JP2005239882A - ポリアミド樹脂ペレットの製造法 - Google Patents

ポリアミド樹脂ペレットの製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005239882A
JP2005239882A JP2004051647A JP2004051647A JP2005239882A JP 2005239882 A JP2005239882 A JP 2005239882A JP 2004051647 A JP2004051647 A JP 2004051647A JP 2004051647 A JP2004051647 A JP 2004051647A JP 2005239882 A JP2005239882 A JP 2005239882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additive
polyamide resin
melting point
polyamide
pellet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004051647A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Aramaki
政昭 荒巻
Ikutoshi Nakajima
幾敏 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2004051647A priority Critical patent/JP2005239882A/ja
Publication of JP2005239882A publication Critical patent/JP2005239882A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

【課題】高速或いは高密度ニューマーなどを用いた移送あるいは射出成形などの各種成形において添加剤の脱落などが少なく、かつ各種成形での可塑化性やそのばらつきが少ないという成形性に優れる添加剤をその表面に含有するポリアミド樹脂ペレットの製造方法の提供。
【解決手段】回転混合盤を介した連続攪拌装置を用いて、融点あるいは軟化点が20℃未満である展着剤を塗布した後、融点あるいは軟化点が50℃を超えかつ平均粒子径が1〜100μmの添加剤を、20〜50℃の温度条件下でポリアミドペレット表面にコーティングすることを特徴とするポリアミド樹脂ペレットの製造方法。
【選択図】選択図なし。

Description

本発明は、ポリアミド樹脂ペレット表面に添加剤を付着させ、添加剤を含有するポリアミド樹脂ペレットを製造する方法に関する。
ポリアミド樹脂材料からなる製品は、従来から射出成形などにより成形されている。この場合、ペレットは射出成形機の高温のシリンダー内に搬送(以下可塑化と称する場合がある)され、その後溶融した樹脂は各種製品の形状に加工された金型に射出、冷却、離型させることにより製品化される。近年、環境的及び経済的観点から、成形時間の短縮が求められている。
具体的には、例えば、シリンダーの温度をより高温に設定しかつ金型の温度をより低温にして成形を行う。あるいはホットランナーを用いた成形、製品のリサイクルを行ったりする。また部品統合の観点から製品形状の大型化、薄肉化、複雑化してきている。ところが、前記の如く成形条件を変え成形時間の短縮を行ったとしても、可塑化しなかったり可塑化が不安定になったりして予想に反して成形時間が逆に長くなる。
ホットランナー法、製品のリサイクルでは、ポリアミド樹脂の熱劣化が起こりやすいため、得られた製品の性能が低下する問題、熱分解成分の発生により製品外観に不具合を発生させる問題を生じやすい。また大型化、薄肉化あるいは複雑化した製品金型の末端まで溶融樹脂が流動しないという問題(すなわち流動性が不足の問題)、金型から製品が離型しない問題を発生させる。
これらの問題を解決する方法として、従来からヒンダードフェノール化合物、有機ホスファイト化合物などに代表される有機系熱安定剤や高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルなどの滑剤を熱可塑性樹脂ペレットに含有させる技術が用いられている。特に前記の如く成形時の可塑化、離型、熱安定性を向上させるために、ポリアミド樹脂ペレット表面に有機系熱安定剤や滑剤を付着させる方法が用いられていることは当業界では周知の事実である。
例えば、タンブラーなどを用いて、熱可塑性樹脂ペレットとミネラルオイルと添加剤などを混合し、ペレット表面に滑剤を付着させる方法がある。しかしこの方法では、添加剤をペレット表面に均一に付着させることが難しくまた添加剤が脱落しやすく、可塑化、離型、熱安定性などの性能が低下したり、脱落した添加剤が成形機ホッパーに付着するコンタミや粉塵による作業環境の悪化の問題を引き起こす。
これらの問題を解決する方法として、添加剤の一部あるいは全部を溶融させ、溶融状態でペレット表面に付着させた後、添加剤を固化しペレット表面にフィルム状に均一に添加剤を付着させる方法が用いられている。この方法を行う装置は、例えばヘンシェルミキサーに代表される縦型チャンバーが従来より知られているが、内部に水平方向の撹拌装置を具備する装置が用いられる。しかしながらこの方法では、装置上連続的に付着させることが困難でありバッチ法で行わなければならないという経済的問題が発生する。また撹拌翼の剪断が強すぎてペレットが一部粉体化するという問題が発生する。
また、流動床型の装置が開示されている例もある(例えば特許文献1参照)。しかしながらこの装置では、ペレットを流動させるため強力な送風を必要とするため、送風装置が大がかりなるという経済的な問題がある。また、強力な送風により溶融した添加剤がペレットにフィルム状に付着する前に固化しやすいため、特に融点、軟化点が高い添加剤を付着できない等の問題が発生する。
さらに、オイル成分等の展着剤を用いずに、熱可塑性樹脂ペレットとステアリン酸アルミニウムを主成分とする潤滑剤とを連続ミキサーでブレンドした後、稠密相搬送システム等を用いて相互衝突と剪断力を発生させ、潤滑剤の融点より低い温度で、ペレット表面に潤滑剤のフィルムを形成させる方法が開示されている例もある(例えば特許文献2参照)。しかしながらこの方法では、付着が不十分であったり、融点、軟化点が高い添加剤を付着できない等の問題が発生する。
特開平8−239482号公報 特表平8−500549号公報
本発明は、ポリアミド樹脂ペレット表面に均一にフィルム状に添加剤をコーティングすることにより、高速或いは高密度ニューマーなどを用いた移送あるいは射出成形などの各種成形において添加剤の脱落などが少なく、かつ各種成形での可塑化性やそのばらつきが少ないという成形性に優れた添加剤を含有するポリアミド樹脂ペレットの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記本発明課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の攪拌装置を用いて、20〜50℃の温度条件下で、該温度条件下で実質的に液体である展着剤を塗布した後、該温度で実質的に粉体でありかつ特定の粒子径を有する添加剤をポリアミドペレット表面にコーティングする製造方法を用いることで上記課題を解決できることを見いだした。すなわち本発明は、
1.回転混合盤を介した連続攪拌装置を用いて、融点あるいは軟化点が20℃未満である展着剤を塗布した後、融点あるいは軟化点が50℃を超えかつ平均粒子径が1〜100μmの添加剤を、20〜50℃の温度条件下でポリアミドペレット表面にコーティングすることを特徴とするポリアミド樹脂ペレットの製造方法、
2.展着剤/添加剤との量比が重量比にして、1/1〜1/50であることを特徴とする上記1に記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法、
3.製造方法が連続式であることを特徴とする上記1あるいは2のいずれかに記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法、
4.添加剤が、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、有機ホスファイト化合物、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミドおよび高級脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記1あるいは2のいずれかに記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法、
である。
本発明の製造方法により、高速或いは高密度ニューマーなどを用いた移送あるいは射出成形などの各種成形において添加剤の脱落などが少なく、かつ各種成形での可塑化性やそのばらつきが少ないという成形性に優れた添加剤を含有するポリアミド樹脂ペレットを効率的に得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリアミドは、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重合体であれば特に限定されないが、本発明の課題を達成するための好ましいポリアミドは、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6I、ポリアミド6T及びこれらのうち少なくとも2種類の異なるポリアミド成分を含むポリアミド共重合体あるいはこれらの混合物などである。
本発明のポリアミドの分子量は、本発明の課題を達成するという観点から、ASTMD789に準じて求まる相対粘度(RV)にして、好ましくは20〜500、より好ましくは25〜350、更に好ましくは30〜300である。分子量(RV)は、溶媒として90%ギ酸を用いて、3gサンプル/30mlギ酸の濃度で、25℃の温度条件下で行う。
本発明の添加剤は、ポリアミド樹脂に慣用的に用いられているヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、有機ホスファイト化合物等の有機系熱安定剤、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等の滑剤のうち、融点あるいは軟化点が50℃を超えるものである。好ましくは60〜200℃、より好ましくは70〜180℃のものである。好ましい添加剤は具体的には、ヒンダードフェノール化合物はオクタデシル−3−(3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)を挙げることができる。ヒンダードアミン化合物は、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]を挙げることができる。有機ホスファイト化合物はトリス(2,4−ジ−t―ブチルフェニル)フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4‘−ビフェニレンフォスフォナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトを挙げることができる。
高級脂肪酸金属塩はステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸アルミニウム、ジステアリン酸アルミニウム、トリステアリン酸アルミニウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸ナトリウムを挙げることができる。高級脂肪酸アミドとしては、エチレンビスステアリルアミド、エルカ酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−パルミチルエルカ酸アミド、N−ステアリルステアリルアミドを挙げることができる。高級脂肪酸エステルはステアリルステアレートを挙げることができる。これら添加剤は1種で用いても良いし2種以上を混合して用いても良い。これら添加剤の融点及び軟化点は、JIS−K7121に準じて示差走査熱量(DSC)の測定で求めることができる。融点あるいは軟化点が50℃以下の場合は、製造時にスケーリングの問題が発生しやすく、また得られるポリアミド樹脂ペレットの可塑化、離型性等の物性が低下しやすい。
該添加剤は本発明の製造方法では粉体で添加するが、その平均粒子径は添加時のブロッキング等の問題から1μm以上、ペレット表面の付着状態の均一性の観点から100μm以下である。好ましくは2〜75μmである。平均粒子径の測定は、周知の粒度分布測定器を用いて測定することができる。
本発明の展着剤は、融点あるいは軟化点が20℃未満である。より具体的には、ポリアミド樹脂に慣用的に用いられる展着剤であるアルコール類、カルボン酸エステル類、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、炭酸エステル類、エーテル類、酸類、アミド類、炭化水素類、ポリシロキサン類、エポキシ化合物類のうち、融点あるいは軟化点が20℃未満である化合物を挙げることができる。好ましい展着剤は具体的には、アルコール類のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールや、カルボン酸エステル類のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、炭化水素類のパラフィン系ミネラルオイルを挙げることができる。これら展着剤は1種で用いても良いし2種以上を混合して用いても良い。
本発明において、展着剤と添加剤とを併用して用いる場合、展着剤/添加剤の量比は重量比にして、好ましくは製造時にスケーリングの問題から1/1以下、均一にコーティングの観点から1/50以上であり、より好ましくは1/3〜1/30である。
本発明の製造方法は、回転混合盤を介した連続攪拌装置を用いて、前記添加剤を、20〜50℃の温度条件下でポリアミドペレット表面にコーティングする方法である。好ましくは前記展着剤を塗布した後、更に添加剤を、20〜50℃の温度条件下でポリアミドペレット表面にコーティングする方法である。
本発明においては、ポリアミド樹脂ペレット表面の添加剤コーティングは、20〜50℃の温度、好ましくは25〜50℃の温度で実施する。該温度は攪拌機内の雰囲気温度を意味している。この温度範囲で実施することにより、ポリアミド樹脂ペレットの熱劣化による色調の悪化や機械物性の低下を抑制することができる。
本発明の回転混合盤を介した連続攪拌装置は、株)粉研パウテックス製のフロージェットミキサーを例示することができる。該装置は展着剤を添加する装置及び添加剤の添加設備を備える。装置内に窒素等の不活性ガスを流通させることもできる。より具体的には、回転混合盤を介した連続攪拌装置の搬入口から装置内に搬入されたポリアミド樹脂ペレットに、まず展着剤を連続して添加し更に添加剤を連続して添加し、回転混合盤の煎断を用いて均一にペレット表面に添加剤をコーティングする。なお、本発明者らの検討によれば、展着剤を先に添加することにより、添加剤がより均一にコーティングできる傾向にあると同時に、攪拌により発生する静電気を低減できる傾向であることがわかっている。静電気は、煎断によるペレット同士の衝突、回転混合盤や装置内壁とペレットとの衝突により発生するが、該静電気により、コーティングが不均一になったり、得られるポリアミド樹脂ペレットを用いて成形する場合など成形機のホッパーにペレットが付着する等の不具合を生じやすい。
本発明の方法で得られたポリアミド樹脂ペレットは、本発明の回転混合盤を介した連続攪拌装置と連結された移送システム、例えばニューマーを用いて移送することもできる。該ニューマーは、例えば、“Pneumatic Conveying of Solids, R.D.Marcus, L.S.Leung, G.E.Klinzing, & F.Pizk, pages 8-24,Chapman and Hall”に記載されている質量流量比が15より小さい高速でも、質量流量比が15を超える高密度ニューマーであってもかまわない。本発明者らの検討によれば、本発明のポリアミド樹脂ペレット表面には、添加剤が強固にかつ均一にフィルム状に付着するという特徴を持っているため、ニューマーで移送した前後でその付着状態はほとんど変わらないし、また移送時のニューマーラインへの添加剤の剥離、脱落も非常に少ない。
本発明の方法で得られたポリアミド樹脂ペレットの表面には、添加剤が強固にかつ均一にフィルム状に付着するという特徴を持つ。該「強固にかつ均一にフィルム状」という形態は、本質的にペレット表面にワニスを均一に塗布した状態の如き形態を有する。この形態は、例えばブレンダー等を用いてポリアミド樹脂ペレットとミネラルオイルと添加剤などを混合しペレット表面に滑剤を付着させる方法(ブレンド法)とは、得られるペレット表面と全く異なる。
この形態の差異は、ペレット表面を光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡(SEM)等の観察により確認できる。具体的なペレット表面の形態の差異を述べると、本発明の製造方法により得られたペレット表面は、前述の如く添加剤の境界が識別できないほど均一、連続的に塗布されているのに対し、前記従来のブレンド方法は添加剤が粒状、不均一、不連続に付着しているという大きな差異である。従って、本発明のペレットには、強固にかつ均一にフィルム状に添加剤が付着しているため、ニューマーなどを用いた移送あるいは射出成形などの各種成形において添加剤の脱落などが少なく、かつ各種成形での可塑化性やそのばらつきが少ないという成形性に優れた特徴を有する。
本発明の製造方法により得られたポリアミド樹脂ペレットは、公知の成形方法、例えばプレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、溶融紡糸など、一般に知られているプラスチック成形方法を用いても、良好に成形加工ができる。中でも、射出成形性に優れる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において記載した物性評価は、以下のように行った。
(1)添加剤の平均粒子径(μm)
島津製作所社製SALD−7000を用いて測定した。装置に具備されている超音波処理は1分間実施した。各添加剤に適切な屈折率で測定し数平均粒子径を求めた。
(2)可塑化性能
射出成形機(日精樹脂工業(株)製FN−3000)を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、射出圧力40MPa、射出速度30%に設定し、射出7秒、冷却20秒の射出成形条件で成形を行い、50ショットの可塑化時間の平均値を求めた。
[実施例1]
回転混合盤を介した連続攪拌装置として、フォロージェットミキサー((株)粉研パウテックス)を用いた。該装置中にポリアミドペレット(旭化成(株)製レオナ1300)を連続的に約1トン/hrで搬入した。展着剤としてポリエチレングリコールをポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.03重量部添加した。その後、添加剤として平均粒子径が13μmのジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)をポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加した。展着剤/添加剤の重量比は1/5となる。なお、ジステアリン酸アルミニウムの平均粒子径の測定は、溶剤として水を使い、屈折率2.0で測定した。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはダストはほとんど観測されなかった。また、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出ることなく、ほぼ均一にフィルム状に付着した形態で有ることが観測された。成形時ホッパーへの付着はほとんどなかった。平均可塑化時間3.1秒でありそのばらつきを少なかった。
[実施例2]
添加剤として平均粒子径が15μmのN−ステアリルエルカ酸アミド(融点約70℃)/ジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)の重量比1/5の混合物をポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加する以外は、実施例1と同様に実施した。展着剤/添加剤の重量比は1/5となる。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはダストはほとんど観測されなかった。また、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出ることなく、ほぼ均一にフィルム状に付着した形態で有ることが観測された。成形時ホッパーへの付着はほとんどなかった。平均可塑化時間3.0秒でありそのばらつきを少なかった。
[実施例3]
ポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して、展着剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを0.01重量部、添加剤として平均粒子径が15μmのN−ステアリルエルカ酸アミド(融点約70℃)/ジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)の重量比3/7の混合物を0.15重量部添加する以外は、実施例1と同様に実施した。展着剤/添加剤の重量比は1/15となる。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはダストはほとんど観測されなかった。また、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出ることなく、ほぼ均一にフィルム状に付着した形態で有ることが観測された。成形時ホッパーへの付着はほとんどなかった。平均可塑化時間3.0秒でありそのばらつきを少なかった。
[実施例4]
ポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して、展着剤としてポリエチレングリコールを0.005重量部、添加剤として平均粒子径が17μmのN−ステアリルエルカ酸アミド(融点約70℃)を0.15重量部添加する以外は、実施例1と同様に実施した。展着剤/添加剤の重量比は1/30となる。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはダストはほとんど観測されなかった。また、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出ることなく、ほぼ均一にフィルム状に付着した形態で有ることが観測された。成形時ホッパーへの付着はほとんどなかった。平均可塑化時間2.9秒でありそのばらつきを少なかった。
[実施例5]
実施例1〜4で得られたポリアミド樹脂ペレットを、回転混合盤を介した連続攪拌装置と連結したニューマーで質量流量比約10と約20の条件で移送した。移送前後のペレットの表面状態を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、ほとんど変化がなかった。
[比較例1]
展着剤のポリエチレングリコールを添加せず、添加剤の平均粒子径13μmのジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)のみをポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加した。展着剤/添加剤の重量比は0/15となる。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはダストが多く観測された。また、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出しており、均一なフィルム状に付着した形態ではないことが観測された。成形時ホッパーへの付着が多かった。平均可塑化時間3.5秒でありそのばらつきが大きかった。
[比較例2]
添加剤の平均粒子径0.1μmのジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)をポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加する以外は実施例1と同様に実施した。装置内の雰囲気温度は約25℃であった。添加剤の添加装備でのジステアリン酸アルミニウムのブロッキングが起こり、連続運転を実施することができなかった。
[比較例3]
バッチ式タンブラーにポリアミドペレット(旭化成(株)製レオナ1300)を投入した。展着剤はポリエチレングリコールをポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.03重量部添加し攪拌した。その後、添加剤は平均粒子径が13μmのジステアリン酸アルミニウム(融点約140℃)をポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加し攪拌した。展着剤/添加剤の重量比は1/5となる。タンブラー内の温度は約25℃であった。得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が浮き出しており、均一なフィルム状に付着した形態ではないことが観測された。成形時ホッパーへの付着が多かった。平均可塑化時間3.5秒でありそのばらつきが大きかった。
[比較例4]
回転混合盤を介した連続攪拌装置として、ジャケット付フォロージェットミキサー((株)粉研パウテックス)を用いた。ジャケットにはスチームを流通させ、ジャケット温度を90℃に保った。該装置中にポリアミドペレット(旭化成(株)製レオナ1300)を連続的約1トン/hrで搬入した。展着剤は用いず、添加剤として平均粒子径が17μmのN−ステアリルエルカ酸(融点約70℃)のみをポリアミド樹脂ペレット100重量部に対して0.15重量部添加した。装置内の雰囲気温度は約80℃であった。約1時間連続運転後、装置内部にはスケールが多く観測され、排出するペレットに混じって添加剤のスケールの塊の一部の混入が見られた。得られたペレット表面を走査型電子顕微鏡写真で観測したところ、固体粉末が一部浮き出していた。成形時ホッパーへの付着は少なかったが、添加剤の塊がペレットに混じっていた。平均可塑化時間3.3秒でありそのばらつきはやや大きかった。
本発明の方法は、高速或いは高密度ニューマーなどを用いた移送あるいは射出成形などの各種成形において添加剤の脱落などが少なく、かつ各種成形での可塑化性やそのばらつきが少ないという成形性に優れる添加剤をその表面に含有するポリアミド樹脂ペレットを製造する方法に利用できる。

Claims (4)

  1. 回転混合盤を介した連続攪拌装置を用いて、融点あるいは軟化点が20℃未満である展着剤を塗布した後、融点あるいは軟化点が50℃を超えかつ平均粒子径が1〜100μmの添加剤を、20〜50℃の温度条件下でポリアミドペレット表面にコーティングすることを特徴とするポリアミド樹脂ペレットの製造方法。
  2. 展着剤/添加剤との量比が重量比にして、1/1〜1/50であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法。
  3. 製造方法が連続式であることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれかに記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法。
  4. 添加剤が、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、有機ホスファイト化合物、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミドおよび高級脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれかに記載のポリアミド樹脂ペレットの製造方法。
JP2004051647A 2004-02-26 2004-02-26 ポリアミド樹脂ペレットの製造法 Pending JP2005239882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004051647A JP2005239882A (ja) 2004-02-26 2004-02-26 ポリアミド樹脂ペレットの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004051647A JP2005239882A (ja) 2004-02-26 2004-02-26 ポリアミド樹脂ペレットの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005239882A true JP2005239882A (ja) 2005-09-08

Family

ID=35021949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004051647A Pending JP2005239882A (ja) 2004-02-26 2004-02-26 ポリアミド樹脂ペレットの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005239882A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017101191A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 旭化成株式会社 粉体物の混合方法および樹脂組成物の製造方法
US11525035B2 (en) 2017-04-27 2022-12-13 Advansix Resins & Chemicals Llc Method and composition for improved agglomeration resistance of polyamide polymers

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342259A (ja) * 2000-03-27 2001-12-11 Mitsui Chemicals Inc 非粘着性に優れる樹脂ペレットの製造方法
JP2003320528A (ja) * 2002-04-30 2003-11-11 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性樹脂ペレット

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342259A (ja) * 2000-03-27 2001-12-11 Mitsui Chemicals Inc 非粘着性に優れる樹脂ペレットの製造方法
JP2003320528A (ja) * 2002-04-30 2003-11-11 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性樹脂ペレット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017101191A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 旭化成株式会社 粉体物の混合方法および樹脂組成物の製造方法
US11525035B2 (en) 2017-04-27 2022-12-13 Advansix Resins & Chemicals Llc Method and composition for improved agglomeration resistance of polyamide polymers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4518384B2 (ja) 選択的レーザー焼結のための焼結粉末、その製法、成形体の製法、およびこの種の成形体
US20180105672A1 (en) Mould-release agent combinations
TWI405768B (zh) 亞磷酸酯組成物及其製法
JP2004091778A (ja) ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法
CN104046019A (zh) 一种用于加工安全鞋头高强度聚酰胺树脂合金材料
JP4624688B2 (ja) 有機熱安定剤マスターバッチを含有するポリアミド66樹脂混合ペレット
JP4357930B2 (ja) 添加剤を含有する熱可塑性樹脂ペレットの製造方法
EP2565234B1 (en) Resin comprising a wax and method for producing same
JP4573539B2 (ja) ポリアミド樹脂ペレット製造方法
JP2005239882A (ja) ポリアミド樹脂ペレットの製造法
JP2005239881A (ja) ポリアミド樹脂ペレットの製造方法
CN106279674A (zh) 聚酰胺组合物及其制备方法
JP4390529B2 (ja) 添加剤含有熱可塑性樹脂ペレットの製造方法
JP4424967B2 (ja) 添加剤を含む熱可塑性樹脂ペレットの製造法
JP5100992B2 (ja) ポリアミド樹脂用成形性改良マスターチップの製造方法
JP4446731B2 (ja) ポリアミド66樹脂ペレットの製造方法
KR101812367B1 (ko) 이형성 및 계량성이 우수한 전방향족 액정 폴리에스테르 수지 컴파운드 및 그 제조방법
JP2004168055A5 (ja)
JP2004168056A5 (ja)
JP2005187553A (ja) ポリアミド66樹脂ペレット及びその製造方法
JPS6390560A (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP4412988B2 (ja) シリカ粒子を含有する色調の改良された樹脂ペレット
JP4368619B2 (ja) シリカ粒子を含有する樹脂ペレットの製造方法
JP6867593B2 (ja) 流動性の改良された粒状のポリオレフィン系樹脂用結晶核剤
JP2012525463A (ja) 離型性が向上した全芳香族液晶ポリエステル樹脂コンパウンド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100824