JP2005204655A - 水中沈設用炭酸固化体の製造方法 - Google Patents

水中沈設用炭酸固化体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応により固結させた炭酸固化体の製造方法において、製造時に添加された有用物質が水中沈設時に効果的に溶出する炭酸固化体を安定して製造する。
【解決手段】 水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体とし、次いで、炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液を、前記炭酸固化体に含浸させる。有用物質を含有する溶液は表面張力の作用により炭酸固化体内部の貫通気孔に保持され、且つCaCOによって炭酸固化体外部への溶出が阻害されることもないので、有用物質が水中沈設時に効果的に溶出する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、CaO含有廃材(例えば、コンクリート廃材)や鉄鋼製造プロセスで発生したスラグなどのような粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガスと接触させ、炭酸化反応によって生成した炭酸カルシウムを主たるバインダーとして固結させた炭酸固化体であって、藻礁用や魚礁用などの水中沈設用材料として利用される炭酸固化体の製造方法に関するものである。
鉄鋼製造プロセスで発生するスラグの利材化方法の一つとして、粉粒状のスラグをこれに含まれる未炭酸化Ca(CaO及び/又はCa(OH))を利用して炭酸固化させることにより、ブロック化された炭酸固化体(石材)を得る方法が知られている(例えば、特許文献1,2)。この方法では、例えば、水分を添加した粉粒状のスラグを型枠に充填し、このスラグ充填層に炭酸ガスを吹き込むことによってスラグに含まれる未炭酸化Caに炭酸化反応を生じさせ、この炭酸化反応で生成した炭酸カルシウムを主たるバインダーとしてスラグ充填層を固結させ、ブロック化された炭酸固化体を得るものである。このようにして得られた炭酸固化体を、特許文献1では藻礁用や魚礁用などの海中沈設用材料として、また、特許文献2では河川等の淡水系水域沈設用材料として、それぞれ利用するものである。
特許第3175694号公報 特許第3175710号公報
上記炭酸固化体の製造技術は、スラグやその他のCaO含有廃材を原料として利用できるため、資源のリサイクル化という観点から非常に有用なものである。また、製造された炭酸固化体を水中沈設用材料として利用した場合、海藻類の生育や水中生物の棲息に好ましい環境を提供するという面で、コンクリート製品に較べて優れた性能を有することが判っている。
特許文献1,2には、未炭酸化Ca含有原料に鉄源や可溶性シリカ源となる粉粒状の添加材(例えば、鉄源として金属鉄や酸化鉄、可溶性シリカ源としてフライアッシュやクリンカーアッシュなど)を配合し、この原料で炭酸固化体を製造することが示され、この炭酸化固化体を水中に沈設した場合には、炭酸固化体内部の鉄源や可溶性シリカ源から鉄分やシリカが水中に溶出し、この溶出成分が海藻類の生育に有効に作用することが示されている。
しかしながら、特許文献1,2のように未炭酸化Ca含有原料に固形物質である鉄源や可溶性シリカ源などの添加材を添加し、この原料を炭酸固化させて得られた炭酸固化体を水中に沈設した場合、炭酸固化体内部からの鉄分やシリカの溶出はあるものの、その溶出量は限られたものとなる。これは以下のような理由によるものと考えられる。
スラグなどの粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応により固結させて炭酸固化体を製造する際の、原料中の未炭酸化CaとCOとの反応によるCaCOの生成機構は、原料粒子の表面に存在する水(表面付着水)に原料粒子間を流れるCOが溶解するとともに、原料粒子側からはCaイオンが溶出し、この水に溶解・溶出したCOとCaイオンとが反応(炭酸化反応)することにより、原料粒子表面にCaCOが膜状に析出するものと考えられる。そして、このようにして生成したCaCOが原料粒子どうしを結合するバインダーの役目をすることにより、原料層全体が固結することになる。ここで、水に溶解・溶出したCOとCaイオンとの反応によるCaCOの析出は、未炭酸化Caを含有する原料粒子の表面だけでなく、鉄源や可溶性シリカ源として配合された未炭酸化Caを含有しない原料粒子(添加材)の表面でも或る程度は生じるものと考えられる。このため生成したCaCOによって添加材の表面の一部又は全部が覆われてしまい、その結果、添加材からの成分溶出が阻害されることになると考えられる。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応により固結させた炭酸固化体の製造方法において、製造時に添加された有用物質が水中沈設時に効果的に溶出する炭酸固化体を安定して製造することができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、炭酸固化体に保持させる有用物質を水中に効果的に溶出させることができる有用物質の存在形態について検討を行い、その結果、以下のような知見を得た。
炭酸固化体は全体に無数の微細な貫通気孔(炭酸固化体内部に存在する微細気孔であって、連続した気孔の2つ以上の末端が炭酸固化体表面に開口している気孔)を有しており、一般にその貫通気孔率は20〜60%(体積率)程度にもなる。そして、この微細貫通気孔内には水などの液体を容易に浸透させることができ、しかも孔が微細であるため一度浸透した液体は表面張力の作用により炭酸固化体内部に保持される。したがって、有用物質を水などの液体に溶解(又はコロイド状に分散)させて溶液化し、この溶液を炭酸固化体(貫通気孔)に含浸させれば、有用物質は炭酸固化体内部に適切に保持され、しかも従来技術のようにCaCOによって炭酸固化体外部への溶出が阻害されることもない。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
[1] 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた炭酸固化体に、該炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を含浸させることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[2] 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた水中沈設用炭酸固化体の製造方法であって、
水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体とし、次いで、炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を、前記炭酸固化体に含浸させることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[3] 上記[1]又は[2]の製造方法において、炭酸固化体を乾燥処理した後、有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を炭酸固化体に含浸させることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかの製造方法において、有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を炭酸固化体に含浸させた後、炭酸固化体を乾燥処理することを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[5] 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた水中沈設用炭酸固化体の製造方法であって、
炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した水溶液(但し、コロイド水溶液を含む)を未炭酸化Ca含有原料に添加し、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体を得ることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[6] 上記[5]の製造方法において、炭酸固化体を乾燥処理することを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[7] 上記[1]〜[6]のいずれかの製造方法において、有用物質の少なくとも一部が、海藻生育促進物質、藻食動物忌避物質の中から選ばれる1種以上であることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
[8] 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させて得られた水中沈設用炭酸固化体であって、
炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質が、固体又は/及び溶液の一部として貫通気孔内に保持されていることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体。
[9] 上記[8]の水中沈設用炭酸固化体おいて、有用物質の少なくとも一部が、海藻生育促進物質、藻食動物忌避物質の中から選ばれる1種以上であることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体。
本発明により製造される炭酸固化体は、その内部に無数に存在する微細貫通気孔内に有用物質が固体として又は溶液の一部として保持され、この有用物質は炭酸固化体製造時に生成するCaCOによって溶出性が阻害されることがないため、水中沈設時に微細貫通気孔を通じて有用物質が効果的に溶出する。
本発明の第1の製造方法では、粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた炭酸固化体に、炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液を含浸させる。この溶液としては、水等の溶媒に有用物質を溶解させたものだけでなく、溶媒に有用物質を分散させた溶液(コロイド溶液などを含む)を用いてもよい。
有用物質を含有した溶液を含浸させる炭酸固化体を得る方法は従来公知の方法でよく、水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体とする。この炭酸固化体の製造条件については後述する。
炭酸固化体に含浸させる溶液中の有用物質の種類に特別な制限はないが、例えば、炭酸固化体を海藻類(例えば、アラメ、カジメ、コンブ等の有用海藻)の着生基盤となる藻礁や魚礁等として用いる場合には、海藻の生育を促進させる物質(海藻生育促進物質)、ウニ、サザエ、アワビなどのように海藻を摂食する藻食動物を忌避する物質(藻食動物忌避物質)などの中から選ばれる1種以上を用いることができる。
海藻生育促進物質としては、例えば、P、N、K、Si等の1種以上を含む有機化合物;グルタミン酸等のアミノ酸(これらの中には、後述するように藻食動物忌避物質となるものもある);オリゴ糖等の糖類;P、N、K等の1種以上を含む無機化合物;ビタミンB12、チオミン、ビオチン等のビタミン類;Fe;珪酸などが挙げられる。
ここで、P、N、K、Si等の1種以上を含む有機化合物を含有した溶液は、例えば、P、N、K、Si等の1種以上を含む有機酸、有機酸塩等を水等の溶媒に溶解又はコロイド状に分散させることにより、また、P、N、K等の1種以上を含む無機化合物を含有した溶液は、例えば、P、N、K等の1種以上を含む金属酸化物、金属塩等を水等の溶媒に溶解又はコロイド状に分散させることにより、それぞれ得ることができる。
また、Fe(Feイオン)や珪酸(珪酸イオン、微粒子シリカ等)を含有した溶液も、Feや珪酸を含有する有機化合物(例えば、有機酸、有機酸塩等)、無機化合物(例えば、金属酸化物、金属塩等)を水等の溶媒に溶解させることにより、或いは珪酸の場合には微粒子シリカを溶媒にコロイド状に分散させることにより得ることができる。また、アミノ酸やビタミン類を含有した溶液は、それらの物質又はこれを含む物質を水等の溶媒に溶解させるほか、アミノ酸やビタミン類を含有する動物系又は/及び植物系有機物(例えば、肥料、肉骨粉、動物残さ、植物残さ、下水汚泥等)を水等の溶媒に浸漬し、必要に応じて微生物による分解処理を経ることにより、それらの成分を溶媒中に抽出する等の方法で得るようにしてもよい。
藻食動物忌避物質としては、例えば、クエン酸、イソクエン酸、オキサロ酢酸、リンゴ酸、コハク酸、ケトグルタル酸、グルタミン酸、グリオキシル酸等の有機酸;これら有機酸の有機酸塩;ジテルペン(海藻の1種であるフクリンアミジ等から抽出される物質)、セスキテルペン誘導体(海藻の1種であるシワヤハズ、エゾヤハズ等から抽出される物質。ゾナロール、イソゾナロール、クロマゾナロール、ゾナロン、イソゾナロン)、含臭素ジテルペン、含臭素トリテルペン(いずれも海藻の1種であるマギレソゾ等から抽出される物質)、ブロモフェノール(海藻の1種であるハケサキノコギリヒバ等から抽出される物質)等の海藻抽出物質;パルミトオイレン酸、リノール酸、リノレン酸、オイレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸のエステル誘導体等が挙げられ、これらの物質又はこれを含有する物質を水等の溶媒に溶解させ又はコロイド状に分散させることにより、溶液を得ることができる。また、上記海藻抽出物質を含む溶液としては、当該海藻を粉砕処理し、これを水等の溶媒に所定時間浸漬した際の上澄液又はその希釈液を用いてもよい。
有用物質を含有した溶液の溶媒としては、コスト等の観点から通常は水が用いられるが、これに限定されるものではなく、例えば、アルコール等の有機溶媒、水とアルコール等の有機溶媒との混合物等を用いてもよい。また、炭酸固化体に対する溶液の保持性を高めるため(特に、炭酸固化体の保管・搬送時に溶液の一部が流失しないようにするため)、或いは水中沈設時における有用物質の水中への拡散を適度にコントロールするため、溶液をゲル化するなど、溶液に適当な粘性を与えてもよい。溶液に粘性を与えるには、例えば、デンプン等の多糖類、ゼラチンや寒天等のゲル化剤等を用いることができる。
溶液中の有用物質の濃度に特に制限はない。
炭酸固化体に有用物質を含有した溶液を含浸させる方法は任意であり、例えば、炭酸固化体を溶液中に浸漬してもよいし、溶液を炭酸固化体に散布してもよい。さきに述べたように、炭酸固化体は内部に無数の微細貫通気孔を有しているため、いずれの方法でも溶液は微細貫通気孔内に速やかに吸収される。
また、上記のような粘性を有する溶液は炭酸固化体内部に含浸させにくいが、このような溶液は、例えば、適宜な手段を用いて炭酸固化体内部に圧入する方法(例えば、炭酸固化体を圧力室に入れて圧力室内を減圧した状態で溶液を含浸させ、次いで圧力室内を復圧又は加圧する方法)や、炭酸固化体表面から擦り込む方法などにより炭酸固化体内部に含浸させてもよい。また、溶液を加熱してその粘性を低めた状態で含浸させてもよい。
炭酸固化体に有用物質を含有した溶液を含浸させるに当たっては、炭酸化処理ままの炭酸固化体に溶液を含浸させてもよいが、炭酸化処理ままの炭酸固化体内部には相当程度の水分(炭酸化処理に必要な水)が含まれているため、多量の溶液を炭酸固化体内部に十分に含浸させるには、炭酸固化体を乾燥処理してその内部の水分の一部又は実質的な全部を蒸発させた後、溶液を含浸させることが望ましい。炭酸固化体の乾燥処理は、雨水などの水がかからないような場所に適当な期間放置して自然乾燥させる方法でもよいし、加熱等により強制的に乾燥させる方法でもよい。
また、有用物質を含有した溶液を含浸させた炭酸固化体は、そのまま水中に沈設する製品としてもよいが、溶液を含浸させた後に乾燥処理を施してもよい。このような乾燥処理を施すことにより、炭酸固化体に保持された溶液の粘性が適度高められ或いは溶媒が蒸発して固形又はそれに近い状態で有用物質が保持されることになるため、炭酸固化体の保管・搬送中に有用物質(溶液)の一部が流失することが防止される。また、溶液を構成する溶媒の一部又は実質的な全部が貫通気孔から排除されるため、炭酸固化体を水中に沈設した際に貫通気孔内部に炭酸固化体周囲の水(海水など)が速やかに浸透し、有用物質の溶出性を高める効果も期待できる。炭酸固化体の乾燥処理は、雨水などの水がかからないような場所に適当な期間放置して自然乾燥させる方法でもよいし、加熱等により強制的に乾燥させる方法でもよい。
以下、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス存在下で炭酸化反応により固化(固結)させ、炭酸固化体を得るための方法及び好ましい製造条件について説明する。
未炭酸化Ca含有原料中に含まれる未炭酸化Ca、すなわちCaO及び/又はCa(OH)は、少なくとも固体粒子の組成の一部として含まれるものであればよく、したがって、鉱物としてのCaO、Ca(OH)の他に、2CaO・SiO、3CaO・SiO、ガラスなどのように組成の一部として固体粒子中に存在するものも含まれる。
未炭酸化Ca含有原料としては、上記のように少なくとも組成の一部として未炭酸化Caを含むものであれば特に制限はないが、未炭酸化Caの含有率が高く、しかも資源のリサイクルを図ることができるという点で、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグ、コンクリート(例えば、廃コンクリート)などが特に好ましい。一般に、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグのCaO濃度は約13〜55mass%、また、コンクリート(例えば、廃コンクリート)のCaO濃度は約5〜15mass%(セメント中のCaO濃度:50〜60mass%)であり、また、これらは入手も容易であるため、未炭酸化Ca含有原料として極めて好適な素材であるといえる。したがって、未炭酸化Ca含有原料の少なくとも一部が、また特に望ましくは主たる原料がスラグ及び/又はコンクリートであることが好ましい。
鉄鋼製造プロセスで発生するスラグとしては、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグなどの高炉系スラグ、予備処理、転炉、鋳造などの工程で発生する脱炭スラグ、脱燐スラグ、脱硫スラグ、脱珪スラグ、鋳造スラグなどの製鋼系スラグ、鉱石還元スラグ、電気炉スラグなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、2種以上のスラグを混合して用いることもできる。
また、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグには相当量の鉄分(粒鉄などの鉄分)が含まれており、このようなスラグをそのまま使用すると、この鉄分の分だけ原料中でのCaO濃度が低下するため、スラグとしては地金(鉄分)回収処理を経たスラグを用いることが好ましい。
また、コンクリートとしては、例えば、建築物や土木構造物の取壊しなどにより生じた廃コンクリートなどを用いることができる。
また、未炭酸化Ca含有材としては、上記のスラグやコンクリート以外に、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火物などが挙げられ、これらの1種以上を単独でまたは混合して、或いはスラグ及び/又はコンクリートと混合して使用することもできる。
これらの材料は必要に応じて細粒状に破砕処理され、原料として用いられる。
未炭酸化Ca含有原料は、その全量が未炭酸化Caを含む固体粒子である必要はない。すなわち、未炭酸化Ca含有原料に含まれる未炭酸化Caの炭酸化によって炭酸固化体のバインダーとして十分な量のCaCOが生成されるのであれば、未炭酸化Ca含有原料に未炭酸化Caを含まない固体粒子が含まれていてもよい。このような固体粒子としては、例えば、天然石、砂、可溶性シリカ、金属(例えば、金属鉄、酸化鉄)などが挙げられる。また、これら以外にも任意の成分(粒子)を適量、すなわち炭酸固化体の強度低下などを招かない限度で含むことができる。
未炭酸化Ca含有原料の粒度にも特別な制限はないが、COとの接触面積を確保して反応性を高めるためには、ある程度粒度が細かい方が好ましい。また、未炭酸化Ca含有原料の粒度が大き過ぎると、原料粒子内部に炭酸化しきれないCaが残存するため、製造された炭酸固化体中の原料粒子が膨張崩壊し、亀裂などの原因となる場合もある。以上の観点から、未炭酸化Ca含有原料は実質的に(すなわち、不可避的に含まれる粒度の大きい固体粒子を除き)10mm以下、より望ましくは5mm以下、特に望ましくは3mm以下の粒度のものが好ましい。
未炭酸化Ca含有原料に炭酸化反応を生じさせるために使用される炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスとしては、例えば、一貫製鉄所内で排出される石灰焼成工場排ガス(通常、CO:25%前後)や加熱炉排ガス(通常、CO:6.5%前後)などが好適であるが、これらに限定されるものではない。また、ガス中のCO濃度が低すぎると処理効率が低下するという問題を生じるが、それ以外の問題は格別ない。したがって、CO濃度は特に限定しないが、効率的な処理を行うには3%以上のCO濃度とすることが好ましい。
また、炭酸ガスの供給量にも特別な制限はないが、一般的な目安としては0.004〜0.5m/min・t(原料ton)程度のガス供給量が確保できればよい。また、ガス供給時間(炭酸化処理時間)にも特別な制約はないが、目安としては炭酸ガスの供給量が未炭酸化Ca含有原料の重量の3%以上となる時点、すなわち、ガス量に換算すると原料1t当たり15m以上、好ましくは200m以上の炭酸ガスが供給されるまでガス供給を行うことが好ましい。
供給される炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスは常温でよいが、ガスが常温よりも高温であればそれだけ反応性が高まるため有利である。但し、ガスの温度が過剰に高いと混合原料の水分を乾燥させたり、或いはCaCOがCaOとCOに分解してしまうため、高温ガスを用いる場合でもこのような分解を生じない程度の温度のガスを用いる必要がある。
また、炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスは原料の乾燥を防ぐために加湿した状態で混合原料に供給されることが好ましい。このため混合原料にガスを供給するに当たっては、炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスを一旦水中に吹き込んでHOを飽和させた後、原料に供給することが好ましく、これにより混合原料の乾燥を防止して炭酸化反応を促進させることができる。
以下、未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応により固化(固結)させ、炭酸固化体を得るための具体的な実施形態について説明する。
図1は炭酸固化体を得るための一実施形態を示すもので、型枠1に未炭酸化Ca含有原料を充填して原料充填層Aを形成し、この原料充填層A内に炭酸ガスを吹き込むようにしたものである。図1は、原料充填層Aを形成する型枠1を縦断面した状態を示している。
前記型枠1は実質的に気密又は半気密にすることが可能な型枠であって、本実施形態では、容器状の本体100とその上部を閉塞する蓋体101とから構成されている。前記本体100の底部にはガス給気部2(ガス給気用空間)が設けられるとともに、このガス給気部2と本体100との間の隔壁には多数のガス通孔20が形成されている。前記ガス給気部2にはガス供給管3が接続され、このガス供給管3を通じてガス給気部2内に炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガス(以下、総称して“炭酸ガス”という)が供給される。また、型枠1の上部には型枠内に供給されたガスの排気を行うための排気管4が接続されている。その他図面において、5,6は各配管系に設けられた開閉弁である。
この実施形態では、未炭酸化Ca含有原料が型枠1内に装入され、原料充填層Aが形成される。原料が炭酸ガスと接触して炭酸化反応により固結するには、先に述べたように水分(原料粒子の表面付着水)が必要であり、このため必要に応じて原料に水分を添加する。この水分添加は型枠1に装入する前に行ってもよいし、装入後に行ってもよい。また、型枠装入後に行う場合には、型枠1の上部を開放した状態で、型枠1ごと水槽内の水に浸漬してもよいし、原材料充填層Aの上部から十分な量の水を散水してもよい。通常、原料充填層Aの含水率は3〜12%、好ましくは5〜10%程度とするのが適当である。
上記のように水分を含んだ原料充填層Aを形成した後、型枠1内に吹き込まれる炭酸ガスが原料充填層全体に良く浸透するようにするため型枠に蓋体101を装着し、型枠1を気密又は半気密状態にする。この状態で型枠1内に炭酸ガスの供給を行って、原料に炭酸化反応を生じさせる。図2の場合には、ガス供給管3を通じて供給された炭酸ガスは、ガス給気部2に導入された後、ガス通孔20から上方の原料充填層A内に吹き込まれる。原料充填層A内を通過する炭酸ガスの一部は、原料粒子からその表面付着水に溶出したCaイオンと反応し、原料粒子及び微粒原料の粒子の表面にCaCOが析出し、これがバインダーとなって原料充填層Aの固結が進行する。炭酸ガスの残りは原料充填層Aを通過して排気管4から型枠1外に排出される。また、場合によっては、排気管4の開閉弁6を閉じた状態で原料充填層A内に炭酸ガスを供給するようにしてもよいが、その場合には、時々開閉弁6を開にして型枠1内に溜まったガスを放出し、型枠1内の炭酸ガス濃度が所定レベル以上に維持されるようにすることが好ましい。
以上のような炭酸ガスの供給を所定時間行った後、固結した原料充填層Aを脱型し、炭酸固化体を取り出す。
図1に示した実施形態は型枠1内に原料充填層Aを形成し、この原料充填層内に炭酸ガスを吹き込むようにしたものであるが、本発明法では、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス雰囲気内に置き、炭酸ガスを原料内部に浸透させるような実施形態を採ることもできる。この場合には、未炭酸化Ca含有原料を圧縮成形などによって予成形し、この予成形されたものを炭酸ガス雰囲気内に置いて炭酸固化させる。図2は、その一実施形態を示すもので、処理容器を縦断面した状態で示している。
処理容器1aは実質的に気密にすることが可能な容器であって、その側部には原料出し入れ部102が設けられている。この処理容器1aにはガス供給管3aが接続され、このガス供給管3を通じて処理容器1a内に炭酸ガスが供給される。また、処理容器1aの上部には処理容器内に供給されたガスの排気を行うための排気管4aが接続されている。その他図面において、5a,6aは各配管系に設けられた開閉弁である。
未炭酸化Ca含有原料には、先に述べたような理由から予め所定の水分が添加されるとともに、圧縮成形などの方法により任意の形状に予成形される。なお、未炭酸化Ca含有原料を予成形するに当たっては、予成形体内の貫通気孔が過剰に塞がれないことを限度として、セメントなどのポラゾン反応物質、糖蜜、デンプンなどのバインダーを原料に配合してもよい。原料の予成形体Bは、処理容器1a内に装入(収納)され、処理容器1a内は気密にされる。この状態で、ガス供給管3aを通じて処理容器1a内に所定時間炭酸ガスの供給を行う。供給された炭酸ガスの一部は予成形体Bの表面から内部に浸透し、原料に炭酸化反応を生じさせる。炭酸ガスの残りは排気管4aから処理容器1a外に排出される。また、場合によっては、図1の実施形態と同様に、排気管4aの開閉弁6aを閉じた状態で処理容器1a内に炭酸ガスを供給するようにしてもよい。
以上のような炭酸化処理を所定時間行った後、固結した予成形体B(炭酸固化体)を処理容器1aから取り出す。
炭酸固化体は、水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガスと接触させて固結させることにより製造でき、したがって、その製造方法は上述したものに限られない。また、このように種々の方法で得られる炭酸固化体は、例えば、適当な大きさに破砕した後、有用物質を含有する溶液を含浸させてもよい。炭酸固化体は、適当な破砕機を用いれば容易に破砕することができる。破砕のサイズは任意であり、場合によっては数mm〜数十mm程度の大きさに破砕し、これを有用物質を含有する溶液を含浸させた状態で水底に敷き詰めるようにして沈設してもよい。
本発明の第2の製造方法は、粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させる際に必要な水分として、有用物質を含有した水溶液を用いるものである。すなわち、この製造方法では、有用物質を含有した水溶液を未炭酸化Ca含有原料に添加し、この未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体を得る。有用物質を含有した水溶液としては、水に有用物質を溶解させたものだけでなく、水に有用物質を分散させた溶液(コロイド溶液などを含む)を用いてもよい。
さきに述べたように、粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応により固結させて炭酸固化体を製造する際の、原料中の未炭酸化CaとCOとの反応によるCaCOの生成機構は、原料粒子の表面に存在する水(表面付着水)に原料粒子間を流れるCOが溶解するとともに、原料粒子側からはCaイオンが溶出し、この水に溶解・溶出したCOとCaイオンとが反応(炭酸化反応)することにより、原料粒子表面にCaCOが膜状に析出するものと考えられる。このため炭酸固化させるべき未炭酸化Ca含有原料は適量の水分(原料粒子が表面付着水を有する程度の水分)含んでいる必要があるが、本発明の第2の製造方法では、有用物質を含有した水溶液を未炭酸化Ca含有原料に添加し、この水溶液(表面付着水)を介して上記のような炭酸化反応を生じさせるものである。この場合、CaCOの析出は水溶液中でのCOとCaイオンとの反応によるものであるため、基本的には水溶液中の有用物資は炭酸化反応に関与することはなく、したがって、CaCOが析出する際に、有用物質の一部がCaCOに取り込まれ或いはCaCOに覆われてしまう可能性はあるが、大部分の有用物質は水溶液中に留まり、析出したCaCOにより溶出性が阻害されない状態で貫通気孔内部に保持されることになる。
溶液に含有させる有用物質の種類や溶液を得るための方法は、溶媒が水に限られる点を除けば、さきに述べた本発明の第1の製造方法と同様である。また、溶液中の有用物質の濃度にも特別な制限はない。
また、未炭酸化Ca含有原料を炭酸ガス存在下で炭酸化反応により固化(固結)させ、炭酸固化体を得るための方法及び好ましい条件も、図1及び図2の実施形態などを含めて、さきに述べた本発明の第1の製造方法と同様である。したがって、炭酸化処理時に未炭酸化Ca含有原料に水溶液を添加する方法としては、未炭酸化Ca含有原料を水溶液中に浸漬してもよいし、未炭酸化Ca含有原材に水溶液を散水してもよい。
また、得られた炭酸固化体は、そのまま水中に沈設する製品としてもよいが、乾燥処理を施してもよい。先に述べたように、このような乾燥処理を施すことにより、炭酸固化体に保持された溶液の粘性が適度高められ或いは溶媒が蒸発して固形又はそれに近い状態で有用物質が保持されることになるため、炭酸固化体の保管・搬送中に有用物質(溶液)の一部が流失することが防止される。また、溶液を構成する溶媒の一部又は実質的な全部が貫通気孔から排除されるため、炭酸固化体を水中に沈設した際に貫通気孔内部に炭酸固化体周囲の水(海水など)が速やかに浸透し、有用物質の溶出性を高める効果も期待できる。炭酸固化体の乾燥処理は、雨水などの水がかからないような場所に適当な期間放置して自然乾燥させる方法でもよいし、加熱等により強制的に乾燥させる方法でもよい。
以上述べた本発明の第1及び第2の製造方法により得られる水中沈設用炭酸固化体は、炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質が、固体又は/及び溶液の一部として貫通気孔内に保持されたものである。
炭酸固化体の形状は任意であり、例えば断面形状が円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形、星形など、或いは全体形状が球形状、楕球形、四面体以上の多面体形、円錐体形、柱状形、テトラポット形など、任意の形状とすることができる。また、型枠などを用いて製造された炭酸固化体を適当な大きさに破砕したものでもよい。
また、本発明の水中沈設用炭酸固化体は、漁礁・藻礁造成用石材、築磯用石材、水質浄化用石材をはじめとする種々の用途に使用することができる。
本発明において未炭酸化Ca含有原料を炭酸固化させる際の一実施形態を、型枠を縦断面した状態で示す説明図 本発明において未炭酸化Ca含有原料を炭酸固化させる際の他の実施形態を、処理容器を縦断面した状態で示す説明図
符号の説明
1 型枠
1a 処理容器
2 ガス給気部
3,3a ガス供給管
4,4a 排気管
5,5a,6,6a 開閉弁
20 ガス通孔
100 本体
101 蓋体
102 原料出し入れ部
A 原料充填層
B 予成形体

Claims (9)

  1. 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた炭酸固化体に、該炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を含浸させることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  2. 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた水中沈設用炭酸固化体の製造方法であって、
    水分を含んだ未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体とし、次いで、炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を、前記炭酸固化体に含浸させることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  3. 炭酸固化体を乾燥処理した後、有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を炭酸固化体に含浸させることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  4. 有用物質を含有した溶液(但し、コロイド溶液を含む)を炭酸固化体に含浸させた後、炭酸固化体を乾燥処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  5. 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させた水中沈設用炭酸固化体の製造方法であって、
    炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質を含有した水溶液(但し、コロイド水溶液を含む)を未炭酸化Ca含有原料に添加し、該未炭酸化Ca含有原料に炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることにより、未炭酸化Ca含有原料を固結させて炭酸固化体を得ることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  6. 炭酸固化体を乾燥処理することを特徴とする請求項5に記載の水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  7. 有用物質の少なくとも一部が、海藻生育促進物質、藻食動物忌避物質の中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水中沈設用炭酸固化体の製造方法。
  8. 粉粒状の未炭酸化Ca含有原料を炭酸化反応で固結させて得られた水中沈設用炭酸固化体であって、
    炭酸固化体を水中に沈設した際に水中に溶出させるべき有用物質が、固体又は/及び溶液の一部として貫通気孔内に保持されていることを特徴とする水中沈設用炭酸固化体。
  9. 有用物質の少なくとも一部が、海藻生育促進物質、藻食動物忌避物質の中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項8に記載の水中沈設用炭酸固化体。
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JP2012191892A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Nikken Kogaku Co Ltd 水中環境再生構造体

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