JP2926760B2 - 植物繊維混用ポリエステル繊維とポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製品およびその製造方法 - Google Patents

植物繊維混用ポリエステル繊維とポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製品およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は植物繊維混用ポリエステル繊維とポリエステ
ル繊維/植物繊維混合布帛染色製品およびその製造方法
に関する。
[従来の技術] 植物繊維のみからなる布帛は、常圧染色ができ、染色
性が良く、風合いや吸水性に優れている反面、バルキー
性、原糸強度が乏しいうえにウォッシュアンドウェア
性、防シワ性、仕立て栄え、耐黄変性、防虫、防カビ性
等の機能性が欠如している。
このため、植物繊維に欠けているこれらの機能性に優
れたポリエステル繊維を混用して、これらの欠点を補う
ことが行なわれている。
ポリエステル繊維は植物繊維の欠点を補ない得るもの
であるが、ポリエステル繊維の難染性がゆえに植物繊維
と同条件で染色すると、色が淡くなり、植物繊維との同
色性が得られない。
一方、通常のポリエステル繊維の染色温度である130
〜135℃で染色すると、植物繊維を染色する反応性染
料、直接染料、建染染料等が分解を受け、ポリエステル
繊維との同色性を得られにくくなる。特に高発色で染色
堅牢性が高い特徴を有し、通常50〜98℃で、アルカリ浴
で染色する反応性染料の場合には、ポリエステル繊維の
高い染色温度では染料分解が著しく、植物繊維に十分な
発色性を付与できない。また、変色や染色堅牢度に問題
があり、分散染料と反応性染料を同浴中に存在させて染
色することが困難である。
一浴染色する方法を実現する試みとして、キャリヤー
を添加して常圧染色する方法では、ポリエステル繊維の
発色が不十分であり、また、染色堅牢度の低下やキャリ
ヤーの作業性、廃液処理などの問題がある。
また、染色浴のpHを下げて中性浴で染色する方法で
は、一部の色相に適用できるのみで濃色系の色相が得ら
れない等の問題がある。
このため、やむなくポリエステル繊維成分と植物繊維
成分を2浴で染色するのが現状であった。この場合、染
色回数、洗浄回数が多くなり、作業効率が低下する問題
がある。
さらに、植物繊維が海島綿やエジプト綿などの細繊度
の高級綿場合には、ポリエステル繊維の高い染色温度で
は風合が硬くなり、本来のソフトな風合が損なわれると
いう問題も生じる。
このような背景から、常圧下、キャリヤーを添加せず
一浴染色を可能とするポリエステル繊維が望まれてい
た。
次に、植物繊維の綿や麻に絹様の光沢、高発色性を付
与する加工法としてマーセル化加工が知られているが、
混用するポリエステル繊維は高濃度のアルカリ処理に対
しても強度特性を保持するものでなけれはならない。し
かし、従来の昇圧可染化ポリエステル繊維はこの要求特
性を満足することが困難である。
したがって、ポリエステル繊維の植物繊維との同色
性、発色性と、混用する植物繊維の風合い、強度、伸度
との兼ね合いから妥協点を見出しつつ、問題を抱えた状
態でポリエステル繊維と植物繊維との混合布帛の染色製
品が生産されているのが現状であった。
かかる問題を解決せんがため、次のような常圧可染型
ポリエステル繊維が提案されている。
ナトリウムスルホイソフタル酸を5モル%(8重量
%)以上共重合した改質ポリエステル繊維が、たとえ
ば、特開昭61−34022号公報,特開昭60−246847号公報
などに開示されている。
また、芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸或い
は脂肪族ジオールを共重合させた易染性ポリエステル繊
維が、たとえば、特開昭51−130320号公報,特開昭57−
30169号公報などに開示されている。
さらに、5000〜8000m/分の高速紡糸により繊維内部構
造をかえた易染性ポリエステル繊維が、たとえば、特開
昭59−59911号公報,特開昭58−13739号公報などに開示
されている。
なお、常圧カチオン可染性ポリエステル繊維を綿混用
として用いた例が、たとえば、特開昭58−174642号公報
などに開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ナトリウムスルホイソフタル酸を共重
合した改質ポリエステル繊維は、染色性は高められるも
のの、糸強度が2.5〜3g/d程度で、かつ、耐アルカリ性
に乏しいので前記マーセル加工が適用できないという問
題点を有する。
芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸あるいは脂
肪族ジオールを共重合させた易染性ポリエステル繊維
は、常圧可染化に近づくものの、問題点も多くなる。
例えば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の
脂肪族ジカルボン酸や脂肪族ジオールのうち、ブタンジ
オール、ネオペンチルグルコール、シクロヘキサンジメ
タノール、ポリテトラメチレングリコール等を共重合し
たポリエステルや、イソフタル酸、1,2−ビス(フェノ
キシ)エタン−4,4−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボ
ン酸を共重合したポリエステル繊維では、常圧可染とす
るには共重合率を15重量%以上とする必要があり、その
ために、原糸強度の低下、耐光堅牢度の低下、原糸の黄
化、耐熱性の低下、製糸性不良等の問題があり、満足す
べきものはなかった。
また、高速紡糸による易染性ポリエステル繊維は従来
のポリエステル繊維にくらべて易染性に優れたポリエス
テル繊維であるものの、完全な常圧可染とはいいがた
く、濃色に染色するには110〜120℃の染色温度が必要で
あり、植物繊維混用ポリエステル繊維として用いるには
不十分であった。
常圧カチオン可染性ポリエステル繊維を綿混用として
用いた場合には、該常圧カチオン可染性ポリエステル繊
維は耐アルカリ性に乏しいため、マーセライズ加工やア
ルカリ減量加工をすることができず、また、アルカリを
使用する反応性染料での染色ができないという問題があ
った。
すなわち、本発明の課題は、黒色同色性、黒色発色性
(以下、単に同色性、発色性という)に優れ、さらに、
染色堅牢度と風合いにも優れた植物繊維混用ポリエステ
ル繊維とポリエステル繊維/植物繊維混用布帛染色製品
およびその製造方法を提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、前記の目
的を達成するために、次の構成を有する。すなわち、 植物繊維混用ポリエステル繊維であって、平均分子量
500〜4000のポリエチレングリコールを6.0〜10重量%共
重合し、かつ、ヒンダードフェノール系化合物からなる
抗酸化剤を含有する常圧可染性ポリエステル繊維であ
り、かつ、該ポリエステル繊維の単糸強度が3.0〜6.0g/
dで、アルカリ減量速度が0.3〜1.5重量%/分であり、9
8℃染色時の黒色明度L98が17%以下、98℃染色時の黒色
明度L98と130℃の染色時の黒色明度L130の差が1.0%以
下であることを特徴とする植物繊維混用ポリエステル繊
維である。
また、本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛
染色製品は、前記の目的を達成するために、次の構成を
有する。すなわち、 ポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製品におい
て、該ポリエステル繊維が、平均分子量500〜4000のポ
リエチレングリコールをポリマー重量に対し、6.0〜10
重量%共重合してなり、かつ、ヒンダードフェノール系
化合物からなる抗酸化剤を含有する黒色染色ポリエステ
ル繊維であり、かつ、該ポリエステル繊維の単糸強度が
3.0〜6.0g/dであり、該黒色染色の黒色明度L98が17%以
下であることを特徴とするポリエステル繊維/植物繊維
混合布帛染色製品である。
また、本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛
染色製品の製造方法は、前記の目的を達成するために、
次の構成を有する。すなわち、 ポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製品の製造
方法において、ポリエステル繊維として、平均分子量50
0〜4000のポリエチレングリコールをポリマー重量に対
し、6.0〜10重量%共重合してなり、かつ、ヒンダード
フェノール系化合物からなる抗酸化剤を含有する常圧可
染性ポリエステル繊維を用いてなるポリエステル繊維/
植物繊維混合布帛を、アルカリ減量速度が0.3〜1.5重量
%/分の条件下でマーセル化加工および/またはアルカ
リ減量加工した後、98℃以下の温度でキャリヤーを用い
ることなく分散染料および反応性染料により一浴で、か
つ、黒色明度L98が17%以下になるように黒色に浸染す
ることを特徴とするポリエステル繊維/植物繊維混合布
帛染色製品の製造方法である。
本発明に用いる植物繊維混用ポリエステル繊維は、平
均分子量500〜4000ポリエチレングリコールを6.0〜10重
量%共重合したものである。平均分子量が500未満の場
合には、ポリエステルの重合時に添加したポリエチレン
グリコールの一部が高温減圧の反応条件下で飛散しポリ
エステル中へのポリエチレングリコールの共重合率が一
定化しないため、得られたポリエステル原糸の強伸度、
収縮率等の物性にハラツキを生じたり、染色時に染めム
ラ等に生じたりして、最終製品の欠点となる。また、分
子量500未満の低分子量ポリエチレングリコールを共重
合して染色性の向上を計るためには、高分子量のものに
比較して共重合モル数をかなり多くする必要があり、こ
のため得られたポリエステルの軟化点が低下し、最終的
に得られる製品の品位が低下する。
一方、平均分子量が4000を越えるポリエチレングリコ
ールを使用した場合には、ポリエステル中に共重合され
ない高分子量物が増大するため、染色性が低下するばか
りでなく、染色後の布帛を熱処理した際に染料がブリー
ドアウトしたり、耐光性特に退色堅牢度が低下するな
ど、種々の染色堅牢性の低下の引き起こす。
また、ポリエチレングリコールの共重合率が6.0重量
%未満では、染色性が不十分であり、常圧可染性は得ら
れない。一方、10重量%を越える場合は、染色性は十分
あっても、耐光堅牢度、耐アルカリ性等の物性が低下
し、最終製品を品位が低下する。
かかる常圧可染性ポリエステル繊維は、通常のポリエ
ステル繊維に比較して、ポリエチレングリコールを共重
合している分、耐酸化分解性に劣るものになるため、こ
れを制御するために、ヒンダードフェノール系化合物か
らなる抗酸化剤を、該常圧可染性ポリエステル中に配合
することが、本発明においては重要である。すなわち、
かかる特定な抗酸化剤を配合したことにより、常圧可染
性ポリエステル繊維でありながら、アルカリ減量しても
単糸強度を高く維持し得たものである。
抗酸化剤としては、フェノール系水酸基の隣接位置に
立体障害を有する置換基を持つフェノール誘導体である
ヒンダードフェノール系化合物を用いる。
ヒンダードフェノール系化合物をポリエステル繊維へ
配合する場合の配合量は、耐酸化分解性および口金ノズ
ル汚れ防止の観点から、ポリエステル繊維に対して0.05
〜1.0重量%が好ましい。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維には、必要に
応じて他の共重合成分を共重合したり、他のポリマをブ
レンドしても良い。例えば、ペンタエリスリトール、ト
リメチロールプロパン、トリメリット酸、ホウ酸等の鎖
分岐剤を少割合共重合したものであっても良い。
また、この他に任意の添加剤、例えば酸化チタン等の
艶消し剤、紫外線吸収剤、難然剤、顔料などを必要に応
じて含有させてもよい。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、単糸強度
が3.0〜6.0g/dである。単糸強度が3.0g/d未満では、交
撚,交絡などの糸加工時に問題が起り、また、アルカリ
処理後の布帛の耐久性が乏しくなる。一方、6.0g/dを越
えるポリエステル繊維を得るのは一般に困難である。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、アルカリ
減量速度が0.3〜1.5重量%/分である。アルカリ減量速
度が0.3重量%/分未満では、減量後の柔軟性が十分で
なく、ソフトな風合いを得にくい。
一方、アルカリ減量速度が1.5重量%/分を越える
と、減量後の繊維強度低下に起因して布帛強度が低下す
る、減量のバラツキが大となるなどの問題がある。
本発明において、アルカリ減量速度とは、次の方法で
測定した値をいう。
<アルカリ減量速度の測定方法> (イ)試料の準備 ポリエステル100%の布帛を常法により精錬し、風乾
する。次いで180℃,3分間、無張力下、乾熱処理する。
この布帛の重量を精秤する。
(ロ)アルカリ処理 NaOH濃度:3.0wt%, 浴比:1:50 処理温度:98℃ 処理時間t:10〜200分 (ハ)アルカリ処理後の試料を乾風、精秤し、アルカリ
減量速度を下式で求める。
アルカリ減量速度=100(W0−W1)/W0・t ここで、W0:アルカリ処理前の布帛重量 W1:アルカリ処理後の布帛重量 t:処理時間(分) 本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、98℃染色
時の黒色明度L98が17%以下である。L98が17%を越える
場合には、98℃で染色した場合の発色性が不十分であ
る。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、98℃染色
時の黒色明度L98と130℃染色時の黒色明度L130との差が
1.0%以下である。L98とL130との差が1.0%を越える場
合には、130℃染色時の発色に対する98℃の染色時の発
色が不充分であり、完全な常圧可染性は得られない。
本発明において、L98,L130とは前記のとおり、それぞ
れ98℃染色時の黒色明度,130℃染色時の黒色明度であっ
て、次の方法で測定した値をいう。
<L98,L130の測定方法> ポリエステルフィラメントの繊維から靴下編地(一口
筒編地)を編成し、次いで精錬剤としてサンデットG−
29(三洋化成(株)製)を用い常法により98℃,20分間
煮沸下で、精錬処理し、風乾後、これをフリー状態で18
0℃,3分間乾熱セットした後に後述の条件で染色、水
洗、還元洗浄、水洗、風乾する。
次いで、黒発色の明度を多光源分光測色計MSC−2型
(スガ試験機(株)製)にてL値(%)を測定する。
染色温度が98℃の場合の黒色明度(L値)をL98,染色
温度が130℃の場合の黒色明度(L値)をL130とする。
染色条件: (イ)染料:Dianix Black BG−FS(200%品、三菱化成
(株)製) 染色濃度:7%owf 染色助剤:ニッカサンソルト#1200(日華化学工業
(株)製) 染色助剤濃度:0.5g/l 染色浴PH:6 染色浴比:1/30 (ロ)水洗 (ハ)還元洗浄 洗浄剤:ハイドロサルファイト 2g/l 苛性ソーダ 2g/l サンデットG−29(三洋化成(株)製)1g/l 洗浄剤濃度 洗浄温度,時間:80℃,20分 浴比:1/30 (ニ)水洗、風乾 本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維の単糸繊度
は、発色性,風合いの観点から、0.1〜20dが好ましい。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維の総繊度は、
布帛の風合いを良好にする観点から、10〜500dが好まし
い。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維としては、紡
績糸、、フィラメント糸(生糸、嵩高加工糸のいずれで
も好ましく用いられる。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維の単糸伸度は
繊維加工工程上、30〜50%が好ましい。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品に用いる植物繊維とは、セルロース系繊維すべてを含
み、天然の植物繊維のほか、再生繊維や半合成繊維をも
含むものである。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品において、植物繊維の混合割合は、ポリエステル繊維
の物性、強力、風合いなどの機能性を発揮させ、また、
植物繊維の風合い、色相外観を良好に保つ観点から、植
物繊維混用ポリエステル繊維を30〜70重量%含むのが好
ましい。
かかる植物繊維混用ポリエステル繊維を30〜70重量%
を含む植物繊維との混合糸の布帛に占める割合は、上記
と同様の観点から少なくとも10重量%以上含有すること
が好ましい。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品における植物繊維混用ポリエステル繊維の混合形態と
しては、風合の面から、該ポリエステル繊維を、タテ糸
或いはヨコ糸に配置した交織織物や、編物の表或いは裏
に配置するリバーシブル編物が好ましい。交織織物の場
合は、該ポリエステル繊維をタテ糸に用いると機能性が
より増長されるので好ましい。ヨコ糸には植物繊維を用
いると、起毛性が向上し、ソフトな風合い効果が得られ
る。リバーシブル編物の場合は、例えば裏面に植物繊維
を用い、表に該ポリエステル繊維を用いれば、裏面に吸
水性、吸湿性、表面にストレッチ性、強力を付与できる
ので好ましい。
別の混合形態として、混織、交撚、合糸、交絡、混紡
する方法があり、植物繊維混用ポリエステル繊維と植物
繊維との分散度が高まって同色性、風合い、機能面がよ
り改善され好ましい。とくに、芯部に該ポリエステル繊
維を、鞘部に植物繊維を配置するように混合した芯鞘複
合糸や交撚糸は、天然素材の風合いを保持しつつ、スト
レッチ性、防シワ性などの機能性をも付与でき、好まし
い。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品の布帛形態はとくに限定されず、織物や編物のほか不
織布も含まれる。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品の製造方法において、好ましくはあらかじめ常法に従
って糊抜精錬、漂白し、さらに好ましくは、乾熱セット
を行なう。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品の製造方法においては、マーセル化加工および/また
はアルカリ減量加工を施すものである。マーセル化加
工、アルカリ減量加工のいずれも施されない場合には、
風合いが粗硬で、光沢、吸湿性が劣るという問題があ
る。
マーセル化加工を施す場合には、絹様光沢を付与でき
ると同時に吸湿性向上効果もあり、マーセル化加工条件
としては、例えば、室温の20〜30wt%NaOH水溶液中、緊
張処理を施すなどが好ましく選択される。
アルカリ減量加工を施す場合には、ソフトな絹様の風
合いが得られる効果があり、アルカリ減量加工条件とし
ては、例えば、98℃の1〜3wt%NaOH水溶液中、低張力
状態での処理を施すなどが好ましく選択される。上記効
果を達成するために、アルカリ減量は5〜30wt%とする
のが好ましい。
また、マーセル化加工とアルカリ減量加工の両方の加
工を施すばあいには、絹様光沢の付与、吸湿向上の効果
に加え、風合いがよりに絹に近づき好ましい。この際、
風合いを硬くすることなく、かつ適度な腰を持たせるた
めにはアルカリ減量を5〜15wt%とするのが好ましい。
本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、前記のと
おりアルカリ減量速度が0.3〜1.5重量%と低く、耐アル
カリ性を有するので、マーセル化加工やアルカリ減量加
工に十分耐え得るのである。
本発明のポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製
品の製造方法においては、マーセル化加工および/また
はアルカリ減量加工の後、分散染料と反応性染料で98℃
以下の温度でキャリヤーを用いることなく一浴で染色す
るものである。分散染料は従来の染料が適用でき、本発
明の植物繊維混用ポリエステル繊維は、染料吸尽率が高
いので分子量が大きく高堅牢性の分散染料を選択でき
る。アルカリ浴で安定で、反応性染料と相溶性が良い分
散染料を用いるのが好ましい。
反応性染料は従来の染料が適用でき、モノクロロトリ
アジン型、ジクロロトリアジン型が好ましい。
なお、中性浴で染色することも可能であり、この場合
には、四級化ニコチン酸型の反応性染料が好ましい。
染料は分散染料と反応染料とを混合して用い、常圧に
おいて一浴染色するが、この際、ソーダ灰で調節したpH
9〜12程度のアルカリ浴で行なうのが好ましい。
あるいは、アルカリを途中で添加するいわゆる一浴二
段染色方法を採用しても良い。
染色後は、常法に従って湯洗、ソーピング、固着、水
洗を行なって仕上げる。
以下、本発明を実施例により、更に説明する。
[実施例] なお、実施例中の評価項目は次のようにして測定し
た。
<発色明度> 染色物の表面の明度は前記多光源型分光測色計MSC−
2型にてL値(%)を測定して求めた。リバーシブル編
物の場合は表面のポリエステル面と裏面の植物繊維面
を、交織織物の場合は全体面を測定した。
<同色性> ポリエステル面と植物繊維面との明度差が少なく、色
相差、彩度差が少ないものを良好とし、5級(良好)〜
1級(劣る)の5段階に判定した。
<染色時間> 染色、ソーピング、水洗など染色工程の全てに要した
時間をいう。
<耐光堅牢度> JIS−L0842(カーボンアーク灯法第3露光法)に従っ
て、染色物のアーク灯照射による変退色が少なく良好な
ものを5級とし、順次1級(劣るもの)までの5段階に
判定した。リバーシブル編物の場合は表面のポリエステ
ル面を評価した。
<洗濯堅牢度> JIS L 0844(ラウンダメータ形法)に従って良好なも
のを5級とし、順次1級(劣るもの)までの5段階に判
定した。
<摩擦堅牢度> JIS L 0849に従って良好なものを5級とし、順次1級
(劣るもの)までの5段階に判定した。
<風合い> ソフトで張り、腰があるものを良好としと◎〜×の4
段階に官能評価を行なった。
<総合評価> 最も優れているもの:◎,良好なもの:○,若干問題
あるもの:△,問題があるもの:×としてそれぞれ判定
した。
(実施例1) <植物繊維混用ポリエステル繊維の製造> ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール8
0部、抗酸化剤イルガノックス−1010(チバ・ガイギー
社製)0.3部、ジメチルポリシロキサン(東芝シリコー
ン(株)製シリコーンオイル)0.01部、酢酸コバルト0.
04部、三酸化アンチモン0.04部の混合物を130℃〜230℃
に加熱し、メタノールを留出してエステル交換反応せし
めた後、平均分子量1000のポリエチレングリコールを8.
3部添加し、さらひ230℃で30分間反応させた。その後、
トリメチルホスフェート0.03部を添加し、5分後に0.05
部の二酸化チタンを20重量%のエチレングリコールスラ
リーとして添加し、低重合体を得た。得られた低重合体
をさらに230℃から280℃に徐々に昇温するとともに、大
気圧から1mmHg以下の高真空まで徐々に減圧して重縮合
させ、極限粘度0.703、軟化点257℃の改質ポリエチレン
テレフタレートを得た。
このようにして得られたポリエステル中の平均分子量
1000のポリエチレングリコールの共重合率は7.5重量%
であった(実)。
また、平均分子量1000のポリエチレングリコールをそ
れぞれ6.6部、11.0部添加した以外は上記とまったく同
様に共重合して、平均分子量1000のポリエチレングリコ
ールの共重合率が6.0重量%(実)、9.0重量%(実
)の共重合ポリエステルを得た。
得られたポリエステルチップを乾燥機内の雰囲気温度
150℃で、1mmHg以下の減圧を維持して5時間乾燥した。
該乾燥チップを孔数36個の口金を用い、紡糸温度290
℃、紡糸速度1350m/minで紡糸した。引続き、ホットロ
ーラー温度80℃、熱板温度165℃、延伸倍率3.37倍、延
伸速度800m/minで延伸し、75デニール24フィラメントの
延伸糸を得た。
得られた延伸糸(実)は単糸強度5.3g/d、伸度33
%、沸水収縮率(以下、沸収)14%の糸物性を有してい
た。また、延伸糸(実)は単糸強度5.2g/d、伸度31
%、沸収14%、延伸糸(実)は単糸強度5.2g/d、伸度
34%、沸収16%であった。
このようにして得られたポリエステル延伸糸を150D双
糸にし、それぞれ24ゲージの靴下編地を編成した。
次いで常法により、精錬、セット、アルカリ減量処
理、染色を行なった。
なお、アルカリ減量速度は、処理時間が20分〜100分
の間の減量から求めた。結果を表1に示す。
(比較例1〜3) 平均分子量1000のポリエチレングリコールの共重合率
を変えた以外、実施例1と全く同様にして重合、製糸を
行なった。
比較例1は、平均分子量1000のポリエチレングリコー
ルの共重合率を,4.0重量%とした場合(比)、比較例
2は、平均分子量1000のポリエチレングリコールの共重
合率を12重量%とした場合(比)であり、比較例3
は、ポリエステルホモポリマーを用いた場合(比)で
ある。
延伸糸の単糸強度は、順に、5.0g/d(比)、4.3g/d
(比),5,3g/d(比)であった。
このようにして得られたポリエステル延伸糸を150D双
糸にし、それぞれ24ゲージで靴下編地を編成し、実施例
1と同様の評価を行なった。
結果を表1に合わせて示す。
表1から、実施例1で得た試料(実,実,実)
は糸単糸強度,耐アルカリ性,発色性に優れた常圧可染
性であり、植物繊維混用として極めて良好な特性を有し
ていた。
一方、比較例で得た試料のうち、比,比は常圧可
染性を示さず、発色性が劣っていた。比はアルカリ減
量速度が速く、また、アルカリ減量後の延伸糸の単糸強
度が低いという問題があった。
(実施例2,比較例4) 平均分子量1000のポリエチレングリコールを7.5重量
%共重合した以外は実施例1と同様に重合、紡糸、延伸
し、150デニール,48フイラメントの延伸糸を得た。
次いで、旋回式熱処理により嵩高加工糸を得た。加工
条件は、熱板温度215℃、加工撚数2400回/m,フィード率
0.1%とした。加工糸の単糸強度は4.3g/d、伸度29.0
%、沸収5.9%、アルカリ減量速度0.65wt%/分であっ
た。L98は12.4%,L130は12.3%,L98−L130は0.1%であ
った。
なお、比較例4としてポリエステルホモポリマーを用
い、上記同様に嵩高加工を施した。加工糸の単糸強度は
4.5g/d、伸度28.2%、沸収5.2%、アルカリ減量速度0.1
4wt%/分であった。L98は32.4%,L130は12.7%,L98−L
130は19.7%であった。
次いで、該加工糸を綿80番双糸と交編して、表面ポリ
エステル繊維,裏面植物繊維の両面リバーシブル交編編
物を編成した。ポリエステル繊維混用率は48.0重量%、
編成条件は20ゲージ、釜径30inchとした。
得られた生成は幅174cm、目付329g/m、比較例4の生
成は幅176cm、目付327g/mであった。
次いで、常法により糊抜精錬、セットし、マーセル化
加工を行なった。マーセル化加工条件は、NaOH(固形,
純分90%)25wt%水溶液、緊張率11%、室温処理をし
た。中和、水洗、乾燥の後、NaOH(固形,純分90%)3.
0wt%水溶液中で98℃,20分浸漬し、アルカリ減量加工を
行なった。比較例4の場合には浸漬時間を96分間とし
た。
アルカリ減量加工の後、水洗、乾燥した。
なお、マーセル化加工でのポリエステル減量率は2.2w
t%、アルカリ減量加工でのポリエステル減量率は8.9wt
%であった。比較例4の場合、マーセル化加工でのポリ
エステル減量率は0.5wt%、アルカリ減量加工でのポリ
エステル減量率は10.5wt%であった。
これから、耐アルカリ性は実施例2、比較例4のいず
れの編地も問題のないレベルであったが、アルカリ減量
速度は実施例2の方が大であり、加工効率に優れてい
た。
次いで、次の条件で分散染料と反応性染料で一浴染色
した。
なお、比較例4の場合には、一浴染色のほかに、従来
の二浴染色を行なった。
一浴染色条件は次のとおり行なった。
<染 料> 色調:ロイヤルブルー 分散染料: Dianix Blue BG−FS(200%)(三菱化成(株)
製) 0.5%対ポリエステル重量 Resoline Red FB(バイエル社製) 0.048%対ポリエステル重量 反応性染料: Diamira Blue R−KN(三菱化成(株)製) 1,2%対綿重量 Diamira Blue B(三菱化成(株)製) 0.6%対綿重量 <染色条件> 染色浴pH:10(ソーダ灰で調整) 染色温度:98℃ 染色時間:50分,(昇温30分,降温20分) <湯洗・水洗> <ソーピング> リポトール RK−5(日華化学(株)製) 2g/l 60℃,30分 <固 着> センカフィックス180(日本染化(株)製) 2%owf 60℃30分 <湯洗・水洗> 二浴染色は比較例4の場合のみ適用し、その条件は次
のとおりであった。第1浴において分散染料でポリエス
テル繊維を、第2浴において反応性染料で綿を染色し
た。
分散染料、反応性染料、染色濃度、ソーピング、固着
条件等は上記一浴染色と同様にした。
<第1浴染色条件> 染色浴pH:6(ソーダ灰で調整) 染色温度:130℃ 染色時間:60分,(昇温50分,降温30分) <湯洗・水洗> <ソーピング> <脱液> <第2浴染色条件> 染色浴pH:10(ソーダ灰で調整) 染色温度:98℃ 染色時間:50分,(昇温30分,降温20分) <湯洗・水洗> <ソーピング> <湯洗・水洗> このようにして仕上げ巾147cm,目付299g/m2の染色編
地(実施例)および仕上げ巾148cm,目付298g/m2の染色
編地(実施例)を得た。これら染色編地の評価結果を表
2に示す。
実施例で得た染色編地(実)は、発色性、同色性、
染色堅牢度に優れ、ソフトで腰のある絹様風合いを有す
るものであった。また染色時間が短かく、染色効率の面
でも優れていた。
これに対し、比較例で得た染色編地は、染色時に染料
分解が起こったため発色性、同色性に劣る(比)、第
1浴の染色温度が高いため風合いが硬く、また、二浴染
色のため染色効率も劣るなどの問題があった。(比
)。
(実施例3) 平均分子量1000のポリエチレングリコールを8.0重量
%共重合した以外は実施例1と同様に重合し、紡糸温度
290℃、紡糸速度3000m/minで紡糸し、125デニール,24フ
ィラメントの半延伸糸(高配向未延伸糸)とし、次い
で、旋回式糸加工で延伸と同時に熱板温度210℃で仮ヨ
リして75デニール,24フィラメントの植物繊維混用ポリ
エステル嵩高加工糸を得た。
上記半延伸糸の単糸強度は2.4g/d、伸度220%、加工
糸の単糸強度は4.0g/d、伸度29%、沸収6.7%、アルカ
リ減量速度0.72wt%/分であった。
L98は14.6%,L130は14.4%,L98−L130は0.2%であっ
た。
次いで上記植物繊維混用ポリエステル加工糸をタテ糸
に、80番単糸の麻糸をヨコ糸に用い、平織物を製織し
た。生機幅165cm,タテ糸密度171本/inch,ヨコ糸密度91
本/inch,ポリエステル混用率68.1%であった。
上記織物を常法により精錬、漂白、マーセル化加工を
行なった。マーセル化加工条件はNaOH(30ボーメ度)75
%水溶液中に21℃,緊張率5%で行なった。中和,水
洗,乾燥後のポリエステルのアルカリ減量率は1.2wt%
であり、加工糸の単糸強度は3.9g/dであった。
次いでキャリヤーを用いることなく分散染料と反応性
染料で常圧下、一浴染色を行なった。色調は濃紺と赤の
2色であり、次の条件で染色した。
<色調が濃紺の場合の条件> 分散染料:Dianix Navy Blue BG−SE(200%) (三菱化成(株)製) 1.2%対ポリエステル重量 Resoline Red FB (バイエル社製)0.2%対ポリエステル重量 Miketon.P.Yellow F3G (三井東圧(株)製) 0.07対ポリエステル重量 反応性染料 Cibacron Navy F−G (チバ・ガイギ−社製) 2.0%対ポリエステル重量 Cibacron Redy F−B (チバ・ガイギ−社製) 0.5%対ポリエステル重量 染色条件:染色浴pH9.5(ソーダ灰で調整) 染色温度98℃ 染色時間60分 (昇温35分,降温20分) <色調が赤の場合の条件> 分散染料:Kayacelon Red E−BF (日本化薬(株)製) 1.1%対ポリエステル重量 Miketon.P.Yellow 3G−SL (三井東圧(株)製) 0.6%対ポリエステル重量 反応性染料:Kayacelon React CN−GL (日本化薬(株)製)2.0%対麻重量 染色条件:染色浴 無水芒硝 80g/l Kayaku Buffer P7 (日本化薬(株)製) 1g/l サンソルト RE−3 (日華化学工業(株)製) 0.5g/l 染色温度98℃ 染色時間50分 (昇温30分,降温20分) なお、染色後の湯水洗,ソーピング,固着については
実施例2の場合と同様に行なった。
次いで常法に従って仕上げた。仕上幅156cm,タテ糸密
度195本/inch,ヨコ糸密度97本/inchであった。
染色製品の評価結果を表3に示す。表中、色調が濃紺
の染色製品を実、色調が赤の染色製品を実で示す。
表3から、本発明のポリエステル繊維と麻の交織織物
染色製品は、耐アルカリ性を有し、常圧でキャリヤーを
用いることなく染色でき、発色性は極めて優れ、麻との
同色性も優れたものであった。染色堅牢度も問題がな
く、ソフトで張り腰があり、麻の風合を異かした特徴の
あるポリエステル交織織物染色製品が得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、同色性に優れ、しかも、優れた風合
と機能性を兼備えた植物繊維混用ポリエステル繊維加工
糸と植物繊維との混合布帛染色製品およびその製造方法
を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維のア
ルカリ減量速度を示し、第2図は、アルカリ減量処理後
の原糸の単糸強度を示す。 速度す。 第3図は、本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維の染
色温度と黒色明度(L値,%)の関係を示す。A〜Dの
繊維はいずれも単糸繊度3デニールのマルチフィラメン
トである。 図中、 A:本発明の植物繊維混用ポリエステル繊維 (分子量1000のポリエチレングリコールを7.5重量%共
重合したもの) B:比較用ポリエステル (ポリエステルホモポリマー) C:比較用ポリエステル (5−ナトリウムスルホイソフタル酸を8.0重量%共重
合したもの) D:比較用ポリエステル (分子量1000のポリエチレングリコールを12重量%共重
合したもの)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 1/651 D06P 3/52 - 3/54 D06P 3/82 - 3/872

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量500〜4000のポリエチレングリ
    コールを6.0〜10重量%共重合し、かつ、ヒンダードフ
    ェノール系化合物からなる抗酸化剤を含有する常圧可染
    性ポリエステル繊維であり、かつ、該ポリエステル繊維
    の単糸強度が3.0〜6.0g/dで、アルカリ減量速度が0.3〜
    1.5重量%/分であり、98℃染色時の黒色明度L98が17%
    以下、98℃染色時の黒色明度L98と130℃染色時の黒色明
    度L130の差が1.0%以下であることを特徴とする植物繊
    維混用ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】ポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色
    製品において、該ポリエステル繊維が、平均分子量500
    〜4000のポリエチレングリコールをポリマー重量に対
    し、6.0〜10重量%共重合してなり、かつ、ヒンダード
    フェノール系化合物からなる抗酸化剤を含有する黒色染
    色ポリエステル繊維であり、かつ、該ポリエステル繊維
    の単糸強度が3.0〜6.0g/dであり、該黒色染色の黒色明
    度L98が17%以下であることを特徴とするポリエステル
    繊維/植物繊維混合布帛染色製品。
  3. 【請求項3】ポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色
    製品の製造方法において、ポリエステル繊維として、平
    均分子量500〜4000のポリエチレングリコールをポリマ
    ー重量に対し、6.0〜10重量%共重合してなり、かつ、
    ヒンダードフェノール系化合物からなる抗酸化剤を含有
    する常圧可染性ポリエステル繊維を用いてなるポリエス
    テル繊維/植物繊維混合布帛を、アルカリ減量速度が0.
    3〜1.5重量%/分の条件下でマーセル化加工および/ま
    たはアルカリ減量加工した後、98℃以下の温度でキャリ
    ヤーを用いることなく分散染料および反応性染料により
    一浴で、かつ、黒色明度L98が17%以下になるように黒
    色に浸染することを特徴とするポリエステル繊維/植物
    繊維混合布帛染色製品の製造方法。
  4. 【請求項4】該浸染が、98℃染色時の黒色明度L98と130
    ℃染色時の黒色明度L130の差が1.0%以下となる条件の
    黒色染色である請求項3記載のポリエステル繊維/植物
    繊維混合布帛染色製品の製造方法。
  5. 【請求項5】該マーセル化加工および/またはアルカリ
    減量加工が、該ポリエステル繊維の単糸強度が3.0〜6.0
    g/dの範囲内となる条件である請求項3または4記載の
    ポリエステル繊維/植物繊維混合布帛染色製品の製造方
    法。
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