JP2005245308A - 嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物、その組成物の製造方法及び嚥下困難者用ゼリーの製造方法 - Google Patents

嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物、その組成物の製造方法及び嚥下困難者用ゼリーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 嚥下特性に優れかつ短時間で用意できかつ室温下で容易に溶けない嚥下困難者用飲料ゼリー及びそのゼリーを用意するための粉末状組成物を提供する。
【解決手段】 目的飲料のエキス粉末と、強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とをその主要な成分として含有する嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物であって、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記組成物に前記目的飲料に最適の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合の硬さが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、嚥下困難者用飲料を調整するための原料である組成物、特に、嚥下困難者用緑茶ゼリーの素、その製造方法、及び当該組成物を用い嚥下困難者用ゼリーの製造方法に関するものである。
超高齢化社会を迎えたわが国では、高齢化による身体機能の低下が問題となっており、その中でも、食事摂取を困難にしている嚥下機能低下はもっとも深刻であり、増加の一途をたどっている。この嚥下困難は、食事摂取量低下に伴い、水分摂取量の低下による脱水症状を招く事から、近年、嚥下困難者に対する水分補給方法が工夫されている。
水分補給方法としては、飲料にとろみをつけたり、ゼリー状に固めたりして提供しているが(例えば特開2002−306073号明細書(特許文献1))、とろみをつけたものは、重度の嚥下困難者及び入所者の症状が日々変化しやすい高齢者施設においては不向きである。そのため、飲料をゼリー状の固めた嚥下食用ゼリーが各施設で調製されて提供されている。この嚥下食用ゼリーは、一般的には、ゼラチンの特性をもとにゼラチンが1.6%含む硬さ(ゼラチン強度125〜150g)のゼリーがもっとも嚥下特性にすぐれているとされている。
通常、飲料(たとえば、お茶)の嚥下食用ゼリーを調整する場合は、一般的に下記の工程をとる。
(1)お茶を煮出す(抽出)→(2)お茶をこす→(3)ゼラチンを計量する→(4)ゼラチンを膨潤させる→(5)お茶とゼラチンを混ぜる→(6)粗熱をとる→(7)カップまたはバットなどの容器に入れる→(8)4〜5時間望ましくは24時間冷蔵庫で冷蔵する。
このように調整された1.6%ゼラチンの嚥下食用ゼリーは、口中でバラけることなく食すことが可能であるため誤嚥の危険が少なく、万が一咽に詰まらせた場合にも咽頭で溶けるため、窒息の危険性がたいへん低い特長を有する。しかしながら、室温(25℃)で溶けてしまう為、提供時に氷水で冷やしながら提供しなくてはならず、一般的な福祉施設や病院では人手の問題から、提供が難しいという問題がある。
すなわち、嚥下食用ゼリーの調製には大変手間がかかると同時に、朝食に提供する場合には、前日調理または早朝出勤せざるを得ないという問題や、お茶をこす際の温度低下によるゼラチン混合時の再加熱、茶殻の混入などの問題もある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、嚥下特性に優れかつ短時間で用意できかつ室温下で容易に溶けない嚥下困難者用飲料ゼリー及びそのゼリーを用意するための粉末状組成物を提供することにある。
特開2002−306073号
上記課題を解決するべく、本発明者らは、前記の好ましい性質を有する嚥下困難者用飲料ゼリーを開発するべく誠意研究を重ねた結果、扱いやすい易溶性ゼラチンのうち比較的強度の高く短時間で凝固するものを易溶性寒天と共に用いることで、その目的を達成できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の主要な観点によれば、目的飲料のエキス粉末と、ゼリー強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とをその主要な成分として含有する嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物であって、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記組成物に前記目的飲料に最適の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合の硬さが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されていることを特徴とする嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物。
この発明の1の実施形態によれば、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天は、上記成分を上記目的飲料所望の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合のゼラチン濃度が1.56〜1.76重量%、寒天濃度が0.25〜0.05重量%となる量にそれぞれ調整されている。
この発明の別の1の実施形態によれば、前記組成物は、温水に溶かして冷却凝固させた場合に好ましい味や風味を出すために必要な前記エキス粉末の量に応じて、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天は、前記組成物の全組成中それぞれ78.0〜88.0重量%及び12.5〜2.5重量%を占めるように調整されている。
この発明の別の1の実施形態によれば、前記目的飲料のエキス粉末は緑茶粉末である。
この発明の更なる別の1の実施形態によれば、前記ゼリーを凝固させるための冷蔵時間は45分〜90分である。
この発明の更なる別の1の実施形態によれば、前記組成物は顆粒である。
この発明の第2の観点によれば、目的飲料のエキス粉末と、強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とを混合する工程と、上記混合物を顆粒状に成形する工程とを含む嚥下困難者用顆粒組成物の製造方法であって、前記易溶性顆粒ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記嚥下困難者用顆粒組成物を上記目的飲料所望の量の温水を加えて溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合のかたさが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されていることを特徴とする嚥下困難者用顆粒組成物の製造方法が提供される。
この発明の第3の主要な観点によれば、目的飲料のエキス粉末と、強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とを混合する工程と、上記混合物を上記目的飲料所望の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後、45〜60分冷蔵してゼリーにする工程と、を有する嚥下困難者用ゼリーの製造方法であって、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、ゼリーにした場合のかたさが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されていることを特徴とする嚥下困難者用ゼリーの製造方法が提供される。
以下、この発明の一実施形態及び実施例を必要なデータを参照して説明する。
この実施形態にかかる「緑茶ゼリーの素」は、緑茶のエキス粉末と、強度260〜290gの易溶性ゼラチン粉末と、強度670g〜730gの易溶性寒天粉末とを混合し、顆粒に成形したものである。そして、前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の混合量は、上記緑茶ゼリーの素を上記緑茶エキス粉末所望の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合、そのかたさが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されている。
このかたさのゼリーになるように各易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量の組み合わせは当業者であれば比較的容易に特定することができると推察されるが、この発明の一実施例では、ゼリー中のゼラチン濃度が1.56〜1.76重量%、寒天濃度が0.25〜0.05重量%となる量にそれぞれ調整されている。さらに具体的には、前記緑茶ゼリーの素は、260〜290gの顆粒ゼラチン83.5%と、お茶抽出エキス顆粒9.5%と、ゼリー強度670〜730gの寒天7.0%とを混合してなる顆粒状の組成物である。
この発明の特徴によれば、ゼリー強度260〜290gという比較的高強度の易溶性ゼラチンと寒天と併用し、従来の1.6%嚥下困難者用ゼリーとほぼ同様の食感を有するゼリーを製造することができる。そして、これによれば、易溶性であるため、膨潤の手間がかからずに簡単にゼリーの調整が行える。また、高強度の易溶性ゼラチンを使用したため、凝固時間が早くでき、即日提供が可能である。例えば、60ccのカップを用いた場合45分、バットを用いた場合60分、概ね1時間程度で凝固する。
さらに、寒天を併用しているため、また、常温で溶けにくく、食事の速度が比較的遅い嚥下困難者に提供しやすい。また、このようにして調整されたゼリーは、35℃以上で溶けるため、口中では溶ける性質があり、窒息の危険性が少ない。すなわち、食塊がたもちやすく離水によるべたつきのない飲み込みやすいゼリーが提供される。
なお、この発明を緑茶ゼリーの素として販売する場合には顆粒であることが好ましい。さらに、顆粒化することにより、常温保管が可能、賞味期限が延長、運送コストが軽減される。この場合、粉末の緑茶エキス、易溶性ゼラチン粉末、及び寒天粉末を所望の量を容器内で攪拌混合した後顆粒化することも可能である。
ただし、給食室等でこのお茶ゼリーを製造する場合には、粉末の緑茶エキス顆粒、易溶性ゼラチン顆粒、及び寒天粉末を顆粒を所望の量で直接混合して製造するようにしても良い。
なお、この明細書において、ゼラチンゼリー強度、寒天ゼリー強度及び「かたさ」の単位は、以下により定義されるものとする。
(ゼラチンのゼリー強度)
ゼラチンの6.67%溶液を、ゼリーカップに入れ、10℃の恒温槽で17時間冷却して、ゼリーを調製する。2分の1インチ(12.7mm)径のプランジャーで、そのゼリーに荷重をかけ、ゼリー表面が4mm押し下げられたときの重さをゼリー強度とする。単位はグラムであるが、試験方法の名称を取り、ブルームという単位で表現されることもある。
(寒天のゼリー強度)
寒天の1.5%溶液を調製し、20℃で15時間放置、凝固させてゼリーを調整する。そして、その表面1平方センチ当たり20秒間耐え得る最大重量をもってゼリー強度とする。単位はグラムである。
(ゼリーのかたさ)
厚生労働省の特別用途食品(高齢者食品)の『かたさ』の測定方法に準じて、調整した試料(ゼリー)を直径40mm容器に高さ15mmに充填し、直線運動により物質の圧縮応力を測定することが可能な装置(レオメーター)を用いて、直径20mmプランジャーを用い、圧縮速度10mm/sec、クリアランス5mmで測定した。
以下、具体的な実施例を比較例とともに説明する。
以下では、1.6%ゼラチンの嚥下食用ゼリーをコントロールとし、従来の各種嚥下食用ゲル化剤を混合したゼリーを比較例とし、これらと、本実施例にかかる緑茶ゼリーの使用感を比較により確認した。
比較項目は、各温度による性状、物性値として『かたさ』、および官能検査を行った。なお、『かたさ』の測定は、上述したように厚生労働省特別用途食品(高齢者用食品)の測定方法に基づき測定した。
(コントロール用ゼリー)
コントロール用ゼリーは、ニッピスーパーゼラチンSSB(ゼリー強度125-150g)を85℃のお茶にて1.6%(w/v)になるように溶解し、40℃まで粗熱をとった後、60ccカップ及びバットに移して24時間冷蔵(4〜5℃)して用意した。
(比較例)
このコントロールと本発明の実施例とを比較する前に、当該コントロールと比較例との比較を説明する。お茶抽出物顆粒に各種嚥下食用ゲル化剤を混合し、インスタント嚥下食用お茶ゼリーの素を調製し、これを使用して以下の第1〜第4の比較例の緑茶ゼリーを用意した。
(第1の比較例)
お茶抽出物顆粒に嚥下食用の低分子顆粒寒天を混合し、メーカー推奨量を用いてお湯を注いで溶解した後冷蔵してゼリーを調整した。
溶解性がよく、ハンドリング性は良かったが、ゼリーの味の点で苦味が強くなり、白濁してしまう為、おいしさの面でコントロールお茶ゼリーと大きく劣り、さらに、35℃の口中温度で溶解しない事から、コントロールの特長を維持できなかった。
(第2の比較例)
お茶抽出物顆粒に嚥下食用の顆粒カラギーナンを混合し、メーカー推奨量を用いてお湯を注いで溶解した後冷蔵してゼリーを調整した。
溶解性がよく、低分子寒天と異なり白濁もなかったが、35℃の口中温度で溶解です、食感も口中でバラけてしまうため、ゼラチンゼリー特有の特長を有していなかった。
(第3の比較例)
お茶抽出物顆粒に嚥下食用の顆粒増粘多糖類製剤(グアー、キサンタン等の混合物)を混合し、メーカー推奨量を用いてお湯を注いで溶解した後冷蔵してゼリーを調整した。
溶解性において、顆粒低分子寒天や顆粒カラギーナンなどと比較しても劣り、完全に溶解させるのに時間がかってしまい、ゲル化したものは35℃ではとけない。
(第4の比較例)
発明者らは、上記第1〜第3の実施例1〜3の結果を踏まえ、低分子寒天やカラギーナン、増粘多糖類では課題を解決できないと判断し、ゼリー強度125〜150gの顆粒ゼラチン(83.5%)を用い、お茶抽出物顆粒(9.5%)とゼリー強度670〜730gの寒天(7.0%)を混合し、お湯にてこの混合物が2.0%(w/v)(ゼリー調製時ゼラチン濃度1.56%(w/v)になるよう溶解し、40℃まで粗熱をとった後に冷蔵してゼリーを調製した。
溶解性もよく、味や風味を損なうことなく、室温(25℃)でとける事もなく、35℃(口中温度)で融解し、さらに官能検査の結果、ゼラチンと極めて近い食感が得られたが、給仕可能な十分なゲル化に5時間かかってしまい、給仕時間の問題解決までには至らなかった。
(第1の実施例)
以下、本発明の実施例を説明する。
上記第4の比較例の結果より、さらに高強度のゼラチンを用いる事でゲル化時間が短縮できると考え、用いるゼラチンをゼリー強度260〜290gの顆粒ゼラチンに変えて同様に調製した。
溶解性もよく、味や風味を損なうことなく、室温(25℃)でとける事もなく、35℃(口中温度)で融解し、さらに官能検査の結果、ゼラチンと極めて近い食感が得られ。また、1時間ほどで給仕可能な十分なゲルを形成し、課題を完全に解決する事に成功した。
(第2の実施例)
第1の実施例は、ゼリー強度260〜290gの顆粒ゼラチン(83.5%)を用い、お茶抽出物顆粒(9.5%)とゼリー強度670〜730gの寒天(7.0%)を混合しているが、ゼラチン、お茶抽出物、寒天ともに粉末状のものを混合した後に顆粒にし、上記と同様の方法でゼリーを調製した。
第1の実施例と同様に課題を完全に解決する事に成功した。
なお、この第2の実施形態は、本発明のもっとも好ましい実施例であり、その配合は、以下のようになっている。
Figure 2005245308
左記配合の新規開発お茶ゼリーの素を2.0%(w/v)になるように85℃のお湯にて溶かし、40℃まで粗熱をとった後、60ccカップ及びバットに移して経時的に冷蔵した後、室温(25℃)および口中温度(35℃)放置して観察した。
なお、ここで、配合各数値については、ゼラチン78.0〜88.0、寒天12.5〜2.5%の間にて調整ができる。
お茶顆粒についても、種類(濃度)によって、増減が必要であるが、その場合、一人前あたりの使用量を変化させる必要がある。(ゼラチンと寒天の量を変えない事が重要すなわち、ゼリーに調整する際に、ゼラチン濃度が1.56〜1.76%(w/v)、寒天が0.25〜0.05%(w/v)濃度になることが重要である。
10gの新規開発お茶ゼリーの素を、500ccお湯(85℃)に攪拌しながら溶かした結果、わずか10秒で完全に溶解し、粗熱をとった後冷蔵し、カップにおいては45分、バットにおいては60分で完全にゲル化し、給仕可能な状態となった。
また、『かたさ』においては、カップでは45〜60分冷蔵後、60分常温(25℃)放置したもの(4062N/m、4545N/m)及び90分冷蔵後90、120、150分常温(25℃)放置したもの(5042N/m、4170N/m、4246N/m)がコントロール(4700N/m)と同程度の『かたさ』となった。バットにおいては、90分冷却直後、30、60、120、150分常温放置(25℃)まで、コントロールにちかい値となった。(3775N/m、4469N/m、4202N/m、3794N/m、3616N/m、3591N/m
したがって、本発明の緑茶ゼリーの素を使えば、お湯に溶解させて粗熱を取った後に45〜60分で給仕可能になる事が明らかになったが、もっとも望ましいのは、コントロールの『かたさ』と同等の『かたさ』になるものであるとすると、カップでは45〜60分冷蔵後、60分常温(25℃)放置したものとバットにおいては、90分冷却直後、30、60、120、150分常温放置(25℃)したものであると考えられる。
なお、常温放置(25℃)60〜150分は、食事提供されるまでの時間や嚥下困難者の食事の時間を考慮した時間である。
また、これらゼリーの官能検査においても、コントロールと比較してほぼ同等のものであることを確認している。
一方、室温放置(25℃)においては、コントロールはわずか10分で完全に融解してしまったが、新規開発お茶ゼリーの素で調製したお茶ゼリーは24時間放置においても全く融解する事はなく、口中温度(35℃)放置では、融解する事が確認された。
これらの結果より、新規開発お茶ゼリーの素によって調製したゼリーは、嚥下食として最適と考えられている1.6%ゼラチンお茶ゼリーと同等のゼリーを手間をかけることなく調製でき、提供における問題点も解決したものであることを確認した。
また、今回は、お茶抽出物顆粒を用いたが、これに限定されるものではなく、麦茶、紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶、果汁、コーヒーなどのあらゆる飲料の抽出物を用いて応用する事も可能である。

Claims (10)

  1. 目的飲料のエキス粉末と、強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とをその主要な成分として含有する嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物であって、
    前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記組成物に前記目的飲料に最適の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合の硬さが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されている
    ことを特徴とする嚥下困難者用ゼリー製造用の組成物。
  2. 請求項1記載の組成物において、
    前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、前記組成物をゼリーにした場合におけるゼラチン濃度が1.56〜1.76重量%、寒天濃度が0.25〜0.05重量%となるようにそれぞれ調整されていることを特徴とする組成物。
  3. 請求項1記載の組成物において、
    前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、温水に溶かして冷却凝固させた場合に好ましい味や風味を出すために必要な前記エキス粉末の量に応じて、それぞれ全組成中の78.0〜88.0重量%及び12.5〜2.5重量%を占めるように調整されていることを特徴とする組成物。
  4. 請求項1記載の組成物において、
    前記目的飲料のエキス粉末は緑茶粉末であることを特徴とする組成物。
  5. 請求項1記載の組成物において、
    前記冷蔵時間は45分〜90分であることを特徴とする組成物。
  6. 請求項1記載の組成物において、
    顆粒であることを特徴とする前記組成物。
  7. 目的飲料のエキス粉末と、ゼリー強度260〜290gの粉末状易溶性ゼラチンと、粉末状易溶性寒天とを混合する工程と、
    上記混合物を顆粒状に成形する工程と
    を含む嚥下困難者用顆粒組成物の製造方法であって、
    前記易溶性顆粒ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記嚥下困難者用顆粒組成物を上記目的飲料所望の量の温水を加えて溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合のかたさが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されていることを特徴とする嚥下困難者用ゼリー製造用組成物の製造方法。
  8. 請求項7の製造方法において、
    前記易溶性顆粒ゼラチンと易溶性寒天の量は、上記嚥下困難者用顆粒組成物を上記目的飲料所望の量の温水を加えて溶かし粗熱をとった後冷蔵してゼリーにした場合のゼラチン濃度が1.56〜1.76重量%、寒天濃度が0.25〜0.05重量%となる量にそれぞれ調整されている
    ことを特徴とする製造方法。
  9. 目的飲料のエキス粉末と、ゼリー強度260〜290gの易溶性ゼラチンと、易溶性寒天とを混合する工程と、
    上記混合物を上記目的飲料所望の量の温水を加えてこれに溶かし粗熱をとった後、45〜90分冷蔵してゼリーにする工程と、
    を有する嚥下困難者用ゼリーの製造方法であって、
    前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天の量は、ゼリーにした場合のかたさが3500〜5100N/mであるように、それぞれ調整されていることを特徴とする嚥下困難者用ゼリーの製造方法。
  10. 請求項9記載の製造方法において、
    前記易溶性ゼラチンと易溶性寒天は、ゼラチン濃度が1.56〜1.76重量%、寒天濃度が0.25〜0.05重量%となる量にそれぞれ調整されている
    ことを特徴とする製造方法。
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