JP4839816B2 - 編地 - Google Patents
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Description
セルロース系長繊維Aの面積比率(%)=(a/b)×100
さらに、本発明の編地は破裂強力が0.3MPa以上であることが必要である。破裂強力を0.3MPa以上とすることで実用に耐えうる編地となる。セルロース脂肪酸混合エステルを主体とし、かつ断面形状が均一な長繊維Aのみからなる編地では、原糸の強力が小さいことに起因し、十分な破裂強力を得ることが困難であるが、ポリエステル長繊維Bと混用することにより、0.3MPa以上の破裂強力を得ることが可能となる。また、本発明の編地は、好ましくは総繊度が20〜200dtexの長繊維Aと、好ましくは総繊度が20〜200dtexであるポリエステル長繊維Bの糸条を混用したものであり、長繊維Aの混率は30〜70重量%が好ましい。セルロース系長繊維Aとポリエステル長繊維Bは、糸の段階で混繊されていてもよい。ここで、破裂強力は次の方法で測定した値をいう、すなわち、JIS L 1018(1999)に規定されている破裂強さ(ミューレン形法)を採用し、ミューレン形破裂試験機を用いて、ゴム膜が試験片を突き破った瞬間の圧力を測定し、続いて試験片を取り去ったときのゴム膜の圧力を測定し、両者の差を破裂強力(MPa)とする。
ポリエステル長繊維Bを筒編とし、次いで常法により90℃で20分間精練処理し、風乾後、180℃で3分間乾熱セットを実施した。この筒編を下記の染色条件で、染色温度90℃と130℃でそれぞれ染色を行い、水洗、還元洗浄した。
<染色条件>
染料 : Dianix Black BG−FS(三洋化成(株)製)
染色浴比 : 1/30
次いでこれらの編地を4つ折りとし多光源分光測色計((株)ミノルタ製、CM−3600d)を用いてL値を測定し、130℃染色時のL値(L130)から90℃染色時のL値(L90)を差し引いた値をΔLとした。ΔLが0.5以下のものを合格:○、0.5以上のものを不合格:×とした。
JIS L 1094(1997)に準じ、摩擦布の洗濯を行った。詳細は以下の通り。
I.前処理
45×45cmの試験試料を1枚採取した。自動反転渦巻き式電気洗濯機の洗濯槽に40℃±2℃の水25リットルを入れ、さらに弱アルカリ性合成洗剤(JIS K 3371(1994) 弱アルカリ性・第1種)を入れ、あらかじめ準備した試験試料と追加布を合わせて840gになるように調整する。
(i)洗濯機の強条件で試験試料と追加布を5分間洗濯する。
(ii)試験試料と追加布を洗濯機付属の遠心脱水機で約30秒間脱水する。
(iii)常温水を浸した洗濯機の洗濯槽に試験試料と追加布を移し、水をオーバーフローさせながら2分間すすぎを行う。
(iv)(ii)および(iii)を再度繰り返す。
(v)(i)から(iv)を5回繰り返す。
(vi)40℃の水を洗濯槽に入れ、10分間ためすすぎを行う。
(vii)(vi)を2回繰り返す。
(viii)試験試料を取り出し、風乾を行う。
II.測定
前処理の試料より、8×5cmの試験片をそれぞれ5枚採取する。試験片と摩擦布を70±2℃で1時間予備乾燥した後、ポリ袋に試験片と摩擦布を入れ、速やかに20±2℃×40±2%RHの雰囲気中に運び開封後、24時間以上放置する。ロータリースタチックテスターを次のように調整する。
回転ドラムの回転数:400rpm
校正印加電圧 :100Vまたは1000V
摩擦布の荷重 :4.9N
摩擦布接触距離 :2mm
受電部電極盤と試験片取り付け面との距離 :15mm
所定の雰囲気中で除電装置を用いて、試験片と摩擦布の表裏を十分除電する。ロータリースタチックテスターの回転ドラムの試験片取り付け枠部の長辺方向の両辺に試験片の測定面を上にして取り付け、試験片押さえ枠で固定する。摩擦布を取り付けた後、回転ドラムを回し、60秒後の摩擦帯電圧(V)を測定する。試験片と摩擦布を取り除いた後、同様の操作で残りの試験片について摩擦帯電圧を測定し、5枚の平均値を求めた。
編地表面2cm四方の写真を撮影、拡大した後、長繊維Aの部分を切り取りその重量(a)および全体の重量(b)から下記式により求め、ランダムに10カ所測定した値の平均値で求めた。
(4)破裂強力
JIS L 1018(1999)に規定されている破裂強さ(ミューレン形法)を採用し、ミューレン形破裂試験機を用いて、ゴム膜が試験片を突き破った瞬間の圧力を測定し、続いて試験片を取り去ったときのゴム膜の圧力を測定し、両者の差を破裂強力(MPa)とした。
JIS L 1018(1999)に規定されている寸法変化率(洗濯機法)を採用し、洗濯前後におけるタテ、ヨコについての寸法変化率を測定した。
染めムラの判定は、次の方法で評価した。均染性染色布帛の外観を検反機上で熟練者の肉眼判定により次の4段階で判定し、○以上を合格とした。◎:染めむらが全くなくきわめて良好、○:染めムラがほとんど見られない、△:染めむらが僅かに発生、×:染めむらが著しく発生。
得られた編地の風合いを、イラツキ、ソフト感、ヌメリ感の観点から、熟練者が官能評価し、総合的に以下のように判断した。○:優れている、×:不良。
<セルロース系長繊維Aの製造>
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製)80部と平均分子量1000のポリエチレングリコール(三洋化成(株)製PEG600)20部を二軸エクストルーダーで混練し、ペレットを得た。このペレットを棚式乾燥機で80℃×8hrの条件で真空乾燥を行って絶乾状態とした後、溶融紡糸機にて紡糸温度240℃、紡糸速度750m/分の条件で溶融紡糸を行い、105dtex−24fの長繊維を得た。本組成物の製糸性は非常に良好であった。
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール80部、抗酸化剤IR1010(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.3部の混合物を130℃〜230℃に加熱しエステル交換反応をさせた後、平均分子量1000のポリエチレングリコールを8.3部添加し、280℃に徐々に昇温するとともに、減圧して重縮合させ、ポリエステルペレットを得た。このペレットを棚式乾燥機で150℃×5hrの条件で真空乾燥を行って絶乾状態とした後、溶融紡糸機にて紡糸温度290℃、紡糸速度1450m/分の条件で溶融紡糸を行い、延伸倍率3.4倍で延伸して、84dtex−24fのポリエステル長繊維を得た。製糸性は非常に良好であった。また、該ポリエステル長繊維Bの常圧染色性を確認した結果、ΔLは0.2であり、良好な染色性を示した。
得られたセルロース系長繊維Aとポリエステル長繊維Bを用いて、28Gダブル丸編機を使用し構成比が2:1になるようにリバーシブル(表メッシュ、裏フラット)編地を編成した。この編地を熱水精練、乾熱セットを行ったのち、分散染料であるMiketonFastBlueZを使用し、2%o.w.f.で浴比1:20、染色温度90℃で60分間染色加工を実施した。
実施例1で合成したセルロースアセテートプロピオネートを80重量%、可塑剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量600)を20重量%用いた以外は実施例1と同様にしてペレットを製造し、溶融紡糸により繊維を得た。さらに実施例1と同様に製織、染色を施し布帛を得た。得られた布帛の摩擦帯電圧はタテ:2.5kV、ヨコ:2.8kVであり、風合いも良好であった。性能評価結果を表1に示した。
実施例1で合成したセルロースアセテートプロピオネートを99重量%、可塑剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量600)を1重量%用いた以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。しかし、製糸性不良であり、繊維を得ることができなかった。性能評価結果を表1に示した。
実施例1で合成したセルロースアセテートプロピオネートを70重量%、可塑剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量600)を30重量%用いた以外は実施例1と同様にして布帛を得た。得られた布帛は染めムラが酷く、また風合いも好ましいものではなかった。性能評価結果を表1に示した。
実施例1で合成したセルロースアセテートプロピオネートを80重量%、可塑剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量1000)を20重量%用いたペレットを製造し、溶融紡糸により繊維を得た。この繊維を100%用いる以外は実施例1と同様に製織、染色を施し布帛を得た。しかし得られた布帛は寸法変化率が大きく、タテ:−2.0%、ヨコ:+5.0%と劣るものであった。
市販されているキュプラ裏地を実施例1と同様に評価した。摩擦帯電圧、風合い良好であったが、洗濯による寸法安定性がタテ:−3.6%、ヨコ:−3.8%と劣るものであった。性能評価結果を表1に示した。
Claims (5)
- セルロース脂肪酸混合エステルを主体とし、かつ断面形状が均一な長繊維Aと、単繊維繊度が2.4dtex以上でかつ重量平均分子量が500〜4000のポリアルキレングリコールを3〜10重量%共重合したポリエステル長繊維Bが含まれた編地であって、該長繊維Aの総繊度が20〜200dtexであり、該長繊維Bの総繊度が20〜200dtexであり、該編地の表面の40%以上の面積を該長繊維Aが占めており、かつ該編地の破裂強力が0.3MPa以上、洗濯時の寸法変化率がタテ・ヨコ共に−1.0を超え+1.0%以下であることを特徴とする編地。
- 前記セルロース脂肪酸混合エステルがセルロースアセテートプロピオネートであることを特徴とする請求項1記載の編地。
- 前記長繊維Aが、繊度の長さ方向の均一性と単繊維繊度の均一性が保持された長繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載の編地。
- 20℃×40%RH環境下での摩擦帯電圧が3.0kV以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の編地。
- 前記長繊維Aが、セルロース脂肪酸エステル80〜98重量%と重量平均分子量600〜1000の可塑剤2〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸法により繊維化し製造した長繊維であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の編地。
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