JP2005239528A - 炭酸固化体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い強度と寸法精度を有する炭酸固化体を短期間で安定して製造する。
【解決手段】 炭酸化処理により得られた炭酸固化体に炭酸ガス存在下(大気中も含む)で養生を施すとともに、この養生を炭酸固化体に特定の陰イオンを含んだ水を含浸させた状態で行う。これにより炭酸固化体に膨張を生じさせることなく、その強度を短期間で増大させることができる。好ましくは、炭酸化処理を効率的に行うために、炭酸化処理の途中で、一旦原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか若しくは炭酸ガスの供給を休止することにより、表面付着水への炭酸ガスの溶解を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CaO含有廃材(例えば、コンクリート廃材)や鉄鋼製造プロセスで発生したスラグなどのような、粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガスと接触させ、炭酸化反応によって生成した炭酸カルシウムをバインダーとして固結させることにより炭酸固化体を製造する方法に関するものである。
鉄鋼製造プロセスで発生するスラグの利材化方法の一つとして、粉粒状のスラグをこれに含まれる未炭酸化Ca(CaO及び/又はCa(OH))を利用して炭酸固化させることにより、ブロック化された炭酸固化体を得る方法が知られている(例えば、特許文献1)。この方法では、例えば、水分を添加した粉粒状のスラグを型枠に充填し、このスラグ充填層に炭酸ガスを吹き込むことによってスラグに含まれる未炭酸化Caに炭酸化反応を生じさせ、この炭酸化反応で生成した炭酸カルシウムを主たるバインダーとしてスラグ充填層を固結させ、ブロック化された炭酸固化体を得るものである。
特開平11−71160号公報
このような炭酸固化体の製造技術は、スラグやその他のCaO含有廃材を原料として利用できるため、資源のリサイクル化という観点から非常に有用なものである。また、製造された炭酸固化体は旧来のコンクリート製品に代わる製品として、路面敷設用や建築用などの土木・建築材料、藻礁用や魚礁用などの水中沈設用材料をはじめとする様々な用途への利用が期待でき、特に藻礁用や魚礁用などの水中沈設用材料としては、海藻類の生育や水中生物の棲息に好ましい環境を提供するという面で、コンクリート製品に較べて優れた性能を有することが判っている。
しかし、上述のようにして製造される炭酸固化体は、炭酸化反応によって生成した炭酸カルシウムをバインダーとして原料粒子を固結させた多孔質体であるため、コンクリート製品などに較べて強度(圧縮強度)を出しにくい難点があり、このため搬送中や使用中に亀裂を生じるなどの問題を生じることがある。このような問題に対しては、製造工程において炭酸化処理に十分な時間をかけることにより、炭酸固化体の強度を或る程度高めることができるが、炭酸固化体を工業的に生産するためには、炭酸化処理する原料充填層を形成するための型枠を使い回しする必要があるため、炭酸化処理を長時間かけて行うことは生産性の著しい低下を招く。
このような問題を解決するため、本発明者らは先に、未炭酸化Ca含有原料にClイオンなどのような特定の陰イオンが含まれる水(例えば、海水)を添加して炭酸化処理を行う炭酸固化体の製造方法を提案した(特許文献2)。この方法によれば、原料粒子の表面付着水中に含まれる陰イオンの作用によって、原料粒子から表面付着水中へのCaイオンの溶出速度が増大し、炭酸カルシウムの生成速度が増大することになるため、必要な強度の炭酸固化体を短時間で製造することができる。
特開2003−137543号公報
しかし、その後の本発明者らによる検討の結果、特許文献2の方法は、確かに未炭酸化Ca含有原料の炭酸化処理を短時間で行うことができる利点があるものの、炭酸化処理中に原料の膨張が生じ、このため、(1)製品の寸法精度を許容範囲に収めることが難しくなる、(2)膨張により炭酸固化体に割れが入りやすい、(3)原料の膨張により型枠などの充填層形成用容器が破損する、という問題が生じることが判明した。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、高い強度と寸法精度を有する炭酸固化体を、短い期間で安定して製造することができる炭酸固化体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、炭酸化処理工程を含めた炭酸固化体の製造工程全般について、上記課題を解決できるような最適な条件を見出すべく検討を行い、その結果、炭酸化処理により得られた炭酸固化体について炭酸ガス存在下(大気中も含む)で養生を施すとともに、この養生を炭酸固化体に特定の陰イオンを含んだ水を含浸させた状態で行うことにより、炭酸固化体に膨張を生じさせることなく、その強度を短期間の間に顕著に増大させ得ることを見出した。
さらに、炭酸化処理工程において炭酸固化体を効率的に得るためには、炭酸化処理の途中で、一旦、原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか若しくは炭酸ガスの供給を休止することにより、表面付着水への炭酸ガスの溶解を抑制し(中間処理工程)、この状態を所定時間続けた後に、原料に対する定常的な炭酸ガスの供給を再開する方法が非常に有効であることが判った。また、スラグの予成形体を炭酸ガス雰囲気内に置いて炭酸化処理を行う場合に、予成形体内部まで均一に炭酸化させることが難しいという問題を解決する方策について検討した結果、予成形体を気密な容器内に収納して容器内を減圧した後、容器内に炭酸ガスを供給する方法が有効であることが判った。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下のとおりである。
[1] 未炭酸化Ca含有原料を、水分を含んだ状態で炭酸ガスと接触させて炭酸化反応で固結させることにより炭酸固化体を得る工程と、該工程で得られた炭酸固化体にClイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を含有する水を含浸させた状態で養生を施す工程を有することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[2] 上記[1]の製造方法において、炭酸固化体を炭酸ガスが導入された空間内で養生することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[3] 上記[1]又は[2]の製造方法において、炭酸固化体に含浸させる水が、Clイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を合計で0.2mol/L以上含有することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかの製造方法において、炭酸固化体に含浸させる水が、海水、海水を含む水、海水を濃縮若しくは稀釈した水のいずれかであることを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかの製造方法において、未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させて炭酸固化体を得る工程が、
未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガスの供給を行って、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる初期炭酸化工程と、
該初期炭酸化工程に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を休止する中間処理工程と、
該中間処理工程に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を増加させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を再開し、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる後期炭酸化工程とを有することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[6] 上記[5]の製造方法において、中間処理工程では、未炭酸化Ca含有原料内部の雰囲気を空気と置換することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
[7] 上記[5]又は[6]の製造方法において、中間処理工程と後期炭酸化工程を2回以上繰り返して行うことを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
なお、本発明において使用する炭酸ガスとは、一般の排ガスのような「炭酸ガス含有ガス」を含む意味である。
本発明法によれば、炭酸化処理によって得られた炭酸固化体に特定の陰イオンを含有する水を含浸させた状態で養生を施すことにより、炭酸固化体の膨張を伴うことなく、炭酸固化体内部での炭酸カルシウムの生成を効果的に促進させることができ、このため高い強度をと寸法精度を有する炭酸固化体を短い期間で安定して製造することができる。
また、特に請求項6〜19に係る本発明法によれば、炭酸固化体を得る工程において炭酸化反応を効率的に進行させることができるため、より高い強度を有する炭酸固化体を製造することができる。
本発明は、未炭酸化Ca含有原料を、水分を含んだ状態で炭酸ガスと接触させて炭酸化反応で固結させることにより炭酸固化体を得る工程と、この工程で得られた炭酸固化体にClイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を含有する水を含浸させた状態で養生を施す工程を経て炭酸固化体を製造するものである。
本発明において、上記養生とは、未炭酸化Ca含有原料を型枠などにより所定の形状の充填層として保持した状態で炭酸化処理を行い、型枠などにより保持しなくても充填層の形状を保つことができるまで炭酸固化させた炭酸固化体(通常、圧縮強度が10kg/cm程度以上)に対して、さらにその強度を高めるために行う処理を指す。
図1は、本発明の製造工程の一例を示すものである。図1(a)は炭酸化処理工程、すなわち、未炭酸化Ca含有原料を水分を含んだ状態で炭酸ガスと接触させ、炭酸化反応で固結させることにより炭酸固化体を得る工程である。この炭酸化処理は従来公知の方法に従って行えばよいが、通常は、図1(a)に示すように型枠1内に水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料を装入して原料充填層Aを形成し、この原料充填層A内中に炭酸ガスを吹き込む方法で行われる。また、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス雰囲気内に置き、炭酸ガスを原料内部に浸透させるような方法を採ることもでき、この場合には未炭酸化Ca含有原料を圧縮成形などによって予成形し、この予成形されたものを炭酸ガス雰囲気内に置いて炭酸固化させる。
炭酸化処理工程では、原料粒子の表面に存在する水(表面付着水)に原料粒子間を流れるCOが溶解するとともに、原料粒子側からはCaイオンが溶出し、この水に溶解・溶出したCOとCaイオンとが反応(炭酸化反応)することにより、原料粒子表面に炭酸カルシウムが析出する。そして、このスラグ粒子表面に析出した炭酸カルシウムが原料粒子どうしを結合する主たるバインダーとなって原料充填層の全体が固結(炭酸固化)するものである。なお、この工程の詳細及びその好ましい実施形態については後述する。
図1(a)の炭酸化処理工程で原料充填層A(未炭酸化Ca含有原料)を固結させて得られた炭酸固化体Bは、図1(b)に示すように型枠1から取り出された後、図1(c)に示すように一定期間養生される。この養生を行うに当たり、本発明では炭酸固化体BにClイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を含有する水を含浸させ、この状態で養生を行う。
この養生は、炭酸固化体B中の未反応のCa分をさらに炭酸ガスと反応させて炭酸カルシウムを生成させることにより、炭酸固化体Bの強度を高める目的で行うものである。上記特定の陰イオンを含む水を炭酸固化体に含浸させるには、当該水を炭酸固化体Bに散布してもよいし、当該水に炭酸固化体Bを一時的に浸漬してもよい。
炭酸固化体Bに含浸させる上記水の量は特に限定されないが、養生を効率的に促進させ、且つ養生中の炭酸ガスの浸透性を確保するなどの観点から、炭酸固化体Bの内部気孔の総体積の5〜30%程度の量の水を含浸させることが好ましい。例えば、体積が1mで気孔率が40%の炭酸固化体の場合には、20〜120L程度の水を含浸させることが好ましい。
養生における炭酸ガスの供給源は、大気中に含まれる炭酸ガスでもよいが、特に短期間に炭酸固化体Bの強度を効率的に高めるには、排ガスなどの炭酸ガス源により養生を行うことが好ましい。炭酸ガスの供給源を大気中に含まれる炭酸ガスとする場合には、上記特定の陰イオンを含有する水を含浸させた炭酸固化体Bを大気下におき、そのまま放置すればよい。一方、排ガスなどの炭酸ガス源を用いる場合には、図1(c)に示すように上記特定の陰イオンを含有する水を含浸させた炭酸固化体Bを閉鎖空間X内におき、その空間内に炭酸ガスを供給(導入)する。閉鎖空間Xは完全な気密である必要はなく、供給された炭酸ガスが直ぐに外部に流出してしまうことなく空間内に留まることができる程度の気密性があればよい。図1(c)では炭酸固化体Bにビニールシート12を被せることにより、閉鎖空間Xを形成し、その内部にホースなどを通じて炭酸ガスを導入している。このようにして閉鎖空間X内に導入された炭酸ガスは、炭酸固化体Bの内部に浸透する。
また、養生は、例えば図2に示すようなシートハウス13内で行ってもよい。このシートハウス13は、フレーム構造体の外側に防水気密シートを張りめぐらしたもので、内部が閉鎖空間Xとなり、複数の炭酸固化体Bを同時に養生することができる。図において、130は炭酸固化体の搬出入口、131は換気口、132は炭酸ガス導入管である。
養生に使用する炭酸ガスとしては、例えば、一貫製鉄所内で排出される石灰焼成工場排ガス(通常、CO:25%前後)や加熱炉排ガス(通常、CO:6.5%前後)などが好適であるが、これらに限定されるものではない。また、ガス中のCO濃度が低すぎると処理効率が低下するという問題を生じるが、それ以外の問題は格別ない。したがって、CO濃度は特に限定しないが、効率的な養生を行うには3%以上のCO濃度とすることが好ましい。
また、炭酸ガスの供給量にも特別な制限はないが、一般的な目安としては50〜250L/min程度のガス供給量が確保できればよい。
供給される炭酸ガスは常温でよいが、ガスが常温よりも高温であればそれだけ反応性が高まるため有利である。但し、ガスの温度が過剰に高いと炭酸固化体を乾燥させたり、或いはCaCOがCaOとCOに分解してしまうため、高温ガスを用いる場合でもこのような分解を生じない程度の温度のガスを用いる必要がある。また、炭酸ガスは炭酸固化体の乾燥を防ぐために加湿した状態で供給されることが好ましい。このためガス供給に当たっては、炭酸ガスを一旦水中に吹き込んでHOを飽和させた後、供給することが好ましい。
この養生工程では、炭酸固化体Bに上記特定の陰イオンを含有する水を含浸させているため、炭酸固化体Bの内部において未反応Caを含む原料粒子(以下、固体粒子という)から含浸水中へのCaイオンの溶出が促進され、炭酸カルシウムが効率的に生成する。
含浸水が上述したような陰イオンを含むことにより固体粒子からのCaイオンの溶出が促進される理由は必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。図3は、含浸水(固体粒子の表面付着水)が適度な濃度のClイオン(Cl)を含む水溶液である場合を例に、Caイオン(Ca2+)の溶出速度が増加する原理を示したものである。固体粒子に含まれている未反応CaOは水分との接触によりCa(OH)に変化しているが、固体粒子の含浸水に適量のClが含まれていると、このClが固体粒子の表面に移動して固体粒子側のCa(OH)のOHと置換し(図3の丸付き数字(1))、このClと置換したOHは含浸水内の外側領域に移動する(図3の丸付き数字(2))。そして、含浸水の領域中でも特に固体粒子表面に極く近い領域では溶解度積Ksp=(Ca2+)(OH)にしたがって、上記ClによるOHの置換量に応じてCa2+の含浸水中への溶出が生じる(図3の丸付き数字(3))。以上の原理により含浸水へのCaの溶出速度が増大し、これに伴って炭酸カルシウムの生成速度が高まるものと考えられる。
含浸水中に含まれることによってCaの溶出促進に効果がある陰イオンとしては、Clイオン以外にNOイオン、Fイオン、COイオンがあり、したがって、これらの陰イオンについても上記と同様の原理によってCaの溶出を促進するものと考えられる。
水に上述した陰イオンの1種以上を含有させるには、例えば、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、NaF、KF、NaNO、KNO、Mg(NO、Ca(NO、NaCO、KCOの中から選ばれる1種以上を水に溶解させればよい。
また、海水はNaClを適量含んでいるため、上記含浸水として最も安価且つ容易に入手できる水溶液である。したがって、炭酸固化体Bに含浸させる水としては、海水又は海水を濃縮若しくは稀釈した水、或いは海水を含む水が最も経済的であると言える。
固体粒子からのCaの溶出速度を特に高めるという観点からは、水溶液中の上記陰イオン(Clイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上)の合計濃度は、0.2mol/L以上とすることが好ましい。また、Caの溶出促進効果をより高めるためには、上記陰イオンの合計濃度は0.5mol/L以上とすることが好ましい。
炭酸固化体Bの養生期間は特に限定されないが、例えば、3日間〜1ヶ月程度の処理で10%以上の強度上昇を得ることができる。
以上のようにして行われる養生では炭酸固化体の膨張は起きないので、高い強度と寸法精度を有する製品が得られる。養生の完了後、そのまま製品としてもよいが(図1(d))、場合によっては、さらに一定期間大気中に放置し、大気下での養生を行ってもよい。
次に、炭酸化処理によって炭酸固化体Bを得る工程の好ましい条件について説明する。
炭酸固化体Bを得るために使用する未炭酸化Ca含有原料中に含まれる未炭酸化Ca、すなわちCaO及び/又はCa(OH)は、少なくとも固体粒子の組成の一部として含まれるものであればよく、したがって、鉱物としてのCaO、Ca(OH)の他に、2CaO・SiO、3CaO・SiO、ガラスなどのように組成の一部として固体粒子中に存在するものも含まれる。
未炭酸化Ca含有原料の種類に特に制限はないが、未炭酸化Caの含有率が高く、しかも資源のリサイクルを図ることができるという点で、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグ、コンクリート(例えば、廃コンクリート)などが特に好ましい。一般に、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグのCaO濃度は約13〜55mass%、また、コンクリート(例えば、廃コンクリート)のCaO濃度は約5〜15mass%(セメント中のCaO濃度:50〜60mass%)であり、また、これらは入手も容易であるため、未炭酸化Ca含有原料として極めて好適な素材であるといえる。したがって、未炭酸化Ca含有原料の少なくとも一部が、また特に望ましくは主たる原料がスラグ及び/又はコンクリートであることが好ましい。
鉄鋼製造プロセスで発生するスラグとしては、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグなどの高炉系スラグ、予備処理、転炉、鋳造などの工程で発生する脱炭スラグ、脱燐スラグ、脱硫スラグ、脱珪スラグ、鋳造スラグなどの製鋼系スラグ、鉱石還元スラグ、電気炉スラグなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、2種以上のスラグを混合して用いることもできる。
また、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグには相当量の鉄分(粒鉄などの鉄分)が含まれており、このようなスラグをそのまま使用すると、この鉄分の分だけ原料中でのCaO濃度が低下するため、スラグとしては地金(鉄分)回収処理を経たスラグを用いることが好ましい。
また、コンクリートとしては、例えば、建築物や土木構造物の取壊しなどにより生じた廃コンクリートなどを用いることができる。
また、未炭酸化Ca含有材としては、上記のスラグやコンクリート以外に、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火物などが挙げられ、これらの1種以上を単独でまたは混合して、或いはスラグ及び/又はコンクリートと混合して使用することもできる。
これらの材料は必要に応じて粉粒状に破砕処理され、原料として用いられる。
未炭酸化Ca含有原料は、その全量が未炭酸化Caを含む固体粒子である必要はない。すなわち、未炭酸化Ca含有原料に含まれる未炭酸化Caの炭酸化によって炭酸固化体のバインダーとして十分な量のCaCOが生成されるのであれば、未炭酸化Ca含有原料に未炭酸化Caを含まない固体粒子が含まれていてもよい。このような固体粒子としては、例えば、天然石、砂、可溶性シリカ、金属(例えば、金属鉄、酸化鉄)などが挙げられる。
また、これらのうち金属鉄、酸化鉄、可溶性シリカなどは、本発明法により製造された炭酸固化体が水中沈設用材料として用いられる場合に、水中の硫黄や燐の固定剤、海藻類などの水生植物の栄養源などとして有効に作用する。また、これら以外にも任意の成分(粒子)を適量、すなわち炭酸固化体の強度低下などを招かない限度で含むことができる。
未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせるために使用される炭酸ガスとしては、例えば、一貫製鉄所内で排出される石灰焼成工場排ガス(通常、CO:25%前後)や加熱炉排ガス(通常、CO:6.5%前後)などが好適であるが、これらに限定されるものではない。また、ガス中のCO濃度が低すぎると処理効率が低下するという問題を生じるが、それ以外の問題は格別ない。したがって、CO濃度は特に限定しないが、効率的な処理を行うには3%以上のCO濃度とすることが好ましい。
また、炭酸ガスの供給量にも特別な制限はないが、一般的な目安としては0.004〜0.5m/min・t(原料ton)程度のガス供給量が確保できればよい。また、ガス供給時間(炭酸化処理時間)にも特別な制約はないが、目安としては炭酸ガスの供給量が未炭酸化Ca含有原料の重量の3%以上となる時点、すなわち、ガス量に換算すると原料1t当たり15m以上、好ましくは200m以上の炭酸ガスが供給されるまでガス供給を行うことが好ましい。
供給される炭酸ガスは常温でよいが、ガスが常温よりも高温であればそれだけ反応性が高まるため有利である。但し、ガスの温度が過剰に高いと原料の水分を乾燥させたり、或いはCaCOがCaOとCOに分解してしまうため、高温ガスを用いる場合でもこのような分解を生じない程度の温度のガスを用いる必要がある。
また、炭酸ガスは原料の乾燥を防ぐために加湿した状態で原料に供給されることが好ましい。このため原料にガスを供給するに当たっては、炭酸ガスを一旦水中に吹き込んでHOを飽和させた後、原料に供給することが好ましく、これにより原料の乾燥を防止して炭酸化反応を促進させることができる。
未炭酸化Ca含有原料を炭酸化処理する方法に特別な制限はないが、一般には、型枠などの容器に原料を装入して原料充填層を形成し、この原料充填層に炭酸ガスを吹き込むことにより原料充填層を固化させる方法が簡便である。
既に述べたように、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス存在下で炭酸化反応により固化させるには原料が適量の水分を含んでいること、より具体的には原料粒子の表面に表面付着水が存在することが必要である。このため、未炭酸化Ca含有原料には必要に応じて水分が添加される。通常、未炭酸化Ca含有原料の含水率は3〜12%、好ましくは5〜10%程度とするのが適当である。
次に、炭酸化処理によって炭酸固化体Bを得る工程の特に好ましい実施形態について説明する。この実施形態により得られた炭酸固化体に対して上述した養生を施すことにより、特に優れた強度を有する炭酸固化体を製造することができる。
本発明者らは、未炭酸化Ca含有原料を炭酸化処理する工程において、供給されたCOと原料粒子中の未炭酸化Caとを表面付着水を介して効率的に反応させ、原料粒子どうしを結合するのに十分な量のCaCOをなるべく短時間に生成させることができる方法を見出すべく検討を行った。その結果、以下に述べるような従来の製造方法の問題点とその解決法が明らかとなった。すなわち、原料粒子の表面付着水中において炭酸カルシウムの析出が適切に進行するためには、表面付着水に溶解したCO濃度とCaイオン濃度のバランスが重要であるが、炭酸化反応が進行するにしたがい、原料粒子からのCaイオンの溶解速度自体が遅くなること、原料粒子表面にCaCOの膜が形成され、これがCaイオンの溶出を妨げるようになること、などの要因によってCaイオンの表面付着水中への溶出が遅くなる。一方において、原料に対して炭酸ガスは供給され続けるため、表面付着水中の炭酸ガス濃度が増加してpHが低下し、重炭酸カルシウムの飽和状態となるため、炭酸カルシウムの析出反応が停止ないしは大幅に減少する。また、上記のような原料粒子表面での炭酸化反応は均一反応系ではないので、局所的には炭酸カルシウムの析出も続くと推定されるが、原料全体では実質上炭酸カルシウムの析出は抑制される。
従来法において炭酸化処理に長時間を要していた理由の一つが、上記の点にあるものと考えられる。そして、このような炭酸化反応を阻害する要因を取り除くには、炭酸化反応が進行してCaイオンの表面付着水中への溶出が遅くなった時点で、表面付着水中への炭酸ガスの溶解を抑制すること、好ましくは表面付着水中の炭酸ガス濃度を低減させることが有効であると考えられる。その具体的な方策について検討した結果、製造工程(炭酸化処理)の途中で、一旦、原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか若しくは炭酸ガスの供給を休止することにより、表面付着水への炭酸ガスの溶解を抑制し(中間処理工程)、この状態を所定時間続けた後に、原料に対する定常的な炭酸ガスの供給を再開する方法が有効であることが判った。これは、原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか若しくは炭酸ガスの供給を休止することにより、(a)原料層中のCO分圧の低下→(b)表面付着水中の炭酸ガスの脱気→(c)表面付着水のpH上昇→(d)炭酸カルシウムの析出→(e)表面付着水中のCaイオン濃度の低下→(f)原料粒子から表面付着水中へのCaイオンの溶出速度上昇、という機構によって、再び炭酸カルシウムの析出反応が効率的に生じるような状態になるためであると考えられる。また、特に好ましくは、上記中間処理工程において、原料に対する炭酸ガスの供給を休止するだけでなく、原料が置かれた雰囲気を減圧して表面付着水に含まれる炭酸ガスを脱気することが有効であることも判った。
また、未炭酸化Ca含有原料の予成形体を炭酸ガス雰囲気内に置いて炭酸固化させる方法は、予成形体内部まで均一に炭酸化させることが難しいという問題があるが、この問題を解決する方策について検討した結果、予成形体を気密な容器内に収納して容器内を減圧した後、容器内に炭酸ガスを供給する方法が有効であることが判った。
以上の知見に基づく、第1の炭酸化処理方法について説明する。
この方法は、未炭酸化Ca含有原料を炭酸固化させる工程として、未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガスの供給を行って、この未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる初期炭酸化工程(A)と、この初期炭酸化工程(A)に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を休止する中間処理工程(B)と、この中間処理工程(B)に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を増加させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を再開し、未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる後期炭酸化工程(C)とを有する。
図4は上記第1の炭酸化処理方法の一実施形態を示すもので、未炭酸化Ca含有原料を型枠1に充填して原料充填層Aを形成し、この原料充填層A内に炭酸ガスを吹き込むようにしたものである。図4は、原料充填層Aを形成する型枠1を縦断面した状態を示している。
前記型枠1は実質的に気密又は半気密にすることが可能な型枠であって、本実施形態では、容器状の本体100とその上部を閉塞する蓋体101とから構成されている。前記本体100の底部にはガス給気部2(ガス給気用空間)が設けられるとともに、このガス給気部2と本体100との間の隔壁には多数のガス通孔20が形成されている。前記ガス給気部2にはガス供給管3が接続され、このガス供給管3を通じてガス給気部2内に炭酸ガスが供給される。また、型枠1の上部には型枠内に供給されたガスの排気を行うための排気管4が接続されている。その他図面において、5,6は各配管系に設けられた開閉弁である。
型枠1内にはスラグなどの粉粒状の未炭酸化Ca含有原料が装入され、原料充填層Aが形成される。未炭酸化Ca含有原料が炭酸ガスと接触して炭酸化反応により固結するには、先に述べたように水分(原料粒子の表面付着水)が必要であり、このため未炭酸化Ca含有原料は適度な水分を含有している必要がある。このため必要に応じて未炭酸化Ca含有原料に水分を添加する。この水分添加は型枠1に装入する前に行ってもよいし、装入後に行ってもよい。また、型枠装入後に行う場合には、型枠1の上部を開放した状態で、型枠1ごと水槽内の水に浸漬してもよいし、原材料充填層Aの上部から十分な量の水を散水してもよい。
上記のように水分を含んだ原料充填層Aを形成した後、型枠1内に吹き込まれる炭酸ガスが原料充填層全体に良く浸透するようにするため型枠に蓋体101を装着し、型枠1を気密又は半気密状態にする。
以上のようにして原料充填層Aを形成した後、以下に述べるような工程(A)〜(C)を順に行い、炭酸固化体を製造する。
・初期炭酸化工程(A)
この工程では、未炭酸化Ca含有原料に所定時間(原料充填層の規模やガス流速などによって異なるが、一般的には8〜24時間程度)炭酸ガスの供給を行って、未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる。この工程は未炭酸化Ca含有原料の炭酸化を目的としたものであるため、定常的な炭酸ガスの供給を行うが、後述する後期炭酸化工程(C)に較べて原料からCaイオンが溶出しやすく、顕著な発熱を伴う活発な炭酸化反応が生じる。図4の実施形態では、ガス供給管3を通じて供給された炭酸ガスはガス給気部2に導入された後、ガス通孔20から上方の原料充填層A内に吹き込まれる。原料充填層A内を通過する炭酸ガスの一部は、原料粒子からその表面付着水に溶出したCaイオンと反応し、原料粒子の表面にCaCOが析出し、これがバインダーとなって原料充填層Aの固結が進行する。炭酸ガスの残りは原料充填層Aを通過して排気管4から型枠1外に排出される。また、場合によっては、排気管4の開閉弁6を閉じた状態で原料充填層A内に炭酸ガスを供給するようにしてもよいが、その場合には、時々開閉弁6を開にして型枠1内に溜まったガスを放出し、型枠1内の炭酸ガス濃度が所定レベル以上に維持されるようにすることが好ましい。
・中間処理工程(B)
以上のような炭酸化処理(初期炭酸化工程)を所定時間続けると、原料粒子からのCaイオンの溶解速度自体が遅くなること、原料粒子表面にCaCOの膜が形成され、これがCaイオンの溶出を妨げるようになること、などの要因によってCaイオンの表面付着水中への溶出が遅くなる。一方において、原料に対して炭酸ガスは供給され続けるため、表面付着水中の炭酸ガス濃度(CO分圧)が増加してpHが低下し、重炭酸カルシウムの飽和状態となるため、炭酸カルシウムの析出反応が停止ないしは大幅に減少する。
このため、適当な段階で未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を休止する(中間処理工程)。この工程では、例えば以下のような方法を採ることができる。
(1) ガス供給管3を通じた炭酸ガスの供給を休止するか若しくはガス供給量を大幅に減少させる。
(2) ガス供給管3を通じた炭酸ガスの供給を休止した後、ガス供給管3を通じて型枠1内に空気を供給し、未炭酸化Ca含有原料内部の雰囲気を空気と置換する。
(3) ガス供給管3を通じた炭酸ガスの供給を休止した後、ガス供給管3を通じて型枠1内に空気未満の炭酸ガス濃度のガス(例えば、窒素ガス)を供給し、未炭酸化Ca含有原料内部の雰囲気を当該ガスと置換する。
(4) ガス供給管3を通じた炭酸ガスの供給を休止した後、 ガス供給管3を吸引ポンプ(図示せず)に接続し、この吸引ポンプによる吸引で未炭酸化Ca含有原料内部を減圧することにより、未炭酸化Ca含有原料内部の雰囲気を空気未満の炭酸ガス濃度とする。
これら(1)〜(4)の方法は任意に選択できるが、未炭酸化Ca含有原料内部の炭酸ガス濃度を短時間で且つ十分に低減させたい場合には、(2)〜(4)のいずれかの方法、好ましくは(3)又は(4)の方法、特に好ましくは(4)の方法が望ましい。(4)の方法では、減圧による脱気によって原料粒子の表面付着水中の炭酸ガス濃度を短時間に低減させることができる。
以上の操作を行うことにより、原料粒子の表面付着水への炭酸ガスの溶解が実質的に停止するとともに、(a)原料充填層A中のCO分圧の低下→(b)表面付着水中の炭酸ガスの脱気→(c)表面付着水のpH上昇→(d)炭酸カルシウムの析出→(e)表面付着水中のCaイオン濃度の低下→(f)原料粒子から表面付着水中へのCaイオンの溶出速度上昇、という機構によって、再び炭酸カルシウムの析出反応が効率的に生じるような状態となる。
この中間処理工程(B)を行う時間等は特に限定されないが、原料充填層A中のCO分圧を十分に低下させることが好ましいことから、例えば、原料充填層内部の雰囲気を空気や他のガス(例えば、窒素ガス)で置換する場合には、原料充填層の体積の5倍以上、好ましくは10倍以上の量(トータル量)の空気やガスが原料充填層中に供給される程度の時間を目安とする。
・後期炭酸化工程(C)
上記のような中間処理工程(B)を所定時間行うことによって、上述した(a)〜(f)の機構により炭酸カルシウムの析出反応が再び活性化された段階で、未炭酸化Ca含有原料に対する定常的な炭酸ガスの供給を再開する。すなわち、例えば上記(1)〜(4)の操作を行っている場合にはこれを終了し、初期炭酸化工程(A)と同様に、ガス供給管3を通じた未炭酸化Ca含有原料内への炭酸ガスの供給を行う。
この後期炭酸化工程(C)は原料充填層Aが十分に固結するまで行われるもので、その実施時間は特に限定されないが、例えば、炭酸ガス供給速度を初期炭酸化工程(A)と同じにした場合、同工程(A)の1/30〜1/3程度の時間が目安となる。現象的には、炭酸カルシウムの析出によって表面付着水中のCaイオン濃度が低下する一方で、表面付着水中への炭酸ガスの溶解が続くと、表面付着水のpHが低下し、表面付着水はpH8以下のCa(HCOの溶液となるので、炭酸カルシウムの析出が生じにくくなる。したがって、このように表面付着水がpH8以下になる時点が後期炭酸化工程(C)の終了の目安となる。後期炭酸化工程(C)終了後、固結した原料充填層Aを脱型し、製品である炭酸固化体を取り出す。
なお、上記中間処理工程(B)と後期炭酸化工程(C)は、これを2回以上繰り返して行うこともできる。例えば、原料充填層Aの大きさや原料粒度によって炭酸化処理の効率には差があり、上記中間処理工程(B)と後期炭酸化工程(C)を2回以上行った方が、処理効率面で有利な場合もあるからである。
図4に示した実施形態は型枠1内に原料充填層Aを形成し、この原料充填層内に炭酸ガスを吹き込むようにしたものであるが、第1の炭酸化処理方法は、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス雰囲気内に置き、炭酸ガスを原料内部に浸透させるような実施形態を採ることもできる。この場合には、未炭酸化Ca含有原料を圧縮成形などによって予成形し、この予成形されたものを炭酸ガス雰囲気内に置いて炭酸固化させる。
図5は、その一実施形態を示すもので、処理容器を縦断面した状態で示している。
処理容器1aは実質的に気密にすることが可能な容器であって、その側部には原料出し入れ部102が設けられている。この処理容器1aにはガス供給管3aが接続され、このガス供給管3を通じて処理容器1a内に炭酸ガスが供給される。また、処理容器1aの上部には処理容器内に供給されたガスの排気を行うための排気管4aが接続されている。その他図面において、5a,6aは各配管系に設けられた開閉弁である。
粉粒状の未炭酸化Ca含有原料には、先に述べたような理由から予め所定の水分が添加されるとともに、圧縮成形などの方法により任意の形状に予成形される。なお、未炭酸化Ca含有原料を予成形するに当たっては、予成形体内の貫通気孔が過剰に塞がれないことを限度として、セメントなどのポラゾン反応物質、糖蜜、デンプン、リグニン、パルプ廃液などのバインダーを未炭酸化Ca含有原料に配合してもよい。未炭酸化Ca含有原料の予成形体A′は、処理容器1a内に装入(収納)され、処理容器1a内は気密にされる。そして、この状態で先に述べたような工程(A)〜(C)を順に行い、炭酸固化体を製造する。
すなわち、初期炭酸化工程(A)では、ガス供給管3aを通じて処理容器1a内に所定時間、未炭酸化Ca含有原料の炭酸化を目的として定常的な炭酸ガスの供給を行う。供給された炭酸ガスの一部は予成形体A′の表面から内部に浸透し、未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる。炭酸ガスの残りは排気管4aから処理容器1a外に排出される。また、場合によっては、図4の実施形態と同様に、排気管4aの開閉弁6aを閉じた状態で処理容器1a内に炭酸ガスを供給するようにしてもよい。
以上のような炭酸化処理(初期炭酸化工程)を所定時間続けた後、適当な段階、すなわち、原料粒子の表面付着水中の炭酸ガス濃度が増加してpHが低下し、重炭酸カルシウムの飽和状態となった段階で中間処理工程(B)に移行し、処理容器1a内に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は処理容器1a内への炭酸ガスの供給を休止する。この結果、予成形体A′内部に供給(浸透)される炭酸ガス量が減少するか又は炭酸ガスの供給(浸透)が休止される。この場合、図4の実施形態と同様に、例えば以下のような方法を採ることができる。
(1) ガス供給管3aを通じた炭酸ガスの供給を休止するか若しくはガス供給量を大幅に減少させる。
(2) ガス供給管3aを通じた炭酸ガスの供給を休止した後、ガス供給管3aを通じて処理容器1a内に空気を供給し、処理容器1a内の雰囲気を空気と置換する。
(3) ガス供給管3aを通じた炭酸ガスの供給を休止した後、ガス供給管3aを通じて処理容器1a内に空気未満の炭酸ガス濃度のガス(例えば、窒素ガス)を供給し、処理容器1a内の雰囲気を当該ガスと置換する。
(4) ガス供給管3aを通じた炭酸ガスの供給を休止した後、ガス供給管3aを吸引ポンプ(図示せず)に接続し、この吸引ポンプによる吸引で処理容器1a内を減圧することにより、処理容器1a(及び予成形体A′)内の雰囲気を空気未満の炭酸ガス濃度とする。
これら(1)〜(4)の方法は任意に選択できるが、処理容器1a(及び予成形体A′)内の炭酸ガス濃度を短時間で且つ十分に低減させたい場合には、(2)〜(4)のいずれかの方法、好ましくは(3)又は(4)の方法、特に好ましくは(4)の方法が望ましい。(4)の方法では、減圧による脱気によって原料粒子の表面付着水中の炭酸ガス濃度を短時間に低減させることができる。
以上の操作を行うことにより、原料粒子の表面付着水への炭酸ガスの溶解が実質的に停止するとともに、上述した(a)〜(f)の機構によって炭酸カルシウムの析出反応が再び活性化される。
上記のような中間処理工程(B)を適当な時間行うことによって炭酸カルシウムの析出反応が活性化された段階で、後期炭酸化工程(C)に移行し、処理容器1aに対する定常的な炭酸ガスの供給を再開する。すなわち、例えば、上記(1)〜(4)の操作を行っている場合はこれを終了し、初期炭酸化工程(A)と同様に、ガス供給管3aを通じた処理容器1a内への炭酸ガスの供給を行う。
この後期炭酸化工程(C)は予成形体A′が十分に固結するまで行われ、後期炭酸化工程(C)終了後、製品である固結した予成形体A′(炭酸固化体)を処理容器1aから取り出す。
この場合も、上記中間処理工程(B)と後期炭酸化工程(C)は、これを2回以上繰り返して行うことができる。なお、各工程(A)〜(C)を行う各時間は、図4で述べた実施形態と同様である。
次に、第2の炭酸化処理方法について説明する。
この製造方法は、未炭酸化Ca含有原料を予成形した予成形体を効率的に炭酸固化させて炭酸固化体を製造することを目的としたものであり、粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸固化させる工程として、未炭酸化Ca含有原料の予成形体を実質的に気密な容器内に収納した後、この容器内を減圧する脱気工程(X)と、この該脱気工程(X)に引き続き、前記容器内に炭酸ガスを供給して予成形体の未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる炭酸化工程(Y)とを有する。
図6は上記第2の炭酸化処理方法の一実施形態を示すもので、処理容器を縦断面した状態で示している。
この処理容器1bは、図5に示すものと同様である。すなわち、処理容器1bは実質的に気密にすることが可能な容器であって、その側部には原料出し入れ部102bが設けられている。
この処理容器1bにはガス給排気管7が接続されるとともに、このガス給排気管7には、炭酸ガスを供給するためのガス供給管8と、処理容器1b内の減圧を行うための吸引ポンプ10を備えた吸引管9が接続されている。また、処理容器1bの上部には処理容器内に供給されたガスの排気を行うための排気管4bが接続されている。その他図面において、6b、11、12は各配管系に設けられた開閉弁である。
粉粒状の未炭酸化Ca含有原料には、先に述べたような理由から予め所定の水分が添加されるとともに、圧縮成形などの方法により任意の形状に予成形される。なお、未炭酸化Ca含有原料を予成形するに当たっては、図5の実施形態で述べたように、バインダーを未炭酸化Ca含有原料に配合してもよい。未炭酸化Ca含有原料の予成形体A′は、処理容器1a内に装入(収納)され、処理容器1a内は気密にされる。そして、この状態で以下に述べるような工程(X)、(Y)を順に行い、炭酸固化体を製造する。
・脱気工程(X)
この工程では、吸引管9の吸引ポンプ10を用いた吸引により処理容器1b内を減圧する。当然、未炭酸化Ca含有原料の予成形体A′の内部も減圧・脱気された状態となる。
この脱気工程(X)における処理容器1b内の減圧の程度に特別な制限はないが、続く炭酸化工程(Y)での処理効率の観点から、処理容器1b内部を0.8気圧以下、より望ましくは0.4気圧以下に減圧することが好ましい。
・炭酸化工程(Y)
上記の脱気工程(X)に引き続き、開閉弁11,12の操作によって吸引管9とガス供給管8とを切り替え、ガス供給管8から処理容器1b内に、未炭酸化Ca含有原料の予成形体A′の炭酸化を目的として定常的な炭酸ガスの供給を所定時間(例えば、0.5〜3時間程度)行う。
未炭酸化Ca含有原料の予成形体A′の内部は減圧・脱気された状態にあるため、炭酸ガスの一部は予成形体A′の表面から内部に効率的に浸透し、未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる。炭酸ガスの残りは排気管4bから処理容器1b外に排出される。
また、場合によっては、排気管4bの開閉弁6bを閉じた状態で処理容器1b内に炭酸ガスを供給するようにしてもよい。この場合、処理容器1b内に炭酸ガスを供給した後、処理容器1bを密封し、容器内のガス圧力が実質的に一定になった時点で炭酸化工程(Y)を終了するようにすればよい。容器内のガス圧力が実質的に一定になった時点で、予成形体A′の炭酸化が完了したと判断できるからである。なお、後述するように炭酸化工程(Y)が、初期炭酸化工程(a)と中間処理工程(b)と後期炭酸化工程(c)とを有する場合における、後期炭酸化工程(c)(但し、後期炭酸化工程を2回以上行う場合には、最終の後期炭酸化工程)についても、同様の実施形態を採ることができる。
なお、上記脱気工程(X)と炭酸化工程(Y)は、これを2回以上繰り返して行うことができる。例えば、予成形体A′の大きさや原料粒度によって炭酸化処理の効率には差があり、上記脱気工程(X)と炭酸化工程(Y)を2回以上行った方が、処理効率面で有利な場合もあるからである。
また、この第2の炭酸化処理方法には、上述した第1の炭酸化処理方法の工程を組み合わせることもできる。
すなわち、この実施形態では、上記炭酸化工程(Y)が、容器内に炭酸ガスの供給を行って予成形体の未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる初期炭酸化工程(a)と、この初期炭酸化工程(a)に引き続き、容器内に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は容器内への炭酸ガスの供給を休止する中間処理工程(b)と、この中間処理工程(b)に引き続き、容器内に供給する炭酸ガス量を増加させるか又は容器内への炭酸ガスの供給を再開し、前記予成形体の未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる後期炭酸化工程(c)とを有するものである。
この場合には、初期炭酸化工程(a)を所定時間続けた後、適当な段階、すなわち、原料粒子の表面付着水中の炭酸ガス濃度が増加してpHが低下し、重炭酸カルシウムの飽和状態となった段階で中間処理工程(b)に移行し、処理容器1b内に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は処理容器1b内への炭酸ガスの供給を休止する。この場合、例えば、図5の実施形態で述べた(1)〜(4)の方法を採ることができ、その詳細は先に述べたとおりである。
以上の操作を行うことにより、原料粒子の表面付着水への炭酸ガスの溶解が実質的に停止するとともに、先に述べた(a)〜(f)の機構によって炭酸カルシウムの析出が活性化する。
上記のような中間処理工程(b)を適当な時間行うことによって炭酸カルシウムの析出反応が再び活性化された段階で、後期炭酸化工程(c)に移行し、処理容器1bに対する定常的な炭酸ガスの供給を再開する。
この後期炭酸化工程(c)は予成形体A′が十分に固結するまで行われ、後期炭酸化工程(c)終了後、製品である固結した予成形体A′(炭酸固化体)を処理容器1bから取り出す。
この場合も、上記中間処理工程(b)と後期炭酸化工程(c)は、これを2回以上繰り返して行うことができる。また、各工程(a)〜(b)の期間は、図4及び図5で述べた実施形態と同様である。
本発明により製造される炭酸固化体の形状は任意であり、例えば断面形状が円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形、星形など、或いは全体形状が球形状、楕球形、四面体以上の多面体形、円錐体形、柱状形、テトラポット形など、任意の形状とすることができる。
また、本発明により製造される炭酸固化体は、漁礁・藻礁造成用石材、築磯用石材、水質浄化用石材、通水性舗装用石材、通水性被覆ブロック、埋設排水溝用ブロック、水耕栽培用ベース材、浄水用フィルター、給水用容器をはじめとする種々の用途に使用することができる。
以下のような本発明例及び比較例の炭酸固化体を製造し、得られた炭酸固化体の強度を測定するとともに、寸法精度を測定した。
(1) 本発明例1
水分含有率を9%に調整した脱燐スラグ(粒度3mm以下)を型枠に充填し、この原料充填層に炭酸ガス(CO:30%)を150L/minの流量で約48時間吹き込み、体積0.5mの炭酸固化体を得た。この炭酸固化体を型枠から取り出した後、炭酸固化体の養生を行った。この養生は、炭酸固化体に30Lの海水を含浸させた後、約14日間大気下に放置することにより行った。
(2) 本発明例2
本発明例1と同様にして得られた炭酸固化体の養生を行った。この養生では、炭酸固化体に30Lの海水を含浸させた後、図2に示すようなハウス内に収容した。ハウス内に炭酸ガス(CO:30%)を30L/minの流量で約5日間供給し、製品とした。
(3) 本発明例3
水分含有率を9%に調整した脱燐スラグ(粒度3mm以下)を型枠に充填し、この原料充填層に炭酸ガス(CO:30%)を150L/minの流量で約48時間吹き込み、次いで、「(1)型枠内に1時間空気を吹き込んで型枠内雰囲気を空気と置換する。(2)その後、再度原料充填層に炭酸ガス(CO:30%)を150L/minの流量で約1時間吹き込む。」という(1)−(2)の工程を5回繰り返すことで体積0.5mの炭酸固化体を得た。この炭酸固化体を型枠から取り出した後、炭酸固化体の養生を行った。この養生では、炭酸固化体に30Lの海水を含浸させた後、炭酸固化体全体にビニールシートを被せ、ホースでビニールシート内に炭酸ガス(CO:30%)を10L/minの流量で約14日間吹き込み、製品とした。
(3) 比較例
本発明例1と同様にして得られた炭酸固化体を養生することなく、そのまま製品とした。
以上のようにして製造された炭酸固化体製品から100mmφ×200mm高さの試験体(コア)を採取し、その圧縮強度(10本の平均値)を測定した結果を以下に示す。
本発明例(1):105kgf/cm
本発明例(2):125kgf/cm
本発明例(3):140kgf/cm
比較例:70kgf/cm
また、各炭酸固化体の寸法精度を測定したところ、いずれも良好な寸法精度を有していた。
本発明の製造工程の一実施形態を示す説明図 本発明の養生工程の他の実施形態を示す説明図 本発明においてCaイオンの溶出速度が増加する原理を示す説明図 本発明の炭酸化処理工程の他の実施形態を、型枠を縦断面した状態で示す説明図 本発明の炭酸化処理工程の他の実施形態を、処理容器を縦断面した状態で示す説明図 本発明の炭酸化処理工程の他の実施形態を、処理容器を縦断面した状態で示す説明図
符号の説明
1 型枠
1a,1b 処理容器
2 ガス給気部
3,3a ガス供給管
4,4a,4b 排気管
7 ガス給排気管
8 ガス供給管
9 吸引管
10 吸引ポンプ
5,5a,6,6a,6b,11,12 開閉弁
12 ビニールシート
13 シートハウス
20 ガス通孔
100 本体
101 蓋体
130 搬出入口
131 換気口
132 炭酸ガス導入管
A 原料充填層
A′ 予成形体
B 炭酸固化体
X 閉鎖空間

Claims (7)

  1. 未炭酸化Ca含有原料を、水分を含んだ状態で炭酸ガスと接触させて炭酸化反応で固結させることにより炭酸固化体を得る工程と、該工程で得られた炭酸固化体にClイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を含有する水を含浸させた状態で養生を施す工程を有することを特徴とする炭酸固化体の製造方法。
  2. 炭酸固化体を炭酸ガスが導入された空間内で養生することを特徴とする請求項1に記載の炭酸固化体の製造方法。
  3. 炭酸固化体に含浸させる水が、Clイオン、NOイオン、Fイオン、COイオンの中から選ばれる1種以上を合計で0.2mol/L以上含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭酸固化体の製造方法。
  4. 炭酸固化体に含浸させる水が、海水、海水を含む水、海水を濃縮若しくは稀釈した水のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭酸固化体の製造方法。
  5. 未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させて炭酸固化体を得る工程が、
    未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガスの供給を行って、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる初期炭酸化工程と、
    該初期炭酸化工程に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を減少させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を休止する中間処理工程と、
    該中間処理工程に引き続き、未炭酸化Ca含有原料に供給する炭酸ガス量を増加させるか又は未炭酸化Ca含有原料への炭酸ガスの供給を再開し、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせる後期炭酸化工程とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭酸固化体の製造方法。
  6. 中間処理工程では、未炭酸化Ca含有原料内部の雰囲気を空気と置換することを特徴とする請求項5に記載の炭酸固化体の製造方法。
  7. 中間処理工程と後期炭酸化工程を2回以上繰り返して行うことを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載の炭酸固化体の製造方法。
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