JP2005240242A - 異形断面混繊糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸湿性のみならず、吸湿性にも優れた異形断面混繊糸およびそれからなる繊維構造物を提供すること。
【解決手段】特定の吸湿率を有するセルロース混合エステル組成物からなり、断面形状の異なる2ないし10種類のフィラメント群から構成されてなる異形断面混繊糸によって解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明はセルロース混合エステル組成物からなる異形断面混繊糸に関する。より詳しくは、異なる断面形状のフィラメント群から構成されるために吸水性に優れ、且つ、組成物がセルロース混合エステルを主成分とするために吸湿性にも優れた混繊糸およびこの混繊糸を用いてなる繊維構造物に関する。
衣料用布帛に用いられる繊維に関しては、着用時の快適性に大きな影響を及ぼす「吸水性」を向上させようとする試みが行われてきた。吸水性を向上させるための方法として、断面形状の異なる糸条の混繊によって糸条間に間隙を生じさせ、いわゆる毛細管現象によって吸水性を向上させようとすることが知られている(特許文献1〜3参照)。
この断面形状の異なる糸条の混繊によって「吸水性」を向上させる技術は、いずれもポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維などの合成高分子からなる繊維を溶融紡糸して得られる繊維に関するものである。ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどの合成高分子はポリマーとしてほとんど吸湿性がないため、異形断面の組み合わせによって、液体状態の水を拡散させる「吸水性」には優れたものとなるものの、気体状態の水を保持しあるいは拡散させる「吸湿性」については本技術の適用によってもほとんど向上することはない。「吸水性」のみ優れた布帛は、例えば汗などの液体水の排出には有効に機能するものの、体表面と衣服間の空間に存在する気体水の排出には効果がなく、蒸れ感の解消が得られないなどの欠点があった。
一方、繊維そのものとして吸湿性を有するものとしては、セルロースをベースポリマーとするビスコースレーヨン繊維、キュプラレーヨン繊維、セルロースジアセテート繊維、セルローストリアセテート繊維などが知られている。これらの繊維はポリマーとしての吸湿性を有しているため、「吸湿性」の優れた布帛が得られることになるが、これらのセルロース系繊維は、製糸方法として有機溶媒に溶かしたポリマー溶液を凝固浴へ押し出して脱溶媒によって固化させる湿式紡糸あるいは乾式紡糸によって得られるものであるため、断面形状の制御が困難であり、断面形状の異なる混繊糸条を設計通りに精密に得ることができない。また、これらのセルロース系繊維はポリマーがセルロース由来であることによって良好な光沢や吸放湿性など衣料用布帛として良好な特徴を有している一方、熱可塑性の不足あるいは欠如によってポリエステル繊維などの熱可塑性繊維で通常行われる熱セット加工、プリーツ加工、仮撚加工などを適用することが困難あるいは不可能であるという欠点を有している。
また、ポリビニルアルコールからなる複合繊維によって吸水性と吸湿性が良好な織物が提案されている(特許文献4)。しかし、ポリビニルアルコール繊維からなる布帛は、風合いが硬く、染色が難しいなどの問題点があった。
このように着用時の快適性に優れた衣料用布帛として重要な特性である「吸水性」と「吸湿性」を同時に満たす繊維および繊維構造物は従来得られていない。
特開平6−25930号公報 特開平7−34341号公報 特開平7−34342号公報 特開2003−293224号公報
本発明が解決しようとする課題は、上述した従来の技術の欠点を解消し、吸水性のみならず吸湿性にも優れた繊維構造物ならびに該繊維構造物を構成する異形断面混繊糸を提供することにある。
上記した課題は、20℃、65%RHにおける吸湿率が3〜10重量%であるセルロース混合エステル組成物からなり、断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなることを特徴とする異形断面混繊糸によって解決できる。
その際、最も異形度の高いフィラメントの異形度と最も異形度の低いフィラメントの異形度との差が0.1以上であることが好ましい。具体的には凸部の数が3〜8個の多角形断面を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことが好適に採用できる。また、X字型、W字型、S字型、H字型から選ばれるいずれかの断面形状を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことが好適に採用できる。本発明のセルロース混合エステルとしては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレートなどを用いることができる。
また、本発明の別の課題は、断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなるセルロース混合エステル系混繊糸を少なくとも1部に用いてなり、20℃、65%における吸湿率が1〜10重量%であって、バイレック法による吸水速度が50mm以上であることを特徴とする繊維構造物によって解決が可能である。
本発明によって従来得られなかったセルロース混合エステルをベースポリマーとする異形断面混繊糸および該異形断面混繊糸を用いてなる繊維構造物が得られるため、吸水性、吸湿性の双方の特性に優れた織編物等の繊維構造物が得られる。また、セルロース混合エステル繊維の有する発色性、ドライタッチ、光沢などの優れた特徴をも有しているため、衣料用途全般に好適に用いることができる。
本発明の異形断面混繊糸は、20℃、65%RHにおける吸湿率が3〜10重量%であるセルロース混合エステル組成物からなる。混繊糸を構成するセルロース混合エステル組成物の20℃、65%RHにおける吸湿率が3重量%以上であれば、混繊糸を用いた織物、編物などの繊維構造物が良好な吸湿性能、着用快適性を有することとなるため好ましい。また、10重量%以下であれば吸湿に伴う布帛の重量増加が顕在化しないため好ましい。本発明のセルロース混合エステル組成物の20℃、65%RHにおける吸湿率は、4〜9重量%であることがより好ましく、5〜8重量%であることが最も好ましい。
本発明のセルロース混合エステル組成物は、セルロース混合エステルを必須の成分とし、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有するものである。セルロース混合エステルとは、セルロースを構成するグルコース単位に3個存在する水酸基が、2種類以上のアシル基によってエステル化されているものを言う。
本発明で採用しうる具体的なセルロース混合エステルの例としては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートカプロネート、セルロースアセテートカプリレート、セルロースアセテートラウレート、セルロースアセテートパルミテート、セルロースアセテートステアレート、セルロースアセテートオレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースプロピオネートブチレートなどがあげられる。中でも、製造が容易なことおよび耐熱性が優れていることから、本発明のセルロース混合エステルとしては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレートから選ばれる少なくとも1種であることが好適に採用できる。
また、セルロースの水酸基のアシル基による置換割合については、セルロースを構成するグルコース単位あたり3個存在する水酸基のうち、2.4〜3.0がアシル基によって置換され、置換されない水酸基が0〜0.6残存していることが好ましい。すなわち、セルロース混合エステルの置換度は2.4〜3.0であることが好ましい。水酸基の置換度は2.5〜2.9がより好ましく、2.6〜2.8が最も好ましい。
また、本発明のセルロース混合エステル組成物は前述のセルロース混合エステルを主成分としてなるものであるが、セルロース混合エステルの他に可塑剤を2〜25重量%含有するものであることも好適に採用できる。可塑剤を含有するセルロース混合エステル組成物は熱可塑性が高いため、繊維に熱セット加工、プリーツ加工、仮撚加工などの繊維高次加工の工程を施すことができるため好ましい。セルロース混合エステル組成物の可塑剤の含有量は、5〜20重量%であることがより好ましく、10〜18重量%であることが最も好ましい。また、可塑剤は水溶性のものであることができる。
本発明で具体的に用いうる可塑剤のうち水溶性のものとしては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびこれらの変性体、共重合体などをあげることができる。可塑剤としてポリエチレングリコールを用いる場合には、その分子量は400〜2000であることが好ましく、500〜1500であることが最も好ましい。
また、本発明のセルロース混合エステル組成物は、必要に応じて、熱劣化防止用、着色防止用の安定剤として、例えばホスファイト、チオフォスファイト、ラジカル補足剤等を単独または2種類以上混合して添加してもよい。また、その他の滑剤、帯電防止剤、染料、顔料、潤滑剤、艶消剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、生分解促進剤等の有機系あるいは無機系の添加剤を配合することもできる。
本発明の異形断面混繊糸は、断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなることが重要である。断面形状の異なる複数のフィラメント群が存在することによって単糸間に空隙が生じ、毛細管現象によって吸水性能が格段に向上する。本発明において断面形状が異なるとは、繊維の横断面を光学顕微鏡他の手段によって直接観察し、その横断面の凸部の数が異なるか、凸部の数が同じ場合には異形度の差が0.1以上であることを言う。また、本発明において異形度とは、繊維の横断面を光学顕微鏡他の手段によって直接観察し、その横断面の外接円の直径を内接円の直径で除した値を言う。その際、繊維が中空部を有する場合には、中空部がないものとして扱う。
フィラメント群の数が2以上であれば、断面形状の異なる繊維群の存在によって吸水性能が向上する。フィラメント群の数は10より多くしても断面形状の異なるフィラメント群が存在することによる吸水性向上の効果が小さくなり、繊維製造における糸切れなどが発生することによって繊維製品の品位を悪化させる懸念があるため好ましくない。フィラメント群の数は2〜8であることがより好ましく、2〜5であることが最も好ましい。
本発明の異形断面混繊糸は、断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群からなるが、最も異形度の高いフィラメントの異形度と最も異形度の低いフィラメントの異形度との差が、0.1以上であることが好ましい。異形度の差が0.1以上であればお互いを排除することによって繊維間空隙が確保される。異形度の差は0.2以上がより好ましく、0.5以上が最も好ましい。
本発明の異形断面混繊糸を構成するフィラメント群の中に、凸部の数が3〜8個の多角形断面を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことが好適に採用できる。凸部を有する形状とすることによって繊維がお互いを排除する効果が高くなり、吸水性能の向上が得られる。凸部が3である具体的な形状としては図1(a)に示す絹様の三葉断面、図1(b)に示すT字型断面、図1(c)に示す三角断面等があげられる。凸部が4である具体的な形状としては図1(d)に示す四葉断面、図1(e)に示す十字型(X字型)断面、図1(f)に示すS字断面、図1(g)に示すH字断面などがあげられる。凸部が5である具体的な形状としては図1(h)に示す5葉断面、図1(i)に示すW字型断面などがあげられる。凸部が6である具体的な形状としては図1(j)に示す6葉断面などがあげられる。凸部が8である具体的な形状としては図1(k)に示す8葉断面などがあげられる。
本発明の異形断面混繊糸を構成するフィラメント群の中に、X字型、W字型、S字型、H字型から選ばれるいずれかの断面形状を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことが好適に採用できる。これらの形状のフィラメント群を少なくとも1種含むことにより繊維がお互いを排除する効果が高くなり、吸水性能の向上が得られる。
本発明の異形断面混繊糸の製造方法としては、1枚の口金内に形状の異なる複数の口金孔を有する口金を用いて、溶融紡糸することによって得る方法を採用しても良いし、1枚の口金には同一形状の口金孔のみ有する口金から溶融紡糸した糸条と、別の形状を有する口金孔を有する口金から溶融紡糸した糸条を、溶融紡糸工程の途中において混繊してもよい。これらの溶融紡糸時に混繊する方法であれば生産性が良好であり、繊維長手方向における均一性も良好であるため好ましい。繊維糸条の絡合性をよくするため、1m当たり2〜50個の交絡を付与することも好適に採用できる。また、一旦別々に溶融紡糸して得た断面形状の異なる複数の糸条を混合する方法、例えば交絡、交撚、交織、交編などの手段によって混繊してもよい。
また、本発明の異形断面混繊糸は、良好な吸水性を有するばかりか、ベース組成物がセルロース混合エステルであることによって、衣料用布帛として用いられる場合に吸放湿性や光沢など良好な特性を発現する。本発明の断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなるセルロース混合エステル系混繊糸を少なくとも1部に用いてなり、20℃、65%における吸湿率が1〜10重量%であって、バイレック法による吸水速度が50mm以上であることを特徴とする繊維構造物は、吸湿性に優れるだけでなく、吸湿性、光沢、軽量性、風合いが良好であって、衣料用途に好適である。吸湿率は繊維構造物の快適性の観点から、2重量%以上であることがより好ましく、4重量%以上であることが最も好ましい。バイレック法による吸水速度は良好な吸水性の観点から、70mm以上であることがより好ましく、100mm以上であることが最も好ましい。
本発明の繊維構造物の形態としては特に制限はなく、任意の組織、糸構成の織物であってもよいし、任意の組織、糸構成の編物であってもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、実施例中の物性は次の方法により求めた。
A.吸湿性
繊維試料約1gを用意し、その絶乾時の重量(W0)を測定する。この試料を20℃・65%RHの状態に調湿された恒温恒湿器(ナガノ科学機械製LH−20−11M)中に24時間放置し、平衡状態となった試料の重量(W20)を測定し、下記式により求める。
吸湿率(重量%)={(W20−W0)/W0}×100
B.吸水性
横幅1cmの布帛試料を用意し、蒸留水に布帛試料の下端約2cmを漬浸して、10分後の水の吸い上げ長さを測定し、吸水性(mm)とした。
実施例1
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製)85部とポリエチレングリコール(三洋化成(株)製PEG600)15部を二軸エクストルーダーで混練し、ペレットを得た。このペレットを80℃×8hrの条件で真空乾燥を行って絶乾状態とした後、溶融紡糸機にて紡糸温度240℃、紡糸速度750m/分の条件で溶融紡糸を行い、100dtex−36fの繊維を得た。その際、丸孔を18穴、図2(p)に示す三葉断面孔18穴を有する口金を用いた。
得られた繊維は、略円形の18フィラメントと三葉断面の18フィラメントよりなっており、略円形のフィラメントの異形度は0、三葉断面のフィラメントの異形度は1.9であって、その差は1.9であった。
得られた100dtex−36fの混繊糸に250t/mの撚糸を施したものを経糸として用い、撚糸しないものを緯糸として用いて平織りの織物を作成した。その後80℃熱水中にて20分間精練し、120℃×2分間の熱セットを行った。得られた織物は経糸密度100本/cm、緯糸密度100本/cmであった。
織物の吸水性を測定したところ、82mmと優れた吸水性を示した。20℃、65%RHにおける吸湿率は4.5重量%であり、優れた吸湿性を示した。
実施例2〜4
丸孔を18穴、図2(q)に示す6葉断面孔を18穴有する口金を用いること(実施例2)、丸孔を18穴、図2(r)に示す8葉断面孔を18穴有する口金を用いること(実施例3)、丸孔を12穴、図2(s)に示すX断面孔を12穴、図2(q)に示した6葉断面孔を12穴有する口金を用いること(実施例4)の他は、実施例1と同様に100dtex−36fの繊維を得て、タフタ織物を作成し、精練、熱セットを行った。
表1に示したようにそれぞれの織物は吸水性および吸湿性の双方に優れた値を示した。
実施例5
セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製)90部とポリエチレングリコール(三洋化成(株)製PEG600)10部を二軸エクストルーダーで混練し、ペレットを得た。このペレットを80℃×8hrの条件で真空乾燥を行って絶乾状態とした後、溶融紡糸機にて紡糸温度240℃、紡糸速度750m/分の条件で溶融紡糸を行い、93dtex−48fの繊維を得た。その際、丸孔を24穴、図2(p)に示す三葉断面孔24穴を有する口金を用いた。
得られた繊維は、略円形の24フィラメントと三葉断面の24フィラメントよりなっており、略円形のフィラメントの異形度は0、三葉断面のフィラメントの異形度は1.4であって、その差は1.4であった。
得られた93dtex−48fの混繊糸に250t/mの撚糸を施したものを経糸として用い、撚糸しないものを緯糸として用いて平織りの織物を作成した。その後80℃熱水中にて20分間精練し、120℃×2分間の熱セットを行った。
織物の吸水性を測定したところ、72mmと優れた吸水性を示した。20℃、65%RHにおける吸湿率は3.2重量%であり、優れた吸湿性を示した。
実施例6〜7
丸孔を24穴、図2(q)に示す6葉断面孔を24穴有する口金を用いること(実施例6)、丸孔を18穴、図2(t)に示すS断面孔を24穴有する口金を用いること(実施例7)の他は、実施例5と同様に93dtex−48fの繊維を得て、タフタ織物を作成し、精練、熱セットを行った。
表1に示したようにそれぞれの織物は吸水性および吸湿性の双方に優れた値を示した。
Figure 2005240242
比較例1
全て丸孔のみを有する口金を用いる他は、実施例1と同様にして100dtex−36fのマルチフィラメントを得た。得られたフィラメントはいずれも異形度がほぼ0であり、異形度の差も0であった。
実施例1と同様にして平織りの織物を作成し、精練、熱セットを行い、吸水性を測定したところ32mmと吸水性能に劣っていた。吸湿性は4.5重量%であり、良好であった。
比較例2
ポリマーとして二酸化チタンを0.2重量%含有するポリエチレンテレフタレートを用い、実施例2で使用した丸孔18穴、6葉断面孔を18穴有する口金を使用して、紡糸温度290℃、紡糸速度3000m/分で紡糸して部分配向未延伸糸を得、これをホットローラー型延伸機にて、第1ホットローラー温度90℃、第2ホットローラー温度130℃、延伸倍率1.9倍で延伸し、84T−36fの混繊糸を得た。
得られた混繊糸を実施例1と同様にしてタフタ織物を作成し、精練、熱セットの後、吸水性を測定したところ68mmと優れた値を示したが、吸湿性を測定したところ0.4重量%とほとんど吸湿性を示さず吸湿性能に劣っていた。
Figure 2005240242
(a)〜(k)は本発明の異形断面繊維の断面形状の一例を示す図である。 (p)〜(t)は本発明の異形断面繊維を得るための口金孔形状の一例を示す図である。
符号の説明
a.三葉断面
b.T字型断面
c.三角断面
d.四葉断面
e.十字型(X字型)断面
f.S字型断面
g.H字型断面
h.5葉断面
i.W字型断面
j.6葉断面
k.8葉断面
p.三葉断面孔
q.6葉断面孔
r.8葉断面孔
s.X字型断面孔
t.S字型断面孔

Claims (6)

  1. 20℃、65%RHにおける吸湿率が3〜10重量%であるセルロース混合エステル組成物からなり、断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなることを特徴とする異形断面混繊糸。
  2. 最も異形度の高いフィラメントの異形度と最も異形度の低いフィラメントの異形度との差が、0.1以上であることを特徴とする請求項1に記載の異形断面混繊糸。
  3. 凸部の数が3〜8個である多角形断面を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の異形断面混繊糸。
  4. X字型、W字型、S字型、H字型から選ばれるいずれかの断面形状を有するフィラメント群を少なくとも1種含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の異形断面混繊糸。
  5. セルロース混合エステルがセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の異形断面混繊糸。
  6. 断面形状の異なる2〜10種類のフィラメント群から構成されてなるセルロース混合エステル系混繊糸を少なくとも1部に用いてなり、20℃、65%における吸湿率が1〜10重量%であって、バイレック法による吸水速度が50mm以上であることを特徴とする繊維構造物。
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