグリーンシート層を介して積層された複数のダミー電極層から構成されており、かつ、前記下側外層部に積層されたダミー電極のうち、積み重ね方向における最も上側の、内部電極に最も近接したダミー電極の先端が、前記仮想線と接する位置に達するか、または、前記仮想線と交差し、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達していることを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記ダミー電極がセラミックグリーンシート層を介して積層された複数のダミー電極層から構成されており、かつ、前記下側外層部に積層されたダミー電極のうち、積み重ね方向における最も下側の、内部電極から最も離れたダミー電極の先端が、前記仮想線と接する位置に達するか、または、前記仮想線と交差し、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達していることを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記ダミー電極がセラミックグリーンシート層を介して積層された複数のダミー電極層から構成されており、かつ、前記下側外層部に積層されたすべてのダミー電極の先端が、前記仮想線と接する位置に達するか、または、前記仮想線と交差し、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域にまで達していることを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記ダミー電極がセラミックグリーンシート層を介して積層された複数のダミー電極層から構成されており、かつ、前記下側外層部に積層されたダミー電極の、積み重ね方向における最も上側の、内部電極に最も近接したダミー電極のほうが、積み重ね方向における最も下側の、内部電極から最も離れたダミー電極よりも長いことを特徴とする請求項1〜4記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記ダミー電極がセラミックグリーンシート層を介して積層された複数のダミー電極層から構成されており、実装時に上方に位置するダミー電極層ほど、先端が外部電極に近い位置まで達するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の積層セラミックコンデンサ。
- (a)少なくとも一方の先端部が前記仮想線と当該外部電極により規定される領域内に達する前記ダミー電極と、(b)一端側が前記ダミー電極の前記領域に達する先端部との間に所定の隙間が形成される位置にまで達し、他端側が外部電極に接続されるような態様で、前記仮想線と当該外部電極により規定される領域に配設された外部電極側ダミー電極とを備え、
前記ダミー電極と、前記外部電極側ダミー電極との隙間が、前記クラックが通過するクラック誘導経路となるように構成されていること
を特徴とする請求項1〜6記載の積層セラミックコンデンサ。
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