JP6322894B2 - 充填豆腐 - Google Patents

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Description

本発明は、日本の木綿豆腐や中国の老豆腐のような硬い食感の充填豆腐に関する。
日本において、主要な豆腐は、伝統的な木綿豆腐や絹ごし豆腐と、近年小売店での販売が増えつつある充填豆腐に大別されるが、それぞれ製法が異なる。
伝統的な木綿豆腐は、絹ごし豆腐と同様にして70〜95℃程度に温められた豆乳と豆腐用凝固剤を混合し、一旦豆乳を凝固させたあと、さらに組織を崩して濾布などで圧縮して水分を除き、再凝固させて製造される。得られた木綿豆腐はその後に容器に充填、密封されて販売される。この木綿豆腐は、水分が抜け、凝集物のような硬く歯切れの良い食感となる。
また、中国においても木綿豆腐と同様に硬く歯切れの良い食感の「老豆腐」が知られており、むしろ、柔らかい食感のものより好んで食される傾向にある。具体的には、火鍋などの鍋料理・煮込み料理や、炒め料理に広く利用されている。
一方、充填豆腐は一般的に、10℃前後に冷却した豆乳に豆腐用凝固剤溶液を製造ライン中に混合後、ヘッドスペース(充填容器と蓋との間の空隙)なしに容器充填して密閉し、加熱することにより充填容器の中で直接凝固させて製造される。この充填豆腐は無菌的に製造されるため、保存期間が長いという利点がある。一般的に得られる豆腐は絹ごし豆腐のようなつるりとしたのど越しを有する柔らかい食感の豆腐である。
充填豆腐の製造は、インラインミキサーや充填装置などの設備を用いて行うのが一般的であるが、通常、凝固剤を添加した豆乳を液体の状態で充填した後に加熱して凝固させることを想定して設計されているため、高粘度の溶液を製造ライン中に送液することは困難である。また、凝固剤が豆乳に十分に溶解していない場合、容器に充填され加熱されるまでの間に凝固剤が充填容器の底に沈殿してしまい、不均一な混ざり方となってしまう。
こういった理由から、充填豆腐の製造ラインでは製造できる豆腐の種類が絹ごし豆腐的なものに限られており、従来のソフトな食感の充填豆腐とは異なる食感である日本の木綿豆腐や中国の老豆腐のような硬い食感で箸で容易につまむことができるような硬く崩れにくい組織の豆腐を製造することはほとんど試みられていない。
これに関して、例えば特許文献1(特開2000−83615号公報)では、低温の豆乳および凝固剤との混合液を豆腐の充填容器に注入し、20℃程度まで加熱して半凝固状態にし、さらに半凝固状態となった豆乳入りの容器を動かして弱くかき混ぜた後、プラスチック製フィルムにより密封した後、加熱し、凝固させることを特徴とした充填容器に密封された木綿豆腐の製造方法が知られている。
特開2000−83615号公報 特開平11−221039号公報 特開2002−281928号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、製法が複雑で、連続生産を行うとなると特殊な装置が必要であり、また、安定的な品質を得ることが困難である点で課題がある。
上記実情に鑑み、本発明は充填豆腐でありながら、木綿豆腐や老豆腐のような硬い食感を有し、箸などでつまることができる硬く崩れにくい組織の充填豆腐を製造することを課題とするものである。さらに詳しくは老豆腐のように料理の豆腐食材として利用できる、調理適性の高い充填豆腐を得ることを課題とする。
本発明者は鋭意研究を行った結果、卵白と硫酸カルシウム、あるいは卵白とトランスグルタミナーゼを豆乳に混合した後加熱凝固させることで、充填豆腐ラインであっても、木綿豆腐や老豆腐と同等の硬さを有し、なおかつフライパンや中華鍋を用いた炒め調理を行っても、鍋肌(鍋の内側面)に豆腐が付着して崩壊することなく調理できる、炒め調理適性を有する豆腐を製造できる知見を得た。本発明はかかる知見に基づき完成されるに到ったものである。
即ち、本発明は、
(1)(A)豆乳,(B)卵白,(C)トランスグルタミナーゼ,(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤及び(E)グルコン酸系凝固剤からなる群のうち、
(I)(A),(B)及び(C)、並びに、(D)及び/又は(E)の組合せ、あるいは、
(II)(A)及び(B)、並びに、(D)又は(D)及び(E)の組合せ、
を原料とし、密封容器に充填されており、かつ容器内凝固型であり、さらに豆腐が木綿豆腐様又は老豆腐様であることを特徴とする、充填豆腐、
(2)(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤が苦汁,塩化マグネシウム,硫酸カルシウム,塩化カルシウムからなる群より選択される1種又は2種以上の組合せである、前記(1)記載の充填豆腐、
(3)(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤が硫酸カルシウムである、前記(1)記載の充填豆腐、
(4)(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤の(A)豆乳に対する添加量が0.3重量%以上である、前記(1)記載の充填豆腐、
(5)(B)卵白の(A)豆乳に対する添加量が卵白固形分として0.2〜5重量%である前記(1)記載の充填豆腐、
(6)(C)トランスグルタミナーゼの(A)豆乳に対する添加量が、豆乳のタンパク質1g当たり0.5〜10ユニットである、前記(1)記載の充填豆腐、
(7)(I)又は(II)から選択される原料を5〜50℃に維持しつつ 混合し、該混合液を該温度範囲に維持しつつ充填容器に充填し、該容器を密封した後、該混合液入りの密封充填容器を60〜100℃で 加熱して該容器内で豆乳を凝固させる、請求項1〜6の何れか1項記載の充填豆腐の製造法、
である。
なお、特許文献2,3ではトランスグルタミナーゼを添加した充填豆腐が開示されているが、本発明が課題とする木綿豆腐や老豆腐様の充填豆腐を得ることを目的とする技術ではない。
本発明によれば、豆腐を凝固させた後に一旦組織を壊し、脱水して再度組織を固めるという複雑で手間を要する工程を経なくとも、既存の充填豆腐の製造ラインをそのまま利用して木綿豆腐や老豆腐のような硬い食感の豆腐を製造することができる。そして得られた硬い豆腐を炒め調理等に供しても、調理中に箸でつまんでも形が崩れにくくその形状を維持することができ、さらにはフライパンなどの調理鍋に付着しにくい豆腐を得ることができる。
本発明の充填豆腐は、(A)豆乳,(B)卵白,(C)トランスグルタミナーゼ,(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤及び(E)グルコン酸系凝固剤からなる群のうち、
(I)(A),(B)及び(C)、並びに、(D)及び/又は(E)の組合せ、
あるいは、
(II)(A)及び(B)、並びに、(D)又は(D)及び(E)の組合せ、
を原料とし、密封容器に充填されており、かつ容器内凝固型であり、さらに豆腐が木綿豆腐様又は老豆腐様であることを特徴とする。以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(充填豆腐)
充填豆腐は、凝固剤を添加混合した豆乳を容器に充填し、フィルム等で密封した密封容器中で加熱凝固させて得られる、「容器内凝固型」の豆腐製品である。このような充填豆腐は一般に離水がなく、空隙もない状態で密封されている。
一方、絹ごし豆腐や木綿豆腐は一般に豆腐を調製してから適当な大きさにカットし、これを容器に充填して密封して販売される、「容器外凝固型」の豆腐製品であり、カット豆腐とも呼ばれている。このようなカット豆腐は、一般に豆腐が容器内で水中に豆腐が浸漬された状態で密封されている。
本発明においてはこのようなカット豆腐ではなく、容器内充填型の充填豆腐を対象とするものである。
そして本発明における充填豆腐は、絹ごし豆腐様のつるりとした柔らかい組織ではなく、日本の木綿豆腐や中国の老豆腐の様に硬く崩れにくく、好ましくは歯切れの良い組織を有する豆腐であることが特徴である。
硬く崩れにくい組織であるかどうかは、例えば豆腐を2cm×2cm×4cmの直方体にカットし、これを箸などでつまんだ際に、組織が容易に崩れることなくつまむことができるかどうかで判断することができる。
本発明における充填豆腐の製造工程は特に限定されず、基本工程は一般に知られている工程を採用すればよい。例えば、5〜50℃程度に維持した豆乳を貯蔵タンクからパイプラインを通して豆腐容器の充填ラインまでポンプで圧送する。その途中に凝固剤の溶液をパイプラインを通してインラインで注入し、混合する。凝固剤が混合された豆乳を充填ラインで豆腐容器に充填し、豆腐容器を直接密封したり、フィルム等でシールする等により密封する。容器詰めされた凝固剤入りの豆乳を加熱工程に送り、60〜100℃程度で20〜90分程度加熱することにより豆乳を凝固させ、最後に冷却して充填豆腐を得る。
<態様(I)>
本発明の態様(I)では、充填豆腐の製造に豆乳の他、卵白,トランスグルタミナーゼ及び凝固剤を必須原料として添加される。凝固剤としてはカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤又はグルコン酸系凝固剤のいずれを用いてもよく、またこれらを併用することもできる。
<態様(II)>
本発明の態様(II)では、充填豆腐の製造に豆乳の他、卵白,カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤を必須原料として添加される。また、凝固剤としてグルコン酸系凝固剤を併用することもできる。
(A)豆乳
本発明の充填豆腐の原料として使用される豆乳は、通常使用される豆乳を用いればよく特に限定されないが、Brixは通常6〜18%であり、10〜18%がより硬い豆腐を得られる点で好ましく、12〜18%がさらに好ましい。
豆乳の温度は、他の原材料を添加混合する工程を経て充填容器に密封する工程までは卵白が凝固しにくく、凝固剤や酵素が豆乳と反応しにくい温度に維持することが好ましく、具体的には5〜50℃程度に維持しておくことが好ましい。
(B)卵白
本発明の充填豆腐の原料として必須に使用される卵白は液卵白、乾燥卵白、凍結卵白のいずれを使用してもよく、製剤化された卵白加工品を用いることもできる。
卵白を添加する工程は容器へ豆乳を充填する前であればいずれのタイミングで添加してもよく、豆乳のタンクに添加したり、凝固剤の溶解液と混合して一緒に添加したり、また別途凝固剤とは別のラインで卵白を液の状態で添加することができる。
豆乳に対する卵白の添加量は、卵白固形分として0.2〜5重量%が好ましく、1〜4重量%がより好ましい。粉末状の卵白を使用する際は、凝固剤溶解液或いは豆乳に卵白が凝固しない程度の温度で完全溶解させ均一に分散することが望ましい。
(C)トランスグルタミナーゼ
本発明の充填豆腐において、トランスグルタミナーゼは態様(I)で必須の原料として添加されるものである。
使用されるトランスグルタミナーゼは、卵白と相俟って木綿豆腐や老豆腐と同様の歯切れの良いしなやかな硬さと炒め適性を付与することができる。
トランスグルタミナーゼは市販の酵素製剤を用いることができ、例えば「アクティバスーパーカード」(味の素(株)製)などを用いることができる。
トランスグルタミナーゼを添加する工程は上述した卵白の場合と同様であるが、凝固剤と同時に添加するのが好ましい。
豆乳に対するトランスグルタミナーゼの添加量は、豆乳のタンパク質1g当たり0.5〜10ユニットが好ましく、1〜8ユニットがより好ましい。少なすぎれば十分な効果が得られず、また、過剰に添加したとしても効果は頭打ちとなるうえ、コストがかさむばかりである。
トランスグルタミナーゼを豆乳に作用させる際の温度は、40〜80℃が好ましく、その後酵素の失活と殺菌を兼ねて80℃を超え100℃以下で加熱を行うことが好ましい。
(D)カルシウム/マグネシウム系凝固剤
本発明の充填豆腐において、カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤は、態様(I)では凝固剤としてグルコン酸系凝固剤と選択的又は併用して添加されるものである。また態様(II)では必須の凝固剤として添加されるものである。
カルシウム/マグネシウム系凝固剤としては、苦汁,塩化マグネシウム,硫酸カルシウム,塩化カルシウム等が挙げられる。特に硫酸カルシウムはこの場合、凝固剤としての作用もあるが、本発明ではむしろ卵白と相俟って木綿豆腐や老豆腐らしい硬さと歯切れの良さを付与し、同時に卵白特有の臭気をマスキングすることができる。また、卵白と硫酸カルシウム等の該凝固剤を併用することで、卵白を単独で添加するよりも、炒め調理時の鍋肌への付着を防止することができる。
該凝固剤を添加する工程は上述した卵白の場合と同様にして行うことができる。
豆乳に対する該凝固剤の添加量は、0.3重量%以上が好ましく、0.3〜1.2重量%がより好ましく、0.4〜1.0重量%がさらに好ましい。該添加量が少ないほど豆腐の組織を硬くかつ歯切れ良くする効果が得にくくなる。また該添加量が多過ぎると凝固剤由来の独特の苦味が強くなり過ぎる。
(E)グルコン酸系凝固剤
本発明の充填豆腐において、グルコン酸系凝固剤は態様(I)では凝固剤としてカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤と選択的又は併用して添加されるものである。また態様(II)では、必須の凝固剤であるカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤と必要により組み合わせて添加されるものである。
グルコン酸系凝固剤としては、グルコノデルタラクトン(GDL)等を用いることができる。特に、より強い硬さが求められる場合は、卵白と、トランスグルタミナーゼもしくはカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤によって硬さを付与する採用機序とは異なる作用機序(酸性化して凝固を促進する)で硬さを補助的に付与できるGDLを用いることが好ましい。
該凝固剤を添加する工程は上述した卵白の場合と同様にして行うことができる。
豆乳に対する該凝固剤の添加量は、0.02〜1重量%が好ましく、0.03〜0.5重量%がより好ましい。
本発明の充填豆腐には、上記(A)〜(E)の原料以外に、香料,色素,調味料,保存料,pH調整剤等の原料を適宜添加することができる。また、枝豆などの豆類や野菜類などの固形具材を加えて豆腐中に点在させることもできる。
以下、実施例等により本発明の実施形態をより具体的に記載する。なお、「%」及び「部」は特に断りがない限り「重量%」及び「重量部」を表すものとする。
(実施例1) 卵白及びトランスグルタミナーゼの添加例
凝固剤としてGDL「フジグルコン」(扶桑化学工業(株)製)を0.9部、添加剤として乾燥卵白粉末7.5部とトランスグルタミナーゼ製剤「アクティバスーパーカード」(味の素(株)製,活性20unit/g)3部を水15部に溶解した溶液を、20℃の豆乳(Brix13%)300部に均一に混合し、得られた原料液を充填豆腐用のプラスチック容器に充填し、密封容器の上部にフィルムで蓋をして圧着し、密封した。この密封容器を90℃で50分間蒸し加熱した後、冷却し、充填豆腐を得た。
(実施例2) 卵白及び硫酸カルシウムの添加例
凝固剤としてGDLを0.2部添加し、トランスグルタミナーゼ3部の代わりにカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤である硫酸カルシウム(硫酸Ca)を2.4部添加する以外は、実施例1と同様にして充填豆腐を製造した。
(実施例3) 卵白、硫酸カルシウム及びトランスグルタミナーゼの添加例
豆乳を300部とし、凝固剤としてGDLを0.6部添加し、卵白とトランスグルタミナーゼと共に硫酸カルシウム1.8部をさらに併用して添加する以外は、実施例1と同様にして充填豆腐を製造した。
(比較例1) 通常の充填豆腐
卵白とトランスグルタミナーゼを添加することなく、実施例1と同様にして充填豆腐を製造した。
(比較例2) トランスグルタミナーゼ単独の添加例
卵白を添加することなく、実施例1と同様にして充填豆腐を製造した。
(比較例3) 硫酸カルシウム単独の添加例
卵白を添加することなく、実施例2と同様にして充填豆腐を製造した。
(比較例4) 卵白単独の添加例
トランスグルタミナーゼを添加することなく、実施例1と同様して充填豆腐を製造した。
(品質評価1) 官能評価
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた充填豆腐について、試食による食感(硬く歯切れの良い食感ほど良好)と風味(雑味:少ないほど良好)を評価項目として、社内の嗜好パネラー5名(とか10名とか)に依頼して官能評価を行った。評価基準は、
1点:不良 2点:やや不良 3点:許容範囲
4点:良好 5点:非常に良好
として、5名の平均値を求めた。そしてその平均値を算出し、
A(4.5点以上) B(3.5点以上4.5点未満)
C(2.5点以上3.5点未満) D(1.5点以上2.5点未満)
E(1.5点未満)
の5段階で評価付けを行った。食感については比較例1の通常の充填豆腐の硬さを柔らかいため「不良」とみなして相対的な評価を行った。
(品質評価2) 調理適性評価
ア.硬さ
各例で得られた充填豆腐を容器から取り出し、2cm×2cm×4cmの直方体にカットし湯中で5分間煮た後、箸でつまみ上げて下に置いて離すという操作を5回繰り返し、途中で豆腐の組織が崩れないかどうかを確認した。評価基準は、
○:操作を5回繰り返した後でも豆腐の組織が崩れなかったもの
△:操作を2〜5回繰り返す途中で豆腐の組織が崩れたもの
×:操作1回目で豆腐の組織が崩れたもの
として評価した。
イ.剥離性
上記のカット済みの豆腐を食用油をひいたフライパンで3分間炒め調理し、豆腐がフライパンに付着しないかどうかを確認した。評価基準は、
○:炒め調理後にフライパンに豆腐が付着していないもの
△:炒め調理中にフライパンに豆腐が付着したもの
×:炒め調理中に豆腐の形状が崩れてしまうもの
各例の配合と品質評価1,2の結果を表1にまとめた。
(表1)
Figure 0006322894
表1の結果より、実施例1〜3では硬く崩れにくい保形性を有し、歯切れが良く、調理適性の高い、木綿豆腐や老豆腐の様な充填豆腐を得ることができた。
一方、比較例1は風味は良好であったが、絹ごし豆腐様のやわらかくつるりとした食感であり、木綿豆腐や老豆腐とは全く異なる食感であった。また箸でつまむとすぐに割れてしまい、調理適性がなかった。
比較例2,3は卵白を添加しなかったためか、トランスグルタミナーゼや硫酸カルシウムを単独で添加しても硬さが十分ではなく、木綿豆腐や老豆腐様の食感ではなかった。
比較例4はトランスグルタミナーゼや硫酸カルシウムを添加しなかったためか、卵白を単独で添加しても硬さが十分ではなく、また剥離性が悪かった。
以上より、硬く歯切れが良い食感を有し、保形性と剥離性が良好で調理適性にも優れる木綿豆腐や老豆腐様の充填豆腐を得るためには、卵白を使用すること、そしてさらに、トランスグルタミナーゼ又は/及びカルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤を使用することが重要であることが示唆された。

Claims (4)

  1. (A)豆乳,(B)卵白,(C)トランスグルタミナーゼ,(D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤及び(E)グルコン酸系凝固剤からなる群のうち、
    (I)(A),(B)及び(C)、並びに、(D)及び/又は(E)の組合せ、あるいは、
    (II)(A)及び(B)、並びに、(D')硫酸カルシウム又は(D')及び(E)の組合せ、
    を原料とし、
    (A)豆乳のBrixが12〜18%、
    (B)卵白の(A)豆乳に対する添加量が卵白固形分として1〜4重量%、
    (D')硫酸カルシウムの(A)豆乳に対する添加量が0.4〜1.2重量%であり、
    密封容器に充填されており、かつ容器内凝固型であることを特徴とする、木綿豆腐様又は老豆腐様充填豆腐。
  2. (D)カルシウムもしくはマグネシウム系凝固剤が(D')硫酸カルシウムである、請求項1記載の充填豆腐。
  3. (C)トランスグルタミナーゼの(A)豆乳に対する添加量が、豆乳のタンパク質1g当たり0.5〜10ユニットである、請求項1記載の充填豆腐。
  4. (I)又は(II)から選択される原料を5〜50℃に維持しつつ混合し、該混合液を該温度範囲に維持しつつ充填容器に充填し、該容器を密封した後、該混合液入りの密封充填容器を60〜100℃で加熱して該容器内で豆乳を凝固させる、請求項1〜の何れか1項記載の充填豆腐の製造法。
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